JP3435511B2 - Dna発現系 - Google Patents

Dna発現系

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアルファウィルスに基づくDNA発現系に関
し、その系はタンパク質及びワクチンなどの所望の生成
物を高収率で製造するのに用いるための動物細胞の形質
転換に用いることができる。
バイオテクノロジーの急速な発展は、組み替えDNA法
の導入に負う所が大きく、それは細胞の分子機構を明ら
かにする新しい道を開くことにより、細胞生物学的及び
医学的研究に革命を起こした。cDNAクローニングの方法
を用いて毎年多数の興味深いタンパク質分子が特性化さ
れている。従って今日多くの研究活動は、これらの分子
の構造と機能の関係を明らかにすることに向けられてい
る。結局この知識が人及び動物において健康を維持し病
気を防除する我々の可能性を増すであろう。実際今日で
は、すでに薬剤又は診断薬として用いられている新規
“クローニング”タンパク質生成物の数が増加しつつあ
る。
生物学的問題を研究するための組み替えDNA法におい
て、DNA発現系は決定的な要素である。従って用いるの
に簡単で安全で、所望の生成物を高収率で与え、多様な
宿主細胞、特に哺乳類細胞でも用いることができる有効
なDNA発現系が非常に求められている。
これらの要求を満たすDNA発現系の開発に、多くの試
みが成されてきた。多くの場合ウィルスがそのような系
の供給源として用いられてきた。しかし今日まで、存在
するウィルス発現系のいずれもこれらの要求のすべてを
満足に満たさなかった。例えばcDNAのためのバキュロウ
ィルス(Baculovirus)発現系は非常に有効であるが、
昆虫細胞でしか用いることができない(引用文献のリス
トの参照文献1を参照;簡単のために以下においては引
用文献を該リスト中の番号によってのみ示す)。哺乳類
起源の細胞の場合は多くの重要な分子を製造し、プロセ
シングしてそれらを活性としなければならないので、こ
の系はそのような場合に用いることはできない。さら
に、タンパク質の構造と機能の関係の分析は一般に突然
変異株の全系列の分析を含むので、バキュロウィルスcD
NA発現系はその実行が簡単ではない。表現型分析のため
の1個のバキュロ組み替えウィルスを構築するのに、現
在約6−8週間を要する。この後者の問題は、さらに有
効なワクシニア組み替えウィルス及び他の現在の組み替
えウィルスcDNA発現系の場合も真実である(2,3)。安
定に形質転換された細胞系の確立法も非常に苦心のいる
方法であり、さらにタンパク質発現のレベルが非常に低
いことが多い。
これまでウィルスDNA発現系の開発のほとんどの試み
は、DNAゲノムを有するウィルス又はレトロウィルスに
基づいており、後者の複製可能中間体は二重鎖DNAであ
る。
しかし近年、RNAゲノムを含むウィルスもDNA発現系の
開発に用いられてきた。
EP 0 194 809において、(+)鎖RNAウィルスか
ら誘導されたRNA形質転換ベクターが開示され、それは
該ウィルスRNAゲノムの複製に非−必須な領域への外因
性RNAの挿入により修正したキャップ構造のウィルスRNA
を含む。これらのベクターはそれを用いて形質転換され
た細胞における該外因性RNAの機能の発現のために用い
られる。RNAは溶液で、又はキャプシド中にパッケージ
(package)して用いることができる。さらにこのRNAは
新しい機能、すなわちタンパク質発現を有する新規細胞
の生成に用いることができる。該参照文献の発明は宿主
細胞、(+)鎖RNAウィルスなどに関して一般にクレイ
ムされている。それにもかかわらず植物細胞のみが形質
転換され、さらに植物ウィルスであるブロモモザイクウ
ィルス(Bromo Mosaic virus)のみが形質転換ベクタ
ーとして用いられたことは、そこに示されている実験的
支持から明らかである。
該参照文献中で、参照文献に記載されている原理を用
い、いずれのRNAウィルス−細胞系の、外因性DNAのため
の有用な発現系への変換も当該技術における熟練者には
容易に明らかになると述べられているが、少なくとも動
物細胞RNAウィルスの場合はそれが真実であることは証
明されていない。この理由はいくつかあると思われる。
それには: 1)試験管内転写されたRNAを用いた動物細胞の形質転
換の無効力; 2)見掛け上複製可能な(コンピテント)(competen
t)RNA転写物が通常用いられるトランスフェクション法
の後でRNA複製を開始することの無効力; 3)ヘルパーウィルスを含まない組み替えウィルスの高
力価株(stock)の製造の不可能; 4)外因性RNAの機能を発現する形質転換細胞の安定な
特性の確立の不可能 が含まれる。
Proc.Natl.Acad.Sci.USA,Vol 84,1987,pp4811−4815
において、アルファウィルス属の一員、すなわちシンド
ビスウィルスに基づく遺伝子発現系が開示されており、
それがチキン胚繊維芽細胞などのトリの細胞中で細菌の
CAT(クロラムフェニコールアセチルトランスフェラー
ゼ)を発現するのに用いられている。
Xiong et al.,Science,Vol 243,1989,1188−1191
もシンドビスウィルスに基づく遺伝子発現系を開示して
いる。この系は広範囲の動物細胞で有効であると言われ
ている。昆虫、トリ及びヒトを含む哺乳類細胞における
細菌のCATの発現がそこに開示されている。
アルファウィルス属の一員、シンドビスウィルスが挿
入に耐え、少なくとも1つの外部遺伝子、細菌のクロラ
ムフェノコールアセチルトランスフェラーゼ(VAT)遺
伝子の発現に向かうことができることが先行技術から知
られているが、上記の両系共、外因性遺伝子発現に関し
て無効力であり、用いるのが非常にやっかいであること
が記載の結果から証明されている。従って今日、動物細
胞におけるDNA発現の分野で有用な系は見いだされてい
ない。
シンドビスウィルスの欠陥干渉(DI)ウィルス変異体
のcDNAコピーの最初の例は、CAT遺伝子を運ぶのに用い
られた。RNAは試験管内で転写され、トリ細胞のトラン
スフェクションに用いられ、細胞に野生型シンドビスウ
ィルスを感染させた後、いくらかのCATタンパク質の製
造が示された。後者のウィルスはCAT構築物の発現のた
めのウィルスレプリカーゼを備えていた。この系の無効
力は、1)初期DI−CAT RNAトランスフェクションの低
レベル(細胞の0.05−0.5%)及び2)不自然で準最適
タンパク質翻訳開始シグナルの故の、タンパク質翻訳へ
のDI−CAT RNAの利用の無効力のためである。同系は組
み替えDI−CATゲノムのいくらかの、ウィルス粒子内へ
のパッケージング(packaging)という結果も与える。
しかしこれは非常な大過剰の野生型シンドビスウィルス
の製造と同時に起こる。従ってこの混合ウィルス株をCA
T発現に用いることは、そのような株に感染した細胞の
ほとんどの複製及び翻訳活性が野生型にかかわり、組み
替え遺伝子発現にかかわっていないという事実により非
常に妨げられるであろう。
同様の問題の多くは、記載の他のシンドビス発現系に
固有である。この場合、RNA複製可能シンドビスDNAベク
ターがCAT遺伝子を運ぶのに用いられる。試験管内で製
造されたRNAは動物細胞中で複製されることが示され、C
AT活性が見られる。しかし非常に少数の細胞がトランス
フェクトされるのみなので、全体的CAT製造はやはり低
い。これに対する考えられる他の説明は、用いられたシ
ンドビス構築物が複製に最適でないことである。野生型
シンドビスウィルスを用いて組み替えゲノムを過剰の野
生型ゲノムと共に粒子中に保護することができ、その後
この混合株を感染を介してCATタンパク質の発現に用い
ることができる。しかしこの株は組み替えDI系に関する
上記と同様の問題を有する。後者の文献は、数過程を介
してウィルスを増幅すると、力価の向上した組み替えウ
ィルス粒子を得ることができることも示している。しか
し野生型ウィルスの力価も対応して向上し、野生型ウィ
ルスの主製造という最初の問題は残ることを記憶してい
なければならない。混合ウィルス株の製造に数過程を用
いた時に起こり得る問題もいくつかある。組み替えゲノ
ムに保存に対する選択的強制がないので、これらは容易
に1)転移を起こし、2)効力の低い複製及び/又はパ
ッケージング性の結果として野生型ゲノムにより数で圧
倒される。
ウィルスDNA発現ベクターの他の重要な特徴は、非関
連病原体の抗原の発現へのその利用であり、従ってそれ
らをそのような病原体に対するワクチンとして用いるこ
とができる。
ウィルス性の病気に対する安全で有効なワクチンの開
発は、非常に困難な仕事であることが証明されてきた。
多くの現存するワクチンは、多くの感染症の世界的流行
との戦いを助けてきたが、有効なワクチンのない感染主
がまだ多数である。ワクチン製造の現在の方法はいくつ
かの問題を提供する:(1)十分な大量の抗原材料の製
造が多くの場合困難である;(2)多くの場合、ワクチ
ン調剤が殺されていない、又は十分に弱毒されていない
危険が伴う;(3)免疫学的に活性な形態で抗原エピト
ープを与えるのが非常に困難なので、有効なワクチンの
製造が多くの場合困難である:(4)多くのワクチンの
場合、抗原成分の遺伝的変異により新しい血清学的特異
性を有する新しい株が発生し、新しいワクチンの開発の
必要が再び生まれる。
ワクチン製造におけるこれらの問題の多くの克服のた
めに2種類のウィルスDNAベクターが開発されてきた。
これらは組み替えウィルス又はキメラウィルスのいずれ
かを与える。組み替えウィルスは組み替えゲノムの回り
に野生型ウィルスパッケージを含む。これらの粒子を用
いて細胞を感染させ、それがその後組み替えゲノムから
抗原タンパク質を生産する。キメラウィルスも組み替え
ゲノムを含むが、通常これは正常なウィルス構造タンパ
ク質の一部として抗原の生産を指定し、それが子孫粒子
中に包まれ、例えばウィルススパイク(spike)タンパ
ク質の表面上に露出される。ワクチンとして用いる目的
のこれらの種類のウィルス調剤の主要な利点は、1)そ
れらを大規模に生産することができ、2)それらが生物
の免疫系に自然な形態で抗原を与えることである。組み
替えウィルスに感染した細胞は、外因性抗原生成物を合
成し、それをペプチドにプロセシングし、その後それが
正常な方法でT細胞にそれを与える。キメラウィルスの
場合、さらにウィルス粒子自身のサブユニットの意味に
おいて抗原が露出される。従ってキメラウィルスはエピ
トープキャリヤーとも呼ばれる。
これらの種類のワクチン調剤の場合の主要な困難は、
宿主において安全で限度のある副作用のない粒子の複製
をいかに保証するかということである。これまで組み替
えウィルス法の例としてワクシニアウィルスを用いて
(69)、及びキメラ粒子の例としてポリオウィルスを用
いて(70−72)いくつかの成功を得てきた。両ウィルス
変異体共、通常用いられるワクチン株に基づいているの
で、これらはそれぞれ組み替え体及びキメラ粒子として
有用なワクチン候補であると主張され得る。しかし両ウ
ィルスワクチン共副作用の危険と組み合わされ、重度の
副作用の危険さえあり、さらにこれらのウィルス株はす
でに多くの国で人口の大部分にワクチンとして使用され
ている。
前記の議論から明らかな通り、種々の動物細胞におい
て重要なタンパク質又はポリペプチドを高収率で容易に
製造するために、及び種々の病原体に対する安全で有効
なワクチンとして使用するための組み替えウィルス又は
キメラウィルスの製造のために、改良DNA発現系の開発
が非常に必要とされている。
従って本発明の目的は、タンパク質及びポリペプチド
の製造のために、及び組み替えウィルス又はキメラウィ
ルスとして用いることができ、先行技術より多くの利点
を与える、ウィルスベクターに基づいた改良DNA発現系
の提供である。
この目的のために本発明に従い、アルファウィルスRN
Aゲノムから誘導され、動物の宿主細胞に有効に感染さ
せることができるRNA分子を提供し、そのRNA分子は該ア
ルファウィルスRNAの複製に必須である安全なアルファ
ウィルスRNAゲノム領域を含み、さらに該宿主細胞中で
その機能を発現できる外因性RNA配列を含み、該外因性R
NA配列はRNA分子中のその複製に必須でない領域に挿入
される。
アルファウィルスは、正の極性を有する一重鎖RNAゲ
ノムがウィルススパイクタンパク質を含むエンベロープ
により囲まれたヌクレオキャプシド中に封入されたトガ
ウィルスの科に属する属である。
アルファウィルス属は中でもシンドビスウィルス、セ
ムリキ森林熱ウィルス(SFV)及びロスリバーウィルス
(Ross Rivervirus)を含み、これらはすべて密接に関
連している。本発明の好ましい具体化に従い、セムリキ
森林熱ウィルス(SFV)をDNA発現系の基礎として用い
る。
外因性RNA配列は、ウィルス又は宿主細胞に与えるべ
き所望の遺伝的特性をコードし、通常該配列は該遺伝的
特性をコードするDNA又はcDNA配列と相補的である。該D
NA配列は細菌又は哺乳類遺伝子などの単離された天然の
遺伝子を含むことができ、又は所望の遺伝的特性、すな
わち酵素、ホルモンなどの所望の生成物の発現、又は外
因性抗原エピトープあるいは決定基を指定するペプチド
配列の発現をコードする合成DNA配列を構成しているこ
ともできる。
外因性RNA配列がタンパク質又はポリペプチドなどの
生成物をコードする場合、それをウィルスRNAゲノムに
挿入し、その欠失した構造タンパク質コード領域に置換
されるが、ウィルスエピトープをコードするRNA配列は
基本的に欠失を含まないか又はわずかなヌクレオシドし
た欠失していないウィルスRNAゲノムの構造タンパク質
コード領域に挿入することができる。
RNA分子はそれ自体溶液中で、例えばDEAE−デキスト
ラン法又はリン酸カルシウム沈澱法などの従来のトラン
スフェクションにより動物細胞の形質転換に用いること
ができる。しかし細胞を感染性ウィルス粒子に感染させ
ることにより形質転換すると、細胞の形質転換の速度、
従って発現の速度を実質的に増すことがてきると思われ
る。従って本発明の適した具体化は、感染性粒子中にパ
ッケージされた発明のRNA分子を含むRNAウィルス発現ベ
クターに関し、感染性粒子はアルファウィルススパイク
タンパク質を含む膜により囲まれた該RNAをアルファウ
ィルスヌクレオキャプシド中に含む。
本発明のRNA分子はそのような粒子中に自由にパッケ
ージすることができ、但しその全体の寸法は野生型アル
ファウィルスRNAゲノムに対応するか又は該感染性粒子
中に該RNAをパッケージするのに適合する程度で変動す
る。
パッケージされた組み替えゲノムを含み、純粋で高力
価の組み替えウィルス株を製造するこれらの感染性粒子
は、正常なウィルス粒子の感染により外因性遺伝子又は
DNA配列を発現する手段となり、形質転換の程度に関し
てRNAトランスフェクションよりずっと有効である。
本発明の適した具体化に従い動物宿主細胞を、構造ウ
ィルスタンパク質をコードする領域の一部又は全部の欠
失した本発明のRNAと、SP6プロモーター領域、RNA複製
に必要なシス作用シグナル(sic acting signal)を
コードするアルファウィルスcDNAの5'及び3'領域、及び
ウィルス構造タンパク質をコードする領域を含むが基本
的にヌクレオキャプシド粒子内へのRNAのパッケージン
グのためのRNAシグナルをコードする配列を含む非構造
ウィルスタンパク質コード領域をすべて欠失したヘルパ
ーDNAベクターから試験管内で転写されたヘルパーRNA分
子と共にコトランスフェクション(cotransfection)
し、宿主細胞を培養することによりそのような感染性粒
子を製造する。
本発明の他の特徴に従い、エレクトロポレーション
(electoporation)により動物宿主細胞への本発明のRN
Aの有効な導入を行う。例えばベビーハムスター腎臓(B
aby HamsterKidney(BHK)細胞の場合、本発明のSFV
cDNAから誘導されたRNA転写物の導入に関してほとんど1
00%という形質転換の程度が得られた。これにより、抗
体沈降(antibody precipitation)によりあらかじめ
濃縮する必要なくタンパク質を全細胞ライセート中で追
跡できる程の多量の外因性タンパク質製造を各細胞で達
成することが可能になる。
エレクトロポレーションにより、本発明のパッケージ
されたRNAを含む感染性粒子の製造のために、上記の方
法で高度のコトランスフェクションを行うことも可能で
ある。基本的にすべての動物細胞は本発明のDNA分子及
びヘルパーRNA分子の両方を含み、非常に有効なトラン
ス相補性及び感染性粒子の形成に導く。最高109−1010
個の感染粒子を含む純粋な組み替えウィルス株を、5x10
6個のコトランスフェクションされた細胞からわずか24
時間の培養の後に得ることができる。さらにそのように
して得られたウィルス株は、所望の組み替えゲノムのみ
を含み、宿主細胞に感染することはできるが新しい子孫
ウィルスを製造できないウィルスから成るので、非常に
安全に用いることができる。
コトランスフェクションされた細胞中で組み替えウィ
ルスを製造する時、野生型ウィルスゲノムの再生が理論
的に起こり得る。しかし条件付致死突然変異をヘルパー
ゲノムの構造部分に挿入することにより、そのようなウ
ィルスの拡散の可能性は除去することができる。そのよ
うな突然変異は本出願の実験部分で記載する。従ってそ
のようなヘルパーを用いて製造されたウィルスは試験管
内で特殊な条件下で処理しないと非感染性である。
エレクトロポレーションの方法はバイオテクノロジー
の分野で周知であり、当該技術における熟練者により最
適条件を確立することができる。例えばそのような方法
を行うのにBiorad Gene pulser装置(Biorad,Richmon
d,CA,USA)を用いることができる。
本発明のRNA分子は、最初アルファウィルスRNAから製
造され、所望の遺伝子特性をコードする外因性DNAフラ
グメントを挿入されたcDNAクローンの生体内又は試験管
内転写によって誘導する。
従って、本発明は、アルファウィルスRNA又はその部
分と相補的でSP6 RNAポリメラーゼプロモーターのすぐ
下流に位置する全長又は部分的cDNAを含み、5'ATGG、5'
GATGGあるいは他の5'末端及びTTTCCA69ACTAGTあるいは
他の3'末端を有するDNA発現ベクターにも関する。
本発明の1つの特徴に従うと、ウィルスcDNAの一部は
欠失しており、欠失はウィルス構造タンパク質をコード
する全又は部分的領域を含み、さらにベクターは組み込
まれたポリリンカー領域を含み、それはBamH I−Sma I
−Xma Iに対応し、異種ポリペプチド又はタンパク質を
コードする外因性DNAフラグメントがその後の動物宿主
細胞における発現のためにベクターcDNAに挿入できるよ
うな位置に挿入されている。
本発明の他の特徴に従い、ベクターは全長cDNAを含
み、その場合異種エピトープペプチド配列をコードする
外因性DNAフラグメントはウィルス構造タンパク質をコ
ードする領域に挿入することができる。
その外因性DNA挿入物を含むこのcDNAクローンは、ト
ランスフェクションにより動物細胞に導入された後、非
常に有効に複製されることが認められている。
本発明の非常に重要な特徴は、広範囲の動物起源の宿
主細胞に適用できることである。これらの宿主細胞はト
リ、哺乳類、爬虫類、両生類、昆虫及び魚類細胞から選
ばれることができる。哺乳類細胞の例は、ヒト、サル、
ハムスター、マウス及びブタ細胞である。適したトリ細
胞はチキン細胞であり、爬虫類細胞としてはヘビ細胞を
用いることができる。かえる及び蚊ならびにハエ(ドロ
ソフィラ(Drosophila)からの細胞はそれぞれ両生類及
び昆虫細胞の例である。本発明の非常に有効なウィルス
ベクター/宿主細胞系は、SFV/BHK細胞に基づき、下記
にてさらに詳細に議論する。
しかし、本発明のDNA発現ベクターの非常に重要な利
点はそれが多様な動物細胞において有効なことである
が、それは他の真核細胞及び原核細胞でも用いることが
できる。
本発明は又、本発明のRNA分子を用いた、あるいはcDN
Aを含み、外因性DNAフラグメントを運ぶ本発明の転写ベ
クターを用いた細胞のトランスフェクションを含む、形
質転換された動物宿主細胞の製造法に関する。本発明の
適した具体化に従い、トランスフェクションは上記のエ
レクトロポレーション法により行われ、非常に高いトラ
ンスフェクション率が得られる。
さらに適した形質転換法は、本発明のRNA分子を含む
上記の感染性ウィルス粒子による動物宿主細胞の感染に
基づく。
本発明の形質転換細胞は種々の目的に用いることがで
きる。
本発明の1つの重要な特徴は、形質転換細胞を培養し
て外因性RNAを発現させ、続いて該発現により形成され
た生成物を単離精製することにより、ポリペプチド又は
タンパク質を生産するための本発明の形質転換細胞の利
用に関する。形質転換細胞は、上記のポリペプチド又は
タンパク質をコードする外因性RNAを含む本発明のウィ
ルス粒子による感染により、又はcDNAを含み、ポリペプ
チド又はタンパク質をコードする外因性DNAフラグメン
トを運ぶ本発明のDNAベクターの試験管内転写により得
られるRNA転写物を用いたトランスフェクションにより
製造することができる。
本発明の他の重要な特徴は、ワクチンにおける免疫化
成分として用いるための、又は抗血清製造のための免疫
化成分の生体内製造のための免疫化目的のキメラウィル
ス粒子を含む抗原の生産のための、本発明の形質転換細
胞の利用に関する。
従って本発明は、その構造タンパク質内に挿入された
外因性エピトープペプチド配列を有するキメラアルファ
ウィルスを含む抗原にも関する。
キメラアルファウィルスはSFVから誘導するのが好ま
しい。
適した具体化に従い、外因性エピトープペプチド配列
はヒト免疫不全ウィルス型を含む免疫不全ウィルス種に
属するウィルスの構造タンパク質から誘導されたエピト
ープペプチド配列を含む。
本発明の他の特徴は、該抗原を免疫化成分として含む
ワクチン調剤に関する。
該ワクチンの場合、前記の条件付致死SFV−突然変
異、アンバー(停止コドン)又は温度感受性突然変異な
どの突然変異をそのゲノム中に含むことによりキメラア
ルファウィルスが適当に弱毒される。
例えば前記の条件付致死突然変異(形質形成の間に宿
主細胞においてある種のタンパク質分解的分裂を行うこ
とが欠失している)をその構造タンパク質中に含むキメ
ラウィルス粒子をワクチンとして用いる場合、これは生
物に与えられる前に限定タンパク質分解的処理により最
初に活性化され、受容細胞に感染できるようにする。新
しいキメラ粒子が活性化ウィルスに感染した細胞中で形
成されるが、これらは再び致死表現型であり、感染がさ
らに拡散することはできない。
本発明は又、 a)異種エピトープペプチド配列をコードする外因性DN
Aフラグメントを運ぶ本発明のDNAベクターのcDNAの試験
管内転写、及び製造されたRNA転写物を用いた動物宿主
細胞のトランスフェクション又はb)上記段階a)の該
cDNAを用いた動物宿主細胞のトランスフェクション、 トランスフェクションされた細胞の培養及びキメラアル
ファウィルス抗原の回収を含む、本発明の抗原の製造の
ための方法に関する。トランスフェクションはエレクト
ロポレーションにより行うのが好ましい。
本発明のさらに別の特徴は、ポリペプチド抗原をコー
ドする外因性RNAを含む組み替えウィルスの、予防接種
の目的又は抗血清の生産のための利用である。この場合
組み替えウィルス又はその条件付致死突然変異体を用い
て生体内で細胞を感染させ、感染細胞中で抗原の製造を
起こし、免疫系への抗原の提示に用いる。
本発明の他の具体化に従い、 外因性エピトープペプチド配列をコードする外因性RN
Aを含む本発明の感染性粒子を生体内感染に用いること
により本発明の抗原を生物内で製造する。
以下において、代表的アルファウィルスであるセムリ
キ森林熱ウィルス(SFV)と関連して本発明をより詳細
に説明する。この説明は添付図面と関連させてより十分
に理解することができる。図面中: 図1はセムリキ森林熱ウィルスの生活環に含まれる主
要集合(main assembly)及び解体(disassembly)の
略図であり、p62分裂及びpHによるSFV侵入機能(entry
function)の活性化の調節も示す。
図2はSFVの構造タンパク質の合成の間の転移シグナ
ルの利用を示し;上図は26SサブゲノムRNAの遺伝子地図
であり;中図はP62、6K及びE1タンパク質の膜転移の過
程であり;内腔の側上の小さい矢印はシグナルペプチダ
ーゼ分裂を示し;下図では3種類のシグナルペプチドの
特性を挙げている。
図3は発現ベクターとしてSFVが特に選ばれる特徴を
示す。
図4A−CはSFVの全長感染性クローンの構築を示し;
図4AはSFVゲノムの図解制限地図を示し;cDNA合成の開始
に用いられるプライマーを矢印で示し、最終クローンの
組み立てに用いるcDNA挿入物を棒で示し;図4Bはプラス
ミドpPLH211、すなわちSFVの全長感染性クローンのため
のキャリヤーとして用いられるSP6発現ベクター及び得
られるプラスミドpSP6−SFV4を示し;図4CはSFVクロー
ンのSP6プロモーター領域の構造を示し;点描の棒はSP6
プロモーター配列を示し、転写される第1のヌクレオチ
ドを星印により記し;下線の領域は真性SFV配列を示
す。
図5はDNA(U=T)としてのpSP6−SFV4 RNA転写物
の完全ヌクレオチド配列、及びDNA配列の下に非−構造
ポリプロテイン及び構造ポリプロテインのアミノ酸配列
を示す。
図6は試験管内製造RNAの細胞中へのトランスフェク
ションの後のウィルス製造のためのSFV cDNA発現系を
示す。
図7はSFV発現ベクターpSFV1−3及びヘルパー1の構
築を示す。
図8はSFVベクタープラスミドpSFV1−3のポリリンカ
ー領域を示し;サブゲノム26S RNAのためのプロモータ
ーの位置は四角で囲んであり、転写するべき最初のヌク
レオチドを星印で記す。
図9はヘルパートランス相補性を用いた感染性粒子中
へのpSFV1−dhfr RNAの生体内パッケージングの略図で
ある(dhfrはジヒドロ葉酸レダクターゼを意味する); 図10はp62からE2及びE3への分裂によるp62−含有非感
染性ウィルス粒子の感染性粒子への変換のためのトリプ
シンの利用を示す。
図11はエレクトロポレーションによりRNAトランスフ
ェクションした場合のBHK細胞における異種タンパク質
の発現を示す。
図12は上図にてBamH I制限エンドヌクレアーゼ部位を
生ずるSFVの主要抗原部位及び試験管内製造置換基を含
む配列、HIV gp120タンパク質の主要中和ドメインに及
ぶ配列、及びSFVキャリヤータンパク質E2にBamH Iオリ
ゴヌクレオチドとして挿入されたHIVドメインを示し;
下図は野生型又はキメラ形態におけるドメイン246−251
のブローアップ(blow−ups)を有するSFVスパイク構造
の略図である。
アルファウィルス セムリキ森林熱ウィルス(下文で
SFVと省略する)は、ウィルス学及び生物学の両方にお
いて膜の生合成、膜の構造及び膜の機能、ならびにタン
パク質−RNA相互作用の研究のためのモデル系として約2
0年間用いられてきた(4,5)。そのようなモデルとして
SFVを用いる主な理由はその単純な構造及び有効な複製
にある。
図1−3を参照し、以下においてSFV及びその複製を
より詳細に説明する。基本的部分において本発明はシン
ドビスウィルスなどの他のアルファウィルスについても
当て嵌まり、これに関連して引用されている多くの参照
文献は実際にシンドビスウィルスに向けられている。SF
VはRNA−含有ヌクレオキャプシド及び脂質二重層とタン
パク質を含む回りの膜を含み、Cタンパク質と呼ばれる
タンパク質の20面体殻が規則的に配置されてキャプシド
を形成し、その内側にゲノムRNAが包まれている。キャ
プシドはE1、E2及びE3と呼ばれる3種類のタンパク質を
含む脂質二重層により囲まれている。これらのいわゆる
エンベロープタンパク質は糖タンパク質であり、そのグ
リコシル化部分が脂質二重層の外側にあり、これらのタ
ンパク質の複合体が“スパイク”を形成し、それは電子
顕微鏡によりウィルスの表面から外側に突き出ているの
が見られる。
SFVゲノムは、11422ヌクレオチドの一重鎖5'−キャッ
プド及び3'−ポリアデニル化RNA分子である(6,7)。そ
れは正の極性を有し、すなわちmRNAとして機能し、むき
だしのRNAは細胞の細胞質中に導入されると感染を開始
することができる。ウィルスが宿主細胞の形質膜上のタ
ンパク質レセプターに結合すると感染が開始され、それ
によりウィルスが形質膜の表面上の“コーテッドピット
(coated pits)”内に選択的に挿入され、それが陥入
して被覆小胞を細胞中に形成し、その後該小胞を有する
エンドサイトーシスされたビリオンが急速にエンドソー
ムと呼ばれるオルガネラと融合する。ウィルスはエンド
ソームから細胞の細胞質ゾルにむきだしのヌクレオキャ
プシドとして逃げ、ウィルスのエンベロープがエンドソ
ームに残る。その後ヌクレオキャプシドは“脱外被”さ
れ、従ってゲノムRNAが放出される。ここで図1を参照
すると、ゲノムの5'の3分の2のポリプロテインへの翻
訳と共に感染が進行し、ポリプロテインが自己−分裂に
よるプロセシングにより4個の非構造タンパク質nsP1−
4となる(8)。タンパク質nsP1はメチルトランスフェ
ラーゼをコードし、それはウィルス−特異的キャッピン
グ活性ならびに負ストランド合成を担い(9,10);nsP2
はプロテアーゼであり、これはポリプロテインをその4
個の下部成分に切断し(11,12);nsP3はリンタンパク質
であり、まだ機能は未知であり、nsP4はSFV RNAポリメ
ラーゼ活性を含む(15,16)。nsPタンパク質が合成され
るとそれらは正ストランドゲノム(42S)の全長負スト
ランドへの複製を担う。これらの分子はその後新しい42
SゲノムRNAの製造の鋳型として働く。それらは又、サブ
ゲノム(26S)RNAの合成の鋳型としても働く。この4073
ヌクレオチド長のRNAはゲノムの最後の3分の1と共直
線状であり、その合成は42S負ストランド上の26Sプロモ
ーターにて内部的に開始される。
キャプシド及びエンベロープタンパク質は異なる区画
で合成され、それらは細胞質を通る別々の経路に従い、
すなわちエンベロープタンパク質は粗面小胞体に結合し
た膜−結合リボソームにより合成され、キャプシドタン
パク質は細胞質ゾル中の遊離のリボソームにより合成さ
れる。しかし26S RNAはウィルスのすべての構造タンパ
ク質をコードし、これらはポリプロテイン前駆体として
C−E3−E2−6K−E1の順で合成される(19)。キャプシ
ド(C)タンパク質が合成されるとそれは折り畳まれ、
自己自身を新生鎖に切断するプロテアーゼとして働く
(20,21)。合成されたCタンパク質は前に複製された
ゲノムRNAに結合して細胞の細胞質中で新しいヌクレオ
キャプシド構造を形成する。
該切断により新生鎖中のN−末端シグナル配列が明ら
かになり、それはシグナル認識粒子により認識され、新
生鎖−リボソーム複合体を小胞体膜に向け(22,23)、
そこでそれは共翻訳的に転移し、シグナルペプチターゼ
により分裂して3個の膜構造タンパク質p62(E3/E2の前
駆体の形態)、6K及びE1となる(24,25)。構造タンパ
ク質の合成の間に用いられる転移シグナルを図2に示
す。膜タンパク質は細胞の生合成輸送経路内で広範囲の
転写後プロセシングを受ける。p62タンパク質は小胞体
においてそのE3ドメインを介し、E1とヘテロダイマーを
形成する(26)。このダイマーは形質に輸送され、そこ
でスパイクヌクレオキャプシド相互作用を通してウィル
ス出芽が起こる。輸送の非常に後の段階(ゴルジ体−
後)でp62タンパク質は成熟ビリオンで見られる形態で
あるE3及びE2に分裂する(27)。この分裂はビリオンの
宿主細胞結合機能及びE1の膜融合能を活性化する。後者
の活性は、ウィルスが新しい宿主細胞のエンドソームに
入った後の第2の低−pH活性化段階に発現し、ウィルス
ヌクレオキャプシドの細胞の細胞質中への放出を担う
(28−32)。成熟ウィルス粒子は、キャプシドタンパク
質のT=3対称の180個のコピー内に包まれた1個のRNA
ゲノムのコピーを含み、T=4対称の3個の群として配
置されたE1+E2+E3を含むスペイクトリマータンパク質
の240個のコピーを有する脂質二重層により囲まれてい
る。
SFV侵入機能はp62分裂及びpHにより活性化され、調節
される。さらに特定するとERで形成されたp62−E1ヘテ
ロダイマーは耐酸性である。これらのヘテロダイマーが
ゴルジ複合体を介して形質膜に輸送されると、E1融合の
活性化は複合体の解離を必要とするので、弱酸性環境に
もかかわらずE1融合は活性化できない。図1に示す通
り、放出されたウィルス粒子はE2E1複合体を含む。E2と
E1の解離は酸性pHに敏感なので、エンドサイトーシスを
介した宿主細胞へのウィルスの侵入の間にエンドソーム
の酸性環境がスパイク複合体(E1 E2 E3)の解離を始
めさせ、遊離のE1を生ずる。後者は上記の通り感染過程
におけるウィルス及びエンドソーム膜の間の融合過程の
触媒に関して活性化されることができる。
本発明の前部分で示した通りアルファウィルス系、特
にSFV系はいくつかの独特の特徴を有し、それはDNA発現
系において有利である。図3に関連して下記にまとめ
る。
1.正の極性のゲノム。SFV RNAゲノムは正の極性であ
り、すなわちそれは直接mRNAとして機能し、従って感染
性RNA分子はゲノムの全長cDNAコピーからの転写により
得ることができる。
2.有効な複製。感染性RNA分子はそれ自身のRNAレプリカ
ーゼをコードし、それが今度は有効なRNA複製を推進す
る。実際SFVは知られている最も有効な複製ウィルスの
1つである。数時間内に正−RNAの最高200.000ものコピ
ーが1個の細胞中で形成される。これらの分子が豊富な
ために、感染細胞の実際すべてのリボソームはウィルス
にコードされたタンパク質の合成に巻き込まれ、宿主タ
ンパク質の合成を圧倒し、感染細胞のパルス標識法はほ
とんどウィルスタンパク質のみを標識する結果となる。
正常な感染の間に105個の新しいウィルス粒子が1個の
細胞から製造され、これは少なくとも108個のタンパク
質分子がウィルスゲノムによりコードされた計算になる
(5)。
3.細胞質複製。SFV複製は細胞の細胞質中で起こり、そ
こでウィルスレプリカーゼは構造タンパク質の製造のた
めのサブゲノムを転写し、キャップする(19)。この特
徴をcDNA発現系に含むのは明らかに非常に有用であり、
mRNAのスプライシング、転写因子の限度、キャッピング
効率及びmRNA輸送に関する問題などの、従来の“核"DNA
発現系において遭遇する多くの問題が除去される。
4.細胞変性効果の遅い開始。感染細胞の細胞変性効果
は、感染におけるいくらか遅い時期に現れる。従って感
染後約4時間から最高感染後24時間という広い時間枠が
あり、その間、構造タンパク質の非常に高い発現レベル
と無視し得る程度の形態学的変化が組み合わされてい
る。
5.広い宿主域。この現象はおそらく、自然界における節
足動物ベクターから野生囓歯類(rodent)及び鳥に至る
伝達を含む正常な生活環の結果である。実験室条件下で
SFVは培養された哺乳類、トリ、爬虫類及び昆虫の細胞
に感染する(35)(Xiong,et al,loc.cit)。
6.自然には、SFVは人に対して病原性が非常に低い。さ
らに組織培養細胞中で製造されたウィルス株は明らかに
非病原性である。特異的突然変異を用い、ウィルス下部
の大量生産が必要な場合に安全性を支えるのに非常に有
用な特徴であるSFV条件付致死突然変異体の創造が可能
である。
本明細書では、ヌクレオチド及びアミノ酸配列におい
て以下の略字を用いた: Ala、アラニン;Ile、イソロイシン;leu、ロイシン;Me
t、メチオニン;Phe、フェニルアラニン;Pro、プロリン;
Trp、トリプトファン;Val、バリン;Asn、アスパラギン;
Cys、システイン;Gln、グルタミン;Gly、グリシン;Se
r、セリン;Thr、トレオニン;Tys、チロシン;Arg、アル
ギニン;His、ヒスチジン;Lys、リシン;Asp、アスパラギ
ン酸;Glu、グルタミン酸;A、アデニン;C、シトシン;G、
グアニン;T、チミン;U、ウラシル。
以下の実施例において用いた材料及び一般的方法を下
記に記載する。
1.材料。ほとんどの制限酵素、DNAポリメラーゼI、ク
レノウフラグメント、ウシ腸ホスファターゼ、T4 DNA
リガーゼ及びT4ポリヌクレオチドキナーゼはBoehringer
(Mannheim,FRG)から得た。Sph I、Stu I及びKpn Iな
らびにRNアーゼインヒビター(RNアシン)及びSP6ポリ
メラーゼはPromega Biotec(Madison,WI)から得た。
シークエナーゼ(修正T7ポリメラーゼ)はUnited Stat
es Biochemical(Cleveland,Ohio)から得た。プロテ
イナーゼKはMerck(Darmstadt,FRG)から得た。リボヌ
クレオチド、デオキシリボヌクレオチド、ジデオキシリ
ボヌクレオチド及びキャップ類似体m7G(5')ppp(5')
GはPharmacia(Sweden)から得た。オリゴヌクレオチ
ドはApplied Biosystemsの合成機380Bを用いて製造
し、その後HPLC及びNAP−5(Pharmacia)精製を行っ
た。スペルミジン、フェニルメチルスルホニルフルオリ
ド(PMSF)、ジエチルピロカーボネート(DEPC)、ウシ
血清アルブミン(BSA)、クレアチンホスフェート及び
クレアチンホスホキナーゼはSigma(St.Loues,Mo)から
得た。パンソルビンはCalBiochem(La Jolla,CA)かに
得た。アガロースはFMC BioProducts(Rockland,Main
e)から、アクリルアミドはBioRad(Richmond,CA)から
購入した。L−[35S]−メチオニン及びα−[35S]−
dATP−α−SはAmershamから得た。
2.ウィルスの成育及び精製:BHK−21細胞は、5%のウシ
胎児血清、10%のトリプトースホスフェートブロス、10
mMのHEPES(N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N'
−2−エタンスルホン酸)及び2mMのグルタミンを補っ
たBHK培地(Gibco Life Technologis,Inc.,New Yor
k)中で成育した。90%の集密的細胞単層をPBSで1回洗
浄し、0.2%ウシ血清アルブミン(BSA)、10mMのHEPES
及び2mMのグルタミンを含むMEM中のSFVに0.1の多重度で
感染させた。感染後(p.i.)24時間で培地を集め、4℃
にて8,000xgの遠心を20分間行うことにより細胞破片を
除去した。4℃のSW28ローター中、26,000rpmで1.5時間
遠心することによりウィルスを培地からペレット化し
た。ウィルスは0.5mMのEDTAを含むTN中に再懸濁した。
3.代謝標識(metabolic labeling)及び免疫沈降。10m
MのHEPES、2mMのグルタミン、0.2%のBSA、100IU/モル
のペニシリン及び100μg/mlのストレプトマイシンを補
ったMEM中で成育したBHK細胞の集密的細胞単層に37℃に
て50の多重度で感染させた。1時間p.i.後、培地を新し
い培地と交換し、3.5時間成育を続けた。培地を除去
し、細胞をPBSで1回洗浄し、10mMのHEPES及び2mMのグ
ルタミンを含むメチオニン−非含有MEMを上に載せた。3
7℃にて30分後、培地を100μCi/mlの[35S]メチオニン
(Amersham)を含む同培地と交換し、プレートを37℃に
て10分間培養した。10倍過剰のメチオニンを含む標識倍
地で細胞を2回洗浄し、その後同倍地中で種々の時間の
間培養した。プレートを氷上に置き、細胞を氷冷PBSで
1回洗浄し、最後に10μg/mlのPMSF(フェニルメチルス
ルホニルフルオリド)を含むライシス(lysis)緩衝液
(1%NP−40−50mMトリス−HCl、pH7.6−150mM NaCl
−2mMMDTA)を加えた。細胞をプレートから砕き、Eppen
dorf遠心機にて4℃、6,000rpmで5分間遠心することに
より核を除去した。記載されている通りにタンパク質の
免疫沈降を行った(31)。簡単に記載すると、ライセー
トに抗体を加え、混合物を氷上に30分間保った。氷上で
30分間パンソルビンに結合することにより複合体を回収
した。複合体を低塩緩衝液(low salt buffer)で1
回、高塩緩衝液で1回、及び10mMのトリス−HClで1回
洗浄してからゲル負荷緩衝液と共に加熱した。dhfrを沈
降させるために、SDSを0.1%まで加え、混合物を95℃に
2時間加熱し、その後10体積のライシス緩衝液を加え
た。抗−E1[8.139]、抗−E2[5.1]及び抗C[12/2]
(37)単クローン性抗体は記載されている。腹水液中の
単クローン性抗体OKT−9を用いてヒトトランスフェリ
ンレセプターを沈降させた。この調剤は、ATCC(Americ
anTyp Culture Collection)No CRL 8021から得た
対応するハイブリドーマ細胞系を用いて我々の実験室に
おいてThomas Ebelにより与えられた。多クローン性う
さぎ抗マウスdhfrは、E.Hurt(European Molecular B
iology Laboratory,Heidelberg,FRG)からの親切な贈
り物であり、うさぎ抗−リゾチームは記載されている
(38)。
4.蛍光抗体法。間接蛍光抗体法を行うために、ガラスの
カバーグラス上の感染細胞単層を、リン酸塩緩衝食塩水
(PBS)で2回濯ぎ、−20℃のメタノール中で6分間固
定した。固定後、メタノールを除去し、カバーグラスを
PBSで3回洗浄した。0.5%のゼラチン及び0.25%のBSA
を含むPBSを用いて室温で培養することにより、非特異
的抗体結合を阻止した。阻止緩衝液を除去し、一次抗体
を含む同緩衝液と交換した。室温で30分後、PBSで3回
洗浄することにより反応を止めた。一次抗体の場合と同
様にして二次抗体(FITC−複合羊抗−マウス[BioSys,C
ompigne,France])の結合を行った。PBSで3回洗浄
し、水で1回濯いだ後、カバーガラスを乾燥させてから
2.5%のDABCO(1,4−ジアザビシクロ−[2.2.2]−オク
タン)を含むMoviol 4−88(Hoechst,Frandfurt am
Main,RFG)中に固定した。
5.DNA法。プラスミドをエシェリキア コリ(Escheroch
ia coli)DH5α(Bethasda Research Laboratorie
s)[recA endA1 gyrA96 thil hsdR17 supE44 re
lA1 Δ(lacZYA−argF)U169 φ80dlacZΔ(M15)]
中で成育した。すべての基礎的DNA法は、基本的に記載
の通りに行った(39)。収率と純度を増すために凍結段
階の間に3体積のフェノールを含んだ凍結−解凍法(4
0)によりDNAフラグメントをアガロースゲルから単離し
た。フラグメントを、ベンゾイル−ナフトイル−DEAE
(BND)セルロース(Serva Fein−Biochemica,Heidelb
erg,FRG)クロマトグラフィーにより精製した(41)。
感染RNAの製造に用いたプラスミドは、1MのNaClを通し
た沈降及びその後CsCl中でバンド形成することにより精
製した(39)。ある場合には、Quigenクロマトグラフィ
ー(Diagen Gmbh,Dsseldorf,FRG)によりプラスミド
を精製した。
6.特定部位のオリゴヌクレオチド突然変異誘発。オリゴ
ヌクレオチド突然変異誘発のために、SFV cDNAクロー
ンの適したフラグメントをM13mp18又はmp19中にサブク
ローニングし(42)、DH5αFIQ[endA1 hsdR1 supE44
thil recA1 gyrA96 relA1 φ80dlacΔ(M15)Δ
(lacZYA−argF)U169/F'proAB laclq lacZΔ(M15)
Tn 5](Bethesda Research Laboratories)中に形
質転換した(43)。これらの構築物からのRF DNAをRZ1
032[Hfr KL16 dut1 ung1 thi1 relA1 supE44 z
bd279:Tn10.]中に形質転換し(44)、ウリジンの存在
下でウィルスを成育し、ウラシル残基をウィルスゲノム
中に挿入した。一重鎖DNAをフェノール抽出によりPEG沈
降ファージから単離した。Applied Biosystems 380B
合成機上でオリゴヌクレオチドを合成し、NAP−5カラ
ム(Pharmacia)上のゲル濾過により精製した。オリゴ
ヌクレオチド 5'−CGGCCAGTGAATTCTGATTGGATCCCGGGTAA
TTAATTGAATTACATCCCTACGCAAACG、5'−GCGCACTATTATAGCA
CCGGCTCCCGGGTAATTATTGACGCAAACGTTTTACGGCCGCCGG及び
5'−GCGCACTATTATAGCACCATGGATCCGGGTAATTAATTGACGTTTT
ACGGCCGCCGGTGGCGを用いて新しいリンカー部位[BamH I
−Sma I−Xma I]をSFV cDNAクローンに挿入した。オ
リゴヌクレオチド5'−CGGCGGTCCTAGATTGGTGCG及び5'−C
GCGGGCGCCACCGGCGGCCGをシークエンシングプライマー
(sequencing primer)(SP1及びSP2)としてポリリン
カー部位の上流及び下流で用いた。リン酸化オリゴヌク
レオチドを前に述べられた通りシークエナーゼ(Sequen
ase)(united States Biochemicals,Cleveland,Ohi
o)と共に突然変異誘発で用いた。試験管内製造RF形態
をDH5αF'IQ中に形質転換し、得られたファージ単離物
を、シークエナーゼの利用に関するUSBの案に従ってジ
デオキシシークエンシング(dideoxy sequencing)に
より正しい突然変異の存在に関して分析した。最後に突
然変異フラグメントを全長SFV cDNAクローン中に再挿
入した。この場合も適した突然変異の存在をプラスミド
DNAからのシークエンシングにより確認した。6K領域の
欠失は他に記載されている。
7.試験管内転写。Spe I直線化プラスミドDNAを試験管内
転写の鋳型として用いた。40mMのトリス−HCl(pH7.
6)、6mMのスペルミジン−HCl、5mMのジチオトレイトー
ル(DTT)、100μg/mlのヌクレアーゼ非含有BSA、それ
ぞれ1mMのATP、CTP及びUTP、500μMのGTP、1単位/μ
lのRNアシン及び100−500単位/mlのSP6 RNAポリメラ
ーゼを含む10−50μlの反応において37℃にて1時間RN
Aを合成した。キャップド転写物(46)の製造の場合、
類似体m7G(5')ppp(5')G又はm7G(5')ppp(5')A
を1mMにて反応中に含んだ。RNA製造の定量のために微量
の[α−32S]−UTP(Amersham)を反応中に含み、挿入
を三塩化酢酸沈澱から測定した。必要な場合はDNアーゼ
1又はRNアーゼAをそれぞれ10単位/μg鋳型あるいは
20μg/mlで加えることにより、DNA又はRNAを37℃にて10
分間消化した。
8.RNAトランスフェクション。DEAE−デキストラン法に
よるBHK単層細胞のトランスフェクションを前に記載の
通りに行った(47)。エレクトロポレーションによるト
ランスフェクションの場合、RNAは試験管内転写反応か
ら直接、又は5mMのDTT及び1単位/μlのRNアシンを含
む緩衝液で転写物を希釈して加えた。細胞をトリプシン
処理し、完全BHK−細胞培地で1回、及び氷冷PBS(MgCl
2及びCaCl2を含まない)で1回洗浄し、最後にPBSに再
懸濁して107細胞/mlとした。細胞は直接使用するか又は
氷上で終夜保存(BHK培地中)した。エレクトロポレー
ションの場合、0.5mlの細胞を0.2cmのキューベット(cu
vette)(BioRad)に移し、10−50μlのRNA溶液を加
え、キューベットを逆さにすることにより溶液を混合し
た。パルス制御装置を最大抵抗に設定したBioRad Gene
Pulser装置を用い、1.5kV/25μFの2回の連続パルス
により、室温でエレクトロポレーションを行った。10分
間培養した後、細胞を完全BHK−細胞培地中に1:20で希
釈し、組織培養皿に移した。プラーク分析のために、エ
レクトロポレートした細胞を1ml当たり約3x105個の新し
い細胞と共にプレート化し、37℃で2時間培養し、その
後完全BHK−細胞培地中の1.8%の低融点アガロースを上
に載せた。37℃で48時間培養した後、ニュートラルレッ
ドで染色することによりプラークを視覚化した。
9.ゲル電気泳動。ナトリウムドデシルサルフェート−ポ
リアクリルアミド ゲル電気泳動(SDS−PAGE)の試料
を調製し、前に記載されている通りに(48)5%の堆積
ゲル(stacking gel)を含む12%の分離ゲル(separat
ing get)上で実験した。6Kペプチドの分離の場合、ア
クリルアミドの10%−20%直線勾配ゲルを用いた。Koda
k XAR−5フィルムに露光する前に、ゲルを10%酢酸−
30%メタノール中で30分間固定した。ゲルをフルオログ
ラフィー(49)用に調製した場合、それを固定後に30%
メタノール中で30分間洗浄し、その後1Mのサリチル酸ナ
トリウム−30%のメタノール中に30分間浸漬してから乾
燥した。核酸は、50mMのトリス−ボレート−2.5mMのNa2
EDTAを緩衝液として用いたアガロースゲル上で実験し
た。染色の場合、実験中に0.2μg/mlのエチジウムブロ
ミドを緩衝液及びゲルに含んだ。
実施例1 この実施例では全長SFV cDNAクローンを調製し、SP6
RNAポリメラーゼプロモーターを含むプラスミド中に
置き、全長及び感染性転写物の試験管内転写をさせる。
pSP6−SFV4と称されるこのプラスミドを、1991年11月28
日にPHLS Centre for Applied Microbiology &
Research European Collection of Animal Cell
Cultures,Porton Down,Salisbury,Wiltshire,U.K.:に
供託し、暫定受け入れ番号91112826を与えられた。
図4A−Cに示す通り、SFVクローン構築の戦略は、SFV
RNA分子の既知のヌクレオチド配列によって指定され
る適した制限エンドヌクレアーゼ部位の下流の、鋳型RN
Aに沿った数箇所でcDNA合成を開始することである。ウ
ィルスRNAを精製ウィルス(中でもYale University,Ne
w Haven,USAのArbovtrus collectionから入手可能)
からフェノール−クロロホルム抽出により単離し、前に
記載されている通り(50)cDNA合成の鋳型として用い
た。第1のストランド合成は、5'−TTTCTCGTAGTTCTCCTC
GTCをプライマー−1として(SFVは2042−2062に相当す
る)及び5'−GTTATCCCAGTGGTTGTTCTCGTAATAをプライマ
ー−2として(SFVは3323−3349に相当する)ならびに
オリゴ−dT12-18をプライマー−3として(SFVの3'−末
端)用いて3位置で開始した。
第2のストランド合成の前に、第1のストランドcDNA
へのオリゴヌクレオチド5'−ATGGCGGATGTGTGACATACACGA
CGCC(SFVのゲノム配列の28個の最初の塩基と同一)の
ハイブリッド化を行った。第2のストランド合成の完了
後、cDNAを裁断し(trimmed)、プライマー−1の反応
の場合を除いたすべての場合に二重鎖アダプター5'−AA
TTCAAGCTTGCGGCCGCACTAGT/GTTCGAACGCCGGCGTGATCA−3'
(5'−付着−EcoR I−Hind III−Not I−Xma III−Spe
I−ブラント−3')を加え、記載されている通りに(5
1)cDNaをEcoR I切断pTZ18R(Pharmacia,Sweden)中に
クローニングした。5'末端領域のクローニングは、異な
る方法で行った。SFVはHind III部位を1947位に含むの
で、プライマー−1を用いて開始したcDNAはこの領域を
含まねばならず、従ってHind IIIはそのcDNAの3'末端の
指定に用いることができる。SFVの正に5'末端で制限部
位を得るために、cDNAをSma I−Hind III切断pGEM1(Pr
omega Biotec.,Madison,Wl)中にクローニングした。S
FVゲノムは配列5'−ATGGで始まるので、Sma I部位のブ
ラントCCC−3'末端へのこの連結反応は、Nco I部位C'CA
TGGを作る。SFV配列は3個のNco I部位を含むが、これ
らのいずれもHind III部位の前の領域内になく、従って
これらの5'末端クローンはさらにこの目的のために特に
設計されたベクター中にNco I−Hind IIIフラグメント
としてクローニングしなければならない(下記参照)。
pGEM1中の最初のcDNAクローンを制限分析によりスクリ
ーニングし、1500bp以上の大きさの挿入物を含むものす
べてを、挿入物の両端にSP6又はT7シークエンシングプ
ライマーを用いてプラスミドから直接シークエンシング
することによりさらに特性化するために選んだ。pTZ18R
中のSFV5'−末端クローンは、lacシークエンシングプラ
イマーを用いてシークエンシングした。AFV RNAの試験
管内合成を推進するためにSP6プロモーターを用いた。
あまり多くの異種ヌクレオチドを加えずにこのプロモー
ターの前のSFV5'末端をクローニングするために、pGEM1
の誘導体を構築する必要があった。従ってpGEM1をEcoR
Iで開け、Bal31欠失を作り、DNAをT4 DNAポリメラーゼ
でブラント化し、Ncolオリゴヌクレオチド(5'−GCCATG
GC)を加えた。得られたクローンを、SP6プロモーター
の転写開始部位(下線のG)に直接Nco I配列を有する
変異体を拾い上げる(適した緊縮度で)ために設計され
たオリゴヌクレオチド5'−GGTGACACTATAGCCATGGCを用い
たコロニーハイブリッド化(39)によりスクリーニング
した。Bal31欠失により最初のプラスミドの多重クロー
ニング部位(multicloning site)のすべての制限部位
が除去されたので、これらは新しい変異体からのPvu I
−Nco Iフラグメントを、ポリリンカーのHind III位で
挿入されたNco I部位を有する別のpGEM1の変異体(pDH1
01)にクローニングすることにより復活(restored)し
た。これによりプラスミドpDH201が作られた。最後にSF
V cDNAのクローニングに用いられたアダプターをpDH20
1中のEcoR I及びPvu II部位の間に挿入し、プラスミドp
PLH211を作った(図4B)。このプラスミドを、全長クロ
ーンの組み立て物におけるSFV cDNAフラグメントの受
容体として、これらの部位を用いて独立した重複サブク
ローンを結び付けることにより用いた。全長クローン、
pSP6−SFV4の組み立てに用いたフラグメント及び適した
制限部位を図4Aに示す。5'−末端の場合、選ばれたフラ
グメントは適したSFV配列5'−ATGGを含み、前に追加の
G−残基を1個有する。このG−残基を除去すると、SP
6からの転写効率が低下するが試験管内製造RNAの感染性
には影響しない。従ってこの後のすべての研究で用いる
クローンは5'末端にG−残基を含む。クローンの3'−末
端の場合、69個のA−残基を含むcDNAフラグメントが選
ばれた。cDNAの3'−末端に独特のSpe I部位を含むこと
により、プラスミドは直線化することができ、試験管内
でランオフ転写(runoff transcription)ができ、70
個のA−残基を有するRNAを与える。図4CはSFV cDNAク
ローンの5'及び3'境界配列を示す。全長SFV RNAの感染
性をいかにして得、示すかの一般的な概略を図6に示
す。pSP6−SFV4 SP6転写物の完全ヌクレオチド配列を
非構造及び構造タンパク質のアミノ酸配列と共に図5に
示す。
典型的に100ngの鋳型当たり約5μgのRNAが10単位の
ポリメラーゼを用いて得られたが、より多量の酵素を用
いることによって収率の有意な向上は得られなかった。
条件はアルファウィルスの感染性転写物の製造に関して
以前に報告された(52)(47)条件と少し異なる。1mM
のrNTP濃度でRNAの最大の製造が得られた。しかし感染
性は5'キャップ構造の存在にも依存するので、転写反応
におけるGTP濃度を半分にした時に最適感染性が得られ
た。この低下は製造されるRNAの量には限界的影響しか
与えないが、特異的感染性を3倍に上げた(データは示
していない)。
図5に示すcDNA配列を以下の実施例で用いた。しかし
図5中の最初の5'−Gヌクレオチドを欠いたSFV cDNA
配列の場合に上記で示した通り有効性は低いとしても、
1個又は数個のヌクレオチドが図5に示した配列と異な
っている配列もベクターとして有用である。
実施例2 この実施例ではSFV DNA発現ベクターの構築を開示す
る。
実施例1で得たSFVの完全ゲノムをコードするcDNAク
ローンを用い、異種挿入物のための道を作るために26S
構造遺伝子のコード領域を欠失することによってSFV D
NA発現ベクターを構築する。しかしnsP1−4レプリカー
ゼ複合体の製造に必要な非構造コード領域は保存する。
RNA複製は短い5'(nt 1−247)配列要素(53,54,55)
及び3'(nt 11423−11441)配列要素(56,57)に依存
し、従ってこれらもC遺伝子のすぐ上流の26Sプロモー
ター(17,18)と同様にベクター構築物中に含まれねば
ならない。
図7に示す通り、最初に実施例1のSFV cDNAクロー
ンからのXba I(6640)−Nsi I(8927)フラグメントを
pGEM7Zf(+)(Promega Corp.,Wl,USA)中にクローニ
ングした(段階A)。得られたプラスミド、pGEM7Zf
(+)−SFVから、EcoR Iフラグメント(SFVは7391及び
88746に相当する)をM13mp19中にクローニングし、特定
部位の突然変異誘発を用いて26Sプロモーター部位から
すぐ下流にBamH I−Xma I−Sma Iポリリンカー配列を挿
入した(段階B)。M13 ssDNA(一重鎖)からのシーク
エンシングにより正しい突然変異が確認されたら、EcoR
IフラグメントをpGEM7Zf(+)−SFV中に再挿入し(段
階C)、pSP6−SFV4中にXba I−Nsλフラグメントとし
て逆クローニングした(段階D)。SFVの構造タンパク
質をコードするcDNA領域の主要部分を欠失するために、
これらのプラスミドをAsu II(7783)及びNde I(1103
3)を用いて切断し、4種類すべてのヌクレオチドの存
在下でクレノウフラグメントを用いてブラント化し、連
結し、それぞれpSFV1、pSFV2及びpSFV3と呼ばれる最終
的ベクターを作った(段階E)。ベクターは26Sサブゲ
ノムRNAのプロモーター領域及びE1タンパク質の最後の4
9アミノ酸、ならびにSFVゲノムの完全非コード3'末端を
保存している。
ベクターにおいてサブゲノム(26S)部分をコードす
る部分をポリリンカー配列で置換し、26Sプロモーター
下で異種cDNA配列を挿入クローニングさせた。図8に示
す通り、これらの3種類のベクターは同一の塩基カセッ
トを26Sプロモーターの下流に挿入して含み、すなわち
3つのすべての読み枠においてポリリンカー(BamH I−
Sma I−Xma I)に翻訳停止−コドンが続く。ベクターは
ポリリンカーカセットが挿入されている位置が異なる。
pSFV1の場合、カセットは26S翻訳開始部位の31塩基下流
に位置している。キャプシド遺伝子翻訳の開始作因(mo
tive)は認められた配列(58)と同一である。従ってこ
の作因はpSFV2にも備わっており、その場合それはキャ
プシド遺伝子の作因のすぐ後に位置している。最後にpS
FV3ではカセットがキャプシド遺伝子の開始コドン(AU
G)のすぐ後に位置する。挿入の両端を調べるのに必要
なシークエンシングプライマー(SP)は、26Sプロモー
ター領域(SP1)又は停止コドンカセットの後の領域(S
P2)のいずれかとハイブリッドするように設計されてい
る。
26SプロモーターはnsP4コード領域の3'−末端と重複
することに注意する。pSFV2の場合、クローニング部位
はSFVキャプシド遺伝子の翻訳開始部位のすぐ後に位置
する。pSFV3の場合、クローニング部位はさらに3ヌク
レオチド下流に位置し、すなわちSFVキャプシド遺伝子
の開始AUGコドンに直接続いている。ポリリンカーに続
く3個の翻訳停止コドンを四角で囲む。下流シークエン
シングプライマー(SP1)は26Sプロモーターと重複し、
上流シークエンシングプライマー(Sp2)はXma III部位
と重複する。
実施例3 この実施例ではヘルパーウィルスベクター構築物を含
む生体内パッケージング系を調製する。
系は、構造タクパク質機能の欠失したSFV変異体、又
は実施例2で得た発現ベクター構築物から誘導された組
み替えRNAを感染性ウィルス粒子内にパッケージするこ
とを可能にする。従ってこの系は正常な感染により組み
替えRNAを細胞中に導入できるようにする。実施例1で
得たpSP6−SFV4の制限エンドヌクレアーゼ部位Acc I(3
08)及びAcc I(6399)の間の領域を、図7の段階Fで
示す通りに切断及び連結することにより欠失させ、pSFV
−Helper1と呼ばれるヘルパーベクターを構築する。ベ
クターはRNA複製に必要な5'及び3'シグナルを保存して
いる。Helperベクターのほとんど完全なnsp領域が欠失
しているので、この構築物から製造されるRNAは機能的
レプリカーゼ複合体の欠乏のために細胞中で複製されな
い。図9に示す通り、pSFV1−組み替え及びヘルパーcDN
Aの試験管内転写の後、ヘルパーRNAはpSFV1−組み替え
誘導体と共にコトランスフェクションされ、ヘルパー構
築物が新しいウィルス粒子の組み立てに必要な構造タン
パク質を与え、組み替え構築物はRNA複製に必要な非構
造タンパク質を与え、組み替えゲノムを含むSFV粒子が
製造される。コトランスフェクションは実施例6で開示
した通りエレクトロポレーションにより行うのが好まし
く、BHK細胞を宿主細胞として用いるのが好ましい。
RNAのパッケージのために、キャプシドタンパク質を
結合することが示されている(57,59)領域であるnsP1
の末端の領域が必要である。ヘルパーはこの領域を欠い
ているので、このベクターから誘導されたRNAはパッケ
ージされず、従って組み替え及びヘルパーを用いたトラ
ンスフェクションは組み替え−誘導RNAを有するウィル
ス粒子のみを製造する。これは、これらのウィルスがさ
らに継代することはできず、従って1段階ウィルス株を
与えることにつながる。利点は、これらの粒子による感
染がウィルスタンパク質を製造しないことである。
実施例4 この実施例は実施例1からの全長SFV cDNAクローン
の変異体の構築を説明し、それにより異種エピトープを
コードする異種DNA配列の挿入、及び該異種エピトープ
をP62、E2又はE1スパイクタンパク質の不可欠の部分と
して有する組み替え(キメラ)ウィルスの製造が可能に
なる。
この目的のために、E2及びE1エンベロープタンパク質
の機能、形態学及び抗原構造に関するすべての知識が欠
かせない。アルファウィルスの病原性に関する以前の研
究は、E2に対する抗体が種類−特異的であり、優れた中
和活性を有するが、E1に対する抗体は群−特異的であ
り、非中和性であることを示した(5)。しかし、密接
に関連したアルファウィルスであるSFV、シンドビス及
びロスリバーの抗原部位がマッピングされ、アミノ酸配
列のレベル(60,61,62,63)と関連づけられたのは最近
である。これらの研究は、問題の主要部位のほとんどが
SFV E2スパイクタンパク質のアミノ酸位置216、234及
び246−251にあることを示した。興味深いことに、これ
らの3つの部位は、コンピューター分析により予測され
たものと正確に同一の部位である。この実施例ではドメ
イン246−251がアルファウィルスの群内で高度に保存さ
れた構造、及びハイドロパシ−プロファイル(hydropat
hy profile)を有するのでこの領域を用いた。pSP6−S
FV4 P62タンパク質の246−251領域に異種エピトープを
コードする遺伝子を挿入すると、各ヘテロダイマー、す
なわち240コピー上に1個の新しいエピトープを有する
粒子を与える。
SFVゲノムのE2部分内への異種エピトープの特異的挿
入を可能にする独特の制限エンドヌクレアーゼ部位を作
るために、オリゴヌクレオチド5'−GATCGGCCTAGGAGCCGA
GAGCCCを用いた特定部位の突然変異誘発によりBamH I部
位を挿入した。
実施例5 この実施例では、SFVの条件付致死変異体を、実施例
1で得たSFV cDNAから構築し、その変異体はP62タンパ
ク質に突然変異を有し、該タンパク質の非分裂形態を生
じ、その結果この変異体は外因的に加えられたプロテア
ーゼを用いて最初に切断しないとそのまま新しい宿主細
胞に感染することはできない。
図10に示す通り、この形態のウィルスはトランスフェ
クトされた細胞における野生型の能力を用いて組み立て
られるが新しい宿主細胞に侵入することはできないの
で、この構築物は異種エピトープのためのワクチンキャ
リヤーとして有利に用いることができる。阻止は、不活
性ウィルス粒子のトリプシン処理により克服することが
できる。これは粒子を、このウィルス変異株の増幅に用
いることができる十分に侵入−可能な形態に変換する。
活性化されるとSFV変異体は、通常はエンドサイトー
シス経路により細胞に侵入し、感染を開始する。形質膜
でウィルスタンパク質から作られ、出芽が起こる。しか
し製造されたウィルス粒子はすべて不活性な形態であ
り、従って複製が一巡した後感染は終わる。感染の徹底
が阻止される理由は、p62の分裂部位に特定部位の突然
変異誘発により導入された突然変異である。このアルギ
ニンからロイシンへの置換(p62タンパク質のE3部分の
アミノ酸位置66における)は、分裂部位の認められた特
徴を変化させ、細胞表面への輸送に間に通常p62タンパ
ク質をE2及びE3ポリペプチドに切断する宿主細胞のプロ
テイナーゼによって認識されない。代わりに外因的に加
えられたトリプシンがこの切断を行うことができ、この
場合最初の分裂部位の直前のアルギニン残基65で起こ
る。この切断が、侵入スパイクサブユニットの結合を制
御することによりウィルスの侵入機能力の活性化を調節
するので、非分裂p62のみを有するウィルス粒子が新し
い宿主細胞に侵入することは完全に不可能である。
分裂欠欠変異E2の創造は以前に記載されている(2
9)。この領域に及ぶAsull−Nsλフラグメントをその後
単離し、全長cDNAクローンpSP6−SFV4中にクローニング
した。
実施例6 この実施例では、外因性DNAを含む実施例1からの全
長cDNAから試験管内で転写されたSFV RNA分子又はその
変異体、あるいは実施例2からのSFVベクターを用いたB
HK細胞のトランスフェクションを開示する。トランスフ
ェクションは最適条件下で非常に有効であることが示さ
れているエレクトロポレーションにより行う。
BHK細胞を上記のSFV RNA分子を用いたエレクトロポ
レーションによりトランスフェクトし、温度、電圧、キ
ャパシタンス及びパルス数などのパラメーターを変化さ
せることにより最適条件を決定した。25μFにおける1.
5kVの2回の連続パルスにより最適トランスフェクショ
ンが得られ、その条件下で死亡する細胞の数は無視し得
るものであった。方法全体を通じて細胞を0℃より室温
に保つのが良いことが見いだされた。エレクトロポレー
ションによるトランスフェクションを、投入RNAの関数
としても測定した。予想通り、トランスフェクションの
頻度の増加はRNA濃度に直線的に依存しておらず、100%
トランスフェクションを得るために約2μgのcRNAが必
要であった。
従来のトランスフェクションと比較すると、これは大
きな進歩である。例えばDEAE−デキストラントランスフ
ェクションの場合、最適で細胞のわずか0.2%がトラン
スフェクトされたのみであった。
実施例7 この実施例は、21kDの細胞質マウスジヒドロ葉酸レダ
クターゼ(dhfr)、90kDの膜タンパク質ヒトトランスフ
ェリンレセプター(TR)、及び最後に14kDの分泌タンパ
ク質チキンリゾチームをコードする遺伝子の場合の、SF
Vベクターである実施例2からのpSFV1により推進される
異種遺伝子発現を示す。dhfr遺伝子はpGEM2−dhfrから
(64)BamH I−Hind IIIフラグメントとして単離し、ク
レノウフラグメントを用いてブラント化し、Sma I−切
断pSFV1に挿入された。トランスフェリンレセプター遺
伝子は、最初にpGEM1−TRからXba I−EcoR Iフラグメン
トとしてpGEM7ZF(+)中にクローニングされ(64,6
5)、続いてそこからBamH IフラグメントとしてpSFV1に
クローニングされた。最後にリゾチーム遺伝子(21)を
有するpGEM2からのBamH IフラグメントをpSFV1にクロー
ニングした。
異種遺伝子の発現の研究のために、dhfrの試験管内製
造RNA及びTR構築物をBHK細胞中にエレクトロポレートし
た。野生型SFVのRNAを標準として用いた。エレクトロポ
レーション後(p.e.)の異なる時点で細胞を10分間パル
ス−標識し、続いて10分間追跡し、その後ライセートを
ゲル電気泳動及びオートラジオグラフィーにより分析し
た。BHK細胞は、野生型SFVのRNA、pSFV1−dhrf及びpSFV
1−TRを用いてトランスフェクトし、3、6、9、12、1
5及び24時間p.e.でパルス−標識した。等量のライセー
トにつき12%ゲル上で実験した。9時間の試料はSFV、d
hrf及びトランスフェリンレセプタータンパク質の免疫
沈降(IP)にも用いた。pSFV1−リゾチームを用いてト
ランスフェクトした細胞を9時間p.e.でパルス−標識
し、その後示された時間(時間)追跡した。等しい都合
のライセート又は培地を13.5%ゲル上に負荷した。IPは
1時間追跡ライセート試料からの免疫沈降を示す。U−
列は標識されたがトランスフェクトされていない細胞の
ライセートである。侵入RNAは負のストランド合成から
出発し、これは約4−5時間p.e.までピークに達しない
ので(5)、3時間p.e.で外因性タンパク質はほとんど
製造されなかった。この時点でほとんどすべての標識タ
ンパク質は宿主起源であった。対照的に6時間p.e.に
て、外因性タンパク質が高い効率で合成され、宿主タン
パク質合成の重度の阻害が明らかであった。これは9時
間p.e.でさらに衝撃的であり、最大停止(maximum shu
t down)に達した。異種タンパク質の有効な製造は最
高24時間p.e.まで続き、その後製造は速度が落ち(デー
タは示していない)、細胞が定常期に入ったことを示し
た。
チキンリゾチームは分泌タンパク質なので、その発現
は細胞ライセートと成育培地の両方から分析した。細胞
を9時間p.e.でパルス−標識し、その後8時間追跡し
た。結果を図11に示す。リゾチームはゆっくり分泌され
るがほとんどすべての標識物質は追跡の間に培地に分泌
された。
実施例8 この実施例は本発明の生体内パッケージング系を示
す。
pSFV1−TRの試験管内製造RNAを異なる比率でヘルパー
RNAと混合し、これらの混合物をBHK細胞中にトランスフ
ェクトした。細胞を24時間成育し、その後培地を集め、
遠心によりウィルス粒子をペレット化した。蛍光抗体法
により感染性単位(i.u.)の数を決定した。ヘルパーと
組み替え体の1:1の比率が最も有効に感染性粒子を製造
することが見いだされ、平均5x106個の細胞が2.5x109i.
u.を与えた。異なる感染の多重度(m.o.i.)でBHK細胞
に感染させることにより、このウィルス株の感染性を調
べた。pSFV1−TR組み替えRNAを有するそのような生体内
パッケージ粒子に感染した後のBHK細胞におけるヒトト
ランスフェリンレセプターの発現に関する結果を図11の
右下に示す。MEM(0.5%のBAS及び2mMのグルタミンを含
む)中に希釈した200μlのウィルスを細胞上に載せ、
5−0.005の範囲のm.o.i.値を与えた。37℃にて1時間
後、完全BHK培地を加え、9時間成育を続け、その時点
で10分間のパルス(100μCi35S−メチオニン/ml)及び1
0分間の追跡を行い、細胞をライシス緩衝液に溶解し
た。300μl(30,000細胞に相当する)のライセートか
らの10μlにつき10%ゲル上で実験し、乾燥ゲルを−70
℃にて2時間露光した。発現レベルが高いので、終夜露
光を用いたオートラジオグラフィーで明白なバンドを得
るためにわずか3,000細胞しか必要でなかった。
従って1細胞当たり約1i.u.にて有効なタンパク質製
造及びそれに伴う宿主細胞停止が起こることが見いださ
れた。1個のSFV感染細胞が平均108個のキャプシドタン
パク質分子を製造するので、1回のエレクトロポレーシ
ョンから製造されたウィルス株を用いて約50mgのタンパ
ク質に相当する1017個のタンパク質分子を製造できるこ
とになる。
前記の実験結果から本発明は、これまでに存在した発
現系のいくつかの欠点を含まない非常に有用で有効な発
現系に関することが明らかである。本発明の系の主な利
点を簡単にまとめると以下のようになる: (1)1回のトランスフェクション実験により1日で高
力価の組み替えウィルス株を製造することができる。選
択/スクリーニング、プラーク精製及び増幅段階の必要
がない。組み替えウィルスの容易な製造は、多くの系列
の突然変異体の表現型を特性化しなければならない実験
において特に重要である。
(2)組み替えゲノムのみがパッケージングシグナルを
含み、ヘルパーゲノムは含まないので、組み替えウィル
ス株はハルパーウィルスを含まない。
(3)組み替えウィルスは、昆虫及びより高級な真核細
胞型を含む多様な細胞中に“自然”で漏れのない方法で
組み替えゲノムを感染させるのに用いることができる。
そのような広い宿主域は、特に発現したタンパク質の活
性のために細胞−型−特異的翻訳後修正反応が必要な場
合、発現系にとって非常に有用である。
(4)得られるタンパク質発現のレベルが非常に高く、
そのレベルは感染の間のウィルスタンパク質の量に相当
する。宿主細胞タンパク質の停止も起こり、それにより
抗体媒介による抗原濃縮を必要とせずに細胞ライセート
中の異種タンパク質を明白に追跡することが可能にな
る。これは細胞生物学におけるDNA発現実験をかなり容
易にするであろう。さらに内在する対になるものによる
発現タンパク質に対する抵触の問題(すなわちホモ−オ
リゴマー化反応)を避けることができる。
実施例9 この実施例はエピトープキャリヤーを示す。
ワクチンの開発が最も重要とされている非常に重要な
例は、ヒト免疫不全ウィルスHIV−1によって起こる後
天性免疫不全症候群(AIDS)に関する(66,67)。これ
までHIV−1に対する有効なワクチンを製造する試みは
すべて失敗してきたが、破裂SIV−1(猿免疫不全ウィ
ルス)を用いた予防接種がある程度ウィルスの感染に対
する保護を与えるという極く最近の報告がある(68)。
しかしHIV−1に対する安全で有効なワクチンの開発
は、ウィルスの生物学的性質の故に非常に困難であろ
う。この実施例ではHIV−1の1個のエピトープをSFVの
E2タンパク質の抗原性ドメイン中に挿入した。用いられ
たエピトープはHIV−1の糖タンパク質gp120に位置し、
アミノ酸309−325に及ぶ。これはHIV−1の可変ループ
を形成し、N−グリコシル化部位の直後に位置する。
HIVエピトープをコードする既製のオリゴヌクレオチ
ドのカセット挿入を用い、HIVの309−325エピトープがB
amH I部位に挿入されたキメラを構築した。BamH I部位
における必要な塩基置換によりベクター中のアミノ酸変
化は起こらなかったが、2個のアミノ酸(Asp及びGluが
位置を変えた。試験管内製造ベクターRNAは野生型の能
力を用いて細胞感染を起こすので、この変化は悪影響を
及ぼさない。図12はエピトープキャリヤー中の問題の領
域の配列を示す。予備実験でキメラタンパク質が製造さ
れることが示された。タンパク質を抗−HIV抗体を用い
て免疫沈降させることができる。これらはHIVに対する
ワクチン調剤に用いることができるキメラウィルス粒子
の製造にも用いることができると思われる。そのような
粒子を図12の下部に示す。
参照文献表 1) Bishop,D.H.L.(1990).Gene expression using
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tagenesis of the conserved 51−nucleotide region o
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virus DI RNAs derived from cDNAs defines the seque
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フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI //(C12P 21/00 C12N 15/00 ZNAA C12R 1:92) 5/00 B (56)参考文献 国際公開89/012095(WO,A1) Science(1989),243 (4895),p.1188−1191 Proc.Natl.Acad.Sc i.USA[84](1987)p.4811− 4815 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) BIOSIS(DIALOG) EUROPAT(QUESTEL) WPI(DIALOG)

Claims (36)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルファウィルスRNAゲノムから誘導され
    た組換えRNA分子であって、そのRNA分子は動物宿主細胞
    に感染が可能であり且つそこで複製することができ、そ
    してそのRNA分子は該アルファウィルスRNAゲノムの複製
    に必須である完全なアルファウィルスRNA領域を含んで
    なり且つさらに該宿主細胞中でその機能を発現すること
    ができる外因性RNA配列を含んでなり、該外因性RNA配列
    が、組換えRNA分子の複製に必須でないアルファウィル
    スRNAゲノムの領域内に且つ該組換えRNAを動物宿主細胞
    に導入したとき外因性RNA配列がサブゲノムプロモータ
    ーから発現されるような位置において操作可能に挿入さ
    れており、外因性RNA配列が外因性抗原性エピトープ又
    は抗原決定基をコードし、そして該アルファウィルス由
    来のRNAが、アルファウィルスRNAゲノムのヌクレオチド
    配列を含んでなり、その配列が構造タンパク質をコード
    するRNAゲノムの領域において多くとも数個のヌクレオ
    チドの欠失を含んでいてもよいことを特徴とする組換え
    RNA分子。
  2. 【請求項2】外因性RNA配列がヒト免疫不全ウィルス(H
    IV)型を包含する免疫不全ウィルスの構造タンパク質の
    エピトープ配列をコードする請求の範囲第1項記載のRN
    A。
  3. 【請求項3】アルファウィルス由来のRNA分子領域がRNA
    複製に必要な該ウィルスRNAの5′末端部分、RNA複製に
    必要な非構造タンパク質のコード領域、サブゲノムプロ
    モーター領域及びRNA複製に必要な該ウィルスRNAの3′
    末端部分を含んでなる請求の範囲第1又は2項に記載の
    RNA。
  4. 【請求項4】外因性RNA配列が異種ウィルスエピトープ
    ペプチド配列をコードし、アルファウィルス構造タンパ
    ク質をコードするRNAの領域に位置し、外因性RNAが成熟
    ウィルス粒子の一部としての該ウィルスエピトープとし
    て発現されることを可能にしている請求の範囲第1、2
    又は3項記載のRNA。
  5. 【請求項5】外因性RNA配列がアルファウィルスゲノム
    のp62スパイク前駆体サブユニットをコードする領域に
    挿入された異種ウィルスエピトープペプチド配列をコー
    ドする請求の範囲第1、2又は3項記載のRNA。
  6. 【請求項6】外因性RNAがサブゲノム26S RNAの或る部
    分に挿入されており、該部分がキャプシド、p62,6K又は
    EIタンパク質をコードするRNAからなる請求の範囲第3
    項記載のRNA。
  7. 【請求項7】アルファウィルスがセムリキ森林熱ウィル
    ス(SFV)である請求の範囲第1〜6項のいずれかに記
    載のRNA。
  8. 【請求項8】RNAをアルファウィルスヌクレオキャプシ
    ド内に含んでなり、そしてアルファウィルススパイクタ
    ンパク質を有する膜により取り囲まれた感染性粒子中に
    パッケージされた、請求の範囲第1〜7項のいずれかに
    記載のRNAを含んでなるRNA発現ベクター。
  9. 【請求項9】RNAが該感染性粒子中へのRNAのパッケージ
    に適合する長さを有する請求の範囲第8項記載のRNAベ
    クター。
  10. 【請求項10】請求の範囲第1項記載の組換えRNAと相
    補的な1本のストランドを有するcDNAを含んでなるDNA
    ベクター。
  11. 【請求項11】請求の範囲第2〜9項のいずれかに記載
    のRNAに相補的な1本のストランドを有するcDNAを含ん
    でなる請求の範囲第10項記載のDNAベクター。
  12. 【請求項12】該cDNAの転写産物が請求の範囲第1項記
    載の組換えRNA分子である請求の範囲第10項記載のDNAベ
    クター。
  13. 【請求項13】該ベクターがATGG又はGATGGの5′末端
    配列及びTTTCCA69ACTAGTの3′末端配列を有する請求の
    範囲第10又は12項記載のDNAベクター。
  14. 【請求項14】全長cDNAを含んでなり、そしてアルファ
    ウィルス構造タンパク質の一部として外因性エピトープ
    ペプチド配列又は抗原決定基をコードするDNAフラグメ
    ントをさらに含んでなる請求の範囲第13項記載のDNAベ
    クター。
  15. 【請求項15】DNAフラグメントがアルファウィルスcDN
    Aのp62スパイク前駆体サブユニットをコードする領域に
    挿入されている請求の範囲第14項記載のDNAベクター。
  16. 【請求項16】該cDNAが、アルファウィルスp62タンパ
    ク質をコードする領域において、温度感受性突然変異又
    は切断欠陥突然変異のような条件付致死突然変異を含
    み、その結果、p62タンパク質は宿主細胞プロテアーゼ
    によって認識されず、宿主細胞内でウィルス細胞−侵入
    機能を活性化するアルファウィルス構造タンパク質E3及
    びE2へのタンパク質分解的切断を受けることができない
    欠失p62タンパク質を発現する請求の範囲第10〜15項の
    いずれかに記載のDNAベクター。
  17. 【請求項17】切断欠陥突然変異が該p62切断部位に位
    置し、そして外因的に添加されたプロテアーゼのための
    切断部位をもとの切断部位の前方のアミノ酸位置におい
    て保存しつつ該部位においてp62切断をブロックし且つ
    アルファウィルスのp62タンパク質の細胞内で切断でき
    ないが細胞外で切断できる突然変異形を発現するアミノ
    酸の変更を包含し、かくして試験管内でのタンパク質分
    解処理による細胞−侵入機能の活性化を可能にする請求
    の範囲第16項記載のDNAベクター。
  18. 【請求項18】該切断欠陥突然変異がp62タンパク質のE
    3部分のアミノ酸位置66におけるアルギニンのロイシン
    への置換を包含する請求の範囲第17項に記載のDNAベク
    ター。
  19. 【請求項19】ウィルス粒子の表面上にタンパク質を発
    現する該突然変異p62タンパク質の細胞−侵入機能がト
    リプシンによる試験管内処理によって活性化され得る請
    求の範囲第17項記載のDNAベクター。
  20. 【請求項20】SP6 RNAポリメラーゼプロモーターのす
    ぐ下流に操作可能にリンクされ且つ位置する該cDNAを含
    んでなる請求の範囲第10〜19項のいずれかに記載のDNA
    ベクター。
  21. 【請求項21】アルファウィルスがSFVである請求の範
    囲第10〜20項のいずれかに記載のDNAベクター。
  22. 【請求項22】請求の範囲第10〜21項のいずれかに記載
    のDNA−ベクターの転写により誘導されたRNA転写産物。
  23. 【請求項23】請求の範囲第1〜7項のいずれかに記載
    のRNA又は請求の範囲第10〜21項のいずれかに記載のDNA
    ベクターで形質転換された動物起源の宿主細胞。
  24. 【請求項24】細胞が鳥類、哺乳類、爬虫類、両生類、
    昆虫類又は魚類細胞である請求の範囲第23項記載の宿主
    細胞。
  25. 【請求項25】ハムスターBHK細胞である請求の範囲第2
    4項記載の宿主細胞。
  26. 【請求項26】細胞を、請求の範囲第1〜7項のいずれ
    かに記載のRNA又は請求の範囲第10〜21項のいずれかに
    記載のDNAベクターでトランスフェクションすることを
    含んでなる請求の範囲第23、24又は25項記載の形質転換
    された宿主細胞の製造法。
  27. 【請求項27】トランスフェクションを宿主細胞のエレ
    クトロポレーションにより行なう請求の範囲26項記載の
    方法。
  28. 【請求項28】構造タンパク質内に挿入された外因性エ
    ピトープペプチド配列又は抗原決定基を有するキメラア
    ルファウィルスからなる抗原。
  29. 【請求項29】キメラアルファウィルスがSFVから誘導
    される請求の範囲第28項記載の抗原。
  30. 【請求項30】外因性エピトープペプチド配列が、ヒト
    免疫不全ウィルス型を包含する免疫不全フィルス群に属
    するウィルスの構造タンパク質から誘導されたエピトー
    プペプチド配列を含んでなる請求の範囲第28又は29項記
    載の抗原。
  31. 【請求項31】請求の範囲第28、29又は30項記載の抗原
    を免疫成分として含んでなるワクチン調製物。
  32. 【請求項32】キメラアルファウィルスが請求の範囲第
    16、17、18又は19項記載の条件付致死突然変異、アンバ
    ー(終結コドン)突然変異又は他の突然変異をゲノム中
    に含んでなることにより弱毒化されている請求の範囲第
    31項記載のワクチン調製物。
  33. 【請求項33】a)1)異種エピトープペプチド配列又
    は抗原決定基をコードするDNAフラグメントを有する請
    求の範囲第10〜21項のいずれかに記載のDNAベクターを
    試験管内転写し、そして 2)上記段階1)で製造されたRNA転写産物で動物宿主
    細胞をトランスフェクションするか、或いは b)上記段階a)1)の該DNAベクターで動物宿主細胞
    をトランスフェクションし;トランスフェクションされ
    た細胞を培養しそしてキメラアルファウィルス抗原を回
    収する ことを含んでなる請求の範囲第28、29又は30項記載の抗
    原の製造法。
  34. 【請求項34】トランスフェクションを宿主細胞のエレ
    クトロポレーションにより行なう請求の範囲第33項記載
    の方法。
  35. 【請求項35】感染性粒子を含んでなり且つ外因性エピ
    トープペプチド配列又は抗原決定基をコードする外因性
    RNAを含有する請求の範囲第8又は9項記載のRNA発現ベ
    クターで動物宿主を生体内感染させることにより該宿主
    内で抗原を産生させ、該抗原に対する免疫学的応答とし
    て該宿主内で産生した抗血清を回収することを含んでな
    る抗血清の製造法。
  36. 【請求項36】アルファウィルスのエンベロープタンパ
    ク質のアミノ酸配列中に挿入された免疫原性の外因性ア
    ミノ酸配列を含んでなるキメラアルファウィルスエンベ
    ロープタンパク質を含んでなるキメラアルファウィルス
    粒子をヒト以外の動物に投与することを含んでなる、ヒ
    ト以外の動物における免疫応答の誘発方法。
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