JP2003159085A - Dna発現系 - Google Patents

Dna発現系

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 タンパク質及びポリペプチドの製造のため
に、及び組み替えウィルス又はキメラウィルスとして用
いることができ、先行技術より多くの利点を与える、ウ
ィルスベクターに基づいた改良DNA発現系の提供。 【解決手段】 動物細胞におけるクローニングされたD
NAからの有効なタンパク質製造に適した発現系提供の
ために、本発明ではタンパク質配列をコードするDNA
分子を、アルファウィルスからの正のストランドRNA
ウィルスゲノムのcDNAの工学的処理をした変異体中
に挿入し、それをその後RNA転写及び組織培養細胞中
へのトランスフェクションを介して免疫化のためのキメ
ラウィルス粒子又はタンパク質製造のための組み替えウ
ィルスの製造に用いる。トランスフェクションの条件の
最適化及びウィルス複製の性質の故に、本発明は取り扱
い、タンパク質及びRNA製造の量に関する効率、なら
びに広い宿主域の点で簡略さと安全性の両方を結びつけ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルファウィルスに
基づくDNA発現系に関し、その系はタンパク質及びワ
クチンなどの所望の生成物を高収率で製造するのに用い
るための動物細胞の形質転換に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】バイオテクノロジーの急速な発展は、組
み替えDNA法の導入に負う所が大きく、それは細胞の
分子機構を明らかにする新しい道を開くことにより、細
胞生物学的及び医学的研究に革命を起こした。cDNA
クローニングの方法を用いて毎年多数の興味深いタンパ
ク質分子が特性化されている。従って今日多くの研究活
動は、これらの分子の構造と機能の関係を明らかにする
ことに向けられている。結局この知識が人及び動物にお
いて健康を維持し病気を防除する我々の可能性を増すで
あろう。実際今日では、すでに薬剤又は診断薬として用
いられている新規“クローニング”タンパク質生成物の
数が増加しつつある。
【0003】生物学的問題を研究するための組み替えD
NA法において、DNA発現系は決定的な要素である。
従って用いるのに簡単で安全で、所望の生成物を高収率
で与え、多様な宿主細胞、特に哺乳類細胞でも用いるこ
とができる有効なDNA発現系が非常に求められてい
る。
【0004】これらの要求を満たすDNA発現系の開発
に、多くの試みが成されてきた。多くの場合ウィルスが
そのような系の供給源として用いられてきた。しかし今
日まで、存在するウィルス発現系のいずれもこれらの要
求のすべてを満足に満たさなかった。例えばcDNAの
ためのバキュロウィルス(Baculovirus)
現系は非常に有効であるが、昆虫細胞でしか用いること
ができない(引用文献のリストの参照文献1を参照;簡
単のために以下においては引用文献を該リスト中の番号
によってのみ示す)。哺乳類起源の細胞の場合は多くの
重要な分子を製造し、プロセシングしてそれらを活性と
しなければならないので、この系はそのような場合に用
いることはできない。さらに、タンパク質の構造と機能
の関係の分析は一般に突然変異株の全系列の分析を含む
ので、バキュロウィルスcDNA発現系はその実行が簡
単ではない。表現型分析のための1個のバキュロ組み替
えウィルスを構築するのに、現在約6−8週間を要す
る。この後者の問題は、さらに有効なワクシニア組み替
えウィルス及び他の現代の組み替えウィルスcDNA発
現系の場合も真実である(2,3)。安定に形質転換さ
れた細胞系の確立法も非常に苦心のいる方法であり、さ
らにタンパク質発現のレベルが非常に低いことが多い。
これまでウィルスDNA発現系の開発のほとんどの試
みは、DNAゲノムを有するウィルス又はレトロウィル
スに基づいており、後者の複製可能中間体は二重鎖DN
Aである。
【0005】しかし近年、RNAゲノムを含むウィルス
もDNA発現系の開発に用いられてきた。
【0006】EP 0 194 809において、
(+)鎖RNAウィルスから誘導されたRNA形質転換
ベクターが開示され、それは該ウィルスRNAゲノムの
複製に非−必須な領域への外因性RNAの挿入により修
正したキャップ構造のウィルスRNAを含む。これらの
ベクターはそれを用いて形質転換された細胞における該
外因性RNAの機能の発現のために用いられる。RNA
は溶液で、又はキャプシド中にパッケージ(packa
ge)して用いることができる。さらにこのRNAは新
しい機能、すなわちタンパク質発現を有する新規細胞の
生成に用いることができる。該参照文献の発明は宿主細
胞、(+)鎖RNAウィルスなどに関して一般にクレイ
ムされている。それにもかかわらず植物細胞のみが形質
転換され、さらに植物ウィルスであるブロモモザイクウ
ィルス(Bromo Mosaicvirus)のみが
形質転換ベクターとして用いられたことは、そこに示さ
れている実験的支持から明らかである。
【0007】該参照文献中で、参照文献に記載されてい
る原理を用い、いずれのRNAウィルス−細胞系の、外
因性DNAのための有用な発現系への変換も当該技術に
おける熟練者には容易に明らかになると述べられている
が、少なくとも動物細胞RNAウィルスの場合はそれが
真実であることは証明されていない。この理由はいくつ
かあると思われる。それには: 1)試験管内転写されたRNAを用いた動物細胞の形質
転換の無効力;2)見掛け上複製可能な(コンピテン
ト)(competent)RNA転写物が通常用いら
れるトランスフェクション法の後でRNA複製を開始す
ることの無効力; 3)ヘルパーウィルスを含まない組み替えウィルスの高
力価株(stock)の製造の不可能; 4)外因性RNAの機能を発現する形質転換細胞の安定
な特性の確立の不可能が含まれる。
【0008】Proc.Natl.Acad.Sci.
USA,Vol 84,1987,pp4811−48
15において、アルファウィルス属の一員、すなわちシ
ンドビスウィルスに基づく遺伝子発現系が開示されてお
り、それがチキン胚繊維芽細胞などのトリの細胞中で細
菌のCAT(クロラムフェニコールアセチルトランスフ
ェラーゼ)を発現するのに用いられている。
【0009】Xiong et al.,Scienc
e,Vol 243,1989,1188−1191も
シンドビスウィルスに基づく遺伝子発現系を開示してい
る。この系は広範囲の動物細胞で有効であると言われて
いる。昆虫、トリ及びヒトを含む哺乳類細胞における細
菌のCATの発現がそこに開示されている。
【0010】アルファウィルス属の一員、シンドビスウ
ィルスが挿入に耐え、少なくとも1つの外部遺伝子、細
菌のクロラムフェノコールアセチルトランスフェラーゼ
(VAT)遺伝子の発現に向かうことができることが先
行技術から知られているが、上記の両系共、外因性遺伝
子発現に関して無効力であり、用いるのが非常にやっか
いであることが記載の結果から証明されている。従って
今日、動物細胞におけるDNA発現の分野で有用な系は
見いだされていない。
【0011】シンドビスウィルスの欠陥干渉(DI)ウ
ィルス変異体のcDNAコピーの最初の例は、CAT遺
伝子を運ぶのに用いられた。RNAは試験管内で転写さ
れ、トリ細胞のトランスフェクションに用いられ、細胞
に野生型シンドビスウィルスを感染させた後、いくらか
のCATタンパク質の製造が示された。後者のウィルス
はCAT構築物の発現のためのウィルスレプリカーゼを
備えていた。この系の無効力は、1)初期DI−CAT
RNAトランスフェクションの低レベル(細胞の0.
05−0.5%)及び2)不自然で準最適タンパク質翻
訳開始シグナルの故の、タンパク質翻訳へのDI−CA
T RNAの利用の無効力のためである。同系は組み替
えDI−CATゲノムのいくらかの、ウィルス粒子内へ
のパッケージング(packaging)という結果も
与える。しかしこれは非常な大過剰の野生型シンドビス
ウィルスの製造と同時に起こる。従ってこの混合ウィル
ス株をCAT発現に用いることは、そのような株に感染
した細胞のほとんどの複製及び翻訳活性が野生型にかか
わり、組み替え遺伝子発現にかかわっていないという事
実により非常に妨げられるであろう。
【0012】同様の問題の多くは、記載の他のシンドビ
ス発現系に固有である。この場合、RNA複製可能シン
ドビスDNAベクターがCAT遺伝子を運ぶのに用いら
れる。試験管内で製造されたRNAは動物細胞中で複製
されることが示され、CAT活性が見られる。しかし非
常に少数の細胞がトランスフェクトされるのみなので、
全体的CAT製造はやはり低い。これに対する考えられ
る他の説明は、用いられたシンドビス構築物が複製に最
適でないことである。野生型シンドビスウィルスを用い
て組み替えゲノムを過剰の野生型ゲノムと共に粒子中に
保護することができ、その後この混合株を感染を介して
CATタンパク質の発現に用いることができる。しかし
この株は組み替えDI系に関する上記と同様の問題を有
する。後者の文献は、数過程を介してウィルスを増幅す
ると、力価の向上した組み替えウィルス粒子を得ること
ができることも示している。しかし野生型ウィルスの力
価も対応して向上し、野生型ウィルスの主製造という最
初の問題は残ることを記憶していなければならない。混
合ウィルス株の製造に数過程を用いた時に起こり得る問
題もいくつかある。組み替えゲノムに保存に対する選択
的強制がないので、これらは容易に1)転移を起こし、
2)効力の低い複製及び/又はパッケージング性の結果
として野生型ゲノムにより数で圧倒される。
【0013】ウィルスDNA発現ベクターの他の重要な
特徴は、非関連病原体の抗原の発現へのその利用であ
り、従ってそれらをそのような病原体に対するワクチン
として用いることができる。
【0014】ウィルス性の病気に対する安全で有効なワ
クチンの開発は、非常に困難な仕事であることが証明さ
れてきた。多くの現存するワクチンは、多くの感染症の
世界的流行との戦いを助けてきたが、有効なワクチンの
ない感染主がまだ多数ある。ワクチン製造の現在の方法
はいくつかの問題を提供する:(1)十分な大量の抗原
材料の製造が多くの場合困難である;(2)多くの場
合、ワクチン調剤が殺されていない、又は十分に弱毒さ
れていない危険が伴う;(3)免疫学的に活性な形態で
抗原エピトープを与えるのが非常に困難なので、有効な
ワクチンの製造が多くの場合困難である:(4)多くの
ワクチンの場合、抗原成分の遺伝的変異により新しい血
清学的特異性を有する新しい株が発生し、新しいワクチ
ンの開発の必要が再び生まれる。
【0015】ワクチン製造におけるこれらの問題の多く
の克服のために2種類のウィルスDNAベクターが開発
されてきた。これらは組み替えウィルス又はキメラウィ
ルスのいずれかを与える。組み替えウィルスは組み替え
ゲノムの回りに野生型ウィルスパッケージを含む。これ
らの粒子を用いて細胞を感染させ、それがその後組み替
えゲノムから抗原タンパク質を生産する。キメラウィル
スも組み替えゲノムを含むが、通常これは正常なウィル
ス構造タンパク質の一部として抗原の生産を指定し、そ
れが子孫粒子中に包まれ、例えばウィルススパイク(s
pike)タンパク質の表面上に露出される。ワクチン
として用いる目的のこれらの種類のウィルス調剤の主要
な利点は、1)それらを大規模に生産することができ、
2)それらが生物の免疫系に自然な形態で抗原を与える
ことである。組み替えウィルスに感染した細胞は、外因
性抗原生成物を合成し、それをペプチドにプロセシング
し、その後それが正常な方法でT細胞にそれを与える。
キメラウィルスの場合、さらにウィルス粒子自身のサブ
ユニットの意味において抗原が露出される。従ってキメ
ラウィルスはエピトープキャリヤーとも呼ばれる。
【0016】これらの種類のワクチン調剤の場合の主要
な困難は、宿主において安全で限度のある副作用のない
粒子の複製をいかに保証するかということである。これ
まで組み替えウィルス法の例としてワクシニアウィルス
を用いて(69)、及びキメラ粒子の例としてポリオウ
ィルスを用いて(70−72)いくつかの成功を得てき
た。両ウィルス変異体共、通常用いられるワクチン株に
基づいているので、これらはそれぞれ組み替え体及びキ
メラ粒子として有用なワクチン候補であると主張され得
る。しかし両ウィルスワクチン共副作用の危険と組み合
わされ、重度の副作用の危険さえあり、さらにこれらの
ウィルス株はすでに多くの国で人口の大部分にワクチン
として使用されている。
【0017】前記の議論から明らかな通り、種々の動物
細胞において重要なタンパク質又はポリペプチドを高収
率で容易に製造するために、及び種々の病原体に対する
安全で有効なワクチンとして使用するための組み替えウ
ィルス又はキメラウィルスの製造のために、改良DNA
発現系の開発が非常に必要とされている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、タンパク質及びポリペプチドの製造のために、及び
組み替えウィルス又はキメラウィルスとして用いること
ができ、先行技術より多くの利点を与える、ウィルスベ
クターに基づいた改良DNA発現系の提供である。
【0019】
【課題を解決するための手段】この目的のために、本発
明に従えば、アルファウィルスRNAゲノムから誘導さ
れ、動物の宿主細胞に有効に感染させることができるR
NA分子を提供し、そのRNA分子は該アルファウィル
スRNAの複製に必須である完全アルファウィルスRN
Aゲノム領域を含み、さらに該宿主細胞中でその機能を
発現できる外因性RNA配列を含み、該外因性RNA配
列はRNA分子中のその複製に必須でない領域に挿入さ
れる。
【0020】アルファウィルスは、正の極性を有する一
重鎖RNAゲノムがウィルススパイクタンパク質を含む
エンベロープにより囲まれたヌクレオキャプシド中に封
入されたトガウィルスの科に属する属である。
【0021】アルファウィルス属は中でもシンドビスウ
ィルス、セムリキ森林熱ウィルス(SFV)及びロスリ
バーウィルス(Ross River virus)を
含み、これらはすべて密接に関連している。本発明の好
ましい具体化に従い、セムリキ森林熱ウィルス(SF
V)をDNA発現系の基礎として用いる。
【0022】外因性RNA配列は、ウィルス又は宿主細
胞に与えるべき所望の遺伝的特性をコードし、通常該配
列は該遺伝的特性をコードするDNA又はcDNA配列
と相補的である。該DNA配列は細菌又は哺乳類遺伝子
などの単離された天然の遺伝子を含むことができ、又は
所望の遺伝的特性、すなわち酵素、ホルモンなどの所望
の生成物の発現、又は外因性抗原エピトープあるいは決
定基を指定するペプチド配列の発現をコードする合成D
NA配列を構成していることもできる。
【0023】外因性RNA配列がタンパク質又はポリペ
プチドなどの生成物をコードする場合、それをウィルス
RNAゲノムに挿入し、その欠失した構造タンパク質コ
ード領域に置換されるが、ウィルスエピトープをコード
するRNA配列は基本的に欠失を含まないか又はわずか
なヌクレオシドしか欠失していないウィルスRNAゲノ
ムの構造タンパク質コード領域に挿入することができ
る。
【0024】RNA分子はそれ自体溶液中で、例えばD
EAE−デキストラン法又はリン酸カルシウム沈澱法な
どの従来のトランスフェクションにより動物細胞の形質
転換に用いることができる。しかし細胞を感染性ウィル
ス粒子に感染させることにより形質転換すると、細胞の
形質転換の速度、従って発現の速度を実質的に増すこと
がてきると思われる。従って本発明の適した具体化は、
感染性粒子中にパッケージされた発明のRNA分子を含
むRNAウィルス発現ベクターに関し、感染性粒子はア
ルファウィルススパイクタンパク質を含む膜により囲ま
れた該RNAをアルファウィルスヌクレオキャプシド中
に含む。
【0025】本発明のRNA分子はそのような粒子中に
自由にパッケージすることができ、但しその全体の寸法
は野生型アルファウィルスRNAゲノムに対応するか又
は該感染性粒子中に該RNAをパッケージするのに適合
する程度で変動する。
【0026】パッケージされた組み替えゲノムを含み、
純粋で高力価の組み替えウィルス株を製造するこれらの
感染性粒子は、正常なウィルス粒子の感染により外因性
遺伝子又はDNA配列を発現する手段となり、形質転換
の程度に関してRNAトランスフェクションよりずっと
有効である。
【0027】本発明の適した具体化に従い動物宿主細胞
を、構造ウィルスタンパク質をコードする領域の一部又
は全部の欠失した本発明のRNAと、SP6プロモータ
ー領域、RNA複製に必要なシス作用シグナル(cis
acting signal)をコードするアルファ
ウィルスcDNAの5’及び3’領域、及びウィルス構
造タンパク質をコードする領域を含むが基本的にヌクレ
オキャプシド粒子内へのRNAのパッケージングのため
のRNAシグナルをコードする配列を含む非構造ウィル
スタンパク質コード領域をすべて欠失したヘルパーDN
Aベクターから試験管内で転写されたヘルパーRNA分
子と共にコトランスフェクション(cotransfe
ction)し、宿主細胞を培養することによりそのよ
うな感染性粒子を製造する。
【0028】本発明の他の特徴に従い、エレクトロポレ
ーション(electoporation)により動物
宿主細胞への本発明のRNAの有効な導入を行う。例え
ばベビーハムスター腎臓(Baby Hamster
Kidney(BHK)細胞の場合、本発明のSFV
cDNAから誘導されたRNA転写物の導入に関してほ
とんど100%という形質転換の程度が得られた。これ
により、抗体沈降(antibody precipi
tation)によりあらかじめ濃縮する必要なくタン
パク質を全細胞ライセート中で追跡できる程の多量の外
因性タンパク質製造を各細胞で達成することが可能にな
る。
【0029】エレクトロポレーションにより、本発明の
パッケージされたRNAを含む感染性粒子の製造のため
に、上記の方法で高度のコトランスフェクションを行う
ことも可能である。基本的にすべての動物細胞は本発明
のRNA分子及びヘルパーRNA分子の両方を含み、非
常に有効なトランス相補性及び感染性粒子の形成に導
く。最高109−1010個の感染粒子を含む純粋な組み
替えウィルス株を、5x106個のコトランスフェクシ
ョンされた細胞からわずか24時間の培養の後に得るこ
とができる。さらにそのようにして得られたウィルス株
は、所望の組み替えゲノムのみを含み、宿主細胞に感染
することはできるが新しい子孫ウィルスを製造できない
ウィルスから成るので、非常に安全に用いることができ
る。
【0030】コトランスフェクションされた細胞中で組
み替えウィルスを製造する時、野生型ウィルスゲノムの
再生が理論的に起こり得る。しかし条件付致死突然変異
をヘルパーゲノムの構造部分に挿入することにより、そ
のようなウィルスの拡散の可能性は除去することができ
る。そのような突然変異は本出願の実験部分で記載す
る。従ってそのようなヘルパーを用いて製造されたウィ
ルスは試験管内で特殊な条件下で処理しないと非感染性
である。
【0031】エレクトロポレーションの方法はバイオテ
クノロジーの分野で周知であり、当該技術における熟練
者により最適条件を確立することができる。例えばその
ような方法を行うのにBiorad Gene pul
ser装置(Biorad,Richmond,CA,
USA)を用いることができる。
【0032】本発明のRNA分子は、最初アルファウィ
ルスRNAから製造され、所望の遺伝的特性をコードす
る外因性DNAフラグメントを挿入されたcDNAクロ
ーンの生体内又は試験管内転写によって誘導する。
【0033】従って本発明は、アルファウィルスRNA
又はその部分と相補的でSP6 RNAポリメラーゼプ
ロモーターのすぐ下流に位置する全長又は部分的cDN
Aを含み、5’ATGG、5’GATGGあるいは他の
5’末端及びTTTCCA69ACTAGTあるいは他の
3’末端を有するDNA発現ベクターにも関する。
【0034】本発明の1つの特徴に従うと、ウィルスc
DNAの一部は欠失しており、欠失はウィルス構造タン
パク質をコードする全又は部分的領域を含み、さらにベ
クターは組み込まれたポリリンカー領域を含み、それは
BamHI−SmaI−XmaIに対応し、異種ポリペ
プチド又はタンパク質をコードする外因性DNAフラグ
メントがその後の動物宿主細胞における発現のためにベ
クターcDNAに挿入できるような位置に挿入されてい
る。
【0035】本発明の他の特徴に従い、ベクターは全長
cDNAを含み、その場合異種エピトープペプチド配列
をコードする外因性DNAフラグメントはウィルス構造
タンパク質をコードする領域に挿入することができる。
【0036】その外因性DNA挿入物を含むこのcDN
Aクローンは、トランスフェクションにより動物細胞に
導入された後、非常に有効に複製されることが認められ
ている。
【0037】本発明の非常に重要な特徴は、広範囲の動
物起源の宿主細胞に適用できることである。これらの宿
主細胞はトリ、哺乳類、爬虫類、両生類、昆虫及び魚類
細胞から選ばれることができる。哺乳類細胞の例は、ヒ
ト、サル、ハムスター、マウス及びブタ細胞である。適
したトリ細胞はチキン細胞であり、爬虫類細胞としては
ヘビ細胞を用いることができる。かえる及び蚊ならびに
ハエ(ドロソフィラ(Drosophila)からの細
胞はそれぞれ両生類及び昆虫細胞の例である。本発明の
非常に有効なウィルスベクター/宿主細胞系は、SFV
/BHK細胞に基づき、下記にてさらに詳細に議論す
る。
【0038】しかし、本発明のDNA発現ベクターの非
常に重要な利点はそれが多様な動物細胞において有効な
ことであるが、それは他の真核細胞及び原核細胞でも用
いることができる。
【0039】本発明は又、本発明のRNA分子を用い
た、あるいはcDNAを含み、外因性DNAフラグメン
トを運ぶ本発明の転写ベクターを用いた細胞のトランス
フェクションを含む、形質転換された動物宿主細胞の製
造法に関する。本発明の適した具体化に従い、トランス
フェクションは上記のエレクトロポレーション法により
行われ、非常に高いトランスフェクション率が得られ
る。
【0040】さらに適した形質転換法は、本発明のRN
A分子を含む上記の感染性ウィルス粒子による動物宿主
細胞の感染に基づく。
【0041】本発明の形質転換細胞は種々の目的に用い
ることができる。
【0042】本発明の1つの重要な特徴は、形質転換細
胞を培養して外因性RNAを発現させ、続いて該発現に
より形成された生成物を単離精製することにより、ポリ
ペプチド又はタンパク質を生産するための本発明の形質
転換細胞の利用に関する。形質転換細胞は、上記のポリ
ペプチド又はタンパク質をコードする外因性RNAを含
む本発明のウィルス粒子による感染により、又はcDN
Aを含み、ポリペプチド又はタンパク質をコードする外
因性DNAフラグメントを運ぶ本発明のDNAベクター
の試験管内転写により得られるRNA転写物を用いたト
ランスフェクションにより製造することができる。
【0043】本発明の他の重要な特徴は、ワクチンにお
ける免疫化成分として用いるための、又は抗血清製造の
ための免疫化成分の生体内製造のための免疫化目的のキ
メラウィルス粒子を含む抗原の生産のための、本発明の
形質転換細胞の利用に関する。
【0044】従って本発明は、その構造タンパク質内に
挿入された外因性エピトープペプチド配列を有するキメ
ラアルファウィルスを含む抗原にも関する。
【0045】キメラアルファウィルスはSFVから誘導
するのが好ましい。
【0046】適した具体化に従い、外因性エピトープペ
プチド配列はヒト免疫不全ウィルス型を含む免疫不全ウ
ィルス種に属するウィルスの構造タンパク質から誘導さ
れたエピトープペプチド配列を含む。
【0047】本発明の他の特徴は、該抗原を免疫化成分
として含むワクチン調剤に関する。
【0048】該ワクチンの場合、前記の条件付致死SF
V−突然変異、アンバー(停止コドン)又は温度感受性
突然変異などの突然変異をそのゲノム中に含むことによ
りキメラアルファウィルスが適当に弱毒される。
【0049】例えば前記の条件付致死突然変異(形態形
成の間に宿主細胞においてある種のタンパク質分解的分
裂を行うことが欠失している)をその構造タンパク質中
に含むキメラウィルス粒子をワクチンとして用いる場
合、これは生物に与えられる前に限定タンパク質分解的
処理により最初に活性化され、受容細胞に感染できるよ
うにする。新しいキメラ粒子が活性化ウィルスに感染し
た細胞中で形成されるが、これらは再び致死表現型であ
り、感染がさらに拡散することはできない。
【0050】本発明はまた、a)異種エピトープペプチ
ド配列をコードする外因性DNAフラグメントを運ぶ本
発明のDNAベクターのcDNAの試験管内転写、及び
製造されたRNA転写物を用いた動物宿主細胞のトラン
スフェクション又はb)上記段階a)の該cDNAを用
いた動物宿主細胞のトランスフェクション、トランスフ
ェクションされた細胞の培養及びキメラアルファウィル
ス抗原の回収を含む、本発明の抗原の製造のための方法
に関する。トランスフェクションはエレクトロポレーシ
ョンにより行うのが好ましい。
【0051】本発明のさらに別の特徴は、ポリペプチド
抗原をコードする外因性RNAを含む組み替えウィルス
の、予防接種の目的又は抗血清の生産のための利用であ
る。この場合組み替えウィルス又はその条件付致死突然
変異体を用いて生体内で細胞を感染させ、感染細胞中で
抗原の製造を起こし、免疫系への抗原の提示に用いる。
【0052】本発明の他の具体化に従い、外因性エピト
ープペプチド配列をコードする外因性RNAを含む本発
明の感染性粒子を生体内感染に用いることにより本発明
の抗原を生物内で製造する。
【0053】以下において、代表的アルファウィルスで
あるセムリキ森林熱ウィルス(SFV)と関連して本発
明をより詳細に説明する。この説明は添付図面と関連さ
せてより十分に理解することができる。図面中:図1は
セムリキ森林熱ウィルスの生活環に含まれる主要集合
(main assembly)及び解体(disas
sembly)の略図であり、p62分裂及びpHによ
るSFV侵入機能(entry function)の
活性化の調節も示す。
【0054】図2はSFVの構造タンパク質の合成の間
の転移シグナルの利用を示し;上図は26Sサブゲノム
RNAの遺伝子地図であり;中図はP62、6K及びE
1タンパク質の膜転移の過程であり;内腔の側上の小さ
い矢印はシグナルペプチダーゼ分裂を示し;下図では3
種類のシグナルペプチドの特性を挙げている。
【0055】図3は発現ベクターとしてSFVが特に選
ばれる特徴を示す。
【0056】図4A−CはSFVの全長感染性クローン
の構築を示し;図4AはSFVゲノムの図解制限地図を
示し;cDNA合成の開始に用いられるプライマーを矢
印で示し、最終クローンの組み立てに用いられるcDN
A挿入物を棒で示し;図4BはプラスミドpPLH21
1、すなわちSFVの全長感染性クローンのためのキャ
リヤーとして用いられるSP6発現ベクター及び得られ
るプラスミドpSP6−SFV4を示し;図4CはSF
VクローンのSP6プロモーター領域の構造を示し;点
描の棒はSP6プロモーター配列を示し、転写される第
1のヌクレオチドを星印により記し;下線の領域は真性
SFV配列を示す。
【0057】図5はDNA(U=T)としてのpSP6
−SFV4 RNA転写物の完全ヌクレオチド配列、及
びDNA配列の下に非−構造ポリプロテイン及び構造ポ
リプロテインのアミノ酸配列を示す。
【0058】図6は試験管内製造RNAの細胞中へのト
ランスフェクションの後のウィルス製造のためのSFV
cDNA発現系を示す。
【0059】図7はSFV発現ベクターpSFV1−3
及びヘルパー1の構築を示す。
【0060】図8はSFVベクタープラスミドpSFV
1−3のポリリンカー領域を示し;サブゲノム26S
RNAのためのプロモーターの位置は四角で囲んであ
り、転写するべき最初のヌクレオチドを星印で記す。
【0061】図9はヘルパートランス相補性を用いた感
染性粒子中へのpSFV1−dhfr RNAの生体内
パッケージングの略図である(dhfrはジヒドロ葉酸
レダクターゼを意味する);図10はp62からE2及
びE3への分裂によるp62−含有非感染性ウィルス粒
子の感染性粒子への変換のためのトリプシンの利用を示
す。
【0062】図11はエレクトロポレーションによりR
NAトランスフェクションした場合のBHK細胞におけ
る異種タンパク質の発現を示す。
【0063】図12は上図にてBamHI制限エンドヌ
クレアーゼ部位を生ずるSFVの主要抗原部位及び試験
管内製造置換基を含む配列、HIV gp120タンパ
ク質の主要中和ドメインに及ぶ配列、及びSFVキャリ
ヤータンパク質E2にBamHIオリゴヌクレオチドと
して挿入されたHIVドメインを示し;下図は野生型又
はキメラ形態におけるドメイン246−251のブロー
アップ(blow−ups)を有するSFVスパイク構
造の略図である。
【0064】アルファウィルス セムリキ森林熱ウィル
ス(下文でSFVと省略する)は、ウィルス学及び生物
学の両方において膜の生合成、膜の構造及び膜の機能、
ならびにタンパク質−RNA相互作用の研究のためのモ
デル系として約20年間用いられてきた(4,5)。そ
のようなモデルとしてSFVを用いる主な理由はその単
純な構造及び有効な複製にある。
【0065】図1−3を参照し、以下においてSFV及
びその複製をより詳細に説明する。基本的部分において
本発明はシンドビスウィルスなどの他のアルファウィル
スについても当て嵌まり、これに関連して引用されてい
る多くの参照文献は実際にシンドビスウィルスに向けら
れている。SFVはRNA−含有ヌクレオキャプシド及
び脂質二重層とタンパク質を含む回りの膜を含み、Cタ
ンパク質と呼ばれるタンパク質の20面体殻が規則的に
配置されてキャプシドを形成し、その内側にゲノムRN
Aが包まれている。キャプシドはE1、E2及びE3と
呼ばれる3種類のタンパク質を含む脂質二重層により囲
まれている。これらのいわゆるエンベロープタンパク質
は糖タンパク質であり、そのグリコシル化部分が脂質二
重層の外側にあり、これらのタンパク質の複合体が“ス
パイク”を形成し、それは電子顕微鏡によりウィルスの
表面から外側に突き出ているのが見られる。
【0066】SFVゲノムは、11422ヌクレオチド
の一重鎖5’−キャップド及び3’−ポリアデニル化R
NA分子である(6,7)。それは正の極性を有し、す
なわちmRNAとして機能し、むきだしのRNAは細胞
の細胞質中に導入されると感染を開始することができ
る。ウィルスが宿主細胞の形質膜上のタンパク質レセプ
ターに結合すると感染が開始され、それによりウィルス
が形質膜の表面上の“コーテッドピット(coated
pits)”内に選択的に挿入され、それが陥入して
被覆小胞を細胞中に形成し、その後該小胞を有するエン
ドサイトーシスされたビリオンが急速にエンドソームと
呼ばれるオルガネラと融合する。ウィルスはエンドソー
ムから細胞の細胞質ゾルにむきだしのヌクレオキャプシ
ドとして逃げ、ウィルスのエンベロープがエンドソーム
に残る。その後ヌクレオキャプシドは“脱外被”され、
従ってゲノムRNAが放出される。ここで図1を参照す
ると、ゲノムの5’の3分の2のポリプロテインへの翻
訳と共に感染が進行し、ポリプロテインが自己−分裂に
よるプロセシングにより4個の非構造タンパク質nsP
1−4となる(8)。タンパク質nsP1はメチルトラ
ンスフェラーゼをコードし、それはウィルス−特異的キ
ャッピング活性ならびに負ストランド合成を担い(9,
10);nsP2はプロテアーゼであり、これはポリプ
ロテインをその4個の下部成分に切断し(11,1
2);nsP3はリンタンパク質であり、まだ機能は未
知であり、nsP4はSFV RNAポリメラーゼ活性
を含む(15,16)。nsPタンパク質が合成される
とそれらは正ストランドゲノム(42S)の全長負スト
ランドへの複製を担う。これらの分子はその後新しい4
2SゲノムRNAの製造の鋳型として働く。それらは
又、サブゲノム(26S)RNAの合成の鋳型としても
働く。この4073ヌクレオチド長のRNAはゲノムの
最後の3分の1と共直線状であり、その合成は42S負
ストランド上の26Sプロモーターにて内部的に開始さ
れる。
【0067】キャプシド及びエンベロープタンパク質は
異なる区画で合成され、それらは細胞質を通る別々の経
路に従い、すなわちエンベロープタンパク質は粗面小胞
体に結合した膜−結合リボソームにより合成され、キャ
プシドタンパク質は細胞質ゾル中の遊離のリボソームに
より合成される。しかし26S RNAはウィルスのす
べての構造タンパク質をコードし、これらはポリプロテ
イン前駆体としてC−E3−E2−6K−E1の順で合
成される(19)。キャプシド(C)タンパク質が合成
されるとそれは折り畳まれ、自己自身を新生鎖に切断す
るプロテアーゼとして働く(20,21)。合成された
Cタンパク質は前に複製されたゲノムRNAに結合して
細胞の細胞質中で新しいヌクレオキャプシド構造を形成
する。
【0068】該切断により新生鎖中のN−末端シグナル
配列が明らかになり、それはシグナル認識粒子により認
識され、新生鎖−リボソーム複合体を小胞体膜に向け
(22,23)、そこでそれは共翻訳的に転移し、シグ
ナルペプチダーゼにより分裂して3個の膜構造タンパク
質p62(E3/E2の前駆体の形態)、6K及びE1
となる(24,25)。構造タンパク質の合成の間に用
いられる転移シグナルを図2に示す。膜タンパク質は細
胞の生合成輸送経路内で広範囲の転写後プロセシングを
受ける。p62タンパク質は小胞体においてそのE3ド
メインを介し、E1とヘテロダイマーを形成する(2
6)。このダイマーは形質に輸送され、そこでスパイク
ヌクレオキャプシド相互作用を通してウィルス出芽が起
こる。輸送の非常に後の段階(ゴルジ体−後)でp62
タンパク質は成熟ビリオンで見られる形態であるE3及
びE2に分裂する(27)。この分裂はビリオンの宿主
細胞結合機能及びE1の膜融合能を活性化する。後者の
活性は、ウィルスが新しい宿主細胞のエンドソームに入
った後の第2の低−pH活性化段階に発現し、ウィルス
ヌクレオキャプシドの細胞の細胞質中への放出を担う
(28−32)。成熟ウィルス粒子は、キャプシドタン
パク質のT=3対称の180個のコピー内に包まれた1
個のRNAゲノムのコピーを含み、T=4対称の3個の
群として配置されたE1+E2+E3を含むスパイクト
リマータンパク質の240個のコピーを有する脂質二重
層により囲まれている。
【0069】SFV侵入機能はp62分裂及びpHによ
り活性化され、調節される。さらに特定するとERで形
成されたp62−E1ヘテロダイマーは耐酸性である。
これらのヘテロダイマーがゴルジ複合体を介して形質膜
に輸送されると、E1融合の活性化は複合体の解離を必
要とするので、弱酸性環境にもかかわらずE1融合は活
性化できない。図1に示す通り、放出されたウィルス粒
子はE2E1複合体を含む。E2とE1の解離は酸性p
Hに敏感なので、エンドサイトーシスを介した宿主細胞
へのウィルスの侵入の間にエンドソームの酸性環境がス
パイク複合体(E1 E2 E3)の解離を始めさせ、
遊離のE1を生ずる。後者は上記の通り感染過程におけ
るウィルス及びエンドソーム膜の間の融合過程の触媒に
関して活性化されることができる。
【0070】本発明の前部分で示した通りアルファウィ
ルス系、特にSFV系はいくつかの独特の特徴を有し、
それはDNA発現系において有利である。図3に関連し
て下記にまとめる。
【0071】1.正の極性のゲノム。SFV RNAゲ
ノムは正の極性であり、すなわちそれは直接mRNAと
して機能し、従って感染性RNA分子はゲノムの全長c
DNAコピーからの転写により得ることができる。
【0072】2.有効な複製。感染性RNA分子はそれ
自身のRNAレプリカーゼをコードし、それが今度は有
効なRNA複製を推進する。実際SFVは知られている
最も有効な複製ウィルスの1つである。数時間内に正−
RNAの最高200.000ものコピーが1個の細胞中
で形成される。これらの分子が豊富なために、感染細胞
の実際すべてのリボソームはウィルスにコードされたタ
ンパク質の合成に巻き込まれ、宿主タンパク質の合成を
圧倒し、感染細胞のパルス標識法はほとんどウィルスタ
ンパク質のみを標識する結果となる。正常な感染の間に
105個の新しいウィルス粒子が1個の細胞から製造さ
れ、これは少なくとも108個のタンパク質分子がウィ
ルスゲノムによりコードされた計算になる(5)。
【0073】3.細胞質複製。SFV複製は細胞の細胞
質中で起こり、そこでウィルスレプリカーゼは構造タン
パク質の製造のためのサブゲノムを転写し、キャップす
る(19)。この特徴をcDNA発現系に含むのは明ら
かに非常に有用であり、mRNAのスプライシング、転
写因子の限度、キャッピング効率及びmRNA輸送に関
する問題などの、従来の“核”DNA発現系において遭
遇する多くの問題が除去される。
【0074】4.細胞変性効果の遅い開始。感染細胞の
細胞変性効果は、感染におけるいくらか遅い時期に現れ
る。従って感染後約4時間から最高感染後24時間とい
う広い時間枠があり、その間、構造タンパク質の非常に
高い発現レベルと無視し得る程度の形態学的変化が組み
合わされている。
【0075】5.広い宿主域。この現象はおそらく、自
然界における節足動物ベクターから野生囓歯類(rod
ent)及び鳥に至る伝達を含む正常な生活環の結果で
ある。実験室条件下でSFVは培養された哺乳類、ト
リ、爬虫類及び昆虫の細胞に感染する(35)(Xio
ng,et al,loc.cit)。
【0076】6.自然には、SFVは人に対して病原性
が非常に低い。さらに組織培養細胞中で製造されたウィ
ルス株は明らかに非病原性である。特異的突然変異を用
い、ウィルス株の大量生産が必要な場合に安全性を支え
るのに非常に有用な特徴であるSFV条件付致死突然変
異体の創造が可能である。
【0077】本明細書では、ヌクレオチド及びアミノ酸
配列において以下の略字を用いた:Ala、アラニン;
Ile、イソロイシン;leu、ロイシン;Met、メ
チオニン;Phe、フェニルアラニン;Pro、プロリ
ン;Trp、トリプトファン;Val、バリン;As
n、アスパラギン;Cys、システイン;Gln、グル
タミン;Gly、グリシン;Ser、セリン;Thr、
トレオニン;Tys、チロシン;Arg、アルギニン;
His、ヒスチジン;Lys、リシン;Asp、アスパ
ラギン酸;Glu、グルタミン酸;A、アデニン;C、
シトシン;G、グアニン;T、チミン;U、ウラシル。
【0078】以下の実施例において用いた材料及び一般
的方法を下記に記載する。
【0079】1.材料。ほとんどの制限酵素、DNAポ
リメラーゼI、クレノウフラグメント、ウシ腸ホスファ
ターゼ、T4 DNAリガーゼ及びT4ポリヌクレオチ
ドキナーゼはBoehringer(Mannhei
m,FRG)から得た。SphI、StuI及びKpn
IならびにRNアーゼインヒビター(RNアシン)及び
SP6ポリメラーゼはPromega Biotec
(Madison,WI)から得た。シークエナーゼ
(修正T7ポリメラーゼ)はUnited State
s Biochemical(Cleveland,O
hio)から得た。プロテイナーゼKはMerck(D
armstadt,FRG)から得た。リボヌクレオチ
ド、デオキシリボヌクレオチド、ジデオキシリボヌクレ
オチド及びキャップ類似体m7G(5’)ppp
(5’)GはPharmacia(Sweden)から
得た。オリゴヌクレオチドはApplied Bios
ystemsの合成機380Bを用いて製造し、その後
HPLC及びNAP−5(Pharmacia)精製を
行った。スペルミジン、フェニルメチルスルホニルフル
オリド(PMSF)、ジエチルピロカーボネート(DE
PC)、ウシ血清アルブミン(BSA)、クレアチンホ
スフェート及びクレアチンホスホキナーゼはSigma
(St.Loues,Mo)から得た。パンソルビンは
CalBiochem(La Jolla,CA)かに
得た。アガロースはFMC BioProducts
(Rockland,Maine)から、アクリルアミ
ドはBioRad(Richmond,CA)から購入
した。L−[35S]−メチオニン及びα−[35S]−d
ATP−α−SはAmershamから得た。
【0080】2.ウィルスの成育及び精製:BHK−2
1細胞は、5%のウシ胎児血清、10%のトリプトース
ホスフェートブロス、10mMのHEPES(N−2−
ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホ
ン酸)及び2mMのグルタミンを補ったBHK培地(G
ibco Life Technologis,In
c.,New York)中で成育した。90%の集密
的細胞単層をPBSで1回洗浄し、0.2%ウシ血清ア
ルブミン(BSA)、10mMのHEPES及び2mM
のグルタミンを含むMEM中のSFVに0.1の多重度
で感染させた。感染後(p.i.)24時間で培地を集
め、4℃にて8,000xgの遠心を20分間行うこと
により細胞破片を除去した。4℃のSW28ローター
中、26,000rpmで1.5時間遠心することによ
りウィルスを培地からペレット化した。ウィルスは0.
5mMのEDTAを含むTN中に再懸濁した。
【0081】3.代謝標識(metabolic la
beling)及び免疫沈降。10mMのHEPES、
2mMのグルタミン、0.2%のBSA、100IU/
モルのペニシリン及び100μg/mlのストレプトマ
イシンを補ったMEM中で成育したBHK細胞の集密的
細胞単層に37℃にて50の多重度で感染させた。1時
間p.i.後、培地を新しい培地と交換し、3.5時間
成育を続けた。培地を除去し、細胞をPBSで1回洗浄
し、10mMのHEPES及び2mMのグルタミンを含
むメチオニン−非含有MEMを上に載せた。37℃にて
30分後、培地を100μCi/mlの[35S]メチオ
ニン(Amersham)を含む同培地と交換し、プレ
ートを37℃にて10分間培養した。10倍過剰のメチ
オニンを含む標識培地で細胞を2回洗浄し、その後同培
地中で種々の時間の間培養した。プレートを氷上に置
き、細胞を氷冷PBSで1回洗浄し、最後に10μg/
mlのPMSF(フェニルメチルスルホニルフルオリ
ド)を含むライシス(lysis)緩衝液(1%NP−
40−50mMトリス−HCl、pH7.6−150m
M NaCl−2mMEDTA)を加えた。細胞をプレ
ートから砕き、Eppendorf遠心機にて4℃、
6,000rpmで5分間遠心することにより核を除去
した。記載されている通りにタンパク質の免疫沈降を行
った(31)。簡単に記載すると、ライセートに抗体を
加え、混合物を氷上に30分間保った。氷上で30分間
パンソルビンに結合することにより複合体を回収した。
複合体を低塩緩衝液(low salt buffe
r)で1回、高塩緩衝液で1回、及び10mMのトリス
−HClで1回洗浄してからゲル負荷緩衝液と共に加熱
した。dhfrを沈降させるために、SDSを0.1%
まで加え、混合物を95℃に2分間加熱し、その後10
体積のライシス緩衝液を加えた。抗−E1[8.13
9]、抗−E2[5.1]及び抗C[12/2](3
7)単クローン性抗体は記載されている。腹水液中の単
クローン性抗体OKT−9を用いてヒトトランスフェリ
ンレセプターを沈降させた。この調剤は、ATCC(A
merican TypCulture Collec
tion)No CRL 8021から得た対応するハ
イブリドーマ細胞系を用いて我々の実験室においてTh
omas Ebelにより与えられた。多クローン性う
さぎ抗マウスdhfrは、E.Hurt(Europe
an Molecular Biology Labo
ratory,Heidelberg,FRG)からの
親切な贈り物であり、うさぎ抗−リゾチームは記載され
ている(38)。
【0082】4.蛍光抗体法。間接蛍光抗体法を行うた
めに、ガラスのカバーグラス上の感染細胞単層を、リン
酸塩緩衝食塩水(PBS)で2回濯ぎ、−20℃のメタ
ノール中で6分間固定した。固定後、メタノールを除去
し、カバーグラスをPBSで3回洗浄した。0.5%の
ゼラチン及び0.25%のBSAを含むPBSを用いて
室温で培養することにより、非特異的抗体結合を阻止し
た。阻止緩衝液を除去し、一次抗体を含む同緩衝液と交
換した。室温で30分後、PBSで3回洗浄することに
より反応を止めた。一次抗体の場合と同様にして二次抗
体(FITC−複合羊抗−マウス[BioSys,Co
mpiegne,France])の結合を行った。P
BSで3回洗浄し、水で1回濯いだ後、カバーガラスを
乾燥させてから2.5%のDABCO(1,4−ジアザ
ビシクロ−[2.2.2]−オクタン)を含むMovi
ol 4−88(Hoechst,Frandfurt
am Main,FRG)中に固定した。
【0083】5.DNA法。プラスミドをエシェリキア
コリ(Escherochiacoli)DH5α
(Bethesda Research Labora
tories)[recA endA1 gyrA96
thil hsdR17supE44 relA1
Δ(lacZYA−argF)U169 φ80dla
cZΔ(M15)]中で成育した。すべての基礎的DN
A法は、基本的に記載の通りに行った(39)。収率と
純度を増すために凍結段階の間に3体積のフェノールを
含んだ凍結−解凍法(40)によりDNAフラグメント
をアガロースゲルから単離した。フラグメントを、ベン
ゾイル−ナフトイル−DEAE(BND)セルロース
(Serva Fein−Biochemica,He
idelberg,FRG)クロマトグラフィーにより
精製した(41)。感染RNAの製造に用いたプラスミ
ドは、1MのNaClを通した沈降及びその後CsCl
中でバンド形成することにより精製した(39)。ある
場合には、Quigenクロマトグラフィー(Diag
en Gmbh,Duesseldorf,FRG)に
よりプラスミドを精製した。
【0084】6.特定部位のオリゴヌクレオチド突然変
異誘発。オリゴヌクレオチド突然変異誘発のために、S
FV cDNAクローンの適したフラグメントをM13
mp18又はmp19中にサブクローニングし(4
2)、DH5αFIQ[endA1 hsdR1 su
pE44 thil recA1 gyrA96 re
lA1 φ80dlacΔ(M15) Δ(lacZY
A−argF)U169/F’proAB laclq
lacZΔ(M15) Tn 5](Bethesd
a Research Laboratories)中
に形質転換した(43)。これらの構築物からのRF
DNAをRZ1032[Hfr KL16dut1 u
ng1 thi1 relA1 supE44 zbd
279:Tn10.]中に形質転換し(44)、ウリジ
ンの存在下でウィルスを成育し、ウラシル残基をウィル
スゲノム中に挿入した。一重鎖DNAをフェノール抽出
によりPEG沈降ファージから単離した。Applie
d Biosystems380B合成機上でオリゴヌ
クレオチドを合成し、NAP−5カラム(Pharma
cia)上のゲル濾過により精製した。オリゴヌクレオ
チド 5’−CGGCCAGTGAATTCTGATT
GGATCCCGGGTAATTAATTGAATTA
CATCCCTACGCAAACG、5’−GCGCA
CTATTATAGCACCGGCTCCCGGGTA
ATTATTGACGCAAACGTTTTACGGC
CGCCGG及び5’−GCGCACTATTATAG
CACCATGGATCCGGGTAATTAATTG
ACGTTTTACGGCCGCCGGTGGCGを用
いて新しいリンカー部位[BamHI−SmaI−Xm
aI]をSFV cDNAクローンに挿入した。オリゴ
ヌクレオチド5’−CGGCGGTCCTAGATTG
GTGCG及び5’−CGCGGGCGCCACCGG
CGGCCGをシークエンシングプライマー(sequ
encing primer)(SP1及びSP2)と
してポリリンカー部位の上流及び下流で用いた。リン酸
化オリゴヌクレオチドを前に述べられた通りシークエナ
ーゼ(Sequenase)(united Stat
es Biochemicals,Clevelan
d,Ohio)と共に突然変異誘発で用いた。試験管内
製造RF形態をDH5αF’IQ中に形質転換し、得ら
れたファージ単離物を、シークエナーゼの利用に関する
USBの案に従ってジデオキシシークエンシング(di
deoxy sequencing)により正しい突然
変異の存在に関して分析した。最後に突然変異フラグメ
ントを全長SFV cDNAクローン中に再挿入した。
この場合も適した突然変異の存在をプラスミドDNAか
らのシークエンシングにより確認した。6K領域の欠失
は他に記載されている。
【0085】7.試験管内転写。SpeI直線化プラス
ミドDNAを試験管内転写の鋳型として用いた。40m
Mのトリス−HCl(pH7.6)、6mMのスペルミ
ジン−HCl、5mMのジチオトレイトール(DT
T)、100μg/mlのヌクレアーゼ非含有BSA、
それぞれ1mMのATP、CTP及びUTP、500μ
MのGTP、1単位/μlのRNアシン及び100−5
00単位/mlのSP6RNAポリメラーゼを含む10
−50μlの反応において37℃にて1時間RNAを合
成した。キャップド転写物(46)の製造の場合、類似
体m7G(5’)ppp (5’)G又はm7G(5’)
ppp(5’)Aを1mMにて反応中に含んだ。RNA
製造の定量のために微量の[α−32S]−UTP(Am
ersham)を反応中に含み、挿入を三塩化酢酸沈澱
から測定した。必要な場合はDNアーゼ1又はRNアー
ゼAをそれぞれ10単位/μg鋳型あるいは20μg/
mlで加えることにより、DNA又はRNAを37℃に
て10分間消化した。
【0086】8.RNAトランスフェクション。DEA
E−デキストラン法によるBHK単層細胞のトランスフ
ェクションを前に記載の通りに行った(47)。エレク
トロポレーションによるトランスフェクションの場合、
RNAは試験管内転写反応から直接、又は5mMのDT
T及び1単位/μlのRNアシンを含む緩衝液で転写物
を希釈して加えた。細胞をトリプシン処理し、完全BH
K−細胞培地で1回、及び氷冷PBS(MgCl2及び
CaCl2を含まない)で1回洗浄し、最後にPBSに
再懸濁して107細胞/mlとした。細胞は直接使用す
るか又は氷上で終夜保存(BHK培地中)した。エレク
トロポレーションの場合、0.5mlの細胞を0.2c
mのキューベット(cuvette)(BioRad)
に移し、10−50μlのRNA溶液を加え、キューベ
ットを逆さにすることにより溶液を混合した。パルス制
御装置を最大抵抗に設定したBioRad Gene
Pulser装置を用い、1.5kV/25μFの2回
の連続パルスにより、室温でエレクトロポレーションを
行った。10分間培養した後、細胞を完全BHK−細胞
培地中に1:20で希釈し、組織培養皿に移した。プラ
ーク分析のために、エレクトロポレートした細胞を1m
l当たり約3x105個の新しい細胞と共にプレート化
し、37℃で2時間培養し、その後完全BHK−細胞培
地中の1.8%の低融点アガロースを上に載せた。37
℃で48時間培養した後、ニュートラルレッドで染色す
ることによりプラークを視覚化した。
【0087】9.ゲル電気泳動。ナトリウムドデシルサ
ルフェート−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS
−PAGE)の試料を調製し、前に記載されている通り
に(48)5%の堆積ゲル(stacking ge
l)を含む12%の分離ゲル(separating
gel)上で実験した。6Kペプチドの分離の場合、ア
クリルアミドの10%−20%直線勾配ゲルを用いた。
Kodak XAR−5フィルムに露光する前に、ゲル
を10%酢酸−30%メタノール中で30分間固定し
た。ゲルをフルオログラフィー(49)用に調製した場
合、それを固定後に30%メタノール中で30分間洗浄
し、その後1Mのサリチル酸ナトリウム−30%のメタ
ノール中に30分間浸漬してから乾燥した。核酸は、5
0mMのトリス−ボレート−2.5mMのNa2EDT
Aを緩衝液として用いたアガロースゲル上で実験した。
染色の場合、実験中に0.2μg/mlのエチジウムブ
ロミドを緩衝液及びゲルに含んだ。
【0088】
【実施例】実施例1 この実施例では全長SFV cDNAクローンを調製
し、SP6 RNAポリメラーゼプロモーターを含むプ
ラスミド中に置き、全長及び感染性転写物の試験管内転
写をさせる。pSP6−SFV4と称されるこのプラス
ミドを、1991年11月28日にPHLS Cent
re for Applied Microbiolo
gy & Research European Co
llection of Animal Cell C
ultures,Porton Down,Salis
bury,Wiltshire,U.K:に供託し、暫
定受け入れ番号91112826を与えられた。
【0089】図4A−Cに示す通り、SFVクローン構
築の戦略は、SFV RNA分子の既知のヌクレオチド
配列によって指定される適した制限エンドヌクレアーゼ
部位の下流の、鋳型RNAに沿った数箇所でcDNA合
成を開始することである。ウィルスRNAを精製ウィル
ス(中でもYale University,NewH
aven,USAのArbovirus collec
tionから入手可能)からフェノール−クロロホルム
抽出により単離し、前に記載されている通り(50)c
DNA合成の鋳型として用いた。第1のストランド合成
は、5’−TTTCTCGTAGTTCTCCTCGT
Cをプライマー−1として(SFVは2042−206
2に相当する)及び5’−GTTATCCCAGTGG
TTGTTCTCGTAATAをプライマー−2として
(SFVは3323−3349に相当する)ならびにオ
リゴ−dT12-18をプライマー−3として(SFVの
3’−末端)用いて3位置で開始した。
【0090】第2のストランド合成の前に、第1のスト
ランドcDNAへのオリゴヌクレオチド5’−ATGG
CGGATGTGTGACATACACGACGCC
(SFVのゲノム配列の28個の最初の塩基と同一)の
ハイブリッド化を行った。第2のストランド合成の完了
後、cDNAを裁断し(trimmed)、プライマー
−1の反応の場合を除いたすべての場合に二重鎖アダプ
ター5’−AATTCAAGCTTGCGGCCGCA
CTAGT/GTTCGAACGCCGGCGTGAT
CA−3’(5’−付着−EcoRI−HindIII
−NotI−XmaIII−SpeI−ブラント−
3’)を加え、記載されている通りに(51)cDNa
をEcoRI切断pTZ18R(Pharmacia,
Sweden)中にクローニングした。5’末端領域の
クローニングは、異なる方法で行った。SFVはHin
dIII部位を1947位に含むので、プライマー−1
を用いて開始したcDNAはこの領域を含まねばなら
ず、従ってHindIIIはそのcDNAの3’末端の
指定に用いることができる。SFVの正に5’末端で制
限部位を得るために、cDNAをSmaI−HindI
II切断pGEM1(Promega Biote
c.,Madison,Wl)中にクローニングした。
SFVゲノムは配列5’−ATGGで始まるので、Sm
aI部位のブラントCCC−3’末端へのこの連結反応
は、NcoI部位C’CATGGを作る。SFV配列は
3個のNcoI部位を含むが、これらのいずれもHin
dIII部位の前の領域内になく、従ってこれらの5’
末端クローンはさらにこの目的のために特に設計された
ベクター中にNcoI−HindIIIフラグメントと
してクローニングしなければならない(下記参照)。pG
EM1中の最初のcDNAクローンを制限分析によりス
クリーニングし、1500bp以上の大きさの挿入物を
含むものすべてを、挿入物の両端にSP6又はT7シー
クエンシングプライマーを用いてプラスミドから直接シ
ークエンシングすることによりさらに特性化するために
選んだ。pTZ18R中のSFV5’−末端クローン
は、lacシークエンシングプライマーを用いてシーク
エンシングした。AFV RNAの試験管内合成を推進
するためにSP6プロモーターを用いた。あまり多くの
異種ヌクレオチドを加えずにこのプロモーターの前のS
FV5’末端をクローニングするために、pGEM1の
誘導体を構築する必要があった。従ってpGEM1をE
coRIで開け、Bal31欠失を作り、DNAをT4
DNAポリメラーゼでブラント化し、Ncolオリゴ
ヌクレオチド(5’−GCCATGGC)を加えた。得
られたクローンを、SP6プロモーターの転写開始部位
(下線のG)に直接NcoI配列を有する変異体を拾い
上げる(適した緊縮度で)ために設計されたオリゴヌク
レオチド5’−GGTGACACTATACCATG
GCを用いたコロニーハイブリッド化(39)によりス
クリーニングした。Bal31欠失により最初のプラス
ミドの多重クローニング部位(multiclonin
g site)のすべての制限部位が除去されたので、
これらは新しい変異体からのPvuI−NcoIフラグ
メントを、ポリリンカーのHindIII位で挿入され
たNcoI部位を有する別のpGEM1の変異体(pD
H101)にクローニングすることにより復活(res
tored)した。これによりプラスミドpDH201
が作られた。最後にSFV cDNAのクローニングに
用いられたアダプターをpDH201中のEcoRI及
びPvuII部位の間に挿入し、プラスミドpPLH2
11を作った(図4B)。このプラスミドを、全長クロ
ーンの組み立て物におけるSFV cDNAフラグメン
トの受容体として、これらの部位を用いて独立した重複
サブクローンを結び付けることにより用いた。全長クロ
ーン、pSP6−SFV4の組み立てに用いたフラグメ
ント及び適した制限部位を図4Aに示す。5’−末端の
場合、選ばれたフラグメントは適したSFV配列5’−
ATGGを含み、前に追加のG−残基を1個有する。こ
のG−残基を除去すると、SP6からの転写効率が低下
するが試験管内製造RNAの感染性には影響しない。従
ってこの後のすべての研究で用いるクローンは5’末端
にG−残基を含む。クローンの3’−末端の場合、69
個のA−残基を含むcDNAフラグメントが選ばれた。
cDNAの3’−末端に独特のSpeI部位を含むこと
により、プラスミドは直線化することができ、試験管内
でランオフ転写(runoff transcript
ion)ができ、70個のA−残基を有するRNAを与
える。図4CはSFV cDNAクローンの5’及び
3’境界配列を示す。全長SFV RNAの感染性をい
かにして得、示すかの一般的な概略を図6に示す。pS
P6−SFV4 SP6転写物の完全ヌクレオチド配列
を非構造及び構造タンパク質のアミノ酸配列と共に図5
に示す。
【0091】典型的に100ngの鋳型当たり約5μg
のRNAが10単位のポリメラーゼを用いて得られた
が、より多量の酵素を用いることによって収率の有意な
向上は得られなかった。条件はアルファウィルスの感染
性転写物の製造に関して以前に報告された(52)(4
7)条件と少し異なる。1mMのrNTP濃度でRNA
の最大の製造が得られた。しかし感染性は5’キャップ
構造の存在にも依存するので、転写反応におけるGTP
濃度を半分にした時に最適感染性が得られた。この低下
は製造されるRNAの量には限界的影響しか与えない
が、特異的感染性を3倍に上げた(データは示していな
い)。
【0092】図5に示すcDNA配列を以下の実施例で
用いた。しかし図5中の最初の5’−Gヌクレオチドを
欠いたSFV cDNA配列の場合に上記で示した通り
有効性は低いとしても、1個又は数個のヌクレオチドが
図5に示した配列と異なっている配列もベクターとして
有用である。
【0093】実施例2 この実施例ではSFV DNA発現ベクターの構築を開
示する。
【0094】実施例1で得たSFVの完全ゲノムをコー
ドするcDNAクローンを用い、異種挿入物のための道
を作るために26S構造遺伝子のコード領域を欠失する
ことによってSFV DNA発現ベクターを構築する。
しかしnsP1−4レプリカーゼ複合体の製造に必要な
非構造コード領域は保存する。RNA複製は短い5’
(nt 1−247)配列要素(53,54,55)及
び3’(nt 11423−11441)配列要素(5
6,57)に依存し、従ってこれらもC遺伝子のすぐ上
流の26Sプロモーター(17,18)と同様にベクタ
ー構築物中に含まれねばならない。
【0095】図7に示す通り、最初に実施例1のSFV
cDNAクローンからのXbaI(6640)−Ns
iI(8927)フラグメントをpGEM7Zf(+)
(Promega Corp.,Wl,USA)中にク
ローニングした(段階A)。得られたプラスミド、pG
EM7Zf(+)−SFVから、EcoRIフラグメン
ト(SFVは7391及び88746に相当する)をM
13mp19中にクローニングし、特定部位の突然変異
誘発を用いて26Sプロモーター部位からすぐ下流にB
amHI−XmaI−SmaIポリリンカー配列を挿入
した(段階B)。M13 ssDNA(一重鎖)からの
シークエンシングにより正しい突然変異体が確認された
ら、EcoRIフラグメントをpGEM7Zf(+)−
SFV中に再挿入し(段階C)、pSP6−SFV4中
にXbaI−Nsλフラグメントとして逆クローニング
した(段階D)。SFVの構造タンパク質をコードする
cDNA領域の主要部分を欠失するために、これらのプ
ラスミドをAsuII(7783)及びNdeI(11
033)を用いて切断し、4種類すべてのヌクレオチド
の存在下でクレノウフラグメントを用いてブラント化
し、連結し、それぞれpSFV1、pSFV2及びpS
FV3と呼ばれる最終的ベクターを作った(段階E)。
ベクターは26SサブゲノムRNAのプロモーター領域
及びE1タンパク質の最後の49アミノ酸、ならびにS
FVゲノムの完全非コード3’末端を保存している。
【0096】ベクターにおいてサブゲノム(26S)部
分をコードする部分をポリリンカー配列で置換し、26
Sプロモーター下で異種cDNA配列を挿入クローニン
グさせた。図8に示す通り、これらの3種類のベクター
は同一の塩基カセットを26Sプロモーターの下流に挿
入して含み、すなわち3つのすべての読み枠においてポ
リリンカー(BamHI−SmaI−XmaI)に翻訳
停止−コドンが続く。ベクターはポリリンカーカセット
が挿入されている位置が異なる。pSFV1の場合、カ
セットは26S翻訳開始部位の31塩基下流に位置して
いる。キャプシド遺伝子翻訳の開始作因(motiv
e)は認められた配列(58)と同一である。従ってこ
の作因はpSFV2にも備わっており、その場合それは
キャプシド遺伝子の作因のすぐ後に位置している。最後
にpSFV3ではカセットがキャプシド遺伝子の開始コ
ドン(AUG)のすぐ後に位置する。挿入の両端を調べ
るのに必要なシークエンシングプライマー(SP)は、
26Sプロモーター領域(SP1)又は停止コドンカセ
ットの後の領域(SP2)のいずれかとハイブリッドす
るように設計されている。
【0097】26SプロモーターはnsP4コード領域
の3’−末端と重複することに注意する。pSFV2の
場合、クローニング部位はSFVキャプシド遺伝子の翻
訳開始部位のすぐ後に位置する。pSFV3の場合、ク
ローニング部位はさらに3ヌクレオチド下流に位置し、
すなわちSFVキャプシド遺伝子の開始AUGコドンに
直接続いている。ポリリンカーに続く3個の翻訳停止コ
ドンを四角で囲む。下流シークエンシングプライマー
(SP1)は26Sプロモーターと重複し、上流シーク
エンシングプライマー(Sp2)はXmaIII部位と
重複する。
【0098】実施例3 この実施例ではヘルパーウィルスベクター構築物を含む
生体内パッケージング系を調製する。
【0099】系は、構造タクパク質機能の欠失したSF
V変異体、又は実施例2で得た発現ベクター構築物から
誘導された組み替えRNAを感染性ウィルス粒子内にパ
ッケージすることを可能にする。従ってこの系は正常な
感染により組み替えRNAを細胞中に導入できるように
する。実施例1で得たpSP6−SFV4の制限エンド
ヌクレアーゼ部位AccI(308)及びAccI(6
399)の間の領域を、図7の段階Fで示す通りに切断
及び連結することにより欠失させ、pSFV−Help
er1と呼ばれるヘルパーベクターを構築する。ベクタ
ーはRNA複製に必要な5’及び3’シグナルを保存し
ている。Helperベクターのほとんど完全なnsp
領域が欠失しているので、この構築物から製造されるR
NAは機能的レプリカーゼ複合体の欠乏のために細胞中
で複製されない。図9に示す通り、pSFV1−組み替
え及びヘルパーcDNAの試験管内転写の後、ヘルパー
RNAはpSFV1−組み替え誘導体と共にコトランス
フェクションされ、ヘルパー構築物が新しいウィルス粒
子の組み立てに必要な構造タンパク質を与え、組み替え
構築物はRNA複製に必要な非構造タンパク質を与え、
組み替えゲノムを含むSFV粒子が製造される。コトラ
ンスフェクションは実施例6で開示した通りエレクトロ
ポレーションにより行うのが好ましく、BHK細胞を宿
主細胞として用いるのが好ましい。
【0100】RNAのパッケージのために、キャプシド
タンパク質を結合することが示されている(57,5
9)領域であるnsP1の末端の領域が必要である。ヘ
ルパーはこの領域を欠いているので、このベクターから
誘導されたRNAはパッケージされず、従って組み替え
及びヘルパーを用いたトランスフェクションは組み替え
−誘導RNAを有するウィルス粒子のみを製造する。こ
れは、これらのウィルスがさらに継代することはでき
ず、従って1段階ウィルス株を与えることにつながる。
利点は、これらの粒子による感染がウィルスタンパク質
を製造しないことである。
【0101】実施例4 この実施例は実施例1からの全長SFV cDNAクロ
ーンの変異体の構築を説明し、それにより異種エピトー
プをコードする異種DNA配列の挿入、及び該異種エピ
トープをP62、E2又はE1スパイクタンパク質の不
可欠の部分として有する組み替え(キメラ)ウィルスの
製造が可能になる。
【0102】この目的のために、E2及びE1エンベロ
ープタンパク質の機能、形態学及び抗原構造に関するす
べての知識が欠かせない。アルファウィルスの病原性に
関する以前の研究は、E2に対する抗体が種類−特異的
であり、優れた中和活性を有するが、E1に対する抗体
は群−特異的であり、非中和性であることを示した
(5)。しかし、密接に関連したアルファウィルスであ
るSFV、シンドビス及びロスリバーの抗原部位がマッ
ピングされ、アミノ酸配列のレベル(60,61,6
2,63)と関連づけられたのは最近である。これらの
研究は、問題の主要部位のほとんどがSFV E2スパ
イクタンパク質のアミノ酸位置216、234及び24
6−251にあることを示した。興味深いことに、これ
らの3つの部位は、コンピューター分析により予測され
たものと正確に同一の部位である。この実施例ではドメ
イン246−251がアルファウィルスの群内で高度に
保存された構造、及びハイドロパシ−プロファイル(h
ydropathy profile)を有するのでこ
の領域を用いた。pSP6−SFV4 P62タンパク
質の246−251領域に異種エピトープをコードする
遺伝子を挿入すると、各ヘテロダイマー、すなわち24
0コピー上に1個の新しいエピトープを有する粒子を与
える。
【0103】SFVゲノムのE2部分内への異種エピト
ープの特異的挿入を可能にする独特の制限エンドヌクレ
アーゼ部位を作るために、オリゴヌクレオチド5’−G
ATCGGCCTAGGAGCCGAGAGCCCを用
いた特定部位の突然変異誘発によりBamHI部位を挿
入した。
【0104】実施例5 この実施例では、SFVの条件付致死変異体を、実施例
1で得たSFV cDNAから構築し、その変異体はP
62タンパク質に突然変異を有し、該タンパク質の非分
裂形態を生じ、その結果この変異体は外因的に加えられ
たプロテアーゼを用いて最初に切断しないとそのまま新
しい宿主細胞に感染することはできない。
【0105】図10に示す通り、この形態のウィルスは
トランスフェクトされた細胞における野生型の能力を用
いて組み立てられるが新しい宿主細胞に侵入することは
できないので、この構築物は異種エピトープのためのワ
クチンキャリヤーとして有利に用いることができる。阻
止は、不活性ウィルス粒子のトリプシン処理により克服
することができる。これは粒子を、このウィルス変異株
の増幅に用いることができる十分に侵入−可能な形態に
変換する。
【0106】活性化されるとSFV変異体は、通常はエ
ンドサイトーシス経路により細胞に侵入し、感染を開始
する。形質膜でウィルスタンパク質が作られ、出芽が起
こる。しかし製造されたウィルス粒子はすべて不活性な
形態であり、従って複製が一巡した後感染は終わる。感
染の徹底が阻止される理由は、p62の分裂部位に特定
部位の突然変異誘発により導入された突然変異である。
このアルギニンからロイシンへの置換(p62タンパク
質のE3部分のアミノ酸位置66における)は、分裂部
位の認められた特徴を変化させ、細胞表面への輸送に間
に通常p62タンパク質をE2及びE3ポリペプチドに
切断する宿主細胞のプロテイナーゼによって認識されな
い。代わりに外因的に加えられたトリプシンがこの切断
を行うことができ、この場合最初の分裂部位の直前のア
ルギニン残基65で起こる。この切断が、侵入スパイク
サブユニットの結合を制御することによりウィルスの侵
入機能力の活性化を調節するので、非分裂p62のみを
有するウィルス粒子が新しい宿主細胞に侵入することは
完全に不可能である。
【0107】分裂欠失変異E2の創造は以前に記載され
ている(29)。この領域に及ぶAsull−Nsλフ
ラグメントをその後単離し、全長cDNAクローンpS
P6−SFV4中にクローニングした。
【0108】実施例6 この実施例では、外因性DNAを含む実施例1からの全
長cDNAから試験管内で転写されたSFV RNA分
子又はその変異体、あるいは実施例2からのSFVベク
ターを用いたBHK細胞のトランスフェクションを開示
する。トランスフェクションは最適条件下で非常に有効
であることが示されているエレクトロポレーションによ
り行う。
【0109】BHK細胞を上記のSFV RNA分子を
用いたエレクトロポレーションによりトランスフェクト
し、温度、電圧、キャパシタンス及びパルス数などのパ
ラメーターを変化させることにより最適条件を決定し
た。25μFにおける1.5kVの2回の連続パルスに
より最適トランスフェクションが得られ、その条件下で
死亡する細胞の数は無視し得るものであった。方法全体
を通じて細胞を0℃より室温に保つのが良いことが見い
だされた。エレクトロポレーションによるトランスフェ
クションを、投入RNAの関数としても測定した。予想
通り、トランスフェクションの頻度の増加はRNA濃度
に直線的に依存しておらず、100%トランスフェクシ
ョンを得るために約2μgのcRNAが必要であった。
【0110】従来のトランスフェクションと比較する
と、これは大きな進歩である。例えばDEAE−デキス
トラントランスフェクションの場合、最適で細胞のわず
か0.2%がトランスフェクトされたのみであった。
【0111】実施例7 この実施例は、21kDの細胞質マウスジヒドロ葉酸レ
ダクターゼ(dhfr)、90kDの膜タンパク質ヒト
トランスフェリンレセプター(TR)、及び最後に14
kDの分泌タンパク質チキンリゾチームをコードする遺
伝子の場合の、SFVベクターである実施例2からのp
SFV1により推進される異種遺伝子発現を示す。dh
fr遺伝子はpGEM2−dhfrから(64)Bam
HI−HinIIIフラグメントとして単離し、クレノ
ウフラグメントを用いてブラント化し、SmaI−切断
pSFV1に挿入された。トランスフェリンレセプター
遺伝子は、最初にpGEM1−TRからXbaI−Ec
oRIフラグメントとしてpGEM7ZF(+)中にク
ローニングされ(64,65)、続いてそこからBam
HIフラグメントとしてpSFV1にクローニングされ
た。最後にリゾチーム遺伝子(21)を有するpGEM
2からのBamHIフラグメントをpSFV1にクロー
ニングした。
【0112】異種遺伝子の発現の研究のために、dhf
rの試験管内製造RNA及びTR構築物をBHK細胞中
にエレクトロポレートした。野生型SFVのRNAを標
準として用いた。エレクトロポレーション後(p.
e.)の異なる時点で細胞を10分間パルス−標識し、
続いて10分間追跡し、その後ライセートをゲル電気泳
動及びオートラジオグラフィーにより分析した。BHK
細胞は、野生型SFVのRNA、pSFV1−dhfr
及びpSFV1−TRを用いてトランフェクトし、3、
6、9、12、15及び24時間p.e.でパルス−標
識した。等量のライセートにつき12%ゲル上で実験し
た。9時間の試料はSFV、dhfr及びトランスフェ
リンレセプタータンパク質の免疫沈降(IP)にも用い
た。pSFV1−リゾチームを用いてトランスフェクト
した細胞を9時間p.e.でパルス−標識し、その後示
された時間(時間)追跡した。等しい割合のライセート
又は培地を13.5%ゲル上に負荷した。IPは1時間
追跡ライセート試料からの免疫沈降を示す。U−列は標
識されたがトランスフェクトされていない細胞のライセ
ートである。侵入RNAは負のストランド合成から出発
し、これは約4−5時間p.e.までピークに達しない
ので(5)、3時間p.e.で外因性タンパク質はほと
んど製造されなかった。この時点でほとんどすべての標
識タンパク質は宿主起源であった。対照的に6時間p.
e.にて、外因性タンパク質が高い効率で合成され、宿
主タンパク質合成の重度の阻害が明らかであった。これ
は9時間p.e.でさらに衝撃的であり、最大停止(m
aximum shut down)に達した。異種タ
ンパク質の有効な製造は最高24時間p.e.まで続
き、その後製造は速度が落ち(データは示していな
い)、細胞が定常期に入ったことを示した。
【0113】チキンリゾチームは分泌タンパク質なの
で、その発現は細胞ライセートと成育培地の両方から分
析した。細胞を9時間p.e.でパルス−標識し、その
後8時間追跡した。結果を図11に示す。リゾチームは
ゆっくり分泌されるがほとんどすべての標識物質は追跡
の間に培地に分泌された。
【0114】実施例8 この実施例は本発明の生体内パッケージング系を示す。
【0115】pSFV1−TRの試験管内製造RNAを
異なる比率でヘルパーRNAと混合し、これらの混合物
をBHK細胞中にトランスフェクトした。細胞を24時
間成育し、その後培地を集め、遠心によりウィルス粒子
をペレット化した。蛍光抗体法により感染性単位(i.
u.)の数を決定した。ヘルパーと組み替え体の1:1
の比率が最も有効に感染性粒子を製造することが見いだ
され、平均5x106個の細胞が2.5x109i.u.
を与えた。異なる感染の多重度(m.o.i.)でBH
K細胞に感染させることにより、このウィルス株の感染
性を調べた。pSFV1−TR組み替えRNAを有する
そのような生体内パッケージ粒子に感染した後のBHK
細胞におけるヒトトランスフェリンレセプターの発現に
関する結果を図11の右下に示す。MEM(0.5%の
BAS及び2mMのグルタミンを含む)中に希釈した2
00μlのウィルスを細胞上に載せ、5−0.005の
範囲のm.o.i.値を与えた。37℃にて1時間後、
完全BHK培地を加え、9時間成育を続け、その時点で
10分間のパルス(100μCi35S−メチオニン/m
l)及び10分間の追跡を行い、細胞をライシス緩衝液
に溶解した。300μl(30,000細胞に相当す
る)のライセートからの10μlにつき10%ゲル上で
実験し、乾燥ゲルを−70℃にて2時間露光した。発現
レベルが高いので、終夜露光を用いたオートラジオグラ
フィーで明白なバンドを得るためにわずか3,000細
胞しか必要でなかった。
【0116】従って1細胞当たり約1i.u.にて有効
なタンパク質製造及びそれに伴う宿主細胞停止が起こる
ことが見いだされた。1個のSFV感染細胞が平均10
8個のキャプシドタンパク質分子を製造するので、1回
のエレクトロポレーションから製造されたウィルス株を
用いて約50mgのタンパク質に相当する1017個のタ
ンパク質分子を製造できることになる。
【0117】前記の実験結果から本発明は、これまでに
存在した発現系のいくつかの欠点を含まない非常に有用
で有効な発現系に関することが明らかである。本発明の
系の主な利点を簡単にまとめると以下のようになる: (1)1回のトランスフェクション実験により1日で高
力価の組み替えウィルス株を製造することができる。選
択/スクリーニング、プラーク精製及び増幅段階の必要
がない。組み替えウィルスの容易な製造は、多くの系列
の突然変異体の表現型を特性化しなければならない実験
において特に重要である。 (2)組み替えゲノムのみがパッケージングシグナルを
含み、ヘルパーゲノムは含まないので、組み替えウィル
ス株はヘルパーウィルスを含まない。 (3)組み替えウィルスは、昆虫及びより高級な真核細
胞型を含む多様な細胞中に“自然”で漏れのない方法で
組み替えゲノムを感染させるのに用いることができる。
そのような広い宿主域は、特に発現したタンパク質の活
性のために細胞−型−特異的翻訳後修正反応が必要な場
合、発現系にとって非常に有用である。 (4)得られるタンパク質発現のレベルが非常に高く、
そのレベルは感染の間のウィルスタンパク質の量に相当
する。宿主細胞タンパク質の停止も起こり、それにより
抗体媒介による抗原濃縮を必要とせずに細胞ライセート
中の異種タンパク質を明白に追跡することが可能にな
る。これは細胞生物学におけるDNA発現実験をかなり
容易にするであろう。さらに内在する対になるものによ
る発現タンパク質に対する抵触の問題(すなわちホモ−
オリゴマー化反応)を避けることができる。
【0118】実施例9 この実施例はエピトープキャリヤーを示す。
【0119】ワクチンの開発が最も重要とされている非
常に重要な例は、ヒト免疫不全ウィルスHIV−1によ
って起こる後天性免疫不全症候群(AIDS)に関する
(66,67)。これまでHIV−1に対する有効なワ
クチンを製造する試みはすべて失敗してきたが、破裂S
IV−1(猿免疫不全ウィルス)を用いた予防接種があ
る程度ウィルスの感染に対する保護を与えるという極く
最近の報告がある(68)。しかしHIV−1に対する
安全で有効なワクチンの開発は、ウィルスの生物学的性
質の故に非常に困難であろう。この実施例ではHIV−
1の1個のエピトープをSFVのE2タンパク質の抗原
性ドメイン中に挿入した。用いられたエピトープはHI
V−1の糖タンパク質gp120に位置し、アミノ酸3
09−325に及ぶ。これはHIV−1の可変ループを
形成し、N−グリコシル化部位の直後に位置する。
【0120】HIVエピトープをコードする既製のオリ
ゴヌクレオチドのカセット挿入を用い、HIVの309
−325エピトープがBamHI部位に挿入されたキメ
ラを構築した。BamHI部位における必要な塩基置換
によりベクター中のアミノ酸変化は起こらなかったが、
2個のアミノ酸(Asp及びGluが位置を変えた。試
験管内製造ベクターRNAは野生型の能力を用いて細胞
感染を起こすので、この変化は悪影響を及ぼさない。図
12はエピトープキャリヤー中の問題の領域の配列を示
す。予備実験でキメラタンパク質が製造されることが示
された。タンパク質を抗−HIV抗体を用いて免疫沈降
させることができる。これらはHIVに対するワクチン
調剤に用いることができるキメラウィルス粒子の製造に
も用いることができると思われる。そのような粒子を図
12の下部に示す。
【0121】
【表1】
【0122】
【表2】
【0123】
【表3】
【0124】
【表4】
【0125】
【表5】
【0126】
【表6】
【0127】
【表7】
【0128】
【表8】
【0129】
【表9】
【0130】
【表10】
【0131】
【表11】
【0132】
【表12】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はセムリキ森林熱ウィルスの生活環に含ま
れる主要集合(main assembly)及び解体
(disassembly)の略図であり、p62分裂
及びpHによるSFV侵入機能(entry func
tion)の活性化の調節も示す。
【図2】図2はSFVの構造タンパク質の合成の間の転
移シグナルの利用を示し;上図は26SサブゲノムRN
Aの遺伝子地図であり;中図はP62、6K及びE1タ
ンパク質の膜転移の過程であり;内腔の側上の小さい矢
印はシグナルペプチダーゼ分裂を示し;下図では3種類
のシグナルペプチドの特性を挙げている。
【図3】図3は発現ベクターとしてSFVが特に選ばれ
る特徴を示す。
【図4】図4はSFVの全長感染性クローンの構築を示
し;図4AはSFVゲノムの図解制限地図を示し;cD
NA合成の開始に用いられるプライマーを矢印で示し、
最終クローンの組み立てに用いられるcDNA挿入物を
棒で示し;図4BはプラスミドpPLH211、すなわ
ちSFVの全長感染性クローンのためのキャリヤーとし
て用いられるSP6発現ベクター及び得られるプラスミ
ドpSP6−SFV4を示し;図4CはSFVクローン
のSP6プロモーター領域の構造を示し;点描の棒はS
P6プロモーター配列を示し、転写される第1のヌクレ
オチドを星印により記し;下線の領域は真性SFV配列
を示す。
【図5】図5はDNA(U=T)としてのpSP6−S
FV4 RNA転写物の完全ヌクレオチド配列、及びD
NA配列の下に非−構造ポリプロテイン及び構造ポリプ
ロテインのアミノ酸配列を示す。
【図6】図6は試験管内製造RNAの細胞中へのトラン
スフェクションの後のウィルス製造のためのSFV c
DNA発現系を示す。
【図7】図7はSFV発現ベクターpSFV1−3及び
ヘルパー1の構築を示す。
【図8】図8はSFVベクタープラスミドpSFV1−
3のポリリンカー領域を示し;サブゲノム26S RN
Aのためのプロモーターの位置は四角で囲んであり、転
写するべき最初のヌクレオチドを星印で記す。
【図9】図9はヘルパートランス相補性を用いた感染性
粒子中へのpSFV1−dhfr RNAの生体内パッ
ケージングの略図である(dhfrはジヒドロ葉酸レダ
クターゼを意味する)。
【図10】図10はp62からE2及びE3への分裂に
よるp62−含有非感染性ウィルス粒子の感染性粒子へ
の変換のためのトリプシンの利用を示す。
【図11】図11はエレクトロポレーションによりRN
Aトランスフェクションした場合のBHK細胞における
異種タンパク質の発現を示す。
【図12】図12は上図にてBamHI制限エンドヌク
レアーゼ部位を生ずるSFVの主要抗原部位及び試験管
内製造置換基を含む配列、HIV gp120タンパク
質の主要中和ドメインに及ぶ配列、及びSFVキャリヤ
ータンパク質E2にBamHIオリゴヌクレオチドとし
て挿入されたHIVドメインを示し;下図は野生型又は
キメラ形態におけるドメイン246−251のブローア
ップ(blow−ups)を有するSFVスパイク構造
の略図である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA01 AA20 BA08 BA12 BA35 BA63 CA01 CA04 CA06 CA10 CA11 DA02 EA02 GA11 HA20 4B064 AG01 AG20 AG32 CA10 CA19 CC24 DA01 DA20 4B065 AA90X AA90Y AA91Y AA93Y AA95Y AA97Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA26 CA28 CA31 CA44 CA46 CA60 4C085 AA03 AA12 CC32 EE01 GG01 4C087 AA01 AA02 BB65 BC83 CA12 MA01 NA13

Claims (52)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルファウィルスRNAゲノムから誘導
    された組換えRNA分子であって、そのRNA分子は動
    物宿主細胞に感染が可能であり且つそこで複製すること
    ができ、そしてそのRNA分子は該アルファウィルスR
    NAゲノムの複製に必須である完全なアルファウィルス
    RNA領域を含んでなり且つさらに該宿主細胞中でその
    機能を発現することができる外因性RNA配列を含んで
    なり、該外因性RNA配列が、組換えRNA分子の複製
    に必須でないアルファウィルスRNAゲノムの領域内に
    且つ該組換えRNAを動物宿主細胞に導入したとき外因
    性RNA配列がサブゲノムプロモーターから発現される
    ような位置において操作可能に挿入されており、そして
    該アルファウィルス由来のRNAは、該RNAがアルフ
    ァウィルス構造タンパク質をコードする領域の一部又は
    完全な領域を欠失するような欠失を含むアルファウィル
    スゲノムを含んでなり、但し、該組換えRNA分子がシ
    ンドビスウィルスRNAゲノムから誘導される場合に
    は、該外因性RNAは外因性抗原性エピトープ又は抗原
    決定基を定めるアミノ酸配列をコードするか、或いは該
    組換えRNA分子は、少なくとも1個のアルファウィル
    ス構造タンパク質をコードするアルファウィルスRNA
    を含んでなり、そのRNAが宿主細胞内でアルファウィ
    ルスRNAの複製に必要な5′及び3′ヌクレオチドを
    含み且つまたアルファウィルス構造サブゲノムのための
    プロモーターをコードするヌクレオチドを含むがアルフ
    ァウィルスヌクレオキャプシド粒子へのRNAのパッケ
    ージのためのRNAシグナルをコードする配列を欠失し
    ているヘルパーRNAと共に宿主細胞のコトランスフェ
    クションのために使用され、シンドビスウィルスのヌク
    レオキャプシド中にパッケージされ且つシンドビスウィ
    ルス膜によって取り囲まれた該組換えシンドビスウィル
    スRNAを含んでなる感染性粒子を産生せしめることを
    特徴とする組換えRNA分子。
  2. 【請求項2】 外因性RNA配列が外因性抗原性エピト
    ープ又は抗原決定基を定めるタンパク質、ポリペプチド
    又はペプチド配列をコードする請求項1に記載のRN
    A。
  3. 【請求項3】 外因性RNA配列がヒト免疫不全ウィル
    ス(HIV)型を含む免疫不全ウィルスの構造タンパク
    質のエピトープ配列をコードする請求項2に記載のRN
    A。
  4. 【請求項4】 アルファウィルス由来のRNA分子領域
    が該ウィルスRNAの5′末端部分、RNA複製に必要
    な非構造タンパク質のコード領域、サブゲノムプロモー
    ター領域及び3′末端部分を含んでなる請求項1〜3の
    いずれかに記載のRNA。
  5. 【請求項5】 外因性RNA配列が異種ポリペプチド又
    はタンパク質をコードし、サブゲノム26S RNA中
    に組み込まれてその欠失部分を置換している請求項1〜
    4のいずれかに記載のRNA。
  6. 【請求項6】 該外因性RNA配列が酵素又はホルモン
    のような生産物をコードする請求項1に記載のRNA。
  7. 【請求項7】 該アルファウィルスがセムリキ森林熱ウ
    ィルス(SFV)である請求項1〜6のいずれかに記載
    のRNA。
  8. 【請求項8】 RNAをアルファウィルスヌクレオキャ
    プシド内に含んでなり、そしてアルファウィルススパイ
    クタンパク質を有する膜により取り囲まれた感染性粒子
    中にパッケージされた、請求項1〜7のいずれかに記載
    のRNAを含んでなるRNA発現ベクター。
  9. 【請求項9】 RNAが該感染性粒子中へのRNAのパ
    ッケージに適合する長さを有する請求項8に記載のRN
    Aベクター。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の組換えRNAと相補
    的な1本のストランドを有するcDNAを含んでなるD
    NAベクター。
  11. 【請求項11】 請求項2〜9項のいずれかに記載のR
    NAに相補的な1本のストランドを有するcDNAを含
    んでなる請求項10に記載のDNAベクター。
  12. 【請求項12】 該cDNAの転写産物が請求項1に記
    載の組換えRNA分子である請求項10に記載のDNA
    ベクター。
  13. 【請求項13】 該ベクターがATGG又はGATGG
    の5′末端配列及びTTTCCA69ACTAGTの3′
    末端配列を有する請求項10又は12に記載のDNAベ
    クター。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載のRNAに相補的なc
    DNAを含んでなり、そしてDNAベクターで形質転換
    された動物宿主細胞中で外因性ポリペプチド又はタンパ
    ク質をコードするDNAの発現を可能にするような位置
    に挿入された、一体化ポリリンカー領域をさらに含んで
    なる請求項13に記載のDNAベクター。
  15. 【請求項15】 ポリリンカーがBamHI−SmaI
    −XmaIポリリンカーである請求項14に記載のDN
    Aベクター。
  16. 【請求項16】 該cDNAが、アルファウィルスp6
    2タンパク質をコードする領域において、温度感受性突
    然変異又は切断欠陥突然変異のような条件付致死突然変
    異を含み、その結果、p62タンパク質は宿主細胞プロ
    テアーゼによって認識されず、宿主細胞内でウィルス細
    胞−侵入機能を活性化するアルファウィルス構造タンパ
    ク質E3及びE2へのタンパク質分解的切断を受けるこ
    とができない欠失p62タンパク質を発現する請求項1
    0〜15のいずれかに記載のDNAベクター。
  17. 【請求項17】 切断欠陥突然変異が該p62切断部位
    に位置し、p62タンパク質のE3部分のアミノ酸位置
    66におけるアルギニンのロイシンへの置換のようなア
    ミノ酸の変更を包含し、それは、外因的に添加されたプ
    ロテアーゼのための切断部位をもとの切断部位の前方の
    アミノ酸位置において保存しつつ該部位においてp62
    切断をブロックし、アルファウィルスのp62タンパク
    質の細胞内で切断できないが細胞外で切断できる突然変
    異形を発現し、かくして試験管内でのタンパク質分解処
    理による細胞−侵入機能の活性化を可能にする請求項1
    6に記載のDNAベクター。
  18. 【請求項18】 ウィルス粒子の表面上にタンパク質を
    発現する該突然変異p62タンパク質の細胞−侵入機能
    がトリプシンによる試験管内処理によって活性化され得
    る請求項17に記載のDNAベクター。
  19. 【請求項19】 SP6 RNAポリメラーゼプロモー
    ターのすぐ下流に操作可能にリンクされ且つ位置する該
    cDNAを含んでなる請求項10〜18のいずれかに記
    載のDNAベクター。
  20. 【請求項20】 アルファウィルスがSFVである請求
    項10〜19のいずれかに記載のDNAベクター。
  21. 【請求項21】 SFV−由来cDNAを含んでなり、
    ベクターが図8に示す構造を有するpSFV1、pSF
    V2又はpSFV3である請求項12に記載のベクタ
    ー。
  22. 【請求項22】 請求項10〜21のいずれかに記載の
    DNA−ベクターの転写により誘導されたRNA転写産
    物。
  23. 【請求項23】 少なくとも1個のアルファウィルス構
    造タンパク質をコードするアルファウィルスRNAを含
    んでなり、そのRNAが宿主細胞内でアルファウィルス
    RNAの複製に必要な5′及び3′ヌクレオチドを含み
    且つまたアルファウィルス構造サブゲノムのためのプロ
    モーターをコードするヌクレオチドを含むがアルファウ
    ィルスヌクレオキャプシド粒子へのRNAのパッケージ
    のためのRNAシグナルをコードする配列を欠失してい
    るヘルパーRNA。
  24. 【請求項24】 ヘルパーRNAが請求項22に記載の
    RNA転写産物と共に動物宿主細胞にコトランスフェク
    ションするために意図されたものであり、該ヘルパーR
    NAはトランス相補性を可能にする該RNA転写産物に
    よってコードされないウィルス粒子のアセンブリー及び
    感染性ウィルス粒子のアセンブリーに必要なアルファウ
    ィルス構造タンパク質をコードする請求項23に記載の
    ヘルパーRNA。
  25. 【請求項25】 請求項23又は24に記載のRNAに
    相補的なDNA配列を含んでなり、試験管内で転写され
    該RNAを産生することができるヘルパーDNAベクタ
    ー。
  26. 【請求項26】 アルファウィルス構造タンパク質を発
    現するアルファウィルスRNAをコードするcDNAを
    含んでなり、該アルファウィルスRNAはアルファウィ
    ルスヌクレオキャプシド粒子へのRNAのパッケージの
    ためのRNAシグナルをコードする配列を欠失している
    が、宿主細胞内でのアルファウィルスRNAの複製に必
    要な5′及び3′ヌクレオチドを含み且つまた該宿主細
    胞内で該アルファウィルス構造タンパク質をコードする
    該RNAの転写のためのアルファウィルス構造サブゲノ
    ムのためのプロモーターをコードするヌクレオチドを含
    むヘルパーDNAベクター。
  27. 【請求項27】 該cDNAがRNA分子をコードし、
    ここで非構造ウィルスタンパク質をコードする領域が殆
    んど完全に欠失している請求項26に記載のヘルパーD
    NAベクター。
  28. 【請求項28】 該cDNAがすべてのアルファウィル
    ス構造タンパク質をコードし、該タンパク質がヌクレオ
    キャプシド、p62、6K及びE1タンパク質を含んで
    なる請求項26に記載のヘルパーDNAベクター。
  29. 【請求項29】 ベクターにおいて複製に必要なヌクレ
    オチドがアルファウィルスからの複製配列を含んでな
    り、ベクターがアルファウィルスからのサブゲノムプロ
    モーター配列を含み、そしてさらに、ベクターにおいて
    構造タンパク質配列がアルファウィルス26Sサブゲノ
    ムRNAの直接転写によりコードされる請求項26〜2
    8のいずれかに記載のヘルパーDNAベクター。
  30. 【請求項30】 該構造タンパク質がp62タンパク質
    である請求項26又は27に記載のヘルパーDNAベク
    ター。
  31. 【請求項31】 構造タンパク質をコードするDNAが
    請求項16、17又は18に記載の突然変異を含む請求
    項26〜30のいずれかに記載のヘルパーDNAベクタ
    ー。
  32. 【請求項32】 cDNAがSFV RNAをコードす
    る請求項26〜31のいずれかに記載のヘルパーDN
    A。
  33. 【請求項33】 該cDNAが、該cDNAのAccI
    (308)からAccI(6399)までの制限エンド
    ヌクレアーゼ部位に及ぶ欠失を含む図5に示す全長SF
    V cDNAである請求項32に記載のヘルパーDNA
    ベクター。
  34. 【請求項34】 動物宿主細胞を、アルファウィルスR
    NAがウィルス構造タンパク質をコードする領域の一部
    又は全部を欠失している請求項22に記載のRNA転写
    産物と、ヘルパーDNAベクターから試験管内転写によ
    り産生されるヘルパーRNAでトランスフェクション
    し、ここで、該ヘルパーRNAは該RNA転写産物がコ
    ードしていない野生型アルファウィルス構造タンパク質
    をコードするゲノムアルファウィルスRNAを含有し;
    該ベクターから発現されたアルファウィルス由来RNA
    及び該ヘルパーRNAを含有するトランスフェクション
    された宿主細胞を培養して感染性ウィルス粒子をアセン
    ブリーし且つ回収する、ベクターが感染性アルファウィ
    ルス由来粒子を含んでなり、アルファウィルス由来RN
    Aがウィルス構造タンパク質をコードする領域の一部又
    は全部を欠失している請求項8又は9に記載のRNA発
    現ベクターの製造法。
  35. 【請求項35】 トランスフェクションを宿主細胞のエ
    レクトロポレーションにより行なう請求項34に記載の
    方法。
  36. 【請求項36】 該宿主細胞が形質転換されて該ヘルパ
    ーRNAを産生する動物細胞であり、該形質転換された
    細胞が請求項22に記載のRNA転写産物でトランスフ
    ェクションされる請求項34又は35に記載の方法。
  37. 【請求項37】 該形質転換された細胞が請求項26〜
    33のいずれかに記載のヘルパーDNAベクター又はそ
    のRNA転写産物で形質転換された動物細胞である請求
    項36に記載の方法。
  38. 【請求項38】 請求項1〜7のいずれかに記載のRN
    A、請求項10〜21のいずれかに記載のDNAベクタ
    ー、又は請求項26〜33のいずれかに記載のヘルパー
    DNAベクターもしくは該ヘルパーDNAベクターのR
    NA転写産物で形質転換された動物起源の宿主細胞。
  39. 【請求項39】 細胞が鳥類、哺乳類、爬虫類、両生
    類、昆虫類又は魚類細胞である請求項38に記載の宿主
    細胞。
  40. 【請求項40】 ハムスターBHK細胞である請求項3
    9に記載の宿主細胞。
  41. 【請求項41】 細胞を、請求項1〜7のいずれかに記
    載のRNA、請求項10〜21のいずれかに記載のDN
    Aベクター、請求項26〜33のいずれかに記載のヘル
    パーDNAベクター又は該ヘルパーベクターのRNA転
    写産物でトランスフェクションするか、或いは細胞を、
    感染性ウィルス粒子を含んでなる請求項8又は9に記載
    のRNA発現ベクターで感染させることを含んでなる請
    求項38、39又は40に記載の形質転換された宿主細
    胞の製造法。
  42. 【請求項42】 トランスフェクションを宿主細胞のエ
    レクトロポレーションにより行なう請求項41に記載の
    方法。
  43. 【請求項43】 動物宿主細胞を、ポリペプチド又はタ
    ンパク質をコードする外因性RNAを含有し且つ請求項
    34又は35に記載の方法に従って得られる感染性粒子
    を含んでなる請求項8又は9に記載のRNA発現ベクタ
    ーで感染させ;該感染により形質転換された細胞を培養
    して外因性RNAを発現させ;そして該発現により形成
    されたポリペプチド又はタンパク質を回収することを含
    んでなるポリペプチド又はタンパク質の製造法。
  44. 【請求項44】 ポリペプチド又はタンパク質をコード
    する外因性DNAフラグメントを有する請求項10〜2
    1のいずれかに記載のDNAベクターのアルファウィル
    ス由来cDNAを試験管内転写してRNA転写産物を製
    造し;該RNA転写産物で動物宿主細胞をトランスフェ
    クションし、RNA転写産物が停泊する形質転換動物宿
    主細胞を得;該形質転換細胞を培養して外因性RNAを
    発現させ、そして該発現により形成されたポリペプチド
    又はタンパク質を回収することを含んでなるポリペプチ
    ド又はタンパク質の製造法。
  45. 【請求項45】 請求項16、17又は18に記載のD
    NAベクターを試験管内で転写して該RNA転写産物を
    製造する請求項44に記載の方法。
  46. 【請求項46】 ポリペプチド又はタンパク質をコード
    する外因性DNAフラグメントを有する請求項10〜2
    1のいずれかに記載のDNAベクターで動物宿主細胞を
    トランスフェクションして形質転換動物宿主細胞を製造
    し;該形質転換細胞を培養して外因性DNAを発現さ
    せ、そして該発現により形成されたポリペプチド又はタ
    ンパク質を回収することからなるポリペプチド又はタン
    パク質の製造法。
  47. 【請求項47】 請求項8又は9に記載の感染性組換え
    アルファウィルス由来粒子を含んでなり、外因性RNA
    が外因性抗原エピトープ又は抗原決定基をコードするワ
    クチン調製物。
  48. 【請求項48】 組換えアルファウィルスが請求項1
    6、17又は18に記載の条件付致死突然変異、アンバ
    ー(終結コドン)突然変異又は他の突然変異をゲノム中
    に含んでなることにより弱毒化されている請求項47に
    記載のワクチン調製物。
  49. 【請求項49】 トランスフェクションを宿主細胞のエ
    レクトロポレーションにより行なう請求項44、45又
    は46に記載の方法。
  50. 【請求項50】 感染性粒子を含んでなり且つ外因性エ
    ピトープペプチド配列又は抗原決定基をコードする外因
    性RNAを含有する請求項8又は9に記載のRNA発現
    ベクターで動物宿主を生体内感染させることにより該宿
    主内で抗原を産生させ、該抗原に対する免疫学的応答と
    して該宿主内で産生した抗血清を回収することを含んで
    なる抗血清の製造法。
  51. 【請求項51】 動物に請求項1に記載の組換えRNA
    分子を含んでなる組成物を投与することからなり、該組
    換えRNA分子が免疫原性の外因性アミノ酸配列を含ん
    でなり、それにより該動物の細胞中に組換えRNA分子
    を導入し且つ該動物内で免疫応答を誘引する、動物にお
    ける免疫応答の誘発方法。
  52. 【請求項52】 該組換えRNA分子がアルファウィル
    スヌクレオキャプシド及び取り囲む膜を含んでなる組換
    えアルファウィルス粒子中に含有され、該膜がアルファ
    ウィルススパイクタンパク質を含む請求項51に記載の
    方法。
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