JP3434381B2 - 防水シートの接合装置 - Google Patents

防水シートの接合装置

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JP3434381B2 JP04314895A JP4314895A JP3434381B2 JP 3434381 B2 JP3434381 B2 JP 3434381B2 JP 04314895 A JP04314895 A JP 04314895A JP 4314895 A JP4314895 A JP 4314895A JP 3434381 B2 JP3434381 B2 JP 3434381B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールド掘進機で掘削
した地下坑の周辺地山とセグメントとの間に、防水シー
トをセグメントの外周を包囲するように布設する場合
に、新設の防水シートを筒状の既設の防水シートに対
し、隣接する縁部同士をテールプレート内でラップさせ
ながら巻き付けて、このラップさせた部分を接合するこ
とにより継ぎ足して行く防水シートの布設工法に用いら
れ、そのラップさせた部分を接合するための防水シート
の接合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シールド掘進機で地下坑の掘進作業を行
う場合、シールドジャッキでシールド本体に推力を付与
しつつシールド本体前部のカッタヘッドで切羽を掘削し
て地下坑を掘進する。こうして所定単位長さの地下坑を
掘進後、すでに掘削した地下坑周壁に内張りされている
既設セグメントに新設のセグメントを継ぎ足しながら、
同セグメントを、シールド本体後部をなすテールプレー
ト内面に沿ってこれと所定間隙をおいて環状に組み立て
る。すなわち、セグメントは、掘削した地下坑の周辺地
山との間に組み立てられることとなる。こうして新設の
セグメントの組立て後は、再度、シールドジャッキでシ
ールド本体に推力を付与して同様に所定単位長さの地下
坑を掘進し、同様の方法で新設のセグメントを組立て
る。シールド掘進機による地下坑の掘進作業は、こうし
た工程を何度も繰り返して既設セグメントに新設のセグ
メントを継ぎ足しながら進めるため、組み立てられたセ
グメントの各所に継ぎ目ができる。こうしたセグメント
の継ぎ目は、地山からの地下水が浸入しないように通常
シール材で密封されるが、そのシール材が劣化したり、
さらにはセグメントにクラックが発生したりする等によ
り地下水が浸入する危惧があることから、このセグメン
トと掘削した地下坑の周辺地山との間に、防水シートを
そのセグメントの外周を被覆するように筒状をなして布
設する技術が従来から各種提案されている。この従来か
ら提案されている技術のうち実用上好ましい技術は、新
しく布設しようとする新設の防水シートを、筒状をなし
てすでに布設されている既設の防水シートの縁部にラッ
プさせながら筒状に巻き付けてそのラップ部を接合する
ことにより、新設の防水シートを既設の防水シートに順
次継ぎ足して行く方法である。こうした方法では、新設
の防水シートの後縁部をこれとラップする既設の円筒状
防水シートの前縁部に接合しなければならないため、こ
れらの防水シートの環状のラップ部を円周方向に向けて
接合するための防水シートの接合装置が必要になる。そ
のため、こうした要請に応えるための防水シート接合装
置が従来考案されており、その例として、実開昭62ー
72400号公報に記載の不透水膜接合装置を挙げるこ
とができる。本発明は、この公報に記載されているよう
な防水シートの環状のラップ部を接合するための防水シ
ートの接合装置を実用性の優れたものに改良しようとす
るものである。
【0003】そこで、この公報に記載の防水シート接合
装置の技術内容を図18及び図19に基づいて以下に説
明する。図18は、従来の防水シート接合装置を設置し
たシールド掘進機の要部の縦断面図、図19は、図18
のXIX −XIX 線断面図である。なお、この従来の装置の
技術内容を説明するに当たっては、用語や符号は、この
公報に記載のものをそのまま用いないで、本発明との対
応関係が明確になるように、できるだけ後述する本発明
の実施例に合わせるようにしている。
【0004】まず、従来の防水シート接合装置を理解す
るのに必要な周辺の技術内容を図18及び図19に基づ
いて説明すると、これらの図において、1はシールド本
体を構成するスキンプレート、2はこのスキンプレート
1を補強するリングガーダ、4は後記既設のセグメント
6で反力を取りつつシールド本体を推進するためのシー
ルドジャッキ、6は地下坑にすでに組み立てられている
既設のセグメントである。9は既設のセグメント6の外
周を被覆するように筒状をなして布設された既設の防水
シート、9aはこの防水シート9に継ぎ足され未だセグ
メントを被覆していない既設の防水シート9と同様の後
続の既設の防水シート、14はこの後続の既設の防水シ
ート9aに筒状をなして継ぎ足される新設の防水シート
である。セグメント6は、既設の防水シート9の布設後
に、この防水シート9の内側に組み立てられるため、外
周を防水シート9で包囲させるようにした状態で組み立
てることができる。各防水シート9、9a,14を布設
する場合には、その各防水シート9、9a,14をすで
に布設されている防水シートに対し、隣接する縁部同士
をスキンプレート1内でラップさせながら巻き付けて、
このラップさせた部分を接合することにより継ぎ足して
行く。
【0005】図18は、後続の既設の防水シート9aを
既設の防水シート9に接合した後、セグメントの組立て
空間を確保するためにシールド本体を1掘進長分だけ推
進し、かつ、新設の防水シート14を後続の既設の防水
シート9aに接合しようとしている状態を表している
が、そのセグメントの組立て空間3内すなわち防水シー
ト9a内では未だセグメントの組み立が行われていな
い。新設の防水シート14は、後縁部が防水シート9a
の前縁部にラップしながら筒状に巻かれて端部が合わせ
られ、その縁部の環状ラップ部X及び端部の合わせ目Y
がそれぞれ接合されて筒状体に形成される。後続の既設
の防水シート9a内でのセグメントの組立ては、この防
水シート9aにこうして新設の防水シート14が継ぎ足
された後に実施される。このセグメントの組立てが実施
された後は、再度、シールド本体を1掘進長推進し、同
様の方法で新設の防水シート14を継ぎ足してセグメン
トを組立てる。シールド掘進機による地下坑の掘進作業
は、こうした工程を何度も繰り返して進められ、既設の
防水シート9aへの新設の防水シート14の接合は、こ
うした工程を繰り返すたびに行われて、セグメント10
の継ぎ目やクラック等から地下水が浸入しないようにす
る。
【0006】次に、こうした接合に用いられる従来の防
水シートの接合装置について述べると、30は、ピニオ
ン31と噛み合う内歯歯車32が形成された旋回リング
で、モータ33の回転力がそのピニオン31と内歯歯車
32とからなる歯車伝動機構を介して伝導され、減速さ
れた回転力が付与される。34はリングガーダ2に突設
した支持フレーム、35はこの支持フレーム34に設置
され旋回リング30をその内周部に接しながら案内する
ガイドローラーで、このガイドローラー35は、図19
に示すように旋回リング30の円周方向に複数設けられ
ている。36は旋回リング30に取り付けた防水シート
の接合機で、新設の防水シート14の後縁部と後続の既
設の防水シート9aの前縁部との環状のラップ部Xを円
周方向に向けて接合するための接合機である。従来の防
水シート接合装置は、大別すると、ピニオン31や内歯
歯車32を介してモータ33で回転駆動される旋回リン
グ30とこの旋回リング30に取り付けられ防水シート
9a,14の環状のラップ部Xを接合する接合機36と
で構成される。これらは、スキンプレート1内において
セグメントの組立て空間3の前方に特別に設けた専用の
スペースに常設されるため、従来の装置では、防水シー
トの接合は、専ら、この専用のスペース内で行われ、セ
グメントの組立て空間3内では行えない。なお、37
は、スキンプレート1の軸方向に前後に移動できるよう
に設置し、前記した端部の合わせ目Yを接合する防水シ
ートの接合機であって環状のラップ部Xを接合するため
のものではなく、本発明で改良しようとする防水シート
の接合装置とは直接関係ないものである。
【0007】従来の防水シートの接合装置は、以上説明
したような構成を備えているので、図18に示す状態に
おいて、モータ33を回転駆動すると、その回転がピニ
オン31と内歯歯車32とからなる歯車伝動機構を介し
て旋回リング30に伝導され、旋回リング30は、ガイ
ドローラー35に案内されながら減速回転する。そうす
ると、この旋回リング30に取り付けられている接合機
36は、その回転に伴って旋回して前記環状のラップ部
Xをその円周方向に向けて順次接合して行き、旋回リン
グ30が一回転すると、その環状のラップ部Xの全周が
接合される。こうして防水シート9a,14のラップ部
Xの接合を終了したら、新設の防水シート14の端部の
合わせ目を接合機37で接合し、しかる後、セグメント
の組立て空間3内において、後続の既設の防水シート9
aの内周面に沿うようにセグメントの組立てを行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の防水シートの接
合装置によれば、このように、既設の防水シートと新設
の防水シートの環状のラップ部を接合する場合、旋回リ
ングを操作しさえすれば機械の操縦だけで接合が自動的
に行えるかのように見受けられるが、現実には、人手の
支援なくしてこれを実施することはできない。すなわ
ち、防水シートは、柔軟で伸縮しやすく凹凸や垂れが生
じやすく、既設の防水シートと新設の防水シートの縁部
をラップさせたとしても、常に密着状態でラップするよ
うにすることは、普通の方法による限り到底困難である
ため、従来の防水シートの接合装置で良好な接合を行う
ことは実際上不可能である。そのため、前記ラップ部を
接合する際には、接合する個所を人手により密着させる
ようにすることが必要になり、作業能率上問題があるば
かりか省力化が図れない。
【0009】本発明は、従来の技術にこうした問題があ
ることに鑑み、その改善を図ろうとするものであり、既
設の防水シートと新設の防水シートの環状のラップ部を
接合する場合に、従来の防水シートの接合装置のように
人手の支援を要するようなことはなく、機械の操作だけ
で自動的に接合が行える実用上優れた性能を発揮する防
水シートの接合装置を提供することを目的にする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のこのような目的
は、(1)シールド掘進機で掘削した地下坑の周辺地山
とセグメントとの間に、防水シートをセグメントの外周
を包囲するように筒状をなして布設する場合に、新設の
防水シートを筒状の既設の防水シートに対し、隣接する
縁部同士をスキンプレート内でラップさせながら巻き付
けて、このラップさせた部分を接合することにより継ぎ
足して行く防水シートの布設方法に用いられ、そのラッ
プさせた部分を接合するための防水シートの接合装置で
あって、正逆両方の姿勢において下方側を滑動できるよ
うにする滑動手段を有しラップするシート状物を挟持し
て自走しながらそのラップする部分を接合する自走式の
接合機と、接合機の滑動手段が滑動できる円弧状のガイ
ド面を有し、接合機を自走時にそのガイド面で案内支持
するガイド部材と、スキンプレート内に取り付けられ接
合機を自走時に案内支持する位置にガイド部材を位置決
めして支持する支持部材と、この支持部材をスキンプレ
ート内におけるセグメントの組立て位置から撤去し得る
ようにするための支持部材の撤去手段とで構成したこと
を特徴とする特許請求の範囲の請求項1に記載されてい
るとおりの防水シートの接合装置、(2)シールド掘進
機で掘削した地下坑の周辺地山とセグメントとの間に、
防水シートをセグメントの外周を包囲するように筒状を
なして布設する場合に、新設の防水シートを筒状の既設
の防水シートに対し、隣接する縁部同士をスキンプレー
ト内でラップさせながら巻き付けて、このラップさせた
部分を接合することにより継ぎ足して行く防水シートの
布設方法に用いられ、そのラップさせた部分を接合する
ための防水シートの接合装置であって、ラップするシー
ト状物を挟持して自走しながらそのラップする部分を接
合する自走式の接合機と、この接合機を取り付けて防水
シートの接合位置に位置させるアーム部材と、アーム部
材を取り付けてスキンプレートと同心的に旋回できるよ
うに案内する、セグメントの組立て位置外に設置された
アーム部材の案内手段と、アーム部材をスキンプレート
内におけるセグメントの組立て位置から撤去し得るよう
にするためのアーム部材の撤去手段とで構成したことを
特徴とする特許請求の範囲の請求項2に記載されている
とおりの防水シートの接合装置の何れによっても達成さ
れる。
【0011】
【作用】本出願の第1発明の防水シートの接合装置は、
前項(1)に示した構成を備えているので、シールド掘
進機を1掘進長掘進することにより形成されたスキンプ
レート内のセグメントの組立て空間において、新設の防
水シートを筒状の既設の防水シートにラップして巻き付
けるとともに、支持部材でガイド部材を位置決めして支
持することにより、自走式の接合機の自走時における案
内支持を可能にする位置にガイド部材を配置する。次い
で、防水シートのラップ部を自走式の接合機で挟持して
これを駆動すると、接合機は、そのラップ部に沿って自
走して旋回すると同時に、ラップ部を密着状態で挟持し
ながら接合する。その場合、接合機は、落下しやすいス
キンプレートの特に上半部を通過する際、滑動手段を介
してガイド部材で案内支持されて落下を防止された状態
で旋回する。こうして防水シートのラップ部の接合を終
了したら、新設の防水シートの端部の合わせ目を適宜の
手段で接合し、しかる後、この新設の防水シートの内周
面に沿ってセグメントの組立てを行うが、その際、この
セグメントの組立てを実施できるようにするため、支持
部材を、支持部材の撤去手段によりスキンプレート内に
おけるセグメントの組立て位置から撤去する。
【0012】本出願の第2発明の防水シートの接合装置
は、前項(2)に示した構成を備えているので、第1発
明で述べたと同様にして形成されたスキンプレート内の
セグメントの組立て空間において、新設の防水シートを
筒状の既設の防水シートに対しラップして巻き付けると
ともに、アーム部材を設置して、自走式の接合機を、防
水シートのラップ部を接合できる位置に位置させる。次
いで、このラップ部を自走式の接合機で挟持してこれを
駆動すると、接合機は、アーム部材を随伴しながらラッ
プ部に沿って自走し旋回する。そして、接合機は、旋回
時にアーム部材を介して案内手段で案内されながら旋回
すると同時に、ラップ部を密着状態で挟持しながら接合
する。その場合、接合機は、常に、アーム部材で支持さ
れて落下を防止された状態で旋回し、また、その旋回
時、案内手段で案内されて防水シートのラップ部を真円
形にするように整形しながら接合する。こうして防水シ
ートのラップ部の接合を終了したら、前記の第1発明と
同様の過程を経てセグメントの組立てを行うが、その
際、アーム部材を、アーム部材の撤去手段によりスキン
プレート内におけるセグメントの組立て位置から撤去す
る。これら第1発明及び第2発明を具体化する場合、そ
れぞれ特許請求の範囲の請求項3及び請求項7に記載の
構成を採用すれば、支持部材やアーム部材をスキンプレ
ート内におけるセグメントの組立て位置から撤去する
際、これらの部材を、リングガーダ前方のスキンプレー
トの内部空間に引き入れるだけで簡単に撤去することが
できる。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を、図1乃至図17に基づい
て説明する。図1は、本発明の各実施例の防水シートの
接合装置に使用する接合機の基本的な構造を説明するた
めの概略図、図2は、本発明の第1実施例の防水シート
の接合装置を設置したシールド掘進機の内部構造を示す
側面図、図3は、図2の III−III 線矢視図、図4は、
第1実施例の防水シートの接合装置の不使用時の状態を
示す図2と同様の図、図5は、第1実施例の防水シート
の接合装置に使用する接合機を概略的に示す側面図、図
6は、図5に示す接合機の平面図、図7は、第1実施例
の防水シートの接合装置の作用を説明するためのシール
ド掘進機の横断面図、図8は、第1実施例の防水シート
の接合装置が図7のア位置に位置した場合のその要部の
状態を示すシールド掘進機の横断面図、図9は、第1実
施例の防水シートの接合装置が図7のイ位置に位置した
場合の図8と同様の図、図10は、第1実施例の防水シ
ートの接合装置が図7のウ位置に位置した場合の図8と
同様の図、図11は、本発明の第2実施例の防水シート
の接合装置を設置したシールド掘進機の内部構造を示す
側面図、図12は、図11の XII−XII 線矢視図、図1
3は、図11のXIII部周辺の拡大詳細図、図14は、図
13の XIV−XIV 線矢視図、図15は、第2実施例の変
形例の防水シートの接合装置に関する図13と同様の
図、図16は、図15の XV1−XVI 線矢視図、図17
は、第2実施例の変形例の防水シートの接合装置の不使
用時の状態を示す図15と同様の図である。図1乃至図
17において、図18及び図19と同一の符号を付けた
部分は、これら両図と同等の部分を表しているので、説
明の重複を避けるため詳述しない。
【0014】本発明の各実施例の防水シートの接合装置
は、従来の装置と同様、防水シートを、シールド掘進機
で掘削した地下坑の周辺地山とセグメント6との間に、
セグメント6の外周を被覆するように筒状をなして布設
する場合に、新設の防水シート14を筒状の既設の防水
シート9に対し、隣接する縁部同士をスキンプレート1
内でラップさせながら巻き付けて、このラップさせた部
分を接合することにより継ぎ足して行く防水シートの布
設方法に用いられ、そのラップさせた部分を接合するた
めの防水シートの接合装置に関するものであるが、これ
に使用する接合機の構成が従来の装置とは基本的に異な
る。
【0015】本発明の各実施例の装置を説明するに当た
り、これら各実施例の装置に使用する接合機の基本的な
構造を図1に基づいて説明と、図1の接合機8は、ラッ
プするシート状物を挟持して自走し、そのラップする部
分を接合する自走式の接合機である。図1において、1
8は電動機、19は伝導用のチェーン、20a,20b
は既設の防水シート9と新設の防水シート14のラップ
部を協働して挟持する一対の挟持用のローラー、21は
既設の防水シート9と新設の防水シート14のラップ部
を熱溶着するための接合機の接合端子である。チェーン
19は、電動機18の回転をローラー20aに伝動す
る。本発明の各実施例の防水シートの接合装置に使用す
る接合機8は、こうした基本的構造を備えているため、
既設の防水シート9と新設の防水シート14のラップ部
を一対の挟持用のローラー20a,20bで挟み込んで
電動機18を始動すると、ローラー20aが回転駆動さ
れるため、接合機8は、そのラップ部を密着するように
挟持しつつこれに沿って自走しながら、接合端子21で
そのラップ部を熱溶着する。その場合、接合機8は、既
設の防水シート9と新設の防水シート14のラップ部を
密着させるように挟持して自走するため、従来の装置と
異なり、人手の支援を必要としないとともに良好な接合
が行える。しかしながら、この接合機8は、通常、水平
状態に置かれたシート間のラップ部を接合するのに用い
るものであって、本実施例の防水シート9、14のよう
に柔軟で筒状に形成するシートのラップ部の接合には、
図7乃至図10による後の説明から明らかなように、そ
のラップ部の上部を接合する過程で自己の重力により落
下する危惧があるので使用されない。本発明は、こうし
た接合機8を防水シートの接合に用いることができるよ
うに工夫した点に最大の特徴がある。
【0016】そこで、こうした点を中心に、まず、第1
実施例の装置につき図2乃至図10を用いて説明する。
これらの図において、10は接合機8を自走時に案内支
持する横断面円弧状をなすプレート製のガイド、11は
こうした接合機8の案内支持を可能にするようにガイド
10を位置決めして支持する支持フレームである。ガイ
ド10は、接合機8をスキンプレート1と同心的に旋回
させるようにガイドする円弧状のガイド面をスキンプレ
ート1の内周面と対向する側に備え、平面視において長
方形をなしており、その一方の長辺部を支持フレーム1
1に直交するように取り付けている。本実施例では、図
3によく表されているように、こうしたガイド10が複
数個設けられて、対応する複数本の支持フレーム11に
取り付けられており、スキンプレート1の上半部に連ね
て半円状に配置し得るようになっている。このようにガ
イド10を複数個に分割したのは、これを取り付けた支
持フレーム11を、後述するように前後に摺動させる
際、その重量を軽くして円滑に摺動させることができる
ようにするためである。接合機8は、スキンプレート1
の内周面とシールドジャッキロッド5との間隙をくぐり
抜けながら旋回できるようにする必要があるため、この
ガイド10も、支持フレーム11での支持によりこうし
た間隙をくぐって配置できるようになっている。
【0017】支持フレーム11は、前端部をスキンプレ
ート1内のリングガーダ2に取り付けており、後端部で
ガイド10を支持する。この支持フレーム11は、新設
の防水シート14と既設の防水シート9のラップ部を接
合できる位置で接合機8を案内支持できるように長さが
設定され、ガイド10をスキンプレート1の内周面の至
近位置に位置決めして案内支持し得るようになってい
る。したがって、ガイド10は、支持フレーム11で支
持した際、前記したように、スキンプレート1の内周面
とシールドジャッキロッド5との間隙をくぐるようにし
て設置することができる。本発明では、防水シートの接
合を、従来とは異なり、スキンプレート1内のセグメン
トの組立て空間3で行うため、セグメントを組立てよう
とする際にその組立て作業に支障が生じないように、支
持フレーム11をスキンプレート1内におけるセグメン
トの組立て位置から撤去し得るようにするための撤去手
段を設けている。こうした手段を具現するため、支持フ
レーム11をスキンプレート1内に取り付ける場合、本
実施例では、支持フレーム11を、スキンプレート1内
におけるセグメントの組立て位置より前方の空間に引き
入れ可能に取り付けるようにしている。具体的には、リ
ングガーダ2やこれに取り付けたボス7に、支持フレー
ム11の挿通口を設けて、この挿通口に支持フレーム1
1を前後に摺動できるように挿通し、その前後の摺動端
で位置固定できるようにしてある。支持フレーム11の
撤去手段にこうした構成を採用したので、支持フレーム
11をセグメントの組立て位置から撤去する場合、図4
に示すように、支持フレーム11を、人力や油圧シリン
ダ等適宜の手段によりリングガーダ2の前方のスキンプ
レート1の内部空間に引き入れるようにすれば、簡単に
撤去することができる。支持フレーム11の撤去手段
は、必ずしも本実施例のように構成する必要はなく、支
持フレーム11をリングガーダ2に適宜の固着手段によ
り取外し自在に取付けるようにして構成してもよい。こ
うした構成を採用した場合、支持フレーム11をセグメ
ントの組立て位置から撤去するときには、支持フレーム
11を、リングガーダ2から取り外して撤去し、セグメ
ントの組立ての邪魔にならない場所に保管するようにす
る。
【0018】第1実施例で用いられる接合機は、他の実
施例同様、図1で説明したような基本的な構造を備えて
はいるが、他の実施例とは異なり、自走時にガイド10
で案内支持するようにしているため、ガイド10のガイ
ド面を滑動できるようにするための滑動手段を上下に備
えた図5及び図6に示すようなタイプのものである。す
なわち、接合機8は、正逆何れの姿勢をとっても、その
下方側がガイド10のガイド面を滑動できるようにする
ため、滑動手段として、頂部側に滑動用のローラー16
を、底部側に滑動用のローラー15をそれぞれ前後左右
の各箇所に設けている。市販されている自走式の接合機
8は、通常、底部側にすでにローラー15が設けられて
いるので、こうした接合機8を第1実施例の防水シート
の接合装置に用いる場合には、頂部側のローラー16だ
けを新設することになる。この頂部側のローラー16を
新設する場合には、接合機8の頂部両側にそれぞれロー
ラー軸着用のブラケット17を取り付けて、これらの両
端部にそれぞれローラー16を軸着するようにすればよ
い。第1実施例で用いられる接合機8のこうした構成に
対応して、ガイド10は、接合機8を防水シート9,1
4の上半部接合位置に逆姿勢でセットした際に、頂部側
の滑動用のローラー16がガイド面に接触できる位置に
設置される。
【0019】次に、第1実施例の防水シートの接合装置
において、接合機8をこのような構造を備えたものにし
て、その自走時にガイド10で案内支持するようにした
点の技術的意義を図7乃至図10を用いて説明する。防
水シート9,14のラップを接合するには、接合機8
を、そのラップ部の環状形状に沿って略360°旋回す
るように自走させる必要がある。第1実施例の防水シー
トの接合装置は、こうした過程で、接合機8が図7のア
位置すなわちスキンプレート1の下部に位置したときに
図8に示すような状態にあり、図7のイ位置にすなわち
スキンプレート1の中間部に位置したときに図9に示す
ような状態にあり、図7のウ位置すなわちスキンプレー
ト1の上部に位置したときに図10に示すような状態に
ある。接合機8がスキンプレート1の下部に位置した場
合、接合機8は、図8から明らかなように、正の姿勢す
なわち水平状態のシートのラップ部を接合するときと同
様の通常の姿勢で、スキンプレート1上を一方の滑動用
のローラー15が滑動しながら自走して、防水シート
9,14のラップ部を接合する。このように、接合機8
がスキンプレート1の下部に位置している場合には、接
合機8は、自走式の接合機の通常の使用態様とほぼ同じ
態様で接合作業を行うので、特には問題は生じない。こ
うした状態から図7のイの位置へ向かって接合作業を進
める場合には、接合機8は、防水シート9,14のラッ
プ部を一対の挟持用のローラー20a,20bで密着す
るように挟持しながらその回転力で自走し、或る地点ま
では、一方の滑動用のローラー15を介してスキンプレ
ート1で支持案内されながら自走する。次いで、この一
方のローラー15がスキンプレート1から離れ、今度は
他方の滑動用のローラー16がガイド10に次第に近づ
き、図7のイの位置で図9に示すようにガイド10と接
触する。この間、接合機8は、スキンプレート1及びガ
イド10の何れにも支持されないが、自重に対抗しなが
らその自重の向きとほぼ正反対の向きによじ登る自然な
姿勢をとるので、挟持用のローラー20a,20bの挟
持力及び回転力を適切に調節しておきさえすれば、落下
する恐れはない。したがって、接合機8がスキンプレー
ト1の下部から中間部に位置するまでの過程でも、特に
は問題は生じない。こうした状態から図7のウの位置へ
向かって接合作業を進める場合には、接合機8は、前記
イの位置で他方の滑動用のローラー16がガイド10に
すでに接触しているので、ガイド10で案内支持されな
がら上方へ向かって自走し、やがて図7のウの位置へ到
達する。この間、接合機8は、上方に向かうに従ってガ
イド10で支持される傾向が強まる。図7のウの位置す
なわちスキンプレート1の上部では、接合機8は、その
下部で自走しているときとは全く逆の姿勢をとり、図1
0に示すように、他方のローラー16をガイド10に接
触しながらこれに完全に載置され支持された状態にな
る。ところで、防水シート9,14は、柔軟で簡単に折
れ曲がることから、スキンプレート1の上部で接合機8
の自重が作用すると、既設のセグメント6の前端個所で
下方に引っ張られて折れ曲がる。すなわち、接合機8の
自走すべき方向に対して直角方向に折れ曲がり、接合機
8は、捻じれた姿勢で防水シート9,14にぶら下がる
ような状態になる。こうした不自然な状態で自走する
と、接合機8は、防水シート9,14の接合を良好に行
えないだけではなく落下する恐れが大きい。こうした問
題は、接合機8がスキンプレート1の上半部を自走して
いる過程で大なり小なり生じるが、本実施例では、スキ
ンプレート1の上半部にガイド10を設けてこれで接合
機8を案内支持するようにしているので、そうした問題
が生じるのを防ぐことができる。スキンプレート1の上
部から下方へ向かって接合作業を実施する場合には、以
上述べたと同様の状態で逆の過程をたどって接合機8が
自走し、その間、接合機8は、脱落することなく良好な
接合を行うこととなる。
【0020】第1実施例の防水シートの接合装置は、以
上述べたようなものであるので、シールド掘進機を1掘
進長掘進することにより形成されたスキンプレート1内
のセグメントの組立て空間3において、新設の防水シー
ト14を筒状の既設の防水シート9にラップして巻き付
けるとともに、ガイド10を支持フレーム11で規定位
置に位置決めして支持することにより、自走時における
接合機8の案内支持を可能にする位置にガイド10を配
置する。次いで、接合機8の一対の挟持用のローラー2
0a,20bで防水シート9,14のラップ部を挟み込
み、接合機8の電動機18を駆動してローラー20aを
回転駆動すると、接合機8は、そのラップ部に沿って自
走しながら旋回すると同時に、ラップ部を密着状態で挟
持しながら熱溶着を行う。そして、シールドジャッキ4
の設置箇所を通過するときは、スキンプレート1の内面
とシールドジャッキロッド5との間隙をくぐり抜けるよ
うにしながら旋回し、落下しやすいスキンプレート1の
上半部を通過するときは、ガイド10で案内支持されて
落下を防止された状態で旋回する。こうして防水シート
9,14のラップ部の接合を終了したら、新設の防水シ
ート14の端部の合わせ目を適宜の手段で接合し、しか
る後、この新設の防水シート14の内周面に沿ってセグ
メントの組立てを行う。こうしたセグメントの組立てを
実施できるようにするため、本実施例では、支持フレー
ム11を、セグメントの組立ての邪魔にならないよう
に、リングガーダ2前方のスキンプレート1の内部空間
に引き入れて、スキンプレート1内におけるセグメント
の組立て位置から撤去する。
【0021】防水シート9,14を布設する場合、その
ラップ部は、同一横断面上に形成されるようにするのが
理想であるが、実際には、スキンプレート1の軸方向に
向けて多少ずれが生じることがある。本実施例の防水シ
ートの接合装置においては、図2によく表されているよ
うに、ガイド10の幅を接合機8の幅よりかなり広くと
ることができて、接合機8がその幅方向に多少移動して
もガイド10で案内支持されるため、こうしたずれが生
じた場合でも、接合機8は、ガイド10で案内支持され
た状態のもとに、ずれの生じたラップ部に追従して自走
することができ、脱落することはない。このように接合
機8が脱落することはないが、ガイド10の幅方向両側
に側壁を設けるようにすれば、万一、接合機8が逸走し
ょうとしたときでも、その側壁で止めることができるの
で、接合機8が脱落するのをより確実に防止することが
できる。
【0022】次に、本発明の第2実施例の防水シートの
接合装置につき図11乃至図14を用いて説明する。こ
れらの図において、22は接合機8を取り付けてこれを
防水シート9,14の接合位置に位置させるアーム、2
3はアーム22をスキンプレート1と同心的に旋回でき
るように案内する環状のレール、24はこのレール23
に摺動自在に嵌合した、アーム22を取り付けるための
ブロック、25はレール23を取り付けるための、これ
と略同径で幅広のドーナツ形状のベースで、リングガー
ダ2に取付部材29により複数箇所で取り付けられてい
る。アーム22は、前端部をブロック24に取り付けて
おり、後端部で接合機8を支持する。このアーム22
は、接合機8を防水シート9,14のラップ部を接合で
きる位置に位置させるように長さが設定され、接合機8
をスキンプレート1の内周面の至近位置に位置決めして
支持し得るようになっている。レール23は、ドーナツ
形状のベース25に固定されて、スキンプレート1と同
心的に、その内周面に沿うように環状に配置されてい
る。このレール23は、この上を摺動するブロック24
を介してアーム22をスキンプレート1と同心的に旋回
させるように案内する。このように、本実施例では、ア
ーム22の案内手段がスキンプレート1内に設置されス
キンプレート1と同心的に環状に配置されているレール
23と、このレール23に摺動自在に嵌合したブロック
24とにより構成されている。このレール23とブロッ
ク24とからなる案内手段は、リングガーダ2に近接し
たセグメントの組立て位置外に設置されていて、エレク
タでセグメントの組立て作業を行う際に邪魔にはならな
いようになっている。ブロック24の摺動を軽快に行え
るようにするため、レール23に対するブロック24の
嵌合部にボール又はローラーを入れて滑動させるように
してもよい。接合機8は、すでに述べたように、スキン
プレート1の内周面とシールドジャッキロッド5との間
隙をくぐり抜けながら旋回できるようにする必要がある
ため、これらアーム22、レール23、ブロック24及
びベース25も、こうした間隙をくぐるように配置す
る。接合機8は、本実施例では、第1実施例と異なり、
アーム4に支持されながら自走して旋回するため、図5
や図6に示した構造のものを用いる必要はなく、図1に
示した基本的構造を有するものであればよい。
【0023】この第2実施例の装置も、第1実施例の装
置同様、防水シートの接合をスキンプレート1内のセグ
メントの組立て空間3で行うため、セグメントを組立て
ようとする際にその組立て作業に支障が生じないよう
に、アーム22をスキンプレート1内におけるセグメン
トの組立て位置から撤去し得るようにするためのアーム
22の撤去手段を設けるようにしている。こうした手段
を具現するため、本実施例では、ブロック24に端板2
4a付設し、この端板24aをブロック24にボルト2
6で着脱自在に固着できるようにするとともに端板24
aにアーム22を一体的に固着することにより、アーム
22を端板24aを介してブロック24に取外し自在に
取付けるようにしている。こうした構成を採用した場
合、アーム22をセグメントの組立て位置から撤去しよ
うとするときには、ボルト26をブロック24から抜く
ことにより、アーム22を端板24aとともにブロック
24から取り外して撤去し、セグメントの組立ての邪魔
にならない適当な場所に保管するようにする。
【0024】この第2実施例においてこうしたアーム2
2の撤去手段を改良した変形例の防水シートの接合装置
を図15乃至図17を用いて説明する。アーム22をブ
ロックに取り付ける場合、本変形例では、アーム22
を、第1実施例における支持フレーム11と同様、スキ
ンプレート1内におけるセグメントの組立て位置より前
方の空間に引き入れ可能に取り付けるようにしている。
そのため、ブロック24に固着されるガイド体27に、
アーム22を摺動可能に挿通するためのアーム挿通口を
設けるとともに、リングガーダ2におけるアーム挿通口
の後方位置に、アーム22の断面積より大きい開口28
を設け、アーム22をガイド体27のアーム挿通口に前
後に摺動できるように嵌挿し、その前後の摺動端で位置
固定できるようにしてある。ガイド体27は、端板部2
7aの上部にガイド部27bを一体的に設けて、端板部
27aをブロック24にボルト26で着脱自在に固着で
きるようにしたものである。アーム22の撤去手段にこ
うした構成を採用したので、アーム22をセグメントの
組立て位置から撤去する場合、図17に示すように、ア
ーム22を、人力や油圧シリンダ等適宜の手段によりリ
ングガーダ2の前方のスキンプレート1の内部空間に引
き入れるようにすれば、簡単に撤去することができる。
【0025】第2実施例の防水シートの接合装置は、以
上述べたようなものであるので、シールド掘進機を1掘
進長掘進することにより形成されたスキンプレート1内
のセグメントの組立て空間3において、新設の防水シー
ト14を筒状の既設の防水シート9に対しラップして巻
き付けるとともに、アーム22を設置して、接合機8
を、防水シート9,14のラップ部を接合できる位置に
位置させる。次いで、接合機8の一対の挟持用のローラ
ー20a,20bでそのラップ部を挟み込み、電動機1
8を駆動してローラー20aを回転駆動すると、接合機
8は、その自走力によりアーム22、ブロック24を随
伴しながらラップ部に沿って自走する。接合機8は、こ
れらアーム22、ブロック24を介して環状のレール2
3で案内されながらスキンプレート1の内面とシールド
ジャッキロッド5との間隙をくぐり抜けるようにして旋
回し、同時に、ローラー20a,20bでラップ部を密
着状態で挟持しながら熱溶着する。その場合、接合機8
は、常に、アーム22で支持して落下を完全に防止され
ながら旋回し、また、その旋回時、環状のレール23に
案内されて防水シート9,14のラップ部を真円形にす
るように整形しながら接合する。こうして防水シート
9,14のラップ部の接合を終了したら、第1実施例と
同様の過程を経てセグメントの組立てを行うが、その
際、第2実施例やその変形例では、アーム22を、ブロ
ック24から取り外してセグメントの組立ての邪魔にな
らない適当な場所に保管するようにしたり、リングガー
ダ2前方のスキンプレート1の内部空間に引き込んだり
して、スキンプレート1内におけるセグメントの組立て
位置から撤去する。
【0026】以上のように、本発明の第1実施例及び第
2実施例の装置は、既設の防水シート9と新設の防水シ
ート14の環状のラップ部を接合する場合、自走式の接
合機8を接合時に落下しないようにするための独自の工
夫を施していて、接合機8をそのラップ部に沿って自走
させるだけで、ラップ部を密着状態で挟持しながら熱溶
着することができるため、従来の装置と異なり、ラップ
部を人手により密着させることなく、その良好な接合が
行える。したがって、第1実施例及び第2実施例によれ
ば、ラップ部の接合に人手の支援を要することなく、機
械の操作だけで自動的に接合が行える実用上優れた性能
を発揮することができる防水シートの接合装置が得られ
る。また、第1実施例及び第2実施例によれば、防水シ
ートの接合機に自走式の接合機8を用いることができる
ようにしているため、従来の装置のように接合機を旋回
駆動するための駆動手段を別途設けるようなことは必要
でなく、接合装置全体を簡素化でき、安価なものにする
ことができる。さらに、このように全体が簡素化された
防水シートの接合装置に支持フレーム11やアーム22
の撤去手段を設けたことによりその撤去が随時簡単に行
えることとなって、防水シートの接合装置を設置するの
に、従来の装置のように専用の空間を要することなく、
スキンプレート1内のセグメントの組立て空間3を兼用
できるようになるため、従来に装置よりもシールド掘進
機の機長を短縮することができる。
【0027】こうした基本的な効果に加え、第1実施例
の装置では、特に、接合機8がそのガイド手段であるガ
イド10に対して独立別個のものとして形成されている
ので、その設置や交換の便がよい。また、第2実施例の
装置では、その変形例の装置も含め、接合機8の旋回
時、特に、環状のレール23に案内されて防水シート
9,14のラップ部を真円形にするように整形しながら
接合するので、防水シート9,14の接合後の仕上り状
態がきわめて良好である。さらに、第1実施例や第2実
施例の変形例の装置では、支持フレーム11やアーム2
2を、リングガーダ2の前方のスキンプレート1の内部
空間に引き入れるだけで撤去することができるので、支
持フレーム11やアーム22を撤去するのに手間がかか
らず、かつ、これらを撤去した後保管するための特別の
保管場所も不要である。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、防水シ
ートの接合装置を構成する場合、特に、本出願の第1発
明では、「正逆両方の姿勢において下方側を滑動できる
ようにする滑動手段を有しラップするシート状物を挟持
して自走しながらそのラップする部分を接合する自走式
の接合機と、接合機の滑動手段が滑動できる円弧状のガ
イド面を有し、接合機を自走時にそのガイド面で案内支
持するガイド部材と、スキンプレート内に取り付けられ
接合機を自走時に案内支持する位置にガイド部材を位置
決めして支持する支持部材と、この支持部材をスキンプ
レート内におけるセグメントの組立て位置から撤去し得
るようにするための支持部材の撤去手段とで構成し」、
本出願の第2発明では、「ラップするシート状物を挟持
して自走しながらそのラップする部分を接合する自走式
の接合機と、この接合機を取り付けて防水シートの接合
位置に位置させるアーム部材と、アーム部材を取り付け
てスキンプレートと同心的に旋回できるように案内す
る、セグメントの組立て位置外に設置されたアーム部材
の案内手段と、アーム部材をスキンプレート内における
セグメントの組立て位置から撤去し得るようにするため
のアーム部材の撤去手段とで構成し」ていて、既設の防
水シートと新設の防水シートのラップ部を接合する場合
に、何れの発明も、接合機をそのラップ部に沿って落下
しないように自走させ、ラップ部を密着状態で挟持なが
ら接合することができるようにしているので、そのラッ
プ部の接合に、従来の装置のように人手の支援を要する
ことなく、機械の操作だけで自動的に接合が行える実用
上優れた性能を発揮する防水シートの接合装置を提供す
ることができる。また、両発明は、防水シートの接合に
自走式の接合機を使用できるようにしているため、従来
の装置のように接合機を旋回駆動するための駆動手段を
別途設けるようなことは必要でなくなり、接合装置全体
を簡素化でき、安価なものにすることができる。さら
に、支持部材やアーム部材の撤去手段を設けたことによ
り、その接合装置の撤去が随時手軽に行えることとなっ
て、防水シートの接合装置を設置するのに、スキンプレ
ート内のセグメントの組立て空間を兼用することが可能
となるため、従来に装置よりもシールド掘進機の機長を
短縮することができる。
【0029】こうした基本的効果に加え、本出願の第1
発明の構成を採用すれば、接合機の設置や交換の便がよ
いという効果を併せて奏することができ、本出願の第2
発明の構成を採用すれば、防水シートの接合後の仕上り
状態がきわめて良好であるという効果を併せて奏するこ
とができる。また、これら第1発明及び第2発明を具体
化する場合に、それぞれ特許請求の範囲の請求項3及び
請求項7に記載の構成を採用すれば、支持部材やアーム
部材を撤去するのに手間がかからず、かつ、これらを撤
去した後保管するための特別の保管場所も不要になると
いう効果も併せて奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施例の防水シートの接合装置に使
用する接合機の基本的な構造を説明するための概略図で
ある。
【図2】本発明の第1実施例の防水シートの接合装置を
設置したシールド掘進機の内部構造を示す側面図であ
る。
【図3】図2の III−III 線矢視図である。
【図4】第1実施例の防水シートの接合装置の不使用時
の状態を示す図2と同様の図である。
【図5】第1実施例の防水シートの接合装置に使用する
接合機を概略的に示す側面図である。
【図6】図5に示す接合機の平面図である。
【図7】第1実施例の防水シートの接合装置の作用を説
明するためのシールド掘進機の横断面図である。
【図8】第1実施例の防水シートの接合装置が図7のア
位置に位置した場合のその要部の状態を示すシールド掘
進機の横断面図である。
【図9】第1実施例の防水シートの接合装置が図7のイ
位置に位置した場合の図8と同様の図である。
【図10】第1実施例の防水シートの接合装置が図7の
ウ位置に位置した場合の図8と同様の図である。
【図11】本発明の第2実施例の防水シートの接合装置
を設置したシールド掘進機の内部構造を示す側面図であ
る。
【図12】図11の XII−XII 線矢視図である。
【図13】図11のXIII部周辺の拡大詳細図である。
【図14】図13の XIV−XIV 線矢視図である。
【図15】第2実施例の変形例の防水シートの接合装置
に関する図13と同様の図である。
【図16】図15の XV1−XVI 線矢視図である。
【図17】第2実施例の変形例の防水シートの接合装置
の不使用時の状態を示す図15と同様の図である。
【図18】従来の防水シート接合装置を設置したシール
ド掘進機の要部の縦断面図である。
【図19】図18のXIX −XIX 線断面図である。
【符号の説明】 1 スキンプレート 2 リングガーダ 3 セグメントの組立て空間 4 シールドジャッキ 5 シールドジャッキロッド 6 セグメント 7 ボス 8 接合機 9 既設の防水シート 10 ガイド 11 支持フレーム 14 新設の防水シート 15,16 滑動用のローラー 17 ブラケット 18 電動機 19 チェーン 20a,20b 挟持用のローラー 21 接合端子 22 アーム 23 レール 24 ブロック 24a 端板 25 ベース 26 ボルト 27 ガイド体 27a 端板部 27b ガイド部 28 開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 修一 栃木県那須郡西那須野町四区町1534番1 五洋建設株式会社 技術研究所内 (72)発明者 飯尾 正史 栃木県那須郡西那須野町四区町1534番1 五洋建設株式会社 技術研究所内 (72)発明者 平沢 幸久 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 前原 信之 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日立建機株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−259496(JP,A) 実開 昭62−72400(JP,U) 実開 平6−71599(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/38

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘進機で掘削した地下坑の周辺
    地山とセグメントとの間に、防水シートをセグメントの
    外周を包囲するように筒状をなして布設する場合に、新
    設の防水シートを筒状の既設の防水シートに対し、隣接
    する縁部同士をスキンプレート内でラップさせながら巻
    き付けて、このラップさせた部分を接合することにより
    継ぎ足して行く防水シートの布設方法に用いられ、その
    ラップさせた部分を接合するための防水シートの接合装
    置であって、正逆両方の姿勢において下方側を滑動でき
    るようにする滑動手段を有しラップするシート状物を挟
    持して自走しながらそのラップする部分を接合する自走
    式の接合機と、接合機の滑動手段が滑動できる円弧状の
    ガイド面を有し、接合機を自走時にそのガイド面で案内
    支持するガイド部材と、スキンプレート内に取り付けら
    れ接合機を自走時に案内支持する位置にガイド部材を位
    置決めして支持する支持部材と、この支持部材をスキン
    プレート内におけるセグメントの組立て位置から撤去し
    得るようにするための支持部材の撤去手段とで構成した
    ことを特徴とする防水シートの接合装置。
  2. 【請求項2】 シールド掘進機で掘削した地下坑の周辺
    地山とセグメントとの間に、防水シートをセグメントの
    外周を包囲するように筒状をなして布設する場合に、新
    設の防水シートを筒状の既設の防水シートに対し、隣接
    する縁部同士をスキンプレート内でラップさせながら巻
    き付けて、このラップさせた部分を接合することにより
    継ぎ足して行く防水シートの布設方法に用いられ、その
    ラップさせた部分を接合するための防水シートの接合装
    置であって、ラップするシート状物を挟持して自走しな
    がらそのラップする部分を接合する自走式の接合機と、
    この接合機を取り付けて防水シートの接合位置に位置さ
    せるアーム部材と、アーム部材を取り付けてスキンプレ
    ートと同心的に旋回できるように案内する、セグメント
    の組立て位置外に設置されたアーム部材の案内手段と、
    アーム部材をスキンプレート内におけるセグメントの組
    立て位置から撤去し得るようにするためのアーム部材の
    撤去手段とで構成したことを特徴とする防水シートの接
    合装置。
  3. 【請求項3】 支持部材の撤去手段が、支持部材を、ス
    キンプレート内におけるセグメントの組立て位置より前
    方の空間へ引き入れ可能に取り付けるようにすることに
    より、構成されていることを特徴とする請求項1の防水
    シートの接合装置。
  4. 【請求項4】 支持部材の撤去手段が、支持部材を、取
    り外し自在にスキンプレート内に取り付けるようにする
    ことにより、構成されていることを特徴とする請求項1
    の防水シートの接合装置。
  5. 【請求項5】 アーム部材の案内手段が、スキンプレー
    ト内に設置されスキンプレートと同心的に環状に配置さ
    れているレールと、このレールに摺動自在に嵌合した、
    アーム部材を取り付けるためのブロックとにより、構成
    されていることを特徴とする請求項2の防水シートの接
    合装置。
  6. 【請求項6】 アーム部材の撤去手段が、アーム部材
    を、取り外し自在にアーム部材の案内手段に取り付ける
    ようにすることにより、構成されていることを特徴とす
    る請求項2の防水シートの接合装置。
  7. 【請求項7】 アーム部材の撤去手段が、アーム部材
    を、スキンプレート内におけるセグメントの組立て位置
    より前方の空間へ引き入れ可能にアーム部材の案内手段
    に取り付けるようにすることにより、構成されているこ
    とを特徴とする請求項2の防水シートの接合装置。
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