JP3262663B2 - シールド工法における防水シートの布設方法及び装置 - Google Patents
シールド工法における防水シートの布設方法及び装置Info
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- JP3262663B2 JP3262663B2 JP01185194A JP1185194A JP3262663B2 JP 3262663 B2 JP3262663 B2 JP 3262663B2 JP 01185194 A JP01185194 A JP 01185194A JP 1185194 A JP1185194 A JP 1185194A JP 3262663 B2 JP3262663 B2 JP 3262663B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防水シートを、シール
ド掘進機で掘削した地下坑の周辺地山とセグメントとの
間に、セグメントの外周を包囲するように布設して、セ
グメントの継ぎ目に地下水が浸入しないようにするシー
ルド工法における防水シートの布設方法及び装置に関す
る。
ド掘進機で掘削した地下坑の周辺地山とセグメントとの
間に、セグメントの外周を包囲するように布設して、セ
グメントの継ぎ目に地下水が浸入しないようにするシー
ルド工法における防水シートの布設方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】シールド掘進機で地下坑の掘進作業を行
う場合、シールドジャッキでシールド本体に推力を付与
しつつシールド本体前部のカッタヘッドで切羽を掘削し
て地下坑を掘進する。こうして所定単位長さの地下坑を
掘進後、すでに掘削した地下坑周壁に内張りされている
既設セグメントに新設のセグメントを継ぎ足しながら、
同セグメントを、シールド本体後部をなすテールプレー
ト内面に沿ってこれと所定間隙をおいて環状に組み立て
る。こうして新設のセグメントの組立て後は、再度、シ
ールドジャッキでシールド本体に推力を付与して同様に
所定単位長さの地下坑を掘進し、同様の方法で新設のセ
グメントを組立てる。シールド掘進機による地下坑の掘
進作業は、こうした工程を何度も繰り返して既設セグメ
ントに新設のセグメントを継ぎ足しながら進めるため、
組み立てられたセグメントの各所に継ぎ目ができる。こ
うしたセグメントの継ぎ目は、地山からの地下水が浸入
しないように通常シール材で密封されるが、シール材の
劣化により地下水が浸入する危惧があって、メンテナン
スを要することから、特公平4ー23080号公報に示
されているような、既設セグメントの外周を不透水膜で
被覆する技術が従来提案されている。この公報に記載さ
れている技術は、図11に示すように、シールド本体1
内周にリング状に設けられている不透水膜格納装置17
に筒状の不透水膜16を格納し、その格納した不透水膜
16を、シールド本体1を前進させる過程で引き出して
その後部をなすテールプレート内周に布設し、次いで、
このテールプレート内でセグメント10を組み立てるこ
とにより、このセグメント10の外周を筒状の不透水膜
16で被覆するようにしたものである。こうした従来の
技術は、不透水膜格納装置17に格納できる不透水膜1
6に限界があって、長距離掘進のシールド掘進機には適
さないだけではなく、不透水膜格納装置17がシールド
本体内の空間のかなりの部分を塞いで作業空間を少なか
らず狭めることとなる。しかしながら、従来提案されて
いる技術の中には、こうした問題を解消できるようにし
た技術も存在し、その例として実公平2ー23679号
公報に記載の技術を挙げることができる。本発明は、こ
の公報に記載の技術を、シールド工法に適合するように
更に改良しようとするものである。
う場合、シールドジャッキでシールド本体に推力を付与
しつつシールド本体前部のカッタヘッドで切羽を掘削し
て地下坑を掘進する。こうして所定単位長さの地下坑を
掘進後、すでに掘削した地下坑周壁に内張りされている
既設セグメントに新設のセグメントを継ぎ足しながら、
同セグメントを、シールド本体後部をなすテールプレー
ト内面に沿ってこれと所定間隙をおいて環状に組み立て
る。こうして新設のセグメントの組立て後は、再度、シ
ールドジャッキでシールド本体に推力を付与して同様に
所定単位長さの地下坑を掘進し、同様の方法で新設のセ
グメントを組立てる。シールド掘進機による地下坑の掘
進作業は、こうした工程を何度も繰り返して既設セグメ
ントに新設のセグメントを継ぎ足しながら進めるため、
組み立てられたセグメントの各所に継ぎ目ができる。こ
うしたセグメントの継ぎ目は、地山からの地下水が浸入
しないように通常シール材で密封されるが、シール材の
劣化により地下水が浸入する危惧があって、メンテナン
スを要することから、特公平4ー23080号公報に示
されているような、既設セグメントの外周を不透水膜で
被覆する技術が従来提案されている。この公報に記載さ
れている技術は、図11に示すように、シールド本体1
内周にリング状に設けられている不透水膜格納装置17
に筒状の不透水膜16を格納し、その格納した不透水膜
16を、シールド本体1を前進させる過程で引き出して
その後部をなすテールプレート内周に布設し、次いで、
このテールプレート内でセグメント10を組み立てるこ
とにより、このセグメント10の外周を筒状の不透水膜
16で被覆するようにしたものである。こうした従来の
技術は、不透水膜格納装置17に格納できる不透水膜1
6に限界があって、長距離掘進のシールド掘進機には適
さないだけではなく、不透水膜格納装置17がシールド
本体内の空間のかなりの部分を塞いで作業空間を少なか
らず狭めることとなる。しかしながら、従来提案されて
いる技術の中には、こうした問題を解消できるようにし
た技術も存在し、その例として実公平2ー23679号
公報に記載の技術を挙げることができる。本発明は、こ
の公報に記載の技術を、シールド工法に適合するように
更に改良しようとするものである。
【0003】そこで、この公報に記載の技術を本発明の
先行技術として位置付けて、その技術内容を図12に基
づいて以下に説明する。図12は、本発明で改良しよう
とする従来技術を説明するためのシールド掘進機の要部
の縦断面図である。なお、この従来例の技術内容を説明
するに当たっては、用語や符号は、この公報に記載のも
のをそのまま用いないで、本発明との対応関係が明確に
なるように、できるだけ後述する本発明の実施例に合わ
せるようにしている。
先行技術として位置付けて、その技術内容を図12に基
づいて以下に説明する。図12は、本発明で改良しよう
とする従来技術を説明するためのシールド掘進機の要部
の縦断面図である。なお、この従来例の技術内容を説明
するに当たっては、用語や符号は、この公報に記載のも
のをそのまま用いないで、本発明との対応関係が明確に
なるように、できるだけ後述する本発明の実施例に合わ
せるようにしている。
【0004】図12において、1は前部に図示していな
いカッタを有するシールド本体、2はこのシールド本体
1を補強するリングガーダ、6はジャッキスプレッダを
介して後記既設のセグメント10で反力を取りつつシー
ルド本体1を推進するためのシールドジャッキ、9aは
後記既設のセグメント10の外周を被覆するように筒状
をなして布設された既設の防水シート、9bはこの既設
の防水シート9bに継ぎ足されたばかりの新しい防水シ
ート、10はシールド掘進機により掘削した地下坑を覆
工した既設のセグメントである。セグメント10は、シ
ールド掘進機により地下坑を単位長さすなわち1掘進長
掘進後、シールド本体1の後部をなすテールプレートの
内面に沿ってこの内面と所定の間隙を置いて組み立てら
れる。既設の防水シート9aは、セグメント10の外周
を被覆するよう筒状をなして布設されている。この既設
の防水シート9aに対しては、後述するように、セグメ
ントの組立て前に、新しい防水シート9bが防水シート
の布設装置により縁部をラップさせながら継ぎ足され、
セグメントは、こうして新しい防水シート9bが継ぎ足
された後、この新しい防水シート9bの内側に組み立て
られる。セグメントの組立てを行う場合には、図示して
いないエレクタを用い、新設のセグメントを、テールプ
レートの軸線方向や半径方向等に位置決めしながら既設
セグメントに継ぎ足される。こうして新設のセグメント
の組立て後は、再度、シールドジャッキ6でシールド本
体1に推力を付与して同様に所定単位長さの地下坑を掘
進し、同様の方法で新設のセグメントを組立てる。シー
ルド掘進機による地下坑の掘進作業は、こうした工程を
何度も繰り返して既設セグメント10に新設のセグメン
トを継ぎ足しながら進める。新しい防水シート9bの布
設は、こうした工程を繰り返すたびに行われ、セグメン
ト10の各所にできる継ぎ目に地下水が浸入しないよう
にする。
いカッタを有するシールド本体、2はこのシールド本体
1を補強するリングガーダ、6はジャッキスプレッダを
介して後記既設のセグメント10で反力を取りつつシー
ルド本体1を推進するためのシールドジャッキ、9aは
後記既設のセグメント10の外周を被覆するように筒状
をなして布設された既設の防水シート、9bはこの既設
の防水シート9bに継ぎ足されたばかりの新しい防水シ
ート、10はシールド掘進機により掘削した地下坑を覆
工した既設のセグメントである。セグメント10は、シ
ールド掘進機により地下坑を単位長さすなわち1掘進長
掘進後、シールド本体1の後部をなすテールプレートの
内面に沿ってこの内面と所定の間隙を置いて組み立てら
れる。既設の防水シート9aは、セグメント10の外周
を被覆するよう筒状をなして布設されている。この既設
の防水シート9aに対しては、後述するように、セグメ
ントの組立て前に、新しい防水シート9bが防水シート
の布設装置により縁部をラップさせながら継ぎ足され、
セグメントは、こうして新しい防水シート9bが継ぎ足
された後、この新しい防水シート9bの内側に組み立て
られる。セグメントの組立てを行う場合には、図示して
いないエレクタを用い、新設のセグメントを、テールプ
レートの軸線方向や半径方向等に位置決めしながら既設
セグメントに継ぎ足される。こうして新設のセグメント
の組立て後は、再度、シールドジャッキ6でシールド本
体1に推力を付与して同様に所定単位長さの地下坑を掘
進し、同様の方法で新設のセグメントを組立てる。シー
ルド掘進機による地下坑の掘進作業は、こうした工程を
何度も繰り返して既設セグメント10に新設のセグメン
トを継ぎ足しながら進める。新しい防水シート9bの布
設は、こうした工程を繰り返すたびに行われ、セグメン
ト10の各所にできる継ぎ目に地下水が浸入しないよう
にする。
【0005】防水シート9を布設するための防水シート
の布設装置について概説すると、図12は、新しい防水
シート9bが防水シートの布設装置の操作により既設の
防水シート9aに継ぎ足されて筒状体に形成された後、
シールド本体1を1掘進長分だけ推進し、かつ、その防
水シート9bの内周側において、まだ、新設のセグメン
トの組み立が行われていない状態を表す。14は、この
ような状態において、その新しいセグメントの組立を済
ませた後に防水シート9bに継ぎ足す予定の防水シート
を、仮想的に図示したものである。15はセグメント1
0外周を一回りする長さより若干長尺でセグメントの軸
方向長さよりやや幅広の防水シート14を巻き込んだカ
セット式の防水シートロール、15aはこの防水シート
ロール15を着脱自在に装着するための、リングガーダ
2に取り付けられた支持ブラケットである。防水シート
14は、防水シートの布設装置の操作により、防水シー
トロール15から引き出されて防水シート9bの縁部に
ラップXさせるようにしながら筒状に巻かれて端部が合
わせられ、その端部の合わせ目及び前記ラップさせた部
分がそれぞれ接合されて筒状体に形成される。24はテ
ールプレートの内面とシールドジャッキロッド7との間
隙をくぐらせて回転可能に設置した筒状ケージ、24a
はモータ12により回転駆動されるピニオン11の回転
を筒状ケージ24に伝導するための筒状ケージ24に形
成された内歯、25は筒状ケージ24の内周上半部に相
対向するよう円弧状に形成され設置された、防水シート
の垂れ下がりを防止するためのハンガーフレーム、25
aはリングガーダ2に取り付けた、ハンガーフレームを
支持するための支持フレームである。
の布設装置について概説すると、図12は、新しい防水
シート9bが防水シートの布設装置の操作により既設の
防水シート9aに継ぎ足されて筒状体に形成された後、
シールド本体1を1掘進長分だけ推進し、かつ、その防
水シート9bの内周側において、まだ、新設のセグメン
トの組み立が行われていない状態を表す。14は、この
ような状態において、その新しいセグメントの組立を済
ませた後に防水シート9bに継ぎ足す予定の防水シート
を、仮想的に図示したものである。15はセグメント1
0外周を一回りする長さより若干長尺でセグメントの軸
方向長さよりやや幅広の防水シート14を巻き込んだカ
セット式の防水シートロール、15aはこの防水シート
ロール15を着脱自在に装着するための、リングガーダ
2に取り付けられた支持ブラケットである。防水シート
14は、防水シートの布設装置の操作により、防水シー
トロール15から引き出されて防水シート9bの縁部に
ラップXさせるようにしながら筒状に巻かれて端部が合
わせられ、その端部の合わせ目及び前記ラップさせた部
分がそれぞれ接合されて筒状体に形成される。24はテ
ールプレートの内面とシールドジャッキロッド7との間
隙をくぐらせて回転可能に設置した筒状ケージ、24a
はモータ12により回転駆動されるピニオン11の回転
を筒状ケージ24に伝導するための筒状ケージ24に形
成された内歯、25は筒状ケージ24の内周上半部に相
対向するよう円弧状に形成され設置された、防水シート
の垂れ下がりを防止するためのハンガーフレーム、25
aはリングガーダ2に取り付けた、ハンガーフレームを
支持するための支持フレームである。
【0006】防水シートの布設装置の操作について述べ
ると、その操作を行うに当たり、まず、カセット式の防
水シートロール15を支持ブラケット15aに装着し、
その防水シートロール15から防水シート14を引き出
して筒状ケージ24の内周の図示されていない把持具に
把持させる。次いで、モータ12を駆動して筒状ケージ
24を回転させ、その回転により、防水シート14を、
防水シートロール15から引き出して防水シート9bの
縁部にラップXさせるようにしながら筒状に巻いて行
く。その場合、筒状ケージ24とハンガーフレーム25
との間隙を通過した防水シート14は、ハンガーフレー
ム25により垂れ下がるのを防止されながら筒状ケージ
24の内周に沿うように巻かれる。こうして、筒状ケー
ジ24を一回転することにより筒状に巻かれた防水シー
ト14は端部が合わせられ、その防水シート14におけ
る端部の合わせ目及び前記ラップXさせた部分をそれぞ
れ接合して防水シート14を筒状体に形成する。以上の
ような工程により、防水シート14を防水シート9bに
継ぎ足して筒状体に形成した後は、通常のシールド工法
と同様、シールド本体1をシールドジャッキ6で推進し
ながら、シールド掘進機により地山を1掘進長だけ掘進
する。そうすると、その掘進に伴って、筒状ゲージ24
は、シールド本体1とともに前進するのに対して、防水
シート14は、防水シート9bと接合しているため、筒
状ゲージ24から離脱して取り残され、その掘進に伴っ
て形成された筒状ゲージ24と防水シート9bとの間の
1掘進長分のスペース内に配置された状態となる。すな
わち、図12において、防水シート9bが防水シート1
4で置き換えられ、防水シート9aが防水シート9bで
置き換えられて、防水シート14が1掘進長分のスペー
スS内に配置された状態となる。この状態において、防
水シート14の内周側に新しいセグメントが組み立てら
れて防水シート14の1掘進長分の布設を終了する。従
来の技術においては、防水シート14の布設を、こうし
た工程を何度も繰り返して行う。したがって、この従来
の技術では、特公平4ー23080号公報で提案されて
いる技術のように大量の不透水膜16を格納する不透水
膜格納装置17のようなものを設けることは必要でない
ため、同技術にみられる前述したような問題が生じるよ
うなことはなく、長距離の掘進に適応でき、かつ、シー
ルド本体1内の作業空間を狭めることもないという特長
を発揮する。
ると、その操作を行うに当たり、まず、カセット式の防
水シートロール15を支持ブラケット15aに装着し、
その防水シートロール15から防水シート14を引き出
して筒状ケージ24の内周の図示されていない把持具に
把持させる。次いで、モータ12を駆動して筒状ケージ
24を回転させ、その回転により、防水シート14を、
防水シートロール15から引き出して防水シート9bの
縁部にラップXさせるようにしながら筒状に巻いて行
く。その場合、筒状ケージ24とハンガーフレーム25
との間隙を通過した防水シート14は、ハンガーフレー
ム25により垂れ下がるのを防止されながら筒状ケージ
24の内周に沿うように巻かれる。こうして、筒状ケー
ジ24を一回転することにより筒状に巻かれた防水シー
ト14は端部が合わせられ、その防水シート14におけ
る端部の合わせ目及び前記ラップXさせた部分をそれぞ
れ接合して防水シート14を筒状体に形成する。以上の
ような工程により、防水シート14を防水シート9bに
継ぎ足して筒状体に形成した後は、通常のシールド工法
と同様、シールド本体1をシールドジャッキ6で推進し
ながら、シールド掘進機により地山を1掘進長だけ掘進
する。そうすると、その掘進に伴って、筒状ゲージ24
は、シールド本体1とともに前進するのに対して、防水
シート14は、防水シート9bと接合しているため、筒
状ゲージ24から離脱して取り残され、その掘進に伴っ
て形成された筒状ゲージ24と防水シート9bとの間の
1掘進長分のスペース内に配置された状態となる。すな
わち、図12において、防水シート9bが防水シート1
4で置き換えられ、防水シート9aが防水シート9bで
置き換えられて、防水シート14が1掘進長分のスペー
スS内に配置された状態となる。この状態において、防
水シート14の内周側に新しいセグメントが組み立てら
れて防水シート14の1掘進長分の布設を終了する。従
来の技術においては、防水シート14の布設を、こうし
た工程を何度も繰り返して行う。したがって、この従来
の技術では、特公平4ー23080号公報で提案されて
いる技術のように大量の不透水膜16を格納する不透水
膜格納装置17のようなものを設けることは必要でない
ため、同技術にみられる前述したような問題が生じるよ
うなことはなく、長距離の掘進に適応でき、かつ、シー
ルド本体1内の作業空間を狭めることもないという特長
を発揮する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この従来例の技術は、
こうした優れた特長を発揮する反面、防水シートの布設
装置を設けたことに伴って機長の長いシールド本体1を
必要とし、実用に供する上で致命的ともいえる新たな問
題が生じる。すなわち、シールド掘進機においては、掘
進方向を変えてこれを円滑に曲進させる上でも、また、
掘進時におけるシールド本体1と地山との摩擦抵抗を減
少させて掘進を円滑に進める上でも、シールド本体1の
長さをできるだけ短縮するようにすることが基本的に必
要であるが、この従来の技術では、防水シートの布設装
置を設けたことに伴って、こうした基本的な要求に応え
ることができなくなる。
こうした優れた特長を発揮する反面、防水シートの布設
装置を設けたことに伴って機長の長いシールド本体1を
必要とし、実用に供する上で致命的ともいえる新たな問
題が生じる。すなわち、シールド掘進機においては、掘
進方向を変えてこれを円滑に曲進させる上でも、また、
掘進時におけるシールド本体1と地山との摩擦抵抗を減
少させて掘進を円滑に進める上でも、シールド本体1の
長さをできるだけ短縮するようにすることが基本的に必
要であるが、この従来の技術では、防水シートの布設装
置を設けたことに伴って、こうした基本的な要求に応え
ることができなくなる。
【0008】この点について言及すると、この従来例の
技術は、防水シートを円筒体に形成するため装置である
防水シートの布設装置を、シールド本体1のテールプレ
ート部内に設置しているため、セグメントを組み立てる
のに必要な通常のスペースSのほか、その布設装置を設
置するためのスペースTもシールド本体1のテールプレ
ート部に確保しておくことが必要である。その結果、シ
ールド本体1は、このスペースT相当分だけ通常のシー
ルド掘進機よりも長くすることが必要となる。すなわ
ち、このスペースTは、1掘進長相当の布幅の防水シー
トを巻くことのできる筒状ケージ24を設置できるだけ
の長さが必要であることから、シールド本体1を、通常
のシールド掘進機より約1mも長くせざるを得ず、シー
ルド掘進機の基本的な機能である掘進機能を損なうこと
になる。
技術は、防水シートを円筒体に形成するため装置である
防水シートの布設装置を、シールド本体1のテールプレ
ート部内に設置しているため、セグメントを組み立てる
のに必要な通常のスペースSのほか、その布設装置を設
置するためのスペースTもシールド本体1のテールプレ
ート部に確保しておくことが必要である。その結果、シ
ールド本体1は、このスペースT相当分だけ通常のシー
ルド掘進機よりも長くすることが必要となる。すなわ
ち、このスペースTは、1掘進長相当の布幅の防水シー
トを巻くことのできる筒状ケージ24を設置できるだけ
の長さが必要であることから、シールド本体1を、通常
のシールド掘進機より約1mも長くせざるを得ず、シー
ルド掘進機の基本的な機能である掘進機能を損なうこと
になる。
【0009】本発明は、従来の技術にこうした問題があ
ることに鑑み、その改善を図ろうとするものであり、長
距離の掘進に適応でき、かつ、シールド本体内の作業空
間を狭めることがないという従来の技術の有する特長を
備えながら、シールド掘進機の機長を、従来の技術のよ
うには長くしなくても済むシールド工法における防水シ
ートの布設方法及び装置を提供することを目的にする。
ることに鑑み、その改善を図ろうとするものであり、長
距離の掘進に適応でき、かつ、シールド本体内の作業空
間を狭めることがないという従来の技術の有する特長を
備えながら、シールド掘進機の機長を、従来の技術のよ
うには長くしなくても済むシールド工法における防水シ
ートの布設方法及び装置を提供することを目的にする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のこのような目的
は、「防水シートを、シールド掘進機で掘削した地下坑
の周辺地山とセグメントとの間に、セグメントの外周を
包囲するように筒状をなして布設するシールド工法にお
ける防水シートの布設方法において、シールド掘進機で
地下坑を所定長さ掘進後、シールド本体の軸方向に向け
て旋回リングに取り付けられるアームを、テールプレー
ト内周面の至近位置にその内周面に沿って旋回リングで
旋回駆動され得るように設置する工程と、この工程で設
置されたアームに、シールド本体内に固定した長尺の防
水シートの端部を取り付ける工程と、アームを旋回リン
グで旋回させることにより、防水シートを引き出してす
でに布設されている防水シートの縁部にラップさせるよ
うにしながら筒状に巻く工程と、この筒状に巻いた防水
シートにおける端部の合わせ目及び前記ラップさせた部
分をそれぞれ接合して防水シートを筒状体に形成する工
程と、アームをテールプレート内周面の至近位置からセ
グメントの組立て作業に支障が生じない場所へ撤去する
工程と、この撤去する工程の後、筒状体に形成した防水
シート内でセグメントを組み立てる工程とからなる」こ
とを特徴とする特許請求の範囲の請求項1に記載されて
いるとおりのシールド工法における防水シートの布設方
法、「防水シートを、シールド掘進機で掘削した地下坑
の周辺地山とセグメントとの間に、セグメントの外周を
包囲するように筒状をなして布設するシールド工法にお
ける防水シートの布設装置において、シールド本体の軸
方向に向けて取り付けられ防水シートの端部を着脱自在
に取り付けることのできるアームと、このアームをテー
ルプレート内周面の至近位置に位置させるように取り付
けその内周面に沿って旋回駆動する旋回リングと、アー
ムをテールプレート内周面の至近位置からセグメントの
組立て作業に支障が生じない場所へ撤去し得るようにす
るためのアーム撤去手段とを設けた」ことを特徴とする
特許請求の範囲の請求項2に記載されているとおりのシ
ールド工法における防水シートの布設装置により達成さ
れる。
は、「防水シートを、シールド掘進機で掘削した地下坑
の周辺地山とセグメントとの間に、セグメントの外周を
包囲するように筒状をなして布設するシールド工法にお
ける防水シートの布設方法において、シールド掘進機で
地下坑を所定長さ掘進後、シールド本体の軸方向に向け
て旋回リングに取り付けられるアームを、テールプレー
ト内周面の至近位置にその内周面に沿って旋回リングで
旋回駆動され得るように設置する工程と、この工程で設
置されたアームに、シールド本体内に固定した長尺の防
水シートの端部を取り付ける工程と、アームを旋回リン
グで旋回させることにより、防水シートを引き出してす
でに布設されている防水シートの縁部にラップさせるよ
うにしながら筒状に巻く工程と、この筒状に巻いた防水
シートにおける端部の合わせ目及び前記ラップさせた部
分をそれぞれ接合して防水シートを筒状体に形成する工
程と、アームをテールプレート内周面の至近位置からセ
グメントの組立て作業に支障が生じない場所へ撤去する
工程と、この撤去する工程の後、筒状体に形成した防水
シート内でセグメントを組み立てる工程とからなる」こ
とを特徴とする特許請求の範囲の請求項1に記載されて
いるとおりのシールド工法における防水シートの布設方
法、「防水シートを、シールド掘進機で掘削した地下坑
の周辺地山とセグメントとの間に、セグメントの外周を
包囲するように筒状をなして布設するシールド工法にお
ける防水シートの布設装置において、シールド本体の軸
方向に向けて取り付けられ防水シートの端部を着脱自在
に取り付けることのできるアームと、このアームをテー
ルプレート内周面の至近位置に位置させるように取り付
けその内周面に沿って旋回駆動する旋回リングと、アー
ムをテールプレート内周面の至近位置からセグメントの
組立て作業に支障が生じない場所へ撤去し得るようにす
るためのアーム撤去手段とを設けた」ことを特徴とする
特許請求の範囲の請求項2に記載されているとおりのシ
ールド工法における防水シートの布設装置により達成さ
れる。
【0011】
【作用】特許請求の範囲の請求項2のシールド工法にお
ける防水シートの布設装置は、このような構成を備えて
いるので、シールド掘進機で地下坑を所定長さ掘進後、
この掘進でシールド本体が前進することにより生じたテ
ールプレート内の空間内でアームを旋回リングに取り付
けて、アームがテールプレートの内周面の至近位置に設
置されるようにする。次いで、シールド本体内に固定し
た防水シートの端部をアームに取り付け、旋回リングを
駆動することにより、アームをテールプレートの内周面
に沿って旋回させる。そうすると、防水シートは、引き
出されて既設の防水シートの縁部にラップするようにし
ながら筒状に巻かれて行き、アームが1旋回すると、端
部が合わせられた状態になる。しかる後、この筒状に巻
いた防水シートにおける端部の合わせ目及び既設の防水
シートとラップした部分をそれぞれ適宜の手段で接合し
て防水シートを筒状体に形成する。この筒状体の形成作
業が終了した後は、アーム撤去手段を操作してアームを
旋回リングから取外して撤去し、セグメントの組立て作
業の邪魔にならないような場所に搬出しておく。この撤
去する工程の終了後、筒状体に形成した防水シート内で
セグメントを組立て、この組立て終了後は、シールド掘
進機による通常の掘進工程に移行する。特許請求の範囲
の請求項1のシールド工法における防水シートの布設方
法は、前記請求項2の装置を使用して実施する作業の工
程を示したものに相当し、その請求項2の装置に関する
前記作用は、同装置の使用により実施する作業の内容と
同様の事項であるから、特許請求の範囲の請求項1の方
法は、前記請求項2の装置に関する作用と同様の作用を
当然奏することができる。
ける防水シートの布設装置は、このような構成を備えて
いるので、シールド掘進機で地下坑を所定長さ掘進後、
この掘進でシールド本体が前進することにより生じたテ
ールプレート内の空間内でアームを旋回リングに取り付
けて、アームがテールプレートの内周面の至近位置に設
置されるようにする。次いで、シールド本体内に固定し
た防水シートの端部をアームに取り付け、旋回リングを
駆動することにより、アームをテールプレートの内周面
に沿って旋回させる。そうすると、防水シートは、引き
出されて既設の防水シートの縁部にラップするようにし
ながら筒状に巻かれて行き、アームが1旋回すると、端
部が合わせられた状態になる。しかる後、この筒状に巻
いた防水シートにおける端部の合わせ目及び既設の防水
シートとラップした部分をそれぞれ適宜の手段で接合し
て防水シートを筒状体に形成する。この筒状体の形成作
業が終了した後は、アーム撤去手段を操作してアームを
旋回リングから取外して撤去し、セグメントの組立て作
業の邪魔にならないような場所に搬出しておく。この撤
去する工程の終了後、筒状体に形成した防水シート内で
セグメントを組立て、この組立て終了後は、シールド掘
進機による通常の掘進工程に移行する。特許請求の範囲
の請求項1のシールド工法における防水シートの布設方
法は、前記請求項2の装置を使用して実施する作業の工
程を示したものに相当し、その請求項2の装置に関する
前記作用は、同装置の使用により実施する作業の内容と
同様の事項であるから、特許請求の範囲の請求項1の方
法は、前記請求項2の装置に関する作用と同様の作用を
当然奏することができる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を、図1乃至図10に基づい
て説明する。図1は、本発明の実施例のシールド工法に
おける防水シートの布設装置を設置したシールド掘進機
のの内部構造を示す側面図、図2は、図1のII−II矢視
図、図3は、図1の III−III 矢視図、図4は、本発明
の実施例のアーム部の構成に関する変形例を示す要部の
概略断面図、図5は、図4のV矢視図、図6は、アーム
をシールド本体内に収納した状態を示す図4と同様の
図、図7は、防水シートの布設作業時の状態を示すシー
ルド掘進機の横断面図、図8は、本発明の実施例のシー
ルド工法における防水シートの布設装置に付設する防水
シート押し上げ装置をシールド掘進機に設置した状態を
示す断面図、図9は、図8の防水シート押し上げ装置が
作動した状態を示す要部の縦断面図、10は、図8の防
水シート押し上げ装置を用いた場合の防水シートの布設
作業時の状態を示す図7と同様の図である。図1乃至図
10において、図12と同一の符号を付けた部分は、同
図と同等の部分を表しているので、説明の重複を避ける
ため詳述しない。
て説明する。図1は、本発明の実施例のシールド工法に
おける防水シートの布設装置を設置したシールド掘進機
のの内部構造を示す側面図、図2は、図1のII−II矢視
図、図3は、図1の III−III 矢視図、図4は、本発明
の実施例のアーム部の構成に関する変形例を示す要部の
概略断面図、図5は、図4のV矢視図、図6は、アーム
をシールド本体内に収納した状態を示す図4と同様の
図、図7は、防水シートの布設作業時の状態を示すシー
ルド掘進機の横断面図、図8は、本発明の実施例のシー
ルド工法における防水シートの布設装置に付設する防水
シート押し上げ装置をシールド掘進機に設置した状態を
示す断面図、図9は、図8の防水シート押し上げ装置が
作動した状態を示す要部の縦断面図、10は、図8の防
水シート押し上げ装置を用いた場合の防水シートの布設
作業時の状態を示す図7と同様の図である。図1乃至図
10において、図12と同一の符号を付けた部分は、同
図と同等の部分を表しているので、説明の重複を避ける
ため詳述しない。
【0013】まず、本発明の実施例のシールド工法にお
ける防水シートの布設方法及び装置の基本的な技術内容
を図1乃至図3に基づいて説明すると、本実施例の方法
及び装置は、防水シート14を、シールド掘進機で掘削
した地下坑の周辺地山とセグメント10との間に、セグ
メント10の外周を被覆するように筒状をなして布設す
る技術に関するもので、この点は従来の技術と変わらな
い。図1乃至図3において、3はリングガーダ2に回転
可能に設置した旋回リング、4はこの旋回リング3の後
面に、シールド本体1の軸方向に向けて取り付けられ、
旋回リング3の円弧に沿うよう円弧状に形成されている
防水シート取付部材としてのアーム、5はリングガーダ
2に取り付けられ旋回リング3を回転可能に支持するロ
ーラーである。旋回リング3には、ピニオン11と噛み
合う内歯が形成され、モータ12の回転力がそのピニオ
ン11と内歯とからなる歯車伝動機構を介して伝導さ
れ、減速された回転力が付与される。また、旋回リング
3は、テールプレートの内面とシールドジャッキロッド
7との間隙をくぐりながら回転できるように設置されて
いる。したがって、この旋回リング3は、アーム4を取
り付けた場合、アーム4をテールプレート内周面の至近
位置に位置させて、その内周面に沿って旋回駆動する。
その結果、アーム4もテールプレートの内面とシールド
ジャッキロッド7との間隙をくぐるようにしながら旋回
することができる。こうした間隙を旋回リング3やアー
ム4がくぐり抜けられるようにするため、シールドジャ
ッキ6は偏心量eの大きなものを用い、テールプレート
の内面との距離を大きくできるようにするのが好まし
い。アーム4は、旋回リング3に取り付ける場合、旋回
リング3に対して取外し自在に取り付けることのできる
固着手段により取り付けられており、セグメントの組立
て作業を行う場合等これが邪魔になるときは、必要に応
じて旋回リング3から適宜取り外して撤去できるように
なっている。アーム4には、側部にクリップ13が設け
られ、このクリップ13により、防水シートロール15
から引き出された長尺の防水シート14の端部を取り付
けることができる。このように、クリップ13をアーム
4の内周側や外周側ではなく、特に、側部に設けたこと
により、テールプレートとシールドジャッキロッド7と
の狭い間隙内をアーム4が通過できるようにクリアラン
スを確保することができる。防水シート14は、塩化ビ
ニール、ポリエチレン等の合成樹脂製のもので、従来の
技術の説明でも述べたように、セグメント10の外周長
より若干長尺でセグメント10の軸方向長さすなわちシ
ールド掘進機の1掘進長よりやや幅広の長尺のシートで
ある。防水シート14は、その端部をクリップ13でア
ーム4に取り付けた後、アーム4を旋回させると、防水
シートロール15から引き出され、その後縁部が既設の
防水シート9aの前縁部とラップaしながら筒状に巻か
れる。防水シートロール15は、エレクタ8に取り付け
た防水シート受け台15aに固定される。防水シート1
4は、その取り付けの便のため、このように、防水シー
ト14の布設中回転しないエレクタ6に固定するように
しているが、要は、シールド本体1内に不動に固定され
ればよいのであるから、必ずしもエレクタ6に固定する
必要はない。本実施例の防水シートの布設装置は、大別
すると、防水シート14の端部を着脱自在に取り付ける
ためのクリップ13を有するアーム4と、このアーム4
を取り付けて旋回駆動する旋回リング3を中心とした、
ローラー5、モータ12等を含む旋回駆動機構とで構成
される。
ける防水シートの布設方法及び装置の基本的な技術内容
を図1乃至図3に基づいて説明すると、本実施例の方法
及び装置は、防水シート14を、シールド掘進機で掘削
した地下坑の周辺地山とセグメント10との間に、セグ
メント10の外周を被覆するように筒状をなして布設す
る技術に関するもので、この点は従来の技術と変わらな
い。図1乃至図3において、3はリングガーダ2に回転
可能に設置した旋回リング、4はこの旋回リング3の後
面に、シールド本体1の軸方向に向けて取り付けられ、
旋回リング3の円弧に沿うよう円弧状に形成されている
防水シート取付部材としてのアーム、5はリングガーダ
2に取り付けられ旋回リング3を回転可能に支持するロ
ーラーである。旋回リング3には、ピニオン11と噛み
合う内歯が形成され、モータ12の回転力がそのピニオ
ン11と内歯とからなる歯車伝動機構を介して伝導さ
れ、減速された回転力が付与される。また、旋回リング
3は、テールプレートの内面とシールドジャッキロッド
7との間隙をくぐりながら回転できるように設置されて
いる。したがって、この旋回リング3は、アーム4を取
り付けた場合、アーム4をテールプレート内周面の至近
位置に位置させて、その内周面に沿って旋回駆動する。
その結果、アーム4もテールプレートの内面とシールド
ジャッキロッド7との間隙をくぐるようにしながら旋回
することができる。こうした間隙を旋回リング3やアー
ム4がくぐり抜けられるようにするため、シールドジャ
ッキ6は偏心量eの大きなものを用い、テールプレート
の内面との距離を大きくできるようにするのが好まし
い。アーム4は、旋回リング3に取り付ける場合、旋回
リング3に対して取外し自在に取り付けることのできる
固着手段により取り付けられており、セグメントの組立
て作業を行う場合等これが邪魔になるときは、必要に応
じて旋回リング3から適宜取り外して撤去できるように
なっている。アーム4には、側部にクリップ13が設け
られ、このクリップ13により、防水シートロール15
から引き出された長尺の防水シート14の端部を取り付
けることができる。このように、クリップ13をアーム
4の内周側や外周側ではなく、特に、側部に設けたこと
により、テールプレートとシールドジャッキロッド7と
の狭い間隙内をアーム4が通過できるようにクリアラン
スを確保することができる。防水シート14は、塩化ビ
ニール、ポリエチレン等の合成樹脂製のもので、従来の
技術の説明でも述べたように、セグメント10の外周長
より若干長尺でセグメント10の軸方向長さすなわちシ
ールド掘進機の1掘進長よりやや幅広の長尺のシートで
ある。防水シート14は、その端部をクリップ13でア
ーム4に取り付けた後、アーム4を旋回させると、防水
シートロール15から引き出され、その後縁部が既設の
防水シート9aの前縁部とラップaしながら筒状に巻か
れる。防水シートロール15は、エレクタ8に取り付け
た防水シート受け台15aに固定される。防水シート1
4は、その取り付けの便のため、このように、防水シー
ト14の布設中回転しないエレクタ6に固定するように
しているが、要は、シールド本体1内に不動に固定され
ればよいのであるから、必ずしもエレクタ6に固定する
必要はない。本実施例の防水シートの布設装置は、大別
すると、防水シート14の端部を着脱自在に取り付ける
ためのクリップ13を有するアーム4と、このアーム4
を取り付けて旋回駆動する旋回リング3を中心とした、
ローラー5、モータ12等を含む旋回駆動機構とで構成
される。
【0014】本実施例の防水シートの布設装置の操作に
ついて述べると、本実施例の装置では、その操作は、従
来の技術の装置と異なり、シールド掘進機で地下坑を単
位長さすなわち1掘進長掘進後に始めて操作する。すな
わち、1掘進長掘進後、まず、その掘進でシールド本体
1が前進することにより生じたテールプレート内の空間
内でアーム4を旋回リング3に取り付けて、アーム4が
テールプレートの内周面の至近位置に設置されるように
する。次いで、防水シートロール15を防水シート受け
台15aに固定後、防水シートロール15から引き出し
た防水シート14の端部をクリップ13でアーム4に取
り付ける。しかる後、モータ12によりピニオン11を
介して旋回リング3を回転駆動して、アーム4をテール
プレートの内周面に沿って旋回させる。そうすると、防
水シート14は、防水シートロール15から引き出され
て防水シート9bの縁部にラップaするようにしながら
筒状に巻かれて行き、旋回リング3が1回転すると、ル
ープ状に端部が合わせられた状態になる。こうした工程
を経た後、この筒状に巻いた防水シート14における端
部の合わせ目及び既設の防水シート9aとラップaした
部分をそれぞれ熱溶着等により接合して防水シート14
を筒状体に形成する。この筒状体の形成作業が終了した
後は、セグメントの組立て作業に支障の生じないように
アーム4を旋回リング3から取外して撤去し、その組立
て作業の邪魔にならないような場所に搬出しておく。ア
ーム4は、防水シート14を引き出すためのものであっ
て、強度は必要とせず、さほど重いものではないので、
その撤去の作業は、負担を要せず人力で容易に行える。
この撤去する工程の終了後、筒状体に形成した防水シー
ト14内でセグメントを組立て、この組立て終了後は、
シールド掘進機による通常の掘進工程に移行する。
ついて述べると、本実施例の装置では、その操作は、従
来の技術の装置と異なり、シールド掘進機で地下坑を単
位長さすなわち1掘進長掘進後に始めて操作する。すな
わち、1掘進長掘進後、まず、その掘進でシールド本体
1が前進することにより生じたテールプレート内の空間
内でアーム4を旋回リング3に取り付けて、アーム4が
テールプレートの内周面の至近位置に設置されるように
する。次いで、防水シートロール15を防水シート受け
台15aに固定後、防水シートロール15から引き出し
た防水シート14の端部をクリップ13でアーム4に取
り付ける。しかる後、モータ12によりピニオン11を
介して旋回リング3を回転駆動して、アーム4をテール
プレートの内周面に沿って旋回させる。そうすると、防
水シート14は、防水シートロール15から引き出され
て防水シート9bの縁部にラップaするようにしながら
筒状に巻かれて行き、旋回リング3が1回転すると、ル
ープ状に端部が合わせられた状態になる。こうした工程
を経た後、この筒状に巻いた防水シート14における端
部の合わせ目及び既設の防水シート9aとラップaした
部分をそれぞれ熱溶着等により接合して防水シート14
を筒状体に形成する。この筒状体の形成作業が終了した
後は、セグメントの組立て作業に支障の生じないように
アーム4を旋回リング3から取外して撤去し、その組立
て作業の邪魔にならないような場所に搬出しておく。ア
ーム4は、防水シート14を引き出すためのものであっ
て、強度は必要とせず、さほど重いものではないので、
その撤去の作業は、負担を要せず人力で容易に行える。
この撤去する工程の終了後、筒状体に形成した防水シー
ト14内でセグメントを組立て、この組立て終了後は、
シールド掘進機による通常の掘進工程に移行する。
【0015】なお、ここで念のため付言すると、シール
ド掘進機で地下坑を1掘進長掘進後、シールドジャッキ
6の全数を縮めて防水シート14を布設するようにすれ
ば、テールプレートとシールドジャッキロッド7との狭
い間隙内をアーム4が通過できるようにすることも必要
でなくなり、その布設作業も容易に行えるようにみえる
が、このようにシールドジャッキ6の全数を縮めれば、
切羽の土圧や水圧でシールド本体1が後退してしまうた
め、このようなことを行うのは不可能である。また、必
要最小限のシールドジャッキ6だけを伸ばしておき、残
りの全てのシールドジャッキ6を縮めるようにすること
も考えられるが、このようなことをしようとする場合に
は、防水シート14を筒状に巻く過程で、アーム4が通
過しようとする個所のシールドジャッキ6を縮めその通
過後にこれを伸ばすという操作を絶えず繰り返すことが
必要となり、操作が煩雑になるばかりでなく、布設作業
にも時間がかかる。
ド掘進機で地下坑を1掘進長掘進後、シールドジャッキ
6の全数を縮めて防水シート14を布設するようにすれ
ば、テールプレートとシールドジャッキロッド7との狭
い間隙内をアーム4が通過できるようにすることも必要
でなくなり、その布設作業も容易に行えるようにみえる
が、このようにシールドジャッキ6の全数を縮めれば、
切羽の土圧や水圧でシールド本体1が後退してしまうた
め、このようなことを行うのは不可能である。また、必
要最小限のシールドジャッキ6だけを伸ばしておき、残
りの全てのシールドジャッキ6を縮めるようにすること
も考えられるが、このようなことをしようとする場合に
は、防水シート14を筒状に巻く過程で、アーム4が通
過しようとする個所のシールドジャッキ6を縮めその通
過後にこれを伸ばすという操作を絶えず繰り返すことが
必要となり、操作が煩雑になるばかりでなく、布設作業
にも時間がかかる。
【0016】本実施例の技術によれば、従来の技術の装
置と異なり、シールド掘進機で地下坑を1掘進長掘進す
ることにより生じたテールプレート内の空間内でアーム
4を旋回リング3に取り付けて防水シート14の布設作
業を行い、その作業が終了した後は、アーム4を旋回リ
ング3から取外し撤去して、セグメントの組立てを行う
ようにしているので、長距離の掘進に適応でき、かつ、
シールド本体1内の作業空間を狭めることがないという
従来の技術の有する特長をそのまま備えながら、シール
ド掘進機の機長を、従来の技術のようには長くしなくて
も済むシールド工法における防水シートの布設方法や装
置を得ることができる。
置と異なり、シールド掘進機で地下坑を1掘進長掘進す
ることにより生じたテールプレート内の空間内でアーム
4を旋回リング3に取り付けて防水シート14の布設作
業を行い、その作業が終了した後は、アーム4を旋回リ
ング3から取外し撤去して、セグメントの組立てを行う
ようにしているので、長距離の掘進に適応でき、かつ、
シールド本体1内の作業空間を狭めることがないという
従来の技術の有する特長をそのまま備えながら、シール
ド掘進機の機長を、従来の技術のようには長くしなくて
も済むシールド工法における防水シートの布設方法や装
置を得ることができる。
【0017】以上述べた防水シートの布設装置の操作に
おいて、アーム4をテールプレート近傍から撤去する場
合、旋回リング3から取外して撤去するようにしている
が、アーム撤去の別の手段として、図4乃至図6に示す
ような手段がある。その構成をこれらの図に基づいて説
明すると、アーム4を旋回リング3中で前後に摺動で
き、かつ、その前後の摺動端で位置固定できるようにし
ておくとともに、リングガーダ2にアーム4の断面積よ
り大きい開口23を設けておく。このような構成を採る
ことにより、アーム4をテールプレート近傍から撤去す
る場合、旋回リング3を回転させて、アーム4をリング
ガーダ2の開口部23に対向する位置に合わせ、次い
で、アーム4を、人力や油圧シリンダ等適宜の手段によ
り、図6に示すようにシールド本体1の前方空間に引き
込むようにすれば、簡単に撤去することができる。こう
した手段を採用すれば、アーム4を撤去するのに手間が
かからず、かつ、アーム4の撤去後の保管場所も不要で
ある。
おいて、アーム4をテールプレート近傍から撤去する場
合、旋回リング3から取外して撤去するようにしている
が、アーム撤去の別の手段として、図4乃至図6に示す
ような手段がある。その構成をこれらの図に基づいて説
明すると、アーム4を旋回リング3中で前後に摺動で
き、かつ、その前後の摺動端で位置固定できるようにし
ておくとともに、リングガーダ2にアーム4の断面積よ
り大きい開口23を設けておく。このような構成を採る
ことにより、アーム4をテールプレート近傍から撤去す
る場合、旋回リング3を回転させて、アーム4をリング
ガーダ2の開口部23に対向する位置に合わせ、次い
で、アーム4を、人力や油圧シリンダ等適宜の手段によ
り、図6に示すようにシールド本体1の前方空間に引き
込むようにすれば、簡単に撤去することができる。こう
した手段を採用すれば、アーム4を撤去するのに手間が
かからず、かつ、アーム4の撤去後の保管場所も不要で
ある。
【0018】一方、防水シートの布設装置の操作過程に
おいて、防水シート9aにラップaするように巻かた防
水シート14が図7に示すようにずり落ちる危惧があ
る。そして、このように防水シート14がずり落ちる
と、そのラップaした部分を特に熱溶着等で接合する場
合、その接合作業に不便であることから、本実施例の防
水シートの布設装置には、接合作業の便を図るため手段
として、図8及び図9に示すような手段を付加すること
ができる。その構成をこれらの図に基づいて説明する
と、図8及び図9において、18は、アーム4の旋回に
より防水シート14を筒状に巻いている過程で防水シー
トの上部を押し上げるための防水シート押し上げ装置
で、前記の接合作業の便を図るため手段である。19は
リングガーダ2の上部開口内に摺動自在に設置したガイ
ドパイプ、20はこのガイドパイプ19の中空部内に設
けられ伸縮してガイドパイプ19を前後に摺動させる前
後ジャッキ、21はガイドパイプ19の後端部に設けら
れた、防水シート14の上部を押し上げるための押し上
げジャッキ、22はこの押し上げジャッキ21の頂部に
設けられた頂面が円弧状の当て板である。防水シート押
し上げ装置18は、これらガイドパイプ19、前後ジャ
ッキ20、押し上げジャッキ21、当て板22で構成さ
れる。
おいて、防水シート9aにラップaするように巻かた防
水シート14が図7に示すようにずり落ちる危惧があ
る。そして、このように防水シート14がずり落ちる
と、そのラップaした部分を特に熱溶着等で接合する場
合、その接合作業に不便であることから、本実施例の防
水シートの布設装置には、接合作業の便を図るため手段
として、図8及び図9に示すような手段を付加すること
ができる。その構成をこれらの図に基づいて説明する
と、図8及び図9において、18は、アーム4の旋回に
より防水シート14を筒状に巻いている過程で防水シー
トの上部を押し上げるための防水シート押し上げ装置
で、前記の接合作業の便を図るため手段である。19は
リングガーダ2の上部開口内に摺動自在に設置したガイ
ドパイプ、20はこのガイドパイプ19の中空部内に設
けられ伸縮してガイドパイプ19を前後に摺動させる前
後ジャッキ、21はガイドパイプ19の後端部に設けら
れた、防水シート14の上部を押し上げるための押し上
げジャッキ、22はこの押し上げジャッキ21の頂部に
設けられた頂面が円弧状の当て板である。防水シート押
し上げ装置18は、これらガイドパイプ19、前後ジャ
ッキ20、押し上げジャッキ21、当て板22で構成さ
れる。
【0019】防水シート押し上げ装置18は、このよう
な構成を採用しているので、防水シートの布設装置によ
り防水シート14を筒状に巻く操作をする場合、まず、
前後ジャッキ20を伸ばしてガイドパイプ19を後方に
所要ストロークだけ移動し位置決めし、次いで、押し上
げジャッキ21を伸ばして当て板22の円弧状頂面を防
水シート14の上部内面に当接しながらこれを押し上げ
る。その結果、防水シート14の形状は、図10に示す
ようになり、前記接合作業をするのに便利である。この
接合作業が終了した後は、前後ジャッキ20及び押し上
げジャッキ21をもとどおり縮めて前方の所定位置に戻
す。こうした押し上げ装置18は、図10では、3台設
置しているが、その設置台数は、シールド本体1の径に
応じて適宜選択することができる。また、この押し上げ
装置18では、押し上げジャッキ21の頂部に、防水シ
ート14を円弧状頂面で押し上げる当て板22を設けて
いるが、この当て板22に代えて防水シート14に球面
で接触するローラーのようなものを設けてもよい。
な構成を採用しているので、防水シートの布設装置によ
り防水シート14を筒状に巻く操作をする場合、まず、
前後ジャッキ20を伸ばしてガイドパイプ19を後方に
所要ストロークだけ移動し位置決めし、次いで、押し上
げジャッキ21を伸ばして当て板22の円弧状頂面を防
水シート14の上部内面に当接しながらこれを押し上げ
る。その結果、防水シート14の形状は、図10に示す
ようになり、前記接合作業をするのに便利である。この
接合作業が終了した後は、前後ジャッキ20及び押し上
げジャッキ21をもとどおり縮めて前方の所定位置に戻
す。こうした押し上げ装置18は、図10では、3台設
置しているが、その設置台数は、シールド本体1の径に
応じて適宜選択することができる。また、この押し上げ
装置18では、押し上げジャッキ21の頂部に、防水シ
ート14を円弧状頂面で押し上げる当て板22を設けて
いるが、この当て板22に代えて防水シート14に球面
で接触するローラーのようなものを設けてもよい。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、特許請求の範囲に記載の構成から明らかなように、
シールド工法における防水シートの布設方法や装置にお
いて、防水シートの端部を取り付けることができるアー
ムを、テールプレート内周面の至近位置に位置させるよ
うに旋回リングに取り付け、この旋回リングでそのテー
ルプレート内周面に沿って旋回駆動することにより、防
水シートを筒状に巻くことができるようにしにするとと
もに、アームを前記のテールプレート内周面の至近位置
から撤去し得るように構成しているから、長距離の掘進
に適応でき、かつ、シールド本体内の作業空間を狭める
ことがないという従来の技術の有する特長をそのまま備
えながら、シールド掘進機の機長を、従来の技術のよう
には長くしなくても済むシールド工法における防水シー
トの布設方法や装置を提供することができる。
は、特許請求の範囲に記載の構成から明らかなように、
シールド工法における防水シートの布設方法や装置にお
いて、防水シートの端部を取り付けることができるアー
ムを、テールプレート内周面の至近位置に位置させるよ
うに旋回リングに取り付け、この旋回リングでそのテー
ルプレート内周面に沿って旋回駆動することにより、防
水シートを筒状に巻くことができるようにしにするとと
もに、アームを前記のテールプレート内周面の至近位置
から撤去し得るように構成しているから、長距離の掘進
に適応でき、かつ、シールド本体内の作業空間を狭める
ことがないという従来の技術の有する特長をそのまま備
えながら、シールド掘進機の機長を、従来の技術のよう
には長くしなくても済むシールド工法における防水シー
トの布設方法や装置を提供することができる。
【図1】本発明の実施例のシールド工法における防水シ
ートの布設装置を設置したシールド掘進機のの内部構造
を示す側面図である。
ートの布設装置を設置したシールド掘進機のの内部構造
を示す側面図である。
【図2】図1のII−II矢視図である。
【図3】図1の III−III 矢視図である。
【図4】本発明の実施例のアーム部の構成に関する変形
例を示す要部の概略断面図である。
例を示す要部の概略断面図である。
【図5】図4のV矢視図である。
【図6】アームをシールド本体内に収納した状態を示す
図4と同様の図である。
図4と同様の図である。
【図7】防水シートの布設作業時の状態を示すシールド
掘進機の横断面図である。
掘進機の横断面図である。
【図8】本発明の実施例のシールド工法における防水シ
ートの布設装置に付設する防水シート押し上げ装置をシ
ールド掘進機に設置した状態を示す断面図である。
ートの布設装置に付設する防水シート押し上げ装置をシ
ールド掘進機に設置した状態を示す断面図である。
【図9】図8の防水シート押し上げ装置が作動した状態
を示す要部の縦断面図である。
を示す要部の縦断面図である。
【図10】図8の防水シート押し上げ装置を用いた場合
の防水シートの布設作業時の状態を示す図7と同様の図
である。
の防水シートの布設作業時の状態を示す図7と同様の図
である。
【図11】従来技術を説明するためのシールド掘進機の
要部の縦断面図である。
要部の縦断面図である。
【図12】本発明で改良しようとする従来技術を説明す
るためのシールド掘進機の要部の縦断面図である。
るためのシールド掘進機の要部の縦断面図である。
【符号の説明】 1 シールド本体 2 リングガーダ 3 旋回リング 4 アーム 5 ローラー 6 シールドジャッキ 7 シールドジャッキロッド 8 エレクタ 9a 既設の防水シート 10 既設のセグメント 11 ピニオン 12 モータ 13 クリップ 14 防水シート 15 防水シートロール 18 防水シート押し上げ装置 19 ガイドパイプ 20 前後ジャッキ 21 押し上げジャッキ 22 当て板 23 開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 修一 東京都品川区東大井1丁目11番25号 五 洋建設株式会社 技術研究所内 (72)発明者 飯尾 正史 東京都品川区東大井1丁目11番25号 五 洋建設株式会社 技術研究所内 (72)発明者 平沢 幸久 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 前原 信之 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日立建機株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−224995(JP,A) 特開 平4−339998(JP,A) 特開 平6−248890(JP,A) 特開 平8−118195(JP,A) 実開 昭62−72399(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/38
Claims (5)
- 【請求項1】 防水シートを、シールド掘進機で掘削し
た地下坑の周辺地山とセグメントとの間に、セグメント
の外周を包囲するように筒状をなして布設するシールド
工法における防水シートの布設方法において、シールド
掘進機で地下坑を所定長さ掘進後、シールド本体の軸方
向に向けて旋回リングに取り付けられるアームを、テー
ルプレート内周面の至近位置にその内周面に沿って旋回
リングで旋回駆動され得るように設置する工程と、この
工程で設置されたアームに、シールド本体内に固定した
長尺の防水シートの端部を取り付ける工程と、アームを
旋回リングで旋回させることにより、防水シートを引き
出してすでに布設されている防水シートの縁部にラップ
させるようにしながら筒状に巻く工程と、この筒状に巻
いた防水シートにおける端部の合わせ目及び前記ラップ
させた部分をそれぞれ接合して防水シートを筒状体に形
成する工程と、アームをテールプレート内周面の至近位
置からセグメントの組立て作業に支障が生じない場所へ
撤去する工程と、この撤去する工程の後、筒状体に形成
した防水シート内でセグメントを組み立てる工程とから
なることを特徴とするシールド工法における防水シート
の布設方法。 - 【請求項2】 防水シートを、シールド掘進機で掘削し
た地下坑の周辺地山とセグメントとの間に、セグメント
の外周を包囲するように筒状をなして布設するシールド
工法における防水シートの布設装置において、シールド
本体の軸方向に向けて取り付けられ防水シートの端部を
着脱自在に取り付けることのできるアームと、このアー
ムをテールプレート内周面の至近位置に位置させるよう
に取り付けその内周面に沿って旋回駆動する旋回リング
と、アームをテールプレート内周面の至近位置からセグ
メントの組立て作業に支障が生じない場所へ撤去し得る
ようにするためのアーム撤去手段とを設けたことを特徴
とするシールド工法における防水シートの布設装置。 - 【請求項3】 アーム撤去手段がアームを旋回リングに
取外し自在に取り付けることのできるようにした固着手
段であることを特徴とする請求項2のシールド工法にお
ける防水シートの布設装置。 - 【請求項4】 アーム撤去手段がアームをセグメント組
立空間より切羽側の空間に引き込むことのできるように
した手段であることを特徴とする請求項2のシールド工
法における防水シートの布設装置。 - 【請求項5】 防水シートの上部内面に接触させて防水
シートを押し上げることができる押し上げ手段を不使用
時に前方に引っ込め得るように付設したことを特徴とす
る請求項2、請求項3又は請求項4のシールド工法にお
ける防水シートの布設装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01185194A JP3262663B2 (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | シールド工法における防水シートの布設方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01185194A JP3262663B2 (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | シールド工法における防水シートの布設方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07217389A JPH07217389A (ja) | 1995-08-15 |
JP3262663B2 true JP3262663B2 (ja) | 2002-03-04 |
Family
ID=11789232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01185194A Expired - Fee Related JP3262663B2 (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | シールド工法における防水シートの布設方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3262663B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113669074B (zh) * | 2021-09-30 | 2023-07-25 | 济南大学 | 一种能够在管片外侧面铺贴防水卷材的盾构机 |
-
1994
- 1994-02-03 JP JP01185194A patent/JP3262663B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07217389A (ja) | 1995-08-15 |
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