JP3434124B2 - マイクロカプセルの評価方法 - Google Patents

マイクロカプセルの評価方法

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JP3434124B2 JP13575196A JP13575196A JP3434124B2 JP 3434124 B2 JP3434124 B2 JP 3434124B2 JP 13575196 A JP13575196 A JP 13575196A JP 13575196 A JP13575196 A JP 13575196A JP 3434124 B2 JP3434124 B2 JP 3434124B2
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聡 野村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、イオンや化合物
を放出する微小な物質であるマイクロカプセルの評価方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロカプセルは、医療の分野などに
おいて、薬品の適切な投与を行うために広く用いられて
いる。このマイクロカプセルの内部からのイオンや化合
物の放出量の計測は、マイクロカプセルの性能の指標と
して重要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、1mm
以下といった微小なマイクロカプセルからのイオンや化
合物の放出を計測するには、イオン電極、ガラス電極を
用いる測定や分光測定など既存の分析手法では、前記イ
オンや化合物の十分な放出があるまで、その放出を検出
することができないので、大量のサンプルが必要である
とともに、長時間を要するといった問題があるほか、分
光測定においては、そのための装置を必要とするといっ
た問題がある。
【0004】この発明は、上述の事柄に留意してなされ
たもので、その目的は、マイクロカプセルにおけるイオ
ンや化合物を放出する能力を迅速かつ簡便に求めること
ができるマイクロカプセルの評価方法を提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のマイクロカプセルの評価方法は、半導体
基板の一方の面にセンサ面を有し、前記半導体基板に対
してプローブ光を照射するように構成された光走査型二
次元濃度分布測定装置の前記センサ面に接するように溶
液を設け、この溶液内にマイクロカプセルを浸し、その
ときマイクロカプセルから放出されるイオンの放出量や
放出速度を求め、これを指標とすることを特徴としてい
る。
【0006】この場合、マイクロカプセルから放出され
るイオンの放出量や放出速度を、マイクロカプセル近傍
に生じたイオン濃度の変動した領域がセンサ面と接する
部分の面積の時間的変化またはこの当接面のある点にお
けるイオン濃度の時間的変化に基づいて求めるようにし
てもよい。
【0007】この発明のマイクロカプセルの評価方法に
よれば、大量のサンプルを用いる必要がなく、例えばイ
オン交換樹脂一粒の単位で、そのイオン交換容量やイオ
ン交換速度を自動的、かつ、迅速簡便に求めることがで
きる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施例
を、図を参照しながら説明する。まず、この発明のマイ
クロカプセルの評価方法を実施するための光走査型二次
元濃度分布測定装置について、図2を参照しながら説明
する。
【0009】図2において、1は測定装置本体で、セン
サ部2とこれにプローブ光3を照射するための光照射部
4とからなる。
【0010】前記センサ部2は、例えばシリコンなどの
半導体よりなる基板5の一方の面(図示例では上面)に
SiO2 層6、Si3 4 層7を熱酸化、CVDなどの
手法によって順次形成してなるもので、水素イオンに応
答するように形成されている。8はセンサ部2のセンサ
面(この場合、Si3 4 層7)を含み、これに臨むよ
うにして設けられるセルで、樹脂材料あるいは他の適宜
の材料よりなり、内部に溶液やゲルなどの試料9が収容
される。そして、CE、REはセル8内の試料9に接触
するようにして設けられる対極、比較電極で、後述する
ポテンショスタット13に接続されている。また、OC
は半導体基板5に設けられる電流信号取出し用のオーミ
ック電極で、後述する電流−電圧変換器14および演算
増幅回路15を介してポテンショスタット13に接続さ
れている。
【0011】そして、10はセンサ部2を二次元方向、
つまり、X方向(図示例では左右方向)とY方向(図示
例では、紙面に垂直な方向)に走査するセンサ部走査装
置で、走査制御装置11からの信号によって制御され
る。
【0012】前記光照射部4は、例えばレーザ光源から
なるとともに、半導体基板5の下面側(センサ面7とは
反対側)に設けられており、後述するインターフェイス
ボード16を介してコンピュータ17の制御信号によっ
て断続光を発するとともに、センサ部走査装置10によ
って二次元方向に走査されるセンサ部2の半導体基板5
に対して最適なビーム径になるように調整されたプロー
ブ光3を照射するように構成されている。
【0013】12は測定装置本体1を制御するための制
御ボックスであって、半導体基板5に適宜のバイアス電
圧を印加するためのポテンショスタット13、半導体基
板5に形成されたオーミック電極OCから取り出される
電流信号を電圧信号に変換する電流−電圧変換器14、
この電流−電圧変換器14からの信号が入力される演算
増幅回路15、この演算増幅回路15と信号を授受した
り、走査制御装置11に対する制御信号を出力するイン
ターフェイスボード16などよりなる。
【0014】17は各種の制御や演算を行うとともに、
画像処理機能を有する制御・演算部としてのコンピュー
タ、18は例えばキーボードなどの入力装置、19はカ
ラーディスプレイなどの表示装置、20はメモリ装置で
ある。
【0015】上記構成の光走査型二次元濃度分布測定装
置を用いて、溶液の水素イオン濃度(pH)を測定する
場合について説明すると、セル8内に溶液9を入れる。
これにより、センサ面7に溶液9が接する。そして、対
極CEおよび比較電極REを溶液9に浸漬する。
【0016】上記の状態で、半導体基板5に空乏層が発
生するように、ポテンショスタット13からの直流電圧
を比較電極REとオーミック電極OCとの間に印加し
て、半導体基板5に所定のバイアス電圧を印加する。こ
の状態で半導体基板5に対してプローブ光3を一定周期
(例えば、10kHz)で断続的に照射することによっ
て半導体基板5に交流光電流を発生させる。このプロー
ブ光3の断続照射は、コンピュータ17の制御信号がイ
ンターフェイスボード16を介して入力されることによ
って行われる。前記光電流は、半導体基板5の照射点に
対向する点で、センサ面7に接している溶液9における
pHを反映した値であり、その値を測定することによ
り、この部分でのpH値を知ることができる。
【0017】さらに、センサ部走査装置10によって、
センサ部2をX,Y方向に移動させることにより、半導
体基板5にはプローブ光3が二次元方向に走査されるよ
うにして照射され、溶液9における位置信号(X,Y)
と、その場所で観測された交流光電流値により、表示装
置19の画面上にpHを表す二次元画像が表示される。
【0018】なお、上記二次元イオン濃度測定装置にお
いて、比較電極REを省略し、対極CEを介してバイア
ス電圧を印加してもよい。但し、比較電極REを設けて
いた場合の方が半導体基板5にバイアス電圧をより安定
に印加することができる。
【0019】そして、上記光走査型二次元濃度分布測定
装置において、センサ部2をX,Y方向に移動させるの
に代えて、光照射部4に光照射部走査装置を設け、光照
射部4をX,Y方向に移動させるようにしてもよく、ま
た、光照射部4とセンサ部2との間にプローブ光走査装
置を設け、プローブ光3をX,Y方向に移動させるよう
にしてもよい。
【0020】さらに、上記光走査型二次元濃度分布測定
装置においては、光照射部4によるプローブ光3を半導
体基板5のセンサ面7とは反対側から照射するようにし
ていたが、これに代えて、センサ面7側から照射するよ
うにしてもよい。そして、光照射部4として、例えば特
願平7−39114号に示すように、半導体基板5に組
み込まれた光照射部を採用してもよい。
【0021】このように、溶液などにおけるpHの二次
元分布を測定し表示する光走査型二次元濃度分布測定装
置については、この出願人の一人が例えば特願平7−3
9112号、特願平7−39114号、特願平7−32
9837号など多数特許出願している。
【0022】次に、上述の光走査型二次元濃度分布測定
装置を用いて、マイクロカプセルを評価する方法につい
て詳細に説明する。
【0023】〔第1実施例〕マイクロカプセルとして、
内部にKOHを含んだものを用いる。光走査型二次元濃
度分布測定装置のセル8内に0.1MのKCl溶液9を
満たし、その中に一粒のマイクロカプセル21を入れ
る。
【0024】前記マイクロカプセル21を浸漬した直後
に、上述したようにして、光走査型二次元濃度分布測定
装置によって、マイクロカプセル21が存在する近傍の
KCl溶液9のpH分布画像を測定する。この場合、図
1(A)に示すように、マイクロカプセル21近傍にp
Hが高くなる領域(アルカリ化領域)22が現れる。こ
のアルカリ化領域22がセンサ面7と接した部分(当接
面)23の形状は、図1(B)に示すように、円形(ま
たは楕円形)であり、当接面23の面積をコンピュータ
17において画像処理によって算出する。
【0025】そして、前記測定から例えば3分後に、マ
イクロカプセル21が存在する近傍のKCl溶液9のp
H分布画像を測定し、そのときの当接面23をマイクロ
コンピュータ17において画像処理によって算出して、
先に求めた面積から後に求めた面積を引算し、その差を
経過時間(この場合、3分)で割ることにより、当接面
23の面積の変動速度を求める。この変動速度の大小
は、マイクロカプセル21の放出能力の指標となる。
【0026】上記実施例では、pH分布画像の測定は2
回だけであるが、3分間隔で同様の測定を繰り返し、ア
ルカリ化領域22がセンサ面7と当接する部分(当接
面)23の面積の変動を記録し、マイクロカプセル21
の放出能力の指標とすることもできる。
【0027】〔第2実施例〕上述の第1実施例において
は、マイクロカプセル21を中心とするアルカリ化領域
22がセンサ面7と当接する部分(当接面)23の面積
の変動速度を求めるようにしていたが、これに代えて、
図1(B)に示すように、当接面23におけるある点、
例えば中心部24におけるpH値の変化を2回の測定で
画像処理によって求めるようにしてもよい。
【0028】すなわち、上記と同様に、0.1MのKC
l溶液9を満たし、その中に一粒のマイクロカプセル2
1を入れ、その直後および3分経過後におけるマイクロ
カプセル21のpHを測定するのである。つまり、マイ
クロカプセル21からは、水酸イオンが放出されるの
で、その部分のpHは、一定の時間範囲内においては、
時間の経過とともに増大する。したがって、その増大速
度を、マイクロカプセル21の放出能力の指標とするこ
とができる。
【0029】〔第3実施例〕上述の各実施例は、マイク
ロカプセル21から放出される物質の計測を、水素イオ
ン濃度の変動によって求めるようにしていたが、カリウ
ムイオン濃度の変動によって求めるようにしてもよい。
すなわち、この場合、光走査型二次元濃度分布測定装置
のセンサ面7を、カリウムイオンに応答する物質、例え
ば、バリノマイシンやクラウンエーテルによって修飾す
ることにより、溶液9におけるカリウムイオン濃度を測
定するのである。
【0030】この発明は、上述の実施例に限られるもの
ではなく、マイクロカプセル21として、内部にイオン
や生化学物質、薬剤を含有したものの評価を行うことが
できる。この場合、光走査型二次元濃度分布測定装置の
センサ面7を、イオンや生化学物質、薬剤に対し選択的
に応答する物質で修飾することが必要である。
【0031】
【発明の効果】この発明は、以上のような形態で実施さ
れ、以下のような効果を奏する。
【0032】上述のように、この発明のマイクロカプセ
ルの評価方法は、マイクロカプセルを、所定の溶液に入
れ、そのとき溶液におけるイオン濃度の二次元分布画像
を光走査型二次元濃度分布測定装置によって測定するだ
けであるので、イオン電極、ガラス電極を用いる測定や
分光測定など既存の分析手法に比べて、測定操作が簡単
であり、短時間に行うことができる。また、複雑な装置
などを必要としない。そして、サンプルとしてのマイク
ロカプセルは少量でよく、また、マイクロカプセルの評
価を再現性よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のマイクロカプセルの評価方法を説明
するための図である。
【図2】この発明のマイクロカプセルの評価方法で用い
る光走査型二次元濃度分布測定装置の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
3…プローブ光、5…半導体基板、7…センサ面、9…
溶液、21…マイクロカプセル、22…イオン濃度の変
動した領域、23…領域がセンサ面と当接する部分、2
4…当接面のある点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨田 勝彦 京都府京都市南区吉祥院宮の東町2番地 株式会社堀場製作所内 (56)参考文献 半導体表面とバイオセンサー,生産と 技術,日本,1993年 4月25日,45 /2,54−56 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/416 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の一方の面にセンサ面を有
    し、前記半導体基板に対してプローブ光を照射するよう
    に構成された光走査型二次元濃度分布測定装置の前記セ
    ンサ面に接するように溶液を設け、この溶液内にマイク
    ロカプセルを浸し、そのときマイクロカプセルから放出
    されるイオンの放出量や放出速度を求め、これを指標と
    することを特徴とするマイクロカプセルの評価方法。
  2. 【請求項2】 マイクロカプセルから放出されるイオン
    の放出量や放出速度を、マイクロカプセル近傍に生じた
    イオン濃度の変動した領域がセンサ面と接する部分の面
    積の時間的変化またはこの当接面のある点におけるイオ
    ン濃度の時間的変化に基づいて求めるようにした請求項
    1に記載のマイクロカプセルの評価方法。
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半導体表面とバイオセンサー,生産と技術,日本,1993年 4月25日,45/2,54−56

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