JP3433023B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP3433023B2
JP3433023B2 JP25051496A JP25051496A JP3433023B2 JP 3433023 B2 JP3433023 B2 JP 3433023B2 JP 25051496 A JP25051496 A JP 25051496A JP 25051496 A JP25051496 A JP 25051496A JP 3433023 B2 JP3433023 B2 JP 3433023B2
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雅行 古河
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多結晶半導体層を
用いた薄膜トランジスタ(TFT:Thin FilmTransisto
r)を、表示部にマトリクス状に配置するとともに、周
縁部にもゲートアレイを形成すべく配置することで、駆
動回路を内蔵した駆動回路一体型の液晶表示装置(LC
D:Liquid Crystal Display)に関し、特に、駆動回路
部の動作方向を自在に変えて汎用性を高めたLCDに関
する。
【0002】
【従来の技術】LCDは小型、薄型、低消費電力などの
利点があり、OA機器、AV機器などの分野で実用化が
進んでいる。特に、スイッチング素子として、TFTを
用いたアクティブマトリクス型は、原理的にデューティ
比100%のスタティック駆動をマルチプレクス的に行
うことができ、大画面、高精細な動画ディスプレイに使
用されている。
【0003】近年、TFTのチャンネル層として多結晶
(ポリ)シリコン(p−Si)を用いることによって、
マトリクス表示部と周辺駆動回路部を同一基板上に形成
した駆動回路一体型のLCDが開発されている。一般
に、p−Siは非晶質シリコン(a−Si)に比べて移
動度が高い。このため、TFTが小型化され、高精細化
が実現される。また、ゲートセルフアライン構造による
微細化、寄生容量の縮小による高速化が達成されるた
め、n−chTFTとp−chTFTからなるCMOS
トランジスタを形成することにより、高速駆動回路を構
成することができる。このように、駆動回路部を同一基
板上にマトリクス表示部と一体形成することにより、製
造コストの削減、LCDモジュールの小型化が実現され
る。
【0004】図5はLCDの構成図である。中央のマト
リクス回路は表示部である。走査線であるゲートライン
(GL)と信号線であるドレインライン(DL)が横縦
に配置形成され、その交差部にはTFT(SE)が形成
されている。TFT(SE)には、液晶駆動用の画素容
量(LC)及び電荷保持用の補助容量の(SC)の一方
の電極が接続されている。画素容量(LC)の他方の電
極は、液晶層を挟んで対向配置された別の基板上に全面
的に形成されている。即ち、画素容量(LC)は表示電
極により液晶及び共通電極が区画されてなり、これにT
FT(SE)が接続されて表示画素が構成されている。
【0005】表示部の周辺には、主としてシフトレジス
タとサンプリング回路からなるドレインドライバー(D
D)と、主としてシフトレジスタからなるゲートドライ
バー(GD)が配置されている。これら、ゲートドライ
バー(GD)及びドレインドライバー(DD)は、TF
TのCMOSにより構成されており、画素部のTFT
(SE)と同様、p−Siを用いて同一基板上に一体的
に形成されている。
【0006】ドレインドライバー(DD)は、水平シフ
トレジスタと、水平シフトレジスタの各段出力によりO
N/OFFが制御されるサンプリング用トランスファゲ
ートよりなる。サンプリングゲートの一方の端子には、
ビデオデータラインが接続され、外部集積回路において
作成された原画信号VDSGが供給されている。また、
他方の端子には、各々ドレインライン(DL)が接続さ
れている。水平シフトレジスタには外部集積回路より水
平クロック信号HCKA、HCKBとその反転クロック
信号*HCKA、*HCKB及び水平スタートパルスH
STが供給され、垂直シフトレジスタには垂直クロック
信号VCKとその反転信号*VCK、及び、垂直スター
トパルスVSTが供給されている。これら水平シフトレ
ジスタと垂直シフトレジスタはタイミングを合わせてス
タートされ、行列的に指定された1点に合致する画素信
号電圧がサンプリングされて各ドレインライン(DL)
へ供給され、ゲートライン(GL)の選択中にONされ
たTFT(SE)を介して、画素容量(LC)へと充電
される。
【0007】特に、ドレインドライバー(DD)は、互
いに位相が90°ずれたクロック信号CKAとCKBに
よりシフト動作が制御される2系列の水平シフトレジス
タからなり、各々サンプリングゲートは1列おきに異な
る系列の各段に接続される構成である。これにより、水
平シフトクロックの周波数を1/2にすることができ、
p−SiTFTからなる論理ゲートの速度不足を補償さ
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】R、G、Bの3枚のL
CDを、レンズ及び反射板とともに所定の光学系を構成
すべく設置して、スクリーン上に拡大投影するプロジェ
クターにおいては、各LCDにより映出される画像が合
致しなければならず、LCDの配置方法に制限を与える
こととなっていた。即ち、画像の上下、あるいは左右方
向を合わせるべく配置が要され、LCDの設置態様の自
由度を低減していた。また、LCDの設置態様の自由度
を確保するためには、LCDの配置方法に合わせて、異
なるLCDを作製しなければならない。少品種、大量生
産により製造コストの削減を実現するためには、表示デ
ータの書き込み位置を上下、あるいは左右で対称的に反
転可能としなければならない。
【0009】シフトレジスタは、各出力段が、直列接続
された、データシフト用のクロックドインバータとイン
バータ及びインバータに逆並列に接続されたクロックド
インバータからなり、データシフト用のクロックドイン
バータに供給されるシフトクロックは1段毎にその極性
が反転されている。即ち、クロック信号と反転クロック
信号が1段おきに交互に供給されている。
【0010】この際、水平シフトレジスタのシフト方向
を左右双方向とした場合、シフトレジスタの左端段と右
端段のシフトクロックが、各々クロック信号CKと反転
クロック信号*CKとで異なっていると、スタートパル
スに合致するシフトクロックが異なり、スタートパルス
が取り込まれずに左または右のいずれかのシフト動作が
スタートしない問題があった。
【0011】また、p−SiTFTからなる論理ゲート
の高抵抗による信号歪みによる速度不足を補う構成とし
て、水平シフトレジスタの出力を2クロック分以上に長
くした構成や、水平シフトレジスタを複数系列設けてク
ロック周波数に余裕を持たせた構成が採用される。この
場合、隣接あるいは近隣の数列間で、同一のビデオデー
タラインに接続された複数のサンプリングゲートがON
された期間があるため、これらのサンプリングゲート及
びビデオデータラインを介して複数のドレインライン
(DL)が接続された状態が生じる。原画信号は、サン
プリングゲートがOFFした瞬間の電圧がサンプリング
され、画素信号電圧として各ドレインライン(DL)に
供給されるが、この際、サンプリングゲートがOFFす
る直前に、当該サンプリングゲートを含んだ複数のサン
プリングゲートがONされており、これらとビデオデー
タラインを介して接続された複数のドレインライン(D
L)が寄生容量となっている。そして、当該サンプリン
グゲートがOFFとなるシフトクロックのエッジにおい
て、同時に数列分先にあたる列に対応するサンプリング
ゲートがONとなると、これに伴って、当該ドレインラ
イン(DL)を含んだ寄生容量の電荷の移動のために、
瞬間的に信号の歪みが生じる。即ち、当該サンプリング
ゲートがOFFとなる瞬間に、数列先にあるドレインラ
イン(DL)に信号電荷が供給されるため、当該ドレイ
ンライン(DL)に与えられた信号電圧が一瞬歪んでし
まう。このような原画信号のサンプリング時の歪みは、
表示部の中央部においては、ビデオデータライン及びO
Nされたサンプリングゲートを介して接続されるドレイ
ンライン(DL)の本数は、常に同じであるため、一定
の歪みを含んだ画素信号電圧として、各画素に書き込ま
れるため、表示にムラが生じることはない。しかし、表
示部の端部では、当該サンプリングゲートと同じビデオ
データラインに接続された数列先のサンプリングゲート
がONするといったことが無く、中央部と同様の信号歪
みが画素信号電圧に与えられることが無くなる。従っ
て、中央部と端部で、画素信号電圧に差が生じて、コン
トラスト比や、輝度が異なり、表示にムラがでる問題と
なっていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、この課題を解
決するために成され、液晶を挟んで対向配置された一対
の電極基板の一方の対向面の表示部に、複数のゲートラ
インおよびドレインラインが互いに交差して配置され、
これら各交差部に多結晶半導体を用いた第1群の薄膜ト
ランジスタと、この第1群の薄膜トランジスタに各々接
続された液晶駆動用の表示電極とからなる表示画素が形
成されて、行列状に配置され、かつ、前記対向面の周縁
部に、前記第1群の薄膜トランジスタと同じ多結晶半導
体を用いた第2群の薄膜トランジスタが配置されて、前
記各ゲートラインに順次に走査信号電圧を印加する垂直
シフトレジスタからなるゲートドライバー及び外部から
供給された原画信号より前記各ドレインラインに対応す
る画素信号電圧をサンプリングするサンプリングゲート
と前記サンプリングゲートを複数個毎に同一系列により
制御し前記画素信号電圧をサンプリングすべく前記サン
プリングゲートを順次に導通状態とする2系列の水平シ
フトレジスタとからなるドレインドライバーとが構成さ
れた液晶表示装置において、前記2系列の水平シフトレ
ジスタは、シフト方向が左方向/右方向に切り換え可能
の双方向シフトレジスタであり、かつ、それらの出力段
数は1段異なっており、前記表示部の左右両側には、前
記2系列の水平シフトレジスタの出力段数を1段異なら
せるべく対応づけられた調整用表示画素が付加配列され
ている構成である。
【0013】これにより、2系列の水平シフトレジスタ
のスタートパルスが供給される左側出力段と右側出力段
の両方のシフトクロックとして、同じ位相のクロック信
号を供給するようにすることができるため、スタートパ
ルスの供給段を左右で切り換えるのみで、右方向/左方
向切り換え自在の簡易な構造の双方向シフトレジスタが
得られる。
【0014】特に、前記表示部の左右両側に付加配列さ
れる調整用表示画素の列数は、各々前記水平シフトレジ
スタの各段出力が同時にハイレベルとなる出力段数と、
前記シフトレジスタの各同一段出力により制御されるサ
ンプリングゲート数との積の2倍以上である構成であ
る。これにより、有効表示部の端部において、中央部と
同様に、周辺表示画素からの電気的影響を同等に受ける
ため、有効表示領域の全域にわたって、均一な表示品位
が得られる。
【0015】特に、出力段数が偶数の前記水平シフトレ
ジスタは、そのシフト動作を制御する水平クロック信号
の極性が、前記水平シフトレジスタのシフト方向の左方
向/右方向の切り換えと一体で切り換えられる構成であ
る。これにより、2系列の水平シフトレジスタのスター
トパルスを供給すべき全ての左側出力段と全ての右側出
力段に与えられるシフトクロックの位相が全て同じにさ
れるので、スタートパルスの供給段を切り換えること
で、右方向/左方向のいずれのシフト動作が同等に開始
される。
【0016】
【発明の実施の形態】図1に、本発明実施の形態にかか
るドレインドライバーの構成を示す。図の上半分は、各
出力段(S/R)が、直列接続された第1のクロックド
インバータとインバータ及び電荷安定のためにインバー
タに逆並列に接続された第2のクロックドインバータか
らなる第1及び第2の2系列の水平シフトレジスタ
(1,2)である。各系列の出力段(S/R)は配列配
置されたサンプリング用トランスファゲート(3)のO
N/OFFを1個おきに制御するようにされている。即
ち、サンプリングゲート(3)は2個毎に第1の水平シ
フトレジスタ(1)及び第2の水平シフトレジスタ
(2)に交互に接続されている。また、各サンプリング
用トランスファゲート(3)には、ビデオデータライン
(VD)が共通に供給されており、各サンプリングゲー
ト(3)の出力はドレインラインに供給され、図の下部
のマトリクス表示部(4)の各列に送出されている。表
示部(4)に走査信号が与えられて選択された行に関し
て、各表示画素(PX)へ供給すべき画素信号電圧は、
外付け集積回路で作成された原画信号としてビデオデー
タライン(VD)に供給される。原画信号は、第1及び
第2の水平シフトレジスタ(1,2)のシフト動作によ
り順にオンされたサンプリングゲート(3)により、各
水平走査期間中の各列に割り当てられたタイミングでサ
ンプル・ホールドされ、行列的に指定された各表示点に
対応する画素信号電圧として各表示画素(PX)に与え
られる。
【0017】なお、第1及び第2の水平シフトレジスタ
(1,2)の各出力段(S/R)は、第1のクロックド
インバータがクロック信号によりシフト動作が制御され
るとともに、インバータに逆並列接続された第2のクロ
ックドインバータが反転クロック信号により制御され、
かつ、1段ごとにクロック信号と反転クロック信号が交
互に供給されている。第1の水平シフトレジスタ(1)
は第1の水平クロック信号HCKAとその反転クロック
信号*HCKAによりシフト動作が制御され、第2の水
平シフトレジスタ(2)は第2の水平クロック信号HC
KBとその反転クロック信号*HCKBによりシフト動
作が制御される。この第1の水平クロック信号HCKA
と第2の水平クロック信号HCKBは位相が90°ずれ
ており、1段おきに交互にサンプリング動作が制御され
るので、要されるサンプリング周波数から決定されるシ
フトクロック周波数に対して、各系列に供給すべきシフ
トクロック周波数は更に1/2に低減される。
【0018】本発明では、これら第1及び第2の水平シ
フトレジスタ(1、2)はいずれも、シフト方向を左方
向/右方向の双方に切り換え可能な双方向シフトレジス
タである。そして、第1の水平シフトレジスタ(1)は
出力段(S/R)数が奇数であり、第2の水平シフトレ
ジスタ(2)は出力段(S/R)数はこれよりも1段少
ない偶数であり、かつ、これに対応づけて、表示画素
(PX)の両端に数列の調整用表示画素(DP)を設け
ている。更に、第2の水平クロックHCKBとその反転
クロック信号*HCKBは、後で説明するように、右方
向シフト時と左方向シフト時でその極性が反転される。
【0019】特に本実施の形態では、表示画素(PX)
に対応づけられた水平シフトレジスタ(1,2)の出力
段に加えて、その両端に4段以上を追加し、これに対応
づけて、表示部の両端に4列以上の調整用表示画素(D
P)が付加配列している。そして、右方向シフト時に
は、水平スタートパルスは、水平シフトレジスタ(1,
2)の左側出力段(S/R)に供給され、このスタート
パルスに第1の水平クロック信号HCKAと第2の水平
クロック信号HCKBが合致して右シフト動作が開始さ
れる。一方、左方向シフト時には、スタートパルスが水
平シフトレジスタ(1,2)の右側出力段(S/R)に
供給されるとともに、第2の水平クロック信号HCKB
とその反転クロック信号*HCKBの極性が反転され、
第1のクロック信号HCKA及び逆極性にされた第2の
水平クロック信号の反転クロック信号−*HCKBがス
タートパルスに合致して左シフト動作が開始される。
【0020】図2は、第1及び第2の水平シフトレジス
タ(1,2)の動作タイミング図である。第1の水平ク
ロック信号HCKA(とその反転クロック信号*HCK
A)、第2の水平クロック信号HCKB(とその反転ク
ロック信号*HCKB)、及び、これら水平クロック信
号HCKA,HCKBの2つのハイレベル期間に共通に
合致するスタートパルスSTがある。スタートパルスS
Tに合致した第1の水平クロック信号HCKAがハイレ
ベルとなった1/2クロック期間と次の1/2クロック
期間に第1の水平シフトレジスタ(1)の1段目の出力
段(S/R)からハイレベルが出力される(OUTA
1)。続いて、スタートパルスSTに合致した第2の水
平クロック信号HCKBがハイレベルとなった1/2ク
ロック期間と次の1/2クロック期間に第2の水平シフ
トレジスタの1段目の出力段(S/R)からハイレベル
が出力される(OUTB1)。この出力OUTB1はO
UTA1から1/4クロック期間遅れて出される。続い
て、OUTA1から1/2クロック期間遅れて第1のシ
フトレジスタ(1)の2段目の出力段(S/R)からハ
イレベルが出力される(OUTA2)。以下、OUTB
2、OUTA3、OUTB3・・・と続いていく。即
ち、第1及び第2の水平シフトレジスタ(1,2)から
パラレルに取り出される制御信号は、1/4クロック期
間ずつ遅れて出され、そのハイレベル期間の長さは1ク
ロック期間である。従って、第1のシフトレジスタ
(1)と第2のシフトレジスタ(2)と合わせて、常に
4つの出力段(S/R)が1/4クロック期間同時にハ
イレベルを出力している。
【0021】各段出力(OUTA1,OUTB1・・O
UTAn,OUTBn・・)は、各サンプリングゲート
(3)をONとし、これらサンプリングゲート(3)が
OFFする瞬間の原画信号電圧を、画素信号電圧として
各々のドレインラインに供給する。本実施の形態では、
上で述べたように、常時4つのサンプリングゲート
(3)がONされており、これらのサンプリングゲート
(3)と、ビデオデータライン(VD)を介して4本の
ドレインラインが導通接続された状態となっている。こ
のため、例えば第1のシフトレジスタ(1)の第n段に
関して、第1の水平クロック信号HCKA(またはその
反転クロック信号*HCKA)の立ち上がりエッジにお
いて、サンプリングゲート(3)がOFFする瞬間Tに
は、4段先の第n+2段目のサンプリングゲート(3)
がONとなる。この時、第1のシフトレジスタ(1)と
第2のシフトレジスタ(2)の第n段及び第n+1段の
サンプリングゲート(3)とビデオデータライン(V
D)を介して、導通接続されたドレインラインにより寄
生容量が生成された状態にある。従って、第1のシフト
レジスタ(2)の第n+2段のサンプリングゲート
(3)が開いてビデオデータライン(VD)からそのド
レインラインへ電荷が流れ込んだ瞬間、原画信号が一瞬
歪み、この電圧が当該サンプリングゲート(3)がOF
Fしてサンプリングされることになる。このような画素
信号電圧の歪みは、表示部の中央部においてはほぼ一定
であるが、従来では、表示部の端部においては、当該の
サンプリングゲート(3)がOFFする瞬間に、これと
同時に数段分先でONするサンプリングゲート(3)が
なく、従って、画素信号電圧の歪みが無い。このような
場合、端の4段分に対応する表示部(4)が、中央部と
はコントラスト比が異なり、表示のムラとなる問題があ
った。
【0022】本発明では、このような問題を解決するた
めに、図1に示すように、水平シフトレジスタの両端に
4段以上の出力段(S/R)と、これに対応づけて表示
画素(PX)の両端に4列以上の調整用表示画素(D
P)を設けている。これにより、表示画素(PX)の端
列において、サンプリングゲート(3)がOFFする瞬
間に、これよりも4段先の調整用表示画素(DP)に対
応づけれたサンプリングゲート(3)がONするため、
中央部と同様に、画素信号電圧に一定の歪みが加えら
れ、表示部の全域で表示品位の均質な画面が得られる。
また、調整用表示画素(DP)は、対向基板側に設けら
れた遮光層により覆われ、非表示とされている。
【0023】図3は本発明実施の形態にかかるLCDの
構成を示す図である。中央の表示部にはゲートライン
(GL)とドレインライン(DL)が縦横に配置され、
その交差部には、スイッチング素子であるp−SiTF
T(SE)と液晶駆動用の画素容量(LC)と電荷保持
用の補助容量(SC)が形成され、表示画素を構成して
いる。この表示部の周辺には、スイッチング素子(S
E)と同じp−SiTFTにより構成されたゲートライ
ン(GL)駆動用のゲートドライバー(GD)及びドレ
インライン(DL)駆動用のドレインドライバー(D
D)が配置されている。
【0024】これらゲートドライバー(GD)及びドレ
インドライバー(DD)は、各々垂直シフトレジスタ及
び水平シフトレジスタからなる。ゲートドライバー(G
D)には垂直スタートパルスVST及び垂直クロック信
号VCKとその反転クロック信号*VCKが供給され、
ドレインドライバー(DD)には水平スタートパルスH
ST、及び、水平シフトレジスタの系列数に合わせて2
つの水平クロック信号HCKA、HCKBとそれらの反
転クロック信号*HCKA、HCKB、更に、原画信号
VDSGが供給されている。本発明では、出力段数を偶
数とされた方のシフトレジスタ(2)に供給すべき水平
クロック信号HCKBとその反転クロック信号*HCK
Bを図4に示す極性切り換え回路(SW)を介して供給
する構成としている。
【0025】図4に示す如く、この極性切り換え回路
は、2つのEXORゲート(5)により構成され、これ
らEXORゲート(5)の一方の入力端に水平クロック
信号HCKBとその反転クロック信号*HCKBをそれ
ぞれ供給し、他方の入力端に極性切り換え制御信号CH
Nを共通に供給している。これにより、極性切り換え制
御信号CHNをハイレベルにすると、水平クロック信号
HCKB及びその反転クロック信号*HCKBが供給さ
れたEXORゲート(5)は各々逆極性に切り換えられ
た水平クロック信号HCKB’及びその反転クロック信
号*HCKB’が出力される。逆に、極性切り換え制御
信号CHNをロウにすると、水平クロック信号HCKB
及びその反転クロック信号*HCKBはそのままの極性
で出力される。
【0026】この極性切り換え回路は、スイッチング用
TFT(SE)及びドレインドライバー(DD)、ゲー
トドライバー(GD)と同様、同一基板上にp−SiT
FTを形成することで、一体的に作り込まれる。そし
て、極性切り換え制御信号CHNは、水平シフトレジス
タ(1,2)のシフト方向切り換えと、その時のスター
トパルス供給段の切り換えと一体で外部より制御する。
【0027】本発明では、水平シフトレジスタ(1,
2)は双方向シフトレジスタであり、その一方の水平シ
フトレジスタ(1)の出力段(S/R)数を奇数とし、
他方の水平シフトレジスタ(2)の出力段(S/R)数
をそれよりも1段少ない偶数としている。そして、図1
に示すように、表示画素(PX)群の左側に4列、右側
に5列の調整用表示画素(DP)を設け、これに対応づ
けて、水平シフトレジスタ(1,2)の出力段(S/
R)数を増やすことで、第1のシフトレジスタ(1)の
出力段数を奇数、第2のシフトレジスタ(2)の出力段
数を偶数としている。
【0028】右方向シフトの場合、スタートパルスST
は、水平シフトレジスタ(1,2)の左端出力段(S/
R)に供給され、図2に示すように、第1の水平クロッ
ク信号HCKA及び第2のHCKBに合致してシフト動
作が開始される。但し、初めの4段、即ち、第1及び第
2のシフトレジスタ(1,2)の初めの2段は、画素信
号電圧が調整用表示画素(DP)に供給され、実際に表
示は行われない。そして、続く5段目、即ち、第1のシ
フトレジスタ(1)の3段目より、画素信号電圧のサン
プリングが行われ、表示画素(PX)へと供給される。
また、終わりの5段、即ち、第1のシフトレジスタ
(1)の終わりの3段と第2のシフトレジスタ(2)の
終わりの2段も調整用表示画素(DP)により表示が行
われない。結局、これらに対応する表示部(4)の左の
4列と右の5列が非表示領域となっている。
【0029】左方向シフトの場合は、スタートパルスS
Tは、水平シフトレジスタ(1,2)の右端出力段(S
/R)に供給され、第1の水平クロック信号HCKA及
び逆極性にされた第2の水平クロック信号の反転信号−
*HCKBに合致してシフト動作が開始される。第2の
シフトレジスタ(2)は出力段数が偶数であるので、そ
の右端段は、左端段とシフトクロックが互いに位相が1
80°ずれている。従って、第2のシフトレジスタ
(2)の右端には第2の水平クロック信号HCKBの反
転クロック信号が供給されているので、第2のシフトレ
ジスタ(2)へ与える第2の水平クロック信号HCKB
とその反転クロック信号*HCKBを、極性切り換え回
路(SW)により極性を切り換えることで、結局、右端
に供給されるシフトクロックは第2の水平クロック信号
HCKBと同じ信号になる。これより、左方向シフト時
にも、図2に示した内容と同じく、第1のシフトレジス
タ(1)に供給された第1の水平クロック信号HCKA
と、第2のシフトレジスタ(2)に供給された第2の水
平クロック信号HCKBのハイレベルにスタートパルス
STが合致して左方向シフトが開始される。
【0030】この時、右方向シフトの場合と同様に、右
側の5段、即ち、第1のシフトレジスタ(1)の右側の
3段及び第2のシフトレジスタ(2)の右側の2段と、
左側の4段、即ち、第1及び第2のシフトレジスタ
(1,2)の左側2段に対応した列では、画素信号電圧
は調整用表示画素(DP)に供給され非表示となる。従
って、右方向シフト時と左方向シフト時は、表示される
映像が1列分ずれることなる。
【0031】本実施の形態では、その有効表示画素(P
X)に対応づけられた第1及び第2の水平シフトレジス
タ(1,2)の出力段数はいずれも偶数である。従っ
て、図2に示されるように、同時にハイレベルが出され
る出力段(S/R)数の4以上で、かつ、第1のシフト
レジスタ(1)の出力段(S/R)数を奇数とすべく、
左側に4段と、右側に5段を増設している。
【0032】なお、LCDパネルの種類により、有効画
素に対応する水平シフトレジスタ(1,2)の各段出力
段数が本実施の形態と異なる場合、本発明の主旨に従っ
て、水平シフトレジスタ(1,2)の増設段数を最適に
設定することができる。例えば、第1及び第2の水平シ
フトレジスタ(1,2)の出力段数が同数で奇数の場
合、第2のシフトレジスタ(2)の出力段数を偶数にす
べく増設する段数は両側に各々2段と3段で、第1のシ
フトレジスタ(1)の出力段数を奇数のまま増設する段
数は両側に各々3段ずつとなる。これにより、第1及び
第2の水平シフトレジスタ(1、2)に関して増設分の
段数は左右で5段と6段となり、同時にハイレベルが出
される出力段(S/R)数の4以上を最少で満たしてい
る。また、有効画素に対応づけられた第1のシフトレジ
スタ(1)の出力段数が奇数で、第2のシフトレジスタ
(2)の出力段数がこれよりも1段少ない偶数の場合、
第1及び第2の水平シフトレジスタ(1,2)の両端に
2段ずつ増設すれば、両側にちょうど4段が増設され
る。また、第1のシフトレジスタ(1)が偶数で、第2
のシフトレジスタ(2)がこれよりも1段少ない奇数で
ある場合、第1のシフトレジスタ(1)と第2のシフト
レジスタ(2)の各々の両端に2段と3段を増設するこ
とにより、第1のシフトレジスタ(1)は奇数段で第2
のシフトレジスタ(2)はそれよりも1段少ない偶数段
となり、かつ、第1及び第2の水平シフトレジスタ
(1,2)の両側には、各々合わせて4段と6段が増設
される。
【0033】また、調整用表示画素(DP)はドレイン
ラインの他に、スイッチング素子、画素容量及び補助容
量を形成することは必ずしも必要ではない。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明
で、表示部の周辺の駆動回路を一体的に内蔵した液晶表
示装置において、駆動回路をなすシフトレジスタを、簡
易な構成で双方向とするとともに、表示部の両端部に最
適列数の調整用表示画素を設けたことにより、画像を左
右で可逆とし、かつ、表示部の中央部と端部で表示品位
の差のない均一な画像が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるドレインドライバ
ーの構成図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかるシフトレジスタの
タイミング図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかるLCDの構成図で
ある。
【図4】極性切り換え回路のブロック図である。
【図5】液晶表示装置の構成図である。
【符号の説明】
1 第1の水平シフトレジスタ 2 第2の水平シフトレジスタ 3 サンプリングゲート 4 表示部 5 EXORゲート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/133 550 G02F 1/133 505 G09G 3/36 G11C 19/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶を挟んで対向配置された一対の電極
    基板の一方の対向面の表示部に、複数のゲートラインお
    よびドレインラインが互いに交差して配置され、これら
    各交差部に多結晶半導体を用いた第1群の薄膜トランジ
    スタと、この第1群の薄膜トランジスタに各々接続され
    た液晶駆動用の表示電極とからなる表示画素が形成され
    て行列状に配置され、前記対向面の周縁部には、前記第
    1群の薄膜トランジスタと同じ多結晶半導体を用いた第
    2群の薄膜トランジスタが配置されて、前記各ゲートラ
    インに順次に走査信号電圧を印加する垂直シフトレジス
    タからなるゲートドライバー、及び、外部から供給され
    た原画信号より前記各ドレインラインに対応する画素信
    号電圧をサンプリングするサンプリングゲートと前記サ
    ンプリングゲートを2個毎に同一系列により制御し前記
    画素信号電圧をサンプリングすべく前記各サンプリング
    ゲートを順次に導通状態とする2系列の水平シフトレジ
    スタとからなるドレインドライバーが構成された液晶表
    示装置において、 前記2系列の水平シフトレジスタは、シフト方向が左方
    向/右方向に切り換え可能の双方向シフトレジスタであ
    り、かつ、それらの出力段数は1段異なっており、前記
    表示部の左右両側には、前記2系列の水平シフトレジス
    タの出力段数を1段異ならせるべく対応づけられた調整
    用表示画素が付加配列されていることを特徴とする液晶
    表示装置。
  2. 【請求項2】 前記表示部の左右両側に付加配列される
    調整用表示画素の列数は、各々前記水平シフトレジスタ
    の各段出力が同時にハイレベルとなる出力段数と、前記
    シフトレジスタの各同一段出力により制御されるサンプ
    リングゲート数との積の2倍以上であることを特徴とす
    る請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 出力段数が偶数の前記水平シフトレジス
    タは、そのシフト動作を制御する水平クロック信号の極
    性が、前記水平シフトレジスタのシフト方向の左方向/
    右方向の切り換えと一体で切り換えられることを特徴と
    する請求項1記載の液晶表示装置。
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