JP3432703B2 - 炊飯機能付ガスこんろ - Google Patents

炊飯機能付ガスこんろ

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JP3432703B2 JP16010197A JP16010197A JP3432703B2 JP 3432703 B2 JP3432703 B2 JP 3432703B2 JP 16010197 A JP16010197 A JP 16010197A JP 16010197 A JP16010197 A JP 16010197A JP 3432703 B2 JP3432703 B2 JP 3432703B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通常の煮炊調理に
加えて炊飯を行い得られるようにした炊飯機能付ガスこ
んろに関する。
【0002】
【従来の技術】炊飯機能付ガスこんろは、バーナで加熱
する被調理物の温度を検出する温度センサと、バーナを
制御する制御手段とを備え、モード選択子により制御手
段の制御モードとして炊飯モードを選択した時に温度セ
ンサからの信号に基いて炊飯制御、例えば、温度センサ
の検出温度が炊飯完了温度に上昇したときにバーナを消
火するような制御を実行している。
【0003】ところで、ガスこんろには、バーナへのガ
ス供給路に介設した手動式の流量調整弁が設けられてお
り、流量調整弁の操作でバーナの火力を調整している
が、炊飯する場合、火力が強過ぎると芯が残ったり焦げ
が生じ、火力が弱過ぎると時間がかかり過ぎたり炊上り
がベチャッとし、良好な炊飯を行うことができない。
【0004】そのため、従来は、流量調整弁を操作して
バーナの火力を調整する火力調整子の操作ガイド表示と
して炊飯に適した火力が得られる炊飯位置を示す表示を
設け、モード選択子で炊飯モードを選択すると共に、火
力調整子を炊飯位置に合わせて炊飯を行うようにしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例のもので
は、炊飯に際しモード選択子と火力調整子とを共に適切
に操作する必要があるが、モード選択子で炊飯モードを
選択するだけで炊飯できるものと誤解し、火力調整子を
炊飯位置に合わせないまま炊飯を行って、焦げを生じた
り米の芯が残るといった失敗をすることがある。
【0006】本発明は、以上の点に鑑み、炊飯に際して
の火力の調整し忘れによる炊飯の失敗を防止することを
課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明では、バーナで加熱する被調理物の温度を検出す
る温度センサと、バーナを制御する制御手段とを備え、
モード選択子により制御手段の制御モードとして炊飯モ
ードを選択した時に温度センサからの信号に基いて炊飯
制御を実行するようにした炊飯機能付ガスこんろであっ
て、バーナへのガス供給路に介設した流量調整弁を操作
してバーナの火力を調整する火力調整子の操作表示ガイ
ドとして炊飯に適した火力が得られる炊飯位置を示す表
示を設けるものにおいて、モード選択子による炊飯モー
ドの選択時に火力調整子が炊飯位置に合致していないと
きこれを報知する報知手段を設けている。
【0008】これによれば、炊飯モードを選択して炊飯
する際、火力を調整し忘れているとこれが報知手段によ
って使用者に知らされるから、火力の調整し忘れによる
炊飯の失敗が防止される。
【0009】尚、報知手段の報知作動を所定時間経過後
に停止するようにしても良いが、火力の調整忘れをより
確実に防止するには、報知手段の報知作動を火力調整子
が炊飯位置に合わされるまで継続することが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、グリル1と右側の大バー
ナ2と左側の標準バーナ3とを有するガスこんろを示し
ており、標準バーナ3の内径部には被調理物の温度を鍋
底に当接して検出する温度センサ3aが設けられてい
る。こんろの前面パネル4には、グリル1用のバーナ
(図示せず)の点消火ボタン5と、大バーナ2用の点消
火ボタン6と、その上の大バーナ6用の火力調整子7
と、標準バーナ3用の点消火ボタン8と、その上の標準
バーナ3用の火力調整子9と、モード選択子たる複数の
選択ボタン10とが設けられている。
【0011】炊飯は標準バーナ3を用いて行うようにし
ている。標準バーナ3用のガス供給路には、図2に示す
如く、上流側から順に、電磁安全弁11と、元弁12
と、流量調整弁13と、バイパスオリフィス14a付き
の温調用電磁弁14とが介設されている。電磁安全弁1
1と元弁12と流量調整弁13とは、図3に示す如く、
バルブユニットのバルブケーシング15に組込まれてい
る。バルブケーシング15の前端には、点消火ボタン8
の裏面に当接するばね16aで前方(図3で左方)に付
勢される可動子16が設けられており、可動子16に押
されるロッド17をバルブケーシング15に挿入して、
ロッド17の後端を電磁安全弁11の弁体11aに対向
させ、また、ロッド17の中間部に元弁12の弁体12
aを取付けている。
【0012】可動子16は、ハートカム式のプッシュプ
ッシュ機構18により後方の押し切り位置からの復帰動
作が中間位置で係止されるようになっている。点消火ボ
タン8を押すと、可動子16を介してロッド17が後方
に押動され、元弁12が開弁されると共に電磁安全弁1
1が押圧開弁され(図3の状態)、同時に図外の点火ス
イッチがオンされて標準バーナ3に点火される。標準バ
ーナ3に点火されると、標準バーナ3に臨ませた熱電対
19(図2参照)の起電力で電磁安全弁11が開弁状態
に保持される。この状態で点消火ボタン8の押し操作を
解き、可動子16をプッシュプッシュ機構18で係止さ
れる中間位置に戻す。この中間位置では、電磁安全弁1
1の押圧は解かれるが、元弁12は開弁状態に維持さ
れ、標準バーナ3は着火状態に維持される。点消火ボタ
ン8を再度押し操作すると、可動子16の中間位置での
係止が解かれ、押し操作の解除で可動子16が前方位置
に復帰して元弁12が閉じられ、標準バーナ3は消火さ
れる。
【0013】流量調整弁13は、バルブケーシング15
に形成した上方にのびる立上り部15aの上端部分に回
動及び上下動自在に挿入したニードル弁で構成されてい
る。立上り部15aの上端にはキャップ20が装着され
ており、キャップ20に斜状のガイド穴20aを形成し
て、流量調整弁13の上端部に取付けたピン13aをガ
イド穴20aに係合させている。そして、キャップ20
の上面にレバー21を軸21aで枢着し、レバー21に
ピン13aを挟むフォーク部21bを形成し、レバー2
1の回動で流量調整弁13が回動しつつガイド穴20a
に案内されて上下動し、バーナ3への供給ガス量が増減
されるようにしている。レバー21は、スプリングジョ
イント21cを介して前方にのびる連結部21dを備え
ており、この連結部21dの前端に前記火力調整子9を
取付けている。そして、火力調整子9を図1で右方にス
ライドさせると流量調整弁13が下動し、ガス量が減少
してバーナ3の火力が弱くなり、火力調整子9を左方に
スライドさせると流量調整弁13が上動し、ガス量が増
加してバーナ3の火力が強くなり、火力を強火(例えば
2300kcal/h)と弱火(例えば500kcal
/h)との間で任意に調整できるようにしている。
【0014】ところで、炊飯に適した火力は中火(例え
ば1100kcal/h)であり、前面パネル4に、火
力調整子9の操作ガイド表示として、火力調整子9の操
作範囲の左端の「強」と右端の「弱」に加え、炊飯に適
した火力を得られる中間位置の「炊飯」を表示してい
る。そして、前面パネル4の裏面に、火力調整子9が
「炊飯」位置にスライドされたときにこれを火力調整子
9やレバー21に当接して検出するリミットスイッチ等
から成るポジションセンサ22を設けている。
【0015】ポジションセンサ22と前記温度センサ3
aと前記モード選択ボタン10とからの信号はマイクロ
コンピュータから成る制御手段23に入力されている。
モード選択ボタン10としては、炊飯ボタン10aと、
天ぷらボタン10bと、湯沸しボタン10cと、煮物ボ
タン10dとが設けられている。制御手段23は点消火
ボタン8の押し操作による標準バーナ3への点火時に起
動されるようになっており、点火後に上記各モード選択
ボタン10a〜10dを押すと、制御手段23は炊飯モ
ード、天ぷらモード、湯沸しモード、煮物モードのうち
の対応するモードでの制御を実行し、何れのボタン10
a〜10dも押さないときは過熱防止モードでの制御を
実行する。
【0016】天ぷらモードや湯沸しモードや煮物モード
では、温度センサ3aの検出温度が各モードに適した温
度、例えば、天ぷらモードでは180℃、湯沸しモード
では100℃、煮物モードでは120℃に維持されるよ
うに、温調用電磁弁14を開閉制御する。
【0017】過熱防止モードでは、空炊き等で温度セン
サ3aの検出温度が異常(例えば250℃)に上昇した
とき、熱電対19と電磁安全弁11との接続回路に介入
した消火スイッチ24をオフし、電磁安全弁11を閉じ
て標準バーナ3を消火する。尚、天ぷらモードや湯沸し
モードや煮物モードの選択時にも、空炊きによる温度の
異常上昇に対処するため過熱防止モードでの制御を行
う。
【0018】炊飯モードでは、図4に示す如く、ポジシ
ョンセンサ22からの信号に基いて火力調整子9が「炊
飯」位置に合致しているか否かを判別し(S1)、合致
していない場合は前面パネル4の裏側に設けたブザー等
の報知手段25を作動させ(S2)、使用者に火力を調
整し忘れていることを知らせ、火力調整子9が「炊飯」
位置に合わせられたとき報知手段25の報知作動を停止
する(S3)。その後、温度センサ3aからの信号に基
づいて炊飯制御を実行する。本実施形態では、温度セン
サ3aの検出温度Tが炊飯完了温度TS(例えば140
℃)に上昇したところで(S4)、消火スイッチ24を
オフして標準バーナ3を消火する(S5)。
【0019】図4のものでは、火力調整子9を「炊飯」
位置に合わせるまで報知手段25の報知作動が継続され
るが、図5に示すように、報知手段25の作動開始から
の経過時間tを計測して、tが所定の設定時間ts(例
えば5秒)以上になったとき(S6)、報知手段25の
報知作動を停止することも可能である。然し、火力の調
整し忘れを防止するには、図4に示す方式のように火力
調整子9を「炊飯」位置に合わせるまで報知作動を継続
することが望ましい。
【0020】尚、火力調整子9が「炊飯」位置に合致し
ている場合と合致していない場合とで報知手段25によ
り異なる音を出すようにしても良い。例えば、合致して
いる場合に炊飯モードであることを知らせるために短時
間(例えば2秒)“ピ、ピ、ピ”の音を出し、合致して
いない場合に合致するまで“ピー、ピー”の警報音を出
すようにしても良い。また、報知手段25を警報ランプ
等の視覚的に報知するものに構成しても良い。
【0021】また、上記実施形態では、熱電対19を電
磁安全弁11に接続する安全弁回路を設けているが、熱
電対19の出力を制御手段23に入力し、熱電対19か
らの出力や温度センサ3aからの出力に応じて制御手段
23により電磁安全弁11の通電を制御するようにして
も良い。
【0022】以上、元弁12と流量調整弁13とを設け
るこんろについて説明したが、元弁と流量調整弁とを兼
用する回転式ガスコックを用いるこんろにも同様に本発
明を適用できる。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、炊飯モードを選択して炊飯する際、火力を調
整し忘れるとこれが使用者に知らされるから、火力の調
整忘れによる炊飯の失敗を未然に防止でき、使い勝手が
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明こんろの一例の斜視図
【図2】 バーナのガス回路とその制御系とを示す回路
【図3】 ガス回路に設けるバルブユニットの断面図
【図4】 炊飯モードでの制御プログラムを示すフロー
チャート
【図5】 炊飯モードでの制御プログラムの他の例を示
すフローチャート
【符号の説明】
3 バーナ 3a 温度センサ 9 火力調整子 10 モード選択子 13 流量調整弁 23 制御手段 25 報知手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナで加熱する被調理物の温度を検出
    する温度センサと、バーナを制御する制御手段とを備
    え、モード選択子により制御手段の制御モードとして炊
    飯モードを選択した時に温度センサからの信号に基いて
    炊飯制御を実行するようにした炊飯機能付ガスこんろで
    あって、 バーナへのガス供給路に介設した流量調整弁を操作して
    バーナの火力を調整する火力調整子の操作表示ガイドと
    して炊飯に適した火力が得られる炊飯位置を示す表示を
    設けるものにおいて、 モード選択子による炊飯モードの選択時に火力調整子が
    炊飯位置に合致していないときこれを報知する報知手段
    を設ける、 ことを特徴とする炊飯機能付ガスこんろ。
  2. 【請求項2】 前記報知手段の報知作動を所定時間経過
    後に停止することを特徴とする請求項1に記載の炊飯機
    能付ガスこんろ。
  3. 【請求項3】 前記報知手段の報知作動を火力調整子が
    炊飯位置に合わされるまで継続することを特徴とする請
    求項1に記載の炊飯機能付ガスこんろ。
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