JP3432629B2 - 銅箔の表面処理液並びにその処理液を用いた多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents
銅箔の表面処理液並びにその処理液を用いた多層プリント配線板の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅箔の表面処理液並び
にその処理液を用いた多層プリント配線板の製造方法に
関する。
にその処理液を用いた多層プリント配線板の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】通常、多層プリント配線板は、複数の内
層回路と、外層回路と、各回路層を絶縁する絶縁層と、
各回路層間の接続を行なうスルーホールあるいはバイア
ホールとから構成されている。
層回路と、外層回路と、各回路層を絶縁する絶縁層と、
各回路層間の接続を行なうスルーホールあるいはバイア
ホールとから構成されている。
【0003】ところで、各回路層と絶縁層とは、強固に
接着させなければならず、この両者の接着力が弱いと、
配線板に電子部品をはんだで接続する際、層間剥離やボ
イド等の不具合が生じる。
接着させなければならず、この両者の接着力が弱いと、
配線板に電子部品をはんだで接続する際、層間剥離やボ
イド等の不具合が生じる。
【0004】この回路層と絶縁層との接着力を高めるた
めに、例えば「プリント回路技術便欄」第二版、705
頁〜708頁(1993年日刊工業新聞社発行)に記載
されているように、内層回路表面の銅箔を亜塩素酸ナト
リウムやペルオクソニ硫酸塩等の酸化剤による化学処理
を行なうことが知られている。
めに、例えば「プリント回路技術便欄」第二版、705
頁〜708頁(1993年日刊工業新聞社発行)に記載
されているように、内層回路表面の銅箔を亜塩素酸ナト
リウムやペルオクソニ硫酸塩等の酸化剤による化学処理
を行なうことが知られている。
【0005】この酸化剤による化学処理では、銅箔表面
に酸化銅の針状の微細結晶が形成され、この微細な凹凸
により、絶縁樹脂と銅箔との接着強度を高めるというも
のである。
に酸化銅の針状の微細結晶が形成され、この微細な凹凸
により、絶縁樹脂と銅箔との接着強度を高めるというも
のである。
【0006】また、この酸化剤による化学処理の前に、
通常は、銅箔表面に粗さの大きい粗化表面を与えるため
に、ソフトエッチング加工を実施することが多い。
通常は、銅箔表面に粗さの大きい粗化表面を与えるため
に、ソフトエッチング加工を実施することが多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、酸化剤
による化学処理は、処理液温度が70℃以上と高く、各
処理液をそれぞれの槽に準備し、次々に浸漬するバッチ
処理方法では、酸化剤の蒸気による作業者への安全が損
なわれることがあり、作業安全上好ましいものではなか
った。
による化学処理は、処理液温度が70℃以上と高く、各
処理液をそれぞれの槽に準備し、次々に浸漬するバッチ
処理方法では、酸化剤の蒸気による作業者への安全が損
なわれることがあり、作業安全上好ましいものではなか
った。
【0008】また、処理を効率的に行なうために、ソフ
トエッチング工程、酸化剤による化学処理工程を連続的
に行なう場合に、ソフトエッチングの工程は、液温も低
く、連続化は容易であるが、それに続く酸化剤による化
学処理は、上述したように一般に液温が70℃以上と高
く、ベルトコンベヤで搬送しながら、各処理液をスプレ
ー噴霧する連続処理装置では、耐熱性や処理時間が長期
化することから、大がかりな装置を必要とし、設備コス
トの高騰化を招くという欠点があった。
トエッチング工程、酸化剤による化学処理工程を連続的
に行なう場合に、ソフトエッチングの工程は、液温も低
く、連続化は容易であるが、それに続く酸化剤による化
学処理は、上述したように一般に液温が70℃以上と高
く、ベルトコンベヤで搬送しながら、各処理液をスプレ
ー噴霧する連続処理装置では、耐熱性や処理時間が長期
化することから、大がかりな装置を必要とし、設備コス
トの高騰化を招くという欠点があった。
【0009】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、内層回路と絶縁樹脂との強固な接着が期待
できるとともに、作業安全上も好ましく、かつ、処理時
間を短縮化できる等、処理作業効率に優れた銅箔の表面
処理液並びにその処理液を用いた多層プリント配線板の
製造方法を提供することを目的とする。
れたもので、内層回路と絶縁樹脂との強固な接着が期待
できるとともに、作業安全上も好ましく、かつ、処理時
間を短縮化できる等、処理作業効率に優れた銅箔の表面
処理液並びにその処理液を用いた多層プリント配線板の
製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る銅箔の表面処理液は、塩化第二銅、塩
酸、及び水からなるエッチング液に、硫化カリウム、硫
化ナトリウム、ヨウ化カリウム、及びヨウ化ナトリウム
からなるグループから選択された1種以上の物質を添加
したことを特徴とする。
に、本発明に係る銅箔の表面処理液は、塩化第二銅、塩
酸、及び水からなるエッチング液に、硫化カリウム、硫
化ナトリウム、ヨウ化カリウム、及びヨウ化ナトリウム
からなるグループから選択された1種以上の物質を添加
したことを特徴とする。
【0011】更に、上記塩化第二銅の濃度は20〜12
0g/l、36%塩酸の濃度は100〜700ml/
l、硫化カリウム又は硫化ナトリウムの濃度は1〜50
0mg/lであることが好ましい。
0g/l、36%塩酸の濃度は100〜700ml/
l、硫化カリウム又は硫化ナトリウムの濃度は1〜50
0mg/lであることが好ましい。
【0012】塩化第二銅の濃度が20g/l未満である
と、銅箔のエッチング量が著しく少ないため、微細な粗
化表面が得られにくい。
と、銅箔のエッチング量が著しく少ないため、微細な粗
化表面が得られにくい。
【0013】逆に塩化第二銅の濃度が120g/lを越
えた場合、銅箔のエッチング量が著しく増加するため、
銅箔の厚さが過度に減少するため望ましくない。
えた場合、銅箔のエッチング量が著しく増加するため、
銅箔の厚さが過度に減少するため望ましくない。
【0014】また、塩酸の濃度が100ml/l未満で
あると、銅箔表面の微細な粗化表面が得られにくくな
り、逆に、塩酸の濃度が700ml/lを越えた場合、
銅箔表面のエッチングされない箇所が残り易くなり、所
望のエッチング効果が期待できない。
あると、銅箔表面の微細な粗化表面が得られにくくな
り、逆に、塩酸の濃度が700ml/lを越えた場合、
銅箔表面のエッチングされない箇所が残り易くなり、所
望のエッチング効果が期待できない。
【0015】また、硫化カリウムあるいは硫化ナトリウ
ムの濃度が1mg/l未満であると、表面粗化効果が現
れず、逆に、500mg/lを越えると、所望の効果は
得られるものの、経済的ではない。
ムの濃度が1mg/l未満であると、表面粗化効果が現
れず、逆に、500mg/lを越えると、所望の効果は
得られるものの、経済的ではない。
【0016】同様に、ヨウ化カリウム又はヨウ化ナトリ
ウムの濃度が50mg/l未満であると、所望の銅箔表
面の粗化効果が得られず、逆に、1000mg/lを越
えた場合、所望の効果は得られるものの、経済的ではな
い。
ウムの濃度が50mg/l未満であると、所望の銅箔表
面の粗化効果が得られず、逆に、1000mg/lを越
えた場合、所望の効果は得られるものの、経済的ではな
い。
【0017】更に、上述した銅箔の表面処理液を用い
て、多層プリント配線板を製造するには、内層回路板に
所定パターンで形成された銅箔表面に、塩化第二銅、塩
酸、及び水からなるエッチング液に、硫化カリウム、硫
化ナトリウム、ヨウ化カリウム、及びヨウ化ナトリウム
からなるグループから選択された1種以上の物質を添加
した処理液に接触させ、水洗,乾燥処理後、絶縁性有機
接着シートあるいはプリプレグと積層一体化することに
より製造することができる。
て、多層プリント配線板を製造するには、内層回路板に
所定パターンで形成された銅箔表面に、塩化第二銅、塩
酸、及び水からなるエッチング液に、硫化カリウム、硫
化ナトリウム、ヨウ化カリウム、及びヨウ化ナトリウム
からなるグループから選択された1種以上の物質を添加
した処理液に接触させ、水洗,乾燥処理後、絶縁性有機
接着シートあるいはプリプレグと積層一体化することに
より製造することができる。
【0018】その後、スルーホールの必要な箇所に孔を
明け、孔内壁を金属化し、外層回路を形成することによ
り、多層プリント配線板とすることがてきる。
明け、孔内壁を金属化し、外層回路を形成することによ
り、多層プリント配線板とすることがてきる。
【0019】また、内層回路板に形成された所定パター
ンの銅箔表面に処理液を接触させるには、処理液に浸漬
する方法や、ポンプ等により圧力を加え、スプレーノズ
ルから噴霧する方法等があり、その条件としては、銅箔
の厚み減少が、平均厚さに換算して、2μm以下となる
条件とすることが好ましく、このことは、予め液温,接
触時間,スプレー圧力等の処理条件を減少する銅箔の厚
さに応じて制御すれば良い。
ンの銅箔表面に処理液を接触させるには、処理液に浸漬
する方法や、ポンプ等により圧力を加え、スプレーノズ
ルから噴霧する方法等があり、その条件としては、銅箔
の厚み減少が、平均厚さに換算して、2μm以下となる
条件とすることが好ましく、このことは、予め液温,接
触時間,スプレー圧力等の処理条件を減少する銅箔の厚
さに応じて制御すれば良い。
【0020】また、減少する厚さを2μ以下とする理由
は、導体の厚さの減少により導体抵抗の増大を抑えるた
めである。
は、導体の厚さの減少により導体抵抗の増大を抑えるた
めである。
【0021】
【作用】以上の構成から明らかなように、本発明に係る
銅箔の表面処理液は、処理液中の硫黄やヨウ素が、部分
的に銅箔の表面に強く吸着され、この部分が塩化第二
銅,塩酸,及び水からなるエッチング液によって、エッ
チングされにくくなり、吸着していない部分とのエッチ
ング量が異なるために、凹凸が形成される。
銅箔の表面処理液は、処理液中の硫黄やヨウ素が、部分
的に銅箔の表面に強く吸着され、この部分が塩化第二
銅,塩酸,及び水からなるエッチング液によって、エッ
チングされにくくなり、吸着していない部分とのエッチ
ング量が異なるために、凹凸が形成される。
【0022】そして、処理液中の硫黄やヨウ素が、銅箔
の表面にミクロ的に強く吸着された部分と、吸着されな
い部分とが形成される結果、ミクロ的にエッチングのさ
れやすい箇所とされにくい箇所とができるため、銅箔表
面は微細な凹凸面が形成され、アンカー接合により、絶
縁樹脂と銅箔との間の強固な接着強度が得られるものと
推定される。
の表面にミクロ的に強く吸着された部分と、吸着されな
い部分とが形成される結果、ミクロ的にエッチングのさ
れやすい箇所とされにくい箇所とができるため、銅箔表
面は微細な凹凸面が形成され、アンカー接合により、絶
縁樹脂と銅箔との間の強固な接着強度が得られるものと
推定される。
【0023】
【実施例】以下、本発明に係る銅箔の表面処理液並びに
その処理液を用いた多層プリント配線板の製造方法につ
いて、以下に詳細に説明する。
その処理液を用いた多層プリント配線板の製造方法につ
いて、以下に詳細に説明する。
【0024】<実施例1>ガラス布にエポキシ樹脂を含
浸させ、両面に厚さ35μmの銅箔を貼り合せ、厚さ
0.2mmの両面銅張積層板を作成した後、銅箔表面を
サンドブラストで研磨した後、塩化第二銅の濃度を40
g/lに、36%塩酸の濃度を500ml/lに、硫化
カリウムの濃度を5mg/lに調整した銅箔の表面処理
液を調整し、この処理液温度を45℃に制御しながら、
前記研磨した銅張積層板を30秒間浸漬し、水洗し、8
0℃で30分間乾燥させた。
浸させ、両面に厚さ35μmの銅箔を貼り合せ、厚さ
0.2mmの両面銅張積層板を作成した後、銅箔表面を
サンドブラストで研磨した後、塩化第二銅の濃度を40
g/lに、36%塩酸の濃度を500ml/lに、硫化
カリウムの濃度を5mg/lに調整した銅箔の表面処理
液を調整し、この処理液温度を45℃に制御しながら、
前記研磨した銅張積層板を30秒間浸漬し、水洗し、8
0℃で30分間乾燥させた。
【0025】このときに、上記表面処理液によって減少
した銅箔の量は、平均厚さに換算して、約0.6μmで
あった。
した銅箔の量は、平均厚さに換算して、約0.6μmで
あった。
【0026】次に、表面処理を施した積層板の表面に、
ガラス布にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグを重
ね、圧力25kgf/cm2 、加熱温度170℃、時間
90分間の条件で加熱加圧して積層一体化した。
ガラス布にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグを重
ね、圧力25kgf/cm2 、加熱温度170℃、時間
90分間の条件で加熱加圧して積層一体化した。
【0027】このように形成した積層板を、幅10mm
に切断し、銅箔と絶縁樹脂であるプリプレグとの間にナ
イフの刃先を入れ、引き剥がし強度をJIS−C−64
81で測定した。その結果、引き剥がし強度は、0.7
5kgf/cmであった。
に切断し、銅箔と絶縁樹脂であるプリプレグとの間にナ
イフの刃先を入れ、引き剥がし強度をJIS−C−64
81で測定した。その結果、引き剥がし強度は、0.7
5kgf/cmであった。
【0028】<実施例2>実施例1の硫化カリウムに代
えて、ヨウ化カリウムを濃度100mg/lで加えた他
は、実施例1と同一の方法で積層板を作成した。
えて、ヨウ化カリウムを濃度100mg/lで加えた他
は、実施例1と同一の方法で積層板を作成した。
【0029】このときに、上記表面処理液により減少し
た銅箔の量は、平均厚さに換算して、約0.8μmであ
った。
た銅箔の量は、平均厚さに換算して、約0.8μmであ
った。
【0030】次に、表面処理を施した積層板の表面に、
ガラス布にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグを重
ね、圧力25kgf/cm2 、加熱温度170℃、時間
90分間の条件で加熱加圧して積層一体化した。
ガラス布にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグを重
ね、圧力25kgf/cm2 、加熱温度170℃、時間
90分間の条件で加熱加圧して積層一体化した。
【0031】この積層板を幅10mmに切断し、銅箔と
絶縁樹脂であるプリプレグとの間にナイフの刃先を入
れ、引き剥がし強度をJIS−C−6481で測定し
た。その結果、引き剥がし強度は0.78kgf/cm
であった。
絶縁樹脂であるプリプレグとの間にナイフの刃先を入
れ、引き剥がし強度をJIS−C−6481で測定し
た。その結果、引き剥がし強度は0.78kgf/cm
であった。
【0032】<比較例>実施例1の硫化カリウムを添加
せずに積層板を作成した。
せずに積層板を作成した。
【0033】このときに、上記処理液により銅箔の量
は、平均厚さに換算して、約0.7μmであった。
は、平均厚さに換算して、約0.7μmであった。
【0034】次に、表面処理を施した積層板の表面に、
ガラス布にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグを重
ね、圧力25kgf/cm2 、加熱温度170℃、時間
90分間の条件で加熱加圧して積層一体化した。
ガラス布にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグを重
ね、圧力25kgf/cm2 、加熱温度170℃、時間
90分間の条件で加熱加圧して積層一体化した。
【0035】この積層板を幅10mmに切断し、銅箔と
絶縁樹脂であるプリプレグとの間にナイフの刃先を入
れ、JIS−C−6481で引き剥がし強度を測定し
た。その結果、引き剥がし強度は0.45kgf/cm
であった。
絶縁樹脂であるプリプレグとの間にナイフの刃先を入
れ、JIS−C−6481で引き剥がし強度を測定し
た。その結果、引き剥がし強度は0.45kgf/cm
であった。
【0036】<実施例3>ガラス布にエポキシ樹脂を含
浸させ、両面に厚さ35μmの銅箔を貼り合せ、厚さ
0.2mmの両面銅張積層板を作成し、この両面銅張積
層板の銅箔表面をサンドブラストで研磨処理した後、内
層回路の形状にエッチングレジストを形成し、そのエッ
チングレジストから露出した銅箔を、化学エッチング液
でエッチング除去し、回路導体を形成した後、塩化第二
銅の濃度を40g/lに、36%塩酸の濃度を500m
l/lに、硫化カリウムの濃度を5mg/lに調整した
表面処理液を作成し、この表面処理液の液温を45℃に
制御しながら前記研磨した銅張積層板を30秒間浸漬
し、水洗し、80℃で30分間乾燥させた。
浸させ、両面に厚さ35μmの銅箔を貼り合せ、厚さ
0.2mmの両面銅張積層板を作成し、この両面銅張積
層板の銅箔表面をサンドブラストで研磨処理した後、内
層回路の形状にエッチングレジストを形成し、そのエッ
チングレジストから露出した銅箔を、化学エッチング液
でエッチング除去し、回路導体を形成した後、塩化第二
銅の濃度を40g/lに、36%塩酸の濃度を500m
l/lに、硫化カリウムの濃度を5mg/lに調整した
表面処理液を作成し、この表面処理液の液温を45℃に
制御しながら前記研磨した銅張積層板を30秒間浸漬
し、水洗し、80℃で30分間乾燥させた。
【0037】このときに、上記処理液によって減少した
銅箔の量は、平均厚さに換算して、約0.6μmであっ
た。
銅箔の量は、平均厚さに換算して、約0.6μmであっ
た。
【0038】次に、表面処理を施した内層回路板の表面
に、ガラス布にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグを
重ね、圧力25kgf/cm2 、加熱温度170℃、時
間90分間の条件で加熱加圧して積層一体化した。
に、ガラス布にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグを
重ね、圧力25kgf/cm2 、加熱温度170℃、時
間90分間の条件で加熱加圧して積層一体化した。
【0039】この内層回路板の内層回路がベタの銅箔に
なっている箇所を、幅10mmに切断し、銅箔と絶縁樹
脂であるプリプレグとの間に、ナイフの刃先を入れ、J
IS−C−6481で引き剥がし強度を測定した。その
結果、引き剥がし強度は0.75kgf/cmであっ
た。
なっている箇所を、幅10mmに切断し、銅箔と絶縁樹
脂であるプリプレグとの間に、ナイフの刃先を入れ、J
IS−C−6481で引き剥がし強度を測定した。その
結果、引き剥がし強度は0.75kgf/cmであっ
た。
【0040】前記積層板にスルーホールとなる孔を開
け、無電解めっき前処理を行ない、無電解めっきを行な
って、孔内壁と表面の銅箔全面に無電解めっきを析出さ
せ、その表面に導体の厚さを確保するために電解めっき
を行なって、めっき銅の厚さを約30μmとした。
け、無電解めっき前処理を行ない、無電解めっきを行な
って、孔内壁と表面の銅箔全面に無電解めっきを析出さ
せ、その表面に導体の厚さを確保するために電解めっき
を行なって、めっき銅の厚さを約30μmとした。
【0041】更に、外層回路の形状にエッチングレジス
トを形成し、そのエッチングレジストから露出した銅箔
を、化学エッチング液でエッチング除去し、外層回路導
体を形成し、多層配線板とした。
トを形成し、そのエッチングレジストから露出した銅箔
を、化学エッチング液でエッチング除去し、外層回路導
体を形成し、多層配線板とした。
【0042】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明は、以下に記
載する格別の作用効果を有する。
載する格別の作用効果を有する。
【0043】(1)本発明に係る銅箔の表面処理液は、
エッチング液に、硫化カリウム,硫化ナトリウム,ヨウ
化カリウム,及びヨウ化ナトリウムからなるグループか
ら選択された1種以上の物質を添加するものであり、処
理液中の硫黄やヨウ素が部分的に銅箔の表面に強く吸着
され、その部分がエッチングされにくくなり、結果的に
銅箔表面に微細な凹凸が形成され、絶縁樹脂と銅箔との
間の強固な接着強度が確保されると共に、従来の酸化剤
の蒸気により、作業者への安全が損なわれることがな
く、良好な作業環境を確保できるという効果を有する。
エッチング液に、硫化カリウム,硫化ナトリウム,ヨウ
化カリウム,及びヨウ化ナトリウムからなるグループか
ら選択された1種以上の物質を添加するものであり、処
理液中の硫黄やヨウ素が部分的に銅箔の表面に強く吸着
され、その部分がエッチングされにくくなり、結果的に
銅箔表面に微細な凹凸が形成され、絶縁樹脂と銅箔との
間の強固な接着強度が確保されると共に、従来の酸化剤
の蒸気により、作業者への安全が損なわれることがな
く、良好な作業環境を確保できるという効果を有する。
【0044】(2)本発明に係る銅箔の表面処理液は、
処理液温度が低く、かつ、処理時間も短いため、処理液
をスプレー噴霧する処理装置として、耐熱性を要求され
る高価な材質のものを使用しなくて済み、また、従来の
酸化剤の処理時間に比べ、極めて短時間で済むため、装
置も大掛かりとならず、処理装置の費用を大幅に低減で
きるという効果を有する。
処理液温度が低く、かつ、処理時間も短いため、処理液
をスプレー噴霧する処理装置として、耐熱性を要求され
る高価な材質のものを使用しなくて済み、また、従来の
酸化剤の処理時間に比べ、極めて短時間で済むため、装
置も大掛かりとならず、処理装置の費用を大幅に低減で
きるという効果を有する。
【0045】(3)本発明方法によれば、内層回路板と
絶縁樹脂との間の剥離強度を銅箔の表面処理液を銅箔表
面に接触させて、短時間で銅箔表面と絶縁樹脂との接着
強度を著しく強化できるため、層間剥離やホイドの発生
のない品質の優れた多層プリント配線板を効率よく量産
できるという効果を有する。
絶縁樹脂との間の剥離強度を銅箔の表面処理液を銅箔表
面に接触させて、短時間で銅箔表面と絶縁樹脂との接着
強度を著しく強化できるため、層間剥離やホイドの発生
のない品質の優れた多層プリント配線板を効率よく量産
できるという効果を有する。
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フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C23F 1/00 - 4/04
H05K 3/10 - 3/26,3/38,3/46
Claims (5)
- 【請求項1】 塩化第二銅、塩酸、及び水からなるエッ
チング液に、硫化カリウム、硫化ナトリウム、ヨウ化カ
リウム、及びヨウ化ナトリウムからなるグループから選
択された1種以上の物質を添加したことを特徴とする銅
箔の表面処理液。 - 【請求項2】 塩化第二銅の濃度が20〜120g/
l、36%塩酸の濃度が100〜700ml/l、硫化
カリウムまたは硫化ナトリウムの濃度が1〜500mg
/lに調整されていることを特徴とする請求項1記載の
銅箔の表面処理液。 - 【請求項3】 塩化第二銅の濃度が20〜120g/
l、36%塩酸の濃度が100〜700ml/l、ヨウ
化カリウム又はヨウ化ナトリウムの濃度が50〜100
0mg/lに調整されていることを特徴する請求項1,
2記載の銅箔の表面処理液。 - 【請求項4】 内層回路板の表面に所定パターンで形成
された銅箔表面に、塩化第二銅、塩酸、及び水からなる
エッチング液に、硫化カリウム、硫化ナトリウム、ヨウ
化カリウム、及びヨウ化ナトリウムからなる、グループ
から選択された1種以上の物質を添加した処理液に接触
させ、水洗,乾燥工程後、絶縁性有機接着シートあるい
はプリプレグと積層一体化したことを特徴とする多層プ
リント配線板の製造方法。 - 【請求項5】 内層回路板の表面に所定パターンで形成
された銅箔表面に表面処理液を接触させる条件として、
銅箔の厚み減少が、平均厚さに換算して2μm以下に調
整したことを特徴とする請求項4記載の多層プリント配
線板の製造方法。
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JP3560195A JP3432629B2 (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 銅箔の表面処理液並びにその処理液を用いた多層プリント配線板の製造方法 |
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JPH08232084A JPH08232084A (ja) | 1996-09-10 |
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