JP3432429B2 - 回転体の質量心出し装置 - Google Patents

回転体の質量心出し装置

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JP3432429B2
JP3432429B2 JP29712298A JP29712298A JP3432429B2 JP 3432429 B2 JP3432429 B2 JP 3432429B2 JP 29712298 A JP29712298 A JP 29712298A JP 29712298 A JP29712298 A JP 29712298A JP 3432429 B2 JP3432429 B2 JP 3432429B2
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正典 久松
政巳 松尾
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車エン
ジン用のクランクシャフトなどの回転体に、加工基準と
なる心出し用のセンタ穴を形成するための、回転体の質
量心出し装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジン用のクランクシャフト
は、鋳造あるいは鍛造にて一体形成したものをまず心出
ししたのち、かかる心出しによって形成されたセンタ穴
を加工基準として用いて、その所定の位置に旋削、穴あ
けなどの必要な加工を施すとともに、最終的に全体の不
釣合いを修正して製造される。
【0003】このうち心出しの工程は通常、例えば特開
昭64―434号公報に開示された質量心出し機を用い
て行われる。かかる質量心出し機は、上記公報の第1図
および第2図に見るように、ばね3によって基台1上に
支持された振動枠2上に、(a) クランクシャフト10の
軸の両端をそれぞれ把持、固定するとともに、把持した
軸の把持位置を、軸線と直交する方向へ微調整する機能
を有する一対の、同期回転可能な回転体把持円盤6、7
と、(b) この回転体把持円盤6、7とそれぞれ同軸上に
設けられた、心出し用のセンタ穴を形成するためのドリ
ルを有する加工手段13、14と、を配置し、また基台
1上に、振動枠2の振動を計測するための振動検出器1
5を配置したものである。
【0004】上記の質量心出し機を用いて心出しを行う
には、まず上記のようにクランクシャフト10の軸の両
端を、それぞれ回転体把持円盤6、7によって把持、固
定し、次いで一対の回転体把持円盤6、7を同期回転さ
せる。そうすると、クランクシャフト10の回転軸が慣
性主軸とずれているために生じる不釣合いが原因となっ
て振動が発生するので、この振動を振動検出器15で計
測しながら、慣性主軸が回転軸に近づくことによって不
釣合い、即ち振動がある一定値以下になるまで、上記の
ように軸の把持位置を、軸線と直交する方向へ微調整す
る。
【0005】そしてこの微調整により、クランクシャフ
ト10の回転軸が慣性主軸と一致するか、または慣性主
軸の近傍の、その後の工程での不釣合いの修正に好都合
な位置まで移動した時点で回転を停止し、引続いて同じ
質量心出し機上で、上記回転軸と同軸に配置された加工
手段13、14を用いて、上記回転軸上に、即ち慣性中
心、または慣性中心の近傍の、不釣合いの修正に好都合
な位置にセンタ穴加工を行うと心出しの工程が完了す
る。
【0006】なお上記のように慣性中心の近傍の、不釣
合いの修正に好都合な位置にセンタ穴加工を行うのは、
クランクシャフトの心出しでは普通に行われる方法であ
る。なぜならクランクシャフトの最終的な不釣合いの修
正は、主にカウンタウエイトに対して穴あけ加工するこ
とで行われるが、カウンタウエイトにあまり多くの穴を
形成するのは、コンロッドとの釣合い上、つまりカウン
タウエイトの、クランクシャフトに対して作用する慣性
の力を補償する機能を一定にする上で好ましくないし、
またクランクシャフトの回転特性を考慮すると、穴あけ
加工するのは、クランクシャフトの両端に位置するクラ
ンクピンのカウンタウエイトに限定するのが好ましく、
これらの条件によって、不釣合いを修正できる範囲が制
限されるからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来は、上記のように
心出しのための計測とセンタ穴加工とを、同じ質量心出
し機上で直列的に行っていたため、一台の質量心出し機
を用いて、単位時間あたりに処理できるクランクシャフ
トの本数が少なく、このことがクランクシャフトの生産
性を向上させる妨げとなっていた。
【0008】また従来の質量心出し機は、上記のように
計測機と加工機とを兼ねており、心出しのための計測精
度を優先させるためには、加工機としての機能を最小限
に留める必要があって、回転体把持円盤上に設けられ
る、クランクシャフトの軸を把持する機構の剛性や把持
のトルク、あるいは質量心出し機に組込める加工手段の
寸法などが制限されるために、センタ穴加工以外の加工
ができないという問題もあった。そしてこのことが、ク
ランクシャフト製造の工程を増加させて、生産性の向上
を妨げるもう一つの原因となっていた。
【0009】しかも、それでもなお回転体把持円盤上に
は、センタ穴加工のために、前記のようにクランクシャ
フトの把持位置を、その軸線と直交する方向に微調整す
るための機構が搭載されるために、その重量が重くなる
分、心出しのための計測精度が低下するという問題もあ
った。 またさらに、上記回転体把持円盤と同軸に、セ
ンタ穴加工のための機構を配置する必要があるなど、多
種の様々な機構が集中するために、質量心出し機の、と
くに振動枠上の重量が大きくなって、やはり心出しのた
めの計測精度が低下するという問題がある他、その保
守、点検が容易でなく、保全性が悪いという問題もあっ
た。
【0010】本発明の目的は、上記のような種々の問題
を解決して、クランクシャフトなどの回転体の生産性を
向上させるとともに、これまでよりも心出しのための計
測精度を向上させることもでき、しかも保守、点検が容
易で保全性にもすぐれた、新規な回転体の質量心出し装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、本発明の質量心出し装置は、(1) 心出しする回転体
を、ばねによって基台上に支持された振動枠上で回転す
る回転体把持円盤によって、一定の把持角度で把持、固
体した状態で、回転体把持円盤ごと回転させて、その際
に発生する振動を計測して、回転体の、回転軸と慣性主
軸とのずれの状態を求める計測ステーションと、(2) 上
記計測ステーションによる計測が完了した回転体の把持
位置を、その軸線と直交する方向に、計測ステーション
での計測結果に基づいて微調整しつつ、当該回転体を、
回転体把持円盤と同じ把持角度で把持、固定する機能を
有する固定手段によって把持、固定した状態で、回転体
の端面の、上記計測ステーションによる計測結果から求
めた慣性中心、またはその近傍の所定の位置に、加工基
準となる心出し用のセンタ穴を形成する加工ステーショ
ンと、(3) 上記両ステーションの動作を制御するととも
に、計測ステーションでの計測結果に基づいて、加工ス
テーションの固定手段における回転体の把持位置を、軸
線と直交する方向に微調整させる機能を有する制御手段
と、を備えることを特徴とするものである。
【0012】かかる本発明の質量心出し装置によれば、
心出しのための計測とセンタ穴加工とを、それぞれ別々
の回転体に対して、別のステーションにおいてほぼ同時
に、並列的に行うことができるので、一台の質量心出し
装置を用いて、単位時間あたりに処理できる回転体の本
数をこれまでよりも増加させることができる。また、加
工ステーションは加工専用であって、回転体を把持、固
定するための固定手段は、従来のように回転体把持円盤
上に設けられるのでなく、例えば固定された基台上に直
接に設置されるために、その剛性や把持のトルクを、セ
ンタ穴加工だけでなくその他の加工も可能な程度まで増
強することができる。
【0013】しかも加工ステーションには、回転体把持
円盤やその回転機構、あるいは振動枠やばねなどの、計
測のための機構がない分、その他の加工をするための手
段を配置するスペースが十分に存在する。よって本発明
の質量心出し装置によれば、センタ穴加工だけでなくそ
の他の加工も、加工ステーション上で、センタ穴加工と
同時に、あるいはその前後の任意の時点で連続的に行う
ことができて、回転体製造のための工程を増加させるお
それがないので、前記のように単位時間あたりに処理で
きる回転体の本数を増加できることと相まって、回転体
の生産性を飛躍的に向上することが可能となる。
【0014】また計測ステーションは計測専用であっ
て、その回転体把持円盤は、従来のように回転体の把持
位置を、軸線と直交する方向に微調整する機構がない分
だけ軽量化されており、センタ穴加工のための加工手段
などを必要としないために振動枠上の重量が小さくなる
ことと相まって、心出しのための計測精度がこれまでよ
りも向上する。
【0015】しかも、従来のように一台の質量心出し機
上に全ての機構が集中するのでなく、各ステーションご
とに必要な機構が分散配置されるために、各機構の保
守、点検が容易となって保全性も向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の質量心出し装置
を、その実施の形態の一例を示す図面を参照しつつ説明
する。この例の質量心出し装置は回転体としてのクラン
クシャフトCsの心出しを行うためのものであって、図
1に見るように、クランクシャフトCsの、回転軸と慣
性主軸とのずれの状態を計測する計測ステーション1
と、当該計測ステーション1による計測結果から求めた
クランクシャフトCsの慣性中心、またはその近傍の所
定の位置に、加工基準となる心出し用のセンタ穴を形成
する加工ステーション2と、この両ステーション1、2
間に配置されて、クランクシャフトCsの被加工部分の
うち、この例では両軸端部Cs1、Cs2の外径を測定
する外径測定ステーション3と、クランクシャフトCs
を、その姿勢をほぼ一定に維持しつつ、未加工のクラン
クシャフトCsの供給部4から各ステーション1〜3を
経由して加工済みのクランクシャフトCsの取出し部5
まで搬送する搬送手段6と、そして上記各部の動作を制
御する制御手段7とを備えている。
【0017】上記各部のうち計測ステーション1は、図
2および図3に示すように基台11と、この基台11上
に複数のばね12…によって支持された振動枠13と、
この振動枠13上に配置された、クランクシャフトCs
の両軸端部Cs1、Cs2をそれぞれ把持して、当該ク
ランクシャフトCsを、一定の把持角度で固定した状態
で同期回転する一対の回転体把持円盤14、14と、こ
の一対の回転体把持円盤14、14の同期回転によって
発生する振動枠13の振動を計測するための振動検出器
15とを備えている。
【0018】なおこれらの図において符号16aは、上
記一対の回転体把持円盤14、14を同期回転させるた
めのモータであって、このモータ16aの回転が、ベル
ト16b、振動枠13内に配置されたシャフト16c、
およびベルト16d、16dを介して回転体把持円盤1
4、14に伝えられて、当該両回転体把持円盤14、1
4が同期回転される。なおモータ16aは、図では基台
11に取付けられているが、振動枠13上に取付けても
よい。モータ16aを振動枠13上に取付けると、基台
11と振動枠13とに跨るベルト16bを省略できるの
で、計測の精度が更に向上する。
【0019】上記回転体把持円盤14、14はそれぞ
れ、振動枠13上を、把持するクランクシャフトCsの
回転軸CsXと平行方向に摺動自在とされた一対の駆動
ヘッド17、17上に、回転自在に支持されている。そ
して、振動枠13と駆動ヘッド17との間に取付けられ
たネジ17aを回転させて、両駆動ヘッド17、17の
間隔を調整することで、一対の回転体把持円盤14、1
4の間隔が、計測するクランクシャフトCsのサイズに
あわせて調整可能とされている。
【0020】また、それぞれの回転体把持円盤14の、
互いに対向する面には、軸端部Cs1側を示す図3に見
るように、当該回転体把持円盤14が停止位置(図3の
位置)にあるときに、軸端部Cs1を下方から支持する
一対のワーク受14a、14aと、この両ワーク受14
a、14aに対して、軸端部Cs1を挟んでその上方に
配置されて、図中実線および一点鎖線で示すように互い
に回動開閉自在とされ、実線で示す閉状態においてワー
ク受14a、14aとの間で軸端部Cs1を把持して固
定するための、一対のクランプアーム14b、14bと
が設けられている。そして上記両ワーク受14a、14
aの、軸端部Cs1に対する2面の当接面がともに、当
該軸端部Cs1を把持してクランクシャフトCsを固定
する際の、位置の基準となる基準面に設定されている。
軸端部Cs2側についても同様である。
【0021】なお、上記のようにクランプアーム14
b、14bを回動開閉させる機構は、図示していない
が、例えば回転体把持円盤14内に組込んでもよいし、
あるいは駆動ヘッド17内や振動枠13上に組込んで、
カムなどの伝達機構を介してクランプアーム14b、1
4bを回動開閉させるようにしてもよい。また、一対の
回転体把持円盤14、14間の、クランクシャフトCs
の上方には、図2中に黒矢印で示すように上下動可能
で、かつ図4(a)に白矢印で示す方向に左右同期して移
動して、第1クランクピンCs3を左右から挟むこと
で、クランクシャフトCsの、回転体把持円盤14、1
4に対する把持角度を一定値に規定するための、具体的
には図4(b)に示すように第1クランクピンCs3が、
軸端部Cs1(および軸端部Cs2)の直上に位置する
ように規定するための、一対のクランプ部材19、19
が配置されている。
【0022】さらに一方の駆動ヘッド17内には、クラ
ンクシャフトCsを軸線の方向に位置決めし、かつ固定
するためのプッシュロッド機構18が配置されている。
このプッシュロッド機構18は、駆動ヘッド17に対し
て、クランクシャフトCsの軸線方向に摺動自在に配置
された円筒状のスリーブ18aと、このスリーブ18a
内を挿通され、かつスリーブ18aに対して、その前後
に設けられた18b、18bを介して回転自在に保持さ
れることで、回転体把持円盤14と同軸上に配置された
プッシュロッド18cと、そして図示していないが、上
記スリーブ18aを、駆動ヘッド17に対してクランク
シャフトCsの軸線方向に移動させる移動手段とを備え
ている。
【0023】そして上記の各部を、制御手段7からの制
御信号に基づいて以下のように動作させることで、クラ
ンクシャフトCsが、一定の把持角度で一対の回転体把
持円盤14、14に把持、固定されたのち、一対の回転
体把持円盤14、14が同期回転されて、上記クランク
シャフトCsの、回転軸CsXと慣性主軸とのずれの状
態が計測される。
【0024】即ちまず、両回転体把持円盤14、14
の、それぞれのクランプアーム14b、14bを、図3
中に一点鎖線で示すように互いに開いた状態で、ここで
は図示していない搬送手段6を動作させてやると、供給
部4から、当該搬送手段6によって未加工のクランクシ
ャフトCsが搬送されて、その軸端部Cs1、Cs2
が、両回転体把持円盤14、14の、それぞれのワーク
受14a…上に載置される。
【0025】次に、クランクシャフトCsの上方から一
対のクランプ部材19、19を下降させ、次いで当該ク
ランプ部材19、19を、図4(a)に白矢印で示すよう
に左右同期して移動させて、第1クランクピンCs3を
左右から挟んでやると、図4(b)に黒矢印で示したよう
にクランクシャフトCsが、基準面である各ワーク受1
4a…の当接面に当接した両軸端部Cs1、Cs2の外
周面に沿って回転して、同図に示したように、第1クラ
ンクピンCs3が軸端部Cs1(および軸端部Cs2)
の直上に位置するように、その把持角度が規定される。
【0026】次にこの状態を維持しつつ、前記プッシュ
ロッド機構18のスリーブ18aをクランクシャフトC
sの方向へ前進させて、プッシュロッド18cの先端を
一方の軸端部Cs1の端面に圧接してやると、反対側の
軸端部Cs2の端面が、他方の回転体把持円盤14に設
けた基準面14cに当接して、クランクシャフトCs
が、その軸線の方向に位置決めされ、かつ同方向に固定
される。なおこの際、プッシュロッド18cは、前記の
ようにスリーブ18aに対して回転自在に保持されてい
るため、クランクシャフトCsの、後述する計測のため
の回転を妨げることはない。
【0027】また、上記プッシュロッド機構18の動作
とほぼ同時に、両回転体把持円盤14、14上のそれぞ
れの、一対のクランプアーム14b、14bを、図3中
に実線で示すように閉じて、それぞれ2組のワーク受1
4aとクランプアーム14bとで、2方向から軸端部C
s1、Cs2を把持してやると、上記クランクシャフト
Csが、一対の回転体把持円盤14、14に対して、そ
の軸線と直交する方向に固定される。
【0028】そこで次に、クランプ部材19、19を開
いて上方へ退避させたのち、モータ16aを駆動して、
一対の回転体把持円盤14、14を高速で同期回転させ
ながら、振動検出器15を用いて、振動枠13に発生す
る振動を計測してやると、その計測データから、従来と
同様にクランクシャフトCsの、回転軸CsXと慣性主
軸とのずれの状態が求められる。
【0029】具体的には、振動検出器15を用いて計測
された振動波形を、クランクシャフトCsの回転角度と
照らし合わせることで、慣性主軸の、回転軸CsXに対
するずれの方向と距離とが割出される。この操作も、制
御手段7によって自動的に行われ、計測結果が、当該制
御手段7内に記憶される。
【0030】次に、計測が終了したクランクシャフトC
sは、搬送手段6によって、次工程である、両軸端部C
s1、Cs2の外径を測定するための外径測定ステーシ
ョン3に送られる。またそれと同時に、新たな未加工の
クランクシャフトCsが、上記搬送手段6によって、供
給部4から計測ステーション1に搬入される。そして、
先のクランクシャフトCsの、外径測定ステーション3
による外径測定と並行して、上記と同様にして、計測ス
テーション1による新たなクランクシャフトCsの計測
が行われる。
【0031】外径測定ステーション3は、図5に示すよ
うに、クランクシャフトCsの軸端部Cs1(軸端部C
s2も同様)を載置するVブロック31と、このVブロ
ック31の2面の基準面31a、31aに対してそれぞ
れ平行に配置され、かつ図中白矢印で示すように、当該
基準面31a、31aに対して直交する方向に、エアシ
リンダ32、32の動作によって平行移動可能な2枚の
測定板33、33と、そしてこの2枚の測定板33、3
3と、Vブロック31の2面の基準面31a、31aと
の距離を測定するための、一対の差動トランス34、3
4とを備えている。
【0032】また、上記Vブロック31の上方には、先
の計測ステーション1と同様の、一対のクランプ部材3
5、35が設けられている。かかるクランプ部材35、
35は、上記Vブロック31の、2面の基準面31a、
31aに対して、先の計測ステーション1における、ワ
ーク受14a、14aの当接面(基準面)とクランプ部
材19、19との位置関係と一致するように配置されて
いる。
【0033】したがってこのクランプ部材35、35を
用いて、前記と同様にクランクシャフトCsの第1クラ
ンクピンCs3を挟んでやると、当該クランクシャフト
Csが、上記基準面31a、31aに対して、計測ステ
ーション1における、ワーク受14a、14aの当接面
に対する角度と全く同じ角度で、Vブロック31上に載
置される。
【0034】そしてこの載置状態で、エアシリンダ3
2、32を動作させて、図中二点鎖線で示すように、2
枚の測定板33、33をクランクシャフトCsの軸端部
Cs1に当接させ、かつこの2枚の測定板33、33と
基準面31a、31aとの距離を、前記差動トランス3
4、34を用いて測定してやると、軸端部Cs1(およ
び軸端部Cs2)の、上記2面の基準面31a、31a
を測定基準とする2方向の直径が求められる。
【0035】この操作も、制御手段7によって自動的に
行われ、測定結果が、当該制御手段7内に記憶される。
次に、測定が終了したクランクシャフトCsは、再び搬
送手段6によって、次工程である加工ステーション2に
送られる。またそれと同時に、次のクランクシャフトC
sが、上記搬送手段6によって、外径測定ステーション
3に搬入されるとともに、新たな未加工のクランクシャ
フトCsが、これも搬送手段6によって、供給部4から
計測ステーション1に搬入される。
【0036】そして、先のクランクシャフトCsの、加
工ステーション2による加工と並行して、外径測定ステ
ーション3による次のクランクシャフトCsの外径測定
と、計測ステーション1による新たなクランクシャフト
Csの計測とが行われる。加工ステーション2は、図6
および図7に示すように基台21上に、クランクシャフ
トCsの両軸端部Cs1、Cs2を把持して固定するた
めの、一対の固定手段22、22を備えている。両固定
手段22、22はそれぞれ、基台21上に配置された一
対の加工ヘッド20、20上に固定されている。
【0037】各固定手段22は、軸端部Cs1側を示す
図7に見るように、当該軸端部Cs1を下方から支持す
る一対のワーク受22a、22aと、この両ワーク受2
2a、22aに対して、軸端部Cs1を挟んでその上方
に、互いに回動開閉自在な状態で配置され、図に示す閉
状態においてワーク受22a、22aとの間で軸端部C
s1を把持して固定するための、一対のクランプアーム
22b、22bとを備えている。そして上記両ワーク受
22a、22aの、軸端部Cs1に対する2面の当接面
がともに、当該軸端部Cs1を把持してクランクシャフ
トCsを固定する際の、位置の基準となる基準面に設定
されている。軸端部Cs2側も同様である。
【0038】また、各ワーク受22aはそれぞれ、サー
ボモータ22bからギヤボックス22c、およびシャフ
ト22dを介して伝達される駆動力によって駆動され
る、カム機構を備えた直動ガイド22eによって、図7
中に黒矢印で示す方向に移動可能とされており、それに
よって、各ワーク受22a…上に両軸端部Cs1、Cs
2が載置されたクランクシャフトCsの把持位置が、そ
の軸線と直交する方向に微調整可能とされている。
【0039】また、軸端部Cs1側の、上記ワーク受2
2a、22a、およびクランプアーム22b、22bの
上方には、図7中に白矢印で示す方向に左右同期して回
動開閉して第1クランクピンCs3を左右から挟むこと
で、クランクシャフトCsの把持角度を、前記計測ステ
ーション1の回転体把持円盤14、14と同じ角度、す
なわち第1クランクピンCs3が、軸端部Cs1(およ
び軸端部Cs2)の直上に位置する角度に規定するため
の一対のクランプ部材22f、22fと、クランクシャ
フトCsの、この場合は図6にみるように第2クランク
ピンCs4のカウンタウエイトCs5にその側面から当
接して、当該カウンタウエイトCs5を軸端部Cs2の
方向に押圧するためのプッシュバー22gとが配置され
ている。
【0040】上記のうちクランプアーム22b、22b
は、それぞれその背後に配置された、油圧シリンダ22
h、22hからの駆動力によって回動開閉される。また
クランプ部材22f、22fは、その上方に配置された
油圧シリンダ22iの動作によって、図7において右側
のクランプ部材22fが回動開閉されるとともに、図示
しないギヤ機構によって、左側のクランプ部材22fが
同期して回動開閉される。さらにプッシュバー22g
は、やはりその上方に配置された油圧シリンダ22jに
よって動作される。
【0041】上記固定手段22、22の背後にはそれぞ
れ、両軸端部Cs1、Cs2の端面にセンタ穴を形成す
るとともに、当該両軸端部Cs1、Cs2に対してその
他の加工をするための加工スピンドル23a、23aが
配置されている。この加工スピンドル23a、23a
は、その後方に配置されたモータ23b、23bによっ
て回転駆動される。また上記加工スピンドル23a、2
3aとモータ23b、23bとはそれぞれ、加工ヘッド
20上に、直動ガイド23c、23cを介して、クラン
クシャフトCsの回転軸CsXと並行方向に前後動可能
に配置されており、サーボモータ23d、23dによっ
て駆動されるボールねじ23e、23eによって、上記
の方向に、両軸端部Cs1、Cs2の加工精度のオーダ
ーで精密に前後動される。
【0042】両加工スピンドル23a、23aのうち、
軸端部Cs1側の加工スピンドル23aには、この例の
場合、図8に示す組合せ刃具8が装着される。かかる組
合せ刃具8は、センタ穴加工のためのドリル81と、軸
端部Cs1の外周面を旋削して軸外径を粗削りするため
の外径削りバイト82と、そして軸端部Cs1の端面を
旋削して軸長を調整するための端面削りバイト83とを
組み合わせたものである。
【0043】一方、軸端部Cs2側の加工スピンドル2
3aには、図示していないが、上記のうちセンタ穴加工
のためのドリル81と、軸端部Cs2の外周面を旋削し
て軸外径を粗削りするための外径削りバイト82とを組
み合わせた組合せ刃具8が装着される。そして、上記両
組合せ刃具8によって、両軸端部Cs1、Cs2の端面
がセンタ穴加工され、かつその軸外径が粗削り加工され
るとともに、一方の軸端部Cs1の端面が、軸長を調整
すべく端面削り加工される。
【0044】なお、両軸端部Cs1、Cs2の加工に、
図8に示す同じ組合せ刃具8を用いることで、上記の各
加工に加えて、軸長を調整すべく、他方の軸端部Cs2
の端面をも端面削り加工してもよい。また、両軸端部C
s1、Cs2への加工としては、センタ穴加工だけを行
ってもよく、その場合には両スピンドル23a、23a
に、上記のような組み合わせ刃具ではなく、センタ穴加
工用のドリルを装着すればよい。
【0045】上記の各部を備えた加工ステーション2に
おいては、まず前記のように外径測定ステーション3で
両軸端部Cs1、Cs2の外径が測定されたクランクシ
ャフトCsが、搬送手段6によって運び込まれる前に、
前述した計測ステーション1による計測結果と、上記外
径測定ステーション3による測定結果をもとに、クラン
クシャフトCsの把持位置を、その軸線と直交する方向
に微調整すべく、各ワーク受22a…の位置が、それぞ
れ所定量、移動される。
【0046】すなわち、計測ステーション1による計測
結果に基づいて、組合せ刃具8のうちセンタ穴加工のた
めのドリル81の加工中心が、クランクシャフトCsの
慣性中心と一致するか、またはその近傍の、その後の工
程での不釣合いの修正が容易な範囲内に入るように、ク
ランクシャフトCsの把持位置を、その軸線と直交する
方向に微調整すべく、各ワーク受22a…の位置が移動
される。
【0047】またこの際、加工ステーション2にて形成
されたセンタ穴を基準とする、両軸端部Cs1、Cs
2、センタジャーナル部、およびクランクピン部などの
各部の仕上げ加工などの、その後の工程を経て製品化さ
れるクランクシャフトCsの、上記各仕上げ面に、いわ
ゆる黒皮残りが発生するのを防止すべく、前述した外径
測定ステーション3による外径の測定結果を加味して、
クランクシャフトCsの把持位置の、上記微調整を行う
範囲を制限してもよい。 すなわちクランクシャフトC
sは、前述したように鋳造あるいは鍛造にて一体形成さ
れ、加工前の表面は寸法精度の低い粗面となっている。
そこで通常は、予め所定の加工代を加えた寸法に形成さ
れるが、もしもその加工代が予定の厚みより小さい場合
には、上記微調整の程度次第では、仕上げ加工をした後
も、上記の各部に、いわゆる黒皮が残ってしまうおそれ
がある。
【0048】かかる黒皮残りを防止するには、クランク
シャフトCsの、加工前の各部の寸法を全て測定するの
が最善であるが、それでは外径測定ステーション3が複
雑になり、また測定に時間がかかって、クランクシャフ
トCsの生産性が低下するおそれがある。そこでこの例
では、クランクシャフトCsのうち両軸端部Cs1、C
s2の外周面の加工代の厚みを、その他の部分の加工代
の厚みよりも小さめに設定するとともに、前記のように
外径測定ステーション3によって、軸端部Cs1、Cs
2の外径を代表的に計測して、その測定の結果、加工代
が予定の厚みよりも小さいことが判明した場合には、微
調整を行う範囲を、その少ない分を差し引いた範囲に制
限するようにしている。
【0049】この方法によれば、両軸端部Cs1、Cs
2の外周面に黒皮が残らないように微調整を行う範囲を
制限すると、自動的に、当該軸端部Cs1、Cs2より
も加工代の厚みが大きめに設定された他の部分に、黒皮
が残らないようにすることができる。またこの発明で
は、前記微調整の際に、上記計測ステーションでの計測
結果に、その後の工程で求めた多数のクランクシャフト
Csの、最終的な不釣合い修正の際に求められた不釣合
い分布のデータをフィードバックして、両軸端部Cs
1、Cs2の端面の、センタ穴を形成する位置を、慣性
中心から所定の方向に所定量、意図的にシフトさせるこ
とで、多数のクランクシャフトCsの、不釣合い分布の
中心を任意の、とくに不釣り合いの修正に好適な位置に
移動させることもできる。
【0050】即ち前述したように、クランクシャフトC
sの心出しにおいては、その修正可能な位置が、つまり
修正のための穴あけ加工が可能なカウンタウエイトが、
基本的に、両端に位置するクランクピン(第1クランク
ピンCs1と最終のクランクピン)のカウンタウエイト
に限定される。このため、例えば図4(a)(b)に示す第1
クランクピンCs3の場合は、当該第1クランクピンC
s3のカウンタウエイトCs6に穴あけ加工する位置を
持ってくるために、両軸端部Cs1、Cs2の端面の、
センタ穴を形成する位置を、慣性中心からカウンタウエ
イトCs6の方向にシフトさせるのが好ましい。
【0051】これら一連の操作は、制御手段7に先に記
憶された計測結果、測定結果、および最終的な不釣合い
修正機からフィードバックされた不釣合い分布のデータ
に基づいて、これも制御手段7によって自動的に行われ
る。次に、上記のようにして、クランクシャフトCsの
把持位置を微調整すべく各ワーク受22a…の位置の移
動が完了した後、クランプアーム22b、22bを開い
た状態で、ここでは図示していない搬送手段6を動作さ
せてやると、外径測定ステーション3で外径の測定が完
了したクランクシャフトCsが搬送されて、その軸端部
Cs1、Cs2が、両固定部22、22の、それぞれの
ワーク受22a…上に載置される。
【0052】次に、クランプ部材22f、22fを、図
7に白矢印で示すように左右同期して回動させて、第1
クランクピンCs3を左右から挟んでやると、クランク
シャフトCsが、各ワーク受22a…の当接面に当接し
た両軸端部Cs1、Cs2の外周面に沿って回転して、
その把持角度が、前記計測ステーション1の回転体把持
円盤14、14と同じ角度、すなわち第1クランクピン
Cs3が、軸端部Cs1(および軸端部Cs2)の直上
に位置する角度に規定される。
【0053】次にこの状態を維持しつつ、前記プッシュ
バー22gを動作させて、その先端を第2クランクピン
Cs4のカウンタウエイトCs5の側面に当接させてや
ると、反対側の軸端部Cs2の端面が、他方の固定手段
22に設けた基準22kの基準面に当接して、クランク
シャフトCsが、その軸線の方向に位置決めされ、かつ
同方向に固定される。
【0054】また、上記プッシュバー22gの動作とほ
ぼ同時に、両固定手段22、22のそれぞれの、一対の
クランプアーム22f、22fを、図7中に実線で示す
ように閉じて、それぞれ2組のワーク受22aとクラン
プアーム22fとで、2方向から軸端部Cs1、Cs2
を把持してやると、上記クランクシャフトCsが、一対
の固定手段22、22に対して、その軸線と直交する方
向に固定される。
【0055】そこで次に、加工スピンドル23a、23
aの組合せ刃具8を回転させながら、当該加工スピンド
ル23a、23aをそれぞれ、両軸端部Cs1、Cs2
の、端面の方向へ前進させてやると、まず組合せ刃具8
のドリル81によって、上記端面の、前述したように慣
性中心、またはその近傍の所定の位置に、加工基準とな
る心出し用のセンタ穴が形成され、次いで外径削りバイ
ト82によって両軸端部Cs1、Cs2の外周面が旋削
されて、軸外径が粗削りされるとともに、端面削りバイ
ト83によって、上記両軸端部Cs1、Cs2の端面が
旋削されて、軸長が調整される。
【0056】なおかかる加工は、それぞれ別の加工スピ
ンドル上に装着された刃具を用いて、それぞれの刃具に
適した条件で行ってもよい。ただし上記のように、各加
工を1つの組合せ刃具8を用いて一度に行うようにする
と、加工ステーション2の構造を簡略化できるという利
点がある。また加工ステーション2における加工は、上
記の3種には限定されず、それ以外の加工を、加工ステ
ーション2上で行うようにしてもよい。
【0057】加工が終了したあとは、再び搬送手段6を
動作させてやると、加工済みのクランクシャフトCsが
取出し部5まで搬送され、そこから取出されて次工程に
回される。またそれと同時に、それぞれ上記搬送手段6
によって、次のクランクシャフトCsが加工ステーショ
ン2に搬入され、その次のクランクシャフトCsが外径
測定ステーション3に搬入されるとともに、新たな未加
工のクランクシャフトCsが、供給部4から計測ステー
ション1に搬入され、それぞれのステーション1〜3
で、並行してそれぞれの作業が行われる。
【0058】なお搬送手段6としては、図1にみるよう
に、供給部4と各ステーション1〜3の4ヶ所に対応さ
せて、クランクシャフトCsの保持部61…を4つ有
し、1サイクル終了ごとに上記4ヶ所から、各保持部6
1によってクランクシャフトCsを拾い上げて(ピッ
ク)、隣のステーションに搬送し、そこへ置いた(プレ
ース)のち再び図1に示す位置に戻る、いわゆるピック
アンドプレースタイプのものが好適に使用される。なお
搬送手段6としては、上記ピックアンドプレースタイプ
の他に、例えばガントリーローダ式のものなども使用で
きる。 なお本発明の回転体の質量心出し装置の構成
は、以上で説明した図の例には限定されず、本発明の要
旨を変更しない範囲で、種々の設計変更を施すことがで
きる。
【0059】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
クランクシャフトなどの回転体の、心出しのための作業
を、複数のステーションに分担させているために、従来
見られた種々の問題を解決して、回転体の生産性を向上
させるとともに、これまでよりも心出しのための計測精
度を向上させることもでき、しかも保守、点検が容易で
保全性にもすぐれた、新規な回転体の質量心出し装置を
提供できるという特有の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転体の質量心出し装置の、実施の形
態の一例を示すブロック図である。
【図2】上記例の、回転体の質量心出し装置のうち計測
ステーションを示す部分切欠き正面図である。
【図3】上記計測ステーションの、図2中III−III線断
面図である。
【図4】同図(a)(b)は、上記計測ステーションにおい
て、回転体としてのクランクシャフトの把持角度を一定
にするための、クランプ部材の動作を示す断面図であ
る。
【図5】上記例の、回転体の質量心出し装置のうち外径
測定ステーションを示す断面図である。
【図6】上記例の、回転体の質量心出し装置のうち加工
ステーションを示す正面図である。
【図7】上記加工ステーションの断面図である。
【図8】上記加工ステーションの加工スピンドルに装着
される組合せ刃具の斜視図である。
【符号の説明】
1 計測ステーション 2 加工ステーション 7 制御手段 Cs 回転体(クランクシャフト)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 1/38 B23Q 3/18 B23Q 17/00 G01M 1/26

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1) 心出しする回転体を、ばねによって基
    台上に支持された振動枠上で回転する回転体把持円盤に
    よって、一定の把持角度で把持、固体した状態で、回転
    体把持円盤ごと回転させて、その際に発生する振動を計
    測して、回転体の、回転軸と慣性主軸とのずれの状態を
    求める計測ステーションと、 (2) 上記計測ステーションによる計測が完了した回転体
    の把持位置を、その軸線と直交する方向に、計測ステー
    ションでの計測結果に基づいて微調整しつつ、当該回転
    体を、回転体把持円盤と同じ把持角度で把持、固定する
    機能を有する固定手段によって把持、固定した状態で、
    回転体の端面の、上記計測ステーションによる計測結果
    から求めた慣性中心、またはその近傍の所定の位置に、
    加工基準となる心出し用のセンタ穴を形成する加工ステ
    ーションと、 (3) 上記両ステーションの動作を制御するとともに、計
    測ステーションでの計測結果に基づいて、加工ステーシ
    ョンの固定手段における回転体の把持位置を、軸線と直
    交する方向に微調整させる機能を有する制御手段と、 を備えることを特徴とする回転体の質量心出し装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の回転体の質量心出し装置で
    あって、制御手段が、多数の回転体の、不釣合い分布の
    中心を任意の位置に移動させるべく、上記計測ステーシ
    ョンでの計測結果に、その後の工程で求めた不釣合い分
    布のデータをフィードバックして、回転体の端面の、セ
    ンタ穴を形成する位置を、慣性中心から所定の方向に所
    定量、シフトさせる機能を有していることを特徴とする
    回転体の質量心出し装置
  3. 【請求項3】請求項1記載の回転体の質量心出し装置で
    あって、加工ステーションが、回転体にセンタ穴を形成
    するのと同時に、あるいはその前後の任意の時点で、回
    転体の所定の位置にその他の加工を行う機能を備えてい
    ことを特徴とする回転体の質量心出し装置
  4. 【請求項4】請求項3記載の回転体の質量心出し装置で
    あって、回転体の被加工部分のうち少なくとも1箇所の
    外径を測定する外径測定ステーションを備えているとと
    もに、制御手段が、上記外径測定ステーションによる外
    径の測定結果に基づいて、加工ステーションの固定手段
    による、回転体の把持位置の、軸線と直交する方向への
    微調整を行う範囲を制限する機能を有していることを特
    徴とする回転体の質量心出し装置
  5. 【請求項5】請求項1ないし4の何れかに記載の回転体
    の質量心出し装置であって、回転体を、その姿勢をほぼ
    一定に維持しつつ、未加工の回転体の供給部から各ステ
    ーションを経由して加工済みの回転体の取出し部まで搬
    送する搬送手段を備えているとともに、制御手段が、各
    ステーションでの作業の進行状態を把握して、搬送手段
    による回転体搬送のタイミングを制御する機能を有して
    いることを特徴とする回転体の質量心出し装置
JP29712298A 1998-10-19 1998-10-19 回転体の質量心出し装置 Expired - Lifetime JP3432429B2 (ja)

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