JP3431793B2 - ブレーキ弁 - Google Patents

ブレーキ弁

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JP3431793B2
JP3431793B2 JP03717597A JP3717597A JP3431793B2 JP 3431793 B2 JP3431793 B2 JP 3431793B2 JP 03717597 A JP03717597 A JP 03717597A JP 3717597 A JP3717597 A JP 3717597A JP 3431793 B2 JP3431793 B2 JP 3431793B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の建設機械に設けられる走行用の油圧モータに用い
て好適なブレーキ弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等
の建設機械は、走行用油圧モータ等の油圧アクチュエー
タによって走行駆動されるが、走行の停止時等に過大な
慣性負荷を受けるため、走行用油圧モータにはブレーキ
弁を付設し、該ブレーキ弁により前記慣性負荷を圧油の
熱エネルギに変換して吸収するようにしている。
【0003】そして、このブレーキ弁は、油圧源と油圧
アクチュエータとの間に設けられたカウンタバランス弁
と、該カウンタバランス弁よりもアクチュエータ側寄り
に設けられた一対のリリーフ弁と、該各リリーフ弁とカ
ウンタバランス弁との間に設けられた一対のチェック弁
とから構成されている。
【0004】そこで、この種の従来技術によるブレーキ
弁が設けられた油圧ショベルの油圧回路について図4を
参照して述べる。
【0005】図において、1はタンク2と共に油圧源を
構成する油圧ポンプ、3は該油圧ポンプ1の吐出側に接
続されたセンタバイパス管路を示し、該バイパス管路3
の途中には走行用の制御弁4および作業用の制御弁5,
6がパラレル回路を構成するように接続されている。こ
こで、作業用の制御弁5は、例えば作業装置のブーム
(図示せず)を俯仰動させるブームシリンダ7用の制御
弁であり、作業用の制御弁6はバケット(図示せず)を
回動させるバケットシリンダ8用の制御弁を構成するも
のである。
【0006】9は油圧ポンプ1の吐出側とタンク2との
間に配設されたメインのリリーフ弁で、該リリーフ弁9
はばね9Aによる設定圧P0 (例えば350kg/cm
2 程度)をもって油圧ポンプ1の最大吐出圧を設定し、
これ以上の過剰圧をタンク2側にリリーフさせるもので
ある。
【0007】10はアクチュエータを構成する走行用の
油圧モータで、該油圧モータ10は一対の給排通路10
A,10Bを有し、該給排通路10A,10Bは一対の
主管路11A,11Bおよび制御弁4等を介して油圧ポ
ンプ1とタンク2とに接続されている。そして、油圧モ
ータ10にはブレーキ弁12が付設され、そのケーシン
グには主管路11A,11Bの一部を構成する一対の油
通路13A,13Bが設けられ、該油通路13A,13
Bは一端側が油圧ポンプ1とタンク2に接続され、他端
側は油圧モータ10の給排通路10A,10Bに接続さ
れている。
【0008】また、ブレーキ弁12は、前記油圧源側と
なる制御弁4側寄りに位置して油通路13A,13Bの
途中に設けられたカウンタバランス弁14と、油圧モー
タ10側寄りに位置して油通路13A,13Bの途中に
設けられ、ばね15A,15Bによって開弁圧Pm が設
定された一対のリリーフ弁16A,16Bと、該リリー
フ弁16A,16Bとカウンタバランス弁14との間に
位置して油通路13A,13Bの途中に設けられ、前記
油圧源側からアクチュエータ側に向けて圧油が流通する
のを許し、逆向きの流れを阻止する一対のチェック弁1
7A,17Bとを備える構成となっている。
【0009】ここで、一対のリリーフ弁16A,16B
はクロスオーバロードリリーフ弁を構成し、その開弁圧
Pm は油圧ポンプ1側のメインとなるリリーフ弁9の設
定圧P0 よりも1〜2%程度高い圧力(例えばPm =3
55kg/cm2 程度)に設定されている。そして、後
述の複合操作時等に例えばブームシリンダ7からの負荷
圧がリリーフ弁9の設定圧P0 まで上昇した場合にも、
リリーフ弁16A,16Bがブームシリンダ7からの負
荷圧により開弁してしまうのを防止できるようにしてい
る。
【0010】このように構成される従来技術では、例え
ば油圧ショベルの運転者が車両を走行すべく制御弁4を
中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換えると、油圧
ポンプ1からの圧油は主管路11A(油通路13A)を
介してチェック弁17Aを開弁させつつ油圧モータ10
に供給される。そして、このときにカウンタバランス弁
14が油通路13A,13B間の差圧で中立位置から切
換わることにより、油圧モータ10からの戻り油はカウ
ンタバランス弁14を介して主管路11B側からタンク
2へと排出される。
【0011】一方、車両の走行を停止すべく運転者が制
御弁4を切換位置(ロ)から中立位置(イ)に戻した場
合には、主管路11A(油通路13A)側の圧力がタン
ク圧レベルまで低下することによってチェック弁17
A,17Bは共に閉弁状態となり、カウンタバランス弁
14は油通路13A側の圧力低下に伴って中立位置に復
帰し、油通路13A,13Bは油圧モータ10とカウン
タバランス弁14との間で油圧ポンプ1およびタンク2
に対して遮断される。
【0012】しかし、油圧モータ10は車両走行時の慣
性力によって慣性回転を続けるから、制御弁4が中立位
置(イ)に切換わった後も、例えば油通路13A側から
圧油を吸込んで、油通路13B側に吐出させるポンプ作
用を行う。そして、油圧モータ10のポンプ作用により
油通路13B側には高圧のブレーキ圧が発生し、このブ
レーキ圧がリリーフ弁16Bの開弁圧Pm まで上昇する
と、リリーフ弁16Bが開弁することより、油圧モータ
10から吐出された圧油はリリーフ弁16Bを通過する
間に熱エネルギに変換され、車両はこのときのブレーキ
圧により徐々に停止される。
【0013】また、走行用の制御弁4を中立位置(イ)
から切換位置(ハ)に切換えたときには、油圧モータ1
0が前述の場合とは逆向きに回転し、その後に制御弁4
を切換位置(ハ)から中立位置(イ)に復帰させた場合
には、例えば油通路13A側にブレーキ圧が発生し、前
述の場合とほぼ同様に車両は停止される。
【0014】一方、土砂等の掘削作業を行うため、例え
ば作業用の制御弁5,6を中立位置(イ)から切換位置
(ロ)または(ハ)に切換えたときには、ブームシリン
ダ7が油圧ポンプ1からの圧油で伸縮されることにより
ブームが俯仰動され、バケットシリンダ8が伸縮される
ことによりバケットがアーム(図示せず)の先端側で回
動される。
【0015】そして、上記掘削作業の途中等で車両を走
行すべく、走行用の制御弁4を中立位置(イ)から切換
位置(ロ)または(ハ)に切換え、所謂走行と作業との
複合操作を行ったときには、例えばブームシリンダ7に
加えられる外部からの負荷圧が主管路11Aまたは11
B等を介して油圧モータ10側のリリーフ弁16A,1
6Bにも作用することになる。
【0016】しかし、リリーフ弁16A,16Bの開弁
圧Pm は油圧ポンプ1側のリリーフ弁9の設定圧P0 よ
りも、例えば1〜2%程度高い圧力(Pm >P0 )に設
定されているから、複合操作時にブームシリンダ7等の
負荷圧はリリーフ弁9の設定圧P0 以上に上昇すること
はなく、作業時に発生する負荷圧はメインのリリーフ弁
9により常に設定圧P0 以下に抑えられる。そして、車
両の走行を停止させるときにはブレーキ弁12内に発生
するブレーキ圧がリリーフ弁16A,16Bのの開弁圧
Pm 以下に抑えられる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、走行用の油圧モータ10にクロスオーバロ
ードリリーフ弁として付設するリリーフ弁16A,16
Bが、油圧ポンプ1側のメインとなるリリーフ弁9の設
定圧P0 よりも高い開弁圧Pm (例えばPm =355k
g/cm2 程度)に設定されているから、車両の走行を
停止すべく制御弁4を中立位置(イ)に戻したときに、
ブレーキ弁12内に発生するブレーキ圧がリリーフ弁1
6Aまたは16Bの開弁圧Pm まで急上昇し、車両停止
時の衝撃が大きくなるという問題がある。
【0018】一方、上記問題を解消すべくリリーフ弁1
6A,16Bの開弁圧Pm を前記リリーフ弁9の設定圧
P0 よりも低く設定しようとすると、複合操作時等に例
えばブームシリンダ7からの負荷圧がリリーフ弁9の設
定圧P0 まで上昇する前に、油圧モータ10側のリリー
フ弁16A,16Bが早期に開弁してしまい、作業時の
ブームシリンダ7等による掘削力(油圧力)が低下する
ことにより、油圧ショベルとしての掘削性能を高めるこ
とができなくなる。
【0019】また、従来技術では、リリーフ弁16A,
16Bの開弁圧Pm を低く設定すると、車両走行時の駆
動圧がリリーフ弁16A,16Bにより低く設定される
ことになり、例えば坂道等を登坂するときに油圧モータ
10の駆動圧を高い圧力に保持できず、車両としての登
坂力が低下するという問題がある。
【0020】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は油圧ショベル等の車両を停止さ
せるときの衝撃を確実に低減でき、車両を滑らかに停止
させることができる上に、例えば走行時の駆動力(登坂
力)や土砂等の掘削力を十分に確保でき、走行性能や掘
削(作業)性能等を向上させることができるようにした
ブレーキ弁を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、ケーシングと、該ケーシング内に設け
られ、油圧源側とアクチュエータ側との間に接続される
一対の油通路と、前記油圧源側寄りに位置して該各油通
路の途中に設けられたカウンタバランス弁と、前記アク
チュエータ側寄りに位置して前記各油通路の途中に設け
られた一対のリリーフ弁と、該各リリーフ弁とカウンタ
バランス弁との間に位置して前記各油通路の途中に設け
られ、前記油圧源側からアクチュエータ側に向けて圧油
が流通するのを許し、逆向きの流れを阻止する一対のチ
ェック弁とからなるブレーキ弁に適用される。
【0022】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記各リリーフ弁の開弁圧は前記油圧源側の設
定圧よりも予め低い圧力に設定し、前記各チェック弁
は、前記各リリーフ弁の流入口側に対し同軸となるよう
に配設し、前記各リリーフ弁の流入口側には、前記各チ
ェック弁の開弁を許すように該各チェック弁内に挿嵌さ
れる筒状の絞り部と、該絞り部の径方向に穿設され常時
は前記油通路に連通し前記各チェック弁が開弁している
ときには該各チェック弁によって実質的に閉塞される油
穴とを設け、前記各リリーフ弁の絞り部と各チェック弁
との間には該各チェック弁を常時閉弁方向に付勢するば
ねを配設し、前記各チェック弁が閉弁しているときには
前記各リリーフ弁の油穴を当該チェック弁によって開
き、前記油圧源からの圧油で前記チェック弁が開弁され
たときには当該チェック弁によって前記リリーフ弁の
を閉じ前記油圧源からの圧油による前記リリーフ弁の
作動を停止させる構成としたことにある。
【0023】上記構成により、油圧モータ等のアクチュ
エータを駆動すべく油圧源からの圧油をアクチュエータ
側に供給するときには、この圧油によってチェック弁が
開弁されると共に、このときにリリーフ弁は流入口側
の油穴がチェック弁により閉じられるので、リリーフ弁
の開弁圧を低い圧力値に設定した場合でも、このときの
圧油(駆動圧)によってリリーフ弁が作動されることは
なく、アクチュエータの駆動時にリリーフ弁が開弁して
しまうのを確実に防止できる。
【0024】また、アクチュエータを停止すべく油圧源
からの圧油の供給を停止したときには、これによってチ
ェック弁が閉弁されるから、リリーフ弁は流入口側の油
が当該チェック弁によって開かれるようになり、例え
ば油通路内に発生したブレーキ圧がリリーフ弁に作用す
る。そして、この場合には該リリーフ弁の開弁圧を油圧
源側の設定圧よりも予め低い圧力値に設定しているた
め、前記ブレーキ圧が過剰に高い圧力まで上昇するのを
リリーフ弁によって防止でき、停止時のショックを小さ
くすることができる。また、前記各チェック弁を前記各
リリーフ弁の流入口側に対し同軸となるように配設して
いるので、チェック弁を軸方向に移動(開,閉弁)させ
るときに、これと同軸上に位置するリリーフ弁の流入口
側をチェック弁によって開閉させる構成(構造または配
置関係)を簡単なレイアウトで実現でき、ブレーキ弁の
ケーシング内にチェック弁とリリーフ弁とをコンパクト
に配設できる。そして、チェック弁の開弁時にはリリー
フ弁の絞り部を介してチェック弁を軸方向にガイドで
き、チェック弁の開,閉弁動作を安定させることができ
る。また、リリーフ弁の絞り部に設けた油穴はチェック
弁の開弁時に実質的に閉塞されるから、油通路側とリリ
ーフ弁の絞り部内との間に大きな圧力差を発生でき、チ
ェック弁の開弁時にチャタリング等が生じるのを防止で
きる。そして、チェック弁の閉弁時にはばねの付勢力に
よって該チェック弁を迅速に閉弁させることができる。
【0025】この場合、請求項2の発明では、前記各リ
リーフ弁の開弁圧を、前記油圧源側の設定圧よりも1〜
50%程度予め低い圧力値に設定する構成としている。
【0026】これにより、リリーフ弁の開弁圧を油圧源
側の設定圧よりも1%以上低く設定でき、例えば50%
以内とすることによって油圧ショベル等の車両を坂道の
途中で停止させたときに、車両(慣性体)の負荷に見合
ったブレーキ圧を確保でき、車両を安定させて駐車して
おくことができる。
【0027】
【0028】
【0029】また、請求項の発明では、前記各チェッ
ク弁には前記各リリーフ弁の流入口側と対向する端部
側に小さな切欠きをそれぞれ形成してなる構成としてい
る。
【0030】これにより、例えばチェック弁の開弁時に
該チェック弁の端部側がリリーフ弁の流入口側を閉じる
ようにリリーフ弁に当接しても、チェック弁の端部側が
リリーフ弁に対し密着してしまうのを切欠きによって防
止できる。
【0031】
【0032】
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳述する。
【0034】ここで、図1ないし図3は本発明の実施例
によるブレーキ弁を示している。なお、実施例では前述
した図4に示す従来技術と同一の構成要素に同一の符号
を付し、その説明を省略するものとする。
【0035】図中、21は本実施例によるブレーキ弁を
示し、該ブレーキ弁21は従来技術で述べたブレーキ弁
12とほぼ同様に構成され、図4に例示した油圧モータ
10に一体化した状態で付設される。22はブレーキ弁
21のケーシングを示し、該ケーシング22は前記油圧
モータ10のモータケーシングに一体形成されるもので
ある。
【0036】23A,23Bはケーシング22内に設け
られ、主管路11A,11Bの一部をなす油通路を示
し、該各油通路23A,23Bは、一端側が図4に例示
した制御弁4を介して油圧ポンプ1、タンク2に接続さ
れ、他端側が後述のスプール摺動穴27に対し略直交す
る方向に延びた油圧源側の油路24A,24Bと、一端
側が該油路24A,24B間に位置してスプール摺動穴
27に連通し、他端側が油路24A,24Bとは逆向き
に延びて前記油圧モータ10の給排通路10A,10B
に接続されるアクチュエータ側の油路25A,25B等
とからなり、油圧源側の油路24A,24Bとアクチュ
エータ側の油路25A,25Bとは、後述のチェック弁
43A,43Bを介して連通,遮断される構成となって
いる。
【0037】ここで、アクチュエータ側の油路25A,
25Bには図2に示す如く、後述のチェック弁収容穴3
1A,31B側に向けてスプール摺動穴27と略平行に
延びた第1の分岐路25A1 ,25B1 と、後述するリ
リーフ弁34A,34Bの流入口側に向けて該分岐路2
5A1 ,25B1 と略平行に延びた第2の分岐路25A
2 ,25B2 と、リリーフ弁34A,34Bのうち相手
方となるリリーフ弁34B,34Aの流出口側に向けて
該分岐路25A2 ,25B2 とは逆向きに延びた第3の
分岐路25A3 ,25B3 とが付設されている。
【0038】26は油圧源側の油路24A,24Bの途
中に位置してケーシング22内に設けられたカウンタバ
ランス弁を示し、該カウンタバランス弁26は、ケーシ
ング22内に一体形成されたスプール摺動穴27と、該
スプール摺動穴27内に摺動可能に挿嵌されたスプール
28とから大略構成され、該スプール28には、油路2
4A,25A間を連通、遮断するランド28Aと、油路
24B,25B間を連通、遮断するランド28Bとが設
けられている。
【0039】また、スプール28の両端側には油路24
A,24Bに常時連通する油室29A,29Bがケーシ
ング22との間に設けられ、該油室29A,29B内に
はスプール28を中立位置に向けて常時付勢する復帰用
ばね30A,30Bが配設されている。そして、油路2
4A,24Bからの圧油によって油室29A,29B間
に圧力差が生じると、スプール28が図1に示す位置か
ら左,右方向に復帰用ばね30A,30Bに抗して摺動
変位し、これによりカウンタバランス弁26は図4に示
した制御弁4に連動して中立位置から左,右の切換位置
に切換わるものである。
【0040】31A,31Bは油圧源側の油路24A,
24Bに対し同軸となるようにケーシング22内に形成
された一対のチェック弁収容穴で、該チェック弁収容穴
31A,31Bは図2に示す如く、一端側が油路25
A,25Bの分岐路25A1 ,25B1 に連通し、油路
24A,24Bとの間には後述するチェック弁43A,
43B用の弁座32A,32Bが形成されている。ま
た、チェック弁収容穴31A,31Bの他端側は、油路
25A,25Bの分岐路25A2 ,25B2 に連通し、
チェック弁43A,43Bが開弁したときに図3に例示
する如く分岐路25A2 ,25B2 内に向けて進入する
のを許す構成となっている。
【0041】33A,33Bはチェック弁収容穴31
A,31Bに対し同軸となるようにケーシング22内に
形成された一対のリリーフ弁取付穴、34A,34Bは
該リリーフ弁取付穴33A,33Bを介してケーシング
22内に設けらた一対のリリーフ弁を示し、該リリーフ
弁34A,34Bはチェック弁43A,43Bと同軸上
に対向配設された後述の弁ガイド35A,35B、弁座
筒37A,37B、主弁体40A,40Bおよび弁ばね
41A,41B等からなり、所謂クロスオーバロードリ
リーフ弁を構成するものである。
【0042】35A,35Bは先端側が分岐路25B3
,25A3 に臨むようにリリーフ弁取付穴33A,3
3B内に取付られ、リリーフ弁34A,34Bの一部を
構成する弁ガイドを示し、該各弁ガイド35A,35B
の先端側にはリリーフ弁34A,34Bの流出口側とな
る油穴36A,36Bが径方向に穿設され、該油穴36
A,36Bは相手方となる油路25B,25Aの分岐路
25B3 ,25A3 に常時連通している。
【0043】37A,37Bは弁ガイド35A,35B
に対向してリリーフ弁取付穴33A,33B内に嵌合固
着された弁座部材としての弁座筒で、該弁座筒37A,
37Bは基端側が分岐路25B3 ,25A3 に臨み、先
端側が分岐路25A2 ,25B2 に臨むように配設され
ている。そして、弁座筒37A,37Bの先端側にはチ
ェック弁43A,43B内に向けて突出する絞り部とし
ての絞り筒38A,38Bが一体形成され、該絞り筒3
8A,38Bは略円錐台形状をなしチェック弁43A,
43Bの開弁時に油液を絞りつつ、該チェック弁43
A,43B内に挿嵌される構成となっている。
【0044】ここで、絞り筒38A,38Bはリリーフ
弁34A,34Bの流入口側を構成し、その径方向には
弁座筒37A,37B内をアクチュエータ側の油路25
B,25Aに分岐路25A2 ,25B2 を介して連通さ
せる油穴39A,39Bが流入口として穿設されてい
る。そして、該油穴39A,39Bはチェック弁43
A,43Bの開口端側で開,閉され、チェック弁43
A,43Bの開弁時には図3に例示する如く分岐路25
A2 ,25B2 に対して実質的に遮断されるものであ
る。
【0045】40A,40Bは弁座筒37A,37Bに
離着座すべく弁ガイド35A,35B内に摺動可能に設
けられた主弁体を示し、該主弁体40A,40Bはリリ
ーフ弁34A,34Bの開弁圧Pm1を設定する弁ばね4
1A,41Bによって常時閉弁方向に付勢されている。
また、主弁体40A,40Bには図2に示す如く、その
軸方向に絞り孔42A,42Bが形成され、該絞り孔4
2A,42Bは弁ガイド35A,35B内を弁座筒37
A,37B内または相手方の分岐路25B3 ,25A3
内に小さい流路面積をもって連通させる。
【0046】ここで、本実施例によるリリーフ弁34
A,34Bは弁ばね41A,41Bによる開弁圧Pm1
が、図4に示したメインとなるリリーフ弁9の設定圧P
0 に対して1〜50%、好ましくは5〜30%程度だけ
低い圧力値に予め設定され、例えばアクチュエータ側の
油路25A,25B内に発生するブレーキ圧が175〜
347kg/cm2 、好ましくは245〜335kg/
cm2 程度まで上昇したときに、主弁体40A,40B
が弁座筒37A,37Bから離座(開弁)することによ
り、前記ブレーキ圧を相手方の分岐路25B3 ,25A
3 を介してアクチュエータ側の油路25B,25A側に
リリーフさせる構成となっている。
【0047】43A,43Bはカウンタバランス弁26
とリリーフ弁34A,34Bの間に位置してチェック弁
収容穴31A,31B内に摺動可能に挿嵌された一対の
チェック弁で、該チェック弁43A,43Bは有底筒状
のポペット弁体として形成され、その開口端側はリリー
フ弁34A,34Bの絞り筒38A,38B等に対し同
軸となるように配設されている。そして、チェック弁4
3A,43Bはリリーフ弁34A,34Bの絞り筒38
A,38Bとの間に配設された弱ばね44A,44Bに
より常時閉弁方向に付勢され、該弱ばね44A,44B
はリリーフ弁34A,34Bの弁ばね41A,41B等
に比較し非常に小さなばね荷重をもってチェック弁43
A,43Bを弁座32A,32Bに対して離着座させ
る。
【0048】ここで、チェック弁43A,43Bは弱ば
ね44A,44Bにより常時は閉弁状態に保持され、油
路25A,25B側の圧油(例えばブレーキ圧)が油圧
源側の油路24A,24Bへと逆向きに流れるのを阻止
するものである。そして、チェック弁43A,43Bは
図4に示した油圧ポンプ1からの圧油(油圧モータ10
の駆動圧)が油圧源側の油路24A,24B内に流入す
るときに、該油路24A,24Bと分岐路25A1 ,2
5B1 との間を開くように圧油の圧力により弱ばね44
A,44Bに抗して開弁し、この圧油がアクチュエータ
側の油路25A,25Bへ向け流通するのを許す。
【0049】また、チェック弁43A,43Bの開口端
側には周方向に間隔をもって複数の小さな切欠き45
A,45Bが形成され、該各切欠き45A,45Bはチ
ェック弁43A,43Bの開弁時に該チェック弁43
A,43Bの開口端側がリリーフ弁34A,34Bの油
穴39A,39Bを閉じるように弁座筒37A,37B
の端部に当接しても(図3参照)、チェック弁43A,
43Bの開口端側が弁座筒37A,37Bの端部に対し
密着してしまうのを防止するものである。そして、チェ
ック弁43A,43Bは開弁時にリリーフ弁34A,3
4Bの油穴39A,39Bを実質的に閉塞し、前記圧油
の圧力(油圧モータ10の駆動圧)がリリーフ弁34
A,34Bの主弁体40A,40Bに作用するのを抑え
る構成となっている。
【0050】本実施例によるブレーキ弁21は上述の如
き構成を有するもので、その基本的作動については従来
技術によるものと格別差異はない。
【0051】然るに、本実施例では、ブレーキ弁21の
ケーシング22内にチェック弁収容穴31A,31Bと
リリーフ弁取付穴33Aとを同軸に対向配設し、該リリ
ーフ弁取付穴33A内に設けたリリーフ弁34A,34
Bの流入口側(弁座筒37A,37Bおよび絞り筒38
A,38B)に対して、チェック弁43A,43Bが同
軸となるようにチェック弁収容穴31A,31B内に
は、チェック弁43A,43Bを摺動可能に挿嵌する構
成としたから、下記のような作用効果を得ることができ
る。
【0052】即ち、車両を走行させるため図4に示した
制御弁4を、例えば中立位置(イ)から切換位置(ロ)
に切換え、油圧ポンプ1からの圧油を主管路11Aを介
して油圧源側の油路24A内に流入させると、このとき
の圧力(油圧モータ10の駆動圧)がチェック弁43A
に対して図3中の矢示A方向に作用する。これによりチ
ェック弁43Aは弱ばね44Aに抗して弁座32Aから
離座し図3に示す開弁状態となり、油路24Aからの圧
油がアクチュエータ側の油路25Aを介して油圧モータ
10の給排通路10A内へと流入するのを許し、油圧モ
ータ10に駆動圧を供給させる。
【0053】また、チェック弁43Aの開弁と同時に油
圧モータ10の駆動圧がリリーフ弁34Aの弁座筒37
A内に流入側の各油穴39Aを介して流入することがあ
る。そして、リリーフ弁34Aは弁ばね41A,41B
による開弁圧Pm1を、メインとなるリリーフ弁9(図4
参照)の設定圧P0 より低い圧力値に設定しているか
ら、リリーフ弁34Aの主弁体40Aはこの駆動圧で開
弁方向に押圧され、駆動圧の一部が相手方の油路25B
側へと流れる可能性はある。
【0054】しかし、チェック弁43Aは開弁時に絞り
筒38Aの外周側へと図3に示す如く挿嵌され、例えば
開口端側の各切欠き45A等を介して各油穴39Aの通
路面積を狭めるように動作するから、弁座筒37A内の
圧力は分岐路25A2 (油路25A)内の圧力よりも大
きく低下し、チェック弁43Aは弁座筒37Aの端部に
吸付けられるように移動し、リリーフ弁34Aの流入口
(油穴39A)側を実質的に閉塞する。
【0055】そして、駆動圧の一部がリリーフ弁34A
により相手方の油路25Bにリリーフされたとしても、
チェック弁43Aは弁座筒37Aの端部に瞬時に吸付く
ことにより、リリーフ流量を少量に抑えることができ、
油圧モータ10の駆動圧が低下するのを実質的に防止で
きると共に、この駆動圧がメインとなるリリーフ弁9
(図4参照)の設定圧P0 まで上昇するのを補償でき、
油圧モータ10に高い駆動圧を供給しつつ、この油圧モ
ータ10により車両を確実に走行駆動させることができ
る。
【0056】一方、慣性体である車両の走行を停止させ
るため、運転者が制御弁4を切換位置(ロ)から中立位
置(イ)に戻した場合には、油圧ポンプ1(図4参照)
からの圧油の供給が断たれ、前記駆動圧が図3中の矢示
A方向に作用することはなくなるので、チェック弁43
Aは弱ばね44Aで付勢されることにより弁座32Aに
着座し、油圧源側の油路24Aとアクチュエータ側の油
路25Aとの間を遮断する。また、カウンタバランス弁
26は前記駆動圧の供給が停止されることにより、図1
に示す油室29A内の圧力が低下し、スプール28が復
帰用ばね30Bで付勢されて中立位置に復帰し、これに
よりアクチュエータ側の油路25A,25Bは油圧源側
の油路24A,24Bに対して遮断される。
【0057】次に、この状態で油圧モータ10が慣性回
転するようになると、該油圧モータ10がポンプ作用を
行うことにより、アクチュエータ側の油路25A内の圧
油が相手方の油路25B内に吐出(排出)され、該油路
25B側にはブレーキ圧が発生することになる。そし
て、リリーフ弁34Bの絞り筒38B側から各油穴39
Bを介して弁座筒37B内に流入したブレーキ圧が、弁
ばね41Bによるリリーフ弁34Bの開弁圧Pm1まで上
昇したときには、主弁体40Bが弁ばね41Bに抗して
開弁し、前記ブレーキ圧がリリーフ弁34Bの流出口側
となる各油路36Bを介して相手方の油路25A(分岐
路25A3 )側にリリーフされる。
【0058】これにより、油圧モータ10の慣性回転時
に発生したブレーキ圧は、リリーフ弁34Bを通過する
間に熱エネルギに変換され、油圧モータ10の慣性回転
が抑えられることによって車両は停止される。そして、
この場合に、リリーフ弁34A,34Bの開弁圧Pm1
は、例えば175〜347kg/cm2 、好ましくは2
45〜335kg/cm2 程度に設定されているから、
車両を坂道の途中で駐・停車させた状態でも、リリーフ
弁34A,34Bを共に閉弁状態に保持でき、車両が坂
道の途中で不要に動く等の不具合をなくすことができ
る。
【0059】かくして、本実施例によれば、リリーフ弁
34A,34Bの開弁圧Pm1をメインとなるリリーフ弁
9の設定圧P0 に対して1〜50%、好ましくは5〜3
0%程度の低い圧力値に予め設定し、チェック弁43
A,43Bは開弁時にリリーフ弁34A,34Bの流入
口側を閉じ、閉弁時にはリリーフ弁34A,34Bの流
入口側を開くように、チェック弁43A,43Bをリリ
ーフ弁34A,34Bに対して同軸に対向配置する構成
としたから、車両の停止時にブレーキ弁21内に発生す
るブレーキ圧を、油圧ポンプ1側でのリリーフ弁9の設
定圧P0 よりも低く抑えることができ、車両停止時の衝
撃を確実に低減できる。
【0060】また、車両の走行させるため油圧ポンプ1
からの駆動圧を油圧モータ10に供給するときには、チ
ェック弁43A,43Bのいずれかが駆動圧によって開
弁されると同時に、このチェック弁43A(43B)に
よりリリーフ弁34A(34B)の流入口側を実質的に
閉塞することができ、この駆動圧がリリーフ弁34A
(34B)の流入口側に開弁方向の圧力として作用する
のを防止できる。
【0061】この結果、車両の走行時にはリリーフ弁3
4A,34Bを共に閉弁させた状態に保持でき、油圧モ
ータ10の駆動圧がリリーフ弁9(図4参照)の設定圧
P0まで上昇するを補償し、油圧モータ10に高い駆動
圧を供給することができる。これにより、例えば坂道等
を車両が登坂するときには油圧モータ10の駆動圧を高
い圧力に保持でき、車両としての登坂力を向上できると
共に、油圧モータ10による車両の走行性能を確実に高
めることができる。
【0062】一方、土砂等の掘削作業の途中で車両を走
行させる複合操作時にあっては、例えば図4に示したブ
ームシリンダ7からの負荷圧がリリーフ弁9の設定圧P
0 まで上昇した場合でも、油圧モータ10側のリリーフ
弁34A,34Bを共に閉弁状態に保つことができ、こ
れによって、ブームシリンダ7等による掘削力(油圧
力)を確実に高め、油圧ショベルとしての掘削性能を向
上できる。
【0063】従って、本実施例によれば、油圧ショベル
等の車両を停止させるときに発生する衝撃を確実に小さ
くでき、車両を滑らかに停止させることができる上に、
例えば走行時の駆動力(登坂力)や土砂等の掘削力を十
分に確保でき、作業車両としての走行性能や掘削(作
業)性能等を向上させることができる。
【0064】また、メインとなるリリーフ弁9の設定圧
P0 に対してリリーフ弁34A,34Bの開弁圧を、例
えば1〜50%(好ましくは5〜30%)程度だけ低い
圧力値に予め設定しているから、油圧ショベル等の車両
を坂道の途中で停止させたときに、車両(慣性体)の負
荷に見合ったブレーキ圧を確保でき、車両を安定させて
駐車しておくことができる。
【0065】さらに、チェック弁43A,43Bを各リ
リーフ弁34A,34Bの流入口側に同軸となるように
配設したから、チェック弁43A,43Bを軸方向に
開,閉弁させるときに、これと同軸上に位置するリリー
フ弁34A,34Bの流入口側をチェック弁43A,4
3Bによって開閉させる構成(両者の配置関係)を簡単
なレイアウトで実現でき、ブレーキ弁21のケーシング
22内にチェック弁43A,43Bとリリーフ弁34
A,34Bとをコンパクトに配設でき、これによってブ
レーキ弁21の小型化を図ることができる。
【0066】一方、チェック弁43A,43Bの開口端
側にはリリーフ弁34A,34Bの弁座筒37A,37
B側に当接する部位に小さな切欠き45A,45Bをそ
れぞれ複数個形成したから、例えばチェック弁43A,
43Bの開弁時に該チェック弁43A,43Bの開口端
側が、リリーフ弁34A,34Bの絞り筒38A,38
B側を閉じるように弁座筒37A,37Bの端部に当接
しても、チェック弁43A,43Bの開口端側が弁座筒
37A,37Bの端部に対し密着してしまうのを各切欠
き45A,45Bにより防止でき、チェック弁43A,
43Bの開,閉弁動作を安定させることができる。
【0067】また、リリーフ弁34A,34Bの流入口
側には弁座筒37A,37Bの先端側に位置して略円錐
台形状をなす絞り筒38A,38Bを一体形成すると共
に、該絞り筒38A,38Bにはチェック弁43A,4
3Bにより開,閉される油穴39A,39Bを設けてい
るから、チェック弁43A,43Bの開弁時にはリリー
フ弁34A,34Bの絞り筒38A,38Bを介してチ
ェック弁43A,43Bを軸方向にガイドでき、チェッ
ク弁43A,43Bを円滑に開,閉弁させることができ
る。
【0068】さらに、リリーフ弁34A,34Bの絞り
筒38A,38Bに設けた油穴39A,39Bはチェッ
ク弁43A,43Bの開弁時に実質的に閉塞されるか
ら、該チェック弁43A,43Bの内側と外側とに大き
な圧力差を発生でき、チェック弁43A,43Bの開弁
時にチャタリング等が生じるのを確実に防止できる。
【0069】なお、前記実施例では、アクチュエータと
して走行用の油圧モータ10を用いる場合を例に挙げて
説明したが、本発明はこれに限らず、例えばカウンタバ
ランス弁を有したブレーキ弁を設ける旋回用の油圧モー
タまたはロープウインチ等をアクチュエータとして用い
た油圧回路等にも適用できるものである。
【0070】さらに、本発明は、油圧ショベル、油圧ク
レーン等に限ることなく、走行用または旋回用の油圧モ
ータ等を備える建設機械のブレーキ弁にも広く適用しう
るものである。
【0071】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、請求
項1に記載の如く、各リリーフ弁の開弁圧を油圧源側の
設定圧よりも予め低い圧力に設定し、各チェック弁は、
前記各リリーフ弁の流入口側に対し同軸となるように配
し、前記各リリーフ弁の流入口側には、前記各チェッ
ク弁の開弁を許すように該各チェック弁内に挿嵌される
筒状の絞り部と、該絞り部の径方向に穿設され常時は前
記油通路に連通し前記各チェック弁が開弁しているとき
には該各チェック弁によって実質的に閉塞される油穴と
を設け、前記各リリーフ弁の絞り部と各チェック弁との
間には該各チェック弁を常時閉弁方向に付勢するばねを
配設し、前記各チェック弁が閉弁しているときには前記
各リリーフ弁の油穴を当該チェック弁によって開き、前
記油圧源からの圧油で前記チェック弁が開弁されたとき
には当該チェック弁によって前記リリーフ弁の油穴を閉
じ前記油圧源からの圧油による前記リリーフ弁の作動を
停止させる構成としたから、アクチュエータの駆動時に
リリーフ弁が開弁してしまうのを防止できると共に、リ
リーフ弁の開弁圧を低い圧力値に設定することにより、
ブレーキ圧が過剰に高い圧力まで上昇するのを防止で
き、停止時のショックを効果的に低減できる。従って、
油圧ショベル等の車両を滑らかに停止させることがで
き、例えば走行と作業の複合操作時にも走行時の駆動力
(登坂力)を十分に確保できると共に、土砂等の掘削力
を確実に高めることができ、走行性能や掘削(作業)性
能等を効果的に向上できる。しかも、各チェック弁を各
リリーフ弁の流入口側に対し同軸となるように配設する
構成としているため、ブレーキ弁のケーシング内にチェ
ック弁とリリーフ弁とをコンパクトに配設でき、全体を
小型化することができる。そして、各リリーフ弁の流入
口側に、各チェック弁の開弁を許すように該各チェック
弁内に挿嵌される筒状の絞り部を設け、該絞り部の径方
向には油穴を穿設することにより、該各油穴を各チェッ
ク弁の開弁時に実質的に閉塞させると共に、前記各リリ
ーフ弁の絞り部と各チェック弁との間には該各チェック
弁を常時閉弁方向に付勢するばねを配設する構成とした
から、チェック弁の開弁時等にリリーフ弁の絞り部を介
してチェック弁を軸方向にガイドでき、該チェック弁を
円滑 に開,閉弁させることができる上に、チェック弁の
開弁時には、油通路側とリリーフ弁の絞り部内との間に
大きな圧力差を発生することができ、チェック弁が開弁
時にチャタリング等を起こすのを確実に防止できる。ま
た、チェック弁の閉弁時にはばねの付勢力によって該チ
ェック弁を迅速に閉弁でき、チェック弁の挙動を安定さ
せることができる。
【0072】この場合、請求項2に記載の発明では、前
記各リリーフ弁の開弁圧を、前記油圧源側の設定圧より
も1〜50%程度予め低い圧力値に設定する構成として
いるから、リリーフ弁の開弁圧を油圧源側の設定圧より
も1%以上低く設定でき、例えば50%以内とすること
によって油圧ショベル等の車両を坂道の途中で停止させ
たときに、車両(慣性体)の負荷に見合ったブレーキ圧
を確保でき、車両を坂道の途中等で安定させて駐車して
おくことができる。
【0073】
【0074】また、請求項に記載の発明では、各リリ
ーフ弁の流入口側と対向する各チェック弁の端部側に小
さな切欠きをそれぞれ形成しているから、例えばチェッ
ク弁の開弁時に該チェック弁の端部側がリリーフ弁の流
入口側を閉じるようにリリーフ弁に当接しても、チェッ
ク弁の端部側がリリーフ弁に対し密着してしまうのを
記切欠きによって防止でき、チェック弁の開,閉弁動作
を安定させることができる。
【0075】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるブレーキ弁を示す縦断面
図である。
【図2】図1中のチェック弁およびリリーフ弁等を拡大
して示す縦断面図である。
【図3】図2中のチェック弁が開弁した状態を示す要部
拡大断面図である。
【図4】従来技術によるブレーキ弁が適用された油圧シ
ョベルの油圧回路図である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ(油圧源) 4,5,6 制御弁 7 ブームシリンダ 9 メインのリリーフ弁 10 油圧モータ(アクチュエータ) 21 ブレーキ弁 22 ケーシング 23A,23B 油通路 24A,24B,25A,25B 油路 26 カウンタバランス弁 31A,31B チェック弁収容穴 32A,32B 弁座 33A,33B リリーフ弁取付穴 34A,34B リリーフ弁 35A,35B 弁ガイド 37A,37B 弁座筒 38A,38B 絞り筒(絞り部) 39A,39B 油穴(流入口) 40A,40B 主弁体 41A,41B 弁ばね 43A,43B チェック弁 44A,44B 弱ばね 45A,45B 切欠き P0 油圧源側の設定圧 Pm1 開弁圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−152002(JP,A) 特開 昭58−134288(JP,A) 実開 昭60−145675(JP,U) 実開 昭57−80771(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F15B 11/00 F16K 17/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、該ケーシング内に設けら
    れ、油圧源側とアクチュエータ側との間に接続される一
    対の油通路と、前記油圧源側寄りに位置して該各油通路
    の途中に設けられたカウンタバランス弁と、前記アクチ
    ュエータ側寄りに位置して前記各油通路の途中に設けら
    れた一対のリリーフ弁と、該各リリーフ弁とカウンタバ
    ランス弁との間に位置して前記各油通路の途中に設けら
    れ、前記油圧源側からアクチュエータ側に向けて圧油が
    流通するのを許し、逆向きの流れを阻止する一対のチェ
    ック弁とからなるブレーキ弁において、 前記各リリーフ弁の開弁圧は前記油圧源側の設定圧より
    も予め低い圧力に設定し、 前記各チェック弁は、前記各リリーフ弁の流入口側に対
    し同軸となるように配設し、 前記各リリーフ弁の流入口側には、前記各チェック弁の
    開弁を許すように該各チェック弁内に挿嵌される筒状の
    絞り部と、該絞り部の径方向に穿設され常時は前記油通
    路に連通し前記各チェック弁が開弁しているときには該
    各チェック弁によって実質的に閉塞される油穴とを設
    け、 前記各リリーフ弁の絞り部と各チェック弁との間には該
    各チェック弁を常時閉弁方向に付勢するばねを配設し、 前記 各チェック弁が閉弁しているときには前記各リリー
    フ弁の油穴を当該チェック弁によって開き、前記油圧源
    からの圧油で前記チェック弁が開弁されたときには当該
    チェック弁によって前記リリーフ弁の油穴を閉じ前記油
    圧源からの圧油による前記リリーフ弁の作動を停止させ
    る構成としたことを特徴とするブレーキ弁。
  2. 【請求項2】 前記各リリーフ弁の開弁圧は、前記油圧
    源側の設定圧よりも1〜50%程度予め低い圧力値に設
    定する構成としてなる請求項1に記載のブレーキ弁。
  3. 【請求項3】 前記各チェック弁には、前記各リリーフ
    弁の流入口側と対向する端部側に小さな切欠きをそれぞ
    れ形成してなる請求項1または2に記載のブレーキ弁。
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