JP3079074B2 - 旋回型機械の流体圧回路 - Google Patents

旋回型機械の流体圧回路

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JP3079074B2
JP3079074B2 JP09252426A JP25242697A JP3079074B2 JP 3079074 B2 JP3079074 B2 JP 3079074B2 JP 09252426 A JP09252426 A JP 09252426A JP 25242697 A JP25242697 A JP 25242697A JP 3079074 B2 JP3079074 B2 JP 3079074B2
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仁 岩崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ルまたは油圧ショベルにバケット代替アタッチメントを
取付けた建設機械などの旋回型機械の流体圧回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図5に示されるように、油圧ショベルの
上部旋回体を旋回動作させるための旋回モータ11を制御
する旋回用コントロールバルブ12a と、他の油圧アクチ
ュエータ、例えば油圧ショベルのブーム、アームおよび
バケットで形成されるフロント作業機におけるアームシ
リンダ13を制御するアーム用コントロールバルブ14と
は、共通の油圧ポンプ15に対してパラレルに接続されて
おり、旋回モータ11およびアームシリンダ13の各動作
は、それらのコントロールバルブ12a ,14におけるスプ
ールの開度によってのみ制御されている。
【0003】この図5に示された従来のオープンセンタ
回路では、旋回モータ11のアクチュエータスピードは油
圧ポンプ15の吐出圧すなわちポンプ吐出圧により変動す
る。例えば、アーム操作に連動して必要以上にポンプ吐
出圧が上昇しているときに旋回操作を行うと、旋回のみ
の単独操作時に比べ旋回スピードが増加し、オペレータ
は旋回動作時の遠心力による飛出し感を持ち、操作しず
らい。
【0004】すなわち、図6に示されるように、旋回動
作のみの場合(a)に比べて、旋回動作にアーム動作が
加わった場合(b)は、油圧ポンプのゲインが高くなっ
ているから、レバー操作量が同一であっても旋回スピー
ドが大きくなり、操作フィーリングが悪化する。
【0005】また、旋回時の負荷はフロント作業機の姿
勢により変化し、小旋回姿勢ではフロント作業機の負荷
が小さいため、レバー操作量が同一であっても旋回モー
タ11に大流量が供給されて旋回動作が飛出しぎみにな
り、操作フィーリングが悪化する。
【0006】次に、図7に示されるように、旋回モータ
11へ供給される圧油の流量が油圧ポンプ15からの最大供
給量に対し、所定の割合、例えば約1/3に低減される
ように制御する旋回速度制限バルブ12b がある。
【0007】この図7に示された旋回速度制限バルブ12
b を説明すると、旋回モータ11の旋回速度を制限する旋
回微速モードの信号圧をポート21に入力することによ
り、メインスプール22を右側へ移動させると、油圧ポン
プ15に連通された供給通路23と室24とが今までメインス
プール22の外周溝20で導通していたのが遮断され、供給
通路23の圧油はメインスプール22の絞り穴25を通り、メ
インスプール22内の室26へ入り、続いて絞り穴27を通っ
て、室24に導かれる。
【0008】一方、メインスプール22の内部に摺動自在
に嵌合された流量制御スプール28は、絞り穴27の前後の
圧がそれぞれ室29および室30に導かれており、絞り穴27
の差圧分だけスプリング31に対抗して流量制御スプール
28は右側へ移動する。
【0009】すると、今まで流量制御スプール28のエッ
ジ部32で閉じられていたメインスプール22の絞り穴33が
開口し、供給通路23の圧油の一部がこの絞り穴33を通っ
てメインスプール22内の室34に入り、さらに絞り穴35を
通ってタンクにブリードオフする。
【0010】これにより、絞り穴27を通過する流量が減
少し、この絞り穴27の前後の差圧も減少するため、流量
制御スプール28は左側へ移動し、絞り穴33の開口を閉じ
始める。
【0011】その結果、流量制御スプール28は、絞り穴
27を通過しチェックバルブ36を経て旋回用コントロール
バルブ12a に供給される圧油の流量を、ある一定量、例
えばポンプの最大供給量の約1/3となるように制御
し、旋回モータ11の作動速度は油圧ポンプ15からの供給
量に関係なく、ゆっくりと操作させることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、一般的な
旋回用コントロールバルブ12a では、必要以上にポンプ
吐出圧が上昇している状況で旋回操作を行うと、また、
小旋回姿勢によりフロント作業機の負荷が小さい状況で
旋回操作を行うと、レバー操作量が同一であっても旋回
スピードが大きくなり、旋回動作時に飛出し感が現れる
など、操作フィーリングが悪化する。
【0013】一方、旋回用コントロールバルブ12a の前
段階に設けられた旋回速度制限バルブ12b は、メインス
プール22に内蔵された流量制御スプール28により、旋回
スピードをフルスピードに対する一定の割合に低減させ
るが、この旋回速度制限バルブ12b は、旋回微速モード
の信号圧を入力して旋回微速モードに切換えることを前
提としているので、旋回時の予期しない状況変化に対す
る操作性を改善できるものではない。
【0014】すなわち、建設機械の旋回操作において、
フロント姿勢が変化した場合、または積込んでいる重量
が変化した場合、または他のアクチュエータと連動して
ポンプ吐出圧が上昇した場合などは、旋回用レバー操作
量が同一であっても旋回速度が大きくなり、予想外の旋
回速度により生ずる飛出し感などが操作性に悪影響を与
えている。
【0015】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、旋回型機械において、同一の操作量に対し常に同
一の旋回速度が得られるようにして、旋回操作性を改善
することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、ポンプと、このポンプから吐出された作動流体を
制御するコントロールバルブと、このコントロールバル
ブにより制御された作動流体により旋回動作されるアク
チュエータとを具備し、コントロールバルブは 、アクチ
ュエータに供給される作動流体の流量を制御する旋回ス
プールと、この旋回スプールに内蔵されポンプからコン
トロールバルブに供給される作動流体のポンプ吐出圧が
変化してもコントロールバルブからアクチュエータに出
力される作動流体の流量を一定に制御する小流量域にて
機能する圧力補償手段と、この圧力補償手段による制御
可能流量より大流量を制御する大流量域にて圧力補償手
段を通さずに流量を制御するバイパス通路とを具備した
旋回型機械の流体圧回路である。
【0017】そして、旋回用アクチュエータと他のアク
チュエータとの連動時などにポンプ吐出圧が上昇して
も、小流量域では圧力補償手段により一定流量を旋回用
アクチュエータに出力して、旋回用アクチュエータのみ
の単独操作時と同様の旋回フィーリングを得るようにす
る。すなわち、ポンプ吐出圧が変化しても小流量域では
圧力補償手段により圧力補償される流量を、旋回スプー
ルのストロークにより制御する。このようにして、圧力
補償手段により小流量域での操作性すなわち微操作性を
改善し、また、必要に応じて圧力補償手段による制御可
能流量より大流量をバイパス通路により制御する。
【0018】請求項2に記載された発明は、ポンプと、
このポンプから吐出された作動流体を制御するコントロ
ールバルブと、このコントロールバルブにより制御され
た作動流体により旋回動作されるアクチュエータとを具
備し、コントロールバルブは、アクチュエータに供給さ
れる作動流体の流量を制御する旋回スプールと、この旋
回スプールに内蔵されアクチュエータからコントロール
バルブにフィードバックされるアクチュエータ負荷圧が
変化してもコントロールバルブからアクチュエータに出
力される作動流体の流量を一定に制御する小流量域にて
機能する圧力補償手段と、この圧力補償手段による制御
可能流量より大流量を制御する大流量域にて圧力補償手
段を通さずに流量を制御するバイパス通路とを具備した
旋回型機械の流体圧回路である。
【0019】そして、旋回型機械の小旋回径姿勢などに
より、アクチュエータ負荷圧が低下した場合でも、小流
量域では圧力補償手段により一定流量の作動流体をアク
チュエータに出力でき、大旋回径姿勢と同様の旋回フィ
ーリングを得るようにする。すなわち、アクチュエータ
負荷圧が変化しても小流量域では圧力補償手段により圧
力補償される流量を、旋回スプールのストロークにより
制御する。このようにして、圧力補償手段により小流量
域での操作性すなわち微操作性を改善し、また、必要に
応じて圧力補償手段による制御可能流量より大流量をバ
イパス通路により制御する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
乃至図4を参照しながら説明する。
【0021】図1に示されるように、油圧ショベルの上
部旋回体を旋回動作させるためのアクチュエータとして
の旋回モータ11を制御する旋回用コントロールバルブ12
と、他の油圧アクチュエータ、例えば油圧ショベルの上
部旋回体に装着されたフロント作業機におけるアームシ
リンダ13を制御するアーム用コントロールバルブ14と
が、共通の油圧ポンプ15に管路16,17によりパラレルに
接続されている。
【0022】油圧ショベルは、下部走行体に対し旋回モ
ータ11により回動される上部旋回体が設けられ、この上
部旋回体にキャブが搭載され、このキャブ内の運転席に
着座したオペレータは、上部旋回体とともに旋回しなが
ら、操作レバーなどの操作器を操作するので、旋回モー
タ11による上部旋回体の旋回速度は、オペレータにとっ
ての乗心地、操作性に影響を与える。
【0023】旋回用コントロールバルブ12は、その旋回
操作性を改善するために、旋回スプール41内の一方およ
び他方の両作動位置42,43に圧力補償手段44,45をそれ
ぞれ内蔵することにより、油圧ポンプ15と旋回モータ11
との間の通路中に圧力補償機能を追加する。
【0024】この圧力補償手段44,45は、油圧ポンプ15
からコントロールバルブ12,14に供給される作動流体と
しての作動油のポンプ吐出圧が変化しても旋回用コント
ロールバルブ12から旋回モータ11に出力される作動油の
流量を一定に制御するとともに、旋回モータ11から旋回
用コントロールバルブ12にフィードバックされるアクチ
ュエータ負荷圧が変化しても旋回用コントロールバルブ
12から旋回モータ11に出力される作動油の流量を一定に
制御するものであり、その詳細は図2に基づき説明す
る。
【0025】圧力補償手段44,45は、小流量域にて機能
するものであり、この圧力補償手段44,45による制御可
能流量より大流量を制御する必要もあるので、圧力補償
手段44,45を通さずに大流量域にて流量制御を可能にす
るバイパス通路46,47も設けられている。
【0026】図2は、旋回用コントロールバルブ12を示
し、バルブ本体51の旋回スプール嵌合穴52に旋回スプー
ル41が摺動自在に嵌合され、この旋回スプール41の内部
に、左旋回用の圧力補償スプール53および右旋回用の圧
力補償スプール54がそれぞれ摺動自在に嵌合され、これ
らの各圧力補償スプール53,54に対し、圧縮コイルスプ
リング55,56がそれぞれ組込まれている。
【0027】バルブ本体51には、旋回スプール嵌合穴52
の両端開口部を覆うようにパイロット圧導入用のカバー
57,58がそれぞれOリング59を介して図示されないボル
トにより取付けられている。カバー57,58には、パイロ
ット圧導入口60がそれぞれ設けられている。
【0028】バルブ本体51には、油圧ポンプ15から作動
油が供給される供給ポート61および油室62と、旋回モー
タ11に対し作動油を送りまたは戻す出力ポート63および
油室64と、タンク65へ作動油を排出する排出ポート66お
よび油室67とが、それぞれ設けられている。
【0029】旋回スプール41の外周面には、供給油室62
または排出油室67を出力油室64に連通するための左右の
周溝70,71と、供給油室62に臨む左右の周溝72と、タン
ク65に連通する中央の周溝73とが、それぞれ設けられて
いる。
【0030】旋回スプール41の周溝70,71には、油圧ポ
ンプ15から旋回モータ11へつながるメータイン通路部側
に複数のノッチ74がそれぞれ切欠形成されている。
【0031】旋回スプール41の半径方向には、油圧ポン
プ15から旋回モータ11へつながるメータイン通路部に位
置する絞り穴75と、各圧力補償スプール53,54の内端側
に位置する絞り上流圧導入穴76と、旋回モータ11からタ
ンク65へつながる通路部に位置する制御穴77とが、それ
ぞれ穿設されている。
【0032】旋回スプール41の中央部内には、両側の圧
力補償スプール53,54の間に形成された、絞り上流圧
(ポンプ吐出圧)が導かれる油室78が設けられている。
【0033】旋回スプール41の両端開口部にはスプリン
グ受け体81,82がそれぞれ螺合されて一体化され、これ
らのスプリング受け体81,82と左右の各圧力補償スプー
ル53,54との間に、前記圧縮コイルスプリング55,56が
それぞれ組込まれているとともに、絞り下流圧が導かれ
る油室83,84がそれぞれ形成されている。
【0034】右側のスプリング受け体82にはボルト85が
螺着され、これらのスプリング受け体82とボルト85の頭
部86との間には、2種類の圧縮コイルスプリング87,88
により拡張された一対のスプリング受け板89,90が設け
られ、これらのスプリング受け板89,90間にカラー91が
設けられている。圧縮コイルスプリング87,88は、旋回
スプール41の左右両方向の移動に対抗する付勢力を有
し、カラー91は、旋回スプール41の移動可能なストロー
クを決定する。
【0035】圧力補償スプール53,54は、旋回スプール
41の絞り穴75および制御穴77と対応する位置にそれぞれ
設けられた周溝94,95と、これらの周溝94,95を相互に
連通するとともに絞り下流圧の油室83,84に連通する半
径方向および軸方向の通路96とを有している。
【0036】次に、図1と図2の関係について説明す
る。
【0037】図1における圧力補償手段44,45は、図2
における圧力補償スプール53,54、圧縮コイルスプリン
グ55,56、旋回スプール41の絞り穴75、絞り上流圧導入
穴76、制御穴77、絞り上流圧の油室78、絞り下流圧の油
室83,84および圧力補償スプール53,54の通路96により
形成されている。
【0038】また、図1におけるバイパス通路46,47
は、図2における旋回スプール41のノッチ74により形成
される。
【0039】次に、この旋回用コントロールバルブ12の
作用を説明する。
【0040】例えば、右旋回時の作動を説明すると、図
2において右側のパイロット圧導入口60に図示されない
パイロット弁から右旋回用の指令圧が入ると、旋回スプ
ール41は左方向にストロークしていく。
【0041】そうすると、油圧ポンプ15から作動油の供
給を受ける油室62に絞り穴75が開口され、この絞り穴75
の上流圧(ポンプ吐出圧)が絞り上流圧導入穴76を通っ
て油室78に導かれるとともに、絞り穴75の下流圧が通路
96を通って油室84に導かれる。
【0042】その結果、絞り上流圧が導かれる油室78の
室圧と、絞り下流圧が導かれる油室84の室圧および圧縮
コイルスプリング56の反発力とが平衡する位置まで、圧
力補償スプール54がストロークし、絞り穴75の前後の差
圧が一定となり、絞り穴75を通過する流量をコントロー
ルする。
【0043】絞り穴75を通過した作動油は、通路96を通
って制御穴77より油室64へ流出し、旋回モータ11に供給
される。
【0044】このとき、アーム操作に連動して自動的に
油圧ポンプ15の吐出圧すなわちポンプ吐出圧が上昇する
などして、絞り穴75の上流圧が高くなると、油室78の内
圧も高くなるので、圧力補償スプール54が図2の右側へ
ストロークし、旋回モータ11と連通する制御穴77を塞ぐ
方向に動くので、ポンプ吐出圧が上昇しても旋回モータ
11へ過大流量が流れない。
【0045】また、フロント作業機の姿勢により旋回時
の負荷が変化すると、例えば、フロント作業機の小旋回
姿勢でフロント作業機の旋回時の負荷が小さくなると、
旋回モータ11に作用する負荷圧すなわちアクチュエータ
負荷圧が低下して、圧力補償スプール54の絞り下流圧も
低下し、すなわち油室84の内圧が低下するため、圧力補
償スプール54が図2の右側へストロークし、旋回モータ
11への制御穴77を塞ぐ方向に動くので、アクチュエータ
負荷圧が低下しても過大流量は流れない。
【0046】さらに、右側のパイロット圧導入口60に入
力される指令圧を上昇させて、旋回スプール41をさらに
左方へストロークさせると、油室62が旋回スプール外周
のノッチ74および周溝71を経由して旋回モータ11への油
室64に連通するバイパス通路47(図4)が形成され、圧
力補償スプール54の制御可能流量以上に流量を流すこと
ができる。
【0047】左旋回時の圧力補償は、左側の圧力補償ス
プール53により同様に行うので、その説明を省略する。
【0048】次に、図1および図2に示された実施形態
の全体的な作用を、図3および図4を参照しながら説明
する。
【0049】旋回用コントロールバルブ12は、圧力補償
手段44,45による圧力補償が可能の圧力補償領域Aで
は、旋回スプール41のストロークに応じた制御穴77の開
口面積により通過流量を制御する。
【0050】圧力補償手段44,45が機能した場合、仮に
アーム操作等により油圧ポンプ15の吐出圧が上昇し、旋
回モータ11に計画以上の作動油が流れようとしても、既
に述べたように圧力補償手段44,45により旋回モータ11
への通路(制御穴77)が自動的に絞られ、旋回モータ11
に一定流量が供給されるから、旋回スピードは一定にな
り、旋回モータ11を単独で作動するときと同一の旋回ス
ピードが自動的に得られる。
【0051】また、旋回時の負荷はフロント作業機の姿
勢などにより変化し、小旋回姿勢ではフロント作業機の
負荷が小さいため、従来は旋回モータ11に大流量が供給
されて、高速旋回による飛出し感が感じられたが、既に
述べたように圧力補償手段44,45が旋回モータ11への出
力流量を自動的に絞るから、フロント作業機の姿勢にか
かわらず一定の旋回操作フィーリングが得られる。
【0052】一方、圧力補償手段44,45による制御可能
流量以上の流量を流す必要がある場合は、図示されない
パイロット弁から図2のパイロット圧導入口60に入力さ
れる旋回指令圧を高めることにより、圧力補償手段44,
45の制御能力をオーバーするバイパス領域Bに移行さ
せ、バイパス通路として機能する旋回スプール41のノッ
チ74による開口面積も合算されて、旋回モータ11に必要
に応じた大流量を供給することもできる
【0053】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、旋回用ア
クチュエータと他のアクチュエータとの連動時などに発
生する予期しないポンプ吐出圧の変化に対し、小流量域
では圧力補償手段によりアクチュエータに一定流量の作
動流体を出力でき、旋回用アクチュエータのみの単独操
作と同様の旋回フィーリングが得られるなど、旋回操作
性を改善できる。すなわち、ポンプ吐出圧が変化しても
小流量域では圧力補償手段により圧力補償される流量
を、旋回スプールのストロークにより制御できる。 この
ようにして、圧力補償手段により小流量域での操作性す
なわち微操作性を改善でき、また、大流量域ではバイパ
ス通路により必要に応じて圧力補償手段による制御可能
流量より大流量を制御できる。
【0054】請求項2記載の発明によれば、旋回型機械
の小旋回径姿勢などにより発生する予期しないアクチュ
エータ負荷圧の変化に対し、小流量域では圧力補償手段
により一定流量の作動流体をアクチュエータに出力で
き、大旋回径姿勢と同様の旋回フィーリングが得られる
など、旋回操作性を改善できる。すなわち、アクチュエ
ータ負荷圧が変化しても小流量域では圧力補償手段によ
り圧力補償される流量を、旋回スプールのストロークに
より制御できる。このようにして、圧力補償手段により
小流量域での操作性すなわち微操作性を改善でき、ま
た、大流量域ではバイパス通路により必要に応じて圧力
補償手段による制御可能流量より大流量を制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る旋回型機械の流体圧回路の一実施
形態を示す回路図である。
【図2】同上流体圧回路におけるコントロールバルブの
断面図である。
【図3】同上コントロールバルブにおける旋回スプール
のストロークと開口面積との関係を示す特性図である。
【図4】同上旋回スプールの切換状態を示す回路図であ
る。
【図5】従来の旋回型機械の流体圧回路を示す回路図で
ある。
【図6】従来の旋回型機械におけるレバー操作量と旋回
スピードとの関係を示す特性図である。
【図7】従来の旋回型機械の流体圧回路に用いられてい
る旋回速度制限バルブの断面図である。
【符号の説明】
11 アクチュエータとしての旋回モータ 12 コントロールバルブ 15 ポンプ 41 旋回スプール 44,45 圧力補償手段 46,47 バイパス通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−151104(JP,A) 特開 平9−242709(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02F 9/22 F15B 11/00 - 11/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプと、 このポンプから吐出された作動流体を制御するコントロ
    ールバルブと、 このコントロールバルブにより制御された作動流体によ
    り旋回動作されるアクチュエータとを具備し、 コントロールバルブは、 アクチュエータに供給される作動流体の流量を制御する
    旋回スプールと、 この旋回スプールに内蔵され ポンプからコントロールバ
    ルブに供給される作動流体のポンプ吐出圧が変化しても
    コントロールバルブからアクチュエータに出力される作
    動流体の流量を一定に制御する小流量域にて機能する
    力補償手段と この圧力補償手段による制御可能流量より大流量を制御
    する大流量域にて圧力補償手段を通さずに流量を制御す
    るバイパス通路と を具備したことを特徴とする旋回型機
    械の流体圧回路。
  2. 【請求項2】 ポンプと、 このポンプから吐出された作動流体を制御するコントロ
    ールバルブと、 このコントロールバルブにより制御された作動流体によ
    り旋回動作されるアクチュエータとを具備し、 コントロールバルブは、 アクチュエータに供給される作動流体の流量を制御する
    旋回スプールと、 この旋回スプールに内蔵され アクチュエータからコント
    ロールバルブにフィードバックされるアクチュエータ負
    荷圧が変化してもコントロールバルブからアクチュエー
    タに出力される作動流体の流量を一定に制御する小流量
    域にて機能する圧力補償手段と この圧力補償手段による制御可能流量より大流量を制御
    する大流量域にて圧力補償手段を通さずに流量を制御す
    るバイパス通路と を具備したことを特徴とする旋回型機
    械の流体圧回路。
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