JP3430725B2 - 材料試験機のデータ処理装置 - Google Patents

材料試験機のデータ処理装置

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JP3430725B2 JP21263895A JP21263895A JP3430725B2 JP 3430725 B2 JP3430725 B2 JP 3430725B2 JP 21263895 A JP21263895 A JP 21263895A JP 21263895 A JP21263895 A JP 21263895A JP 3430725 B2 JP3430725 B2 JP 3430725B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、各種材料の引張
試験や圧縮試験などの試験を行なう材料試験機のデータ
処理装置に係り、特に、収集した測定データを処理する
技術に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種の材料試験機のデータ処理
装置として、例えば、負荷機構により材料に対して引張
や圧縮などの荷重を印加し、材料に印加されている荷重
や材料の変位量を測定手段により測定し、各荷重と各荷
重に対応する変位量とを測定データとしてデータ記憶部
に記憶し、それらに対して所定の処理を行なう装置が挙
げられる。 【0003】このように構成されている材料試験機を利
用した試験のうち、剥離試験を例に採って説明する。こ
の剥離試験は、例えば、接着剤の強度を調べる目的で行
なわれるものであり、2つのテープ材を接着剤で接着し
たものを試料とし、この両端部を等速(所定ステップの
変位量で)で引っ張ってその試料にかかる荷重を測定す
る試験である。 【0004】この試験において、例えば、図11に示す
ような測定データのグラフが得られたとする。この場
合、グラフ両端にある荷重値が急激に上昇および下降し
ている部分を除くほぼ平坦部分(凹凸はあるが荷重がジ
グザグ状に変化している部分)を対象にして、上に凸に
なっている全ての荷重の平均値(上限平均荷重)や、下
に凸になっている全ての荷重の平均値(下限平均荷重)
や、上に凸および下に凸になっている全ての荷重の平均
値(平均荷重)を算出するデータ処理を行なっている。 【0005】このときグラフ両端にある荷重値が急激に
上昇および下降している部分を除くために、前半削除区
間PL および後半削除区間PU の2点を指示し、前半削
除区間PL および後半削除区間PU の間の範囲の変位量
についてのみ、データ処理の対象としてその上限平均荷
重などの特性値を算出するようになっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、接着剤の強
度を調べる目的で行なわれる剥離試験では、環境試験的
な剥離試験も実施される。すなわち、試料がある程度変
位した際に、雨に濡れた状態を想定して水などを接着部
分にかけることが行なわれる。例えば、図12のグラフ
に示すように、t1 の時点で水をかけて、さらにt2
時点で再び水を接着部分にかける。このように接着部分
に水をかけると、当然のことながら接着強度が低下し
て、図12のグラフに示すように試料にかかる荷重が急
激に低下する。その後は、再度安定して荷重の変化が生
じるので、グラフは3つの平坦部を有する形状を呈する
ことになる。このような剥離試験を行なった場合には、
各平坦部分ごとに特性が異なるので、各平坦部ごとに上
述した上限平均荷重などの特性値を算出する必要があ
る。 【0007】しかしながら、従来装置においては、デー
タ処理範囲として、前半削除区間PL および後半削除区
間PU の間の範囲の変位量についてのみ、すなわち、1
つのデータ処理範囲だけしか指示することができないの
で、このような場合には、3つの平坦部分のうちの1つ
の部分だけしか1度に特性値を算出することができな
い。したがって、データ処理範囲の指示を3回行なっ
て、3回のデータ処理を行なわなければ各平坦部におけ
るそれぞれの特性値を算出することができず、データ処
理が煩雑になるという問題点がある。 【0008】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、データ処理範囲を複数個指示するこ
とにより、データ処理を容易に行なうことができる材料
試験機のデータ処理装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、この発明に係る材料試験機のデータ処理装置は、各
種材料の引張試験や圧縮試験などの試験を行なう材料試
験機であって、負荷機構により材料に対して引張や圧縮
などの荷重を印加し、前記材料に印加されている荷重や
前記材料の変位量を測定手段により測定し、各荷重と各
荷重に対応する変位量とを測定データとしてデータ記憶
部に記憶し、それらに対して所定の処理を行なうデータ
処理装置において、前記荷重または前記変位量の範囲の
うち、処理の対象とする所望のデータ処理範囲について
少なくとも2つの範囲を指示する指示部と、前記指示部
を介して指示された全てのデータ処理範囲を記憶するデ
ータ処理範囲記憶部と、前記データ記憶部に記憶されて
いる測定データのうち、前記データ処理範囲記憶部に記
憶されている各々のデータ処理範囲を対象にして所定の
処理を施す制御部と、を備えていることを特徴とするも
のである。 【0010】 【作用】この発明の作用は次のとおりである。負荷機構
により材料に対して引張や圧縮などの荷重を印加し、各
荷重と各荷重に対応する荷重や材料の変位量を測定手段
により測定する。測定された各荷重と各荷重に対応する
変位量とは、測定データとしてデータ記憶部に記憶され
る。データ処理を行なう際には、まず、指示部を介し
て、荷重または変位量の範囲のうち、処理の対象とする
所望のデータ処理範囲について少なくとも2つの範囲を
指示する。これらの指示された、少なくとも2つのデー
タ処理範囲はデータ処理範囲記憶部に記憶される。デー
タ記憶部に記憶された各測定データは制御部によって所
定の処理が施されるが、このとき制御部は各測定データ
のうち、データ処理範囲記憶部に記憶されている各々の
データ処理範囲を対象にして処理を行なうので、何度も
データ処理範囲を設定し直してデータ処理を実行するこ
となく、一度で複数箇所のデータ処理範囲についてデー
タ処理を行なうことができる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
一実施例を説明する。図1は、実施例に係るデータ処理
装置を含む材料試験機の概略構成を示すブロック図であ
る。 【0012】図中、符号1は負荷機構であり、基台2に
配設されて上部を連結された2本の機柱3と、機柱3に
沿って鉛直方向に昇降するクロスヘッド4とから構成さ
れている。クロスヘッド4の下部および基台2の上部に
は、材料である試料Sの端部をそれぞれ把持するチャッ
ク5が取り付けられている。クロスヘッド4側のチャッ
ク5は、試料Sに印加されている荷重を検出するロード
セル6を内蔵している。このロードセル6は、例えば、
ストレーンゲージなどにより構成されており、チャック
5に加わる荷重、すなわち、試料Sに印加されている荷
重を電気信号に変換して荷重信号Aとして出力する機能
を有するものである。 【0013】基台2はクロスヘッド4を昇降駆動するた
めのクロスヘッド駆動モータ7を内蔵しており、クロス
ヘッド駆動モータ7は機柱3に沿って配設された図示し
ないネジ軸を回転駆動することによりクロスヘッド4を
昇降するようになっている。クロスヘッド駆動モータ7
は、負荷制御部10からの制御命令信号Bに応じてクロ
スヘッド4を昇降駆動する。また、クロスヘッド駆動モ
ータ7の回転軸には、回転量を検出して変位量を検出す
る変位計8が取り付けられており、変位計8により検出
されたその変位量は変位量信号Cとして負荷制御部10
に与えられるようになっている。 【0014】また、試料Sには、例えば、試料Sの伸び
を検出する伸び計11を取り付けることができるように
なっており、これを取り付けた場合にはその伸び量、す
なわち変位量は試料変位量信号Dとして負荷制御部10
に与えられる。負荷制御部10は、後述するデータ処理
装置20からの制御命令に応じて負荷機構1に制御命令
信号Bを出力する。さらに、ロードセル6からの荷重信
号Aと、変位計8からの変位量信号Cと、伸び計11か
らの試料変位量信号DとをA/D変換して測定信号Eと
してデータ処理装置20に出力する機能を有する。な
お、負荷制御部10は、この発明における測定手段に相
当する。 【0015】データ処理装置20は、負荷制御部10か
らの測定信号Eを取り込むとともに、制御命令Fを負荷
制御部10に所定のタイミングで出力したり、後述する
データ処理を実行する制御部21と、種々の制御命令F
から構成される、コンピュータプログラムに相当する制
御手順(以下、制御パターンと称する)を記憶している
制御メモリ22と、測定信号Eを測定データとして格納
するデータメモリ23と、データメモリ23の各データ
から種々の特性値を算出するための計算式を記憶してい
る計算式メモリ24と、種々の指示を行なう指示部25
と、測定データや算出された特性値などを表示するCR
T26とから構成されている。 【0016】制御メモリ22は、JISなどの各種規格
に基づく種々の制御パターンを予め記憶している制御パ
ターン記憶部22aと、負荷機構1と負荷制御部10の
動作を制御する基本的な各種の制御命令を記憶している
制御命令記憶部22bと、この装置のユーザーによって
定義された新たな制御パターン(以下、定義制御パター
ンと称する)を記憶する定義制御パターン記憶部22c
とから構成されている。 【0017】データメモリ23は、測定信号Eを順次に
測定データとして記憶するデータ記憶部23aと、デー
タ記憶部23aに記憶された多数のデータのうち、演算
を行なう範囲を記憶するデータ処理範囲記憶23bとか
ら構成されている。 【0018】計算式メモリ24の計算式記憶部24a
は、例えば、測定データに基づいて算出する下限平均荷
重、上限平均荷重や弾性率などの計算式を予め記憶して
おり、演算子記憶部24bは四則演算や三角関数などの
関数を記憶している。また、定義計算式記憶部24c
は、ユーザーが所望する材料特性値を算出するための特
殊な計算式を記憶するものである。 【0019】なお、制御メモリ22、データメモリ2
3、計算式メモリ24は、それぞれデータ処理装置20
の内部メモリとして構成されているものであるが、それ
ぞれ個別に記憶領域を確保されてハードディスク装置な
どの外部記憶装置に格納されており、装置の起動時に各
メモリ22〜24にロードされるようになっている。さ
らに、各メモリ内の記憶部の内容は、フロッピーディス
ク装置などの補助記憶装置により保存することができる
ように構成されている。 【0020】指示部25は、数値や記号を指示したり、
後述するようにデータ処理範囲を指示するためのキーボ
ード25aと、CRT26上の任意の位置を指示してキ
ーボード25aと同様に利用されるマウス25bとから
構成されている。 【0021】このように構成された材料試験機を利用し
て行なう試験のうち、剥離試験を例に採って簡単に説明
する。剥離試験の試料としては、上述したように2つの
テープを接着剤で接着したものを使用し、まず、その両
端部をチャック5に把持させる。そして、制御パターン
記憶部22aに予め記憶されている制御パターンのう
ち、所定ステップの変位量となるように(等速で)クロ
スヘッド駆動モータ7を回転駆動し、そのときに試料S
にかかる荷重(ロードセル6からの荷重信号A)を測定
する制御パターンを選択して制御部21に実行させる。
このようにして測定信号Eは、制御部21を介してデー
タメモリ23のデータ記憶部23aに格納される。この
ときのデータ記憶部23aの記憶内容の模式図を図2に
示す。なお、この図は、試料Sとして順次に試料X,試
料Yについて試験した場合の一例である。すなわち、変
位量を所定ステップ(0.5Nステップ)で変えてゆ
き、そのときのロードセル6の荷重信号A(試料XはX
1 ,X2 ,………、試料YはY1 ,Y2 ,………)が格
納されている状態を示している。 【0022】なお、試料Sの接着部には、雨の状態を想
定して、図12に示すように、変位量がt1 の時点で水
をかけ、さらに変位量がt2 の時点で再び水をかけて剥
離試験を行なったものとして説明する。 【0023】また、データ記憶部23aには、図3に示
すような特性値データも格納されるようになっている。
すなわち、測定データは、図2に示すように格納されて
おり、それらの各測定データに基づいて各項目、すなわ
ち、特性値が各試料ごとに算出されるようになってい
る。また、各項目の特性値は、計算式記憶部24aに記
憶されている計算式により算出されるようになってい
る。 【0024】なお、図3に示す特性値データの項目のう
ち上限平均荷重#1〜#4の各項目は、データ処理範囲
記憶部23bに記憶されている、以下に説明するように
して設定される各データ処理範囲の測定データを対象に
して算出される特性値である。 【0025】次に、データ処理範囲の設定処理につい
て、図4のフローチャートを参照して説明する。なお、
この処理は、キーボード25aやマウス25bによりデ
ータ処理範囲の設定処理を選択・指示することにより実
行される。また、この処理を実行すると、CRT26に
は図5に示すような画面が表示される。 【0026】まず、ステップS1では、データ処理モー
ドに応じて処理を分岐する。データ処理モードとは、デ
ータ処理範囲の設定方法の種別を示すものであり、この
例ではCase1、Case2、Case3の3種類が
容易されている。データ処理モードの選択は、図5に示
す画面中、データ処理モード領域30に描画されている
各データ処理モードのうちの1つをマウス25bにより
指示することにより行なわれる。ここでは、まず最初
に、データ処理モードとしてCase1が指示された場
合について説明する。 【0027】ステップS2では、前半/後半削除区間を
入力する。具体的には、図5に示す画面中、データ処理
範囲#1の領域31にキーボード25aから直接数値を
入力したり、マウス25bにより数値を上下に可変する
ことによって入力する。そして、入力した値でよい場合
(ステップS3)にはステップS4にて、入力した前半
/後半削除区間をデータ処理範囲記憶部23bに格納す
る。このようにして格納されたデータ処理範囲の模式図
の一例を図6(a)に示す。なお、図中、前半削除区間
をPL で、後半削除区間をPU で示している。なお、こ
のCase1は上述した従来例と同様のデータ処理範囲
の指定方法であり、図示すると図7に示すようになる。
このデータ処理モードでは、前半削除区間PL と後半削
除区間PU との間の範囲が処理対象となるので、まず、
後半削除区間PU をt1 の時点に指定してデータ処理を
行い、次に前半削除区間PL をt1 の時点に指定すると
ともに、後半削除区間PU をt2 の時点に指定してデー
タ処理を行い、さらに前半削除区間PL をt2 の時点に
指定するとともに、後半削除区間PU を図に示す時点に
指定して3回のデータ処理を行なう必要があり、このよ
うな試験におけるデータ処理には不適切である。 【0028】次に、Case2が指示された場合につい
て説明する。上述した手順によりデータ処理モードとし
てCase2を選択した場合には、ステップS5におい
て、上述したステップS2と同様にして前半/後半削除
区間を入力する。入力した値でよい場合(ステップS
6)にはステップS7において、さらに処理開始変位を
入力する。この例では、処理開始変位として3つの値を
指定することができるようになっており、図5中の、デ
ータ処理範囲#2〜#4の各領域32〜34に所望する
値を入力するようになっている。そしてステップS8を
経てステップS4において、入力した前半/後半削除区
間と、第1ないし第3の処理開始変位とがデータ処理範
囲記憶部23bに格納される(図6(b)参照)。な
お、前半削除区間および後半削除区間をそれぞれPL
よびPU で示し、第1〜第3の処理開始変位をそれぞれ
1 〜P3 で示している。また、ここでは説明の都合
上、第3の処理開始変位P3 は入力しないものとして説
明する。この場合のデータ処理範囲を図示すると、図7
に示すようになり、前半削除区間PL と第1の処理開始
変位P1 の範囲と、第1の処理開始変位P1 と第2の処
理開始変位P2 の範囲と、第2の処理開始変位P2 の範
囲と後半削除区間PU の範囲の3つの範囲がそれぞれデ
ータ処理の対象となる。つまり、このデータ処理モード
では、前半削除区間PL と後半削除区間PU で区切られ
る範囲内を、連続した複数個の範囲に区切って、各範囲
を対象にしてデータ処理を行なうようになっている。 【0029】次に、Case3が指示された場合につい
て説明する。なお、このデータ処理モードが選択された
場合には、図5中の、データ処理範囲#1の領域31に
表示される文字列は、前半/後半削除区間に代えて処理
開始変位および処理終了変位に書き換えられるようにな
っており、最大4つのデータ処理範囲を設定可能になっ
ている。 【0030】ステップS9において、図5中の、データ
処理範囲#1〜#4の各領域31〜34に、所望する値
(処理開始変位および処理終了変位)を入力する。そし
てステップS10を経てステップS4において、入力し
た第1ないし第4の処理開始変位および処理終了変位が
データ処理範囲記憶部23bに格納される(図6(c)
参照)。なお、第1〜第4の処理開始変位をそれぞれP
S1〜PS4で示し、第1〜第4の処理終了変位をそれぞれ
E1〜PE4で示している。また、ここでは説明の都合
上、第4の処理開始変位PS4および処理終了変位PE4
入力しないものとして説明する。この場合のデータ処理
範囲を図示すると、図8に示すようになり、第1の処理
開始変位PS1と処理終了変位PE1の範囲と、第2の処理
開始変位P S2と処理終了変位PE2の範囲と、第3の処理
開始変位PS3と処理終了変位PE3の範囲の3つの範囲が
それぞれデータ処理の対象となる。つまり、このデータ
処理モードでは、連続しない複数個の範囲を対象にデー
タ処理を行なうようになっている。このデータ処理モー
ドでは、荷重が急激に変位している部分など、データ処
理に含めると特性値に大きな誤差が含まれるなどの不都
合が生じるような範囲のデータを除いてデータ処理を行
なうことができるので、さらに柔軟なデータ処理を行な
うことができる。 【0031】このようにデータ処理モードCase2お
よびCase3では、少なくとも2つのデータ処理範囲
を指示することができるので、従来例に相当するCas
e1に比較してデータ処理範囲の設定を柔軟に行なうこ
とができる。設定されたデータ処理範囲はデータ処理範
囲記憶部23bに記憶されており、制御部21はこれら
の範囲に応じて各測定データを計算式記憶部24aの所
要の計算式に基づき処理して、例えば、図3に示す上限
平均荷重#1〜#4のそれぞれに処理結果を書き込む。
したがって、一度に複数箇所のデータ処理範囲について
データ処理を行なうことができ、煩雑なデータ処理を容
易に行なうことができる。なお、ある程度測定データの
値が予測できる場合(周知の試料である場合など)や、
測定データの値が全く予測できない場合(未知の試料あ
るいは周知の試料であっても異なる試験方法の場合な
ど)のいずれの場合においても、データ処理範囲の設定
は、試験開始前に行なっても、あるいは試験終了後に行
なってもよい。 【0032】データ処理範囲の設定を行なうと、各デー
タ処理範囲に基づいて、測定データの処理が行なわれ
る。しかし、上述した手法によって設定したデータ処理
範囲では、データ処理に不適切となる場合がある。すな
わち、上記の手法は、直接的に数値を入力することによ
り各データ処理範囲を設定(図5に示す画面)するもの
であるので、数値の入力ミスがあった場合や、想定して
いた特性の変化点が実際の点とはズレていた場合などで
は、その設定範囲でデータ処理を行なうことは不適切で
ある。 【0033】このような場合には、データ処理範囲の修
正処理を行なうが、上述したデータ処理範囲の設定処理
を再度実行することにより修正する方法もあるが、ここ
ではより現実的で、かつ、所望するデータ処理範囲に適
切に修正することができるデータ処理範囲の修正方法に
ついて、図9および図10を参照して説明する。なお、
図9はデータ処理範囲の修正処理を示すフローチャート
であり、図10はデータ処理範囲の修正処理の際にCR
T26に表示される画面の一例を示す図である。 【0034】まず、指示部25を介してデータ処理範囲
の修正処理を指示すると、図10に示す画面がCRT2
6上に表示される。この画面は、測定データをグラフ化
して表示する領域40や、種々の処理の実行を指示する
ためのアイコンが整列されて配置された領域41などか
ら構成されている。このグラフには、設定されているデ
ータ処理範囲(この図では第1の処理開始変位PS1と第
1の処理終了変位PE1)を示す表示ラインL1 ,L2
表示されている。 【0035】ステップT1では、データ処理範囲の表示
ラインをマウス25bで指示する。具体的には、マウス
25bの動作に連動した矢印形状のカーソル25cを移
動させて、データ処理範囲を規定する、修正を所望する
表示ラインに重ねてマウス25bのボタンを押下する。
この例では、その表示ラインがL1 (第1の処理開始変
位PS1)であるとする。 【0036】ステップT2では、マウス25bをドラッ
グして所望の位置へ移動させる。ドラッグとは、マウス
25bのボタンを押下したままマウス25bを移動させ
る動作であり、この動作により表示ラインL1 を所望の
位置(例えば、図10の二点鎖線で示す位置)に移動さ
せることができる。この移動によっても表示ラインが所
望位置に移動していない場合には、再びステップT1か
ら実行するかマウス25bのボタンを開放(ステップT
3)することなく、ドラッグを続ける。その一方、所望
位置に移動した場合には、マウス25bのボタンを開放
(ステップT3)して処理を終了する。 【0037】このようにして修正されたデータ処理範囲
は、その表示ラインL1 のグラフ上の位置に基づいて制
御部21によりデータ処理範囲記憶部23bの内容が修
正されるようになっている。この例では、修正されたの
が表示ラインL1 (第1の処理開始変位PS1)であるの
で、データ処理範囲記憶部23bのCase3の第1の
処理開始変位PS1が修正されることになる(図6(c)
参照)。 【0038】上述したようなデータ処理範囲の修正処理
によると、測定データのグラフ上のプロファイルを参照
しつつ処理範囲を設定するので、測定データの特性が変
化した点を的確に判断することができ、所望するデータ
処理範囲に適切に修正することができる 【0039】なお、上記の実施例では剥離試験を例に採
って説明したが、その試験だけに限定されるものではな
く、試験中に水や薬品を試料にかけることによりその特
性が変わる試験を行なった場合や、そのような処理を行
なわずに試料の特性が変わった場合(例えば、荷重や変
位量を印加する速度を試験の途中において変えた場
合)、また試料の特性が変わらない場合でも、測定デー
タの範囲を複数個に分割・限定してデータ処理を行う場
合にはこの発明の適用が可能である。 【0040】また、上記の実施例では、4つのデータ処
理範囲が設定可能なように構成しているが、データ処理
範囲は少なくとも2つ設定できればよく、例えば、2つ
あるいは5つ以上のデータ処理範囲が設定できるように
構成してもよい。 【0041】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、指示部を介して入力されれ、データ処理範
囲記憶部に記憶されている少なくとも2つのデータ処理
範囲に基づいて、制御部がデータ記憶部に記憶されてい
る各々のデータ処理範囲の各測定データについて所定の
処理を施すので、一度に複数箇所のデータ処理範囲につ
いてデータ処理を行なうことができる。したがって、従
来例のように1つのデータ処理範囲を繰り返し設定して
その都度データ処理を行なう場合に比べて、データ処理
を容易に行なうことができる。その結果、試験終了後に
試料の特性値を算出するなどのデータ処理を効率よく実
施することができ、材料試験を効率よく行なうことがで
きる。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例に係るデータ処理装置を含む材料試験機
の概略構成を示すブロック図である。 【図2】データ記憶部の記憶内容を示す模式図である。 【図3】データ記憶部の記憶内容を示す模式図である。 【図4】データ処理範囲の設定処理を示すフローチャー
トである。 【図5】データ処理範囲の設定処理時にCRTに表示さ
れる画面を示す図である。 【図6】データ処理範囲記憶部の記憶内容を示す模式図
である。 【図7】データ処理範囲の説明に供する図である。 【図8】データ処理範囲の説明に供する図である。 【図9】データ処理範囲の修正処理を示すフローチャー
トである。 【図10】データ処理範囲の修正処理の説明に供する図
である。 【図11】従来例の説明に供する測定データのグラフで
ある。 【図12】従来例の説明に供する測定データのグラフで
ある。 【符号の説明】 1 … 負荷機構 2 … 基台 4 … クロスヘッド 6 … ロードセル 10 … 負荷制御部(測定手段) 20 … データ処理装置 21 … 制御部 22 … 制御メモリ 23 … データメモリ 23a … データ記憶部 23b … データ処理範囲記憶部 25 … 指示部 25a … キーボード 25b … マウス 26 … CRT 30 … データ処理モードの領域 31〜34 … 第1〜第4のデータ処理範囲の領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 3/00 - 3/62 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 各種材料の引張試験や圧縮試験などの試
    験を行なう材料試験機であって、負荷機構により材料に
    対して引張や圧縮などの荷重を印加し、前記材料に印加
    されている荷重や前記材料の変位量を測定手段により測
    定し、各荷重と各荷重に対応する変位量とを測定データ
    としてデータ記憶部に記憶し、それらに対して所定の処
    理を行なうデータ処理装置において、前記荷重または前
    記変位量の範囲のうち、処理の対象とする所望のデータ
    処理範囲について少なくとも2つの範囲を指示する指示
    部と、前記指示部を介して指示された全てのデータ処理
    範囲を記憶するデータ処理範囲記憶部と、前記データ記
    憶部に記憶されている測定データのうち、前記データ処
    理範囲記憶部に記憶されている各々のデータ処理範囲を
    対象にして所定の処理を施す制御部と、を備えているこ
    とを特徴とする材料試験機のデータ処理装置。
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