JP3429659B2 - 光電子発生方法及び装置 - Google Patents
光電子発生方法及び装置Info
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Description
面に対して斜めの方向から光ビームを照射して、フォト
カソード正面から光電子を発生させる光電子発生方法及
び装置に係り、特に、発生した電子を高周波(RF)加
速したとき、低いエミッタンスを得ることが可能な光電
子発生方法及び装置に関する。
ロン等の回転加速器を含む電子加速器における電子源に
は、従来、一般的にサーマルカソードから発生する熱電
子が利用されてきたため、発生する電子束を短パルス、
低エミッタンスにすることが困難であった。
る光電子を利用する方法が、発生する電子束を短パルス
化することが可能であるため、用いられるようになって
いる。このような光電子発生装置の一つに、図8に示す
如く、レーザ照射により発生する光電子をマイクロ波で
加速する高周波(RF)ガン10がある。
フォトカソード12の表面上に短いパルスのレーザ光8
を照射することによって、フォトカソード12の表面か
ら光電子を飛び出させている。
レーザ光8はフォトカソード12の表面に対して垂直で
はなく、ある入射角θをもって斜めに入射されるため、
例えばレーザ光8の断面形状が円形であったとすると、
フォトカソード12表面上の光ビーム形状は、図8中に
示した如く、ビーム入射方向(図の上下方向)に長い楕
円形になってしまい、発生した電子をRF加速したと
き、低いエミッタンスが得られないという問題点を有し
ていた。
くなされたもので、発生した電子をRF加速したとき、
低いエミッタンスを得ることを課題とする。
ド表面に対して斜めの方向から光ビームを照射して、フ
ォトカソード正面から光電子を発生させる際に、前記フ
ォトカソードに入射される光ビームの断面形状を、フォ
トカソード表面上の光ビーム形状が真円又は略円形とな
るような楕円形として、前記課題を解決したものであ
る。
いて、前記フォトカソードに入射される光ビームの断面
形状を、フォトカソード表面上の光ビーム形状が真円又
は略円形となるような楕円形とするビーム楕円化手段を
設けて、同様に前記課題を解決したものである。
光ビームの断面形状をモニタする手段を設けたものであ
る。
タープリズムとしたものである。
くとも4個用いて、該プリズム群の前後で光ビームの光
軸が変化しないようにしたものである。
結して、互いに連動して角度調整可能としたものであ
る。
1対のシリンドリカルレンズとして、該シリンドリカル
レンズの前後で光ビームの光軸が変化しないようにした
ものである。
施形態を詳細に説明する。
ーザ光学系は、図1に示す如く、断面形状が円形のレー
ザパルスビーム42を発生するレーザ光源40と、例え
ば反射ミラー44によって方向変換されたレーザパルス
ビーム42を集束して、RFガン10のフォトカソード
12に斜めの方向から入射するための伝送光学系50と
を、主に備えている。
ー44で方向変換された、図2(a)に示すような、ビ
ームの進行と垂直な方向の位置rに関する断面強度分布
を有するレーザパルスビーム42を、図2(b)に示す
ような分布とするための空間フィルタ(例えばピンホー
ルアパーチャ)52と、該空間フィルタ52を通過した
レーザパルスのビーム径を広げるためのビームエクスパ
ンダ54と、該ビームエクスパンダ54によって広げら
れた、図2(c)に示すような強度分布形状のうち、両
端部分を遮蔽するためのマスク56と、該マスク56の
開口部を通過した、断面が略矩形状のレーザパルスビー
ムを集束し、図2(d)に示すような幅の狭い断面強度
分布として、前記フォトカソード12に照射するための
凸レンズ58と、該凸レンズ58によって集束されたレ
ーザビーム42の方向を変換して、前記RFガン10の
フォトカソード12に照射するための反射ミラー60と
を備えている。
は、どの場所においても、レーザパルスビーム42の断
面形状が円形であったのに対し、本発明では、前記伝送
光学系50の任意の場所に、図3に示すような、例えば
2個のブリュースタープリズム70、72からなるビー
ム楕円化装置68を挿入して、レーザパルスビーム42
の断面形状を、ビーム入射方向(図3の上下方向)が短
い楕円形としている。
0を用い、直径aのレーザビームを該プリズム70に垂
直入射すると、プリズム70の出側における図3の縦方
向のビーム径bは、次式で表わされる。
リズムの頂角である。この場合、横方向幅はaのままで
あるため、楕円率αは次式で表わされる。
スタープリズム70、72を用いた場合には、楕円率α
は、次式に示す如くとなり、より高い楕円率の楕円ビー
ムが得られる。
を出た後の出射レーザビーム幅(短軸方向)である。
スタープリズムの数は、1個あるいは2個に限定され
ず、例えば図4に示す如く、4個組合せて用いることも
できる。この場合、楕円率αは、次式に示す如くとな
る。
2、74、76を出た後の出射レーザビーム幅(短軸方
向)である。
n=1.5の場合、ブリュースター角θb=56°とな
り、プリズムの頂角θ=34°であれば、楕円率αは
0.207となる。
場合には、出射光軸を入射光軸と同一に戻すことが可能
となり、従来の伝送光学系に対するプリズムの挿入や除
去が容易となる。
限定されず、1個、3個又は5個以上とすることができ
る。
リズムを用いているので、偏平率を容易に変えることが
できる。
場合、角度の微調整が大変であるが、図5に例示する如
く、ギヤ80、82を有するプリズム角度連動装置78
を設け、各プリズム70、72を該ギヤ80、82で連
結し、角度の微調整の際に、それぞれが連動するように
して、調整を容易とすることができる。なお、図5の例
では、ギヤを用いていたが、ギヤの代わりにプーリとベ
ルトの組合せを用いることも可能である。
ームの断面形状を、ビーム入射方向が短い楕円形とする
ビーム楕円化装置は、前記ブリュースタープリズムを用
いたものに限定されず、図6に示すビーム楕円化装置8
4の如く、例えば2つのシリンドリカルレンズ86、8
8を組合せて構成することができる。
来の伝送光学系に対する配設が容易である。
2の直前にハーフミラー92を有するビーム断面モニタ
装置90を設け、該ハーフミラー92によって取り出し
た光ビームをスクリーン94上に写し出すことにより、
フォトカソード12に照射される光ビームの断面形状を
モニタできるようにすることも可能である。
面上の光ビームの断面形状を確実に円形に近付けること
ができる。
進行と垂直な方向の位置によって透過率の異なるガウシ
アンフィルタとして、該空間フィルタ52を通過するレ
ーザビームの断面形状を、きれいなガウス分布に整形す
ることもできる。光路中に挿入する空間フィルタの種類
は、ピンボールアバーチャやガウシアンフィルタに限定
されず、レーザビームの断面形状をトップフラットな形
状や、他の自由な形に整形することもできる。
が、ライナック等の電子加速器に光電子を入射するため
のRFガンに適用されていたが、本発明の適用対象はこ
れに限定されない。
ォトカソード表面上で真円又は略円形となるため、発生
した電子を例えばRF加速したとき、低いエミッタンス
を得ることが可能となる。
用レーザ光学系の全体構成を示す光路図
におけるビーム強度分布の変化を示す線図
光学系に挿入される、本発明によるブリュースタープリ
ズムを2個用いたビーム楕円化装置の構成例及び作用を
示す平面図及び断面図
の構成例を示す平面図及び断面図
面図
ーム楕円化装置の構成例を示す平面図
路図
断面図
Claims (7)
- 【請求項1】フォトカソード表面に対して斜めの方向か
ら光ビームを照射して、フォトカソード正面から光電子
を発生させる際に、 前記フォトカソードに入射される光ビームの断面形状
を、フォトカソード表面上の光ビーム形状が真円又は略
円形となるような楕円形としたことを特徴とする光電子
発生方法。 - 【請求項2】フォトカソード表面に対して斜めの方向か
ら光ビームを照射して、フォトカソード正面から光電子
を発生させる光電子発生装置において、 前記フォトカソードに入射される光ビームの断面形状
を、フォトカソード表面上の光ビーム形状が真円又は略
円形となるような楕円形とするビーム楕円化手段を設け
たことを特徴とする光電子発生装置。 - 【請求項3】請求項2において、更に、前記フォトカソ
ードの直前で、前記光ビームの断面形状をモニタする手
段が設けられていることを特徴とする光電子発生装置。 - 【請求項4】請求項2又は3において、前記ビーム楕円
化手段が、ブリュースタープリズムであることを特徴と
する光電子発生装置。 - 【請求項5】請求項4において、前記ブリュースタープ
リズムが少なくとも4個用いられ、該プリズム群の前後
で光ビームの光軸が変化しないようにされていることを
特徴とする光電子発生装置。 - 【請求項6】請求項4又は5において、複数のプリズム
がギアやベルトで連結され、互いに連動して角度調整可
能とされていることを特徴とする光電子発生装置。 - 【請求項7】請求項2又は3において、前記ビーム楕円
化手段が、少なくとも1対のシリンドリカルレンズであ
ることを特徴とする光電子発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02589898A JP3429659B2 (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | 光電子発生方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP02589898A JP3429659B2 (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | 光電子発生方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11224630A JPH11224630A (ja) | 1999-08-17 |
JP3429659B2 true JP3429659B2 (ja) | 2003-07-22 |
Family
ID=12178621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP02589898A Expired - Fee Related JP3429659B2 (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | 光電子発生方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105328330B (zh) * | 2015-10-29 | 2017-05-10 | 广东正业科技股份有限公司 | 一种co2激光器及其外光路传输方法、系统 |
CN115616792A (zh) * | 2022-11-29 | 2023-01-17 | 天津凯普林激光科技有限公司 | 一种光束整形方法、光束整形装置及紫外激光器 |
-
1998
- 1998-02-06 JP JP02589898A patent/JP3429659B2/ja not_active Expired - Fee Related
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