JP3429089B2 - 硬化性組成物、およびガスケット材料 - Google Patents

硬化性組成物、およびガスケット材料

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JP3429089B2 JP28724194A JP28724194A JP3429089B2 JP 3429089 B2 JP3429089 B2 JP 3429089B2 JP 28724194 A JP28724194 A JP 28724194A JP 28724194 A JP28724194 A JP 28724194A JP 3429089 B2 JP3429089 B2 JP 3429089B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスケット材料に関
し、更に詳しくは (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を含有す
る、分子量が100000以下である飽和炭化水素系重
合体 (B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を含有
する、分子量が30000以下である硬化剤 (C)ヒドロシリル化触媒 (D)シリカ微粉末を必須成分としてなる硬化性組成
硬化させてなるガスケット材料に関するもので、特に
液体、気体のシールまたは衝撃吸収等の目的で使用され
る低気体/水蒸気透過性に優れ、さらに耐候性にも優れ
たガスケット材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりガスケット材料としては、各種
合成ゴムに充填剤等を混練したものをシート状に加硫成
形するといった方法に提供されており、混練等の設備及
び動力等に大きな費用がかかるといった加工性の課題が
残されていた。最近ではシリコーンを代表とする液状ゴ
ムの使用、さらにアルケニル基とヒドロシル基とのヒド
ロシリル化反応により硬化させる深部硬化性に優れた付
加型硬化系の適用により、成形加工性に優れたガスケッ
ト材料が提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、ガスケット材料
としては、その用途に応じて(1)耐候性、(2)耐熱
性、(3)経時安定性、(4)耐化学薬品性、(5)耐
吸水性、(6)低気体/水蒸気透過性、(7)振動吸収
性、(8)絶縁性等の諸特性が要求される。しかしなが
ら、従来から使用されているガスケット材料では、これ
らの諸特性を合わせ持つ材料は無く、さらに(9)一液
安定性、の特性をも考慮した材料は無かった。
【0004】例えば、加工性に優れた液状ゴムガスケッ
ト材料を代表する付加型硬化系のシリコーン系ガスケッ
ト材料は、(1)、(2)、(3)、(4)、(8)お
よい場合によっては(9)の諸特性を満足しているが、
(5)あるいは(6)の特性が無い。また、特願平5−
047826に記載されているポリオキシプロピレン系
重合体を主鎖とする材料においても、主鎖にエーテル結
合を含むため、(1)、(5)、(6)の特性に欠けて
いる。
【0005】本発明の目的は、いわゆる液状ゴムからな
り、加工性に優れ、(1)〜(9)の諸特性を兼ね備
え、かつ力学特性にも優れた硬化性組成物を硬化させて
なるガスケット材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この目的
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、イソブチレン
を代表とする飽和炭化水素系重合体を付加型硬化系へ適
用することにより、加工性に優れ、前記(1)〜(9)
の諸特性を満足する硬化性組成物を硬化させてなるガス
ケット材料を得ることができ、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】すなわち、本発明は、 (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を含有す
る、分子量が100000以下である飽和炭化水素系重
合体、 (B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を含有
する、分子量が30000以下である硬化剤、 (C)ヒドロシリル化触媒および (D)シリカ微粉末を必須成分としてなる硬化性組成
硬化させてなるガスケット材料に関するものであり、
さらに一液性付与を目的とする場合には、保存安定性改
良剤を必須(E)成分として、上記(A)〜(D)成分
と併せて使用してなる硬化性組成物を硬化させてなるガ
スケット材料に関するものである。
【0008】本発明に用いる(A)成分は、分子中に少
なくとも1個のアルケニル基を有する分子量10000
0以下の飽和炭化水素系重合体である。ここで、飽和炭
化水素系重合体とは、芳香環以外の炭素−炭素不飽和結
合を実質的に含有しない重合体を意味する概念であり、
該アルケニル基を除く主鎖を構成する繰り返し単位が飽
和炭化水素から構成されることを意味する。また、アル
ケニル基とは、炭素−炭素二重結合が1個ある基を指
す。本発明においては、(A)成分は、1分子中にアル
ケニル基を1〜10個有していることが望ましい。
【0009】(A)成分である飽和炭化水素系重合体の
骨格をなす重合体は、(1)エチレン、プロピレン、1
−ブテン、イソブチレンなどのような炭素数1〜6のオ
レフィン系化合物を主モノマーとして重合させる、
(2)ブタジエン、イソプレンなどのようなジエン系化
合物を単独重合させたり、上記オレフィン系化合物とジ
エン系化合物とを共重合させたりした後水素添加する、
などの方法により得ることができるが、末端に官能基を
導入しやすい、分子量制御しやすい、末端官能基の数を
多くすることができるなどの点から、イソブチレン系重
合体や水添ポリブタジエン系重合体あるいは水添ポリイ
ソプレン系重合体であるのが望ましい。
【0010】前記イソブチレン系重合体は、単量体単位
のすべてがイソブチレン単位から形成されていてもよ
く、イソブチレンと共重合性を有する単量体単位をイソ
ブチレン系重合体中の好ましくは50%(重量%、以下
同様)以下、更に好ましくは30%以下、特に好ましく
は10%以下の範囲で含有してもよい。このような単量
体成分としては、例えば炭素数4〜12のオレフィン、
ビニルエーテル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン
類、アリルシラン類等が挙げられる。このような共重合
体成分の具体例としては、例えば1−ブテン、2−ブテ
ン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテ
ン、ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン、
ビニルシクロヘキサン、メチルビニルエーテル、エチル
ビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレン、p−t−
ブトキシスチレン、p−ヘキセニルオキシスチレン、p
−アリロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、β−
ピネン、インデン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビ
ニルトリメチルシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジ
ビニルジメチルシラン、1,3−ジビニル−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン、トリビニルメチル
シラン、テトラビニルシラン、アリルジメチルメトキシ
シラン、アリルトリメチルシラン、ジアリルジメトキシ
シラン、ジアリルジメチルシラン、γ−メタクリロイル
オキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイ
ルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられ
る。
【0011】前記水添ポリブタジエン系重合体や他の飽
和炭化水素系重合体においても、上記イソブチレン系重
合体の場合と同様に、主成分となる単量体単位の他に、
他の単量体単位を含有させてもよい。また、本発明中
(A)成分として用いる飽和炭化水素系重合体には、本
発明の目的が達成される範囲でブタジエン、イソプレ
ン、1,13−テトラデカジエン、1,9−デカジエ
ン、1,5−ヘキサジエンのようなポリエン化合物のご
とき重合後2重結合の残るような単量体単位を少量、好
ましくは10%以下の範囲で含有させてもよい。
【0012】前記飽和炭化水素系重合体、好ましくはイ
ソブチレン系重合体、水添ポリイソプレンまたは水添ポ
リブタジエン系重合体の数平均分子量は500〜100
000程度であるのが好ましく、特に1000〜400
00程度の液状物、流動性を有するものであるのが取り
扱いやすさなどの点から好ましい。アルケニル基を
(A)成分の飽和炭化水素系重合体に導入する方法につ
いては、種々提案されているものを用いることができる
が、重合後にアルケニル基を導入する方法と重合中にア
ルケニル基を導入する方法に大別することができる。
【0013】重合後にアルケニル基を導入する方法とし
ては、例えば、末端、主鎖、あるいは側鎖の水酸基を−
ONaや−OKなどの基にしたのち一般式(1) CH2 =CH−R1 −Y (1) 〔式中、Yは塩素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原
子、R1 は−R2 −、−R2 −OC(=O)−または−
2 −C(=O)−(R2 は炭素数1〜20の2価の炭
化水素基で、好ましい具体例としてはアルキレン基、シ
クロアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基が挙
げられる)で示される2価の有機基で、
【0014】
【化1】
【0015】(R3 は炭素数1〜10の炭化水素基)よ
り選ばれた2価の基が特に好ましい。〕で示される有機
ハロゲン化合物を反応させることにより、末端アルケニ
ル基を有する飽和炭化水素系重合体が製造される。末端
ヒドロキシ飽和炭化水素系重合体の末端水酸基をオキシ
メタル基にする方法としては、Na、Kのごときアルカ
リ金属;NaHのごとき金属水素化物;NaOCH3
ごとき金属アルコキシド;苛性ソーダ、苛性カリのごと
き苛性アルカリなどと反応させる方法が挙げられる。
【0016】前記方法では、出発原料として使用した末
端ヒドロキシ飽和炭化水素系重合体とほぼ同じ分子量を
もつ末端アルケニル基含有飽和炭化水素系重合体が得ら
れるが、より高分子量の重合体を得たい場合には、一般
式(1)の有機ハロゲン化合物を反応させる前に、塩化
メチレン、ビス(クロロメチル)ベンゼン、ビス(クロ
ロメチル)エーテルなどのごとき、1分子中にハロゲン
原子を2個以上含む多価有機ハロゲン化合物と反応させ
れば分子量を増大させることができ、そののち一般式
(1)で示される有機ハロゲン化合物と反応させれば、
より高分子量でかつ末端にアルケニル基を有する水添ポ
リブタジエン系重合体を得ることができる。
【0017】前記一般式(1)で示される有機ハロゲン
化合物の具体例としては、例えばアリルクロライド、ア
リルブロマイド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、ア
リル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチ
ル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)エーテル、アリ
ル(クロロメトキシ)ベンゼン、1−ヘキセニル(クロ
ロメトキシ)ベンゼン、アリルオキシ(クロロメチル)
ベンゼンなどが挙げられるが、それらに限定されるもの
ではない。これらのうちでは安価で、かつ容易に反応す
ることからアリルクロライドが好ましい。
【0018】また、共有結合Cl基を有するイソブチレ
ン系ポリマーにアルケニル基を導入する方法としては、
特に制限はないが、例えば、種々のアルケニルフェニル
エーテル類とCl基のフリーデルクラフツ反応を行う方
法、アリルトリメチルシラン等とCl基とをルイス酸存
在下、置換反応を行う方法、および種々のフェノール類
とCl基のフリーデルクラフツ反応を行い水酸基を導入
した上で、さらに前記のアルケニル基導入方法を併用す
る方法などが、挙げられる。
【0019】重合中にアルケニル基を導入する方法とし
ては、例えば、開始剤兼連鎖移動剤としてハロゲン原子
を有し、該ハロゲン原子が結合している炭素原子が芳香
環炭素に結合している化合物および/またはハロゲン原
子を有し、該ハロゲン原子が結合している炭素原子が第
3級炭素原子である化合物を使用しかつ、触媒としてル
イス酸を使用してイソブチレンを含有するカチオン重合
性モノマーをカチオン重合させるにあたり、アリルトリ
メチルシランを重合系に添加することによるアリル末端
を有するイソブチレン系ポリマー製造法や、同じく、
1,9−デカジエンのような非共役ジエン類、またはp
−ヘキセニルオキシスチレンのようなアルケニルオキシ
スチレン類を重合系に添加することによるアルケニル基
を主鎖あるいは側鎖の末端に有するイソブチレン系ポリ
マーの製造法が挙げられる。
【0020】尚、カチオン重合触媒として用いられる成
分であるルイス酸は、MX′n(Mは金属原子、X′は
ハロゲン原子)で表されるもの、例えばBCl3 、Et
2 AlCl、EtAlCl2 、AlCl3 、SnC
4 、TiCl4 、VCl5 、FeCl3 、BF3 など
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。こ
れらのルイス酸のうち、BCl3 、SnCl4 、BF3
などが好ましく、更に好ましいものとしてTiCl4
挙げられる。前記ルイス酸の使用量は開始剤兼連鎖移動
剤のモル数に対し0.1〜10倍が好ましく、更に好ま
しくは2〜5倍である。
【0021】本発明の(B)成分である分子量が300
00以下である硬化剤としては、分子内に少なくとも2
個のヒドロシリル基を含有するものであれば、制限はな
い。ここで、ヒドロシリル基1個とはSiH基1個をさ
す。従って、同一Siに水素原子が2個結合している場
合はヒドロシリル基2個と計算する。(B)成分として
は、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンが好ましい
ものの一つに挙げられ、その構造について具体的に示す
と、
【0022】
【化2】
【0023】などで示される鎖状、環状のものが挙げら
れる。また、(B)成分としては、ポリオルガノハイド
ロジェンシロキサン残基を分子内に少なくとも2個含有
する有機系硬化剤も好ましい。この有機系硬化剤の好ま
しい例としては、下式(2)で表される有機系硬化剤が
挙げられる。 R4 Xa (2) (Xは少なくとも1個のヒドロシリル基を含むポリオル
ガノハイドロジェンシロキサン残基、R4 は炭素数2〜
2000の1〜4価の炭化水素基。aは2〜4から選ば
れる整数。) 式(2)中、Xは少なくとも1個のヒドロシリル基を含
むポリオルガノハイドロジェンシロキサン残基を表す
が、具体的に例示するならば、
【0024】
【化3】
【0025】等で示される鎖状、環状のものが挙げられ
る。上記の各種のヒドロシリル基含有基のうち、本発明
の(B)成分であるヒドロシリル基含有硬化剤の(A)
成分等の各種有機重合体に対する相溶性を損なう可能性
が少ないという点を考慮すれば、特に下記のものが好ま
しい。
【0026】
【化4】
【0027】また、式(2)中、R4 は炭素数2〜20
00の1〜4価の炭化水素基であり、制限はないが、各
種有機重合体に対する相溶性、さらにヒドロシリル基の
反応性も考慮すれば、特に飽和炭化水素基などが好まし
い。また、(B)成分としては分子中にポリオルガノハ
イドロジェンシロキサン残基以外の少なくとも2個のヒ
ドロシリル基を含有する有機系硬化剤も好ましい。この
有機系硬化剤の好ましい例としては、下式(3)で表さ
れる有機系硬化剤が挙げられる。
【0028】 R5 Xb (3) (Xは少なくとも1個のヒドロシリル基を含む、ポリオ
ルガノハイドロジェンシロキサン残基以外の基、R4
炭素数2〜2000の1〜4価の炭化水素基。aは化合
物(3)中のヒドロシリル基が2個以上となるように1
〜4から選ばれる整数。) 式(3)中のXを具体的に例示するならば、 −Si(H)n (CH3 3-n 、−Si(H)n (C2
5 3-n 、 −Si(H)n (C6 5 3-n 、(n=1〜3) −SiH2 (C6 13) などのケイ素原子1個だけ含有する基、
【0029】
【化5】
【0030】などのケイ素原子2個以上含む基などが挙
げられる。式(3)中、R5 は炭素数2〜2000の1
〜4価の炭化水素基であり、制限はないが、各種有機重
合体に対する相溶性を損なう可能性が少ないという点、
さらにヒドロシリル基の反応性も考慮すれば、特に飽和
炭化水素基などが好ましい。
【0031】式(2)、(3)中に含まれるヒドロシリ
ル基の個数については少なくとも1分子中に2個あれば
よいが、2〜15個が好ましく、3〜12個が特に好ま
しい。本発明の組成物をヒドロシリル化反応により硬化
させる場合には、該ヒドロシリル基の個数が2より少な
いと、硬化が遅く硬化不良を起こす場合が多い。また、
該ヒドロシリル基の個数が15より多くなると、(B)
成分である硬化剤の安定性が悪くなり、その上硬化後も
多量のヒドロシリル基が硬化物中に残存し、ボイドやク
ラックの原因となる。
【0032】本発明の(B)成分であるヒドロシリル基
含有硬化剤の製造方法については、特に制限はなく、任
意の方法を用いればよい。例えば、(i)分子内にSi
−Cl基をもつ炭化水素系硬化剤をLiAlH4 、Na
BH4 などの還元剤で処理して該硬化剤中のSi−Cl
基をSi−H基に還元する方法、(ii)分子内にある
官能基Xをもつ炭化水素系化合物と分子内に上記官能基
Xと反応する官能基Y及びヒドロシリル基を同時にもつ
化合物と反応させる方法、(iii)アルケニル基を含
有する炭化水素系化合物に対してヒドロシリル基をもつ
ポリヒドロシラン化合物を選択ヒドロシリル化すること
により反応後もヒドロシリル基を該炭化水素系化合物の
分子中に残存させる方法などが例示される。
【0033】上記の方法のうち、(iii)の方法が製
造工程が一般に簡便なため好適に用いることができる。
この場合、一部のポリヒドロシラン化合物のヒドロシリ
ル基の2個以上が炭化水素系化合物のアルケニル基と反
応し、分子量が増大する場合があるが、このような炭化
水素系化合物を(B)成分もしくは併用し得る硬化剤と
して用いても何ら差し支えない。
【0034】上記の如くして製造された(B)成分のヒ
ドロシリル基と(A)成分のアルケニル基との比率はモ
ル比で0.2〜5.0が好ましく、更に0.4〜2.5
が特に好ましい。モル比が0.2より小さくなると、本
発明の組成物を硬化した場合に硬化が不十分でベトツキ
のある強度の小さい硬化物しか得られず、またモル比が
5.0より大きくなると硬化後も硬化物中に活性なヒド
ロシリル基が多量に残存するので、クラック、ボイドが
発生し、均一で強度のある硬化物が得られない傾向があ
る。
【0035】本発明の(C)成分であるヒドロシリル化
触媒については、特に制限はなく、任意のものが使用で
きる。具体的に例示すれば、塩化白金酸、白金の単体、
アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白
金を担持させたもの;白金−ビニルシロキサン錯体{例
えば、 Ptn (ViMe2 SiOSiMe2 Vi)n Pt〔(MeViSiO)4 m }; 白金−ホスフィン錯体{例えば、 Pt(PPh3 4 、Pt(PBu3 4 }; 白金−ホスファイト錯体{例えば、 Pt〔P(OPh)3 4 、Pt〔P(OBu)3 4 (式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニ
ル基、Phはフェニル基を表し、n、mは整数を表
す)、Pt(acac)2 、また、アシュビー(Ash
by)の米国特許第3159601及び3159662
号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、並びに
ラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3220
972号明細書中に記載された白金アルコラート触媒も
挙げられる。
【0036】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、RhCl(PPh3 3 、RhCl3 、Rh/Al
2 3 、RuCl3 、IrCl3 、FeCl3 、AlC
3 、PdCl2 ・2H2 O、NiCl2 、TiC
4 、等が挙げられる。これらの触媒は単独で使用して
もよく、2種以上併用しても構わない。触媒活性の点か
ら塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシ
ロキサン錯体、Pt(acac)2 等が好ましい。触媒
量としては特に制限はないが、(A)成分中のアルケニ
ル基1molに対して10-1〜10-8molの範囲で用
いるのがよい。好ましくは10-2〜10-6molの範囲
で用いるのがよい。また、ヒドロシリル化触媒は、一般
に高価で腐食性であり、また、水素ガスを大量に発生し
て硬化物が発泡してしまう場合があるので10-1モル以
上用いない方がよい。
【0037】本発明においては、貴金属触媒を用いたア
ルケニル基に対するSi−H基の付加反応によって硬化
性組成物が硬化するので、硬化速度が非常に速く、ライ
ン生産を行う上で好都合である。本発明の(D)成分で
あるシリカ微粉末としては、ケイ酸ソーダの加水分解に
よる湿式製造法等から得られる含水シリカ、及び四塩化
ケイ素等のハロゲン化ケイ素あるいは有機ケイ素化合物
の熱分解による乾式製造法等から得られる無水シリカを
用いることができる。含水シリカとしては、例えば、日
本シリカ工業(株)のニップシールVN3、ニップシー
ルAQ、ニップシールLP、ニップシールER、ニップ
シールNS、ニップシールNS−T、ニップシールN
A、ニップシールL300、ニップシールN300A、
ニップシールE、モンサント社のSantocel F
RC、Santocel CS、PPG Ind社のH
i−Sil 233、Hi−SilX−303、Phi
ladelphia Quarts社のQuso F−
20等が挙げられる。
【0038】無水シリカとしては、例えば、日本アエロ
ジル(株)のアエロジル130、アエロジル200、ア
エロジル200V、アエロジル200CF、アエロジル
300CF、アエロジル380、アエロジルOX50、
アエロジルTT600、アエロジルMOX80、アエロ
ジルMOX170、アエロジルCOK84、アエロジル
R972、アエロジルR974、アエロジルR202、
アエロジルR805、アエロジルR812、Cobot
社のCab−O−Sil MS−5、Cab−O−Si
l MS−7、Cab−O−Sil HS−5、Cab
−O−SilHS−7等が挙げられる。
【0039】これらのうちでは、組成物に水分が多く含
まれると硬化反応時に副反応等が起こる可能性があるた
め、無水シリカが特に好ましい。さらに、無水シリカの
表面を疎水処理したもの(例えば、アエロジルR97
2、アエロジルR974、アエロジルR202、アエロ
ジルR805、アエロジルR812等)が好ましい。シ
リカ微粉末の添加量は、(A)成分100重量部に対し
て1〜100重量部であることが好ましく、10〜60
重量部であることが特に好ましい。添加量が少なすぎる
と十分な強度が得られなくなるおそれがある。また、添
加量が多すぎると粘度の上昇が大きく作業性が悪くな
り、良好な硬化物が得られなくなるおそれがある。
【0040】本発明の(E)成分である保存安定性改良
剤は、本組成物の保存安定性を改良するために添加する
ものであり、(B)成分の保存安定剤として知られてい
る通常の安定剤で、所期の目的を達成するものであれば
よく、特に限定されるものではない。具体的には、脂肪
族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機
硫黄化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸
化物等を好適に用いることができる。さらに具体的に
は、2−ベンゾチアゾリルサルファイド、ベンゾチアゾ
ール、チアゾール、ジメチルアセチレンダイカルボキシ
レート、ジエチルアセチレンダイカルボキシレート、B
HT、ブチルヒドロキシアニソール、ビタミンE、2−
(4−モルフォジニルジチオ)ベンゾチアゾール、3−
メチル−1−ブテン−3−オール、アセチレン性不飽和
基含有オルガノシロキサン、アセチレンアルコール、3
−メチル−1−ブチル−3−オール、ジアリルフマレー
ト、ジアリルマレエート、ジエチルフマレート、ジエチ
ルマレエート、ジメチルマレエート、2−ペンテンニト
リル、2,3−ジクロロプロペン等が挙げられ、特にポ
ットライフ/速硬化性の両立という点でチアゾール、ベ
ンゾチアゾールが好ましいが、これらに限定されるわけ
ではない。保存安定性改良剤の使用量は、(A)成分お
よび(B)成分のSi−H基含有化合物1モルに対し
て、10-6〜10-1モルの範囲で用いることが好まし
い。この量が10-6未満では(B)成分の保存安定性が
十分に改良されず、また10-1モルを超えると硬化を阻
害することがあるからである。保存安定性改良剤は単独
で用いても、また2種以上を混合して用いてもよい。
【0041】さらに本発明の硬化性組成物には、必要に
応じてその他の充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔
料、界面活性剤、可塑剤等を適宜添加することができ
る。この充填剤の具体例としては、例えば炭酸カルシウ
ム、クレー、タルク、酸化チタン、亜鉛華、ケイソウ
土、硫酸バリウム、カーボンブラック等を挙げることが
できる。
【0042】本発明は、付加型硬化系による優れた深部
硬化性をはじめとし、飽和炭化水素系重合体を用いるこ
とによる(1)高耐候性、(2)高耐熱性、(3)経時
安定性、(4)耐化学薬品性、(5)耐吸水性、(6)
低気体/水蒸気透過性、(7)振動吸収性、(8)絶縁
性等の諸特性を有し、さらに保存安定性改良剤を用いる
ことにより(9)一液安定性を兼ね備えた、非常に優れ
た硬化性組成物を硬化させてなるガスケット材料を提供
する。
【0043】本発明のガスケット材料は本発明の硬化性
組成物を硬化させてなるものであれば制限されないが、
硬化性組成物を射出成形により硬化させてなるものが特
に好ましい。本発明のガスケット材料はそのままガスケ
ットとして使用することもできるし、更に加工を施して
使用に供することもできる。前記ガスケット材料の諸特
性のうち、例えば低水蒸気透過性に関しては、透湿係数
が1×10-11 g・cm/cm2 ・sec・cmHg程
度という優れた特性を示している。また、耐熱性に関し
ては130℃で300日というような厳しい条件でも表
面に溶融が見られないという優れた特性を、さらに絶縁
性に関しては、2.44程度という優れた誘電率を示し
ている。
【0044】以下に、実施例に基づき本発明を更に詳細
に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限を受ける
ものではない。 製造例1 1Lの耐圧ガラス製オートクレーブに攪拌用羽根、三方
コック及び真空ラインを取り付けて、真空ラインで真空
に引きながら重合容器を100℃で1時間加熱すること
により乾燥させ、室温まで冷却後三方コックを用いて窒
素で常圧に戻した。
【0045】その後、三方コックの一方から窒素を流し
ながら、注射器を用いてオートクレーブにモレキュラー
シーブ処理によって乾燥させた溶媒、塩化メチレン15
5mL、n−ヘキサン348mLを導入した。次いでD
CC(下記化合物A)7.5mmoleを溶解させた1
0mLの塩化メチレン溶液を添加した。さらに続いて添
加剤α−ピコリン3.0mmolを添加した。
【0046】次に、酸化バリウムを充填したカラムを通
過させることにより脱水したイソブチレンが112.8
g入っているニードルバルブ付耐圧ガラス製液化ガス採
取管を三方コックに接続した後、容器本体を−70℃の
ドライアイス−アセトンバスに浸積し、重合器内部を攪
拌しながら1時間冷却した。冷却後、真空ラインにより
内部を減圧した後、ニードルバルブを開け、イソブチレ
ンを耐圧ガラス製液化ガス採取管から重合容器に導入し
た。その後三方コックの一方から窒素を流すことにより
常圧に戻し、さらに攪拌下に1時間冷却を続け、重合容
器内を−70℃まで昇温した。
【0047】次に、TiCl4 7.1g(37.5mm
ol)を注射器を用いて三方コックから添加して重合を
開始させ、1時間経過した時点で、1,9−デカジエン
20.8g(150mmole)を添加した。さらに8
時間反応させた後、反応混合物を水に注ぎ込むことによ
り触媒を失活させた。次に有機層を純水により3回洗浄
した後分液し、塩化メチレン、n−ヘキサン、および
1,9−デカジエンを減圧留去することにより、アリル
末端のイソブチレンポリマーを得た。
【0048】尚、化合物Aの構造は下記に示す通りであ
る。
【0049】
【化6】
【0050】製造例2 1Lの耐圧ガラス製オートクレーブに攪拌用羽根、三方
コック及び真空ラインを取り付けて、真空ラインで真空
に引きながら重合容器を100℃で1時間加熱すること
により乾燥させ、室温まで冷却後三方コックを用いて窒
素で常圧に戻した。
【0051】その後、三方コックの一方から窒素を流し
ながら、注射器を用いてオートクレーブにモレキュラー
シーブ処理によって乾燥させた溶媒、塩化メチレン20
4mL、n−ヘキサン336mLを導入した。次いでD
CC(下記化合物A)5.0mmoleを溶解させた1
0mLの塩化メチレン溶液を添加した。さらに続いて添
加剤α−ピコリン1.0mmolを添加した。
【0052】次に、酸化バリウムを充填したカラムを通
過させることにより脱水したイソブチレンが37.5g
入っているニードルバルブ付耐圧ガラス製液化ガス採取
管を三方コックに接続した後、容器本体を−70℃のド
ライアイス−アセトンバスに浸積し、重合器内部を攪拌
しながら1時間冷却した。冷却後、真空ラインにより内
部を減圧した後、ニードルバルブを開け、イソブチレン
を耐圧ガラス製液化ガス採取管から重合容器に導入し
た。その後三方コックの一方から窒素を流すことにより
常圧に戻し、さらに攪拌下に1時間冷却を続け、重合容
器内を−70℃まで昇温した。
【0053】次に、TiCl4 13.7g(72.0m
mol)を注射器を用いて三方コックから添加して重合
を開始させ、1時間経過した時点で、1,9−デカジエ
ン19.9g(144mmole)を添加した。さらに
6時間反応させた後、反応混合物を水に注ぎ込むことに
より触媒を失活させた。次に有機層を純水により3回洗
浄した後分液し、塩化メチレン、n−ヘキサン、および
1,9−デカジエンを減圧留去することにより、アリル
末端のイソブチレンポリマーを得た。 製造例3 3Lの耐圧ガラス製オートクレーブに攪拌用羽根、三方
コック及び真空ラインを取り付けて、真空ラインで真空
に引きながら重合容器を100℃で1時間加熱すること
により乾燥させ、室温まで冷却後三方コックを用いて窒
素で常圧に戻した。
【0054】その後、三方コックの一方から窒素を流し
ながら、注射器を用いてオートクレーブにモレキュラー
シーブ処理によって乾燥させた溶媒、塩化メチレン61
8mL、n−ヘキサン1001mLを導入した。次いで
DCC(下記化合物A)15mmoleを溶解させた5
0mLの塩化メチレン溶液を添加した。さらに続いて添
加剤α−ピコリン6.0mmolを添加した。
【0055】次に、酸化バリウムを充填したカラムを通
過させることにより脱水したイソブチレンが224g入
っているニードルバルブ付耐圧ガラス製液化ガス採取管
を三方コックに接続した後、容器本体を−70℃のドラ
イアイス−アセトンバスに浸積し、重合器内部を攪拌し
ながら1時間冷却した。冷却後、真空ラインにより内部
を減圧した後、ニードルバルブを開け、イソブチレンを
耐圧ガラス製液化ガス採取管から重合容器に導入した。
その後三方コックの一方から窒素を流すことにより常圧
に戻し、さらに攪拌下に1時間冷却を続け、重合容器内
を−70℃まで昇温した。
【0056】次に、TiCl4 14.2g(75mmo
l)を注射器を用いて三方コックから添加して重合を開
始させ、1時間経過した時点で、アリルシラン10.3
g(90mmole)を添加した。さらに1時間反応さ
せた後、反応混合物をメタノールに注ぎ反応を停止させ
た。しばらく攪拌した後静置し、ポリマーを沈殿分離さ
せた。
【0057】このようにして得られたポリマーを再びn
−ヘキサンに溶解させ、純水で3回洗浄した後、溶媒を
留去しアリル末端イソブチレン系ポリマーを得た。製造
例1、2、3で得られたポリマーの収量より収率を算出
するとともに、Mn及びMw/MnをGPC法により、
また末端構造を300MHz 1H−NMR分析により各
構造に帰属するプロトン(開始剤由来のプロトン:6.
5〜7.5ppm、及びポリマー末端由来のビニルプロ
トン:4.5〜5.9ppm)の共鳴信号の強度を測
定、比較することにより求めた。結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】製造例4 両末端に水酸基を有する水素添加ポリイソプレン(出光
石油化学(株)製、商品名エポール)300gにトルエ
ン50mLを加え共沸脱気により脱水した。t−BuO
K48gをTHF200mLに溶解したものを注入し
た。50℃で1時間反応させた後、アリルクロライド4
7mLを約30分間かけて滴下した。滴下終了後50℃
でさらに1時間反応させた。反応終了後、生成した塩を
吸着させるために反応溶液にケイ酸アルミニウム30g
を加え、30分間室温で攪拌した。ろ過精製により約2
50gのアリール末端水添ポリイソプレンを粘潮な液体
として得た。300MHz 1H−NMR分析により末端
の92%にアリル基が導入されていることが確認され
た。また、E型粘度計による粘度は302ポイズ(23
℃)であった。
【0060】 *エポールの代表的物性値(技術資料より) 水酸基含有量(meq/g) 0.90 粘度(poise/30℃) 700 平均分子量(VPO測定) 2500 製造例5 攪拌可能な2Lのガラス製反応容器中に1,3,5,7
−テトラメチルシクロテトラシロキサン500g(2.
08mol)、トルエン600g、ビス(1,3−ジビ
ニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン)白
金錯体触媒(8.0×10-7mol)を入れ、窒素下8
0℃に加熱した。十分な攪拌を加えながら1,9−デカ
ジエン28.7g(0.208mol)とトルエン58
gの混合物を1時間かけて添加した。全量添加後、ガス
クロマトグラフィーで1,9−デカジエンの残存量を定
量し、消失するまで80℃で攪拌を続けた。反応混合物
を濃縮し、残留物として110gのSi−H基含有硬化
剤を得た。この生成物はGPC分析により、下記式の構
造を有する化合物Bが主生成物であることが解った。ま
た、既述の各種分析によりこの生成物のSi−H基含量
は0.967mol/100gであることがわかった。
【0061】
【化7】
【0062】実施例1〜5、比較例 製造例1、2、3で得た(A)成分及び製造例4で得た
(B)成分である化合物B、あるいは下記に構造を示す
(B)成分である化合物C、
【0063】
【化8】
【0064】さらにシリカ微粉末(日本アエロジル
(株)製)、及び触媒としてビス(1,3−ジビニル−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン)白金錯体
触媒(8.3×10-5mmol/μl、キシレン溶
液)、保存安定性改良剤(ジメチルマレエート)、さら
に可塑剤(パラフィン系プロセスオイル)を表2に示す
ように計量し、混合してサンプルを調製した。
【0065】
【表2】
【0066】名機製作所製の射出成型機(M−32型)
を使用し、金型はJIS K6301ダンベル3号型の
ものを用いた。スクリューの回転速度は50rpmと
し、温度は23〜30℃に制御した。金型温度は120
℃として10分間ホールドで成形物を得た。得られた成
型物のダンベル引張り特性(測定はJIS K6301
に準じた)、硬さ(測定はJIS A型に準じた)を測
定した。また、硬化前のサンプルの流動特性に関し高化
式フローにより剪断速度1000 1/秒(sec-1
における粘度を測定した。これらの結果は、表3に示す
通りである。
【0067】
【表3】
【0068】実施例6 実施例1の硬化性組成物を硬化してなる硬化物をJIS
Z 0208に準拠し、透湿率を測定し、同硬化物を
JIS Z 1707に準拠し、透過係数を測定した。
また、同硬化物を130℃、300日以上保持し、表面
溶融の有無を観察し、耐熱性を評価した。結果を表4に
示す。
【0069】実施例7 実施例2の硬化性組成物を用いた他は、実施例6と同様
に評価した。結果を表4に示した。
【0070】
【表4】 表4 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例 透湿率1) 透過係数(O2 2) 耐熱性 6 8.5 23 表面溶融見られず 7 6.5 20 同上 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 1):g・cm/cm2 ・sec・cmHg×1011 2):cc・cm/cm2 ・sec・atm×109 表4に示す通り、この硬化物は、飽和炭化水素系重合体
を用いることにより、低気体/水蒸気透過性に優れ、耐
熱性にも優れていることが確認できる。
【0071】
【発明の効果】実施例からも明らかなように、本発明の
組成物は、高温で速硬化し十分な機械的特性を有する硬
化物を与える。さらに、この硬化物は飽和炭化水素系重
合体を用いることにより低気体/水蒸気透過性に優れ
(透湿係数:1×10-11 g・cm/cm2 ・sec・
cmHg程度)、130℃で300日という厳しい条件
下でも表面に溶融が見られないといった優れた耐熱性を
有している。また、耐候性や耐薬品性、振動吸収性、絶
縁性といった様々な特性をも有しており、ガスケット材
料として幅広い用途に利用されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−53641(JP,A) 特開 平2−75644(JP,A) 特開 平3−152164(JP,A) 特開 平5−188166(JP,A) 特開 平5−112717(JP,A) 特開 平4−154855(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 3/10 C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(A)、(B)、(C)およ
    び(D)を必須成分としてなる硬化性組成物を硬化させ
    てなるガスケット材料; (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を含有す
    る、分子量が100000以下である飽和炭化水素系重
    合体 (B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を含有
    する、分子量が30000以下である硬化剤 (C)ヒドロシリル化触媒 (D)シリカ微粉末
  2. 【請求項2】 (A)成分の飽和炭化水素系重合体中、
    イソブチレンに起因する繰り返し単位の総量が50重量
    %以上である請求項記載のガスケット材料。
  3. 【請求項3】 (B)成分の硬化剤が分子中に少なくと
    も2個のヒドロシリル基を含有するポリオルガノハイド
    ロジェンシロキサンである請求項または記載のガス
    ケット材料。
  4. 【請求項4】 (B)成分の硬化剤が分子中に少なくと
    も1個のヒドロシリル基を含有するポリオルガノハイド
    ロジェンシロキサン残基を少なくとも2個有する有機系
    硬化剤である請求項または記載の硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 (B)成分の硬化剤が分子中にポリオル
    ガノハイドロジェンシロキサン残基以外の少なくとも2
    個のヒドロシリル基を含有する有機系硬化剤である請求
    または記載の硬化性組成物。
  6. 【請求項6】 (D)成分のシリカ微粉末が無水シリカ
    である請求項または記載のガスケット材料。
  7. 【請求項7】 さらに保存安定性改良剤を、必須(E)
    成分として含有する請求項記載のガスケット材料。
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