JP3428211B2 - ワイヤーハーネスの製造方法 - Google Patents

ワイヤーハーネスの製造方法

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JP3428211B2
JP3428211B2 JP04200995A JP4200995A JP3428211B2 JP 3428211 B2 JP3428211 B2 JP 3428211B2 JP 04200995 A JP04200995 A JP 04200995A JP 4200995 A JP4200995 A JP 4200995A JP 3428211 B2 JP3428211 B2 JP 3428211B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はワイヤーハーネスの製造
方法に関し、より詳細には、回路数の少ないサブアセン
ブリを結束して中間アセンブリを製造し、中間アセンブ
リを本結束して、最終的なワイヤーハーネスを製造する
ためのワイヤーハーネスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ワイヤーハーネスは、多数の電
線を有する電気配線システムである。特に大規模なワイ
ヤーハーネスを製造する場合には、図8に示すように、
サブアセンブリ1、2と呼ばれる単位電線束組立体を複
数個製造し、図9に示すように、中結束工程と呼ばれる
工程において、各サブアセンブリ1、2を結束して、中
間アセンブリ3(一つのみ図示)を製造し、さらに、図
10に示すように、本結束工程と呼ばれる工程におい
て、複数の中間アセンブリ3を本結束用図板4の上で結
束して、最終的なワイヤーハーネス6を製造する方法が
採用されている。上記サブアセンブリ1、2は、コネク
タ1a、2aに複数の電線1b、2bをそれぞれ接続す
ることにより形成されたものであり、上記コネクタ1
a、2aに接続される電線1b、2bの中には、通常、
他のサブアセンブリ2(1)と接続するための端子金具
1c、2cも含まれている。そして、上記端子金具1
c、2cが挿入されるべきサブアセンブリ2(1)の対
応するコネクタ2a(1a)に挿入するようにしてい
る。
【0003】図9に示す中結束工程では、中結束用図板
5とよばれる作業台が採用されている。この中結束用図
板5は、テーブル状の図板本体51と、図板本体51の
上に立設された多数のU字具52とを備えており、上記
U字具52の上にサブアセンブリ1、2を布線するよう
に構成されている。上記従来の中結束用図板5におい
て、各U字具52は、製造されるべき中間アセンブリ3
の配線形態に沿ってサブアセンブリ1、2を布線するよ
うに構成されていた。
【0004】また、特開平6−318410号には、中
結束工程に用いることのできる図板を開示している。こ
の図板は、可動フックを整形板の上でスライドできるよ
うに構成されており、予め、サブアセンブリのコネクタ
を可動フックで保持し、次いで、コネクタを保持してい
る可動フックを移動して、サブアセンブリを中間アセン
ブリの配線形態に沿わせている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の中結束
用図板においては、結束されるべき中間アセンブリの配
線形態に沿うように、サブアセンブリを布線している。
このため、特に、図9に示す先行例を用いて布線作業を
行なう場合、作業者が中間アセンブリの配線形態に沿う
広い作業エリアにわたってコネクタをU字具に取付け、
布線しなければならず、サブアセンブリの布線作業に手
間がかかり、作業性が悪くなるという不具合があった。
【0006】また、従来の中結束工程および特開平6−
318410号では、製造されるべき中間アセンブリの
電線長さが変更された場合、中結束用図板に採用されて
いるU字具または整形板に採用される可動フックの取付
け位置を変更された中間アセンブリに適合するように変
更しなければならないという不具合があった。さらに、
中結束用図板のU字具または整形板に採用される可動フ
ックは、製造されるべき中間アセンブリの配線形態に沿
っている(或いは沿い得る)必要があることから、中結
束用図板の制作に手間とコストがかかっていた。とりわ
け、特開平6−318410号に開示されているものに
おいては、コネクタを保持する可動フックを移動するよ
うに構成していたことから、構造が複雑になり、図板自
身の製造コストも高くなっていた。
【0007】加えて、従来の中結束用図板では、中間ア
センブリの配線形態に沿って各サブアセンブリが布線さ
れていたので、製造された中間アセンブリを中結束用図
板から取り外す前に、中間アセンブリの形態を特定し、
絡みやもつれを防止するために、テーピング等の仮止め
が不可欠であった。このため、製造された中間アセンブ
リを本結束する前に、仮止めを行なう分だけ作業工数が
増加し、製造コストが高くなるという不具合があった。
また、特開平6−318410号に開示されているもの
でも同様のテープ止めが必要であった。
【0008】そのような仮止めを廃止するために、製造
された中間アセンブリを中結束用図板ごと移動して、本
結束用図板に搬送することも考えられる。しかし、従来
の中結束用図板は、布線可能なスペースを備えている必
要があることから、大型で重くなっており、搬送もまま
ならなかった。本発明は上記不具合に鑑みてなされたも
のであり、作業性に優れ、廉価な図板で中結束作業を行
なうことのできるワイヤーハーネスの製造方法を提供す
ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1記載の構成は、コネクタを有する
サブアセンブリを予め複数個製造し、製造された複数の
サブアセンブリを中結束用図板の上で接続することによ
り中間アセンブリを製造し、製造された中間アセンブリ
を本結束用図板の上で本結束することによりワイヤーハ
ーネスを製造するワイヤーハーネスの製造方法におい
て、各サブアセンブリのコネクタを、当該コネクタが本
結束時にセットされるべき順序に従って並置し、並置さ
れた状態でサブアセンブリ同士を接続することにより、
中間アセンブリを製造することを特徴とするワイヤーハ
ーネスの製造方法である。
【0010】また、請求項2記載の構成は、請求項1記
載のワイヤーハーネスの製造方法において、中結束用図
板の上で製造された中間アセンブリを保持し、保持され
た中間アセンブリを、その形態を維持した状態で中結束
用図板から取外すことを特徴とするワイヤーハーネスの
製造方法である。
【0011】また、請求項3記載の構成は、請求項1ま
たは2記載のワイヤーハーネスの製造方法において、各
サブアセンブリを構成する電線のうち、本結束時に集中
接続される部位が、所定の位置に仮保持されることを特
徴とするワイヤーハーネスの製造方法である。
【0012】
【作用】請求項1記載の構成では、各サブアセンブリの
コネクタを並べる順序が維持されることにより、布線作
業を行なうことなく、製造される中間アセンブリの形態
を特定することが可能になる。また、請求項2記載の構
成では、製造された中間アセンブリが、その形態を特定
したままの状態で、本結束用図板に搬送することが可能
になる。
【0013】また、請求項3記載の構成では、各サブア
センブリのうち、本結束時に集中接続される部位が、所
定の位置に仮保持されるので、本結束時に、保持された
部位を位置決めしやすくなる。
【0014】
【実施例】以下、添付図面を参照しつつ本発明の好まし
い実施例について詳述する。図1は本発明の一実施例に
係る中結束工程を示す斜視図であり、図2は、図1の実
施例に係る中結束用図板の要部を示す斜視図であり、図
3は、図1の実施例に係る中結束用図板の平面略図であ
る。
【0015】先ず、図1を参照して、本実施例において
は、周知の方法により予め製造されたサブアセンブリ1
0を複数個用意し、各サブアセンブリ10を中結束用図
板20の上に接続する工程を含んでいる。上記サブアセ
ンブリ10は、複数のコネクタ10aと、各コネクタ1
0aに接続された被覆電線10bとを備えた周知のもの
である。幾つかのコネクタ10aには、他のサブアセン
ブリ10と接続するための端子金具10c(図2にのみ
図示)を有する被覆電線10bが接続している。サブア
センブリ10は、被覆電線10bを調尺して裁断し、皮
剥加工を当該被覆電線10bの端部に施した後、端子金
具(図示せず)を圧着し、さらに、圧着された端子金具
を所定のコネクタ10aの対応する極に挿入することに
より製造される。
【0016】上記中結束用図板20は、テーブル状の図
板本体21と、図板本体21に取り付けられたコネクタ
ホルダ22とを備えている。本実施例の上記図板本体2
1は、4脚の脚部21A(図1に3本のみ図示)と、脚
部21Aに支持されている天板部21Bとを含んでい
る。脚部21Aは、作業者Pが立った姿勢(または椅子
に腰掛けた姿勢)で作業がしやすい高さに上記天板部2
1Bを支持している。
【0017】上記天板部21Bは、平面視長方形に形成
されている。そして、上記コネクタホルダ22は、この
天板部21Bの長手方向に沿って並置されている。コネ
クタホルダ22は、製造されるべき中間アセンブリ30
(図3参照)を構成する各サブアセンブリ10のコネク
タ10aを保持するためのものであり、本実施例におけ
る各コネクタホルダ22は、上記中間アセンブリ30を
本結束時にセットする順序に沿って配置されている。よ
り詳細に説明すると、各コネクタホルダ22は、作業者
Pからみて、左側から順に、本結束時においてセットさ
れるべきコネクタ10aを保持するように配列されてお
り、この配列にコネクタ10aを保持することによっ
て、製造される中間アセンブリ30の配線形態を特定で
きるようになっている。本実施例では、上記天板部21
bの上に、各コネクタホルダ22に保持されるべきコネ
クタ10aの順番が、作業者Pからみて、右側から順に
、、…と表示されており、作業者がコネクタ10a
の保持順番を容易に認識できるようにしている。このよ
うに、中結束図板20に対する保持順番を本結束時のセ
ット順番と逆に設定することにより、後述する中結束取
り外し運搬具40を採用した場合に、セット順番に従っ
てコネクタ10aを取り外すことが可能になり、作業性
が向上するという利点がある。また、上記天板部21b
には、各コネクタホルダ22に保持されるコネクタ10
aの接続図21Cが表示されており、作業者が誤認する
ことなく、サブアセンブリ10同士を接続できるように
している。
【0018】各コネクタホルダ22は、サブアセンブリ
10のコネクタ10aの種類に対応する形状に窪む収容
部22Aを区画している樹脂成形品である。各収容部2
2Aは、作業者Pが視認しやすいように、作業者Pの顔
に向かって開いている。従って、作業者Pは、各コネク
タホルダ22の収容部22Aを目視しながら、作業でき
るようになっている。
【0019】コネクタホルダ22によって、コネクタ1
0aを保持するための手段としては、上記収容部22A
の内面とコネクタ10aとの間に生じる摩擦抵抗によっ
て保持する他、ばね部材を用いて着脱を容易にする方法
が適宜採用される。また、コネクタホルダ22は、収容
部22Aを区画するものに限らず、例えば、フォーク状
に形成された保持具によってコネクタ10a近傍の被覆
電線10bを保持するようにしてもよい。
【0020】さらに、本実施例においては、コネクタホ
ルダ22の列内にU字形の保持具23が立設されてい
る。このU字形の保持具23は、各サブアセンブリ10
を構成する被覆電線10bのうち、本結束時に集中接続
される部位を仮保持するためのものであり、本実施例で
は、作業者Pに向かって右から3番目のコネクタホルダ
22と4番目のコネクタホルダ22との間に立設されて
いる。ここで集中接続とは、例えば特開平3−1654
76号に開示されているように、圧接ジョイントコネク
タによって多数の被覆電線を短絡するための周知技術で
ある。
【0021】次に、本実施例によるサブアセンブリ10
の結束作業について図1を参照しながら説明する。本実
施例では、予め上述したサブアセンブリ10を予め複数
個製造し、ストックしておく。作業者Pは、中結束され
るべきサブアセンブリ10を左手で把持して、中結束用
図板20の前に立ち、右手でサブアセンブリ10のコネ
クタ10aをコネクタホルダ22の収容部22Aに収容
していく。この際、コネクタホルダ22は、本結束にお
いて、セットされるべき中間アセンブリ30のセット順
序に沿って配置されており、作業者Pは、所定のコネク
タホルダ22にサブアセンブリ10のコネクタ10aを
装着する。
【0022】そして、図2に示すように、図板本体21
の天板部21b上に表示された接続図21Cに従って作
業者Pが各サブアセンブリ10の端子金具10cを対応
するコネクタ10aに挿入することにより、作業者P
は、何ら誤認することなく、サブアセンブリ10同士を
接続し、図3に示すように、中間アセンブリ30を形成
することができる。この際、各サブアセンブリ10の被
覆電線10bのうち、本結束工程において集中接続され
るものについては、上記U字形の保持具23の上に纏め
られ、保持具23によって仮保持される。
【0023】上述のように、本実施例においては、各サ
ブアセンブリ10のコネクタ10aを並べる順序が維持
されることにより、中結束用図板20の上で布線作業を
行なうことなく、製造される中間アセンブリ30の形態
を特定することが可能になる。従って、本実施例におい
て、中結束作業を行なう作業者Pは、中間アセンブリ3
0を製造する際に、定位置で各サブアセンブリ10のコ
ネクタ10aを並べるだけでよい。このため、比較的狭
い作業エリアで中間アセンブリ30の配線形態を特定
し、さらには挿入作業を行なうことができるという利点
がある。
【0024】また、布線する必要がないので、製造され
るべき中間アセンブリ30の電線長さが変更された場合
においても、中結束用図板20、とりわけ、中結束用図
板20のコネクタホルダ22の配置等を変更することな
く中間アセンブリ30を製造することができる。従っ
て、中間アセンブリ30の変更が容易になるという利点
がある。特に、各サブアセンブリ10のコネクタ10a
を並置するだけで中間アセンブリ30の形態を特定する
ことができることから、コネクタ10aを中結束用図板
20の上で移動する必要もない。従って、中結束用図板
20を廉価な製造コストで製造することができるという
利点もある。
【0025】特に、本実施例の中結束用図板20におい
ては、コネクタホルダ22のコネクタ収容部22Aが、
当該中結束工程を行なう作業者Pに向かって開いている
ので、作業者Pは、コネクタ収容部22Aを目視しなが
ら中結束作業を行なうことができる。従って、この点か
らも、中結束工程の作業性が向上するという利点があ
る。
【0026】また、上述したように、各サブアセンブリ
10のうち、本結束時に集中接続される部位が、保持具
23によって所定の位置に仮保持されるので、本結束時
に、保持された部位を位置決めしやすくなる。この結
果、本結束時の作業性が一層向上するという利点があ
る。ところで、図3に示すように、上述した中結束用図
板20の上で製造された中間アセンブリ30は、それを
構成するコネクタ10cがコネクタホルダ22によって
保持されているままの状態になっている。このため、製
造された中間アセンブリ30の形態を保持するために
は、従来と同様にテーピング等の仮止めを施したり、何
らかの方法で形態を維持することが必要になる。そこ
で、本実施例では、図4に示す中結束取り外し運搬具4
0を用いることにより、中間アセンブリ30の形態を保
持したまま中間アセンブリ30の搬送を可能にしてい
る。
【0027】次に、図4〜図7を参照しながら、製造さ
れた中間アセンブリ30を搬送する工程について詳述す
る。図4は、図1の実施例と併用される中結束取り外し
運搬具40の一部を破断して示す斜視図であり、図5お
よび図6は、図4の中結束取り外し運搬具40の使用例
を示す斜視図であり、図7は、図4の中結束取り外し運
搬具40の使用状態を示す斜視図である。
【0028】図4を参照して、本実施例の中結束取り外
し運搬具40は、長板状の受け部41と、受け部41と
協働して、中間アセンブリ30の電線部分を挟持可能な
挟持部42と、挟持部42を受け部41に連結する捩じ
りコイルばね43とを備えている。上記受け部41は、
例えば樹脂等で成形されたものであり、上記中結束用図
板20の天板部21bの長辺と略同一長さに設定されて
いる。これにより、受け部41は、中結束用図板20の
コネクタホルダ列に沿って、当該コネクタホルダ22に
保持されている中間アセンブリ30の電線部分、即ち中
間アセンブリ30を構成するサブアセンブリ10の被覆
電線10bを受けることができるようになっている。
【0029】上記挟持部42は、受け部41と同一材料
で形成された樹脂成形品であり、受け部41と概ね同一
の長さ(本実施例では、挟持部42が僅かに短く設定さ
れている)を有する長尺の板状に形成されている。挟持
部42の一端部42A近傍部分は、ヒンジ部44を介し
て受け部41と連結されており、上記捩じりコイルばね
43は、このヒンジ部44に装着されて、挟持部42の
他端部42Bを受け部41の他端部41B側へに付勢し
ている。上記捩じりコイルばね43の各巻き端43A、
43Bは、それぞれ受け部41の一端部41A側と挟持
部42の一端部側42A側に延びている。これにより、
受け部41の一端部41Aと挟持部42の一端部42A
とを指で挟み込むことにより、受け部41の他端部41
Bと挟持部42の他端部42Bとが、捩じりコイルばね
43の付勢力に抗し、ヒンジ部44を中心に互いに離れ
る方向に変位することができるようになっている。さら
に、挟持部42の他端部42Bは、受け部41の他端部
41Bに向かって接近するように屈曲しており、これに
よって、捩じりコイルばね43の付勢力により、受け部
41と挟持部42の各他端部41B、42Bが押し付け
られている際に、挟持部42の一端部42A側部分と受
け部41との間に挟持空間Sを区画できるようにしてい
る。挟持空間Sは、保持される電線10bの束を充分挟
持できるとともに、最小のコネクタ10aよりも狭くな
るように設定されている。
【0030】次に、図5以下を参照して、本実施例の中
結束取り外し運搬具40の使用例を説明する。図5に示
すように、製造された中間アセンブリ30を保持するに
は、上述した中結束取り外し運搬具40の一端部分40
A(受け部41および挟持部42の一端部41A、42
A)を右手で挟み込んで、中結束取り外し運搬具40の
他端部分40Bを開き、作業者Pの右手側から受け部4
1の他端部41Bを中間アセンブリ30の下側に差し込
み、次いで、右手を離すことにより、中間アセンブリ3
0の上側に臨んでいる挟持部42との間で中間アセンブ
リ30を挟み込む。これにより、図6に示すように、中
結束取り外し運搬具40は、受け部41と挟持部42と
の間に区画される上記挟持空間S内に中間アセンブリ3
0の電線部分を挟み込み、中間アセンブリ30の形態が
くずれないように、中間アセンブリ30を保持する。こ
の状態で作業者は、左手で中結束取り外し運搬具40を
支持しながら右手で中間アセンブリ30のコネクタ10
aを順次、コネクタホルダ22から取り外してゆく。こ
のコネクタ10aの取外し作業は、採用されているコネ
クタホルダ22の構成によって、上述のように一つずつ
行なう他、一度に引き抜くことも可能である。
【0031】そして、中結束用図板20から取り外され
た中間アセンブリ30は、中結束取り外し運搬具40に
よって、当該中間アセンブリ30の形態が維持された状
態で、図示しない本結束用図板に搬送され、布線され
る。上述した中結束取り外し運搬具40の長さは、図
5、図6に示すものの他、図7に示すように、保持され
るべき各コネクタの最短寸法よりも僅かに長く設定され
ている(図5、図6の約半分の全長)ことが好ましい。
図7のような長さに中結束取り外し運搬具40が設定さ
れている場合には、作業者Pが中結束取り外し運搬具4
0を片手で操作しやすくなり、作業性が向上する。な
お、図7において、10eは、本結束時に集中接続され
る電線部分を示している。
【0032】上述した実施例では、中結束取り外し運搬
具40を上記中結束用図板20と併用することにより、
製造された中間アセンブリ30が、その形態が特定され
たままの状態で、本結束用図板に布線される。従って、
何等、仮止め等の作業を行なうことなく、製造された中
間アセンブリ30の形態を特定することにより、作業性
を向上させることができるという利点がある。
【0033】このように、本実施例によれば、作業性に
優れ、低コストでワイヤーハーネスを製造することがで
きるという顕著な効果を奏する。なお、上述した実施例
は、本発明の好ましい具体例を例示したものに過ぎず、
本発明は上記実施例に限定されない。例えば、上述した
実施例では、テーブル状の図板本体21を採用している
が、板状の図板本体を採用し、これをテーブルや作業台
の上に載置して、中結束作業を行なうようにしてもよ
い。その場合には、図板本体自身を移動して、本結束用
図板に中間アセンブリを搬送することができる。
【0034】また、上述した実施例では、電線の集中接
続に圧接ジョイントコネクタを採用しているが、溶接を
用いて集中接続を行なってもよい。さらに、中間アセン
ブリ30を一時保管したり、搬送のために収納したりす
るために、上述した中結束取り外し運搬具40を利用す
ることも可能である。その他、本発明の要旨を変更しな
い範囲内で種々の設計変更が可能であることは云うまで
もない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の構成では、布線作業を行なうことなく、製造され
る中間アセンブリの形態を特定することが可能になるの
で、中結束作業を行なう作業者は、中間アセンブリを製
造する際に、定位置で各サブアセンブリのコネクタを並
べるだけでよい。このため、比較的狭い作業エリアで中
間アセンブリの配線形態を特定し、さらには挿入作業を
行なうことができるという利点がある。
【0036】また、布線する必要がないので、製造され
るべき中間アセンブリの電線長さが変更された場合にお
いても、中結束用図板を変更することなく中間アセンブ
リを製造することができる結果、中間アセンブリを変更
することが容易になるという利点がある。特に、各サブ
アセンブリのコネクタを並置するだけで、中間アセンブ
リの形態を特定することから、コネクタを中結束用図板
の上で移動する必要もない。従って、廉価な中結束用図
板を採用することができるという利点もある。
【0037】また、請求項2記載の構成では、製造され
た中間アセンブリの形態が特定されたままの状態で、本
結束用図板に搬送することが可能になるので、この点か
らも作業性が向上するという利点がある。また、請求項
3記載の構成では、各サブアセンブリのうち、本結束時
に集中接続される部位が位置決めしやすくなるので、一
層作業性が向上するという利点がある。
【0038】従って、本発明によれば、作業性に優れ、
廉価な図板で中結束作業を行なうことができるという顕
著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る中結束工程を示す斜視
図である。
【図2】図1の実施例に係る中結束用図板の要部を示す
斜視図である。
【図3】図1の実施例に係る中結束用図板の平面略図で
ある。
【図4】図1の実施例と併用される中結束取り外し運搬
具の一部を破断して示す斜視図である。
【図5】図4の中結束取り外し運搬具の使用例を示す斜
視図である。
【図6】図4の中結束取り外し運搬具の使用例を示す斜
視図である。
【図7】中結束取り外し運搬具の使用状態を示す斜視図
である。
【図8】一般的なサブアセンブリの外観略図である。
【図9】従来の中結束用図板を簡略化して示す斜視図で
ある。
【図10】一般的な本結束用図板を簡略化して示す斜視
図である。
【符号の説明】
10 サブアセンブリ 10a コネクタ 10b 被覆電線 20 中結束用図板 21 図板本体 22 コネクタホルダ 30 中間アセンブリ 40 中結束取り外し運搬具 41 受け部 42 挟持部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コネクタを有するサブアセンブリを予め複
    数個製造し、製造された複数のサブアセンブリを中結束
    用図板の上で接続することにより中間アセンブリを製造
    し、製造された中間アセンブリを本結束用図板の上で本
    結束することによりワイヤーハーネスを製造するワイヤ
    ーハーネスの製造方法において、 各サブアセンブリのコネクタを、当該コネクタが本結束
    時にセットされるべき順序に従って並置し、 並置された状態でサブアセンブリ同士を接続することに
    より、中間アセンブリを製造することを特徴とするワイ
    ヤーハーネスの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のワイヤーハーネスの製造方
    法において、 中結束用図板の上で製造された中間アセンブリを保持
    し、保持された中間アセンブリを、その形態を維持した
    状態で中結束用図板から取外すことを特徴とするワイヤ
    ーハーネスの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のワイヤーハーネス
    の製造方法において、 各サブアセンブリを構成する電線のうち、本結束時に集
    中接続される部位が、所定の位置に仮保持されることを
    特徴とするワイヤーハーネスの製造方法。
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