JP3425548B2 - ビデオゲーム装置、ビデオゲームにおけるアナウンス音声出力方法及びアナウンス音声出力プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

ビデオゲーム装置、ビデオゲームにおけるアナウンス音声出力方法及びアナウンス音声出力プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP3425548B2
JP3425548B2 JP2000035577A JP2000035577A JP3425548B2 JP 3425548 B2 JP3425548 B2 JP 3425548B2 JP 2000035577 A JP2000035577 A JP 2000035577A JP 2000035577 A JP2000035577 A JP 2000035577A JP 3425548 B2 JP3425548 B2 JP 3425548B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プログラムデータ
の記録された光ディスク、磁気ディスク、半導体メモリ
等を用いた、例えばカセット式記録媒体等を用いるビデ
オゲーム装置、ビデオゲーム装置におけるアナウンス音
出力方法及びアナウンス音声出力プログラムが記録さ
れたコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からビデオゲームシステムは数多く
提案されている。例えば、家庭用の専用機とテレビジョ
ンモニタとからなるシステム、業務用の専用機、パーソ
ナルコンピュータ又はワークステーションとディスプレ
イと音声出力機とからなるシステム等である。これらの
システムは、何れも、ゲームプレーヤが操作するための
コントローラ、ゲームプログラムデータが記録された記
録媒体、ゲームプログラムデータに基づいて画像や音声
を生成するための制御を行うCPU、画像を生成するた
めのプロセッサ、音声を生成するためのプロセッサ、画
像を表示するためのCRT等のモニタ及び音声を出力す
るためのスピーカで構成される。上記の記録媒体として
は、CD−ROM、半導体メモリ、半導体メモリ等を内
蔵したカセット式等が多用される。
【0003】このようなビデオゲームシステムでは、屋
外で行われるサッカー、野球等の各種対戦競技、短距離
競走や長距離競走等の各種競走競技、あるいは屋内で行
われる跳馬、鉄棒等の体操競技等、種々の競技をゲーム
空間において実行させるようにすることが可能である。
また、実際に競技が行われる競技場や体育館等のイベン
ト場では、競技の進行過程で競技内容に関連してアナウ
ンスが適宜行われる。このため、ビデオゲームシステム
においても背景音としてアナウンス音声が出力されるよ
うにすることでゲーム内容を盛り上げ、臨場感に溢れた
ものとすることができる。また、実際のイベント場にお
けるアナウンス音声はエコー(反射音)を伴なうことが
多い。このため、ビデオゲームシステムにおいても、必
要に応じてアナウンス音声に対してエコー処理を施すよ
うにすることでより臨場感に溢れたものとすることがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、実際のエコ
ーはイベント場が異なると周囲の反射条件が異なるため
に遅延時間や音量が異なることになるが、ビデオゲーム
においてアナウンス音声にエコーを含むようにする場合
にはイベント場が異なっても一定の遅延時間と音量とを
有するエコーを含むようにすることしか行われていな
い。このため、例えばカセット式記録媒体に複数のゲー
ムプログラムが記録されていて各ゲーム毎にイベント場
が異なったり、同じゲーム内であっても複数のイベント
場でイベントが行われたりするような場合では各イベン
ト場でのエコーの遅延時間や音量が同一であると臨場感
に欠ける虞がある。
【0005】このような問題は、イベント場に対応した
エコーを含む背景音データをそれぞれ個別に記憶させて
おくようにすることで解決できないことはないが、その
ためには容量の大きなメモリーが必要になると共に、プ
ログラム開発にも必要以上の時間がかかることになり、
このことがゲームシステムに対するコストアップの大き
な要因になるという別の問題が生じる。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、臨場感に溢れたビデオゲームを実行可能にす
ると共に、コストアップを効果的に抑制することができ
るビデオゲーム装置、ビデオゲームにおけるアナウンス
音声出力方法及びアナウンス音声出力プログラムが記録
された可読記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、モニタに表示されるゲーム空間
における、競技場において所定の競技が実行され、その
競技に関連するアナウンス音声が発音手段から出力され
るようにしたビデオゲーム装置において、競技場におい
競技が実行される、前記競技場の種別が異なる複数の
競技ゲームプログラムが記憶されると共に、前記競技
関連するアナウンス音声各種競技名を含む複数の単位
アナウンスデータに分割されて記憶された記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている複数の競技ゲームプログ
ラムのうちから1の競技ゲームプログラムを選択するゲ
ーム選択手段と、前記選択された競技ゲームプログラム
における競技場の種別を判別するイベント場判別手段
と、前記各種競技名を表す単位アナウンスデータから選
択され、前記選択された競技ゲームに対応した競技名を
表す単位アナウンスデータと前記各種競技名以外の前記
複数の単位アナウンスデータとを組み合わせることによ
り当該ゲーム内容に対応したアナウンスデータとし、そ
アナウンスデータを、音声を反射させる反射壁が近く
に存在している競技場が判別される場合に、前記反射壁
が離れた位置に存在している競技場が判別される場合に
比べて短い遅延時間を持たせて繰り返して読み出し、そ
の読み出したアナウンスデータを前記発音手段からアナ
ウンス音声として出力する一方、前記反射壁が近くに存
在している競技場が判別される場合に、前記反射壁が離
れた位置に存在している競技場が判別される場合に比べ
て小さい減衰率で、前記繰り返し時に出力されるアナウ
ンス音声を先に出力されるアナウンス音声よりも低い音
量で出力することにより前記イベント場判別手段により
判別された競技場の種別に応じたエコー処理を施す背景
音制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0008】また、請求項の発明は、ビデオゲーム装
置のモニタに表示されるゲーム空間における競技場にお
いて所定の競技が実行され、その競技に関連するアナウ
ンス音声が発音手段から出力されるようにしたビデオゲ
ームにおけるアナウンス音声出力方法であって、競技場
において競技が実行される、前記競技場の種別が異なる
複数の競技ゲームプログラムが記憶されると共に、前記
競技に関連するアナウンス音声各種競技名を含む複数
の単位アナウンスデータに分割されて記憶された記憶手
段からゲーム選択手段により1の競技ゲームプログラム
を選択するステップと、イベント場判別手段により前記
選択された競技ゲームプログラムにおける競技場の種別
を判別するステップと、背景音制御手段により、前記
種競技名を表す単位アナウンスデータから選択され、前
記選択された競技ゲームに対応した競技名を表す単位
ナウンスデータと前記各種競技名以外の前記複数の単位
アナウンスデータとみ合わせることで当該ゲーム内
容に対応したアナウンスデータとすると共に、音声を反
射させる反射壁が近くに存在している競技場が判別され
る場合に、前記反射壁が離れた位置に存在している競技
場が判別される場合に比べて短い遅延時間を持たせて繰
り返して読み出し、その読み出したアナウンスデータを
前記発音手段からアナウンス音声として出力する一方、
前記反射壁が近くに存在している競技場が判別される場
合に、前記反射壁が離れた位置に存在している競技場が
判別される場合に比べて小さい減衰率で、前記繰り返し
時に出力されるアナウンス音声を先に出力されるアナウ
ンス音声よりも低い音量で出力することにより前記イベ
ント場判別手段により判別された競技場の種別に応じた
エコー処理を施すステップと、を備えたことを特徴とし
ている。
【0009】また、請求項の発明は、ビデオゲーム装
置のモニタに表示されるゲーム空間における競技場にお
いて所定の競技が実行され、その競技に関連するアナウ
ンス音声が発音手段から出力されるようにしたビデオゲ
ームにおけるアナウンス音声出力プログラムが記録され
たコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、コン
ピュータを、競技場において競技が実行される、前記競
技の種別が異なる複数のゲームプログラムが記憶される
と共に、前記競技場に関連するアナウンス音声各種競
技名を含む複数の単位アナウンスデータに分割されて記
憶された記憶手段から1の競技ゲームプログラムを選択
するゲーム選択手段、前記選択された競技ゲームプログ
ラムにおける競技場の種別を判別するイベント場判別手
段、及び、前記各種競技名を表す単位アナウンスデータ
から選択され、前記選択された競技ゲームに対応した競
技名を表す単位アナウンスデータと前記各種競技名以外
の前記複数の単位アナウンスデータとを組み合わせるこ
とで当該ゲーム内容に対応したアナウンスデータとする
と共に、音声を反射させる反射壁が近くに存在している
競技場が判別される場合に、前記反射壁が離れた位置に
存在している競技場が判別される場合に比べて短い遅延
時間を持たせて繰り返して読み出し、その読み出した
ナウンスデータを前記発音手段からアナウンス音声とし
て出力する一方、前記反射壁が近くに存在している競技
場が判別される場合に、前記反射壁が離れた位置に存在
している競技場が判別される場合に比べて小さい減衰率
で、前記繰り返し時に出力されるアナウンス音声を先に
出力されるアナウンス音声よりも低い音量で出力するこ
とにより前記イベント場判別手段により判別された競技
場の種別に応じたエコー処理を施す背景音制御手段とし
て機能させるためのアナウンス音声出力プログラムを記
録したことを特徴としている。
【0010】これらの発明によれば、ゲームの進行過程
でアナウンス音声等の背景音が出力される場合、その
ナウンス音声競技場に応じたエコーを自動的に含むよ
うにすることができる。このため、臨場感に溢れたビデ
オゲームを実行することができるにもかかわらず、競技
場に対応したエコーを含むアナウンスデータを個別に記
憶させておく必要がないことからメモリ容量及びプログ
ラム開発に要する時間が削減でき、コストアップを効果
的に抑制することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態に係
るアナウンス音声等の背景音出力方法が適用されるビデ
オゲームシステム(ビデオゲーム装置)10の概略構成
を示す図である。この図において、ビデオゲームシステ
ム10は、メモリ部12と、画像表示部14と、音声出
力部16と、操作入力部18と、制御部20とを備えて
いる。これらメモリ部12、画像表示部14、音声出力
部16及び操作入力部18は、制御部20の後述するC
PU201に接続されるアドレスバス、データバス及び
コントロールバスを含むバス22により相互に接続され
ている。
【0012】メモリ部12は、画像データ、音声データ
及びプログラムデータからなるゲームデータが記録さ
れ、インターフェース回路121を介してバス22に接
続された記録媒体122と、記録媒体122から読み出
したゲームデータを一時的に保持するRAM123とを
備えている。この記録媒体122は、例えば、ゲームデ
ータやオペレーティングシステムのプログラムデータの
記憶されたROM等がプラスチックケースに収納されて
なる、いわゆるROMカセットや、光ディスク、フレキ
シブルディスク等からなるものである。また、RAM1
23に代え、ゲームデータを一時的に保持することがで
きるEEPROM等の他のメモリを用いることもでき
る。
【0013】画像表示部14は、ゲームの進行に応じて
種々のゲーム画面を表示するためのものであり、インタ
ーフェース回路141を介してバス22に接続されたD
/Aコンバータ142と、このD/Aコンバータ142
に接続されたCRTや液晶ディスプレイ等を含むテレビ
ジョンモニタ(ビデオモニタ)143とを備えている。
【0014】音声出力部16は、メモリ部12の記録媒
体122又はRAM123のデータ記憶領域に記録され
ている音声データに基づき、ゲームの進行に応じてゲー
ム音楽や効果音、あるいは歓声やアナウンス音声等のゲ
ーム内容を盛り上げるための種々の背景音を出力するも
のであり、インターフェース回路161を介してバス2
2に接続されたD/Aコンバータ162と、このD/A
コンバータ162に接続された増幅回路163と、この
増幅回路163からの出力信号に基づいて背景音を出力
する発音手段としてのスピーカ164とを備えている。
なお、本発明においては、音声データのうち歓声やアナ
ウンス音声等を出力するためのデータを背景音データと
呼び、この背景音データのうちアナウンス音声を出力す
るためのデータをアナウンスデータと呼ぶ。
【0015】操作入力部18は、制御部20に対して操
作信号を出力するものであり、インターフェース回路1
81を介してバス22に接続された操作情報インターフ
ェース回路182と、この操作情報インターフェース回
路182に接続されたコントローラ183とを備えてい
る。このコントローラ183は、筐体CAの表面側に配
設されたスタートボタン183a、Aボタン183b、
Bボタン183c、十字キー183d、スティック型コ
ントローラ183e、左トリガボタン183f、右トリ
ガボタン183g、C1ボタン183h、C2ボタン1
83i、C3ボタン183j及びC4ボタン183k
と、筐体CAの背面側に配設されたZボタン183mと
を備えている。
【0016】ここで、スティック型コントローラ183
eは、ジョイスティックとほぼ同一構成になるものであ
る。すなわち、直立したスティック(操作桿)を有し、
スティックの所定点を支点として前後左右を含む360
°方向に亘って傾倒させることが可能な構成とされ、ス
ティックの傾倒方向及び傾倒角度に応じて、直立位置を
原点とする左右方向のX座標及び前後方向のY座標の値
が、インターフェース回路182,181を介して制御
部20に送出されるようになっている。
【0017】制御部20は、ゲームの進行を制御するも
のであり、バス22が接続されたCPU201、信号処
理プロセッサ202及び画像処理プロセッサ203によ
り構成されている。この信号処理プロセッサ202は、
主に画像データの3次元空間上における計算、3次元空
間上での位置から擬似3次元空間上の位置への変換のた
めの計算、光源計算処理、音声データの生成、加工処理
等を行うものである。また、画像処理プロセッサ203
は、信号処理プロセッサ202における計算結果に基づ
いて、RAM123に対する描画すべき画像データの書
き込み処理、例えば、ポリゴンで指定されるRAM12
3のエリアに対するテクスチャデータの書き込み処理を
行うものである。
【0018】上記のように構成されたビデオゲームシス
テム10は、用途に応じてその形態が異なったものとな
る。すなわち、ビデオゲームシステム10が業務用とし
て構成される場合においては、例えば、図1に示されて
いる各構成要素はすべて1つの筐体に収納される。ま
た、ビデオゲームシステム10が家庭用として構成され
る場合においては、例えば、テレビジョンモニタ14
3、増幅回路163及びスピーカ164は、ゲーム機本
体とは別体となる。
【0019】ここでいうゲーム機本体は、例えば、CP
U201に接続されたインターフェース回路121、R
AM123、インターフェース回路141とD/Aコン
バータ142、インターフェース回路161とD/Aコ
ンバータ162、インターフェース回路181と情報イ
ンターフェース回路182とコントローラ183、及
び、信号処理プロセッサ202と画像処理プロセッサ2
03から構成される。このゲーム機本体は、合成樹脂製
等の筐体に各構成部材が収納されて構成され、記録媒体
122がその筐体に形成されている装着部に着脱自在に
装着されるようになっている。また、コントローラ18
3は、その筐体に設けられたコネクタに通信ケーブル等
を介して接続される。
【0020】また、ビデオゲームシステム10が、パー
ソナルコンピュータやワークステーションを核として構
成される場合においては、例えば、テレビジョンモニタ
143は、コンピュータ用のディスプレイに対応し、画
像処理プロセッサ203は、記録媒体122に記録され
ているゲームプログラムデータの一部若しくはコンピュ
ータの拡張スロットに搭載される拡張ボード上のハード
ウェアに対応し、インターフェース回路121,14
1,161,181、D/Aコンバータ142,16
2、操作情報インターフェース回路182は、コンピュ
ータの拡張スロットに搭載される拡張ボード上のハード
ウェアに対応する。また、RAM123は、コンピュー
タ上のメインメモリ若しくは拡張メモリの各エリアに対
応する。
【0021】以下においては、ビデオゲームシステム1
0が家庭用として構成される場合を例にして説明する。
【0022】次に、このビデオゲームシステム10の概
略動作について説明する。まず、図略の電源スイッチが
オンにされ、ビデオゲームシステム10に電源が投入さ
れると、CPU201により、記録媒体122に記憶さ
れているオペレーティングシステムに基づいて記録媒体
122の各所定の記憶領域から画像データ、音声データ
及びゲームプログラムデータが読み出され、これら読み
出された画像データ、音声データ及びゲームプログラム
データの一部あるいは全部がRAM123の所定の記憶
領域に記録される。その後、CPU201により、RA
M123に記憶されているゲームプログラムデータ及び
ゲームプレーヤがコントローラ183を介して指示する
内容に基づいて所定のゲームが進行される。
【0023】すなわち、CPU201により、コントロ
ーラ183を介してゲームプレーヤから指示される指示
内容に基づいて適宜、描画や音声出力のためのタスクと
してのコマンドが生成される。これらコマンドに基づい
て、信号処理プロセッサ202により3次元空間上(勿
論、2次元空間上においても同様である)におけるキャ
ラクタの表示位置等の計算、光源計算、音声データの生
成、加工処理等が行われる。
【0024】そして、それら計算結果に基いて、画像処
理プロセッサ203によりRAM123に対して描画す
べき画像データの書き込み処理等が行われる。RAM1
23に書き込まれた画像データは、インターフェース回
路141を介してD/Aコンバータ142に供給される
と共に、ここでアナログ映像信号に変換された後にテレ
ビジョンモニタ143に供給され、その表示面上にゲー
ム画像として表示される。
【0025】一方、信号処理プロセッサ202から出力
された音声データは、インターフェース回路161を介
してD/Aコンバータ162に供給されると共に、ここ
でアナログ音声信号に変換された後に増幅回路163で
増幅され、所定の音量でスピーカ164から背景音とし
て出力される。
【0026】次に、記録媒体122に記録されているゲ
ームプログラムに基づいてビデオゲームシステム10に
より実行されるゲーム内容の概略について説明する。こ
のビデオゲームシステム10では、記録媒体122に複
数の競技ゲームプログラムが記録されており、スタート
ボタン183aを操作することにより複数の競技ゲーム
のうちから1の競技ゲームが選択できるようになってい
る。ここでは、例えば、図2に示すような100M走ゲ
ーム、図3に示すような走幅跳ゲーム、図4に示すよう
な跳馬ゲーム等の各種競技ゲームが実行できるようにな
っている。
【0027】この図2に示す100M走ゲームは、ゲー
ム空間における屋外の陸上競技場(イベント場)で競技
が行われるものである。本実施形態では、1乃至4人の
ゲームプレーヤによりゲームが進行され、トラックTR
を走る6人のプレイキャラクタMAのうち、ゲームプレ
ーヤの人数に対応したプレイキャラクタMAの走り速度
がゲームプレーヤによるコントローラ183の操作によ
り制御され、残りのプレイキャラクタMAについては予
め設定されているデータに基づいて走り動作が実行さ
れ、ゴール地点への到着順で順位を決めるようにしたも
のである。
【0028】この100M走ゲームでは、ゲームが開始
されると、観客席から歓声が上がり、同時に「Ladies a
nd Gentlemen! We will now begin Men's 100 Meter D
ash.」という100M走が開始されることを宣言する
アナウンス音声がエコーを含んだ状態で出力されるよう
になっている。なお、図2では、6人のプレイキャラク
タMAがゴールを目指して全力で走っている状態を示し
ている。
【0029】また、図3に示す走幅跳ゲームは、ゲーム
空間における屋外の陸上競技場(イベント場)で競技が
行われ、助走した後に所定位置で地面を蹴って飛び動作
を実行することで飛距離を競うものである。本実施形態
では、1乃至4人のゲームプレーヤによりゲームが進行
され、ゲームプレーヤの人数に対応したプレイキャラク
タMAが順次登場し、各人が3回飛び動作を実行したう
ちの最高飛距離で順位を競うものである。
【0030】このゲームにおいても、100M走ゲーム
の場合と同様にゲームが開始されると、観客席から歓声
が上がり、同時に「Ladies and Gentlemen! We will n
ow begin …….」という走幅跳競技が開始されること
を宣言するアナウンス音声がエコーを含んだ状態で出力
されるようになっている。なお、図3では、プレイキャ
ラクタMAが2回の飛び動作を終了し、3回目の飛び動
作のために助走開始地点に戻るときの状態を示してい
る。この走幅跳競技におけるアナウンス音声のエコー
は、100M走と同じイベント場であることから100
M走の場合と同じものとなる。
【0031】また、図4に示す跳馬ゲームは、ゲーム空
間における屋内の体育館(イベント場)で競技が行わ
れ、助走した後に跳馬を介して空中に舞い上がり回転す
る等の演技を行った後に着地することで演技内容を競う
ものである。本実施形態では、1乃至4人のゲームプレ
ーヤによりゲームが進行され、ゲームプレーヤの人数に
対応したプレイキャラクタMAが順次登場し、各人が3
回演技を実行することで与えられた評価点の平均値で順
位を競うようになっている。
【0032】このゲームにおいても、100M走ゲーム
や走幅跳ゲームの場合と同様にゲームが開始されると、
観客席から歓声が上がり、同時に「Ladies and Gentlem
en!We will now begin …….」という跳馬競技が開始
されることを宣言するアナウンス音声がエコーを含んだ
状態で出力されるようになっている。この図4では、プ
レイキャラクタMAが着地動作を完了して審判員の方に
向きを変えたときの状態を示している。この跳馬競技に
おけるアナウンス音声のエコーは、競技が体育館内で行
われていて反射壁が近くにあることから屋外の陸上競技
場等の場合に比べて直接音に対する遅延時間が短くな
り、しかも音声の減衰量の少ないものとなる。なお、い
ずれのゲームにおいても、アナウンス音声は、ゲーム開
始時だけではなくゲーム途中やゲーム終了時にも必要に
応じて適宜の内容で出力されることになる。
【0033】図5は、アナウンス音声の出力を中心とす
るCPU201の有する機能実現手段、記録媒体12
2、RAM123、テレビジョンモニタ143、スピー
カ164及びコントローラ183(スタートボタン18
3a、Aボタン183b、スティック型コントローラ1
83e、C1ボタン183h及びC2ボタン183i)
を示すブロック図である。なお、ここでは、説明の便宜
上、インターフェース回路やバス等の図示を省略してい
る。
【0034】すなわち、CPU201には、ボタン等操
作判別手段201a、ゲーム選択指示手段201b、デ
ータ読出手段201c、キャラクタ表示制御手段201
d、イベント場判別手段201e及び背景音制御手段2
01fとしての各機能実現手段を備えている。また、背
景音制御手段201fには、背景音判別手段201g及
び背景音出力手段201hとしての各機能実現手段を備
えている。さらに、背景音出力手段201hには、遅延
時間設定手段201i及び音量設定手段201jとして
の各機能実現手段を備えている。
【0035】ボタン等操作判別手段201aは、スター
トボタン183a、Aボタン183b、スティック型コ
ントローラ183e、C1ボタン183h及びC2ボタ
ン183iの各ボタン等からの操作信号に基づいてON
/OFF操作が行われたか否かを判別するものである。
なお、スタートボタン183aが操作されるときは複数
のゲームのうちから1のゲームが選択され、Aボタン1
83bが操作されるときはゲームの開始が可能な状態に
される。また、スティック型コントローラ183eが操
作されるときは跳馬ゲームの場合ではその操作量に応じ
てプレイキャラクタMAの行う技のレベルが決定され、
C1ボタン183h及びC2ボタン183iが交互に連
続操作されるときは100M走ゲームの場合ではプレイ
キャラクタMAの走り速度が速くなり、走幅跳ゲームの
場合では飛距離が伸びるようになる。
【0036】ゲーム選択指示手段201bは、スタート
ボタン183aの操作によって複数のゲームのうちから
1のゲームが選択されたとき、データ読出手段201c
に対して記録媒体122から選択されたゲームプログラ
ムの読み出し指示を与えるものである。データ読出手段
201cは、ゲーム選択指示手段201bからの読出指
示に基づいて記録媒体122からゲームデータ(ゲーム
プログラム)を読み出し、その読み出したゲームデータ
をRAM123に保持する一方、ゲームの進行に応じて
RAM123からゲームデータを読み出すものである。
なお、ゲーム選択指示手段201bは、スタートボタン
183a及びボタン等操作判別手段201aと共にゲー
ム選択手段を構成する。
【0037】キャラクタ表示制御手段201dは、選択
されたゲームの進行にともなうプレイキャラクタMAや
背景画面等のゲーム画面の表示を制御するもので、デー
タ読出手段201cによりRAM123から読み出され
た画像データを画像表示部14に出力すると共に、ゲー
ム画面をテレビジョンモニタ143に表示するものであ
る。
【0038】イベント場判別手段201eは、ゲーム空
間において競技等のイベントが実行されているイベント
場の種別(陸上競技場や体育館等)を判別するものであ
る。この種別は、エコー(反響音)の直接音に対する遅
延時間(エコータイム)及び音量により区分されるもの
である。すなわち、エコーは、屋外ではアナウンス音声
を反射させる反射壁となる高層建造物や山等がイベント
場から離れた位置に存在しているため、遅延時間が屋内
のイベント場に比べて長くなる一方、音声の減衰率が屋
内のイベント場に比べて大きくなる。また、屋内ではア
ナウンス音声を反射させる反射壁が近くに存在している
ため、遅延時間が屋外のイベント場に比べて短くなる一
方、音声の減衰率が屋外のイベント場に比べて小さくな
る。さらに、同じ屋内であっても会場の広狭に応じて遅
延時間と音量が変動する。
【0039】このため、ゲーム空間におけるイベント場
の種別に応じてエコーの遅延時間及び音量を変えること
で実際に競技等が行われるイベント場に近似した臨場感
に溢れたものとすることができる。本実施形態では、ア
ナウンス音声が出力されるときには特定の歓声が同時に
出力されるようになっており、この歓声を出力するため
の歓声データを判別(すなわち、歓声データに付与され
ているラベル名を判別)することでイベント場の種別が
判別されるようになっている。
【0040】背景音制御手段201fは、ゲームの進行
にともなうゲーム音楽や効果音、歓声やアナウンス音声
等の種々の背景音の出力を制御するもので、音声データ
をRAM123から順次読み出して音声出力部16に出
力すると共に、スピーカ164から背景音として出力す
るものである。また、この背景音制御手段201fは、
出力すべき背景音がアナウンス音声である場合にエコー
処理を施すことによってエコーを含んだアナウンス音声
をスピーカ164から出力させるようにする。
【0041】背景音判別手段201gは、スピーカ16
4から出力される背景音がエコーを含むようにすべきも
のか否か(すなわち、エコー処理を施す必要のあるもの
か否か)を判別するものである。本実施形態では、各種
の背景音のうちアナウンス音声についてエコーを含むよ
うにされているため、背景音がアナウンス音声であるか
否かが判別される。この判別は、例えば、ゲームプログ
ラムから発音命令が読み出された段階でその命令に付与
されているラベル名に基づいて行われることになる。
【0042】背景音出力手段201hは、アナウンス音
声に対してエコー処理を施すことでエコーを含んだ状態
のアナウンス音声を出力するものであり、遅延時間設定
手段201iはイベント場の種別に応じてエコーの遅延
時間を設定し、音量設定手段201jはイベント場の種
別に応じてエコーの音量を設定するものである。例え
ば、上記の100M走ゲームについて例示すると、「La
dies and Gentlemen! We will now begin Men's 100 M
eter Dash.」というアナウンス音声をエコーが含まれ
た状態で出力させるには、まず、RAM123から「La
dies and Gentlemen! We will now begin Men's 100 M
eter Dash.」という内容のアナウンスデータを読み出
して音声出力部16に入力し、スピーカ164からアナ
ウンス音声として出力させる。
【0043】そして、イベント場に対応して設定されて
いる遅延時間を持たせて「Ladies and Gentlemen! We
will now begin Men's 100 Meter Dash.」という内容
の音声データをもう一度繰り返し読み出して音声出力部
16に入力し、イベント場に対応して設定されている音
量でスピーカ164からアナウンス音声として出力させ
るようにする。これにより、エコー処理が施されて所定
の遅延時間と音量とを有するエコーが生成されることに
なる。例えば、Aイベント場では遅延時間が1000ms
ec、音量が200/255となるように設定され、Bイ
ベント場では遅延時間が500msec、音量が160/2
55となるように設定され、Cイベント場では遅延時間
が180msec、音量が190/255となるように設定
される。これらの遅延時間及び音量は、各イベント場毎
に遅延時間データ及び音量データとしてゲームデータ中
に含まれており、これらのデータに基づいてアナウンス
音声に対してエコー処理が施される。
【0044】このアナウンス音声は、ゲーム開始時に出
力されるものについて例示的に説明すると、「Ladies a
nd Gentlemen」、「We will now」、「begin」及び「各
種競技名(例えば、Men's 100 Meter Dash)」という4
つの単位アナウンスデータに分割されて記憶媒体122
の所定のデータ記憶領域に記憶されており、ゲーム開始
時にRAM123に取り込まれた4つに分割された単位
アナウンスデータを発音指令が出されたときにRAM1
23から連続して読み出すことにより一連のアナウンス
内容としてスピーカ164から出力されるようになって
いる。
【0045】従って、ゲーム開始時に出力されるアナウ
ンス内容について例示すれば、前の3つの単位アナウン
スデータと、実行されるゲームに対応して選択される競
技名を表わす最後の単位アナウンスデータとで1つのア
ナウンス内容となるアナウンスデータが構成され、この
アナウンスデータを所定の遅延時間を持たせて繰り返し
読み出す一方、後で読み出すアナウンスデータによるア
ナウンス音声の音量を小さくすることで容易にエコーを
含んだアナウンス音声とすることができる。なお、ゲー
ム途中やゲーム終了時等に出力されるアナウンス音声に
ついても、そのアナウンス内容に応じた複数の単位アナ
ウンスデータに分割されて記憶されており、それらの単
位アナウンスデータをゲーム内容に応じて組み合わせて
読み出すことで出力されるようになっている。
【0046】次に、ビデオゲームシステム10における
アナウンス音声の出力動作を100M走ゲームが選択さ
れた場合を例に図6に示すフローチャートを参照して説
明する。なお、このビデオゲームシステム10の記録媒
体122には、Aイベント場、Bイベント場及びCイベ
ント場の3つのイベント場に対応するエコーの遅延時間
及び音量が記憶されているものとする。
【0047】まず、スタートボタン183aがON操作
され、その後にAボタン183bがON操作されること
によりゲームが開始され、同時に背景音制御手段201
fによりイベント場別に用意された所定のラベル名の歓
声データがコールされる(ステップST1)。これによ
り、記憶手段122から取り込まれたRAM123に記
憶されている背景音データがデータ読出手段201cに
より読み出されて100M走が行われる陸上競技場(イ
ベント場)に対応した歓声がスピーカ164から出力さ
れる。次いで、背景音制御手段201fにより予め設定
されたテーブル1にあるラベルが音声再生関数でコール
され(ステップST3)、その後にアナウンス音声が再
生される(ステップST5)。すなわち、RAM123
から「Ladies and Gentlemen! We will now begin Me
n's 100 Meter Dash.」という内容のアナウンスデータ
がデータ読出手段201cにより読み出され、この読み
出されたアナウンスデータが音声出力部16に供給され
ることによりスピーカ164からアナウンス音声として
出力される。なお、アナウンスデータには音量データを
含んでおり、アナウンス音声はその音量データに基づく
所定の音量でスピーカ164から出力されることにな
る。
【0048】次いで、アナウンス音声の再生開始と略同
時に100M走(イベント)が行われているイベント場
がAイベント場か否かがイベント場判別手段201eに
より判別される(ステップST7)。この判別は、本実
施形態ではステップST1でコールされた歓声データの
ラベル名により実行されるようになっている。
【0049】このステップST7の判別が肯定されると
ラベルが予め設定されたテーブル2に切り替えられ、A
イベント場に対して設定されている遅延時間がゲームデ
ータ中の遅延時間データに基づいて遅延時間設定手段2
01iにより設定される一方、この設定された遅延時間
を持たせてRAM123から「Ladies and Gentlemen!
We will now begin Men's 100 Meter Dash.」という
内容のアナウンスデータがデータ読出手段201cによ
り再度読み出される。そして、Aイベント場に対して設
定されている音量がゲームデータ中の音量データに基づ
いて音量設定手段201jにより設定され、この設定さ
れた音量で先に出力されたアナウンス音声(直接音)に
重ねてスピーカ164から低音量のアナウンス音声(反
響音)として出力さる(ステップST9)。これによ
り、スピーカ164から出力されるアナウンス音声は、
先に出力されたアナウンス音声に対しAイベント場に対
応する遅延時間及び音量を有するエコーを含んだ状態で
出力されることになる。
【0050】なお、ステップST7で判定が否定される
と、100M走が行われているイベント場がBイベント
場か否かがイベント場判別手段201eにより判別され
る(ステップST11)。この判定が肯定されると、A
イベント場の場合と同様に、Bイベント場に対して設定
されている遅延時間を持たせてRAM123から「Ladi
es and Gentlemen! We will now begin Men's 100 Met
er Dash.」という内容のアナウンスデータが再度読み
出される一方、Bイベント場に対して設定されている音
量で先に出力されたアナウンス音声に重ねてアナウンス
音声として出力さる(ステップST13)。これによ
り、スピーカ164から出力されるアナウンス音声は、
先に出力されたアナウンス音声に対しBイベント場に対
応する遅延時間及び音量を有するエコーを含んだ状態で
出力されることになる。
【0051】また、ステップST11で判定が否定され
たときは、100M走が行われているイベント場がCイ
ベント場であると判別され、Aイベント場及びBイベン
ト場の場合と同様に、Cイベント場に対して設定されて
いる遅延時間を持たせてRAM123から「Ladies and
Gentlemen! We will now begin Men's 100 Meter Das
h.」という内容のアナウンスデータが再度読み出され
る一方、Cイベント場に対して設定されている音量で先
に出力されたアナウンス音声に重ねてアナウンス音声と
して出力さる(ステップST15)。これにより、スピ
ーカ164から出力されるアナウンス音声は、先に出力
されたアナウンス音声に対しCイベント場に対応する遅
延時間及び音量を有するエコーを含んだ状態で出力され
ることになる。なお、イベント場は、ここでは3つのイ
ベント場に設定されているが、4つ以上のイベント場に
設定することも可能である。この場合は、そのイベント
場数に対応して判別手段を設けておけばよい。
【0052】本発明では、上記のように、テレビジョン
モニタ143に表示されるゲーム空間における競技場に
おいて所定の競技が実行され、その競技に関連するアナ
ウンスデータがスピーカ164から出力されるようにし
たものにおいて、所定の競技が実行される競技場を判別
する一方、その競技に関連するアナウンスデータであっ
、各種競技名を表す単位アナウンスデータから選択さ
れ、選択された競技ゲームに対応した競技名を表す単位
アナウンスデータと各種競技名以外の複数の単位アナウ
ンスデータとを組み合わせたアナウンスデータを読み出
すことによりスピーカ164からアナウンス音声として
出力し、そのアナウンス音声に対して競技場の種別に応
じたエコー処理を施すようにしている。
【0053】このため、臨場感に溢れたビデオゲームを
実行することができるにもかかわらず、競技場に対応し
たエコーを含むアナウンス音声を競技場毎に個別に記憶
させておく必要がなくなることからプログラム内容が簡
素化され、その結果、メモリ容量及びプログラム開発に
要する時間を削減することができ、コストアップを効果
的に抑制することができる。
【0054】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、以下に述べるような種々の変形態様を
採用することができる。
【0055】(1)上記実施形態では、ゲーム空間にお
いてイベントが実行されるイベント場の種別(屋外の陸
上競技場、屋内の体育館等の種別)を歓声データに付与
されているラベル名により判別するようにしているが、
このイベント場の種別の判別は歓声データのラベル名に
より行うものに限るものではない。例えば、ゲームのタ
イトル名、ピストルの発射音、笛、ブザー等の音、鳴り
物等の背景音等、そのイベント場に関連して付随してい
るデータであって、そのイベント場を特定し得る種々の
データ(イベント場判別データ)から判別するようにし
てもよい。
【0056】(2)上記実施形態では、イベントを実行
するためのゲームプログラムと背景音を出力するための
ゲームプログラムとを特に区別して説明はしていない
が、メインプログラムに基づいてイベントの実行に関連
する処理を行うメイン処理部(又はメイン処理ステッ
プ)と、サウンドプログラムに基づいて背景音の出力に
関連する処理を行うサウンド処理部(又はサウンド処理
ステップ)とを備える一方、サウンド処理部(又はサウ
ンド処理ステップ)にイベント場判別手段(又はイベン
ト場判別ステップ)及び背景音制御手段(又は背景音制
御ステップ)を備え、メイン処理部(又はメイン処理ス
テップ)において背景音の発音命令が出力されるときに
サウンド処理部(又はサウンド処理ステップ)において
イベント場の種別を判別し、かつその判別されたイベン
ト場の種別に応じたエコー処理を施すようにすることも
できる。
【0057】このようにすると、メイン処理部(又はメ
イン処理ステップ)側は背景音の発音命令を出力するだ
けでよいことからメインプログラムとサウンドプログラ
ムとを並行してそれぞれ個別に開発することができるよ
うになり、プログラム開発をより短時間で行うことが可
能となってコストアップをより効果的に抑制することが
できる。また、イベント場の種別に対応して設定される
背景音データ読み出しの遅延時間や背景音の音量をメイ
ン処理部(又はメイン処理ステップ)側とは無関係にサ
ウンド処理部(又はサウンド処理ステップ)側だけで設
定することができるようになることからバグの修正や設
計変更等をきわめて容易に行うことができるようにな
る。なお、メイン処理部及びサウンド処理部は、いずれ
もメモリ部12及び制御部20で構成され、メイン処理
を実行するためのメインプログラム及びサウンド処理を
実行するためのサウンドプログラムは、それぞれ記録媒
体122の所定のデータ記憶領域に記憶される。
【0058】(3)上記実施形態では、種々の背景音の
うちのアナウンス音声についてエコーを生成するように
しているが、歓声や鳴り物等の他の背景音についてもア
ナウンス音声の場合と同様の方法でエコーを生成するこ
とができる。
【0059】(4)上記実施形態では、記憶媒体122
から取り込まれたRAM123に記憶されている同一の
アナウンスデータを繰り返して読み出すことによりアナ
ウンス音声にエコーを含むようにしているが、例えば同
一内容の2つのアナウンスデータを記憶させておき、そ
の2つのアナウンスデータをイベント場に応じて設定さ
れている遅延時間を持たせて順次読み出す一方、後のア
ナウンスデータによるアナウンス音声の音量をイベント
場に応じて設定されている音量で出力することでエコー
を含むようにしてもよい。
【0060】この場合でも、イベント場毎に個別にアナ
ウンスデータを記憶させておく必要がないので、メモリ
容量及びプログラム開発に要する時間が削減されてコス
トアップを効果的に抑制することができる。なお、この
場合、後で読み出すアナウンスデータに付随している音
量データを先に読み出すアナウンスデータに付随してい
る音量データよりも音量の小さなものとしておくことも
できる。
【0061】(5)上記実施形態では、ビデオゲームと
して対戦競技、競走競技、体操競技等の競技ゲームを行
うものについて説明しているが、育成ゲーム、音楽ゲー
ム等の他のビデオゲームであってもよい。従って、イベ
ントは競技に限るものではなく、イベント場も陸上競技
場や体育館等の競技場に限るものではない。
【0062】以上説明したように、本発明は、競技が実
行される競技場を判別する一方、その競技に関連する
ナウンスデータであって選択したゲームプログラムの
ゲーム内容に応じて、各種競技名を表す単位アナウンス
データから選択され、選択された競技ゲームに対応した
競技名を表す単位アナウンスデータと各種競技名以外の
複数の単位アナウンスデータとを組み合わせたアナウン
データを、音声を反射させる反射壁が近くに存在して
いる競技場が判別される場合に、反射壁が離れた位置に
存在している競技場が判別される場合に比べて短い期間
読み出すことにより発音手段からアナウンス音声とし
て出力し、そのアナウンス音声に対して競技場の種別に
応じたエコー処理を施すようにしたものである。
【0063】これにより、いずれのゲームを選択しても
アナウンス音声競技場に対応したエコーを含むように
することができることから臨場感に溢れたビデオゲーム
を実行することができるにもかかわらず、競技場に対応
したエコーを含むアナウンス音声競技場毎に個別に記
憶させておく必要がなくなる結果、メモリ容量及びプロ
グラム開発に要する時間を削減することができるように
なってコストアップを効果的に抑制することができる。
【0064】また、本発明は、反射壁が近くに存在して
いる競技場が判別される場合に、反射壁が離れた位置に
存在している競技場が判別される場合に比べて小さい減
衰率で、発音手段から出力されるアナウンス音声のうち
繰り返し時に出力されるアナウンス音声を先に出力され
アナウンス音声よりも低い音量で出力する。これによ
り、いずれのゲームを選択してもアナウンス音声競技
場に対応したエコーを確実に含むようにすることがで
き、より臨場感に溢れたビデオゲームを実行することが
できる。
【0065】また、本発明は、発音手段から出力される
アナウンス音声がエコー処理を施す必要のあるアナウン
ス音声か否かを判別するようにしてもよい。これによ
り、エコー処理を必要とするアナウンス音声だけに確実
にエコーを含むようにすることができ、エコー処理を必
要としないアナウンス音声に誤ってエコーが含まれるの
を防止することができる
【0066】た、本発明は、競技の実行に関連する処
理を行うメイン処理部(又はメイン処理ステップ)及び
アナウンス音声の出力に関連する処理を行うサウンド処
理部(又はサウンド処理ステップ)を備え、メイン処理
部(又はメイン処理ステップ)においてアナウンス音声
の発音命令が出力されるときにサウンド処理部(又はサ
ウンド処理ステップ)において競技場の種別を判別し、
かつその判別された競技場の種別に応じたエコー処理を
施すようにしてもよい。これにより、メイン処理部(又
はメイン処理ステップ)側はアナウンス音声の発音命令
を出力するだけでよいことからメインプログラムとサウ
ンドプログラムとをそれぞれ個別に開発することができ
るようになり、プログラム開発をより短時間で行うこと
が可能となる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、競技
実行される競技場を判別する一方、競技に関連するアナ
ウンスデータであって、各種競技名を表す単位アナウン
スデータから選択され、選択された競技ゲームに対応し
た競技名を表す単位アナウンスデータと各種競技名以外
の複数の単位アナウンスデータとを組み合わせたアナウ
ンスデータを、音声を反射させる反射壁が近くに存在し
ている競技場が判別される場合に、反射壁が離れた位置
に存在している競技場が判別される場合に比べて短い期
間で読み出すことにより発音手段からアナウンス音声
して出力し、そのアナウンス音声に対して競技場の種別
に応じたエコー処理を施すようにしている。このため、
いずれのゲームを選択してもアナウンス音声競技場
対応したエコーを含むようにすることができることから
臨場感に溢れたビデオゲームを実行することができるに
もかかわらず、競技場に対応したエコーを含むアナウン
ス音声競技場毎に個別に記憶させておく必要がなくな
る結果、メモリ容量及びプログラム開発に要する時間が
削減されてコストアップを効果的に抑制することができ
るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る背景音出力方法が適
用されるビデオゲームシステムを示す構成図である。
【図2】図1に示すビデオゲームシステムにおけるゲー
ムの一画面を示す図である。
【図3】図1に示すビデオゲームシステムにおける他の
ゲームの一画面を示す図である。
【図4】図1に示すビデオゲームシステムにおける別の
ゲームの一画面を示す図である。
【図5】図1に示すビデオゲームシステムにおけるCP
Uの機能実現手段を説明するためのブロック図である。
【図6】図1に示すビデオゲームシステムにおける動作
を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 ビデオゲームシステム(ビデオゲーム装置) 12 メモリ部(記憶手段) 14 画像表示部 16 音声出力部 20 制御部 143 テレビジョンモニタ(モニタ) 164 スピーカ(発音手段) 183 コントローラ(操作手段) 183a スタートボタン(ゲーム選択手段) 183h C1ボタン 183i C2ボタン 201a ボタン等操作判別手段(ゲーム選択手段) 201b ゲーム選択指示手段(ゲーム選択手段) 201e イベント場判別手段 201f 背景音制御手段 201g 背景音判別手段 201h 背景音出力手段 201i 遅延時間設定手段 201j 音量設定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−267675(JP,A) 特開 平11−327569(JP,A) 特開 平9−155064(JP,A) 特開 平8−243254(JP,A) 特開 平8−215433(JP,A) 特開 平7−222867(JP,A) 特開 平7−163754(JP,A) 特開 平6−149275(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63F 9/24,13/00 - 13/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モニタに表示されるゲーム空間におけ
    、競技場において所定の競技が実行され、その競技
    関連するアナウンス音声が発音手段から出力されるよう
    にしたビデオゲーム装置において、競技場 において競技が実行される、前記競技場の種別が
    異なる複数の競技ゲームプログラムが記憶されると共
    に、前記競技に関連するアナウンス音声各種競技名を
    含む複数の単位アナウンスデータに分割されて記憶され
    た記憶手段と、 前記記憶手段に記憶されている複数の競技ゲームプログ
    ラムのうちから1の競技ゲームプログラムを選択するゲ
    ーム選択手段と、 前記選択された競技ゲームプログラムにおける競技場
    種別を判別するイベント場判別手段と、 前記各種競技名を表す単位アナウンスデータから選択さ
    れ、前記選択された競技ゲームに対応した競技名を表す
    単位アナウンスデータと前記各種競技名以外の前記複数
    の単位アナウンスデータとを組み合わせることにより当
    該ゲーム内容に対応したアナウンスデータとし、その
    ナウンスデータを、音声を反射させる反射壁が近くに存
    在している競技場が判別される場合に、前記反射壁が離
    れた位置に存在している競技場が判別される場合に比べ
    て短い遅延時間を持たせて繰り返して読み出し、その読
    み出したアナウンスデータを前記発音手段からアナウン
    ス音声として出力する一方、前記反射壁が近くに存在している競技場が判別される場
    合に、前記反射壁が離れた位置に存在している競技場が
    判別される場合に比べて小さい減衰率で、前記 繰り返し
    時に出力されるアナウンス音声を先に出力されるアナウ
    ンス音声よりも低い音量で出力することにより前記イベ
    ント場判別手段により判別された競技場の種別に応じた
    エコー処理を施す背景音制御手段と、を備えたことを特
    徴とするビデオゲーム装置。
  2. 【請求項2】 前記競技の実行に関連する処理を行うメ
    イン処理部及び前記アナウンス音声の出力に関連する処
    理を行うサウンド処理部を備えると共に、前記サウンド
    処理部は前記イベント場判別手段及び背景音制御手段を
    備え、前記メイン処理部からアナウンス音声の発音命令
    が出力されたときに前記サウンド処理部において競技
    の種別を判別し、かつその判別された競技場の種別に応
    じたエコー処理を施すことを特徴とする請求項1記載
    のビデオゲーム装置。
  3. 【請求項3】 ビデオゲーム装置のモニタに表示される
    ゲーム空間における競技場において所定の競技が実行さ
    れ、その競技に関連するアナウンス音声が発音手段から
    出力されるようにしたビデオゲームにおけるアナウンス
    音声出力方法であって、競技場 において競技が実行される、前記競技場の種別が
    異なる複数の競技ゲームプログラムが記憶されると共
    に、前記競技に関連するアナウンス音声各種競技名を
    含む複数の単位アナウンスデータに分割されて記憶され
    た記憶手段からゲーム選択手段により1の競技ゲームプ
    ログラムを選択するステップと、 イベント場判別手段により前記選択された競技ゲームプ
    ログラムにおける競技場の種別を判別するステップと、 背景音制御手段により、前記各種競技名を表す単位アナ
    ウンスデータから選択され、前記選択された競技ゲーム
    に対応した競技名を表す単位アナウンスデータと前記各
    種競技名以外の前記複数の単位アナウンスデータと
    み合わせることで当該ゲーム内容に対応したアナウンス
    データとすると共に、音声を反射させる反射壁が近くに
    存在している競技場が判別される場合に、前記反射壁が
    離れた位置に存在している競技場が判別される場合に比
    べて短い遅延時間を持たせて繰り返して読み出し、その
    読み出したアナウンスデータを前記発音手段からアナウ
    ンス音声として出力する一方、前記反射壁が近くに存在している競技場が判別される場
    合に、前記反射壁が離れた位置に存在している競技場が
    判別される場合に比べて小さい減衰率で、前記 繰り返し
    時に出力されるアナウンス音声を先に出力されるアナウ
    ンス音声よりも低い音量で出力することにより前記イベ
    ント場判別手段により判別された競技場の種別に応じた
    エコー処理を施すステップと、を備えたことを特徴とす
    るビデオゲームにおけるアナウンス音声出力方法。
  4. 【請求項4】 前記ビデオゲーム装置は前記競技の実行
    に関連する処理を行うメイン処理部及び前記アナウンス
    音声の出力に関連する処理を行うサウンド処理部を備
    え、前記競技場の種別を判別するステップでは、前記メ
    イン処理部において前記アナウンス音声の発音命令が出
    力されるときに前記サウンド処理部において前記イベン
    ト場判別手段により競技場の種別を判別し、前記エコー
    処理を施すステップでは、前記メイン処理部において前
    アナウンス音声の発音命令が出力されるときに前記サ
    ウンド処理部において前記判別された競技場の種別に応
    じたエコー処理を施すようにすることを特徴とする請求
    3に記載のビデオゲームにおけるアナウンス音声出力
    方法。
  5. 【請求項5】 ビデオゲーム装置のモニタに表示される
    ゲーム空間における競技場において所定の競技が実行さ
    れ、その競技に関連するアナウンス音声が発音手段から
    出力されるようにしたビデオゲームにおけるアナウンス
    音声出力プログラムが記録されたコンピュータ読み取り
    可能な記録媒体であって、 コンピュータを、競技場において競技が実行される、
    記競技の種別が異なる複数のゲームプログラムが記憶さ
    れると共に、前記競技場に関連するアナウンス音声
    種競技名を含む複数の単位アナウンスデータに分割され
    て記憶された記憶手段から1の競技ゲームプログラムを
    選択するゲーム選択手段、前記選択された競技ゲームプ
    ログラムにおける競技場の種別を判別するイベント場判
    別手段、及び、前記各種競技名を表す単位アナウンスデ
    ータから選択され、前記選択された競技ゲームに対応し
    た競技名を表す単位アナウンスデータと前記各種競技名
    以外の前記複数の単位アナウンスデータとを組み合わせ
    ることで当該ゲーム内容に対応したアナウンスデータと
    すると共に、音声を反射させる反射壁が近くに存在して
    いる競技場が判別される場合に、前記反射壁が離れた位
    置に存在している競技場が判別される場合に比べて短い
    遅延時間を持たせて繰り返して読み出し、その読み出し
    アナウンスデータを前記発音手段からアナウンス音声
    として出力する一方、前記反射壁が近くに存在している競技場が判別される場
    合に、前記反射壁が離れた位置に存在している競技場が
    判別される場合に比べて小さい減衰率で、前記 繰り返し
    時に出力されるアナウンス音声を先に出力されるアナウ
    ンス音声よりも低い音量で出力することにより前記イベ
    ント場判別手段により判別された競技場の種別に応じた
    エコー処理を施す背景音制御手段として機能させるため
    アナウンス音声出力プログラムが記録されたコンピュ
    ータ読み取り可能な記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記背景音出力プログラムは、さらにコ
    ンピュータを前記発音手段から出力されるアナウンス音
    がエコー処理を施す必要のあるアナウンス音声か否か
    を判別する背景音判別手段として機能させるためのもの
    であることを特徴とする請求項5に記載のアナウンス音
    出力プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記ビデオゲーム装置は前記競技の実行
    に関連する処理を行うメイン処理部及び前記アナウンス
    音声の出力に関連する処理を行うサウンド処理部を備
    え、前記イベント場判別手段は、前記サウンド処理部に
    備えられ、前記メイン処理部において前記アナウンス音
    の発音命令が出力されるときに競技場の種別を判別す
    るものであり、前記背景音制御手段は、前記サウンド処
    理部に備えられ、前記メイン処理部において前記アナウ
    ンス音声の発音命令が出力されるときに前記判別された
    競技場の種別に応じたエコー処理を施すものであること
    を特徴とする請求項5又は6に記載のアナウンス音声
    力プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
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