JP3424514B2 - 車両駆動力制御装置 - Google Patents

車両駆動力制御装置

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JP3424514B2
JP3424514B2 JP19564897A JP19564897A JP3424514B2 JP 3424514 B2 JP3424514 B2 JP 3424514B2 JP 19564897 A JP19564897 A JP 19564897A JP 19564897 A JP19564897 A JP 19564897A JP 3424514 B2 JP3424514 B2 JP 3424514B2
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浩 阿部
伸介 東倉
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に搭載された駆動
力特性を制御する装置に係り、詳しくは走行中の道路条
件等に応じて車両の操作性や運転性を高めるために自動
的に駆動力特性を適正に制御する制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の走行特性を道路状況や運転
者の運転特性に合致させるための各種走行特性調整手段
が車両に設けられている。
【0003】このような走行特性調整手段としては、ス
テアリングの重さを調整するパワーステアリングシステ
ムやアクセルペダルの開度に対するスロットル目標開度
を調整する電子制御スロットル、変速を制御する電子制
御トランスミッション、トラクションを制御するトラク
ションコントロールシステム、前輪転舵角に対する後輪
転舵角の比を可変とする4WS等が知られており、車両
運転者は運転席に設けられたこれら各走行特性調整手段
のモードを設定するための操作スイッチを適宜操作して
モードを選択し、走行特性を手動変更して最適な走行を
可能としている。
【0004】しかしながら、近年の走行嗜好の多様化や
種々の技術革新に伴い、走行特性調整手段も多様化の一
途をたどり、設定すべき操作スイッチも増加しつつあ
る。このような状況下では、これら全ての操作スイッチ
を操作することは煩雑もしくは困難であり、これら走行
特性調整手段の持つ優れた機能を十分発揮できないでい
るのが実状である。
【0005】そこで、例えば特開平5−322591号
公報に開示された自動変速制御装置のように、現在走行
している車両前方の道路勾配をナビゲーション装置から
予め知り、この勾配情報に応じて自動的に変速マップを
変更する構成が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
このような装置においては、現在車両が走行中の道路勾
配に応じて駆動力特性を切り換えるだけであり、駆動力
特性の切り換えは運転者の意図とは関係なく行われる。
そのため、例えば、走行中の道路勾配が下りから上りに
切り換わる地点において、アクセルペダルを踏み込んで
いないにもかかわらず、上り勾配対応の変速パターンに
変更されて運転者の意図しない加速や減速が生じてしま
ったり、逆に、運転者に加速意図があってアクセルペダ
ルを踏み込んでいるのにもかかわらず、変速パターンが
上り勾配対応のものに変更されず、運転者の期待した駆
動力が得られないなどの走行違和感が生じてしまうこと
があった。
【0007】本発明では上記従来技術の有する課題に鑑
みなされたものであり、駆動力特性を走行中の道路状況
に応じて自動設定する車両駆動力制御装置において、運
転者の意図を反映した駆動力特性の切り換えを可能と
し、駆動力特性切り換わり時の違和感や唐突感を軽減す
ることを目的とする。
【0008】
【問題点を解決するための手段】第1の発明は、運転者
のアクセル操作を検出するアクセル操作量検出手段と、
現在位置の道路勾配と進行方向前方の道路勾配を算出す
る道路勾配算出手段と、算出された道路勾配から駆動力
特性の切り換えが必要と判断されたとき、実際の道路勾
配の切り換わり地点よりも手前であっても、駆動力特性
の切り換えをアクセル操作タイミングに合わせて行う駆
動力特性切換手段と、を有することを特徴とするもので
ある。
【0009】第2の発明は、第1の発明において、自車
両の現在位置を求めるために使用される位置用情報を検
出する位置用情報検出手段と、その位置用情報検出手段
の検出結果に基づき自車両の現在位置と進行方向を演算
決定する現在位置演算手段とを備え、前記道路勾配算出
手段は、前記現在位置演算手段の演算結果と地図情報に
予め記憶されている標高データに基づき現在位置の道路
勾配と進行方向前方の道路勾配を算出することを特徴と
するものである。
【0010】第3の発明は、第1または第2の発明にお
いて、前記駆動力特性切換手段は、自動変速機の変速パ
ターンを走行中の道路勾配に適したものに切り換えるこ
とで駆動力特性を切り換えることを特徴とするものであ
る。
【0011】第4の発明は、第1から第3の発明におい
て、前記駆動力特性切換手段は、現在位置または進行方
向前方が上り勾配で駆動力特性の切り換えが必要と判断
されたときに、アクセル操作量が増加したタイミングで
駆動力特性を上り勾配に対応したものに変更することを
特徴とするものである。
【0012】第5の発明は、第1から第4の発明におい
て、前記駆動力特性切換手段は、現在位置または進行方
向前方が下り勾配で駆動力特性の切り換えが必要と判断
されたときに、アクセル操作量が減少したタイミングで
駆動力特性を下り勾配に対応したものに変更することを
特徴とするものである。
【0013】
【作用及び効果】駆動力特性を走行中の道路勾配に応じ
て変更し、道路勾配に適した駆動力を発生させる車両駆
動力制御装置において、従来は駆動力特性の切り換えを
道路勾配のみから判断して行っていたため、運転者が予
期しない状況で駆動力特性が切り換わってしまい違和感
を与えてしまう可能性があったが、第1の発明による
と、駆動力特性は切り換えが必要と判断されても直ちに
は切り換えられず、運転者のアクセル操作があってはじ
めて切り換えられるので、駆動力特性の切り換えは運転
者の駆動力要求を反映したものとなり、運転者に違和感
を与えることなく切り換えることができる。
【0014】第2の発明によると、予め地図情報内に標
高データを持っておくことで、算出された自車両の現在
位置と進行方向とから現在位置の道路勾配や進行方向前
方の道路勾配を算出することができる。これにより、運
転者が勾配の切り換わる地点よりも手前のアクセル操作
にも対応して駆動力特性を切り換えることができる。
【0015】第3の発明によると、変速パターンを道路
勾配に応じて変更することで、駆動力特性を自車両が走
行中の道路勾配に適したものにすることができる。
【0016】例えば、登坂路などのようにアクセル開度
と車速によってはギア位置に応じた駆動力の余裕代が小
さくなってしまう状況では、予め駆動力余裕が大きくな
るように低速側に偏った変速パターンにすることで駆動
力特性を上り勾配に適したものにすることができる。ま
た、降坂路などのように強いエンジンブレーキ効果が要
求される場合にも、低速側に偏った変速パターンにする
ことによりエンジンブレーキ効果を高め、下り勾配に適
した駆動力特性にすることができる。さらに、変速パタ
ーンを適切に変化させることによって、同じ程度のアク
セル開度に対して、ギア位置が頻繁に変化することを防
ぐこともできる。
【0017】第4の発明によると、例えば、現在位置が
下り勾配で進行方向前方が上り勾配になっているとき
に、運転者は前方が上り勾配になっていることを知る
と、実際に勾配が切り換わる地点よりも手前でアクセル
ペダルを踏み込んで加速しようとするが、アクセルペダ
ルを踏み込むと同時に駆動力特性が上り勾配に対応した
ものに切り換わるので運転者の加速要求に沿った自然な
タイミングで駆動力を高めることができる。また、この
ような下り勾配の後に続く上り勾配は平坦路と誤認して
しまうことも多く、この場合アクセルペダルを踏み込む
のが遅れ、勾配の切り換わり地点通過後にアクセルペダ
ルを踏み込むことになるが、駆動力特性は運転者がアク
セルペダルを踏み込むまで切り換わらないので、アクセ
ルペダルを踏み込む前に変速してしまって運転者に違和
感を与えることもない。
【0018】第5の発明によると、例えば、現在位置が
上り勾配で進行方向が下り勾配になっている場合、運転
者は前方が下り勾配になっていることを知ると、実際に
勾配が切り換わる地点よりも手前でアクセルペダルを戻
し減速しようとするが、アクセルペダルを戻すのに合わ
せて駆動力特性が下り勾配に対応したものに切り換わる
ので、駆動力特性の切り換えは運転者の減速要求に沿っ
たタイミングで行われる。また、勾配が切り換わる地点
を通過してからアクセルペダルを戻す場合でも、アクセ
ルペダルが戻されるまでは駆動力特性が切り換わらない
ので、運転者の意図しない変速が行われて違和感を与え
てしまうこともない。
【0019】以上すなわち、運転者のアクセル操作は運
転者の意図を強く反映したものであるが、本発明では、
そのアクセル操作のタイミングと駆動力特性の切り換え
のタイミングとを一致させたことにより、運転者の加減
速要求に合ったタイミングで駆動力特性を切り換えるこ
とが可能になる。
【0020】
【本発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の
実施の形態を説明する。
【0021】図1は本実施の形態に係る車両駆動力制御
装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示すよ
うに、本実施の形態に係る車両駆動力制御装置は、自車
両の現在位置を求めるために使用される位置用情報を検
出する位置用情報検出手段1と、位置用情報検出手段1
の検出結果に基づき前記自車両の現在位置と進行方向を
演算決定する現在位置演算手段2と、現在位置演算手段
2の演算結果と地図情報に予め記憶した標高データに基
づき現在位置の道路勾配と進行方向前方の道路勾配を算
出する道路勾配算出手段3と、運転者によるアクセル操
作を検出するアクセル操作量検出手段4と、算出された
道路勾配とアクセル操作タイミングに応じて車両の駆動
力特性の切り換えを行う駆動力特性切換手段5とから構
成される。
【0022】すなわち、本実施の形態に係る車両駆動力
制御装置はこのような構成を有し、位置用情報検出手段
1の検出結果に基づき現在位置演算手段2が自車両の現
在位置と進行方向を演算し、その演算結果に基づき道路
勾配算出手段3が現在位置の道路勾配と進行方向前方の
道路勾配とを算出する。そして、算出された道路勾配か
ら駆動力特性の切り換えが必要と判断されると、アクセ
ル操作量検出手段4によって検出されるアクセル操作タ
イミングに合わせて駆動力特性切換手段5が車両の駆動
力特性を切り換えるというものである。
【0023】以下にその具体的構成について説明する。
【0024】図2は本実施の形態に係る車両駆動力制御
装置が適用される車両の構成を示す概略図であり、エン
ジン101の出力は、トルクコンバータ内蔵の自動変速
機103を介して駆動輪(図示省略)に伝達される。
【0025】エンジン101の吸気通路にはモータなど
で開閉駆動される電子制御スロットルバルブ102が介
装されており、電子制御スロットルバルブ102の開度
によってエンジン101の吸入空気量が調整され、エン
ジン101の出力トルクが制御される。
【0026】前記電子制御スロットルバルブ102は、
スロットル・コントロール・モジュール(以下TCM)
51からの制御信号によって動作する。
【0027】また、TCM51には、パワートレイン・
コントロール・モジュール(以下PCM)50から電子
制御スロットルバルブ102の開度を示す開度信号が送
信され、TCM51はこの開度信号をモータ駆動電圧に
変換演算して、実際の電子制御スロットルバルブ102
の開度がPCM50からの開度指令信号になるように電
子制御スロットルバルブ102をフィードバック制御す
る。
【0028】PCM50は、アクセルペダル開度センサ
105からのアクセルペダル開度、ブレーキ操作スイッ
チ106からのブレーキ操作信号、自動変速機のレンジ
選択レバー107からのセレクトレンジ信号、さらには
図示しないが、エンジン回転数センサ、吸入空気量セン
サからの信号が入力され、エンジン101への燃料供給
量や点火時期を制御したり、自動変速機103へのギア
位置制御を行ったり、ブレーキアクチュエータ104を
介しての各車輸のブレーキ油圧制御を行ったりする。
【0029】一方、車両前部には車両の前方の状況を映
像として撮影するためのカメラ111が配設されてお
り、カメラ111で撮影した画像は画像処理装置53で
前方の道路状況や、車両状況、障害物情報などとして処
理され、外部環境情報処理モジュール52に送信され
る。
【0030】また、車両後部には衛星からの信号を受信
するGPSアンテナ113が配設されている。GPSア
ンテナ113から得られた情報は車両の現在の位置を把
握するために位置情報処理装置54に送信される。位置
情報処理装置54は、予め地理上の属性などを組み込ん
だ地図情報をCD−ROMなどの記録媒体として格納し
ており、この情報とGPSアンテナ113からの信号に
より、現在存在している地域の情報などをまとめて外部
環境情報処理モジュール52に送信する。また、位置情
報処理装置54からの信号は運転席に設けられたモニタ
112にも表示される。
【0031】外部環境情報処理モジュール52は、現在
の車両の環境を適切にまとめて前記PCM50に送信
し、PCM50は、この信号を受けてエンジン101の
出力や自動変速機103の変速などを制御する。また、
逆にPCM50はエンジン101の出力トルク情報や、
自動変速機103のギア位置情報や、アクセル開度セン
サ105、ブレーキ操作スイッチ106からの信号状態
などを外部環境情報処理モジュール52に送信する。外
部環境情報処理モジュール52はこの信号を受けて外部
環境の判断精度を高めたり、運転者の心理状態を推測し
たりすることもある。
【0032】次いで、本発明の要部である車両駆動力制
御について図3から図11に基づいて説明する。
【0033】図3は本実施の形態に係る車両駆動力制御
装置において行われる処理の一例を示すフローチャート
である。
【0034】まず、ステップS11及びステップS12
で、外部環境情報処理モジュール52から送信される自
車の現在位置と進行方向を検出し、それらを基にステッ
プS13及びステップS14で地図情報に予め組み込ま
れている標高データから現在位置の道路勾配と進行方向
前方の道路勾配とを算出する。
【0035】道路勾配の算出は具体的には、例えば図4
に示したフローにしたがって行われる。このとき、CD
−ROM等に予め記憶されている地図情報には、図5に
示すような所定距離毎にメッシュ状に区切られたブロッ
ク情報と、メッシュの交差する地点の標高データとが組
み込まれているとする。
【0036】図4において、まず、ステップS21で、
GPSアンテナ113からの衛星受信情報に基づいて、
現在の自車両が走行している道路と自車がどのメッシュ
に位置するかを検出し、ステップS22では現在の進行
方向を検出する。
【0037】そして、ステップS23で、メッシュ状に
区切られたブロックにおける現在位置ブロックC1とそ
の進行方向上に位置する進行方向ブロックC2を決定
し、ブロックC1とブロックC2それぞれ4隅の標高デ
ータの平均値から両ブロックの平均標高値を算出する。
【0038】ステップS24では、ステップS23で求
めたブロックC1とブロックC2の平均標高値の差から
現在位置の道路勾配を算出する。
【0039】同様にして、現在走行中の道路を検出し、
その進行方向上のブロックC3、及びその道路のさらに
進行方向上に位置するブロックC4を決定し、それらの
平均標高値を算出し、進行方向前方の道路勾配を算出す
ることができる。
【0040】図3に戻り、次のステップS15では、ス
テップS13及びステップS14で算出した現在位置の
道路勾配と進行方向前方の道路勾配とを比較し、道路勾
配の変化があるかどうかを調べる。このとき道路勾配に
変化があるとステップS16に進み、逆に変化がないと
駆動力特性の切り換えは必要ないと判断し本ルーチンを
終了する。
【0041】ステップS16では、アクセルペダル開度
センサ105から運転者のアクセル操作を検出し、アク
セル操作がある場合は車両駆動力特性の切り換えを許可
する。これに対して、アクセル操作がない場合は、駆動
力特性を切り換えると運転者に違和感を与えると判断
し、切り換えを許可せず本ルーチンを終了する。
【0042】すなわち、ステップS15、ステップS1
6を処理することで、道路勾配に変化があり、かつアク
セルペダルが操作されたときに駆動力特性の切り換えが
許可されてステップS17へ進み特性の切り換えが行わ
れる。駆動力特性の切り換えは具体的には、例えば、図
6に示すように道路勾配に応じて変速パターンを変更す
ることで行われる。
【0043】有段の変速機の場合、駆動力特性の切り換
えは、例えば、図7に示すように平坦路走行時よりも登
坂路または降坂路走行時のほうが同じ車速や同じアクセ
ル開度でも低速側のギア段を選択するように変速パター
ンを変更することで行われる。例えばA属性の変速パタ
ーンが選択されているときは、B属性が選択されている
ときよりも各ギア毎の余裕駆動力も大きくなり、上り勾
配の走行に適した駆動力特性が得られる。またこのA属
性の変速パターンが選択されているときはエンジンブレ
ーキ効果も高まるので下り勾配の走行にも適した駆動力
特性にもなる。
【0044】一方、無段変速機の場合には、例えば、図
8に示すように車速とエンジン回転数によって与えられ
る変速比マップを、登坂路または降坂路走行時に変速パ
ターンを平坦路走行時(B属性)よりも低速側の変速比
を使用することによって余裕駆動力、エンジンブレーキ
効果を大きくし、上り勾配、下り勾配に適した変速パタ
ーン(A属性)にすることができる。
【0045】なお、ここでは駆動力特性の切り換えを変
速パターンを切り換えることで行うとしたが、駆動力特
性の切り換え方法はこれに限ったものではなく、例え
ば、スロットルゲインを変化させるなどして駆動力特性
を切り換えるようにしてもよい。
【0046】以上説明したように、図3に示したフロー
を処理することで駆動力特性の切り換えは運転者によっ
て操作されるアクセルペダルの操作タイミングに応じて
行われるようになるが、この駆動力特性の切り換えを図
9から図11に示したフローのようなタイミングで行う
ことにより、さらに運転者の駆動力要求タイミングに沿
ったものにすることができる。
【0047】例えば、図9に示したフローでは、ステッ
プS41で、現在位置の勾配を算出し、現在の道路勾配
が下りであるかどうか判断する。そして、現在の道路勾
配が下りであると判断されたときはステップS42に進
み、逆に下りではないと判断されたときは本ルーチンを
終了する。
【0048】次のステップS42では、進行方向前方の
道路勾配を算出し、それが上りであると判断されたとき
はステップS43に進む。逆に、上りではないと判断さ
れたときは本ルーチンを終了する。つまり、ステップS
41とステップS42を処理することにより、現在の道
路勾配が下りで、かつ進行方向前方の道路勾配が上りで
ある場合にステップS43に進むことになる。
【0049】そして、ステップS43では、運転者のア
クセル操作を検出し、アクセル操作量が増加した場合
に、運転者が上り勾配に対して駆動力を要求しているも
のと判断し、ステップS44に進んで変速パターンを上
り勾配対応のものに切り換える。逆に、アクセル操作量
が増加しなかった場合は、運転者は駆動力を要求してお
らず、変速パターンを変更すると違和感を与えると判断
し、変速パターンを変更せず本ルーチンを終了する。
【0050】したがって、図9に示したフローを処理す
ることにより、例えば下り坂の後に上り坂が続くような
状況において、実際の勾配切り換わり地点よりも手前で
アクセルペダルが踏み込まれても、アクセルペダルが踏
み込まれると同時に駆動力特性が上り勾配に対応したも
のに変更されるので、運転者の要求に沿った自然なタイ
ミングで駆動力を高めることができる。なお、これとは
逆に、上り坂の後に下り坂が続くような状況において
も、図9と同様なフローを処理することにより、アクセ
ル操作タイミングに合わせて下り勾配に対応した駆動力
特性に切り換えることができる。
【0051】また、図10に示したフローでは、ステッ
プS51で、現在位置の勾配を算出し、現在の道路勾配
が上りであるかどうか判断し上り勾配であるときにはス
テップS52へ進み、上り勾配でないときは処理を終了
する。
【0052】次に、ステップS52においてはアクセル
開度センサ105で運転者のアクセル操作を検出し、ア
クセルペダルが踏み込まれたことを検出した場合にステ
ップS53へ進み、そうでないときは処理を終了する。
【0053】そして、ステップS53では、自動変速機
103に平坦路の変速パターンに対して低速側の変速比
を選択するよう指示し、同じアクセル開度及びエンジン
回転数で大きめの駆動力を発生するようにする。
【0054】したがって、図10に示したフローを処理
することにより、例えば上り勾配に進入してから駆動力
が不足しているのに気づいてアクセルペダルを踏み込む
ような場合には、アクセルペダルが踏み込まれてから駆
動力特性が上り勾配に対応したものに変更されるので、
運転者にとってより自然なタイミングで登坂性能が高め
られる。
【0055】また、図11に示したフローでは、ステッ
プS61で、道路勾配算出手段の算出結果から現在走行
中の道路が下り勾配であるかどうかを判断し、下り勾配
であるときはステップS62へ進む。逆に下りでないと
判断されたときは本ルーチンを終了する。
【0056】ステップS62では、運転者のアクセル操
作を検出し、アクセル操作量が減少したときは運転者に
減速意図があると判断し、駆動力特性を下り勾配対応の
ものに変更すべくステップS63へ進む。逆に、アクセ
ル操作量が減少しなかったときは運転者に減速の意図が
ないと判断し本ルーチンを終了する。
【0057】そして、ステップS63では、自動変速機
103の変速比を平坦路に対して低速側の変速比に設定
し、アクセルペダルを離したときには強めのエンジンブ
レーキを発生するようにする。
【0058】したがって、図11に示したフローを処理
することにより、例えば、下り勾配を走行している場合
には、運転者がアクセルペダルを戻すと同時に下り勾配
に対応した駆動力特性に変更され、降坂路の走行性を高
めることができる。運転者に減速の意図がなく、アクセ
ルペダルが踏み込まれたままなのに変速が行われて不自
然な加減速が起こることもない。
【0059】なお、図9から図11に示したフローは組
み合わせて処理されてもよいものであり、これらを組み
合わせて処理することでさらに様々な道路状況において
も運転者の駆動力要求タイミングに合った駆動力特性の
切り換えが可能となる。
【0060】次に作用について説明する。
【0061】本実施の形態に係る車両駆動力制御装置に
おいては、外部環境情報処理モジュールから送信される
車両の位置情報とCD−ROM等の記録媒体に予め記憶
してある地図情報を基に、道路勾配算出手段が自車両の
現在位置の道路勾配と進行方向前方の道路勾配を算出す
る。このとき、予め地図情報内に記憶された標高データ
とから現在位置の道路勾配や進行方向前方の道路勾配を
算出するようにすると、駆動力特性の切り換えを実際の
勾配切り換わりの手前で行うことができる。
【0062】算出された道路勾配情報から駆動力特性の
変更が必要と判断されると、変速パターンを走行中の道
路勾配に適したものに切り換えるように自動変速機に指
示するが、このとき、変速パターンの切り換えのタイミ
ングをアクセルペダル開度センサで検出されるアクセル
操作タイミングに合わせているので、切り換えは運転者
の駆動力要求タイミングに合ったものとなる。
【0063】そして、自動変速機の変速パターンを適切
に変化させて駆動力特性を切り換えることで、例えば、
登坂路などのようにアクセル開度と車速によってはギア
位置に応じた駆動力の余裕代が小さくなってしまう場合
には、予め駆動力余裕が大きくなるように低速側に偏っ
た変速パターンとし、上り勾配に適した駆動力特性にす
ることができる。また、同じく低速側に偏った変速パタ
ーンにすることで、エンジンブレーキ効果を高め、下り
勾配に適した駆動力特性にすることもできる。
【0064】さらに、現在位置または進行方向前方が上
り勾配で駆動力特性を切り換える必要があるときに、ア
クセル操作量が増加したタイミングで上り勾配対応の変
速パターンに切り換えるようにすると、アクセルペダル
を踏み込むと同時に上り勾配対応の変速パターンに切り
換わるので、運転者にとって自然なタイミングで駆動力
を増大させることができる。
【0065】また、現在位置または進行方向前方が下り
勾配で駆動力特性を切り換える必要があるときに、アク
セル操作量が減少したタイミングで下り勾配対応の変速
パターンに切り換えるようにすると、アクセルペダルを
戻すと同時に下り勾配対応の変速パターンに切り換わる
ので、運転者に違和感を与えることなく降坂路の走行性
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概略構成を示すブロック図。
【図2】本実施の形態に係る車両駆動力制御装置が適用
される車両の構成を示すブロック図。
【図3】本実施の形態に係る車両駆動力切換装置におい
て行われる処理を示すフローチャート。
【図4】道路勾配算出手段で行われる処理を示すフロー
チャート。
【図5】道路勾配算出用マップの一例。
【図6】駆動力特性切換手段で行われる処理を示すフロ
ーチャート。
【図7】有段変速機用の変速パターンの変更例。
【図8】無段変速機用の変速パターンの変更例。
【図9】駆動力特性切換手段で行われる処理の例を示す
フローチャート。
【図10】駆動力特性切換手段で行われる処理の別の例
を示すフローチャート。
【図11】駆動力特性切換手段で行われる処理の別の例
を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 位置用情報検出手段 2 現在位置演算手段 3 道路勾配算出手段 4 アクセル操作量検出手段 5 駆動力特性切換手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−192194(JP,A) 特開 平7−167277(JP,A) 特開 平7−63257(JP,A) 特開 平7−71589(JP,A) 特開 平9−72412(JP,A) 特開 平6−187595(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48 G01C 21/00 - 21/24 G08G 1/00 - 9/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者のアクセル操作を検出するアクセ
    ル操作量検出手段と、現在位置の道路勾配と進行方向前
    方の道路勾配を算出する道路勾配算出手段と、算出され
    た道路勾配から駆動力特性の切り換えが必要と判断され
    たとき、実際の道路勾配の切り換わり地点よりも手前で
    あっても、駆動力特性の切り換えをアクセル操作タイミ
    ングに合わせて行う駆動力特性切換手段と、を有するこ
    とを特徴とする車両駆動力制御装置。
  2. 【請求項2】 自車両の現在位置を求めるために使用さ
    れる位置用情報を検出する位置用情報検出手段と、その
    位置用情報検出手段の検出結果に基づき自車両の現在位
    置と進行方向を演算決定する現在位置演算手段とを備
    え、前記道路勾配算出手段は、前記現在位置演算手段の
    演算結果と地図情報に予め記憶されている標高データに
    基づき現在位置の道路勾配と進行方向前方の道路勾配を
    算出することを特徴とする請求項1記載の車両駆動力制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動力特性切換手段は、自動変速機
    の変速パターンを走行中の道路勾配に適したものに切り
    換えることで駆動力特性を切り換えることを特徴とする
    請求項1または2に記載の車両駆動力制御装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動力特性切換手段は、現在位置ま
    たは進行方向前方が上り勾配で駆動力特性の切り換えが
    必要と判断されたときに、アクセル操作量が増加したタ
    イミングで駆動力特性を上り勾配に対応したものに変更
    することを特徴とする請求項1から3のいずれかひとつ
    に記載の車両駆動力制御装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動力特性切換手段は、現在位置ま
    たは進行方向前方が下り勾配で駆動力特性の切り換えが
    必要と判断されたときに、アクセル操作量が減少したタ
    イミングで駆動力特性を下り勾配に対応したものに変更
    することを特徴とする請求項1から4のいずれかひとつ
    に記載の車両駆動力制御装置。
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