JP3422208B2 - 内視鏡の光学部品装着機構 - Google Patents

内視鏡の光学部品装着機構

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JP3422208B2
JP3422208B2 JP05709297A JP5709297A JP3422208B2 JP 3422208 B2 JP3422208 B2 JP 3422208B2 JP 05709297 A JP05709297 A JP 05709297A JP 5709297 A JP5709297 A JP 5709297A JP 3422208 B2 JP3422208 B2 JP 3422208B2
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雄一 鳥居
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば医療用等と
して用いられる内視鏡において、その挿入部の先端に形
成した照明部や観察部に装着されるレンズ等の光学部品
のうち、最先端に位置する先端光学部品の装着機構に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】内視鏡は医療用や工業用等として広く用
いられているが、そのうち、医療用の内視鏡としては、
例えば図9に示した構成のものがある。図中において、
1は体腔内への挿入部であって、この挿入部1の基端部
は術者等が把持して所定の操作を行う本体操作部2が連
設されている。そして、本体操作部2にはユニバーサル
コード3が引き出されており、このユニバーサルコード
3は図示しない光源装置に着脱可能に接続されるもので
ある。挿入部1は、その本体操作部2への連設側から大
半の部分が挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部
1aとなっており、この軟性部1aにはアングル部1b
及び先端硬質部1cが順次連設されている。アングル部
1bは先端硬質部1cを所望の方向に向けるためのもの
であり、本体操作部2からの遠隔操作により湾曲する部
位である。
【0003】ここで、内視鏡は体腔内を照明した状態
で、この体腔内の観察及び診断を行うものであり、照明
部及び観察部は、周知のように、適宜の処置を施す処置
具を挿通させる処置具挿通チャンネル等と共に、先端硬
質部1cに設けられる。そして、照明部にはライトガイ
ドの出射端が臨み、このライトガイドは挿入部1から本
体操作部2を経てユニバーサルコード3内に延在され
て、そのコネクタ部の位置に入射端が臨んでいる。従っ
て、このコネクタ部を光源装置に接続すると、ライトガ
イドを介して体腔内の照明を行うことができる。また、
観察部には対物レンズが装着されており、この対物レン
ズの装着部の具体的な構成としては、図10に示したよ
うになっている。
【0004】図10において、10は先端硬質部1cに
おける先端部本体を示し、この先端部本体10はアング
ル部1bに連結されており、この先端部本体10の先端
面から周胴面にかけて電気絶縁性を有する合成樹脂等で
形成した先端キャップ11が嵌合されて、接着剤等で固
着されている。先端部本体10は強度や加工性等の観点
から金属で形成されており、先端キャップ11は、この
金属製の先端部本体10が直接患者の体内に接触するの
を防止するためのものである。そして、アングル部1b
の最外層は電気絶縁性を有する樹脂チューブで構成され
ており、先端キャップ11はこのアングル部1bの外皮
チューブと接合する位置にまで延在されて、先端部本体
10はその全体が電気絶縁部材で覆われる。また、先端
部本体10に先端キャップ11を装着するに当っては、
接着剤等を用いて、その間を気密状態になるようにして
固定される。
【0005】観察部12は、処置具挿通チャンネル13
の概略上方位置に設けられており、この観察部12は、
先端キャップ11から先端部本体10を挿入部1の軸線
方向に貫通する状態に設けた装着用開口14に装着した
対物光学系ユニット15と、撮像手段としての固体撮像
素子16とから構成される。対物光学系ユニット15
は、レンズ鏡筒17と、このレンズ鏡筒17に嵌合した
プリズム保持枠18とを有し、プリズム保持枠18の基
端側の端面にはプリズム19が接合するようにして装着
されている。ここで、レンズ鏡筒17及びプリズム保持
枠18はいずれも薄肉で高い強度を持たせるために金属
パイプで形成される。そして、固体撮像素子16は基板
20に装着されており、これらはプリズム19に接合・
固着されている。レンズ鏡筒17には複数枚のレンズか
らなる対物レンズ21が設けられており、固体撮像素子
16はこの対物レンズ21の結像位置に配置されてい
る。
【0006】複数枚からなる対物レンズ21のうち、最
も先端に位置するレンズ21aはレンズ鏡筒17におい
て、先端キャップ11の表面に露出した状態となってお
り、以上の構成では、このレンズ21aが最先端に位置
する先端光学部品となっている。レンズ鏡筒17にプリ
ズム保持枠18を嵌合させるのは、対物光学系ユニット
15の対物レンズ21と固体撮像素子16との間の間隔
を調整してピント調整を可能にするためである。なお、
ピント調整を必要としない場合には、レンズ鏡筒17に
直接プリズム19を装着すれば良い。また、図10に示
した観察部12には、プリズム19を用いて対物レンズ
21からの光路を90°曲折しているが、固体撮像素子
を対物レンズの延長線の位置に設ける場合には、プリズ
ムそのものを設ける必要はない。また、光学式内視鏡の
場合には、固体撮像素子に代えてイメージガイドが用い
られる。
【0007】以上のように、先端キャップ10の装着用
開口14には対物光学系ユニット15が装着されている
が、この対物光学系ユニット15は、対物レンズ21を
構成する各レンズをレンズ鏡筒17及びプリズム保持枠
18に装着すると共に、プリズム19及び固体撮像素子
16とその基板20を組み付けてピント調整を行った後
に、プリズム保持枠18を装着用開口14の所定の位置
まで挿嵌させるようにして組み付けられる。
【0008】ところで、内視鏡は患者の体腔内等に挿入
される関係から、使用の都度洗浄及び消毒がなされる。
そして、消毒は、通常内視鏡全体を消毒液に浸漬させる
ことによって行われる。従って、内視鏡の内部は気密状
態に保持しなければ、洗浄液や消毒液、さらにガス化し
た薬液等が内視鏡の内部に侵入して、内視鏡の内装品、
例えば固体撮像素子,ライトガイド等を構成する光ファ
イバ,操作ワイヤやその駆動手段等を損傷や劣化させる
等といった不都合を生じることになる。
【0009】特に、観察部12に設けられる対物光学系
ユニット15は実質的に閉鎖された空間を有するが、こ
の空間内に湿気が含まれると、レンズ表面に曇りや結露
等が発生するおそれがある。例えば、挿入部1を体腔内
に挿入して内視鏡検査を行うに当って、レンズ鏡筒17
において、レンズ21aは体腔内に露出した状態になっ
ているから、その表面に体液等が付着することがあり、
そうなると観察視野が得られなくなるから、このレンズ
21aの表面に向けて洗浄液を噴射する。この洗浄液は
体内温度よりかなり低い場合が多く、このためにレンズ
21aが急激に冷やされて、その内面側に曇りや結露が
生じる。とりわけ、レンズ21aは平凹のレンズからな
り、しかも凹面はかなり小さい曲率半径であり、レンズ
21aの中央部分が最も薄肉となるから、曇りや結露は
この部位に集中することになり、この中央部分は光束が
集中する部位であるから、映像の画質は極めて劣悪なも
のになってしまう。
【0010】以上のことから、対物光学系ユニット15
が装着用開口14に装着されている部位を気液密にする
必要があり、このためにレンズ鏡筒17と先端部本体1
0における装着用開口14の内周面との間及びレンズ鏡
筒17の内面とレンズ21aの外周面との間を気密状態
にして固定しなければならない。レンズ鏡筒17と装着
用開口14の内面との間は、ある程度の長さの嵌合長が
あることや、レンズ鏡筒17及び先端部本体10は共に
金属で形成されており、接着剤の馴染みが良いこと等か
ら、その間に接着剤を介在させることにより完全に気密
を保つことは格別困難ではない。一方、レンズ鏡筒17
とレンズ21aとの間は、金属とガラスというように、
材質が異なっており、しかも嵌合長もかなり短く、接着
面積が少ないことから、その間を完全に、しかも長期間
にわたって安定した気密性を持たせるのは困難である。
【0011】また、照明部においても、同様のことが言
える。即ち、照明部は、図11に示したように、ライト
ガイド22と拡散レンズ23とから構成され、ライトガ
イド22の出射端近傍には金属パイプからなる口金24
に挿嵌されており、また拡散レンズ23も口金24に挿
嵌されている。そして、この口金24は先端部本体10
から先端キャップ11を貫通するように設けた照明機構
の装着用開口25に挿通されて、拡散レンズ23が外部
に露出した状態に組み付けられ、この拡散レンズ23が
最も先端に位置する先端光学部品である。従って、この
照明部の場合も、口金24と先端部本体10との間の気
密はある程度容易に取ることができるが、口金24の内
面と拡散レンズ23の外周面との間は、前述したレンズ
21aとレンズ鏡筒17と同様の条件下にあるために、
やはり長期間にわたって完全な気密を保のは容易ではな
い。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】照明部にしろ、観察部
にしろ、レンズ等からなる先端光学部品は、レンズ鏡筒
なり口金なりの金属パイプ等の筒状部材からなる装着部
の所定の位置に固定すると共に、その間の気密性を確保
する必要があるが、先端光学部品の固定は、前述したよ
うに接着剤で行うことができ、また位置決めリング等を
用いて機械的に固定することもできる。また、その間に
気密性を確保するには、接着剤にシール機能を持たせる
か、Oリング等のシール部材を装着すること等が考えら
れる。ただし、シール部材をレンズと装着部との間に介
装するように構成すると、このシール部材を装着した分
だけ大径化することになる。内視鏡の挿入部は体腔内に
挿入されるものであり、体腔内における挿入経路は狭窄
な部位がある等のために、挿入操作性を考慮して、また
患者の苦痛軽減を図るため等の観点から、細径化の要請
は極めて高く、従ってレンズの周囲をシールするために
シール部材を装着することは、挿入部の細径化にとって
マイナスの要因になってしまう。
【0013】以上のように、細径化が要求される内視鏡
にあっては、レンズとその装着部との間の気密を確保す
るには、接着剤と共にシール剤をその間に充填するか、
またはレンズとその装着部との間に介在させた接着剤そ
のものにシール機能を持たせるようにするのが一般的で
ある。しかしながら、レンズの外周面の幅は狭いもので
あり、従ってシール剤や接着剤からなる充填剤の充填面
積は極めて小さいものとなる。このために、僅かでも充
填剤の塗りむらがあったりすると、レンズの固定性が損
なわれるだけでなく、気密保持機能も低下する。特に、
繰り返し頻繁に洗浄液や消毒液に曝されると、充填剤の
量が少ない部位から徐々に液体等が浸透して、やがては
対物光学系ユニット内に湿気が入り込むという事態が発
生するおそれが高い。
【0014】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、先端光学部品を、内
視鏡の挿入部における装着部に装着するに当って、その
固定性及び気密性を向上させることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、挿入部の先端に開口を設けて、この
開口にレンズを含む光学部品を挿嵌し、これら光学部品
のうち、最も先端側に位置する先端光学部品を、前記開
口に挿通させた金属パイプ内に、接着剤またはシール剤
からなる充填剤により気密に装着する構成としたもので
あって、前記光学部品の外周面を、メッシュサイズが#
400〜#1200の範囲の粗さを有する粗面とするこ
とにより充填剤に対する濡れ性を良好となし、この粗面
を前記充填剤を介して前記金属パイプの内面に固着する
構成としたことをその特徴とするものである。
【0016】ここで、先端光学部品は、照明部に装着さ
れる拡散レンズまたはカバーガラス、若しくは観察部に
装着される最先端の対物レンズまたはカバーガラスのう
ちのいずれかであり、これらのレンズは開口内に挿嵌さ
れた金属パイプに装着される。先端光学部品の外周面の
粗さはメッシュサイズが#400〜#1200の範囲と
するが、特に#1000程度が最も好ましい。また、充
填剤はエポキシ樹脂からなる接着剤等が用いられる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。なお、以下の説明におい
て、内視鏡の全体構成及び光学部品装着機構の基本構成
については、図9及び図10に示したものと格別の差異
はないので、これらの図における各部材と同一または均
等な部材については、同一の符号を付して、その説明は
省略する。また、以下の説明においては、対物光学系ユ
ニットにおける先端光学部品について説明するが、照明
部における口金への拡散レンズの装着部の構成にも適用
できる。さらに、レンズの先端側にカバーガラスが装着
されている場合には、このカバーレンズが先端光学部品
となり、また先端部本体の装着用開口に直接先端光学部
品を装着する構成としても良い。
【0018】図1に示したように、対物光学系ユニット
15を構成する対物レンズ21のうち、先端光学部品で
あるレンズ21aは、その装着部としてのレンズ鏡筒1
7に装着されている。そして、レンズ21aの外周面と
先端部本体の装着用開口に装着され、装着部を構成する
レンズ鏡筒17の内周面との間には充填剤としての接着
剤30が介装されており、この接着剤30によりレンズ
21aとレンズ鏡筒17との間が固着されると共に、気
密状態に保持されるようになっている。
【0019】ここで、レンズ21aとレンズ鏡筒17と
の間を接着剤を用いて気密状態に固着する場合におい
て、その接着面積が小さいことから、レンズ21aとレ
ンズ鏡筒17との間の接着強度を高め、かつその間にお
ける完全な気密性を確保する。このためには、様々な要
因を勘案しなければならない。まず、適用する接着剤の
材質や溶剤の材質を選択する必要がある。接着は金属と
ガラスとの間で行われることから、両部材に対する接着
剤の馴染みが最も良い組成の接着剤を使用する。このガ
ラスと金属との間に充填される接着剤30としては、エ
ポキシ樹脂系の接着剤を採用する。また、溶剤として
は、アルコール系の溶剤、例えばアセトンが最も好まし
く、またシクロペンタノンや、n−ペンタノール,n−
ヘキサノール等が好ましい。さらにベンゼン,炭化メチ
レン,o−ジクロルベンゼン,ブチルニトリル等を用い
ることもできる。
【0020】ところで、接着強度に大きく関与する要因
の一つとして濡れ性がある。この濡れ性は、接着される
部材、即ち被接着部材に接着剤を塗布した時に、この接
着剤ができるだけ濡れ広まることであり、濡れ性が良い
と、接着強度が高くなるだけでなく、部材間の気密確保
の点で極めて有利である。一般に、被接着部材に対する
接着剤の濡れ性は、濡れ角として表現される。即ち、図
2及び図3に示したように、被接着部材Sに接着剤Aを
滴下した時に、この被接着部材Sの表面から接着剤Aの
盛り上がりの角度θが濡れ角である。
【0021】以上のことから、特に気密性を確保すると
いう観点から、レンズ21aに対する接着剤の濡れ角が
小さくなればなる程、レンズ鏡筒17への固着性及び気
密性が高くなる。この接着剤の濡れ性は、被接着部材の
材質と接着剤の材質との関係にもより変わってくるが、
被接着部材の表面状態によっても、濡れ角が異なってく
る。一般に、被接着部材の表面をできるだけ平滑化する
方が濡れ性が良いとされている。そこで、発明者等は被
装着部材の表面粗さと濡れ性との関係について研究を行
ったところ、表面の平滑度と濡れ性との間に格別の比例
的関係がないことを知見するに至った。即ち、ガラスの
表面粗さと接着剤の濡れ角との関係は図4に示したよう
になる。この図から明らかなように、ガラスのメッシュ
サイズが#1000で接着剤の濡れ角が最も小さく、ガ
ラスの表面粗さがそれより粗い場合及び細かい場合に
は、濡れ角が大きくなる。
【0022】以上のように、図4に示したガラスに対す
る接着剤の濡れ角θと接着強度との関係を確認するため
に、図5に示したような実験を行った。この実験では、
ガラス板Gの表面粗度が異なるものを多数形成して、そ
れぞれのガラス板Gの表面に、エポキシ樹脂系の接着剤
Aを同じ量だけ塗布して碁盤目状の切れ目を入れた状態
で、乾燥後に各片に分割された剥離試験を行った。そし
て、剥離数により接着強度を確認したところ、レンズ2
1aをレンズ鏡筒17に固着する上で、十分な固着強度
を発揮させるには、濡れ角が25°以下にする必要があ
ることを確認した。即ち、ガラスの表面粗さが濡れ角2
5°以下となるメッシュサイズで#400〜#1200
の範囲のものを用いると、十分な接着強度が得られ、し
かも濡れ角が小さいと、接着剤30の広がりが促進され
ることから、接着部には十分な気密性も確保される。
【0023】以上のように、ガラスの表面を管理された
粗さにすることによって、接着強度及び気密性を向上さ
せることができる。そこで、レンズ21aの外周面のメ
ッシュサイズが#400〜#1200、好ましくは#1
000となるように加工する必要がある。レンズの製造
は、ガラスの研磨加工で製造することが古くから行われ
ていたが、近年においてはプレス成形によっても製造さ
れ、またプラスチックレンズやまたガラスレンズにあっ
ても、成形手段で製造されるようになってきている。い
ずれにしろ、レンズは、その外径をある程度大きく形成
しておき、最終段階でレンズの外径を所定の寸法となる
ように研削加工することにより製造される。この工程は
心取加工と呼ばれるものであり、具体的には、図6に示
したように、レンズ形成品Lのうち、その外径部分にお
ける心取代R(図6において斜線で示した部分)を研削
して除去するものである。
【0024】心取加工を行うには砥石を用いるが、レン
ズ21aのような平凹レンズの心取加工を行うには、図
7に示したような砥石31を用いる。レンズ21aを回
転軸(図示せず)に固定すると共に、円環状に形成した
砥石31をレンズ21aの外周面に当接させて、レンズ
21aを回転駆動すると共に、砥石31を回転駆動しな
がら、研削液を供給しながらこの砥石31をレンズ21
aの外周面に圧接させることにより、所定の研削圧を加
えるようにしてレンズ21aの外周面を研削加工する。
この時において、レンズ21aの外周面の研削精度、即
ち仕上げ状態の表面粗さは砥石31の砥粒のサイズに応
じて変化する。ここで、メタルボンドダイヤモンド砥石
を用いた場合における砥粒サイズと表面粗さとの関係
は、図8に示したようになる。そこで、砥石の平均砥粒
として約15μmとすると、メッシュサイズが#100
0程度の表面粗さを持ったレンズ21aを形成すること
ができる。
【0025】このように、レンズ21aの心取加工の際
に、外周面の表面粗さが、メッシュサイズで#400〜
#1200となるように調整されると、レンズ鏡筒17
にレンズ21aを装着するに当って、レンズ21aの外
周面にエポキシ樹脂系の接着剤30を塗布することによ
って、この接着剤30はレンズ21aの外周面全体にほ
ぼ均一な状態で広まり、その表面に完全に密着すること
になる。従って、レンズ21aをレンズ鏡筒17に確実
に接着・固定されると共に、接着剤30はレンズ21a
とレンズ鏡筒17との間において、全周にわたってほぼ
均一に広がるようになるから、長い期間にわたって、そ
の間に極めて高いシール機能を発揮する。この結果、内
部に洗浄液や消毒液等が侵入するのを防止できると共
に、湿気が入り込むおそれもなく、常に乾燥状態に保持
される。従って、レンズ21aの急激な温度変化が生じ
たとしても、その内面側が結露したり、曇ったりするこ
とはない。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、先端光
学部品の外周面を、その接着剤等の充填剤に対する濡れ
性を良好にするために、所定の粗さとなる粗面を形成す
るように構成したので、先端光学部品の装着部への固定
性及び気密性が極めて向上する等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す内視鏡の光学部品
装着機構の一例としての対物光学系ユニットのプリズム
保持枠へのレンズの装着部の構成を示す部分断面正面図
である。
【図2】ガラスの表面に接着剤を塗布した状態を示す外
観図である。
【図3】接着剤のガラス表面への濡れ角の説明図であ
る。
【図4】ガラスに対する接着剤の濡れ角と接着強度との
関係を示す線図である。
【図5】ガラスに対する接着剤の固着強度試験を行う状
態を示す説明図である。
【図6】レンズの心取加工による心取部を説明するため
の構成説明図である。
【図7】レンズの心取加工を行う砥石の構成を示す説明
図である。
【図8】砥石の砥粒サイズと表面粗さとの関係を示す線
図である。
【図9】内視鏡の全体構成図である。
【図10】内視鏡の挿入部の先端部分の構成を示す断面
図である。
【図11】内視鏡の挿入部における照明部の部位の断面
図である。
【符号の説明】
10 先端部本体 14 装着用開口 17 レンズ鏡筒 18 プリズム保持枠 21 対物レンズ 21a レンズ 30 接着剤 31 砥石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−280601(JP,A) 特開 平3−2710(JP,A) 特開 平8−111582(JP,A) 特開 平9−168505(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 1/00 - 1/32 G02B 7/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 挿入部の先端に開口を設けて、この開口
    にレンズを含む光学部品を挿嵌し、これら光学部品のう
    ち、最も先端側に位置する先端光学部品を、前記開口に
    挿通させた金属パイプ内に、接着剤またはシール剤から
    なる充填剤により気密に装着する構成としたものにおい
    て、 前記光学部品の外周面を、メッシュサイズが#400〜
    #1200の範囲の粗さを有する粗面とすることにより
    充填剤に対する濡れ性を良好となし、 この粗面を前記充填剤を介して前記金属パイプの内面に
    固着する 構成としたことを特徴とする内視鏡の光学部品
    装着機構。
  2. 【請求項2】 前記先端光学部品は、照明部に装着され
    る拡散レンズまたはカバーガラス、若しくは観察部に装
    着される最先端の対物レンズまたはカバーガラスのうち
    のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の内視
    鏡の光学部品装着機構。
  3. 【請求項3】 前記充填剤はエポキシ樹脂からなる接着
    剤であることを特徴とする請求項1記載の内視鏡の光学
    部品装着機構
  4. 【請求項4】 前記先端光学部品の外周面の粗面は研磨
    により形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    内視鏡の光学部品装着機構。
JP05709297A 1996-11-15 1997-02-26 内視鏡の光学部品装着機構 Ceased JP3422208B2 (ja)

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