JP3422168B2 - 感熱記録装置のランプ照度分布調整方法 - Google Patents

感熱記録装置のランプ照度分布調整方法

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JP3422168B2
JP3422168B2 JP6108896A JP6108896A JP3422168B2 JP 3422168 B2 JP3422168 B2 JP 3422168B2 JP 6108896 A JP6108896 A JP 6108896A JP 6108896 A JP6108896 A JP 6108896A JP 3422168 B2 JP3422168 B2 JP 3422168B2
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早実 杉山
茂之 川村
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神鋼電機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光の照度分布を
均一化させることができる感熱記録装置のランプ照度分
布調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図12にサーマルヘッドによりイエロ
ー、マゼンタ、シアンを順次発色させてフルカラーを得
る感熱紙の構成を示す。フルカラー感熱紙123の最上
層に耐熱保護層101が設けられ、第2層であるイエロ
ー記録層102には、イエローに発色するイエロージア
ゾ染料109がマイクロカプセル106に封入されてい
る。マイクロカプセル106の周囲にはイエロージアゾ
染料109と反応してイエローに発色するカプラー11
0が存在する。
【0003】第3層であるマゼンタ記録層103には、
マゼンタに発色するマゼンタジアゾ染料111がマイク
ロカプセル107に封入されている。またマイクロカプ
セル107の周囲にはマゼンタジアゾ染料111と反応
してマゼンタに発色するカプラー112が存在する。
【0004】第4層であるシアン記録層104には、シ
アンに発色するシアンロイコ染料113がマイクロカプ
セル108に封入されている。またマイクロカプセル1
08の周囲にはシアンロイコ染料113と反応してシア
ンに発色するシアン顕色材114が存在する。そして、
シアン記録層104は支持体105により支持されてい
る。
【0005】図13はフルカラー感熱紙を発色させてフ
ルカラー画像を形成するプロセスを示した図である。ま
た、図14はこの原理を用いたプリンタの構造の一例を
示した図である。以下、図13および図14を参照して
プリント動作を説明する。まず、給紙カセット121か
ら繰り出しローラ122により取り出された感熱紙12
3は、ガイドプレート124と、ガイドローラ125を
経由して、用紙クランパ126にクランプされる。この
とき、用紙クランパ126はベルト127に取り付けら
れており、同ベルト127は図示していないパルスモー
タを駆動させることにより、回転運動される。
【0006】次に、用紙クランパ126に挟まれた感熱
紙123はベルト127の回転運動に従ってアイドルプ
ーリ128とテンションローラ129を経由する。そし
て、感熱紙123の先端がテンションローラ129を通
過した時点で、ピンチローラ130がテンションローラ
129に圧接され感熱紙123を挟み込む。
【0007】次いで、感熱紙123の先端がプラテンロ
ーラ131を通過直後にサーマルヘッド132が感熱紙
123に圧接され図13(a)に示すイエロー発色工程
が始まる。すなわち、サーマルヘッド132が発熱さ
れ、図12に示すイエロー記録層102内のイエロージ
アゾ染料109を内包するマイクロカプセル106の壁
面が熱により軟化され、イエローのカプラー110を透
過しやすくなる。その透過量はサーマルヘッド132に
より加えられるエネルギーに比例し、転写濃度とエネル
ギーの関係はほぼ図15に示す特性で表せる。
【0008】ここで、このイエロー発色工程ではマゼン
タ記録層103とシアン記録層104も同時に加熱され
が、これらの記録層に含まれるマイクロカプセル10
7、108の軟化温度はマイクロカプセル106より高
いので、イエロー発色温度ではこれらの発色は起こらな
い。
【0009】次に感熱紙123先端がイエロー定着用の
ランプ133に到着すると、このランプ133が点灯し
図13(b)に示すイエロー定着工程が始まる。このラ
ンプ133は波長365nmにピークを持ち、未反応の
イエローの染料を光分解し定着させる。
【0010】ここで、図16にプリンタ内に於けるラン
プ133、134と感熱紙123との位置関係を示す。
この図に示すように、ランプ133から発した光は、感
熱紙123へ直接入射する場合と、反射板136で反射
してから感熱紙123へ入射する場合の2通りのケース
がある。
【0011】このようにして、イエローの定着が終了し
た後、感熱紙123は周回運動により再びガイドローラ
125、アイドルプーリー128、テンションローラ1
29を経てサーマルヘッド132へ至る。そして、サー
マルヘッド132が用紙に圧接されて、図13(c)に
示すマゼンタ発色工程が開始される。すなわち、サーマ
ルヘッドの発熱により、イエローの場合と同様にマゼン
タが発色する。
【0012】ここで、このマゼンタ発色工程ではシアン
記録層104も同時に加熱されるが、シアンのマイクロ
カプセル108の軟化温度はマゼンタのマイクロカプセ
ル107より高いので、この場合も図15に示す様にマ
ゼンタの発色エネルギーによりシアンが発色することは
ない。
【0013】そして、マゼンタ発色後、感熱紙123先
端はマゼンタ定着用のランプ134へ至り、図13
(d)に示すマゼンタ定着工程が開始される。このラン
プ134は波長420nmにピークを持ち、未反応のマ
ゼンタジアゾ染料111を光分解し定着させる。
【0014】さらに、マゼンタ定着後周回運動を経て、
図13(e)に示すシアン発色工程に入る。こうして、
このシアン発色によりフルカラープリントが完結し、感
熱紙123先端はクランパ126からはずされ、最終的
に排紙ローラ135により装置外に排出される。なお上
記プリント工程で定着、漂白などが不十分な場合、ラン
プ133、134による定着を追加させる場合もある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の反射板によれば、ランプ長手方向の照度分布が図1
7に示される形となっていた。この図に示されるよう
に、照度はランプ長手方向に一様ではなく、強弱のムラ
が生じており、染料の定着状態もこのムラに応じたもの
となっていた。
【0016】この場合、イエロー定着用ランプによる分
解がイエロージアゾ染料のみに起こり、マゼンタおよび
シアン染料に影響がなければ、多少の照度ムラがあって
も十分な光量を照射することでイエロージアゾ染料の定
着には何ら問題は生じない。しかしながら、実際には、
マゼンタジアゾ染料もイエロー定着用ランプによってあ
る程度分解する。このため、以下のような問題が生じて
いた。 (1)光量を高く設定すると、マゼンタジアゾ染料の分
解が進行する部分はマゼンタ色の濃度が薄くなり、色再
現が崩れ、また、濃度ムラの原因にもなる。 (2)光量を低く設定すると、未分解のイエロージアゾ
染料が部分的に残り、マゼンタ発色時にイエローも発色
し、マゼンタとイエローの混色が起こる。
【0017】この発明は、このような背景の下になされ
たもので、ランプの利用効率を向上させ、プリント時間
の短縮化およびランプの長寿命化を図ると共に、ランプ
長手方向の照度ムラをなくし、照度分布を均一化するこ
とができる感熱記録装置のランプ照度分布調整方法を提
供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ランプおよびその下方に設けられた反射板から感熱紙へ
照射される光の照度分布を測定する測定段階と、前記測
定段階により測定された照度分布から、前記感熱紙の搬
送方向における平均照度を、前記搬送方向に直交する方
向に連続して求め、該平均照度を表す平均照度曲線を作
成する曲線作成段階と、前記曲線作成段階により作成さ
れた平均照度曲線を外形とする黒色の補正板を作成する
補正板作成段階とからなり、前記補正板を前記反射板に
貼り付けることにより、前記平均照度を均一化させるこ
とを特徴としている。
【0019】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の感熱記録装置のランプ照度分布調整方法において、
前記平均照度の均一化が不足する場合、前記平均照度曲
線をn乗(nは1以上の有理数)した曲線の外形を有す
る第2の補正板を作成し、前記反射板に貼り付け、前記
平均照度を均一化することを特徴としている。
【0020】さらに、請求項3記載の発明は、請求項1
または請求項2記載の感熱記録装置のランプ照度分布調
整方法において、前記補正板は、退色素材および不退色
素材が一定の割合をもって配置されることにより形成さ
れることを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施形態について説明する。ここでは、一例としてイ
エロー定着用ランプ133の照度分布を均一化する方法
を述べる。我々は、前述した従来のランプ反射板を改造
し、図1に示すようなランプ光の利用効率に優れた形状
のランプ反射板1を見い出した。この反射板1の製作方
法は、大別して金属材料の曲げ加工により製作する方法
とプラスチック材料の成形により製作する方法の2通り
がある。以下、各々の製作方法を説明する。
【0022】1.金属材料の曲げ加工による製作 反射板1に使用可能な金属材料として、純アルミニウム
(A1080,A1070,A1050)、ステンレス鋼(SUS430,SUS30
4)、印刷用銅(C1100PP,C1221PP,C1401PP)などがある
が、これらは電解研磨により一層の反射特性向上を図る
ことができる。また、後加工としてニッケルメッキ等の
メッキ法を採用する場合は鉄などの金属材料も使用可能
である。さらに、アルミニウム蒸着を施す場合、または
アルミニウム蒸着したプラスチックフィルム(例えばポ
リエステルフィルム)やアルミニウム箔を表面に貼る場
合は、ほとんど全ての金属材料が使用可能である。
【0023】まず、上記の金属材料により形成された特
定の厚さ寸法、例えば2mmの金属板の片面を、上述し
た電解研磨またはメッキ等により鏡面11aに仕上げ
る。次に、図2(a)に示すように、この金属板を反射
板1に適合した規定のサイズに切断し、長方形板11を
作成する。
【0024】次いで、図2(b)に示すように、この長
方形板11に、折り曲げ加工を容易にするため、裏面1
1bの折り曲げ部に相当する箇所に切り欠き12,1
2,・・・を設ける。また、鏡面11aにおいて、長方
形11の長手方向に沿った中心線上に切り欠き13を1
本設ける。これらの切り欠き12,12,・・・および
13は専用刃物を取り付けたフライス盤で作成するが、
アルミニウムなどの軟質金属を用いて手作りする場合
は、カッタナイフにより作成することも十分可能であ
る。
【0025】続いて、このように切り欠き12,12,
・・・,13が設けられた長方形板11を、反射板1と
同形状に形成された治具(図示略)に押し当てて折り曲
げる。このとき、長方形板11の鏡面11aが治具の表
面に当接されるようにする。
【0026】さらに、その両端を図1に示すように、ホ
ルダ2によって固定する。図3(a)〜(d)は、この
ホルダ2の概念図であり、具体的な形状としてホルダ2
a〜2dが示されている。ただし、これらの図における
ホルダ2a〜2dは、簡単のため、面が一部省略された
形に表されている。
【0027】図3(a)〜(c)に示すホルダ2a〜2
cは、金属板の曲げ加工またはプレス加工等により製作
されたものである。このうち、図3(a)に示されたホ
ルダ2aの場合、その外面2a1と反射板1の反射面1
a(図1参照)とが貼り付けられる。また、図3(b)
のホルダ2bの場合、その内面2b1と反射板1の外面
1b(図1参照)とが同図に示すように貼り付けられ
る。一方、図3(c)に示されたホルダ2cの場合、そ
の溝2c1に反射板1の端部が挿入される。また、図3
(d)に示すホルダ2dは、プラスチックの成形により
製作されたものであり、その内面2d1と反射板1の外
面1bとが貼り付けられる。
【0028】このようなホルダ2a,2b,2dと反射
板1との固定は以下のような方法により行われる。 (1)接着剤(例えばエポキシ系接着剤、ゴム系接着
剤)により固着する。 (2)両面粘着テープにより貼り合わせる。 (3)ホルダにタップをたて、ネジ止めする。 なお、ホルダ2cの場合、反射板1を溝2c1に挿入す
るだけで十分な固定が可能である。
【0029】2.プラスチック材料の成形による製作 まず、図4に示す形状のプラスチック成形品1cを射出
成形、圧縮成形、トランスファー成形などの方法により
作成する。この場合、プラスチック材料は例えば、ポリ
カーボネイト樹脂、アクリル樹脂、ABS(アクリロニトリル-フ
゛タシ゛エン-スチレン共重合体)樹脂、ナイロン、PPS(ホ゜リ-フ
ェニレン-スルフィト゛)、ポリエステル樹脂、結晶化ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂が利用できる。
【0030】次に、反射面となる表面1dにアルミニウ
ム蒸着を施す。なお、蒸着材料は、金属光沢を有し、光
をよく反射するものであれば、アルミニウム以外のもの
でもよい。このように金属材料の曲げ加工またはプラス
チック材料の成形により製作した反射板1の側断面図を
図5に示す。
【0031】次いで、この反射板1をランプ133の下
側に設置し、同ランプ133からの直接光と、反射板1
からの反射光とによる合成光の照度分布を以下のように
して測定する。まず、図6(a)の斜線で示された領域
Aを測定領域とする。ここで、図6(a)は、ランプ1
33およびその下側に設けられた反射板1を上方から見
た様子を示す上面図である。この図において、反射板1
の長手方向をX方向とし、また、感熱紙123の搬送方
向をY方向とする。
【0032】次に、図6(b)に示すように、領域Aを
格子状に分割し、多数のポイントを設ける。ここでは、
81(X方向)×26(Y方向)=2106ポイントを
設けるとする。次いで、X方向およびY方向に自在に駆
動可能なX−Yテーブル(図示略)に照度センサ(図示
略)を取り付ける。そして、このX−Yテーブルを駆動
することにより、照度センサをランプ133からの高さ
寸法を一定にしつつ領域Aで移動させ、各ポイント(X
m,Yn)(m=1,2,3,…,81、n=1,2,3,…,26)における照
度を測定する。このとき、測定された各照度データは、
測定位置を示すデータと共にコンピュータ(図示略)に
入力される。
【0033】このようにして照度分布が測定されると、
コンピュータにより、ポイント(Xm,Y1),(Xm,Y
2),…,(Xm,Y26)における各照度を平均した平均照
度が算出される。ここで、m=1,2,3,…,81であり、合計
81個の平均照度が求められる。そして、これらの各平
均照度を連続した曲線で表した平均照度曲線が作成され
る。図7はこの平均照度曲線の一例を表した図であり、
この図において、破線で示された曲線Eが平均照度曲線
である。なお、この図において、実線で示された各曲線
は照度曲線を表し、ポイント(X1,Yn),(X2,Yn),
…,(X81,Yn)における各照度を連続させた曲線であ
る。ただし、n=1,2,3,…,26 である。
【0034】ここで、この平均照度曲線Eについて考察
する。図7における平均照度曲線Eによれば、平均照度
は反射板1の長手方向(X方向)に一様ではない。一般
に、色素の定着量は、定着量=平均照度×時間と考える
ことができるが、平均照度曲線Eに表された特性を有す
る反射板1を用いて定着を行った場合、平均照度が高い
部分では定着率が高く、低い部分では定着率が低いとい
う定着ムラが起こる。
【0035】したがって、このような定着ムラをなく
し、感熱紙123が全体にわたって平均して定着される
ためには、平均照度が反射板1の長手方向(X方向)で
均一である必要がある。すなわち、平均照度曲線Eの平
坦化を図る必要がある。
【0036】以下、この平坦化について説明する。ま
ず、図8(a)に示すように、図7の平均照度曲線Eに
おける一定照度B0以上の部分を示した曲線Fを作成す
る。次に、この曲線FおよびB=B0 で囲まれた斜線部
Gと同形状の図形を黒色の板によって作成する(図8
(b))。以下、この作成された黒色の板を補正板3と
称する。なお、この補正板3は、その高さ方向の倍率を
調整して作成される。また、この補正板の材質は黒色プ
ラスチックフィルムが適当である。そして、図9(a)
〜(c)に示すように、この補正板3を反射板1の反射
面H,H’に貼り付ける。このとき、補正板3のピーク
部分が、図7の平均照度曲線Eのピーク部分に一致する
ようにX方向の位置を合わせる。
【0037】次に、このようにして作成した補正板3に
よる平坦化の効果を確認する。すなわち、補正板3が貼
り付けられた反射板1を用いて、前述した手順により再
度照度分布を測定し、その平均照度曲線を求める。この
とき、補正板3を貼り付ける前に平均照度が高かった部
分からの反射光が補正板3によって減少され、平均照度
曲線の平坦化が図られる。
【0038】なお、測定の結果、求めた平均照度曲線に
さらに平坦化が必要な場合は、補正板3に代えて図8
(c),(d)に示す補正板3aまたは3bを同様に貼
り付け、照射分布を測定する。
【0039】ここで、これらの補正板3a,3bについ
て説明する。図8(a)は、照度値B0との差を表して
いる。このBi値の最大値をBmaxとし、このBmaxに対
応するX座標値をXmaxとする。補正板3aおよび3b
は、それらの曲線部分FaおよびFbが図8(a)の曲
線Fを各々2乗および3乗した形状のものである。すな
わち、曲線Fを f(Xi)={(Bi−B0)×H}/Bmax・・・(1) と表したとき、FaおよびFbは各々 fa(Xi)={f(Xi)}2={(Bi−B0)2×H}/
Bmax2 fb(Xi)={f(Xi)}3={(Bi−B0)3×H}/
Bmax3 と表される曲線である。ただし、BiはX=Xiにおける
平均照度である。そして、補正板3aおよび3bを作成
するときに、それらの高さ寸法が補正板3の高さ寸法と
同一になるように高さ方向の倍率が調整される。
【0040】このようにして作成された補正板3a,3
bは、ピーク部分のX値が補正板3と一致し、かつ、曲
線部分の直線性が補正板3に比べて大きくなっている。
したがって、これらの補正板3aまたは3bを用いるこ
とにより、さらに平坦化することができる。なお、さら
に平坦化が必要な場合は、上式(1)を順次n乗(例え
ば、n=1.1,1.2,…2.1,2.2,2.3…3.1,3.2…)した形状
の補正板を作成すればより最適条件を見い出すことが可
能である。図18は補正板の効果を示す図であり、この
図において、aは補正前の分布の実測値、bはn=1で
補正した場合、cはn=2で補正した場合、dはn=3
で補正した場合である。n=3でほぼ平坦化できること
が確認できる。
【0041】ところで、ランプ133の照度分布は一般
に点灯時間と共に均一化するので、補正板3によって補
正された照度分布は逆に不均一となる。したがって、補
正板3の補正機能を時間と共に減退させる必要がある。
【0042】以下、図10を参照して、時間と共に補正
機能が減退する補正板を説明する。この図に示す補正板
3cは、黒色フィルム部3dと黒色カラーリボン部3e
とから構成され、補正板3、3a、または3bと同形状
に形成されている。ここで、黒色フィルム部3dは前述
した補正板3と同一の材質により形成され、時間の経過
と共に退色しない。一方、黒色カラーリボン部3eは退
色素材により形成され、図11に示すように時間の経過
と共に退色する。そして、これらの黒色フィルム部3d
および黒色カラーリボン部3eは、補正板3cの高さを
一定の割合で分割する形で設けられている。
【0043】このように形成された補正板3cを反射板
1の前述した位置に貼り付けることにより、照度分布が
時間の経過と共に変化することはない。すなわち、ラン
プ133の照度分布が時間の経過と共に均一化する一
方、補正板3cによる補正もX方向に均一化されるの
で、結果として照度分布が均一に保持される。なお、マ
ゼンタ定着用ランプ134の照度分布も上述した方法に
より、同様に均一化することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ランプの利用効率を向上させ、プリント時間の短縮
化およびランプの長寿命化を図ると共に、ランプ長手方
向の照度ムラをなくし、照度分布を均一化することがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態による反射板の一例を示
す斜視図である。
【図2】同反射板の折り曲げ加工前の状態を示す図であ
る。
【図3】同反射板に装着されるホルダの例を示す概念図
である。
【図4】同実施形態によるプラスチック成型品により形
成された反射板の一例を示す斜視図である。
【図5】同実施形態による反射板の一例を示す側断面図
である。
【図6】同実施形態による照度分布の測定領域の一例を
示す図(a)、および測定ポイントの一例を示す図
(b)である。
【図7】同実施形態による平均照度曲線および照度曲線
の一例を示す図である。
【図8】図7に示す平均照度曲線の一部を示す図
(a)、および補正板の例を示す図(b),(c),
(d)である。
【図9】同実施形態による補正板を反射板に貼り付けた
様子を表す図である。
【図10】同実施形態による時間と共に補正機能が減退
する補正板の一例を示す図である。
【図11】図10に示す補正板に用いられた黒色カラー
リボンの退色特性を示す図である。
【図12】感熱紙の構成を示す図である。
【図13】フルカラー感熱紙を発色させてフルカラー画
像を形成するプロセスを示した図である。
【図14】プリンタの構造の一例を示した図である。
【図15】転写濃度とエネルギーの関係を示す図であ
る。
【図16】プリンタ内におけるランプと感熱紙との位置
関係を示す図である。
【図17】従来の反射板によるランプ長手方向の照度分
布を示す図である。
【図18】補正板の効果を示す図である。
【符号の説明】
1……反射板、 3,3a,3b,3c……補正板、
3d……黒色フィルム部、 3e……黒色カラーリボン
部、 133,134……ランプ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/32 B41M 5/26 G02B 5/08 G03G 15/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランプおよびその下方に設けられた反射
    板から感熱紙へ照射される光の照度分布を測定する測定
    段階と、 前記測定段階により測定された照度分布から、前記感熱
    紙の搬送方向における平均照度を、前記搬送方向に直交
    する方向に連続して求め、該平均照度を表す平均照度曲
    線を作成する曲線作成段階と、 前記曲線作成段階により作成された平均照度曲線を外形
    とする黒色の補正板を作成する補正板作成段階とからな
    り、 前記補正板を前記反射板に貼り付けることにより、前記
    平均照度を均一化させることを特徴とする感熱記録装置
    のランプ照度分布調整方法。
  2. 【請求項2】 前記平均照度の均一化が不足する場合、
    前記平均照度曲線をn乗(nは1以上の有理数)した曲
    線の外形を有する第2の補正板を作成し、前記反射板に
    貼り付け、前記平均照度を均一化することを特徴とする
    請求項1記載の感熱記録装置のランプ照度分布調整方
    法。
  3. 【請求項3】 前記補正板は、退色素材および不退色素
    材が一定の割合をもって配置されることにより形成され
    ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の感熱
    記録装置のランプ照度分布調整方法。
JP6108896A 1996-03-18 1996-03-18 感熱記録装置のランプ照度分布調整方法 Expired - Fee Related JP3422168B2 (ja)

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