JP3422011B2 - ストレーナ装置 - Google Patents

ストレーナ装置

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JP3422011B2
JP3422011B2 JP28572395A JP28572395A JP3422011B2 JP 3422011 B2 JP3422011 B2 JP 3422011B2 JP 28572395 A JP28572395 A JP 28572395A JP 28572395 A JP28572395 A JP 28572395A JP 3422011 B2 JP3422011 B2 JP 3422011B2
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浩介 福島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば給水・給
湯設備に組み込まれるストレーナ装置に係り、特に捕捉
網に目詰まりを生じたときには流れを逆流させることに
よって自動的に洗浄できるようにした逆流洗浄機構に関
する。
【0002】
【従来の技術】給水・給湯設備用として備える各種の湯
水混合栓には、給水及び給湯中に含まれる異物を捕捉す
るためのストレーナが設けられる。このストレーナは、
湯水混合栓の本体と建屋側の給水配管及び給湯配管に接
続する脚管に組み込まれた筒状の網としたものが一般的
であり、異物を捕捉することによって湯水混合栓の中の
機能部を保護するほか吐水中に異物が混入することを防
止するという重要な役割を担っている。
【0003】このようなストレーナを備えた湯水混合栓
では、目詰まりを生じたときには水側及び湯側の脚管か
らそれぞれストレーナを取り外してブラシ等でクリーニ
ングし、再び脚管の中に組み込むことになる。このた
め、湯水混合栓のそれぞれについてこのような作業が必
要になるので、特に一般家庭等では作業の煩わしさのた
めにクリーニングを殆ど実行しない場合が多い傾向にあ
る。したがって、ストレーナの目詰まりによる流路抵抗
が増加したり本来の異物の捕捉の機能も低下してしまっ
て、たとえば湯と水との混合比の設定が不良となったり
する。
【0004】このような問題に対して、湯水混合栓を単
位とするのに代えて、たとえば戸建住宅の場合では浴室
や流し台等への配管の分岐点よりも上流側にストレーナ
を組み込めば、末端の各湯水混合栓のそれぞれについて
はストレーナが不要となる。したがって、使用者側にと
っては、配管中に組み込んだ1個のストレーナについて
保守点検をすればよいことになり、クリーニング等に要
する負担は格段に軽減される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、末端の各湯
水混合栓に分岐する部分の上流側に1個だけストレーナ
を備えるので、このストレーナを末端に向かう全ての給
水が通過することになり、ストレーナの目詰まりが末端
部分にそれぞれ設ける場合に比べると発生しやすくな
る。
【0006】また、ストレーナの組み込みは、たとえば
水道メータの直ぐ下流として量水器ボックスの中を利用
したりして、外部に露出しないような設置構造とするこ
とが好ましいと考えられる。このため、ストレーナの目
詰まりが頻繁に生じるような場合では、このような設置
位置でのストレーナの取り外し及び組み込みの作業は煩
雑となり、一般家庭用としては適切ではない。したがっ
て、各末端の湯水混合栓のそれぞれにストレーナを取り
付ける場合と同様に、ストレーナをクリーニングしない
まま放置されてしまうことに陥りやすい。
【0007】このようなストレーナについての問題は、
給水・給湯の設備の分野だけでなく、たとえば油圧また
は空気圧を利用した圧力回路における作動油や作動空気
の炉過のためのストレーナでも同様であり、その他の流
体の供給及び循環系においても同様の現象がみられる。
【0008】以上のように、従来の各設備におけるスト
レーナのクリーニングについては、いずれもこれを外部
に取り出して作業する必要があるため、保守点検が充分
に行き渡らないままとなり、流路中の各種の機器に影響
を及ぼすという問題がある。
【0009】本発明において解決すべき課題は、流路末
端の機器の上流側に全ての機器に供給される流体を単一
のストレーナによって炉過する設備において、このスト
レーナのクリーニングをその目詰まり状況に応じて自動
的に実行させることによりストレーナの保守点検を一切
不要とすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、通過流体に対
してその上流側と下流側の境界を区画して配置され、前
記通過流体の下流側への流れを許すと共に前記通過流体
から異物等を捕捉するストレーナを備えたストレーナ装
置であって、前記ストレーナを前記流体の通過方向に移
動可能に流路内に配置し、前記ストレーナに向かう供給
流路とは別系統で前記ストレーナの下流側に連通させる
補助流路を備え、前記ストレーナの異物捕捉部の目詰ま
りによる抵抗の増大によって前記ストレーナが下流側に
向けて変位するとき、前記ストレーナの上流側からの流
体の供給停止と前記補助流路からの前記ストレーナに向
けての流体の供給開始とを連動させると共に前記ストレ
ーナを上流側に向けて抜ける補助流路からの流体を系外
に排出させる連動手段を備えてなることを特徴とする。
【0011】このような構成において、流体の流入口と
流出口とを備えると共にこれらの間の流路に設けた主チ
ャンバの中にストレーナを移動可能に設け、連動手段
は、ストレーナと一体に移動して流入口から流出口まで
の流路を主チャンバ内を連通路としてこの連通路を開閉
可能な主弁と、ストレーナの移動に連動して補助流路か
らストレーナに向かう流路を開閉する開閉弁と、同様に
ストレーナの移動に連動しストレーナの上流側に抜けた
流体を主チャンバから外部に排出する排出弁とを含むも
のとすることができる。
【0012】連動手段は、ストレーナ及び弁体と一体と
し且つストレーナの移動方向の下流側及び上流側に突き
出した作動軸を備え、開閉弁及び排出弁と作動軸との間
を、ストレーナが下流側に変位し且つ主弁が流路を閉じ
たときのみそれぞれ開弁させる連接関係とすることがで
きる。
【0013】また、作動軸は、ストレーナの下流側への
変位によって同時に移動完了した後にこの作動軸を元の
原点位置に緩やかに復帰させる動作遅延機構に連接した
構成とすることができ、この場合、動作遅延機構は、ス
トレーナの下流側への変位方向の作動軸の先端に設けた
ピストンを摺動自在に収納したシリンダと、このシリン
ダ内であってピストンとの間の空間によって形成され且
つ主チャンバ内に微小流路によって連通した圧力室とを
含む構成とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】流体の通過によってストレーナの
異物捕捉部が上流側に臨む面には水垢等が次第に付着し
て目詰まり状態になり、異物捕捉部を抜ける流体に対す
る流路抵抗が増えてストレーナによる圧力損失が大きく
なる。このため、このような流路抵抗の増加を起動源と
してストレーナが流体の通過方向の下流側に動けるよう
にしておくことで、この動きに連動手段を介してストレ
ーナの上流側から下流側へ向かう流体の供給の停止と補
助流路からの逆流の操作及びこの逆流する流体の排出の
操作が可能となる。
【0015】したがって、異物捕捉部の目詰まりが生じ
て或る臨界の流路抵抗の大きさをストレーナが持つよう
なった時点で、上流側から末端の流体使用機器への流路
が遮断されると同時に異物捕捉部から付着物を押し流す
向きに流体を流すことでクリーニングでき、ストレーナ
を流路中から取り出すことなく洗浄が可能となる。
【0016】また、作動軸に動作遅延機構を連接したも
のでは、ストレーナが下流側に変位し終えた時点から元
の原点位置まで戻る時間が確保されるので、異物捕捉部
を通過する逆流流体による洗浄が時間的にも充分に行わ
れ、流体の供給圧が低い設備においても良好な洗浄が得
られるようになる。
【0017】
【実施例】図1は本発明のストレーナ装置を組み込んだ
給水・給湯設備の要部を示す概略図である。
【0018】図において、外部からの給水本管50に瞬
間湯沸かし式の給湯機51を接続し、この給湯機51よ
りも上流側から分岐した分岐管52に給水ヘッダ53を
接続し、給湯機51よりも下流には給湯ヘッダ54が接
続されている。給湯機51は従来のものと同様にこれに
供給される給水の流量に応じて発熱量を制御可能とした
ものである。
【0019】給水ヘッダ53には複数の給水管53aを
接続すると共に、給湯ヘッダ54にも同数の給湯管54
aを接続し、これらの給水管53a及び給湯管54aを
末端の湯水混合栓(図示せず)に接続することによっ
て、これらの湯水混合栓に水と湯とを供給する系を構成
している。そして、給水本管50にストレーナ装置1を
組み込み、炉過した水を給水ヘッダ53及給湯機51を
経由して給湯ヘッダ54のそれぞれに供給する配管とす
る。
【0020】図2はストレーナ装置1の内部構造を示す
縦断面図である。
【0021】ストレーナ装置1のハウジング2にはその
下端の左右に給水本管50にそれぞれ接続する流入口2
a及び流出口2bを設け、内部には環状断面の隔壁3に
よって主チャンバ4を円形開口の横断面として形成する
と共に、流入口2a側に連通する部分を補助チャンバ2
cとしている。
【0022】隔壁3の下端部であって流入口2aに臨む
部分には逆止弁5を組み込むと共に、この逆止弁5の下
流の流路に連通する流入孔3aを隔壁3に開け、更にこ
の隔壁には流出口2b側の流路に連通する流出孔3bを
流入孔3aよりも高い位置に設ける。また、補助チャン
バ2cの上端部には環状の網によって構成した補助スト
レーナ2dを組み込み、補助チャンバ2cからこの補助
ストレーナ2dの捕捉網を通過した給水を主チャンバ4
内に導く洗浄用流入孔3cを隔壁3の上端に設ける。更
に、隔壁3にはその流入孔3aの下に給水用小孔3d及
び流出孔3bの上に逃がし用小孔3eをそれぞれ開け
る。
【0023】主チャンバ4の内部にはストレーナ6を内
蔵した弁体7を主弁として備え、この弁体7を同軸上で
連結してその軸線方向に移動可能とした作動軸8を組み
込む。
【0024】ストレーナ6は上下を環状の支持枠6aに
よって保持された捕捉網6bを異物捕捉部として備え、
この捕捉網6bの外部から水が流入して上に抜ける構成
としたものである。
【0025】弁体7はその下端を開放した中空円筒状で
あり、その周壁を水密状として隔壁3の内周面に対して
軸線方向に摺動可能とし、その周壁には隔壁3の流入孔
3aに整合可能な導入孔7aを開けると共に上端には隔
壁3の流出孔3bに連通する排出孔7bを設けている。
【0026】作動軸8は、弁体7を上に移動させて流入
孔3a及び流出孔3bを同時に閉じる機能とストレーナ
6を給水の逆流によってクリーニングするときに主チャ
ンバ4内の水を排出させる機能とを持たせたものであ
る。主チャンバ4内の水の排出のため、その底部に排水
口4bを貫通させたドレンプラグ4aを設け、図1に示
すようにこのドレンプラグ4aには排水管55を接続す
ることによって、ストレーナ6のクリーニングの際には
水をこの排水管55から排出する。
【0027】作動軸8の上端は、たとえば自閉水栓の弁
機構に利用されているような時間遅延機構としての緩閉
止ユニット9に連接する。この緩閉止ユニット9は、隔
壁3に形成した固定座3fに主チャンバ4と同軸配置と
なるように固定したシリンダ9aの中に作動軸8の上端
に固定したピストン8aを水密状で摺動可能に収納して
このピストン8aの上側の空間を圧力室9bとしたもの
である。圧力室9bの上端には中央に小孔9dを開けた
複数の減圧板9cを配置して主チャンバ4内に連通さ
せ、ピストン8aはスプリング9eによって下側に付勢
されている。
【0028】更に、隔壁3に形成した固定座3fには洗
浄用流入孔3cからの水をストレーナ6側に供給するた
めの複数の通孔3gを開けると共に、固定座3fの下側
には中央に連通孔3iを持つ環状座3hを設ける。そし
て、この環状座3hの上面を弁座として開閉弁を構成す
る開閉弁体10と、先に述べたドレンプラグ4aの上面
を同様に弁座として排出弁を構成する排出弁体11をそ
れぞれ作動軸8に対してその軸線方向に移動可能に取り
付ける。
【0029】これらの開閉弁体10及び排出弁体11は
それぞれ第1スプリング12及び第2スプリング13に
よって環状座3h及びドレンプラグ4aの着座面側にと
の間を連接して配置されたものである。そして、作動軸
8の周面にはこれらの開閉弁体10及び排出弁体11の
それぞれの上下に合計4個のリング8b,8c,8d,
8eを設け、作動軸8の軸線方向の移動の際に開閉弁体
10と排出弁体11を上下に連動して移動できるように
する。
【0030】更に、ストレーナ6の上端と環状座3hの
下面との間には圧縮の第3スプリング14を設ける。そ
して、ストレーナ6が目詰まりしたときには図示の通水
状態からクリーニング状態に切り換えるため、これらの
第1〜第3スプリング12〜14のバネ定数及び開閉弁
体10と排出弁体11の受圧面積の関係を設定する。
【0031】すなわち、ストレーナ6の捕捉網6bには
目詰まりがなくて定常の通水が行われいる期間では、弁
体7,開閉弁体10及び排出弁体11はそれぞれ図2に
示す位置関係に維持される。したがって、流入口2aか
らの給水は逆止弁5を経由して流入孔3aから主チャン
バ4に流入し、ストレーナ6の捕捉網6bを外側から抜
けて排出孔7bに向かい、弁体7の上に位置している排
出孔3bを出て流出口2bから流れ出る。このような給
水の流れにおいて各部の圧力分布は、流入口2aから流
入した給水の圧力Pa,主チャンバ4の内部であってス
トレーナ6の外側の圧力Pb,ストレーナ6の下流であ
って弁体7の上端と環状座3hによって囲まれた空間内
の圧力Pc及び流出孔3bより下流であって流出口2b
までの流路における圧力Pdとなる。そして、開閉弁体
10の上側の空間であって洗浄用流入孔3cによって補
助チャンバ2cに連通している部分も給水の圧力Paに
等しい。
【0032】このような圧力分布においては、Pa=P
b+(逆止弁5による圧力損失),Pb=Pc+(スト
レーナ6による圧力損失)であってPcとPdとはほぼ
等しい関係にある。
【0033】ここで、第1スプリング12及び第2スプ
リング13のそれぞれの弾性力をF1,F2とすると共
に開閉弁体10及び排出弁体11のそれぞれのの受圧面
積をA1,A2とするとき、F1<(Pa−Pc)×A
10及びF2<Pb×A2のそれぞれの関係を満たすと
き、図2に示す通常の通水状態に設定することができ
る。また、ストレーナ6に対する流れを逆流させてクリ
ーニングするための条件は、弁体7の受圧面積をA3と
するとき、(Pb−Pc)×A3>〔(Pa−Pc)×
A1−F1〕×(Pb×A2−F2)の関係である。
【0034】以上の構成において、通水によってストレ
ーナ6の捕捉網6bの目詰まりの進行によってこのスト
レーナ6による流路抵抗が大きくなり、ストレーナ6に
よる圧力損失が第3スプリング14のバネ力を超えるに
つれて弁体7が上に移動していく。この弁体7の移動に
より、導入孔7aは流入孔3aとの整合度が次第に小さ
くなっていき、同時に流出孔3bも次第に閉じられてい
く。
【0035】ここで、移動し始めてから導入孔7aが完
全に流出孔3bからはずれるまでの移動距離をLとする
とき、図12における弁体7の位置のときのリング8c
の上端面と開閉弁体10の下面との間の距離をこのLに
等しくしておく。そして、弁体7が図2において上に距
離Lだけ移動したとき、弁体7の下端が給水用小孔3a
を開くような弁体7の軸線長さ及び給水用小孔3aの位
置関係としておき、逃がし用小孔3cは弁体7の最大移
動量を超える高さとなるようにしておく。このような弁
体7及び給水用小孔3aと逃がし用小孔3cの位置関係
によって、弁体7が上昇していくときに流入孔3a及び
流出孔3bの両方が閉じられても、給水用小孔3dが主
チャンバ4内に連通して弁体7の排出孔7bから逃がし
用小孔3cまでの流路が形成されることになる。したが
って、流入孔3aが弁体7によって閉じられても、弁体
7の中への通水が継続され目詰まりしているストレーナ
6による抵抗によって弁体7は途中で停止することな
く、図3の位置まで上昇する。
【0036】一方、このような弁体7の移動に従って、
これと一体の作動軸8も上昇し、距離Lだけ上昇すると
作動軸8のリング8cが開閉弁体10を引上げ始め、更
に上昇するとリング8eが排出弁体11を持ち上げてい
き、それぞれ連通孔3i及び排水口4bを開く。
【0037】このような開閉弁体10及び排出弁体11
の開弁動作は、目詰まりしたときのストレーナ6の圧力
損失が、〔(Pa−Pc)×A1−F1〕×(Pb×A
2−F2)の値よりも大きくなるような関係となるとき
に行われる。
【0038】図3において、開閉弁体10及び排出弁体
11の開弁と弁体7による流入孔3aの閉塞とによっ
て、破線で示すように流入口2aからの給水は主チャン
バ4内を上から下に流れてストレーナ6の捕捉網6bを
内側から外側に抜けて排水口4bから排出され、この捕
捉網6bを通過するときの水の流れによってその表面の
目詰まりを流し落とす。
【0039】なお、逆止弁5は従来から知られているよ
うに、上流側に向けて弁体をスプリングによって付勢し
た構造であり、この逆止弁5を順方向に水を通過させる
ためには、この逆止弁5に備えるべきスプリングの弾性
力の大きさは、逆止弁5前後の圧力差(Pa−Pb)の
ほうが大きくなるように設定されている。そして、Pa
がPbよりも小さいときにはこのスプリングの付勢力に
よって逆流を防止するが、仮にPaとPbとが等しくて
もスプリングによる弾性力によって逆流を阻止すること
が可能である。したがって、ストレーナ6のクリーニン
グの期間において、主チャンバ4を排水口4bに向けて
流れる給水は逆止弁5によって遮断され、流入口2側へ
の逆流が阻止される。
【0040】ここで、給水の逆流が開始されると、弁体
7の上端と環状座3hとの間の空間の圧力Pcは排水口
4b側の圧力Pb(=0)よりも大きくて弁体7を下に
押そうとし、更に圧縮の第3スプリング14及び緩閉止
ユニット9のスプリング9eによっても同じ向きに作用
力を受ける。このため、作動軸8も下降して開閉弁体1
0及び排出弁体11をそれぞれリング8b,8dが押す
ようになってこれらを閉弁させようとする。
【0041】これに対し、作動軸8の上端のピストン8
aによって圧力室9b内から水を排出していてこのピス
トン8aの下面は主チャンバ4内の給水の圧力を受けて
いる。このため、圧力Pc及び第3スプリング14と緩
閉止ユニット9のスプリング9eによる付勢力によって
作動軸8が下降しようとしても、圧力室9bへの流路と
なる小孔9dを開けた複数の減圧板9cによって、この
圧力室9bへの流入流量が絞られているので、圧力室9
bの容積の増加に或る程度の時間が必要となる。したが
って、下降しようとする作動軸8の速度を遅くすること
ができ、図3の状態から図2の通常の給水状態に戻るま
での時間が確保され、給水の逆流によるストレーナ6の
クリーニングが充分に行われる。
【0042】なお、クリーニング時間は、減圧板9cの
枚数を調整することで適切な時間に設定でき、クリーニ
ングの水量が多い場合には、ドレンプラグ4aに代えて
排水量を調節できる弁機構を設けることができる。
【0043】緩閉止ユニット9によって作動軸8が緩や
かに下降していくと、リング8b,8cがそれぞれ開閉
弁体10及び排出弁体11の上端面を押し、これによっ
て最終的に図2の状態に戻る。したがって、補助チャン
バ2cから洗浄用流入孔3cを経由して流出孔3bに向
かう流路は開閉弁体10によって閉じられると同時に排
出弁体11によって排水口4bが塞がれ、更に弁体7の
導入孔7aが隔壁3の流入孔7aに整合すると共に流出
孔3bが開く。これにより、流入口2aからの給水は逆
止弁5を抜けてストレーナ6を捕捉網6bの外側から内
側に抜けて流出孔3bから下流へと供給され、ストレー
ナ6のクリーニング後の再給水が開始される。
【0044】このように、ストレーナ6の捕捉網6bの
目詰まりによるストレーナ自身の流路抵抗の増加によっ
て、作動軸8の移動による主チャンバ4内の逆流を引き
起こして捕捉網6bをその内側から外側に抜ける流れで
付着分を除去することができる。したがって、ストレー
ナ6を取り外してクリーニングすることは一切不要とな
り、一時的に湯水混合栓等の末端機器への給水及び給湯
が減少するだけで、ストレーナ装置1を分解したりする
ことなくストレーナ6を適正な状態に維持することがで
きる。
【0045】なお、ストレーナ6のクリーニングの際の
み、補助チャンバ2cから補助ストレーナ2dを給水が
通過するが、このクリーニングの頻度はそれ程高くはな
く通過水量もきわめて少ないて補助ストレーナ2dの目
詰まりの発生の可能性は非常に低く、この補助チャンバ
2cについてのクリーニングを行うことは実用上からみ
て不要であり、格別の保守点検の必要はない。
【0046】図4及び図5は別の実施例であり、先の例
と同じ部材については共通の符号で指示し、その詳細な
説明は省略する。
【0047】開閉弁体10をその閉弁方向に付勢する部
材として、圧縮の第1スプリング15を緩閉止ユニット
9のシリンダ9aの下端面との間に組み込む。また、排
出弁体11についても、引っ張りの第2スプリング13
に代えて、圧縮の第2スプリング16をストレーナ6の
下に位置して作動軸8に一体に固定した受座8fとの間
に備える。そして、先の例におけるリング8b,8cは
取り除き、開閉弁体10及び排出弁体11をその開弁方
向に引き上げるリング8d,8eのみを作動軸8に設け
ておく。
【0048】これらの圧縮の第1,第2スプリング1
5,16は、図5に示すように作動軸8が上昇してスト
レーナ6のクリーニングに状態にあるとき、開閉弁体1
0及び排出弁体11が環状座3h及びドレンプラグ4a
の着座面から離れて開弁する位置に設定可能なものであ
ればよい。
【0049】このような第1,第2スプリング15,1
6を備えるものにおいても、第3スプリング14に対す
るストレーナ6の目詰まりによる圧力損失との関係を先
の例と同様に持たせることにより、目詰まりが発生した
ときには図4の通水状態から作動軸8が図5に示すよう
に上昇し、補助チャンバ2cからの給水を主チャンバ4
内逆流させ、下端の排水口4bから排出することによっ
て、捕捉網6bの表面の付着物を引き剥がして洗い流す
ことができる。そして、緩閉止ユニット9によって作動
軸8が緩やかに下降していくことで、図4の元の通水状
態に復帰するが、開閉弁体10及び排出弁体11はそれ
ぞれ圧縮の第1,第2スプリング15,16によってそ
れぞれの着座面方向に付勢されるので、閉弁状態が確実
に維持される。
【0050】図6及び図7は更に別の実施例であって、
円筒状のストレーナの内部から外に向けて水が通過して
いく構成としたものである。なお、この例は図4及び図
5に示したものと基本的な構成は同じであり、同じ部材
については共通の符号で指示している。
【0051】図4及び図5の例と相違しているのはスト
レーナ6と弁体7の位置関係であり、図示のように、作
動軸8に対して軸線方向に移動可能とした弁体7の上に
ストレーナ6が同軸上で一体に固定されている。弁体7
は先の例のものと同一であって、ストレーナ6は先の例
の組み込み姿勢を上下反転して弁体7に固定され、その
上端の支持枠6aに第3スプリング14が連接され、下
端は弁体7の排出孔7bを含むように位置している。
【0052】図6の通常の状態では、図4の例と同様
に、弁体7はその導入孔7aを隔壁3の流入孔3aに連
通させると共に、流出孔3bよりも下に位置して流出口
2b側までの流路を接続している。そして、弁体7の中
に流入した水はその上部の排出孔7bからストレーナ6
の捕捉網6b内に入り込み、この捕捉網6bを外側に抜
けて流出クリーニング2b側へと向かう。
【0053】このようなストレーナ6の配置では、その
内部から外に抜ける水の流れとなるので、水垢等は捕捉
網6bの内周面に付着することになる。そして、先の例
と同様に、各スプリング14〜16のバネ定数や各弁体
7,10,11の受圧面積の関係を適正にすることによ
り、目詰まりが発生したときには図7に示すようにスト
レーナ6自身が受ける抵抗によって上昇する。このた
め、流入孔3a及び流出孔3bは弁体7によって閉じら
れると同時に、作動軸8の上側への変位によって開閉弁
体10及び排水弁体11がそれぞれ開弁する。したがっ
て、流入口2aからの水は補助チャンバ2cを通過する
流れに切り替わり、補助ストレーナ2dを経由した水が
環状座3hの連通孔3iから主チャンバ4に流れ込む。
その結果、捕捉網6bの外側から内側に水が抜けてこの
捕捉網6bの内周面の付着物を引き剥がしながら、水は
排出孔7bを経由して排水口4bから排出される。
【0054】クリーニングによってストレーナ6による
抵抗が減少していけば、図4及び図5の例と全く同様に
緩閉止ユニット9によって弁体7等の部材が緩やかに図
6の状態に復帰して、再びストレーナ6を通過する給水
を流出口2b側へ自動的に供給される。
【0055】なお、以上の例では、ストレーナ6は網目
状の捕捉網6bを流路内で展開するように配置したもの
を示したが、要は給水中の水垢や異物を捕捉する機能を
持つものであればよく、たとえば浄水器等の分野で採用
されているフィルタ等も適用することが可能である。
【0056】図8は図6及び図7の例において、ストレ
ーナを別の構成に置き換えた例を示す要部の縦断面図で
ある。
【0057】この例は、作動軸8に連接した弁体7にス
トレーナ20がカートリッジ式として着脱自在に取り付
けたものであり、ストレーナ20は中空円筒状のケース
21とその内部に封入したフィルタエレメント22とに
よって構成されたものである。ケース21はその下端に
排出孔7bに整合する連通孔21aを設けると共に周壁
には複数の流路孔21bを開け、通常の給水の場合には
排出孔7bからの水が流入してフィルタエレメント22
を抜けた後に流路孔21bから流出口2b側に供給され
る。
【0058】フィルタエレメント22は、たとえば濾紙
等をロールペーパー状に巻付けたりしたものが適用で
き、目詰まりが生じたときには先の例と同様に流路孔2
1bから連通孔21a側に抜ける水によって付着した異
物を引き剥がしてクリーニングすることができる。
【0059】また、ストレーナは中空状のものだけでは
なく、たとえば平板状に形成されていて主チャンバ4の
内部を上下に区画するように配置されるようなものであ
ってもよい。
【0060】更に、給水及び給湯用の配管系のほかに、
油圧回路等において作動油の炉過をするためのストレー
ナ装置にも本発明の適用できることは無論である。
【0061】
【発明の効果】本発明では、ストレーナに目詰まりを生
じたときにこのストレーナ自身の通過流体による圧力損
失の増大を起動源として、ストレーナに対して順方向の
通常の流体の流れ方向とは逆向きに流れを切換え、スト
レーナ表面の付着物を除去することができる。このた
め、ストレーナ装置からストレーナを取り外したりする
作業は一切不要となり、流体を吐出する末端の器具を多
数備えた配管系統の供給源側にストレーナ装置を備える
設備であっても、流体の供給が支障なく行われ、各末端
の器具の機能部の保全も図られる。
【0062】また、ストレーナをそのまま流路中に放置
したままでクリーニングが実行されるので、ストレーナ
装置を地中や壁等に埋め込むような設置とすることがで
き、供給源からの流体を多数の末端器具に分配するヘッ
ダに付帯するような配管も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のストレーナ装置を給水及び給湯ヘッ
ダの上流側に組み込んだ給水・給湯設備の概要を示す図
である。
【図2】 本発明のストレーナ装置の一実施例であって
通常の通水時の状態を示す縦断面図である。
【図3】 ストレーナのクリーニングに切り換わったと
きの縦断面図である
【図4】 別の実施例であって開閉弁体及び排出弁体の
閉弁を安定させた構成とした例の縦断面図である。
【図5】 図4の例においてストレーナのクリーニング
に切り換わったときの縦断面図である。
【図6】 ストレーナの内部から外側に給水が抜ける実
施例を示す縦断面図である。
【図7】 図6の例においてストレーナのクリーニング
に切り換わったときの縦断面図である。
【図8】 ストレーナの別の構成例であってケースの中
にフィルタエレメントを封入した例の要部の縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1 :ストレーナ装置 2 :ハウジング 2a:流入口 2b:流出口 3 :隔壁 3a:流入孔 3b:流出孔 3c:洗浄用流入孔 3h:環状座 3i:連通孔 4 :主チャンバ 4a:ドレンプラグ 4b:排水口 5 :逆止弁 6 :ストレーナ 6a:支持枠 6b:捕捉網 7 :弁体 7a:導入孔 7b:排出孔 8 :作動軸 8a:ピストン 9 :緩閉止ユニット 9a:シリンダ 9b:圧力室 9c:減圧板 9d:小孔 9e:スプリング 10 :開閉弁体 11 :排出弁体 12 :第1スプリング 13 :第2スプリング 14 :第3スプリング 15 :第1スプリング 16 :第2スプリング

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通過流体に対してその上流側と下流側の
    境界を区画して配置され、前記通過流体の下流側への流
    れを許すと共に前記通過流体から異物等を捕捉するスト
    レーナを備えたストレーナ装置であって、前記ストレー
    ナを前記流体の通過方向に移動可能に流路内に配置し、
    前記ストレーナに向かう供給流路とは別系統で前記スト
    レーナの下流側に連通させる補助流路を備え、前記スト
    レーナの異物捕捉部の目詰まりによる抵抗の増大によっ
    て前記ストレーナが下流側に向けて変位するとき、前記
    ストレーナの上流側からの流体の供給停止と前記補助流
    路からの前記ストレーナに向けての流体の供給開始とを
    連動させると共に前記ストレーナを上流側に向けて抜け
    る補助流路からの流体を系外に排出させる連動手段を備
    えてなるストレーナ装置。
  2. 【請求項2】 流体の流入口と流出口とを備えると共に
    これらの間の流路に設けた主チャンバの中に前記ストレ
    ーナを移動可能に設け、前記連動手段は、前記ストレー
    ナと一体に移動して前記流入口から流出口までの流路を
    前記主チャンバ内を連通路として該連通路を開閉可能な
    主弁と、前記ストレーナの移動に連動して前記補助流路
    から前記ストレーナに向かう流路を開閉する開閉弁と、
    同様に前記ストレーナの移動に連動し前記ストレーナの
    上流側に抜けた流体を前記主チャンバから外部に排出す
    る排出弁とを含む請求項1記載のストレーナ装置。
  3. 【請求項3】 前記連動手段は、前記ストレーナ及び弁
    体と一体とし且つ前記ストレーナの移動方向の下流側及
    び上流側に突き出した作動軸を備え、前記開閉弁及び排
    出弁と前記作動軸との間を、前記ストレーナが下流側に
    変位し且つ前記主弁が流路を閉じたときのみそれぞれ開
    弁させる連接関係としてなる請求項2記載のストレーナ
    装置。
  4. 【請求項4】 前記作動軸は、前記ストレーナの下流側
    への変位によって同時に移動完了した後に該作動軸を元
    の原点位置に緩やかに復帰させる動作遅延機構に連接し
    てなる請求項3記載のストレーナ装置。
  5. 【請求項5】 前記動作遅延機構は、前記ストレーナの
    下流側への変位方向の前記作動軸の先端に設けたピスト
    ンを摺動自在に収納したシリンダと、該シリンダ内であ
    って前記ピストンとの間の空間によって形成され且つ前
    記主チャンバ内に微小流路によって連通した圧力室とを
    含む請求項4記載のストレーナ装置。
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