JP3421372B2 - 電子部品実装機と部品吸着不良管理方法 - Google Patents

電子部品実装機と部品吸着不良管理方法

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JP3421372B2 JP00324993A JP324993A JP3421372B2 JP 3421372 B2 JP3421372 B2 JP 3421372B2 JP 00324993 A JP00324993 A JP 00324993A JP 324993 A JP324993 A JP 324993A JP 3421372 B2 JP3421372 B2 JP 3421372B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品実装機と部品
吸着不良管理方法とに関し、特に、作業履歴記録機構を
有する電子部品実装機と、不良発生時刻の作業記録を追
跡して不良発生原因を特定する部品吸着不良管理方法と
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来例の電子部品実装機の作業履歴記録
機構では、図9〜図11に示すように、ノズル別、カセ
ット別、Z番号(カセット位置)別に、所定期間内の、
未吸着、立吸着、回転吸着、配設エラー、認識異常等の
各種エラー率が棒グラフの下から積み重ねられて集計さ
れている。従って、従来の部品吸着不良管理方法では、
上記の集計から、ノズル別、カセット別、カセット位置
別に、どのノズル、どのカセット、どのカセット位置に
夫々どの種の不良が多いかを判定し、不良率が高い因子
から順番に何時、何処で、どのようにして不良が発生し
たかを再調査し、対策を実施している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来例
の構成では、下記の問題点がある。
【0004】第1に、或る期間内に、どのノズル、どの
カセット、どのカセット位置に夫々どの種の不良が多い
かを特定することはできるが、常時監視している作業者
はいないので、その不良がどの時刻にどのようにして発
生したかが判らず、その原因を特定するには、調査者
が、不良が、何時、何処で、どのようにして発生したか
を、作業現場に行って改めて調査検討する必要があり、
手数がかかるだけでは無く、真の不良原因の特定が困難
であるという問題点がある。
【0005】第2に、上記のように、不良率の集計が或
る期間内のトータル集計なので、不良要因が複数重なっ
た場合、例えば、或るノズルを或るZ番号で使用した場
合に不良発生率が大きいというような場合に、それらの
組合せを特定することが困難であり、又、部品カセット
やノズルの交換等の影響がある場合には、これらを分離
して特定することが極めて困難であるという問題点があ
る。
【0006】本発明は、上記の問題点を解決し、作業履
歴と作業時刻とを組み合わせた生産履歴ファイルを作成
・記憶する情報組合せ記憶手段を有する電子部品実装機
と、不良発生時刻の作業条件を特定できる部品吸着不良
管理方法とを提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電子部品実装機
は、上記の課題を解決するために、部品供給部に部品カ
セットの配置位置毎に取付けられ、部品カセットに取付
けられたバーコード、ICカード等の情報記録媒体から
その部品カセットに関する情報を読み取って出力する
共に部品吸着時に自らの配置位置を示すZ番号を出力す
カセット情報読取手段と、ノズルに取付けられたバー
コード、ICカード等の情報記録媒体からそのノズルに
関する情報を読み取って出力するノズル情報読取手段
、前記部品カセットに関する情報と前記ノズルに関す
る情報と前記Z番号に関する情報と所定の各種作業履歴
とをそれらの作業時刻と組み合わせて生産履歴ファイル
として記憶する情報組合せ記憶手段とを有することを特
徴とする。
【0008】本発明の部品吸着不良管理方法は、上記の
課題を解決するために、部品供給部に部品カセットの配
置位置毎に取付けられたカセット情報読取手段によっ
て、電子部品実装機が実装に使用する部品カセットに取
付けられたバーコード、ICカード等の情報記録媒体か
らその部品カセットに関する情報を読み取って出力する
と共に部品吸着時に自らの配置位置を示すZ番号を出力
し、ノズル情報読取手段によって電子部品実装機が実装
に使用するノズルに取付けられたバーコード、ICカー
ド等の情報記録媒体からそのノズルに関する情報を読み
取って出力し、情報組合せ記憶手段によって、前記部品
カセットに関する情報と前記ノズルに関する情報と前記
Z番号に関する情報と所定の各種作業履歴とをそれらの
作業時刻と組み合わせて生産履歴ファイルを作成して記
憶し、前記情報組合せ記憶手段から、所定のタイミング
で、生産履歴ファイルを読み出し、各部品カセット、各
ノズル、各Z番号毎に作業時刻をキーにして不良率を走
査し、不良率が合格基準を越える作業時刻を確認し、前
記作業時刻前後の前記生産履歴ファイルから、管理限界
を越える不良率発生の原因を特定することを特徴とす
る。
【0009】
【作用】本発明の電子部品実装機と部品吸着不良管理方
法は、使用ノズルと、使用部品カセットと、使用部品カ
セットの設置位置に関する情報を収集し、これらの情報
と所定の各種作業履歴とをそれらの作業時刻と組み合わ
せて生産履歴ファイルを作成し、これを情報組合せ記憶
手段が記憶し、不良発生原因を検討する際に、この生産
履歴ファイルを読み出すことによって、前記作業時刻を
キーにして、あたかも、作業者が常時監視していたかの
ように検討できることに特徴があり、下記の作用を有す
る。
【0010】先ず、本発明は、カセット情報読取手段に
よって、電子部品実装機が実装に使用する部品カセット
に取付けられたバーコード、ICカード等の情報記録媒
体からその部品カセットに関する情報を読み取り、これ
を、情報組合せ記憶手段に出力すると共に部品吸着時に
自らの配置位置を示すZ番号を出力する。
【0011】次に、本発明は、ノズル情報読取手段によ
って電子部品実装機が実装に使用するノズルに取付けら
れたバーコード、ICカード等の情報記録媒体からその
ノズルに関する情報を読み取り、これを、情報組合せ記
憶手段に出力する。
【0012】
【0013】又、本発明は、前記情報組合せ記憶手段に
よって、電子部品実装機が作業した総ての作業履歴、即
ち、カセット交換、ノズル交換、不良発生、各種メンテ
ナンス内容等を、それらの作業時刻と組み合わせて生産
履歴ファイルとして記憶する。
【0014】そして、本発明は、所定のタイミングで、
前記情報組合せ記憶手段から、生産履歴ファイルを読み
出し、各部品カセット、各ノズル、各Z番号毎に作業時
刻をキーにして不良率を走査し、不良率が合格基準を満
たさない場合の作業時刻を確認し、各部品カセット、各
ノズル、各Z番号毎に、前記確認した作業時刻の前後に
おける前記各種作業履歴を読み出して、高不良率発生と
前記各種作業履歴との関連を追跡し、高不良率発生の原
因を特定する。
【0015】上記のようにして、本発明は、各部品カセ
ット、各ノズル、各Z番号毎に、総ての作業履歴内容
を、時刻と組み合わせて生産履歴ファイルとして記憶し
ているので、後日、不良発生原因を検討する際に、記録
された作業時刻をキーにして、あたかも、作業者が常時
監視していたかのように、不良発生時刻に、どの部品を
収納したどのカセットを使用したか、どのノズルでどの
部品を実装したか、どのノズルがどのZ番号、即ち、ど
の位置でどの部品を吸着したか、不良発生時刻の前後
に、カセットを取り替える、ノズルを取り替える、何ら
かのメンテナンス作業を行った、かを短時間に容易に確
認することができ、不良原因の特定が容易になる。
【0016】
【実施例】本発明の部品吸着不良管理方法を使用する電
子部品実装機の一実施例を図1〜図8に基づいて説明す
る。
【0017】図4に示す従来の電子部品実装機に対し
て、図4の部品供給部1には、図2に示すように、部品
カセット9の配置位置、即ち、Z番号で示される配置位
置毎にカセット情報読取手段11を取り付け、部品カセ
ット9に情報記録媒体12を取付ける。図2の、10は
リール、13は電子部品実装機、15は基板である。
【0018】このカセット情報読取手段11と情報記録
媒体12との動作を図2に基づいて説明する。生産準
備、部品切れ等で、部品カセット9を交換すると、前記
カセット情報読取手段11が、部品カセット9に取り付
けられたバーコード、ICカード等の情報記録媒体12
から、その部品カセット9に関する情報を読み取り、こ
の情報を、そのカセット情報読取手段11が取付けられ
ている配置位置のZ番号と共に、制御部16のメモリ1
9に出力する。制御部16は、出力されて来た情報を、
時刻と組み合わせて、図5に示すような生産履歴ファイ
ルとしてメモリ19に記憶する。
【0019】又、図4に示す従来の電子部品実装機に対
して、ノズル交換部4には、図3に示すように、ノズル
情報読取手段7を取り付け、図4のノズル2に対して
は、図3のノズル14に示すように情報記録媒体8を取
付ける。ノズル保持部6は夫々の対象部品に適した各種
のノズル14を保持しており、実装を行う場合に、対象
部品に適したノズル14を移動体5にセッティングして
作業するが、そのセッティングの際に、ノズル情報読取
手段7がノズル14の情報記録媒体8からそのノズルに
関する情報を読み取る。
【0020】このノズル情報読取手段7と情報記録媒体
8との動作を図3に基づいて説明する。生産準備等で、
ノズル14を交換すると、前記ノズル情報読取手段7
が、ノズル14に取り付けられたバーコード、ICカー
ド等の情報記録媒体8から、そのノズル14に関する情
報を読み取り、この情報を図2の制御部16のメモリ1
9に出力する。制御部16は、出力されて来た情報を、
時刻と組み合わせて、図5に示すような生産履歴ファイ
ルとしてメモリ19に記憶する。
【0021】又、制御部16は、NCデータに規定され
た作業条件および部品カセット交換、ノズル交換、作業
者が行ったメンテナンス作業等の別に決められた所定の
記録を、時刻と組み合わせて、図5に示すような生産履
歴ファイルとしてメモリ19に記憶する。
【0022】次に、図1のフローチャートに基づいて、
本実施例を説明する。
【0023】図1に示すように、電子部品実装機側のフ
ローチャートと、部品吸着不良管理側のフローチャート
とがある。
【0024】電子部品実装機側で、ステップ#1におい
て、NCデータ1ブロック分をロードし、ステップ#2
に進む。
【0025】ステップ#2において、前記NCデータよ
り、前記図3に示すように、使用するノズル14を読み
出して、そのノズル14を移動体5にセッティングし、
ノズル情報読取手段7がノズル14の情報記録媒体8か
らそのノズル14の情報を読み出して、出力し、ステッ
プ#3に進む。
【0026】ステップ#3において、前記図2に示すよ
うに、使用する部品カセット9を読み出して、その部品
カセット9から部品を吸着するが、その際に、カセット
情報読取手段11が部品カセット9の情報記録媒体12
からその部品カセット9の情報を読み出して、出力し、
ステップ#4に進む。
【0027】カセット情報読取手段11部品カセット
9の設置位置であるZ番号毎に設けられているが、ステ
ップ#4においてカセット情報読取手段11は自らの配
置位置を示すZ番号を出力し、ステップ#5に進む。
【0028】ステップ#5において、作業者が、メンテ
ナンス情報を制御部16に入力し、ステップ#6に進
む。
【0029】ステップ#6において、制御部16が、上
記の各種情報を受け、所定の作業条件と共に、時刻と組
み合わせて、図5に示す生産履歴ファイルを作成し、メ
モリ19に出力する。そして、ステップ#7に進む。
【0030】ステップ#7において、メモリ19が、上
記の生産履歴ファイルを記憶するが、この生産履歴ファ
イルは図2に示すように、ディスプレイ17に表示で
き、ステップ#8に進む。
【0031】ステップ#8において、NCデータの1ブ
ロック分の終了を判断し、終了であれば終了し、否であ
れば、開始に戻る。
【0032】次に、部品吸着不良管理側で、ステップ#
9において、所定のタイミングで、例えば、図5に示
す、t4、t5・・・のタイミングでNCデータの1ブ
ロック分のデータを読み取り、ステップ#10に進む。
【0033】ステップ#10において、各ノズル、部品
カセット、Z番号毎に、時間軸をキーにして、図6、図
7、図8に示すように、トータルの不良率を求め、ステ
ップ#11に進む。
【0034】ステップ#11において、図6、図7、図
8に示すように、トータルの不良率を、不良率の管理限
界n1、n2、n3で管理し、トータルの不良率が前記
管理限界を越えない場合は、ステップ#9に戻り、図6
のt5に示すように越えた場合は、ステップ#12に進
む。
【0035】ステップ#12において、不良率が管理限
界n1、n2、n3を越えた時刻前後について、各検査
項目別の不良率を調べ、異常が無い検査項目を不良原因
対象から外して行き、ステップ#13に進む。
【0036】ステップ#13において、ステップ#12
の作業を続けて不良原因を絞り込んで原因を特定し、終
了する。
【0037】
【0038】
【発明の効果】本発明は、使用するノズル、部品カセッ
ト等の情報記録媒体から情報を読み出す手段を有し、制
御部が、上記で得られた情報およびNCデータ等の作業
情報を時刻と組合せた生産履歴ファイルとしてメモリに
記憶するので、この生産履歴ファイルから、作業者が常
時監視していたように、不良発生原因を容易に迅速に特
定でき、不良発生防止処理を、迅速・確実に行えるとい
う効果を奏する。
【0039】又、本発明は、生産履歴ファイルから、先
ず、トータル不良率の管理によって、トータル不良率が
管理限界を越える時刻を検出した後に、その時刻前後の
生産履歴ファイルを詳細に検討して不良発生原因を特定
するので、不良発生原因調査作業に無駄が無く、不良発
生原因を、効率良く、迅速に、容易に特定できるという
効果を奏する。
【0040】又、従来例では、或る期間毎のトータル不
良率で管理しているので、不良に複数の要因が重複した
場合に、どの要因が重複したかの特定が困難であった
が、本発明では、不良発生時刻前後の各種要因を時刻を
キーにして、検討できるので、複数の要因が重複して関
係していても、それらの複数の要因の特定が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のフローチャートである。
【図2】本発明の電子部品実装機の一実施例の部品カセ
ット情報読み取り機構と部品吸着不良管理機構との構成
図である。
【図3】本発明の電子部品実装機の一実施例のノズル情
報読み取り機構の構成図である。
【図4】従来例の電子部品実装機の斜視図である。
【図5】本発明の生産履歴ファイルの一実施例である。
【図6】本発明のノズル毎の不良率管理図である。
【図7】本発明のカセット毎の不良率管理図である。
【図8】本発明のZ番号毎の不良率管理図である。
【図9】従来例のノズル毎の不良率管理図である。
【図10】従来例のカセット毎の不良率管理図である。
【図11】従来例のZ番号毎の不良率管理図である。
【符号の説明】
4 ノズル交換部 5 移動体 6 ノズル保管部 7 ノズル情報読取手段 8 情報記録媒体 9 部品カセット 11 カセット情報読取手段 12 情報記録媒体 13 電子部品実装機 14 ノズル 16 制御部 19 メモリ(情報組合せ記憶手段)
フロントページの続き (72)発明者 中尾 佳史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−52959(JP,A) 特開 平2−130897(JP,A) 特開 平5−198978(JP,A) 特開 平6−6098(JP,A) 特開 平6−169192(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 13/04 H05K 13/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部品供給部に部品カセットの配置位置毎
    に取付けられ、部品カセットに取付けられたバーコー
    ド、ICカード等の情報記録媒体からその部品カセット
    に関する情報を読み取って出力すると共に部品吸着時に
    自らの配置位置を示すZ番号を出力するカセット情報読
    取手段と、ノズルに取付けられたバーコード、ICカー
    ド等の情報記録媒体からそのノズルに関する情報を読み
    取って出力するノズル情報読取手段と、前記部品カセッ
    トに関する情報と前記ノズルに関する情報と前記Z番号
    に関する情報と所定の各種作業履歴とをそれらの作業時
    刻と組み合わせて生産履歴ファイルとして記憶する情報
    組合せ記憶手段とを有することを特徴とする電子部品実
    装機。
  2. 【請求項2】 部品供給部に部品カセットの配置位置毎
    に取付けられたカセット情報読取手段によって、電子部
    品実装機が実装に使用する部品カセットに取付けられた
    バーコード、ICカード等の情報記録媒体からその部品
    カセットに関する情報を読み取って出力すると共に部品
    吸着時に自らの配置位置を示すZ番号を出力し、ノズル
    情報読取手段によって電子部品実装機が実装に使用する
    ノズルに取付けられたバーコード、ICカード等の情報
    記録媒体からそのノズルに関する情報を読み取って出力
    、情報組合せ記憶手段によって、前記部品カセットに
    関する情報と前記ノズルに関する情報と前記Z番号に関
    する情報と所定の各種作業履歴とをそれらの作業時刻と
    組み合わせて生産履歴ファイルを作成して記憶し、前記
    情報組合せ記憶手段から、所定のタイミングで、生産履
    歴ファイルを読み出し、各部品カセット、各ノズル、各
    Z番号毎に作業時刻をキーにして不良率を走査し、不良
    率が合格基準を越える作業時刻を確認し、前記作業時刻
    前後の前記生産履歴ファイルから、管理限界を越える不
    良率発生の原因を特定することを特徴とする部品吸着不
    良管理方法。
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