JP3420571B2 - 形状記憶金属アクチュエータからなるグリッパーを備えた自動サンプリング器 - Google Patents

形状記憶金属アクチュエータからなるグリッパーを備えた自動サンプリング器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】この発明は、自動サンプリング器に係わ
り、特に、例えば、サンプルの変形を調べるために、試
料容器をサンプルトレイから分析機に移したり、又は、
分析機から運び出すようにした自動サンプリング器に関
する。
【0002】発明の背景 従来から、サンプルのある特性を調べるために、選択さ
れたサンプルの熱の関数としての熱分析を行うために、
微分走査熱量計(DSC)や熱比重分析機(TGA)を
用いることが知られている。しばしば、多くの数のサン
プルの測定を行うことが必要になることがある。従っ
て、一般に呼ばれているところの、サンプルの操作を機
械化することが望まれ、また、そのようなことが知られ
ている。
【0003】一つの自動サンプリング器としては、ラン
グによる米国特許第5,398,556に示されてい
る。ラング特許は、垂直グリッパー部材と、複数の試料
容器を支持するための回転可能なサンプル板とで構成さ
れた装置を開示している。試料容器は、サンプル板を回
転させることで、DSC又はTGAのような本体部の測
定場所に移され、試料容器が、グリッパーの下に置かれ
る。そして、モータで駆動されるグリッパーが下降し、
グリッパーに取り付けられたグリッパー指部が、試料容
器をつかむ。グリッパーを上昇させることで、容器は、
サンプル板から上昇する。そして、サンプル板の凹み部
が、グリッパーの下に位置するまで、サンプル板が回転
する。次に、グリッパーが、サンプル板の凹み部を通っ
て下降し、試料容器を、グリッパーの直下である測定位
置に置く。グリッパー指部をはなすことで、試料容器は
測定位置に置かれる。
【0004】ラング特許で示されたグリッパーは、二つ
の異なる駆動モータと一つのカムメカニズムで駆動され
るが、把持操作がモータにより駆動される点において、
特に、不利な点を有するものである。ラングの’566
特許による挟持装置は、多くの可動部品を備えている点
おいて、構成が複雑であり、もし、モータがグリッパー
を多めに駆動したり、又は、駆動量が少ない場合、サン
プルを置く位置のエラーが発生する。この装置は、ま
た、試料容器テーブルが回転する点においても好ましく
ない。ユーザは、試料容器テーブルが取り去られ、追加
のサンプルが再び載せられる前に、サンプル工程が終わ
るまで、待たなくてはならない。
【0005】従って、求められる自動サンプリング器
は、グリッパーを有し、多くの可動部品を必要としない
自動サンプリング器であって、挟持動作がモータにより
駆動されるものでなく、更に、固定されたサンプルテー
ブルを有する自動サンプリング器である。この場合、サ
ンプルテーブルは、本体部が選択されたサンプルの分析
を行っている間に、少なくとも部分的に、再び装填され
るものが好ましい。
【0006】発明の概要 従って、本発明の目的は、従来の自動サンプリング器に
比べて、比較的少ない数の可動部品を備えた自動サンプ
リング器を提供することである。
【0007】本発明の他の目的は、把持メカニズムのグ
リップ動作と解放動作の為の駆動モータをなくした自動
サンプリング器を提供することである。
【0008】更に、本発明の他の目的は、固定されたサ
ンプルトレイテーブルを備えた自動サンプリング器を提
供することである。
【0009】更に、本発明の他の目的は、本体部が選択
されたサンプルの分析を行っている間に、少なくとも部
分的に、再び装填され、若しくは、装填が解除されるよ
うにしたサンプルトレイテーブルを備えた自動サンプリ
ング器を提供することである。
【0010】更に、本発明の他の目的は、従来の本体部
のカバーを改造することなく、このカバーの合うように
した自動サンプリング器を提供することである。
【0011】更に、本発明の他の目的は、信頼性高く、
使用法が簡単で、製造コストが安価で、しかも、維持コ
ストが安価な自動サンプリング器を提供することであ
る。
【0012】上記従来技術の欠点を改良し、上記した目
的と利点を達成する為に、本発明の自動サンプリング器
は、基板部と、この基板部に固定された着脱自在な少な
くとも一つの容器トレイと、前記基板部の上に位置し、
前記試料容器に近接して設けられた容器試料容器操作装
置とで構成される。
【0013】試料容器操作装置は、細長く延びたグリッ
パーハウジングで構成される。スプールのような可動部
材が、グリッパーハウジング内に設けられ、上部位置と
下部位置間を動く。このスプールは、スプールの外側に
沿って設けられた、実質的に互いに等間隔に形成された
複数の溝を有している。
【0014】複数のグリッパー指部は、前記グリッパー
の末端から突出していて、開位置と閉位置間で動く。そ
れぞれのグリッパー指部は、スプールの溝内に位置して
いる。閉位置において、グリッパー指部は、試料容器を
つかみ、支持しまた運び、開位置においては、グリッパ
ー指部は、試料容器をはなす。
【0015】形状記憶金属は、グリッパーハウジング内
に設けられ、ロッドのそばに設けられている。形状記憶
金属に熱が加えられた時、熱がこの金属の温度を上昇せ
しめ、金属は、相転移を受け、縮み収縮する。この金属
が収縮したとき、ロッドを引き上げ、スプールを下部位
置から上部位置に上昇させる。スプールが、上部位置に
きたとき、グリッパー指部を、閉位置から開位置に動か
す。
【0016】この自動サンプリング器は、グリッパー
が、トレイ上の試料容器を操作している間、動かない少
なくとも二つの試料容器トレイを含む。グリッパーがト
レイ上の容器を操作している間、操作者は、他の試料ト
レイを載せたり、降ろしたりすることが出来る。これ
は、自動サンプリング器が、他の付加的なサンプルを載
せたり、使われたサンプルを降ろしたりするに、自動
サンプリング器が終了するまで、操作者が待つ必要がな
くなるので、時間を節約する事が出来る。
【0017】本発明とその特徴、利点は、添付した図面
を参照するとき、以下の詳細な記載から更に明らかにな
るであろう。
【0018】
【実施例】図を参照すると、本発明の自動サンプリング
器は、符号10で示されている。説明を明瞭にするた
め、自動サンプリング器の全ての部品が図示されていな
く、且つ、マークされていない。この記述において用い
られているように、「上に」、「下に」、「頂部」、
「底部」は、図1で示された自動サンプリング器10に
基づく。
【0019】図1を参照すると、本発明の自動サンプリ
ング器10は、例えば、微分走査熱量計(DSC)や熱
比重分析機(TGA)の本体部と共に用いられるように
設計されている。従来から知られているように、DSC
やTGAが、サンプルのある特性を調べるために、選択
されたサンプルを熱の関数として熱分析を行う。又、自
動サンプリング器10は、他の知られている分析装置と
共に使用されることも理解するべきである。ここで議論
される装置は、簡単のために、DSC及びTGAに限定
したが、本発明は、これらの装置に限定されるものでは
ない。
【0020】操作を開始する前に、操作データが、当業
者によって知られているキーボード(図示していない)
と表示手段(図示していない)を介して、オペレータに
よって、本発明の自動サンプリング器10のコンピュー
タ(図示していない)に供給される。或いは、自動サン
プリング器10のコンピュータは、ホストコンピュータ
によりに供給されるコンピュータプログラムによって駆
動されるようにしても良い。このようなホストコンピュ
ータとしては、PyrisTM (登録商標ピリス)として
知られている、パーキン−エルマーコーポレーションか
ら販売されているものがある。
【0021】図1−3、5、6に最も良く示されている
ように、本発明の自動サンプリング器10は、ベース板
14と、ベース板14に取り付けられた基板部15と、
基板部15に固定された着脱自在な少なくとも一つの容
器トレイと、前記基板部15の頂部に位置し、前記試料
容器16に近接して設けられた、試料容器を20を操作
するための試料容器操作装置18とで構成される。
【0022】ベース板14は、どのような適当な材料で
形成しても良いが、アルミニウムで形成することが望ま
しい。また、操作装置18を本体部(図1)に接続でき
れば、どのような体裁でもよい。図5に示されたベース
部14は、操作装置18を本体部に接続するための一つ
の実施例を示したものである。この場合、本体部は、T
GAである。また、図6に示されたベース部14は、操
作装置18を本体部に接続するための他の実施例を示し
たものである。この場合、本体部は、DSCである。
【0023】図3、5、6を参照すると、ベース板1
4、14Aは、本体部12を操作装置18に接続するた
めのコネクタ22、22Aをそれぞれ備えている。ベー
ス板14、14Aは、それぞれ、複数の組み付け用の孔
24、24Aをそれぞれ備え、この孔を介して、ねじが
挿入され、ベース板14、14Aが、本体部(図1)に
接続される。ベース板14、14Aは、炉用のアクセス
ホール26、26Aをそれぞれ備え、この孔を介して、
試料容器20(図7、8)が本体部に落とされる。そし
て、容器20は、分析のために、予め決められた温度に
加熱される。ベース板14は、また、熱結合用の孔28
を備えている。
【0024】図1、2を参照すると、本発明の自動サン
プリング器10は、更に、基板部15に着脱自在に固定
された少なくとも一つの試料容器トレイ16と、試料容
器20を受け入れるための複数の凹み部30、30Aと
で構成している(図7、8)。好ましい実施例では、自
動サンプリング器10は、二つの試料容器トレイ16、
16Aで構成している。トレイ16、16Aは、それぞ
れ特有の試料容器20を保持するように設計されてい
る。例えば、トレイ16は、22の試料容器20を保持
でき、トレイ16Aは、23の試料容器20を保持でき
るようになっている。この特徴は、オペレータが、間違
って、トレイ16Aの位置にトレイ16を置かないよう
にすることを保証するのに役立つものであり、又、この
逆も保証するものである。トレイ16、16Aのそれぞ
れの凹み部30、30Aには、それぞれのサンプルを容
易に識別出来るように、特別の識別番号が付されてい
る。
【0025】更に、トレイ16、16Aは、頂部、底部
と、底部に設けられた少なくとも一つの位置決め用のピ
ン31を受け入れるための凹み部とが設けられている。
この位置決め用のピン31は、基板部15に設けられて
いる。トレイ16を位置決めするための位置決め用のピ
ンは、トレイ16Aを位置決めするための位置と異なる
位置に設けられている。このように構成することで、ト
レイ16をトレイ16Aの場所に挿入することを防ぎ、
また、トレイ16Aをトレイ16の場所に挿入すること
を防ぐものである。
【0026】自動サンプリング器10は、図2、3に最
も良く示されているように、試料容器操作装置18を備
えている。試料容器操作装置18は、矢印19(図2)
に示されているように回転方向に動き、また、矢印21
(図3)に示されているように垂直方向に動くように構
成されている。このように二つの方向に動くことで、試
料容器操作装置18が、それぞれの容器にアクセスする
ことができ、また、容器を容器トレイ16、16Aか
ら、ベース板14の炉アクセス用の孔26、26Aを介
して、本体部の加熱炉に運び、更に、容器トレイ16、
16Aの適当な位置に戻すことを可能にしている。二つ
の方向に動くことは、更に、グリッパー32が加熱炉の
蓋にアクセス出来るように、十分な範囲で動くことを可
能にしている。
【0027】図3、4を参照すると、試料容器操作装置
18は、細長のグリッパーハウジングを有するグリッパ
ー32を設けている。スプールのような可動部材36
は、グリッパーハウジング34内に設けられ、上部位置
(図4B)と下部位置(図3、4)間を動く。グリッパ
ー32は、更に、グリッパーハウジング34の一端から
延びているグリッパー指部40、42、44を備えてい
る。
【0028】スプール36は、38のような複数の溝を
備え、これらの溝は、互いに間隔を有し、しかも、スプ
ール36の頂部から、その底部まで延びている。望まし
くは、溝38は、実質的に等間隔に形成されている。溝
38は、グリッパー指部40、42、44を所定の位置
に保持し、且つ、それらを互いに等間隔に保持する。最
も好ましい実施例では、溝38とグリッパー指部40、
42、44は、約120度離れていることが望ましい。
スプール36の溝38の数は、好ましくは、グリッパー
指部の数に対応している。また、溝38の数と40のよ
うなグリッパー指部の数は、ユーザの要望により変化す
るものである。
【0029】スプール36は、また、ロッド部材48を
含んでいる。ロッド48は、どのような適当な材料で形
成しても良いが、ナイロンのような熱を吸収しない材料
で形成することが望ましい。スプール36は、スプール
36を貫通する孔46により、実質的に空洞になってい
る。スプール36の底部に形成された凹部には、ロッド
48を収納するような大きさと形状の肩部が形成されて
いる。しかし、スプール36は、グリッパー指部を所定
の場所に保持し、且つ、上部位置と下部位置間をスムー
ズに、しかも、確実に動けば、どのように設計しても良
い。
【0030】明細書及び図3、4、4A、4B、7〜9
に最良に示される如く把持部32は複数のグリッパー指
部40、42、44を具備している(各指はすべての図
面に必ずしも示されていない。)。各グリッパー指部4
0、42、44はスプール36の溝部38に設けら
れ、グリッパー筐体34の末端の端部から突出してい
る。グリッパー指部40、42、44は標本容器20又
は炉の蓋52を解放するための開放位置(図4B、8)
把持する把持位置(図3、4、7、9)の間で移動
可能である。
【0031】固定部材62は、グリッパーハウジング3
4の内側で、且つスプール36とグリッパ32の頂部
間に位置している。固定部材62はグリッパー指部4
0、42、44の先端を受入れ、それらを動作中適切に
配置し続ける。固定部材62は適切な材料ならどれを用
いても製造可能であるが、アルミニウムで製造されるの
が好ましい。
【0032】形状記憶型金属ワイヤ54は上部位置及び
下部位置の間でスプール36を移動するのに用いられ
る。いずれかの適切な形状記憶金属が使用可能であり、
好適な実施例では、該金属はニッケル・チタン合金を含
んでいる。形状記憶型金属54はUMS(スイス金属工
業)社により市販されている。その最も好適な実施例に
おいて、形状記憶金属54は約0.15mmの直径を有
する。
【0033】図4、4A、4Bに最もよく示されるよう
に、形状記憶金属54はグリッパーハウジング34の内
側に位置し、スプール36を駆動する。ワイヤ54はス
プール36を駆動するようにいずれかの適切な方法で構
成可能であり、図示され説明された実施例は最も好適な
ものであることを理解すべきである。
【0034】ワイヤ54は以下のようにグリッパーハウ
ジング32内に配列される。ワイヤ54はねじ56から
出発し、端子ブロック57の(図示されてない。)金属
板の下に伸びており、偏心ねじ58とそれからローラ6
0(テフロン製であるのが好ましい)のまわりを通り
固定部材62のチャンネルを通って、スプール36の底
面に位置するロッド48の回りを通り、グリッパーハウ
ジング34を通ってスプール60とローラ58の回り
通り、ねじ56で終了する。ワイヤ54にかかる張力は
偏心ねじ58を回転して調節されるが、このねじは工場
で完成されるのが好ましい。
【0035】普通当該技術で公知の(図示されていな
い)電圧源が電気的接続ワイヤ64に接続され、所定量
の電圧を56において形状記憶金属ワイヤ54に印加し
いる。好適な実施例において、オペレータは約4ボル
トを該ワイヤ54に印加する。電圧が電気接続部64を
介して形状記憶金属54に印加されると、形状記憶金属
54は加熱され、ワイヤ54を収縮させる相変移を受け
る。ワイヤ54が縮むと、スプール36を下部位置(図
4)から上方にグリッパーハウジング34(図4A)を
通って上部位置(図4B)まで移動せしめる。上部位置
へのスプール36の移動は把持用指40、42、44を
把持位置(図4)から開放位置(図4B、8)まで移動
させる。
【0036】電気接続部を介してワイヤ54を加熱する
ことは所望の相変化を実施するための最も通常の好適な
方法であることを理解すべきである。然しながら相変化
をひきおこすために何等かの適切な手段が使用可能であ
る。ワイヤ54を加熱する他の適切な手段は、例えば開
放式火炎を含んでいる。
【0037】最も好適な方法は、夫々の把持用指部4
0、42、44がにかわ付けなどにより試料容器20に
最も近い端部にブッシング66、68、70(図4、4
A、4Bに最も良く示されている)を付着させたことで
ある。夫々のブッシング66、68、70は、炉のカバ
ー52の蓋53を受け入れるために72のようなくぼん
だ部分を有している。図9参照のこと。容器20に比較
すると、カバー52は比較的重いので、ブッシング6
6、68,70は炉のカバー52の操作を容易にする。
然しながら、ブッシング66、68、70は、容器20
が比較的軽量であるので試料容器20を駆動することは
不必要である。容器20を駆動するには摩擦力のみで十
分である。
【0038】試料操作装置18は、矢印19(図2)の
示す回転方向と矢印21(図3)の示す垂直方向の両方
向において、及び複数のステッパーモータ74、75に
より場所から場所へ移動する。然しながら、機械的手
段、油圧手段、又は磁気的手段或はそれらの組合せの如
きマニピュレータ18を動かすのに何等か適切な手段が
使用可能であることが理解されるべきである。
【0039】図2〜4を参照すれば、当該技術分野で公
知の従来のステッパーモータ74は試料駆動装置18を
水平面で回転させる。何等かの適切なステッパーモータ
が使用可能である。商品名「エアパックス」で市販のス
テッパーモータであって、シリアル番号M82101−
P2を有し次の特性をもつものが好適である。即ち、電
圧=12ボルト;オーム/コイル=110;度/ステッ
プ=7.5°。固定ギヤ76は基板部15に固定されて
いる。軸82を介して接続された旋回ギヤ78、80は
固定ギヤ76の回りを回転する。接続部材84はグリッ
パーハウジング34を軸82に接続して、グリッパー3
2の回転運動を行う。
【0040】グリッパー32は、精密な親ねじ86を介
して垂直方向に移動する。グリッパー32の垂直運動は
モータ74と同じ動作特性を有するモータ75により駆
動される。モータ75は、親ねじ86に接続された歯車
ホイール77(大歯車)を駆動する。親ねじ86は筐体
34上のねじ切り部分と共働してグリッパ32を上下に
動かす。共に鋼製の2つの案内部79、81は親ねじ8
6の一方の側に位置し、グリッパーハウジング34
っくりとした上下移動を確実にする
【0041】シールド100は好ましくない粒子がマニ
ピュレータ18に侵入しその特性を低下させることを阻
止するのに用いられる。シールド100は何等かの適切
な材料から作成可能であるがアルミニウム製であること
が好ましい。
【0042】図1、3に示すカバー102は何等か適切
な材料から製造可能であるが、当該分野で通常知られて
いる吹込成形式ポリエチレンで製造するのが好適であ
る。カバー102は然らずんばオートサンプラー10の
動作を妨害する可能性のあるごみや他の粒子から容器駆
動装置18の動作部分を保護するものである。
【0043】LED104、106は発光ダイオードと
して知られているが、オートサンプラー10に電気的に
接続されてそれを理性的に動作せしめる。図1を参照す
れば、LED104は本体部12の炉の上に設置され、
LED106は基板部15の反対側上に設置されてい
る。LED104と106とは各LEDの反対側に位置
するセンサと共働して、例えば容器20はグリッパー指
部40、42、44内にあるか、或はエラーが発生した
かどうかをオートサンプラーに決定させる。オートサン
プラー10は試料容器20又は炉の蓋52そのグリッ
パー指部40、42、44内に有するかどうかをLED
104は決定する。「ゼロ位置」におけるLED106
はオートサンプラー10をして、グリッパー指部が容器
20の手を離したかどうか又は容器20が誤って把握状
態を維持しているかどうかを決定させ得る。
【0044】試料容器20を処理し転送する方法は一般
に上記オートサンプラー10の動作に従うが、次の段階
を具備する。最初オートサンプラー10はオペレータが
プログラムして、それから試料を含む試料容器20が試
料トレイ16、16Aにのせられる。試料トレイ16、
16Aは基板部15にのせられる。図1、2、7を参照
のこと。
【0045】のせられたトレイ16、16Aは試料拾い
上げ用にオートサンプラー10の片側に設置され、オー
トサンプラー10の動作中静止状態を維持する。都合の
よいことに、2つの試料トレイ16、16Aの特徴は試
の処理能力を増加させることである。その理由は、例
えば、一方のトレイ再荷重用に取除かれている間、他
方のトレイはオートサンプラー10により使用すること
ができるからである。
【0046】グリッパー32は垂直に最大変位して、
セッションを開始する。スプール36は下部位置にあ
り、把持用指部40、42、44は把持位置にある。炉
の蓋52は炉のアクセス開口をおおっている。図1−4
B参照。操作装置18はソフトウェアによりセッション
を開始するようオペレータから命令される。
【0047】いずれかの試料が炉に挿入され得る前に、
及びいずれかの試料の解析が開始する前に、蓋52は炉
のアクセス開口から取除かれねばならない。これを行う
ために、グリッパー32は炉の蓋52の直上に来るまで
ステッパーモータ74を介して回転する。グリッパー3
2は炉の蓋52の頂上近くに来るまでステッパーモータ
75を介して降下する。電圧源を介して、例えばワイヤ
54の温度を増加し、熱が加えられ相変態を受けるよう
にする。相変態はワイヤ54を縮ませ、スプール36を
低位置から上方位置に上昇させ、更にグリッパー指部4
0、42、44をして閉止位置から開放位置に移動せし
める。図4、4A、4B参照のこと。
【0048】図1−4Bを参照すれば、把持用指部4
0、42、44からなる把持部32は、開放位置に
、それから蓋52を把持する位置に来るまで、ステッ
パーモータ75により降下させる。蓋52の唇53が各
ブッシング66、68、70の凹み部にしっかりと嵌合
するまで、指部40、42、44は蓋52の回りに近接
する。グリッパー32はそれから上昇して、蓋52を上
げて炉のアクセス開口を開く(図9)。グリッパー32
がLED104を通るにつれて、LEDと共働するセン
サはグリッパー32が把握の目的を有し動作を継続させ
るのを許可することを確認する。把持部32は把持部が
垂直方向に最大に変位されるまで蓋52をもち上げるこ
とを継続する。
【0049】把持部32はそれからステッパーモータ7
4により回転して蓋52を所定の位置直上の点にまで
送る。それから、把持部32は、親ねじ86を駆動する
ステッパーモータ75により降下する。親ねじ86の運
動は部材79、81により案内される。把持部32は、
蓋52がその所定の位置にしっかりと設置されるまで降
下する。ワイヤ54に熱が加えられて、ワイヤ54をし
相変態と収縮を受けるようにし、スプール36を低
置から上方位置まで移動させ、把持用指部40、42、
44を開放位置に強制的にて、それにより蓋52を
させる。把持用指部40、42、44はそれから
、把持部32は垂直方向に最大変位されるまでステッ
パー駆動モータ75により移動させられる。把持部32
は今度は試料容器20を把持して炉にまで輸送を開始す
る準備ができたことになる。
【0050】操作装置18はそれから、把持部32が所
定の容器20の上に位置するまで基板部15の回りを回
転する。モータ74は固定ギヤ76の回りを軌道ギヤ7
8、80を駆動して操作装置18を回転させる。
【0051】把持部32が容器20の上に適切に位置す
ると、把持部32は容器20に向けて降下する。熱或い
は電圧が形状記憶金属ワイヤ54に加えられる。電圧は
形状記憶金属54の温度を上昇させ、ワイヤ54をして
相移転を受けさせる。その結果として、ワイヤ54は収
縮し、スプール36を下部位置から上方位置に移動せし
め、把持部40、42、44を把持位置から開放位置に
移動せしめる。図3、4、4A、4B参照のこと。開放
位置において、把持用指部40、42、44は試料容器
20の回りにゆるやかに位置している
【0052】電圧が形状記憶金属54から取除かれた後
にスプール36は、その張力によりその最低位置にまで
移動される。スプール36が摺動して最下位置にくる
、スプールは、把持部40、42、44、開放位置
(図4B)から把持位置(図3、4)まで移動せしめ、
それにより試料容器20を把持する。
【0053】容器20が把持された後に、把持部32は
垂直方向に最大変位するまで、上に論じた方法でステッ
パーモータ75により移動する。それから、把持部32
は、「ゼロ位置」のLED106に隣接するまで、上に
論じた方法でステッパーモータ74により回転する。
ED106は実際、容器20を把持部で保持することを
決定し、その動作を進行させるのを許可する。把持部3
2はそれから本体部12の炉のアクセス開口上に位置す
るまで、ステッパーモータ74により回転する。把持部
32はそれから炉のアクセス開口26、26Aを通って
試料容器20を炉中に降下させ、上記議論と同様に熱を
ワイヤ54に加えることにより容器を内部で放出する。
把持部52は上記議論と同じ方法でモータ74、75の
動作を介して蓋52を炉のアクセス開口26、26A上
で置換える。
【0054】適切な試験が施行された後に、把持部32
は蓋52を取除き、それを所定の位置に設置する。それ
から把持部32は容器20を本体部12の炉から取除
き、LED106(図1)の位置まで回転する。LED
106は、把持部32により把持され、試料容器20が
実際に炉から取除かれたことを決定し、それから把持部
32は容器20をトレイ16上の所定の位置に設置す
る。把持部32はそれから蓋52を炉のアクセス開口部
上に置
【0055】加えられた熱又は電圧の量に関係なく、金
属54の組成に依存して、極めて精密な量の収縮が発生
するので、形状記憶金属54の活性化は都合のよいこと
である。したがって該金属54を過熱したり、所望以上
に該金属を収縮せしめることは不可能である。その結
果、スプール36を移動し過ぎ、或いは移動不足の状態
にすることは実質的に不可能であり、したがって容器2
0或いは蓋52の誤動作を阻止することになる。
【0056】自動サンプリング器10が適正にプログラ
ムされロードされた後に、当該自動サンプリング器は
ペレータの更なるアシスト無しに作動する。
【0057】更に、当該自動サンプリング器10は、適
正にプログラムされていれば、PyrisTM (登録商標
ピリス)のプログラムを用いて、若し当該試料容器20
の移送に関して問題が発生して、図示されていないホス
トコンピュータの表示スクリーンにエラーメッセージが
表示された様な場合には、当該分析操作を中止する能力
を有している。
【0058】本発明の最も好ましい具体的に於いては、
当該自動サンプリング器10は、オペレータのアシスト
無しに最大45個迄のサンプルを搭載することが可能で
あるので、オペレータは他の仕事を実行する為の自由度
が得られる。
【0059】他のメリットとしては、当該自動サンプリ
ング器10内に安全機能が形成されているので、オペレ
ータは作業中、当該自動サンプリング器10の近くにい
る必要はない。
【0060】従って、オペレータは、当該自動サンプリ
ング器を作業日の終了時間近くで搭載し、翌日の仕事に
戻った際にその分析結果を手にする事が出来る。
【0061】この結果、当該自動サンプリング器10は
当該オペレータの時間と労力を節約させるものである。
【0062】当該自動サンプリング器10は多くの安全
機能を有している。
【0063】例えば、当該自動サンプリング器10は、
当該個々の試料容器20の走行の間に蓋部52(図9)
を元のところに置く。係る構成は、当該炉が過剰の酸素
を受けることから保護されると共に、不純物が当該炉の
中に落ち込む事を防止する事が出来る。
【0064】図10を参照するならば、当該自動サンプ
リング器10は又、例えば炉の載置位置の様な当該本体
部12にそれが配置されるべき位置に関して当該容器2
0の位置を正確に決定するフィードバックループを含ん
でいる。
【0065】好ましい具体的に於いては、電気信号は、
当該容器20の位置を把持部32に伝達する為に発生せ
しめられ、又当該容器が当該炉内に適正に位置決めされ
た時に発生せしめられる。
【0066】当該容器が当該炉内に適正に位置決めされ
た時には、適当信号が信号発生手段107によって発
生せしめられる。
【0067】当該信号は、例えば、当該本体部がTGA
である場合にはバランスからの重み付け信号であっても
良く、或いは当該本体部がDSCある場合には、試料
温度検出信号で有っても良い。
【0068】当該信号発生手段107は適当な電気信号
を垂直移動制御器108に送信し、当該垂直移動制御器
108は、それによって適当な電気信号をモータ75を
停止させる為に送信する。
【0069】当該モータ75が停止した時、把持部32
の下方への移動が停止される。
【0070】この事は、従来の装置に比べて利点であ
る。
【0071】従来の装置は、例えば10cmの様に予め
定められた距離を移動するので、若し従来の装置が不適
正に調整されているとするならば、当該試料容器の底部
と炉内に於ける配置位置との間の距離は非適正なものと
なろう。
【0072】この事は、当該試料容器操作装置が、過剰
距離で或いは不十分な距離を移動する事になりその結
果、当該容器は装置から炉の配置位置に落下させるか、
当該容器を炉の配置位置にぶつけることとなる。
【0073】当該試料容器操作装置18は、本体部12
に接続されており又2つの装置を互いに接続する為に必
要な全ての配線は内部的に包含されている事はメリット
といえる。
【0074】つまり、当該本体部12はハウジング、当
該ハウジング内に設けられた電子機器、当該本体部の電
子機器に対して信号を送信したり、当該電子機器から信
号を受信したりするコネクターとを含んでいる。
【0075】当該試料容器操作装置18の当該コネクタ
ー22は、当該本体部12のコネクター部と接続されて
いる場合に、当該本体部12の電子機器と当該試料容器
操作装置の電子機器と電気的に接続る。
【0076】当該コネクターが双方とも内部的に配置さ
れているので、又双方の装置の電子機器が内部的に配置
されているので、当該自動サンプリング器10は外観上
コンパクトであり又注目されるものである。
【0077】更に、メリットのある点としては、当該試
料容器操作装置18は相対的に小型で軽量である。
【0078】更には、当該試料容器操作装置18は当該
本体部12に、当該本体部12の痕跡を増加させること
なしに取り付ける事が出来る。
【0079】図11は別の把持部のデザインを有する自
動サンプリング器10Aが示されており、図中、2個の
グリッパー指部は、明確にする為に図から除外されてい
る。
【0080】スプリング110が当該グリッパーハウジ
ング34A内に配置されており、それによってスプール
36Aが図示の様に通常の下部位置に存在せしめられて
いる。
【0081】電圧等から発生する様な熱が当該形状記憶
金属54Aに印加されると配線54Aの温度が上昇せし
められる。当該温度の上昇は当該配線54Aに相転移と
収縮を発生させる。
【0082】当該配線54Aが収縮すると、当該配線
は、スプール36Aを、充分なで上方に引っ張り、当
該スプリング110を圧縮し、当該グリッパー指部40
Aを開放位置に移動させる。
【0083】上記の具体的は説明的に記載されたもので
あり、これに限定されるものではなく、容易な変更は、
本発明の精神から離反することなく当業者によってなさ
れると言うことを理解すべきである。
【0084】従って、本発明の範囲を決定するに当たっ
ては、上記した明細書よりも添付の請求の範囲に主に参
照がなされるべきである。基本的には、添付されている
請求範囲を参照すべきである。 [図面の簡単な説明]
【図1】図1は、本発明に基づく自動サンプリング器と
取り外すことの出来るカバーの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示された自動サンプリング器の
斜視図であり、カバーを取り外した状態を示す図であ
る。
【図3】図3は、図1の3−3線の自動サンプリング器
の断面図であり、グリッパー指部は閉位置を示してい
る。
【図4】図4は、図2の4−4線のグリッパーを拡大し
た断面図であり、スプールが最も下部位置にあり、グリ
ッパー指部が閉位置にある状態を示している。
【図4A】図4Aは、スプールが上部位置と下部位置と
の間にあり、グリッパー指部が開位置と閉位置との間に
ある状態を示している(簡単のため、二つのグリッパー
指部のみを示した)。
【図4B】図4Bは、スプールが上部位置にあり、グリ
ッパー指部が開位置にある状態を示している(簡単のた
め、二つのグリッパー指部のみを示した)。
【図5】図5は、ベース板の平面図である。
【図6】図6は、図5に示したベース板の他の実施例の
平面図である。
【図7】図7は、試料容器を把持しているグリッパーの
側面図であり、簡単のため、二つのグリッパー指部のみ
を示した。
【図8】図8は、グリッパーが開位置での側面図であ
り、簡単のため、二つのグリッパー指部のみを示した。
【図9】図9は、グリッパーの側面図であり、グリッパ
ー指部が、炉の蓋の縁を把持している様子を示してい
る。
【図10】図10は、グリッピンングメカニズムの帰還
制御ループを示すブロック図である。
【図11】図11は、図1の自動サンプリング器の一部
切欠した斜視図であり、グリッパの設計を変更した他の
実施例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 セウニッセン,ピーター オランダ国 エヌエル−マーストリヒト ポートスラーン 4 (56)参考文献 特開 平4−300189(JP,A) 特開 昭60−161089(JP,A) 実開 昭63−179083(JP,U) 米国特許5398556(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 35/04 B25J 15/08

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリッパーハウジング、当該グリッパー
    ハウジング内に配置され、上方位置と下方位置との間で
    移動可能に構成されている可動部材、少なくとも部分的
    に当該グリッパーハウジング内に位置せしめられてお
    り、且つ当該可動部材によって操作せしめられる複数個
    のグリッパー指部であって、当該グリッパー指部は当該
    グリッパーハウジングの端部から延展せしめられてかつ
    開放位置と把持位置の間で移動可能に構成されており、
    当該把持位置に於いては、当該グリッパー指部は試料容
    器を把持する様に構成されている複数個のグリッパー指
    部、当該グリッパーハウジング内に位置せしめられてお
    り、かつ当該可動部材を上方位置と下方位置との間で移
    動させる為に当該可動部材と接続されている形状記憶金
    属、及び、当該形状記憶金属に対して熱を印加する為の
    加熱源とから構成されており、熱が当該形状記憶金属に
    印加されると、当該形状記憶金属は相転移と収縮を来た
    し、それによって、当該可動部材を上方位置へ移動さ
    せ、当該グリッパー指部を把持位置から開放位置に移動
    せしめる様に構成されている試料容器操作装置。
  2. 【請求項2】 当該試料容器操作装置は、更に基板と当
    該基板に着脱自在に固定され、試料容器を受け入れる複
    数個の凹部を持った少なくとも一つの試料容器トレイと
    を含んでおり、且つ当該試料容器操作装置が当該基板の
    上部で且つ試料容器トレイに近接して位置している事を
    特徴とする請求項第1項記載の試料容器操作装置。
  3. 【請求項3】 当該熱源は電圧源である事を特徴とする
    請求項第1項記載の試料容器操作装置。
  4. 【請求項4】 当該可動部材はスプールを含んでおり、
    当該スプールは上部と底部及び当該上部と底部の間に延
    在している孔部を有するものであり、且つ当該底部には
    空隙部が設けられており、且つ複数の溝部が互いに実質
    的に等間隔で設けられており更にそれぞれのグリッパー
    指部が当該スプールの当該一つの溝部に配置されている
    事を特徴とする請求項第1項記載の試料容器操作装置。
  5. 【請求項5】 当該グリッパー指部は更に当該スプール
    の空隙部に位置せしめられているロッド部を含んでいる
    事を特徴とする請求項第4項記載の試料容器操作装置。
  6. 【請求項6】 当該形状記憶金属は当該スプールの孔部
    を介して延展しておりかつ当該ロッドの周囲に延展せし
    められている事を特徴とする請求項第5項記載の試料容
    器操作装置。
  7. 【請求項7】 複数個の試料容器を操作し且つ移動させ
    る為の装置であって、当該装置は、基板部、当該基板に
    着脱自在に固定され、試料容器を受け入れる複数個の凹
    部を持った少なくとも一つの試料容器トレイ、当該基板
    の上部で且つ試料容器トレイに近接して位置している試
    料容器操作装置とから構成されており、当該試料容器操
    作装置は、開放された端部を有するグリッパーハウジン
    グ部、当該グリッパーハウジング内に位置し、上方位置
    と下方位置との間で移動可能なスプールで、当該スプー
    ルには、互いに実質的に等間隔に配置されている複数個
    の溝部、上部及び底部及びその両者の間に延展されてい
    る孔部、及び当該スプール上に位置する凹み部とを有す
    るスプール、当該スプールの当該凹み部に配置されてい
    るロッド部、複数個のグリッパー指部であって、それぞ
    れのグリッパー指部は当該スプールの溝部に配置されて
    いると共に当該グリッパーハウジングの開放端部から外
    方向に突出せしめられており、且つ当該グリッパー指部
    は当該試料容器を把持したり開放したりする為に開放位
    置と把持位置との間で移動可能に構成されているグリッ
    パー指部、当該スプールの孔部を通して且つ当該ロッド
    部の回りに延展せしめられている形状記憶金属、及び当
    該形状記憶金属に熱を印加する為の熱源とから構成され
    ており、熱が当該形状記憶金属に印加されると、当該形
    状記憶金属は相転移と収縮を来たし、それによって、当
    該スプールを上方位置へ移動させ、当該グリッパー指部
    を開放位置に移動せしめる様に構成されている事を特徴
    とする複数個の試料容器を操作し且つ移動させる為の装
    置。
  8. 【請求項8】 少なくとも2個の試料容器トレイを含ん
    でいる事を特徴とする請求項第7項記載の装置。
  9. 【請求項9】 当該試料容器トレイは、当該把持部がそ
    れに搭載されている試料容器を操作している間、静止し
    ている事を特徴とする請求項第7項記載の装置。
  10. 【請求項10】 当該グリッパー指部のそれぞれは、2
    つの端部を有しており、その一方の端部は当該試料容器
    に最も近い位置に配置されており、少なくとも2つのグ
    リッパー指部は、その端部で当該試料容器に最も近い位
    置に取り付けられているブッシュ部とを含んでおり、且
    つそれぞれのブッシュ部は、その中に、炉のカバーの蓋
    部のリップ部を受け入れる為の凹み部を有している事を
    特徴とする請求項第9項記載の装置。
  11. 【請求項11】 当該試料容器トレイは更に底部と当該
    底部上に設けられた少なくとも2個の凹み部とを含んで
    おり、当該試料容器操作装置は、更に当該試料容器トレ
    イの当該凹み部に嵌合する為の寸法と形状を有する少な
    くとも一つの位置決めピンを含んでいる事を特徴とする
    請求項第7項記載の装置。
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