JP3419974B2 - 強誘電体キャパシタの製造方法 - Google Patents

強誘電体キャパシタの製造方法

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JP3419974B2 JP29567095A JP29567095A JP3419974B2 JP 3419974 B2 JP3419974 B2 JP 3419974B2 JP 29567095 A JP29567095 A JP 29567095A JP 29567095 A JP29567095 A JP 29567095A JP 3419974 B2 JP3419974 B2 JP 3419974B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えばDRAM
(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)、FR
AM(フェロエレクトリック・ランダム・アクセス・メ
モリ)等の強誘電体キャパシタ、特に強誘電体メモリに
適用して好適な強誘電体キャパシタ及びその製造方法
係わる。 【0002】 【従来の技術】従来の半導体メモリ、例えば強誘電体不
揮発性メモリのFRAMは、強誘電体キャパシタを形成
し、そこで強誘電体に誘導分極を生じさせ、その分極の
向きにより情報の記録を行っている。 【0003】このような強誘電体キャパシタにおける強
誘電体材料としては、BaTiO 3 Bax Sr1-x
iO3 ,PbZrx Ti1-x 3 ,SrBi2 Ta2
9 等の酸化物によって構成することの検討がなされてい
る。 【0004】ところでこれらの酸化物材料の形成には、
酸化雰囲気中での熱処理工程を必要とするが、通常の金
属を電極材料として用いると、この酸化物の熱処理の際
に電極金属の表面が酸化される。この結果、誘電体膜と
電極材料との間に低誘電体層が生成したり、常誘電体層
が生成したりするために、DRAMやFRAMのデバイ
ス特性が劣化してしまう。 【0005】従って、一般には化学的に安定な白金を電
極材料として用いている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、白金は
加工性がよくないために、半導体メモリの高集積化に不
向きであるとされている。 【0007】そこで、加工性に優れた電極材料として、
酸化物導電材料が注目を集めている。この酸化物導電材
料の1種である、ReO3 ,SrRuO3 ,SrIrO
3 等のペロブスカイト型構造の酸化物は、その金属的な
電気伝導性と優れた加工性から、近年盛んに研究が行わ
れている。 【0008】しかしながら、これらのペロブスカイト型
構造の酸化物等によるセラミック電極においては、強誘
電体薄膜の製造工程における高温での熱処理工程によっ
て、強誘電体に含まれているPb,Biなどの元素が、
セラミック電極中に拡散してしまい、強誘電体の組成が
ずれてしまうという問題が生じることがある。 【0009】この強誘電体の組成のずれは、強誘電体の
誘電体特性を劣化させたり、抵抗を低下させることにつ
ながり、これを用いた強誘電体キャパシタの特性が著し
く劣化してしまうことになる。 【0010】本発明は、上述した強誘電体の組成ずれを
抑止し、上述した問題の解決をはかるものである。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明による強誘電体キ
ャパシタの製造方法は、導電性セラミック電極からなる
上部電極層及び下部電極層及びSrBi2Ta29の組
成のビスマス層状化合物から成る強誘電体を備えた強誘
電体キャパシタの製造方法であって、導電性セラミック
電極からなる上部電極層、下部電極層の少なくとも一方
の電極層において、電極層を形成する工程と強誘電体を
形成する工程との間に、レーザアブレーション法により
強誘電体に含まれる酸素を除く元素と導電性セラミック
に含まれる酸素を除く元素とを少なくともそれぞれ1元
素ずつ含有するパイロクロア型構造の化合物からなる中
間層を形成する工程を有する。 【0012】上述の本発明の強誘電体キャパシタの製造
方法によれば、導電性セラミック電極からなる上部電極
層、下部電極層の少なくとも一方の電極層において、電
極層と強誘電体を形成する工程との間に、レーザアブレ
ーション法により強誘電体に含まれる酸素を除く元素と
導電性セラミックに含まれる酸素を除く元素とを少なく
ともそれぞれ1元素ずつ含有するパイロクロア型構造の
化合物からなる中間層を形成することにより、中間層に
よってセラミック電極とSrBi2Ta29の組成のビ
スマス層状化合物から成る強誘電体層との被着強度を有
し、かつ強誘電体キャパシタの製造における強誘電体の
成分元素の電極層への拡散を抑制することができる。 【0013】 【発明の実施の形態】本発明製法により製造される強誘
電体キャパシタは、導電性セラミック電極からなる上部
電極層及び下部電極層を有して成る強誘電体キャパシタ
であって、キャパシタの強誘電体がSrBi2Ta29
の組成のビスマス層状化合物から成り、導電性セラミッ
ク電極からなる上部電極層、下部電極層の少なくとも一
方の電極層において、電極層と強誘電体との間に、強誘
電体に含まれる酸素を除く元素と導電性セラミックに含
まれる酸素を除く元素とを少なくともそれぞれ1元素ず
つ含んでなるパイロクロア型構造の化合物からなる層が
配置形成された構成とする。さらに、本発明製法では、
上記パイロクロア型構造の化合物からなる中間層をレー
ザアブレーション法により形成する。 【0014】そして、本発明製法を適用する強誘電体キ
ャパシタの一例の概略構成図を図1に示す。図1の例は上
部電極層、下部電極層にともに良導電性のパイロクロア
型構造の化合物を配置形成するものである。図1に示す
ように、電極形成面10上に形成された強誘電体キャパ
シタ1の強誘電体層2の上部および下部に配置されるセ
ラミック電極3と強誘電体層2との間に、強誘電体に含
まれる酸素を除く元素とセラミック電極に含まれる酸素
を除く元素を少なくともそれぞれ1つ含むパイロクロア
型構造の化合物からなる層4を配置形成する。 【0015】電極形成面10としては、シリコン層、多
結晶シリコン層、SiO2 等の絶縁層等が用いられる。 【0016】強誘電体層2を構成する強誘電体材料とし
ては、例えばPb(Zr,Ti)O3 (PZT),Pb
TiO3 等の鉛系化合物や、Bi 2 SrTa 2 9
4Ti3 12等のビスマス層状化合物を用いることが
できる。 【0017】これらの強誘電体層は、アルコキシドを原
料としたゾルゲル法や、レーザアブレーション法(スパ
ッタ法の1種;レーザをターゲットにぶつけてとばす方
法)等により成膜することができる。成膜後は熱処理を
行って安定化させる。 【0018】導電性セラミック電極3の材料としては、
RuO2 ,IrO2 ,OsO2 等のルチル型構造の化合
物や、ReO2 ,SrRuO2 ,SrIrO2 等のペロ
ブスカイト型構造の化合物を用いることができる。これ
らの導電性セラミックは、例えばアルコキシドを原料と
したゾルゲル法や、レーザアブレーション法等により成
膜することができる。またRu等金属層を蒸着した後
に、熱酸化させて導電性セラミックを形成することもで
きる。 【0019】そして、強誘電体に含まれる元素と導電性
セラミックに含まれる元素とを少なくとも1つ含む良導
電性のパイロクロア型構造の化合物層4の材料として
は、例えばPb系ではPb2 Ru2 7 ,Pb2 (Ru
2-x Pbx )O7 ,Pb2 Ir 2 7 等を、Bi系では
Bi2 Ru2 7 ,Bi2 (Ru2-x Bix )O7 ,B
2 Ir2 7 等を用いることができる。そして、これ
らのパイロクロア型構造の化合物は、例えばレーザアブ
レーション法等により成膜形成することができる。 【0020】 【0021】次に、本発明の実施例を説明する。実施例
1〜実施例12は、図1に示した構成の強誘電体キャパ
シタの構成例である。 【0022】(実施例1)充分に洗浄した高抵抗シリコ
ン基板に、下部電極を構成する導電性セラミック電極と
して、ルテニウムアルコキシドからなるゾルゲル溶液を
使って、ゾルゲル法によりRuO2 の膜を成膜した。こ
のとき成膜温度を400〜800℃として、膜厚は20
0nmとした。 【0023】これの上にレーザアブレーション法によ
り、パイロクロア型構造を有する導電性酸化物であるP
2 Ru2 7 薄膜を100nmの厚さに成膜した。 【0024】さらにこの上にゾルゲル法によって、強誘
電体Pb(Zr,Ti)O3 を300nmの厚さに成膜
した。成膜温度は600〜700℃の範囲とした。これ
の上にさらに上部電極として、パイロクロア型構造の化
合物Pb2 Ru27 ,導電性セラミックRuO2 を順
次積層形成し、キャパシタ構造を作製した。 【0025】(実施例2)高抵抗シリコン基板上に熱酸
化膜のSiO2 膜を約300nm成膜した後に、ルテニ
ウムアルコキシドからなるゾルゲル溶液を使って、ゾル
ゲル法によりRuO2 の膜を成膜した。このとき成膜温
度を400〜800℃として、膜厚は200nmとし
た。 【0026】これの上にレーザアブレーション法によ
り、パイロクロア型構造を有する導電性酸化物であるP
2 Ru2 7 薄膜を100nmの厚さに成膜した。 【0027】さらにこの上にゾルゲル法によって、強誘
電体Pb(Zr,Ti)O3 を300nmの厚さに成膜
した。成膜温度は600〜700℃の範囲とした。これ
の上にさらに上部電極として、Pb2 Ru2 7 ,Ru
2 を順次積層形成し、キャパシタ構造を作製した。 【0028】(実施例3)充分に洗浄した高抵抗シリコ
ン基板上に、スパッタ法によりRu膜を成膜し、酸素中
アニールを行いRuO2 の膜を成膜した。このとき成膜
温度を400〜800℃として、膜厚は200nmとし
た。 【0029】これの上にレーザアブレーション法によ
り、パイロクロア型構造を有する導電性酸化物であるP
2 Ru2 7 薄膜を100nmの厚さに成膜した。 【0030】さらにこの上にゾルゲル法によって、強誘
電体Pb(Zr,Ti)O3 を300nmの厚さに成膜
した。成膜温度は600〜700℃の範囲とした。これ
の上にさらに上部電極として、Pb2 Ru2 7 ,Ru
2 を順次積層形成し、キャパシタ構造を作製した。 【0031】(実施例4)高抵抗シリコン基板上に熱酸
化膜のSiO2 膜を約300nm成膜した後に、スパッ
タ法によりRu膜を成膜し、酸素中アニールを行いRu
2 の膜を成膜した。このとき成膜温度を400〜80
0℃として、膜厚は200nmとした。 【0032】これの上にレーザアブレーション法によ
り、パイロクロア型構造を有する導電性酸化物であるP
2 Ru2 7 薄膜を100nmの厚さに成膜した。 【0033】さらにこの上にゾルゲル法によって、強誘
電体Pb(Zr,Ti)O3 を300nmの厚さに成膜
した。成膜温度は600〜700℃の範囲とした。これ
の上にさらに上部電極として、Pb2 Ru2 7 ,Ru
2 を順次積層形成し、キャパシタ構造を作製した。 【0034】(実施例5)充分に洗浄した高抵抗シリコ
ン基板上に、レーザアブレーション法によりSrRuO
3 膜を成膜した。このとき成膜温度を600〜800℃
として、膜厚は200nmとした。 【0035】これの上にレーザアブレーション法によ
り、パイロクロア型構造を有する導電性酸化物であるP
2 Ru2 7 薄膜を100nmの厚さに成膜した。 【0036】さらにこの上にゾルゲル法によって、強誘
電体Pb(Zr,Ti)O3 を300nmの厚さに成膜
した。成膜温度は600〜700℃の範囲とした。 【0037】これの上にさらに上部電極として、Pb2
Ru2 7 ,SrRuO3 を順次積層形成し、キャパシ
タ構造を作製した。 【0038】(実施例6)高抵抗シリコン基板上に熱酸
化膜のSiO2 膜を約300nm成膜した後に、レーザ
アブレーション法によりSrRuO2 膜を成膜した。こ
のとき成膜温度を600〜800℃として、膜厚は20
0nmとした。これの上にレーザアブレーション法によ
り、パイロクロア型構造を有する導電性酸化物であるP
2 Ru2 7 薄膜を100nmの厚さに成膜した。 【0039】さらにこの上にゾルゲル法によって、強誘
電体Pb(Zr,Ti)O3 を300nmの厚さに成膜
した。成膜温度は600〜700℃の範囲とした。 【0040】これの上にさらに上部電極として、Pb2
Ru2 7 ,SrRuO3 を順次積層形成し、キャパシ
タ構造を作製した。 【0041】(実施例7)充分に洗浄した高抵抗シリコ
ン基板に、ルテニウムアルコキシドからなるゾルゲル溶
液を使って、ゾルゲル法によりRuO2 の膜を成膜し
た。このとき成膜温度を400〜800℃として、膜厚
は200nmとした。 【0042】これの上にレーザアブレーション法によ
り、パイロクロア型構造を有する導電性酸化物であるB
2 Ru2 7 薄膜を100nmの厚さに成膜した。 【0043】さらにこの上にレーザアブレーション法に
よって、強誘電体SrBi2 Ta29 を300nmの
厚さに成膜した。成膜温度は500〜600℃の範囲と
し、700℃のポストアニールにより結晶化させる。こ
れの上にさらに上部電極として、Bi2 Ru2 7 ,R
uO2 を順次積層形成し、キャパシタ構造を作製した。 【0044】(実施例8)高抵抗シリコン基板上に熱酸
化膜のSiO2 膜を約300nm成膜した後に、ルテニ
ウムアルコキシドからなるゾルゲル溶液を使って、ゾル
ゲル法によりRuO2 の膜を成膜した。このとき成膜温
度を400〜800℃として、膜厚は200nmとし
た。 【0045】これの上にレーザアブレーション法によ
り、パイロクロア型構造を有する導電性酸化物であるB
2 Ru2 7 薄膜を100nmの厚さに成膜した。 【0046】さらにこの上にレーザアブレーション法に
よって、強誘電体SrBi2 Ta29 を300nmの
厚さに成膜した。成膜温度は500〜600℃の範囲と
し、700℃のポストアニールにより結晶化させる。こ
れの上にさらに上部電極として、Bi2 Ru2 7 ,R
uO2 を順次積層形成し、キャパシタ構造を作製した。 【0047】(実施例9)充分に洗浄した高抵抗シリコ
ン基板上に、スパッタ法によりRu膜を成膜し、酸素中
アニールを行いRuO2 の膜を成膜した。このとき成膜
温度を400〜800℃として、膜厚は200nmとし
た。 【0048】これの上にレーザアブレーション法によ
り、パイロクロア型構造を有する導電性酸化物であるB
2 Ru2 7 薄膜を100nmの厚さに成膜した。 【0049】さらにこの上にレーザアブレーション法に
よって、強誘電体Bi2 Sr2 7を300nmの厚さ
に成膜した。成膜温度は500〜600℃の範囲とし、
700℃のポストアニールにより結晶化させる。これの
上にさらに上部電極として、Bi2 Ru2 7 ,RuO
2 を順次積層形成し、キャパシタ構造を作製した。 【0050】(実施例10)高抵抗シリコン基板上に熱
酸化膜のSiO2 膜を約300nm成膜した後に、スパ
ッタ法によりRu膜を成膜し、酸素中アニールを行いR
uO2 の膜を成膜した。このとき成膜温度を400〜8
00℃として、膜厚は200nmとした。 【0051】これの上にレーザアブレーション法によ
り、パイロクロア型構造を有する導電性酸化物であるB
2 Ru2 7 薄膜を100nmの厚さに成膜した。 【0052】さらにこの上にレーザアブレーション法に
よって、強誘電体Bi2 Sr2 7を300nmの厚さ
に成膜した。成膜温度は500〜600℃の範囲とし、
700℃のポストアニールにより結晶化させる。これの
上にさらに上部電極として、Bi2 Ru2 7 ,RuO
2 を順次積層形成し、キャパシタ構造を作製した。 【0053】(実施例11)充分に洗浄した高抵抗シリ
コン基板上に、レーザアブレーション法によりSrRu
3 膜を成膜した。このとき成膜温度を600〜800
℃として、膜厚は200nmとした。これの上にレーザ
アブレーション法により、パイロクロア型構造を有する
導電性酸化物であるBi2 Ru2 7 薄膜を100nm
の厚さに成膜した。 【0054】さらにこの上にレーザアブレーション法に
よって、強誘電体Bi2 Sr2 7を300nmの厚さ
に成膜した。成膜温度は500〜600℃の範囲とし、
700℃のポストアニールにより結晶化させる。 【0055】これの上にさらに上部電極として、Bi2
Ru2 7 ,SrRuO3 を順次積層形成し、キャパシ
タ構造を作製した。 【0056】(実施例12)高抵抗シリコン基板上に熱
酸化膜のSiO2 膜を約300nm成膜した後に、レー
ザアブレーション法によりSrRuO3 膜を成膜した。
このとき成膜温度を600〜800℃として、膜厚は2
00nmとした。 【0057】これの上にレーザアブレーション法によ
り、パイロクロア型構造を有する導電性酸化物であるB
2 Ru2 7 薄膜を100nmの厚さに成膜した。 【0058】さらにこの上にレーザアブレーション法に
よって、強誘電体Bi2 Sr2 7を300nmの厚さ
に成膜した。成膜温度は500〜600℃の範囲とし、
700℃のポストアニールにより結晶化させる。これの
上にさらに上部電極として、Bi2 Ru2 7 ,SrR
uO3 を順次積層形成し、キャパシタ構造を作製した。 【0059】パイロクロア型構造の化合物層は、各実施
例で示したように上部電極と下部電極との両方に設ける
構成とする場合に限られるものではなく、キャパシタの
配置構成によっては、いずれか一方だけに設ける構成と
する場合もある。しかしながら、一般には強誘電体層の
組成ずれを抑止する目的から、上部電極または下部電極
のうちの一方の電極層のみにパイロクロア型構造の化合
物層を配置形成するより、両方にパイロクロア型構造の
化合物層を配置形成した方が好ましい。 【0060】また、セラミック電極およびパイロクロア
型構造の化合物層は、上部電極と下部電極で同じ材料を
用いることが製造上好ましいが、それぞれ異なる材料で
構成することもできる。 【0061】熱処理の温度は、使用する強誘電体材料に
合わせて選択する。例えばPZTでは650〜700
℃、SrBi2 Ta2 9 では650〜800℃で熱処
理を行うことが好ましい。 【0062】このように、上部電極および下部電極の強
誘電体層と接する位置に強誘電体層に含まれる元素を少
なくとも1つ以上含有するパイロクロア型構造の化合物
層を配置形成することにより、強誘電体層からの成分元
素の拡散を防ぎ、強誘電体の誘電体特性を充分に発揮す
ることができる。 【0063】次に、この本発明による強誘電体キャパシ
タ用セラミック電極を不揮発メモリ等の半導体メモリに
適用した例を示す。 【0064】図2は、本発明による強誘電体キャパシタ
用セラミック電極を適用したプレーナー型構造の不揮発
性メモリの一例の断面図を示す。この不揮発メモリは、
半導体基板11に局部的酸化いわゆるLOCOSによっ
て形成した素子分離絶縁層12が形成され、これによっ
て分離された領域に、ソース領域15およびドレイン領
域16が形成され、これらソースおよびドレイン領域1
5および16間上にSiO2 などのゲート絶縁膜13を
介してゲート電極14が形成されたMISトランジスタ
(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)が形成される。
さらに、このMISトランジスタ上に例えばSiO2
BPSG(ボロン・リン・シリケートガラス)等による
層間絶縁層17が形成される。 【0065】そして、素子分離絶縁層12の上の層間絶
縁層17上に、導電性セラミック電極3による下部電極
18を形成するものであるが、本発明においては、この
下部電極18の上、強誘電体層2との間にパイロクロア
型構造の化合物層4を介在させる。そして、このパイロ
クロア型構造の化合物層4上に、強誘電体層2を形成
し、これの上に同様にパイロクロア型構造の化合物層4
を介在させて、導電性セラミック電極3による上部電極
19を形成する。これにより、下部電極18と強誘電体
層2と上部電極19による大容量の強誘電体キャパシタ
1が構成される。 【0066】さらに上部電極19上を含んで全面的に上
層絶縁層21が形成され、この上層絶縁層21の、例え
ば上部電極19上と層間絶縁層17のソース領域15上
とにコンタクトホール22が穿設され、これらコンタク
トホール22を通じて上部電極19とソース領域15と
が配線23によってコンタクトされた構成とされる。 【0067】次に、本発明による強誘電体キャパシタ用
セラミック電極を他の型の半導体メモリに適用した例に
ついて説明する。 【0068】図3は、本発明による強誘電体キャパシタ
用セラミック電極を適用したスタック型構造の不揮発メ
モリの一例の断面図を示す。図3では、図2の各対応す
る部分に同一の記号を付している。この不揮発メモリ
は、半導体基板11に局部的酸化いわゆるLOCOSに
より素子分離絶縁層12が形成され、これによって分離
された領域に、MISトランジスタが形成される。すな
わち、この場合においても図2において説明したと同様
に、ソース領域15およびドレイン領域16が形成さ
れ、これらソースおよびドレイン領域15および16間
上にSiO2 などのゲート絶縁膜13を介してゲート電
極14が形成されたMISトランジスタが形成され、さ
らにこれの上にSiO2 等の層間絶縁層17が形成され
る。 【0069】そして、層間絶縁層17のソース領域15
上に穿設したコンタクトホール22に、多結晶シリコ
ン、タングステン等よりなるプラグ電極24を形成し、
プラグ電極24の上に、導電性セラミック電極3からな
る下部電極18を形成する。 【0070】次に、この下部電極18の上にパイロクロ
ア型構造の化合物層4を介して強誘電体層2を形成し、
さらにこれの上にパイロクロア構造の化合物層4を介し
て導電性セラミック電極3からなる上部電極19を形成
する。これにより、下部電極18と強誘電体層2と上部
電極19による大容量の強誘電体キャパシタ1が構成さ
れる。 【0071】そして上部電極19の上を含んで全面的に
上層絶縁層21が形成され、この上層絶縁層21に開け
られたコンタクトホールとを通して上部電極19上にコ
ンタクトした配線23が形成された構成になっている。 【0072】本発明を適用することにより、強誘電体の
組成のずれによる特性の劣化を防ぐことができるので、
強誘電体の特性を充分に発揮させることができ、このよ
うな半導体メモリを良好な電気的特性を有する半導体メ
モリとすることができる。 【0073】本発明は、上述の実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々
な構成が取り得る。 【0074】本発明を適用した強誘電体キャパシタは、
キャパシタ単体の他、不揮発性メモリ、圧電素子、光ス
イッチ等にこれを適用して、良好な電気特性を有する素
子を構成することができる。 【0075】 【発明の効果】上述の本発明によれば、強誘電体層の
成のずれを生じることがなく、誘電体特性など良好な特
性を有し、かつ微細加工に適した強誘電体キャパシタを
製造することができる。 【0076】微細加工ができることにより、不揮発性メ
モリ、圧電素子、光スイッチ等の強誘電体キャパシタを
有する素子の高集積化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の強誘電体キャパシタ用セラミック電極
を適用した強誘電体キャパシタの概略構成図である。 【図2】本発明の強誘電体キャパシタ用セラミック電極
を適用したプレーナー型構造の不揮発性メモリの一例の
断面図である。 【図3】本発明の強誘電体キャパシタ用セラミック電極
を適用したスタック型構造の不揮発性メモリの一例の断
面図である。 【符号の説明】 1 強誘電体キャパシタ 2 強誘電体層 3 セラミック電極 4 パイロクロア型構造の化合物層 10 電極形成面 11 基板 12 素子分離絶縁層 13 ゲート絶縁膜 14 ゲート電極 15 ソース領域 16 ドレイン領域 17 層間絶縁層 18 下部電極 19 上部電極 21 上層絶縁層 22 コンタクトホール 23 配線 24 プラグ電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 町田 暁夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 田中 均洋 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−68529(JP,A) 特開 平4−297571(JP,A) 特開 平4−308073(JP,A) Jpn.J.Appl.Phys.V ol.34,No.9B(1995)pp. 5233−5239

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  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 導電性セラミック電極からなる上部電極
    層及び下部電極層及びSrBi2Ta29の組成のビス
    マス層状化合物からなる強誘電体を備えた強誘電体キャ
    パシタの製造方法であって、 導電性セラミック電極からなる上記上部電極層、上記下
    部電極層の少なくとも一方の電極層において、 上記電極層を形成する工程と上記強誘電体を形成する工
    程との間に、レーザアブレーション法により上記強誘電
    体に含まれる酸素を除く元素と上記導電性セラミックに
    含まれる酸素を除く元素とを少なくともそれぞれ1元素
    ずつ含有するパイロクロア型構造の化合物からなる中間
    層を形成する工程を有することを特徴とする強誘電体キ
    ャパシタの製造方法。
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