JP3419517B2 - 射出成形によって無機焼結製品を製造するための方法および成形材料 - Google Patents

射出成形によって無機焼結製品を製造するための方法および成形材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形によって成形
されそして化学的に反応する可塑剤を使用して製造され
たセラミックまたは粉末冶金成形用材料(コンパウン
ド)に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形されたセラミックまたは粉末冶
金製品のための出発材料は、一般に有機可塑剤によって
覆われ(encased) 、次いで射出成形によって成形された
微粒状の粉末である。粉末の焼結に先立って有機可塑剤
は、解結合 (debinding)または脱ろう(dewaxing)として
知られる方法で除去される。
【0003】パラフインと組合されたポリプロピレンま
たはポリエチレンのようなポリオレフインを用いること
によって、射出成形技術の流動学的要求に合致する粉末
冶金またはセラミック粉末を基礎成分とした射出成形材
料を製造することができる。射出成形手順および型から
の取出し等の操作は、これらの組成物を使用して困難な
く実施することができる。
【0004】粗ミネラルワックスおよびEVAを主成分
としたエステルワックスと組合せてポリエチレンワック
スを使用することは、特にセラミック粉末の場合には、
金属摩耗のほとんどないコンパウンドの製造および成形
を可能にする。従って、そのようにして製造された射出
成形材料は、硬化された摩耗面を有するすべての通常の
自動射出成形機で加工することができる。
【0005】粉末射出成形材料において、粗ミネラルワ
ックスを主成分とするエステルワックスと組合せてポリ
エチレンワックスを使用することは、150℃以下での
成形を可能にする。そのようにして製造された成形材料
を低圧射出成形によって加工することは可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
射出成形材料から製造された成分の寸法安定性は、20
0℃以上の温度においては成形品のひずみのない脱ろ
う、すなわち可塑剤の除去を保証するためには十分では
ないことがわかった。むしろ、成形品は、温度の影響の
下に流動する傾向があり、成形品の寸法精度の維持に対
して有害である。
【0007】更に、成形部材の脱ろうは、上記の熱可塑
性樹脂の望ましくない分解性のゆえに、ひび割れのない
成形品を得るために数日の加工期間を必要とし、そのこ
とは、粉末射出技術を、粉末冶金において特に知られて
いるように、不経済な方法にすることがわかった。かく
して、有機助剤の分解は、温度および時間というパラメ
ーターによって影響されかつ決定される。
【0008】脱ろう工程は、広い温度範囲にわたって排
ガスの組成の関数として制御されうる(ドイツ特許第3
611271号参照)。この目的で、可塑剤の燃焼また
は蒸発は、高分子量および低分子量の成分を選択するこ
とによって分子量分布を拡大することによって広い温度
範囲にわたって分配される。
【0009】類似の手段として、油類、パラフイン類、
ワックス類、ポリプロピレン、ポリポリエチレンおよび
エチレン- 酢酸ビニル共重合体が可塑剤成分として提案
された(ドイツ特許第3630690号参照)。ここで
もまた可塑剤の組成が広い分子量分布を目的として選択
された。
【0010】上述の方法に従って、射出成形によって成
形部材を製造することが可能であり、その際、個々の成
分の燃焼または蒸発が、成形部材の各部分において温度
の関数として同様にして起る。このことは、表面上のみ
ならずまた成形体内にも蒸気相の生成をもたらし、それ
が成形体のふくれを生ずる原因になる。
【0011】酸を含有するガス雰囲気によって解重合さ
れるポリアセタールの使用もまた知られている(ヨーロ
ッパ特許第455,486号およびヨーロッパ特許第4
13,231号参照)。この方法においては、有機バイ
ンダーは、ホルムアルデヒドとして除去され、それは次
に焼却されなければならない。この操作は、放出された
ホルムアルデヒドによる汚染防止に関して炉の技術の改
善が要求される。
【0012】最後に、アゾエステルを用いて遊離基によ
り分解される、熱的に架橋される熱可塑性樹脂系の使用
もまた提案されている(ドイツ特許第4119997号
参照)。
【0013】
【課題を解決しようとする手段】本発明者らは、ワック
スのほかにエチレン- 酢酸ビニル共重合体、有機過酸化
物、アゾエステルおよびアルコールをもさらに含有する
射出成形材料が、成形部材に射出成形される際、この成
形部材の寸法安定性を損なうことなく脱ろうされうるこ
とを見出した。
【0014】従って、本発明は、無機焼結性物質を基礎
とし、セラミックまたは金属粉末70ないし96重量
部、79ないし90℃の滴点、5ないし35mg KO
H/gの酸価、70ないし160mg KOH/gのケ
ン化価、0.97ないし1.03g/cm3 の密度およ
び100℃において20ないし80mPasの粘度を有
する半合成ワックス1ないし10重量部、102ないし
158℃の滴点、0ないし64mg KOH/gの酸
価、0ないし115mg KOH/gのケン化価、0.
87ないし1.03g/cm3 の密度および170℃に
おける100ないし1500mPasの粘度を有するポ
リオレフインワックス2ないし10重量部、0.2ない
し440dg/minのメルトインデックス、11ない
し42%のVA比および36ないし80℃のビカー軟化
温度を有するEVA共重合体1ないし10重量部、10
0℃以上のスコーチ温度を有する有機過酸化物0.01
ないし0.05重量部、アゾエステル0.01ないし
0.05重量部、およびアルコール1ないし10重量
部、よりなる成形材料を提供する。
【0015】本発明は、また射出成形機において加工し
て成形部材を得、この成形された部材を有機溶媒中また
は水中で10ないし100℃の温度において2ないし6
時間保持し、次いでそれを炉の中でまず170ないし2
00℃において0.1ないし1時間加熱しそして次に酸
素雰囲気中で200ないし400℃において1ないし1
0時間加熱し、そしてバインダーが除去された成形部材
を焼結することを特徴とする上記セラミックおよび粉末
冶金成形部材の製造方法を提供する。
【0016】本発明による成形材料は、非金属の、無機
および金属粉末を基本成分としている。そのような粉末
は、Al2 3 、AlN、Al2 TiO5 、B4 C、W
C、SiCおよびケイ酸塩を基本成分として含むものな
らびにそれらから得られた再生原料を包含する。本発明
に従って使用される金属系の粉末は、200℃までの温
度においては酸化されないものである。これらには、ガ
ス- および水噴霧化(Water-atomized)されたステンレン
鋼、工具鋼または貴金属粉末を包含する。本発明に従っ
て使用されるべき非金属性無機および金属粉末の最大粒
径は、200μmである。
【0017】本発明による成形材料は、またワックスを
含有する。これらのワックスは、天然ワックス、全合成
または半合成のワックス、ポリオレフインワックスまた
はアミドワックスである。好ましいワックスは、粗モン
タンワックスおよびポリオレフインワックスを基剤にし
た半合成ワックスである。
【0018】粗モンタンワックスを基剤にした好ましい
半合成ワックスは、以下のパラメーターを有する: 滴点 79〜90℃ 酸価 5〜35mg KOH/g ケン化価 70〜160mg KOH/g 密度 0.97〜1.03g/cm3 粘度 20〜80mPas/100℃において 粗モンタンワックスに基いた好ましい半合成ワックス
は、粗モンタンワックスの酸化的漂白およびそのように
して得られた酸性ワックスのC2 〜C8 ジオールによる
エステル化によって得られる。この型のワックスは、ず
っと以前から市販されている。
【0019】ポリオレフインワックスに基いた好ましい
ワックスは、以下のパラメーターを有する: 滴点 102〜158℃ 酸価 0〜64mg KOH/g ケン化価 0〜115mg KOH/g 密度 0.87〜1.03g/cm3 粘度 100〜1500mPas/170℃において。
【0020】ポリオレフインに基いた好ましいワックス
は、低圧チーグラー法による塊状重合法で得られる。こ
れらのポリオレフインワックスは、空気で溶融物を処理
することによって酸化生成物に変換されうる。これらの
ワックスもまたずっと以前から市販されている。
【0021】更に、本発明による成形材料は、0.2な
いし440dg/min、好ましくは0.2ないし16
8dg/minのASTM D1238によるメルトイ
ンデックス、11ないし42%、好ましくは11ないし
28%の酢酸ビニル部分、および36ないし80℃、好
ましくは74ないし79℃のASTM D790による
ビカー軟化点を有する。このようなエチレン- 酢酸ビニ
ル共重合体は、市販されており、そしてプラスチック、
ワックスおよび溶融接着剤における靱性、可撓性および
弾性を向上させるために使用される。
【0022】本発明による成形材料は、また少なくとも
100℃のスコーチ温度を有する有機過酸化物を含有す
る。これには、1,1- ジ(t- ブチルペルオキシ)ト
リメチルシクロヘキサン、n- ブチル -4,4- ジ(t
- ブチルペルオキシ)バレレート、ジクミルペルオキシ
ド、t- ブチルクミルペルオキシド、1,3- ジ(t-
ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンおよび3,
3,6,6,9,9- ヘキサメチル -1,2,4,5-
テトラオキサシクロノナン、2,5- ジメチル -2,5
- ジ(t- ブチルベルオキシ)ヘキサンが包含される。
これらの有機過酸化物類は市販されており、そしてなか
んずく熱可塑性樹脂およびエラストマーの架橋用に、ま
たはポリブチレンまたはポリ塩化ビニルの熱分解のため
に使用される。この中で2,5- ジメチル -2,5- ジ
(t- ブチルペルオキシ)ヘキサンが好ましい。
【0023】本発明の成形材料は、更に300ないし3
5,000、好ましくは1000ないし20,000の
分子量を有し、そして固体または液体であるアルコール
を含有する。それは少なくとも40%の濃度になるまで
水、エタノール、イソプロパノールまたはアセトンに溶
解し、そして成形部材から残渣を残すことなく熱的に除
去されうる。50%濃度の水溶液の粘度は、20℃にお
いて10ないし14,000mPa.s、好ましくは1
00ないし2000mPa.sである。上記のアルコー
ルの密度は、0.981ないし1.20g/cm3 、好
ましくは1.00ないし1.10g/cm3 である。本
発明に従って使用されるべきアルコールは、この成形材
料の他の成分に不溶性であり、そしてアルキレンオキシ
ドの重合によって製造される。本発明の成形材料におい
ては第一、第二または第三、単官能性、二官能性または
三官能性アルコールもまた使用されうる。本発明に従っ
て使用されるべきアルコールの沸点は、150℃以上、
好ましくは180ないし220℃である。本発明に従っ
て使用されるアルコールは、市販されており、そして食
品工業、製紙工業および接着剤工業において使用されて
いる。
【0024】最後に、本発明の成形材料は、アゾエステ
ル、好ましくは2,2- アゾビス(2- アセトキシプロ
パン)である遊離基形成剤を含有する。上記の成形材料
は、下記の組成を有する: セラミックまたは金属粉末 70〜96重量部、 好ましくは 80〜96重量部、 半合成ワックス 1〜10重量部、 好ましくは 1.5〜6 重量部、 ポリオレフインワックス 2〜10重量部、 好ましくは 3〜6 重量部、 EVA共重合体 1〜10重量部、 好ましくは 1.5〜3 重量部、 有機過酸化物 0.01〜0.05重量部、 好ましくは 0.02〜0.04重量部、 アゾエステル 0.01〜0.05重量部、 好ましくは 0.02〜0.04重量部、 アルコール 1〜10重量部、 好ましくは 1.5〜6 重量部。
【0025】本発明の成形材料の製造および加工は、以
下の方法で実施される:本発明によって使用されるべき
バインダー成分を製造するために、粗モンタンワックス
およびポリオレフインワックスに基いた半合成ワックス
を110ないし160℃、好ましくは約150℃の温度
において適当な撹拌容器内で溶融しそして均質な溶融物
へと加工する。撹拌しながらエチレン- 酢酸ビニル共重
合体およびアルコールを次に溶融物に添加する。全部の
成分が溶融物中に完全に溶解されるまで約150℃にお
いて混合物を撹拌する。最後に有機過酸化物およびアゾ
エステルを撹拌下に注意深く添加する。混合物は、次い
で冷却される。
【0026】射出成形材料を製造するためには、有機バ
インダーは、加熱捏和機内で溶融される。金属またはセ
ラミック粉末は、捏和機内で約150℃の温度において
溶融物へと捏和される。熱可塑性の捏和された材料は、
微粉砕されて自由に流動する粒状化された材料へと好ま
しくは押出しによって成形され、そして射出成形機内で
成形部材へと変換される。
【0027】取出された成形部材は、冷却された状態に
おいて損傷のないばり取りおよび機械加工性を保証する
すぐれた強度を有する。バインダーは、2段階において
除去される。
【0028】射出成形によって得られた成形部材は、約
50℃の温度において溶剤または水の中に2ないし6時
間保持される。これによって成形部材からアルコール成
分が抽出される。脱ろうの完了度は、アルコール中に溶
解された染料によって監視される。
【0029】本発明による成形部材は、次いでまず炉内
で20K/minの加熱速度で170ないし200℃、
好ましくは180ないし190℃において加熱されそし
てこの温度において0.1ないし1時間保持される。こ
れによって有機バインダーの粘度は、有機過酸化物の分
解の結果としてのEVA成分の遊離基の交叉結合によっ
て上昇し、従って、温度のそれ以上の上昇によって生ず
る粘度の減少の結果としての成形物の変形が起らない。
この手段によって、成形部材の形状は、次の脱ろうおよ
び焼結工程の全期間にわたって保持される。
【0030】成形部材中になお残存するバインダー成分
の除去は、第2段階において酸素に富んだ雰囲気中で2
00ないし400℃の温度範囲において実施される。2
20℃以上の温度においては、ワックス成分、特にポリ
プロピレンを含有するものは、有機過酸化物の分解の結
果として生ずる遊離基の作用によって分解される。成形
部材の外部が酸素含有ガス雰囲気であるにもかかわら
ず、成形部材の内部は酸素の不存在状態にあり、重合エ
チレンを含有する(すなわち、EVA共重合体を含む)
バインダーの成分は、300ないし350℃の温度範囲
においてアゾエステルの開裂による放離基の作用で分解
される。分解生成物は、酸素が富化された炉の雰囲気に
よって成形部材の外側領域から内側領域へと容易に酸化
されうる。これは、湿潤抽出によって得られる気孔系に
よって成形部材内のガスの流れが可能になることによっ
て、助長される。脱ろうが終了した後に、粉末原料に応
じて、炉内の雰囲気は、保護ガスに変えられる。
【0031】上記の工程を実施した後に初めて、脱ろう
された成形部材は、焼結温度にもたらされうる。この方
法に従って、6ないし10mmの壁厚を有する射出成形
部材は、ひずみを生ずることなく10時間の間にわたっ
て脱ろうされそして焼結される。
【0032】
【実施例】以下の例は、本発明を例示することを目的と
するものである。 例1 粗モンタンワックス(DP79〜85℃;AN15〜2
0;SN130〜160;密度1.01〜1.03g/
cm3 ;粘度約30mPa.s/100℃)に基いたエ
ステルワックス0.6重量部を、ポリオレフインワック
ス(DP158℃;AN 0;SN 0;密度0.87
〜0.89g/cm3 ;粘度1500mPa.s/17
0℃)1.2重量部、エチレン- 酢酸ビニル共重合体
(メルトインデックス0.2〜0.4dg/min;V
A比11〜13%;ビカー軟化温度79℃)1.2重量
部およびアルコール(分子量20,000g/mol;
粘度20℃において13,000mPa.s;密度1.
1g/cm3 )3重量部と共に撹拌容器内で150℃に
おいて溶融し、そして均質な溶融物へと加工した。
【0033】この溶融物に、2,2- アゾビス(2- ア
セトオキシプロパン)および有機過酸化物(スコーチ温
度約160℃)をそれぞれ0.02重量部を撹拌混入し
た。50μm以下の粉末度を有するガス噴霧されたステ
ンレン鋼の粉末94重量部を次に上記重合体溶融物に1
50℃において捏和した。
【0034】次に、この熱可塑性成形材料を射出成形
(コンパウンド温度150℃)によって8mmの直径お
よび50〜60mmの長さを有する試験棒に変えた。上
記の試験棒を次にアセトン中に約50℃の温度に5時間
保った。これによって成形部材からバインダー成分約4
0重量%が溶出された。部分的に脱ろうされた成形部材
は、窒素中で5K/minの加熱速度において室温から
600℃まで加熱された。この工程中に、残りのバイン
ダー成分は、軟化の結果としての成形部材の変形を防ぐ
ために、170〜180℃の温度範囲において熱的に架
橋された。200℃以上において残りのバインダー成分
は、遊離基分解によって熱的に除去された。次に成形部
材は、1250℃において焼結された。 例2 粗モンタンワックス(DP79〜85℃;AN15〜2
0;密度1.01〜1.03g/cm3 ;粘度約30m
Pa.s/100℃)1.8重量部を、ポリエチレンワ
ックス(DP120〜125℃;AN15〜17;SN
20〜35;密度0.97〜0.99g/cm3 ;粘度
140℃において4000mPa.s)4重量部、エチ
レン- 酢酸ビニル共重合体(メルトインデックス38〜
48dg/min;VA比32〜34%;ビカー軟化温
度36℃)4重量部およびアルコール(分子量2600
g/mol;50%濃度の水溶液の20℃における粘度
1400mPa.s;密度1.00g/cm3 )9重量
部と共に撹拌容器内で150℃において溶融し、そして
均質な溶融物へと加工した。この溶融物中に、まず2,
2- アゾビス(2- アセトオキシプロパン)0.02重
量部および有機過酸化物(スコーチ温度140℃)0.
1重量部を溶解物に撹拌混入しそして次いで水溶性およ
びアセトン可溶性の染料0.01重量部を撹拌混入し
た。
【0035】次に、100μm以下の粒度を有する磁器
(porcelain) 粉末80重量部を上記の重合体溶融物中に
150℃において捏和した。この熱可塑性成形材料を次
に射出成形により150℃において把手付きカップへと
成形した。
【0036】この成形部材を、次いで70℃の水中に4
時間保ち、その際、脱ろうは、成形材料中に含まれた染
料によって生ずる水溶液の変色によって監視された。成
形材料中の重合体成分の45%が抽出された。部分的に
脱ろうされた成形部材が空気中で5K/minの加熱速
度で室温から600℃まで加熱された。この工程中に残
りのバインダー成分は、軟化の結果としての成形部材の
変形を防ぐために、170ないし180℃の温度範囲に
おいて熱的に架橋された。200℃以上において残りの
バインダー成分は、遊離基分解によって熱的に除去され
た。次に、脱ろうされたカップ成形物は、1200℃に
おいて焼結された。
フロントページの続き (72)発明者 ハイケ・ウアーグナー ドイツ連邦共和国、テイールハウプテ ン、ウエンデリヌスウエーク、10 (56)参考文献 特開 平5−254919(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/632 C04B 35/00 - 35/50 B22F 3/00 - 3/26 B28B 1/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機焼結性物質を基礎とし、 セラミックまたは金属粉末70ないし96重量部、 79ないし90℃の滴点、5ないし35mg KOH/
    gの酸価、70ないし160mg KOH/gのケン化
    価、0.97ないし1.03g/cm3 の密度および1
    00℃において20ないし80mPasの粘度を有する
    半合成ワックス1ないし10重量部、 102ないし158℃の滴点、0ないし64mg KO
    H/gの酸価、0ないし115mg KOH/gのケン
    化価、0.87ないし1.03g/cm3 の密度および
    170℃において100ないし1500mPasの粘度
    を有するポリオレフインワックス2ないし10重量部、 0.2ないし440dg/minのメルトインデック
    ス、11ないし42%のVA比および36ないし80℃
    のビカー軟化温度を有するEVA共重合体1ないし10
    重量部、 100℃以上のスコーチ温度を有する有機過酸化物0.
    01ないし0.05重量部、 アゾエステル0.01ないし0.05重量部、およびア
    ルコール1ないし10重量部、 よりなる成形材料。
  2. 【請求項2】 熱可塑性成形、脱ろうおよび焼結によっ
    てセラミックおよび粉末冶金成形部材を製造する方法に
    おいて、 無機焼結性物質を基礎とし、 セラミックまたは金属粉末70ないし96重量部、 79ないし90℃の滴点、5ないし35mg KOH/
    gの酸価、70ないし160mg KOH/gのケン化
    価、0.97ないし1.03g/cm3 の密度および1
    00℃において20ないし80mPasの粘度を有する
    半合成ワックス1ないし10重量部、 102ないし158℃の滴点、0ないし64mg KO
    H/gの酸価、0ないし115mg KOH/gのケン
    化価、0.87ないし1.03g/cm3 の密度および
    170℃において100ないし1500mPasの粘度
    を有するポリオレフインワックス2ないし10重量部、 0.2ないし440dg/minのメルトインデック
    ス、11ないし42%のVA比および36ないし80℃
    のビカー軟化温度を有するEVA共重合体1ないし10
    重量部、 100℃以上のスコーチ温度を有する有機過酸化物0.
    01ないし0.05重量部、 アゾエステル0.01ないし0.05重量部、およびア
    ルコール1ないし10重量部、 よりなる成形材料を射出成形機において加工して成形部
    材を得、この成形部材を有機溶媒中または水中で10な
    いし100℃の温度において2ないし6時間保持し、次
    いでそれを炉の中でまず170ないし200℃において
    0.1ないし1時間加熱しそして次いで空気中で、また
    は酸素または保護ガス雰囲気中で200ないし400℃
    において1ないし10時間加熱し、そしてバインダーを
    除去された成形部材を焼結することを特徴とする上記セ
    ラミックおよび粉末冶金成形部材の製造方法。
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