JP3419405B1 - 建築用塗料組成物及び建築用塗料並びに建築物内外装の施工方法 - Google Patents

建築用塗料組成物及び建築用塗料並びに建築物内外装の施工方法

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JP3419405B1
JP3419405B1 JP2002110499A JP2002110499A JP3419405B1 JP 3419405 B1 JP3419405 B1 JP 3419405B1 JP 2002110499 A JP2002110499 A JP 2002110499A JP 2002110499 A JP2002110499 A JP 2002110499A JP 3419405 B1 JP3419405 B1 JP 3419405B1
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克彦 庄野
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Abstract

【要約】 【課題】 日本古来の漆喰を利用することで結露やホル
マリン等の発生による室内空気汚染の恐れがなく、乾燥
硬化時の塗膜の割れなどなく、1回の塗装作業で必要な
厚みの表面仕上げ層を形成でき、施工が簡単で工期も短
くて済み、工費も安くつく建築用塗料組成物及び建築用
塗料並びにそれを用いた建築物内外装の施工方法を提供
する。 【解決手段】 消石灰15〜40重量%、骨材30〜7
0重量%、合成樹脂バインダー(固形分)5〜10重量
%及び小麦ファイバー3〜10重量%を含有する塗料組
成物に必要に応じて水を加えて混練し、下地材上に所望
の厚さに塗布し、乾燥、硬化させて表面仕上げ層を形成
する。アクリル系樹脂バインダー以外の配合物を予め混
合しておき、該混合物と前記アクリル系樹脂バインダー
とを別に包装しておけば、施工時に混合する手間が省
け、作業が簡便となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、戸建住宅、集合住
宅、病院などの各種建築物の室内壁面や天井面、更には
外壁などの表面仕上げ層を形成するのに好適な建築用塗
料組成物及び建築用塗料並びにこれらを用いた建築物内
外装の施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、戸建住宅やマンションなどの集合
住宅では、室内の壁面や天井面などの表面仕上げ層を形
成する内装材として、施工性、経済性などの観点から、
施工が簡単で工期が短く、費用も安くあがるビニルクロ
スやプリント合板などの新建材が多用されてきた。しか
し、内装材として前記のようなビニルクロスやプリント
合板などの新建材を使用した場合には、それらの製造時
や施工時に使用される接着剤などに含まれるホルマリ
ン、キシレン、トルエンなどの有機溶剤その他の化学物
質などの有害ガスが室内に揮散する。ところが、近年の
住宅は、アルミサッシなどにより屋外との空気の流通が
遮断された気密性の高い構造となっており、また建物の
内部においても、洋風の作りが多く各部屋が壁により仕
切られて独立していて密閉性が高い。このため、例えば
夏季などの30℃を超える密閉された室内においては、
前記のような有機溶剤その他の化学物質などの各種の有
害ガスが充満することによる室内空気汚染を引き起こす
場合がある。特に、竣工後間もない新築住宅の場合に
は、前記室内空気汚染が発生する可能性が高い。このよ
うな新建材などの内装材からの有機溶剤その他の化学物
質などの有毒ガスによる室内空気汚染は、住人の呼吸器
や皮膚に悪影響を及ぼし、アレルギーやアトピー性皮膚
炎、喘息、頭痛などの遠因となることが指摘され、シッ
クハウス症候群、シックビル症候群などとして社会問題
にもなっている。また、前記のような新建材は、一般的
に吸放湿性に乏しいことから、外気温が低くなる冬季に
は、暖房などで室内の湿度が高くなると、密閉された室
内の壁面や壁裏に結露が発生し、黒カビや細菌が発生す
る原因となる。また、これら新建材は、燃焼時に有害な
塩素化合物などが発生して環境汚染の原因となるおそれ
もある。
【0003】そこで、上記のようなビニルクロスやプリ
ント合板などの新建材にかわり、日本古来の漆喰壁や、
珪藻土を用いた壁材など、ホルマリンなどの有機溶剤そ
の他の化学物質を使用しない無機質の内装材が再び注目
されてきている。前記漆喰は、消石灰にすさ(寸莎)と
いわれる植物繊維や山土を混ぜたものに、ふのりや角又
などを練り合わせたものであり、新建材のようなホルマ
リンその他の有害ガスなどの発生もなく、また吸放湿性
や吸着性を有しており結露が防止されるだけでなく、他
の建材から発生するホルマリンその他の有害ガスやたば
この煙などの吸着効果もあり、室内空気汚染の防止効果
が期待できる。また、珪藻土は、その多孔質構造により
吸放湿性や吸着性を有しており、この珪藻土を用いた壁
材の場合にも、前記漆喰壁と同様にホルマリンその他の
有害ガスなどの発生はなく、また結露が防止されると同
時に有害ガスやたばこの煙などを吸着して室内空気汚染
を防止する効果が期待できる。
【0004】上記のように、漆喰壁や珪藻土を用いた壁
材の場合には、有害ガスなどの発生がなく、また吸放湿
性や吸着性を有することにより、結露防止や室内空気汚
染防止効果が期待できる。しかし、漆喰壁の場合には、
消石灰が空気中の二酸化炭素を吸収して硬化するもの
で、乾燥硬化時の収縮が大きく、ひび割れが発生しやす
く、脆いという欠点があり、特に厚塗りした場合には収
縮率が大きくなる傾向にある。このため、施工時には、
一度に厚塗りすることができず、1mm以下程度の厚さ
に薄塗りし、乾燥硬化させてひび割れを出し尽くしたう
えで、その上から上塗りする重ね塗りを繰り返して最終
的な厚みに仕上げる必要があり、重ね塗りのたびに下塗
り層を乾燥硬化させるための養生期間が必要となり、工
期が長くなる。しかも、前記のように漆喰を1mm以下
程度に薄く塗るには高度な左官の技術が必要であるが、
現在ではそのような高度な技術を有する技術者の数も少
ない。このため、漆喰壁は工費が高くつくという欠点が
ある。前記のような漆喰壁における欠点を解決するため
に、ビニロン、ガラス繊維、すさ(寸莎)などの繊維材
料を配合することも行われているが、これらの繊維材料
は漆喰と混ぜて長時間養生してなじませることが必要
で、施工に時間と手間がかかる。また、例えば合成樹脂
エマルジョンのような有機系材料を漆喰に添加すること
も行われている。しかし、このような有機系材料を多量
に添加すると、漆喰が空気中の二酸化炭素を吸収して硬
化する際の呼吸作用が添加した有機系材料により妨げら
れ、内部の漆喰の硬化が阻害されて表面層のみが先に硬
化して表面被膜が形成される。このように表面被膜が形
成されると、その後、内部の漆喰が硬化する際に、先に
硬化した表面と内部との収縮差によりひび割れや剥がれ
が発生するという問題がある。また、添加した有機系材
料により漆喰が本来有する吸放湿性、吸着性などの特徴
が損なわれ、結露防止や室内空気汚染の抑制効果が低下
しまうという問題もある。また、珪藻土を用いた壁材の
場合には、硬度や耐水性に問題がある。更に、珪藻土の
場合には、700〜800℃程度の温度で焼成したもの
が使用されるが、この焼成の際にセラミック化した粉体
が肺に吸い込まれて珪肺を引き起こすという問題が指摘
され、使用が制限されるようになってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の壁材における問題点に鑑み、各種建築物の内外壁
面や天井面などの表面仕上げ層を形成するための建築用
塗料として、無機材であり、吸放湿性、吸着性を有する
漆喰(消石灰)をベースとすることで、新建材のような
結露の発生やホルマリンその他の有害ガスなどの発生に
よる室内空気汚染などのおそれもなく、また、塗膜の乾
燥硬化時のひび割れなどの発生もなく、繰り返し重ね塗
りする必要がなく1回の塗装作業で必要な厚みの表面仕
上げ層を形成でき、施工が簡単で工期が短くてすみ、工
費も安くつく、建築用塗料組成物及び建築用塗料並びに
それを用いた建築物内外装の施工方法を提供せんとする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、漆喰をベースと
する壁材に、小麦ファイバーを配合することにより、下
地材への接着性に優れ、ひび割れ、剥がれなどの発生し
にくい表面仕上げ層を、一回の塗装作業によって所望の
厚さに形成することができ、しかも、乾燥硬化後の表面
仕上げ層は、漆喰による吸放湿性や吸着性により、結露
などの発生が防止されることを見出し、本発明を完成さ
せるに至った。即ち、本発明に係る建築用塗料組成物
は、消石灰15〜40重量%、骨材30〜70重量%、
合成樹脂バインダー(固形分)5〜10重量%及び小麦
ファイバー3〜10重量%を含有することを特徴とする
ものである。前記小麦ファイバーとしては、平均繊維厚
が10〜40μm、更には15〜30μm、平均繊維長
が15〜500μm、更には20〜300μmの範囲内
の、小麦の茎のみを機械的に微粉砕した不溶性食物繊維
を用いる。また、前記合成樹脂バインダーとしては、エ
マルジョンタイプのアクリル系樹脂バインダーを用いる
ことが好ましい。更に、前記建築用塗料組成物におい
て、アクリル系樹脂バインダー以外の消石灰その他の配
合物を予め混合しておき、該混合物と前記アクリル系樹
脂バインダーとを別に包装してなる建築用塗料とするこ
とが好ましい。また、本発明に係る建築物内外装の施工
方法は、上記のような建築用塗料組成物に必要に応じて
水を加えて混練し、或いは前記建築用塗料の混合物とア
クリル系樹脂バインダーを必要に応じて水を加えて混練
し、これを壁面などの下地材上に塗布し、乾燥、硬化さ
せることで表面仕上げ層を形成するというものである。
【0007】上記のような本発明に係る建築用塗料組成
物又は建築用塗料による建築物内外装の施工に際して
は、前記塗料組成物又は塗料を混練したものを、例え
ば、戸建住宅、マンション、病院などの各種建築物の室
内壁面や天井面、あるいは外壁の下地材上に塗布、乾
燥、硬化させる。このとき、消石灰は空気中の二酸化炭
素を吸収して硬化する。骨材は、消石灰の硬化時、塗膜
の乾燥硬化時の収縮率を減少させ、塗膜のひび割れ、剥
がれを防止する。また、合成樹脂バインダーは、塗膜の
ひび割れの発生を防止すると同時に下地材への塗膜の接
着強度を向上させ、硬化後の表面仕上げ層の脱落を防止
し、また塗膜に耐水性を付与する。更に、小麦ファイバ
ーを配合することで、塗膜の乾燥硬化時のひび割れの発
生が防止され、一度の塗装作業で必要な厚みの表面仕上
げ層を形成することができる。従って、本発明の建築用
塗料組成物又は建築用塗料によれば、従来の漆喰壁のよ
うに繰り返し重ね塗りをする必要がなく、下地材表面へ
の施工も簡単で高度な左官技術も不要であり、工期も短
くて済む。また、厚塗りが可能であることから、仕上げ
層の表面に様々な凹凸模様を形成して、意匠性に優れた
ものとすることもできる。更に、本発明の建築用塗料
は、上記建築用塗料組成物において、アクリル系樹脂バ
インダー以外の配合物を予め混合しておき、該混合物と
エマルジョンタイプのアクリル系樹脂バインダーとを別
に包装してあるので、施工時に前記混合物とアクリル系
樹脂バインダーとを混練するようにすれば、施工に際し
て配合物混合の手間が省け、作業が簡便になる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の建築用塗料組成物及び建
築用塗料の主成分は、消石灰、骨材、合成樹脂バインダ
ー及び小麦ファイバーである。本発明の建築用塗料組成
物及び建築用塗料中で、前記消石灰は空気中の二酸化炭
素を吸収して硬化するものであり、硬化後は、室内空気
中の湿気の吸収、放出により壁面結露を効果的に防止す
るとともに、断熱効果、吸音効果を有する。更に、弱ア
ルカリ成分によりカビの発生を抑制する効果もある。ま
た、ビニルクロスなどの新建材に較べて耐久性に優れ
る。普通の消石灰は、石灰石をか焼、消化したものであ
るが、石灰石のほかに、貝殻を原料としたものもあり、
いずれも左官用消石灰として市販されている。本発明で
は、石灰石及び貝殻のいずれを原料としたものでも使用
することができる。なお、一般的には、貝類を原料とす
る消石灰のほうが普通の消石灰より乾燥硬化時の収縮率
は小さいといわれている。また、本発明で用いる消石灰
の粒度については特に限定はなく、左官用消石灰として
市販されているものをそのまま使用することができる。
【0009】また、骨材は、塗膜の乾燥硬化時の収縮率
を減少させ、ひび割れ、剥がれの防止効果を発揮すると
ともに、コテ塗りの場合にはコテ止め作用により塗膜の
厚みを確保する。骨材としては、例えば寒水石、珪砂、
炭酸カルシウムなどが挙げられるが、これらに限定され
るものではない。骨材の粒径については特に限定はない
が、0.05〜1.0mmの範囲であることが好まし
い。コテ塗り時にコテ止めして塗膜の厚さを確保するた
めには、骨材として0.1mm以上の粒径のものを用い
ることが好ましい。また、骨材の粒径が大きすぎる場合
には、塗膜の表面にざらつきが出る場合がある。
【0010】更に、合成樹脂バインダーは、下地材への
塗膜の接着力を向上させると同時に軟らかな塗膜が形成
され、硬化した表面仕上げ層の、ひび割れ、剥がれを防
止する効果を発揮する。合成樹脂バインダーとしては、
エマルジョンタイプのものが好ましい。エマルジョンタ
イプの合成樹脂バインダーであれば、塗料組成物の混練
が容易である。また、合成樹脂バインダーとしては、ア
クリル系樹脂バインダー、更にエマルジョンタイプのア
クリル系樹脂バインダーが好ましい。合成樹脂バインダ
ーは、塗膜のひび割れの発生を防止すると同時に下地材
への塗膜の接着強度を向上させ、硬化後の表面仕上げ層
の脱落を防止し、表面仕上げ層に耐水性を付与する。ア
クリル系樹脂バインダーのアクリル系重合体を構成する
モノマーの組成に特に制限はない。アクリル系重合体と
しては、(メタ)アクリル酸エステルと、これと共重合
可能な他の単量体との共重合体が挙げられる。前記(メ
タ)アクリル酸エステルとしては、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチ
ルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリ
レート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルア
クリレート、オクタデシルアクリレート、フェニルアク
リレート、ベンジルアクリレートなどのアクリル酸エス
テル、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレー
ト、プロピルメタアクリレート、ブチルメタアクリレー
ト、アミルメタアクリレート、ヘキシルメタアクリレー
ト、オクチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルメ
タアクリレート、シクロヘキシルメタアクリレート、ド
デシルメタアクリレート、オクタデシルメタアクリレー
ト、フェニルメタアクリレート、ベンジルメタアクリレ
ートなどのメタアクリル酸エステルなどが挙げられる。
また、上記(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な
他の単量体としては、その他のビニル系単量体、例えば
スチレンを代表とする芳香族ビニル類、シアン化ビニル
類、酢酸ビニルなどのエチレン性単量体などが挙げられ
る。更に、水酸基、アミド基、アミノ基を有するビニル
系単量体、又はアクリル酸、メタクリル酸などのエチレ
ン性不飽和カルボン酸なども使用することができる。上
記の単量体は、1種又は2種以上を使用することができ
る。アクリル系樹脂バインダーは建材用としてエマルジ
ョンタイプのものが種々市販されている。使用できるア
クリル系樹脂エマルジョンの具体例としては、例えば旭
化成株式会社の商品名「ポリトロンA1400」や日本
エヌエスシー株式会社の商品名「ヨドゾールA−70」
などが挙げられる。
【0011】小麦ファイバーは、塗膜の乾燥、硬化時の
ひび割れの発生を防止し、厚塗りを可能とするものであ
る。また、小麦ファイバーは、消石灰、骨材、アクリル
系樹脂バインダーなどの他の配合成分とのなじみがよ
く、従来から壁材などに用いられている繊維材料である
ビニロン、ガラス繊維、すさなどのように、他の材料と
混合した後、長時間養生してなじませるといった手間や
時間も不要である。前記小麦ファイバーの繊維は機械的
に粉砕したものである。この繊維は、水には溶解しない
が、本発明の塗料組成物又は塗料の混練物中の水は繊維
分子のOH基と水素結合し、塗料成分は個々の繊維の毛
細管内に保たれる。小麦ファイバーの繊維が長いほど親
油性に富み、短いほど親水性に富む。これらの性質によ
り、小麦ファイバーを処方に従い攪拌しながら混練物中
に分散させると三次元構造のネットワークを形成し、厚
塗り時や乾燥時の収縮によるひび割れを防ぐ効果として
表れる。この小麦ファイバーは、好ましくは小麦の茎の
みを微粉砕した不溶性食物繊維であり、食品素材として
一般に市販されているものである。この小麦ファイバー
の繊維厚、繊維長には特に限定はないが、平均繊維厚が
10〜40μm、更には15〜30μmの範囲、平均繊
維長が15〜500μm、更には20〜300μmのも
のを用いることが好ましい。小麦ファイバーの平均繊維
厚が10μm未満、平均繊維長が15μm未満では、乾
燥時のひび割れ防止効果が低下する。また、平均繊維厚
が40μmを越え、平均繊維長が500μmを越える
と、流動性が悪くなり、塗膜表面にざらつきが出る。小
麦の茎のみを微粉砕した小麦ファイバーは、例えば三晶
株式会社から商品名ビタセル(VITACEL)として
販売されており、VITACEL WF600/30
(平均繊維厚20μm、平均繊維長35μm)、WF6
00(平均繊維厚20μm、平均繊維長80μm)、W
F200(平均繊維厚25μm、平均繊維長250μ
m)などを使用することができ、これらを混合して使用
することもできる。
【0012】上記のような本発明の建築用塗料組成物及
び建築用塗料における各成分の配合割合としては特に限
定的ではないが、消石灰が15〜40重量%、骨材が3
0〜70重量%、アクリル系樹脂バインダーなどの合成
樹脂バインダーが固形分で5〜10重量%、小麦ファイ
バーが3〜10重量%であることが好ましい。消石灰の
配合割合が多すぎる場合には乾燥硬化時の収縮によるひ
び割れや剥がれが発生しやすくなる傾向があり、また硬
化後の表面仕上げ層が脆くなる傾向がある。また、消石
灰の割合が少ない場合には、乾燥硬化後の仕上げ層の吸
放湿性、吸着性などが低下する傾向がある。骨材の割合
が多すぎる場合には、消石灰の割合が少なくなり、乾燥
硬化後の仕上げ層の吸放湿性、吸着性などが低下する傾
向がある。また、骨材の割合が少なすぎる場合には、消
石灰の割合が多くなり乾燥硬化時の収縮によるひび割れ
や剥がれが発生しやすくなる傾向がある。合成樹脂バイ
ンダーの割合が多すぎる場合には、消石灰(漆喰)が空
気中の二酸化炭素を吸収して硬化する際の呼吸作用が妨
げられ、内部の漆喰の硬化が阻害されて表面層のみが先
に硬化して表面被膜が形成され、その後、内部の漆喰が
硬化する際に、硬化した表面と内部との収縮差によりひ
び割れや剥がれが発生するという問題があり、また、漆
喰が本来有する吸放湿性、吸着性などの特徴が損なわ
れ、結露防止や室内空気汚染の抑制効果が低下する。ま
た、合成樹脂バインダーの割合が少なすぎる場合には、
施工時の作業性、下地材への接着性、乾燥硬化後の仕上
げ層の脱落防止効果、耐水性、強度などが不足する傾向
がある。更に、小麦ファイバーは多いほど厚塗りが可能
となるが、小麦ファイバーの割合が多すぎる場合には、
塗膜の表面にざらつきが発生するなど表面性が悪くな
る。また、小麦ファイバーの割合が少なすぎる場合に
は、乾燥硬化時のひび割れ防止効果が不足し、厚塗りし
た場合にひび割れの発生や剥がれを防止することができ
ない。
【0013】本発明の建築用塗料組成物及び建築用塗料
には、上記各成分以外に、例えば塗布時のダレ防止とし
てメチルセルロースのような増粘剤を添加することがで
きる。増粘剤の添加量としては、例えば0.1〜0.5
重量%程度である。また、本発明の建築用塗料組成物及
び建築用塗料には、顔料などの着色剤成分を適宜添加し
て、形成される表面仕上げ層に着色を施すこともでき
る。例えば、酸化チタンを5重量%程度添加すること
で、仕上げ層に鮮明な色を出すことができる。その他、
防腐剤、消泡剤、分散剤(減水剤)その他、通常の塗り
壁材や塗料組成物に含まれる各種添加剤成分を添加する
こともできる。更に、塗膜厚みのバラツキによるひび割
れの発生を防止するためのレベリング剤を配合すること
もできる。
【0014】本発明に係る建築用塗料組成物は、消石
灰、骨材、アクリル系樹脂バインダーなどの合成樹脂バ
インダー及び小麦ファイバーを混合し、混練して使用さ
れる。この場合、消石灰、骨材及び小麦ファイバーなど
の粉体成分を予め混合しておき、これにエマルジョンタ
イプのアクリル系樹脂バインダーを添加混合するとよ
い。この場合、前記アクリル系樹脂バインダー以外の配
合物を予め混合しておき、該混合物と前記アクリル系樹
脂バインダーとを別に包装した建築用塗料としておけ
ば、施工時には前記混合物とアクリル系樹脂バインダー
とを混練するだけで施工することができ、配合物を混合
する手間が省け、作業が簡便になる。また、前記混練に
際しては、必要に応じて水を添加し、混練物中の水の含
有量が25〜35重量%程度、好ましくは27〜32重
量%程度となるように調整することが好ましい。なお、
防腐剤などはこの水に添加するとよい。この混練物を、
各種建築物の内外壁面や天井面などの下地材の上に塗布
し、乾燥硬化させることで、表面仕上げ層を形成する。
下地材としては特に限定されるものではなく、コンクリ
ート、石膏ボード、合板、スレートなどの他、住宅など
のリフォームに際してビニルクロス、壁紙、プリント合
板など、既存の内装材などの上から本発明の建築用塗料
組成物又は建築用塗料の混練物を塗布して新たな表面仕
上げ層を形成するようにしてもよい。なお、下地材への
塗布に際して、下地材が吸水性のある場合や表面が痛ん
でいる場合などには、塗布面に予めシーラーを塗布して
おくとより好ましい。シーラーとしては、樹脂モルタル
などの施工時に用いられる公知のアクリル系シーラーな
どを使用することができる。
【0015】本発明の塗料組成物及び塗料の塗布方法に
は特に限定はなく、コテ塗り、ロール塗り、刷毛塗り、
更には吹き付けなどの各種方法を採用することができ
る。塗膜の厚さは特に限定はなく、一度に30mm程度
の厚塗りも可能である。本発明の塗料組成物及び塗料の
場合には、小麦ファイバーを配合してなることから、前
記のように30mm程度の厚みに塗布した場合にも、乾
燥硬化時の収縮によるひび割れが発生することもなく、
1回の塗装作業で所望の厚みの表面仕上げ層を形成する
ことができる。従って、例えば、ゴム手袋をはめた手
や、その他の任意の器具、道具などを用いて仕上げ層の
表面に所望の凹凸模様を形成して意匠性に優れた芸術的
壁面を製作することも可能である。なお、塗布方法や塗
布面により前記組成物又は塗料の水分量を適宜調整する
ことが好ましい。
【0016】上記のように、建築物の下地材表面に本発
明の建築用塗料組成物又は建築用塗料の混練物を塗布
し、乾燥、硬化させることで、所望の厚み、表面形状の
表面仕上げ層が形成される。乾燥硬化のための養生時間
は、塗膜の厚さや気温や湿度などにもよるが、通常は5
〜24時間程度である。
【0017】
【実施例】消石灰20重量%、寒水石35重量%、メチ
ルセルロース0.2重量%、小麦ファイバー(三晶株式
会社、VITACEL WF600、平均繊維厚20μ
m、平均繊維長80μm)5重量%、酸化チタン4重量
%、消泡剤0.2重量%、防腐剤(東京ファインケミカ
ル株式会社、C−10−A)0.05重量%、エマルジ
ョンタイプのアクリル系樹脂バインダー(旭化成株式会
社、ポリトロンA1400、固形分40%)17重量%
及び水18.55重量%を均一に混練した。この建築用
塗料組成物を約4mmの合板の表面に5mm、10m
m、20mmの厚さにコテ塗りし、20℃、相対湿度6
0%で24時間養生して乾燥硬化させ、割れの発生状況
を目視にて判定したところ、いずれも割れの発生は認め
られなかった。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る建築用塗料
組成物又は建築用塗料を用いて建築物の室内壁面や天井
面、外壁面などを施工すれば、1回の塗装作業で所望の
厚みの表面仕上げ層をひび割れの発生なく形成できる。
従って、従来の漆喰壁のような繰り返し重ね塗りを必要
とすることなくがなく、施工が簡単で工期が短くてす
み、工費も安くつく。また、一度に30mm以上もの厚
さに塗ることが可能であることから、表面に任意の凹凸
模様を形成して意匠性に優れた芸術的な壁面などを製作
することも可能となる。しかも、形成される表面仕上げ
層は無機材料を主成分とすることから、難燃性に優れ、
また吸放湿性により壁面結露が効果的に防止され、カビ
や細菌の発生が抑制される。更に、断熱効果により、冷
暖房が効果的に利用できる。また、吸音効果により、室
内の音の漏れや外部からの音の侵入を防止する遮音効果
を有する。また、天然素材の使用により、ホルマリンそ
の他の有害ガスの発生による室内空気汚染のおそれもな
く、一般住宅、マンションなどの集合住宅はもちろんの
こと、病院その他の公共施設における内外装の施工にも
好適である。また、新建材のように廃棄物の燃焼時に塩
素化合物などの有害物質が発生することによる環境汚染
の問題もない。
【0019】また、小麦ファイバーとして、平均繊維厚
が10〜40μm、好ましくは15〜30μmの範囲内
であり、平均繊維長が15〜500μm、好ましくは2
0〜300μmの範囲内のものを用いれば、塗膜のひび
割れ防止効果が高く、かつ塗膜表面にざらつきを発生す
ることもない。
【0020】更に、合成樹脂バインダーとしてエマルジ
ョンタイプのアクリル系樹脂バインダーを用いると、混
練が容易となり、また塗膜のひび割れの発生を防止する
と同時に下地材への塗膜の接着強度を向上させ、硬化後
の表面仕上げ層の脱落を防止し、更に表面仕上げ層に耐
水性を付与することができる。
【0021】更に本発明の建築用塗料組成物において、
アクリル系樹脂バインダー以外の配合物を予め混合して
おき、該混合物とエマルジョンタイプのアクリル系樹脂
バインダーとを別に包装した建築用塗料としておけば、
施工時に配合物を混合する手間が省け、前記混合物とバ
インダーとを混練するだけで施工が可能であり、作業が
簡便となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 133/00 C09D 133/00 E04F 13/02 E04F 13/02 A (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 1/00 C04B 16/02 C04B 24/26 C04B 28/12 C09D 5/00 C09D 133/00 E04F 13/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消石灰15〜40重量%、骨材30〜7
    0重量%、合成樹脂バインダー(固形分)5〜10重量
    %及び小麦ファイバー3〜10重量%を含有してなり、
    前記小麦ファイバーが、小麦の茎のみを機械的に微粉砕
    した平均繊維厚が10〜40μmの範囲内で平均繊維長
    が15〜500μmの範囲内の不溶性食物繊維であるこ
    とを特徴とする建築用塗料組成物。
  2. 【請求項2】 前記合成樹脂バインダーがエマルジョン
    タイプのアクリル系樹脂バインダーである請求項1記載
    の建築用塗料組成物。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の建築用塗料組成物にお
    いて、アクリル系樹脂バインダー以外の配合物を予め混
    合しておき、該混合物と前記アクリル系樹脂バインダー
    とを別に包装してなる建築用塗料
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の建築用塗料組成
    物に必要に応じて水を加えて混練し、或いは請求項3に
    記載の建築用塗料の混合物とアクリル系樹脂バインダー
    を必要に応じて水を加えて混練し、これを下地材上に塗
    布し、乾燥、硬化させて表面仕上げ層を形成することを
    特徴とする建築物内外装の施工方法
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