JP3419297B2 - 座席投入方法及び座席投入装置 - Google Patents

座席投入方法及び座席投入装置

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JP3419297B2
JP3419297B2 JP03481198A JP3481198A JP3419297B2 JP 3419297 B2 JP3419297 B2 JP 3419297B2 JP 03481198 A JP03481198 A JP 03481198A JP 3481198 A JP3481198 A JP 3481198A JP 3419297 B2 JP3419297 B2 JP 3419297B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保持したシートを
車両ボディ内の所定位置に投入するための座席投入方法
及び座席投入装置に関し、特にフロントシートを2脚一
度に投入することができる座席投入方法及び座席投入装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両内にシートを組み付ける場合、作業
者は、例えば図11に示すような座席投入装置101を
利用し、搬送ライン上を移動する車両ボディ102に対
して保持したシート103を投入・位置決めし、その座
席投入装置101を外してシート103を車両ボディ1
02にボルト締めして固定する。従って、それまで人手
によって行われていたシートの投入作業は、座席投入装
置の利用により作業者の労力が大幅に軽減された。そし
て、更にその座席投入装置の改良が種々なされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、様々な改良に
よって作業がし易くなるなどの向上が図られたこれまで
の座席投入装置であっても、特にフロントシートを組み
付ける場合の作業方法は、運転席と助手席とを1脚づつ
左右から別々に行わなければならず、作業性に劣るとい
う問題、座席投入装置を左右に2台設ける必要から設備
費が増すといった問題などがあった。即ち、独立して構
成される運転席と助手席は、図11に示すように、まだ
ドアが取り付けられていない状態のフロントドアのドア
取付開口部104(運転席側と助手席側)を利用し、そ
こからシート103が投入される。
【0004】そこで、仮に運転席と助手席との2脚のフ
ロントシートを、一方(助手席側)からそれぞれ投入
し、或いは一度に保持して投入しようとした場合、反対
側(運転席側)のシートがパーキングレバーやギヤのシ
フトレバーなどに当たってしまうため投入は不可能であ
る。従って、これまでの座席投入装置は、1脚のフロン
トシートを保持するよう構成され、搬送される車両ボデ
ィに対して左右両側にそれぞれ設けられていた。そのた
め、組み付け作業が別々の座席投入装置によって行われ
るために作業時間がかかるとともに、座席投入装置によ
る設備費の負担も大きかった。
【0005】そこで本発明は、かかる課題を解決すべく
なされたものであって、フロントシートを2脚一度に投
入可能な座席投入方法及び座席投入装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の座席投入方法
は、リヤドアを有する車両ボディに対するフロントシー
トの投入方法であって、運転席と助手席とを構成する2
脚のフロントシートを取り付け間隔を保って同時に保持
し、リヤドアの取付開口部から2脚のフロントシートを
挿入した後、車両ボディ前部の取り付け位置へ当該車両
ボディ内を移動させることを特徴とする。よって、従来
1脚づつしか投入できなかったフロントシートを2脚一
度に投入することが可能となり、座席投入にかかる作業
時間が大幅に短縮されて生産性が向上する。
【0007】一方、本発明の座席投入装置は、旋回及び
上下方向への操作が可能な操作手段に固定され、フロン
トシートを保持して車両ボディ内の所定の取り付け位置
へ投入可能なものであって、フロントシートを構成する
運転席と助手席の2脚分の長さをもった支持軸を、車両
ボディのフロントシート取り付け面に対して平行にし、
かつその軸心を中心に回転可能に設けたもので、フロン
トシートを保持する保持部材を前記支持軸に対して運転
席側と助手席側のそれぞれ2箇所に設けたことを特徴と
する。よって、この座席投入装置の保持部材は、支持軸
の回転によって角度を変えて2脚のフロントシートを保
持すること、即ち車両ボディへの組み付け時の間隔で同
時に2脚のフロントシートを保持することができ、これ
らを操作手段の操作によって障害物を回避した投入、例
えば、前記発明の座席投入方法のようにリヤドアの取付
開口部からの投入によって、従来1脚づつしか投入でき
なかったフロントシートを2脚一度に投入することが可
能となり、座席投入にかかる作業時間が大幅に短縮され
て生産性が向上する。
【0008】また、本発明の座席投入装置は、前記支持
軸に設けられた保持部が、当該支持軸の回転により2種
類の保持形態をなすものであって、第一保持形態でフロ
ントシートを保持し、第二保持形態でリヤシートを保持
することを特徴とする。よって、1台の座席投入装置に
よってフロントシート及びリヤシートを車両ボディ内に
投入することができ、設備費の削減や設置スペースの縮
小などが可能となる。
【0009】また、本発明の座席投入装置は、前記保持
部がなす第一保持形態が、フロントシートを構成する背
もたれとシートとの背面角部を支持し、背もたれ前面を
押さえるものであって、その前記第二保持形態が、リヤ
シートを構成する背もたれ頭部とシート前部とを支持す
るものであることを特徴とする。よって、保持したフロ
ントシートを車両ボディ内で前方に送って位置決めし、
また保持したリアシートを車両ボディ内で後方に送って
位置決めする場合に、一台でフロントシート及びリヤシ
ートの投入を行う場合でも、フロントシートは後方から
保持し、リヤシートは前方から保持するので、いずれの
場合にもシートを車両ボディ内に投入後、保持部材をシ
ートから取り外し易い。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の座席投入装置にか
かる一実施の形態について図面を参照して説明する。座
席投入装置は、基台を中心に旋回及び上下に操作可能な
図1に示すバランサ61に装着されるものである。その
バランサ61は、固定部62頂面が搬送ラインの片側に
固定され、その回転部63を中心に360度の回転が可
能であり、その回転部63から延びたアーム部64が上
下に揺動自在に設けられている。更に、そのアーム部6
4先端には、常に垂直方向を向く関節部65が連結さ
れ、その関節部65に2段階に回転部66,67が設け
られており、その先端に座席投入装置1が装着される。
そして、このバランサ61は、図示しない搬送ラインに
沿ってライン片側に固定され、そのバランサ61の旋回
及び上下操作によって順次搬送されてくる車両ボディに
対して、作業者が、座席投入装置1を利用し、これによ
ってシートを保持して車両ボディ内への投入・位置決め
を行う。
【0011】ところで、本実施の形態の座席投入装置1
は、少なくとも片側にフロントドアとリヤドアを有する
タイプの自動車を対象とすることが望ましい。即ち、こ
の座席投入装置1は、運転席側と助手席側との2つのフ
ロントシートを一度に投入するものであり、その投入を
車両ボディのリヤドアの取付開口部から行うものであ
る。そこで図2は、フロントシート2をリヤドアの取付
開口部11から投入した状態の座席投入装置1を示した
側面図であり、図3は、リヤトシート3をリヤドアの取
付開口部11から投入した状態の座席投入装置1を示し
た側面図である。
【0012】座席投入装置1は、図2及び図3に示すよ
うにフロントシート2及びリヤシートを、各々の保持形
態によって保持するものである。そして、作業者は、各
々の保持形態によって保持したシート2,3をリヤドア
の取付開口部11から車両ボディ内に投入し、バランサ
61を操作して図4に示すように、それぞれの位置にシ
ート2,3を位置決めする。ここで、図4は、リヤドア
の取付開口部11に対するフロントシート2とリヤシー
ト3との位置関係を示した図である。そして作業者は、
この投入位置でフロントシート2或いはリヤシート3か
ら座席投入装置1を外して、ボルト締めなどによってそ
のフロントシート2或いはリヤシート3を車両ボディに
固定する。
【0013】次に、このような座席投入装置1について
具体的に説明する。図5は、フロントシート2を保持し
た図2の座席投入装置1を前方から見たA矢視図であ
り、図6は、それを上方から見たB矢視図である。先
ず、この座席投入装置1は、図5に示すようにバランサ
61に装着される基軸21に対して、シート2,3を直
接保持する保持ブラケット30が水平な軸を中心に回転
可能に設けられている。その基軸21に直交する固定管
22には、その中に保持ブラケット30を回転支持する
回転軸23が回転自在に挿入されている。そして、この
回転軸23には、図7に示すようにハンドル25付きの
回転板24が一体に固定され、更に回転軸23の同軸上
には、保持ブラケット30が取り付けられる支持管27
(図5参照)が固定されている。また、回転板24に対
しては、その回転位置をピン止めして位置決めするため
のシリンダ26が設けられている。
【0014】ところで、この支持管27は、中空円筒形
状をなして4個に分割されたものであり、後述するシー
ト2,3を保持するために組まれた各フレームを介して
同軸上に、かつ所定の間隔にて位置決めされている。ま
た、その支持管27内には保持ブラケット30の回転部
を構成する回転軸28が回転自在に挿入されている。な
お、この支持管27及び回転軸28を含めたものが、特
許請求の範囲に記載する「支持軸」に相当する。ところ
で、前述したように支持管27に組み付けられた保持ブ
ラケット30は、図2及び図3で示す各保持形態でフロ
ントシート2又はリヤシート3をそれぞれ保持できるよ
う構成されている。
【0015】そこで、先ず2個のフロントシート2,2
を保持する第一保持形態のために組まれた保持ブラケッ
ト30の構成について説明する。フロントシート2,2
の保持には、図2に示すようにシートバック(背もた
れ)2aを後方から支持するシートバックフレーム3
1、シート2bを下方から支持するシートフレーム3
2、そしてシートバック2aを前方から支持する支持ロ
ーラ33,33で主に構成される。即ち、保持ブラケッ
ト30は、フロントシート2の背面形状に沿うようにシ
ートバックフレーム31とシートフレーム32とを略直
角に配置させ、それによってフロントシート2の後方角
部を保持する。そして、シート2bの前部に重量が偏っ
ているため、支持したフロントシート2が前方に傾くの
を止めるよう、支持ローラ33によりシートバック2a
の前面を保持して構成されている。
【0016】次に、この保持ブラケット30のフロント
シート2,2を保持する構成を図5及び図6を参照して
説明する。ところで、図2では、フロントシート2を1
脚だけを示して説明したが、前述したように本実施の形
態の座席投入装置1は、2脚を一度に投入することがで
きる点に特徴を有するものであり、その構成も図2に示
すような状態で2脚を保持することが可能なよう構成さ
れている。そこで、シートバック2aを背面から支持す
るシートバックフレーム31,31は、図5に示すよう
に略コの字形をなし、その両端部が支持管27に固着さ
れた固定フレーム34,34にp部で溶接固定されてい
る。そして、その固定フレーム34,34には、図6に
示すように略コの字形をなしたシートフレーム32,3
2の両端部が同様にp部で溶接固定されている。また、
この固定フレーム34,34が、左右2個づつの支持管
27,27…をそれぞれ連結している。
【0017】一方、シートバック2a,2aを前方から
支持する支持ローラ33,33は、ゴム材で形成され、
両端段付きの横フレーム35端部に回転自在に設けられ
ている。その支持ローラ33,33を備えた横フレーム
35は、フロントシート2,2間に平行な2本の斜めフ
レーム36,36(図2参照)にq部で溶接固定され、
更に後述するリヤシート3を保持するためのシートバッ
クフレーム41ともq部で溶接固定されている。そし
て、横フレーム35に溶接固定された斜めフレーム3
6,36の他端は、r部で固定フレーム34に溶接固定
されている。従って、シートバックフレーム31,3
1、シートフレーム32,32及び支持ローラ33,3
3(支持ローラ33,33に連結された横フレーム35
及び斜めフレーム36,36を含む)は、支持管27,
27…と一体固定されている。
【0018】次に、この保持ブラケット30のリヤシー
ト3を保持する構成を説明する。リヤシート3を保持す
る第二保持形態のために組まれた保持ブラケット30の
構成は、図3に示すようにシートバック(背もたれ)3
a頭部を前方から後方にかけてつかむように支持するシ
ートバックフレーム41と、シート3b先端を上方から
下方にかけてつかむように支持するシートフレーム4
2、そしてシートフレーム42を回動せしめるクランプ
シリンダ51から主に構成される。即ち、保持ブラケッ
ト30は、リヤトシート3の端部を2点で保持するとと
もに、シート3bの後部に重量が偏っているため、保持
したリヤシート3が後方に傾くのを止めるよう構成され
ている。
【0019】次に、この保持ブラケット30を構成する
シートバックフレーム41、シートフレーム42につい
て図8及び図9を参照して更に詳細に説明する。ここ
で、図8は、リヤシートを保持した図3の座席投入装置
1を前方から見たC矢視図であり、図9は、それを上方
から見たD矢視図である。なお、ここでのリヤシート3
は、例えば一体型のタイプのものを想定しているが、分
割タイプのものであってもよい。
【0020】そこで、保持ブラケット30のリヤシート
3を保持するシートバックフレーム41は、図3に示す
ようにそのシート形状に沿った略Lの字形をなし、シー
トバック3aの頭部をつかむように返シ41aが形成さ
れている。そして、その2本のシートバックフレーム4
1,41が、図8に示すように斜めフレーム36,36
と同一の間隔(従って、図面上では一部重なっている)
で設けられ、q部で溶接固定されている。その先端には
シートバック3aを後方から支える支持板43が返シ4
1a,41aに固定されている。また、その他端側は図
3に示すように支持管27に固定されている。
【0021】一方、シートフレーム42,42は、それ
ぞれコの字形をなしたパイプの中央部分が図3に示すよ
うに返シ42aが形成され、そこにシート3bの底面を
受ける受板44,44が取り付けられている。そして、
そのシートフレーム42,42の両端部は、図8及び図
9に示すように1本の連結フレーム45にそれぞれ溶接
固定され、支持管27,27…に対して回転自在に設け
られている。即ち、シートフレーム42,42が固定さ
れた連結フレーム45は、左右2個づつの支持管27,
27の間に設けられて、かつ回転軸28に固定された回
転部29,29に連結されている。
【0022】そして、その中間にて回転軸27に固定さ
れた回転部29が設けられ、その回転部29には、シー
トバックフレーム41に固定されたクランプシリンダ5
1が連結されている。クランプシリンダ51は、そのシ
リンダ部52が、両シートバックフレーム41,41に
固定された固定部55に対して軸支され(図3参照)、
そのロッド部53が、中央の回転部29に突設された揺
動レバー54に軸支されている。従って、両シートフレ
ーム42,42は、連結フレーム45によって一体に形
成され、更に回転軸28に軸支された回転部29を介し
てクランプシリンダ51に連結され、そのクランプシリ
ンダ51の操作によって揺動するよう構成されている。
【0023】そこで、このような構成からなる座席投入
装置1によるフロントシート2,2及びリヤシート3の
投入操作について説明する。図10は、フロントシート
2,2投入時の状況を簡略化して示した一部外観斜視図
である。そこで、座席投入工程としては先ずフロントシ
ート2,2の投入から行われる。フロントシート2,2
は、車両ボディ10内に組み付けるときの間隔で置かれ
ており、作業者は、それに対してハンドル25を回転さ
せて保持ブラケット30を前方へ傾かせながらフロント
シート2,2へと上部から滑り込ませ、図2に示すよう
な状態でそのフロントシート2,2を保持する。
【0024】このような保持位置に保持ブラケット30
が配置されたならば、回転板24の止め穴にシリンダ2
6のピンを挿入し、その保持状態の保持ブラケット30
を固定管22に対して固定する。従って、フロントシー
ト2,2は、その後方角部がシートバックフレーム3
1,31とシートフレーム32,32によって支持さ
れ、そこから前方(図2左方)へ落ちないように、シー
トバック2aが支持ローラ33,33によって前部を押
さえられて保持される。このとき、リヤシート3を保持
するためのシートフレーム42,42は、フロントシー
ト2,2の投入の妨げにならないよう、図2に示すよう
に上方に跳ね上げられている。これは、クランプシリン
ダ51のロッド53が突き出され、それによって揺動レ
バー54を介して回転軸28が回転し、それにともなっ
てシートフレーム42,42が揺動して、図示する位置
で固定される。
【0025】このように保持ブラケット30に保持され
たフロントシート2,2は、作業者が基軸21に設けら
れた移動用取手21aを持ち、バランサ61の力をかり
て行う車両ボディ10内への投入操作によって投入され
る。即ち、座席投入装置1のフロントシート2,2は、
図示しない搬送ラインに載って送られてくる車両ボディ
10に対し、図10に示すようにリヤドアの取付開口部
11から投入する。そして、両フロントシート2,2が
車両ボディ10内に入ったところで、そのままフロント
側へ平行移動させる。フロント側へ送られたフロントシ
ート2,2は、所定の取り付け位置に設置され(図4参
照)、ボルト締めなどにより車両ボディ10に固定され
る。その後、作業者は、再びシリンダ26のピンを回転
板24から外し、回転自在になった保持ブラケット30
をハンドル25の操作によって、支持ブラケット30を
回転軸23を中心に前方(図示反時計方向)に回動しつ
つ、全体を上方に持ち上げてフロントシート2,2から
取り外す。
【0026】次に、リヤシート3の車両ボディ10内へ
の投入操作について説明する。リヤシート3は、車両ボ
ディ10内に組み付けるときの状態でラインサイドに置
かれており、作業者は、フロントシート2,2から取り
外した座席投入装置1によって保持する。即ち、作業者
は、揺動自在な保持ブラケット30の角度をハンドル2
5を操作しながら図3に示すような状態にし、そこでシ
リンダ26によって回転板24をピン止めして保持ブラ
ケット30の位置を固定する。また、シートフレーム4
2,42は、クランプシリンダ51のロッド53がシリ
ンダ52側に引き込まれ、図3に破線で示すように開い
た状態になっている。
【0027】そこで作業者は、先ずシートバックフレー
ム41,41をリヤシート3に対して上方から下ろし、
その返シ41aをシートバック3aの頭部に支持板43
が沿うようにはめ込む。そして、クランプシリンダ51
を操作して、そのロッド53を突出させることでシート
フレーム42を揺動させ、図3の実線で示すようにシー
ト3bの前方から返シ42a,42aをはめ込み、その
底面を受板44,44によって支える。そこで、リヤシ
ート3は、シートバック3aの頭部とシート3b前部と
がつかまれるようにして保持される。
【0028】ところで、シートフレーム42,42の揺
動位置を操作するクランプシリンダ51は、シートフレ
ーム42,42をフロントシート2,2の投入時(図
2)、リヤシート3の保持前(図3の破線)及びリヤシ
ート3の保持後(図3の実線)の3パターンに変化する
ようにロッド53の突出量が制御される。
【0029】このように保持ブラケット30に保持され
たリヤシート3は、作業者が基軸21に設けられた移動
用取手21aを持ち、バランサ61の力をかりて行う車
両ボディ10内への投入操作によって投入される。即
ち、リヤシート3も、フロントシート2,2が投入され
た車両ボディ10に対して、リヤドアの取付開口部11
から投入される。そして、リヤシート3が車両ボディ1
0内に入ったところで、図4に示すように後方へずらさ
れ、そこで、リヤシート3は、所定の取り付け位置に設
置され、ボルト締めなどにより固定された後、クランプ
シリンダ51の動作によってシート3aからシートフレ
ーム42が外され、次いでシートバックフレーム41も
外されて、その座席投入装置1の保持ブラケット30が
車両ボディ10内から取り出される。
【0030】以上、本実施の形態の座席投入装置1によ
れば、車両ボディ10内にフロントシート2,2を2脚
一度に投入できるようになったため、その作業時間を大
幅に短縮することができ、生産性の向上が図られた。ま
た、1台の座席投入装置によって車両ボディ10内にフ
ロントシート2,2及びリヤシート3を投入することが
できるようになったため、設備費用を低減させることが
できるようになったとともに、フロントシート側1回及
びリヤシート側1回の計2回の投入作業によって組み付
けを完了させることができ、その作業にかかる時間は従
来の半分以下になり、生産性は格段に向上した。また、
車両ボディ10内にフロントシート2,2を2脚一度に
投入できるため、従来のように左右に座席投入装置を設
ける必要がなく、その点からも生産設備にかかる費用を
低減させることができるようになった。
【0031】また、本実施の形態の座席投入装置1で
は、保持ブラケット30の構成を、第一保持形態では、
シートバック2a.2aとシート2b,2bとの背面角
部を支持し、シートバック2a,2a前面を押さえるも
のとし、第二保持形態では、シートバック3a頭部とシ
ート3b前部とを支持するものとした。そのため、例え
ば、リヤシート3を保持する際に利用するシートバック
フレーム41が、フロントシート2,2を保持する際に
干渉しないようにその間に配置されるなど、フロントシ
ート2,2及びリヤシート3を1台の座席投入装置で取
り扱うことが可能なものとすることができた。更に、前
記実施の形態のようにフロントシート3,3の投入には
車両ボディ内を前方に送って位置決めし、リアシート2
の投入には車両ボディ内を後方に送って位置決めする方
法をとった場合、そのフロントシート2,2を後方から
保持し、リヤシート3を前方から保持するので、投入後
の保持ブラケット30をシートから外し、それをリヤド
アの取付開口部11から取り出す動作が容易に行えるよ
うになった。
【0032】なお、本発明は、前記実施の形態のものに
限定されるわけではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で
様々な変更が可能である。例えば、前記実施の形態で
は、フロントシート2,2及びリヤシート3による前後
2列のシートをもつ車両の場合について説明したが、更
に前後3列の車両の3列目のシートにも適用できる。
【0033】
【発明の効果】本発明は、リヤドアを有する車両ボディ
に対するフロントシートの投入方法であって、運転席と
助手席とを構成する2脚のフロントシートを取り付け間
隔を保って同時に保持し、リヤドアの取付開口部から2
脚のフロントシートを挿入した後、車両ボディ前部の取
り付け位置へ当該車両ボディ内を移動させるようにした
ので、フロントシートを2脚一度に投入可能な座席投入
方法を提供することが可能となった。
【0034】また、本発明は、旋回及び上下方向への操
作が可能な操作手段に固定され、フロントシートを保持
して車両ボディ内の所定の取り付け位置へ投入可能なも
のであって、フロントシートを構成する運転席と助手席
の2脚分の長さをもった支持軸を、車両ボディのフロン
トシート取り付け面に対して平行にし、かつその軸心を
中心に回転可能に設けたもので、フロントシートを保持
する保持部材を支持軸に対して運転席側と助手席側のそ
れぞれ2箇所に設けた構成としたので、フロントシート
を2脚一度に投入可能な座席投入装置を提供することが
可能となった。
【0035】また、本発明は、支持軸に設けられた保持
部が、当該支持軸の回転により2種類の保持形態をなす
ものであって、第一保持形態でフロントシートを保持
し、第二保持形態でリヤシートを保持するよう構成した
ので、1台によってフロントシート及びリヤシートを車
両ボディ内に投入することができる座席投入装置を提供
することが可能となった。また、本発明は、保持部がな
す第一保持形態が、フロントシートを構成する背もたれ
とシートとの背面角部を支持し、背もたれ前面を押さえ
るものであって、その第二保持形態が、リヤシートを構
成する背もたれ頭部とシート前部とを支持するものであ
るので、一台でフロントシート及びリヤシートの投入を
行う場合でも、フロントシートは後方から保持し、リヤ
シートは前方から保持するので、いずれの場合にも保持
部材をシートから取り外し易い座席投入装置を提供する
ことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】座席投入装置を装着するバランサ61を示した
側面図である。
【図2】フロントシート2をリヤドアの取付開口部11
から投入した状態の座席投入装置1を示した側面図であ
る。
【図3】リヤトシート3をリヤドアの取付開口部11か
ら投入した状態の座席投入装置1を示した側面図であ
る。
【図4】リヤドアの取付開口部11に対するフロントシ
ート2とリヤシート3との位置関係を示した図である。
【図5】フロントシートを保持した図2の座席投入装置
1を前方から見たA矢視図である。
【図6】フロントシートを保持した図2の座席投入装置
1を上方から見たB矢視図である。
【図7】ハンドル25付きの回転板24を示した図であ
る。
【図8】リヤシートを保持した図3の座席投入装置1を
前方から見たC矢視図である。
【図9】リヤシートを保持した図3の座席投入装置1を
上方から見たD矢視図である。
【図10】座席投入時の状況を簡略化して示した一部外
観斜視図である。
【図11】従来の座席投入装置による座席投入時の状況
を簡略化して示した一部外観斜視図である。
【符号の説明】
1 座席投入装置 2 フロントシート 3 リヤシート 10 車両ボディ 11 リヤドアの取付開口部 27 支持管 28 回転軸 30 保持ブラケット 31 シートバックフレーム 32 シートフレーム 33 支持ローラ 41 シートバックフレーム 42 シートフレーム 51 クランプシリンダ 61 バランサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 65/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リヤドアを有する車両ボディに対するフ
    ロントシートの投入方法であって、 運転席と助手席とを構成する2脚のフロントシートを取
    り付け間隔を保って同時に保持し、リヤドアの取付開口
    部から2脚のフロントシートを挿入した後、車両ボディ
    前部の取り付け位置へ当該車両ボディ内を移動させるこ
    とを特徴とする座席投入方法。
  2. 【請求項2】 旋回及び上下方向への操作が可能な操作
    手段に固定され、フロントシートを保持して車両ボディ
    内の所定の取り付け位置へ投入可能な座席投入装置にお
    いて、 フロントシートを構成する運転席と助手席の2脚分の長
    さをもった支持軸を、車両ボディのフロントシート取り
    付け面に対して平行にし、かつその軸心を中心に回転可
    能に設けたものであって、 フロントシートを保持する保持部材を前記支持軸に対し
    て運転席側と助手席側のそれぞれ2箇所に設けたことを
    特徴とする座席投入装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の座席投入装置におい
    て、 前記支持軸に設けられた保持部が、当該支持軸の回転に
    より2種類の保持形態をなすものであって、第一保持形
    態でフロントシートを保持し、第二保持形態でリヤシー
    トを保持することを特徴とする座席投入装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の座席投入
    装置において、 前記保持部は、前記第一保持形態が、フロントシートを
    構成する背もたれとシートとの背面角部を支持し、背も
    たれ前面を押さえるものであって、 前記第二保持形態が、リヤシートを構成する背もたれ頭
    部とシート前部とを支持するものであることを特徴とす
    る座席投入装置。
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