JP3418604B2 - 二成分現像方法 - Google Patents

二成分現像方法

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JP3418604B2 JP2000317108A JP2000317108A JP3418604B2 JP 3418604 B2 JP3418604 B2 JP 3418604B2 JP 2000317108 A JP2000317108 A JP 2000317108A JP 2000317108 A JP2000317108 A JP 2000317108A JP 3418604 B2 JP3418604 B2 JP 3418604B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷法等において形成される静電潜像の現
像に用いられる二成分現像方法及び二成分現像剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高速プリンタの分野では、トナーに与え
る帯電性能、搬送性、ストレス等の観点から二成分現像
方法が主に使用されており、更にトナーの帯電性、搬送
性をより向上させるため現像機内のマグネットロールの
本数を2本以上にしているものが多い。
【0003】複数のマグネットロールにすることで、現
像剤の攪拌効率の向上、感光体との接触面積/回数が増
加し安定した帯電性が得られる反面、マグネットロール
間で現像剤詰まりを起こしやすく、そのため、現像剤に
かかるストレスが強くなり、キャリア表面へのトナース
ペントを引き起こしやすくなる。その結果、帯電の変動
を招き、現像剤寿命を低下させる要因となっている。ま
た特に搬送性が向上した分、感光体へのストレスも強く
なり、フィルミングが発生しやすくなり感光体寿命の低
下を招いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、線速
370mm/sec以上、好ましくは500mm/se
c以上の高速プリンタ等に用いられる2本以上のマグネ
ットロールを有する二成分現像機を用いる二成分現像方
法において、帯電性能、搬送性、ストレス等に優れ、高
画質、ロングライフを有する二成分現像方法及び二成分
現像剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、 〔1〕 2本以上のマグネットロールを有する二成分現
像機及びトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を使
用した二成分現像方法であって、以下の条件(a)及び
(b)を満足する、マグネシウム化合物及び/又はマン
ガン化合物を含むフェライトキャリアを使用する二成分
現像方法、並びに (a)1kOeの磁場を印加した時に測定される磁化:
45〜75emu/g (b)−0.5〜0.5kOeの磁場を印加した時に測
定される磁化と、印加した磁場との関係を原点を通る一
次近似式で表した時の、1kOe印加時における測定磁
化Aと一次近似式により計算される計算磁化Bの値の比
(測定磁化A/計算磁化B):0.90以下 〔2〕 2本以上のマグネットロールを有する二成分現
像機に用いられる二成分現像剤であって、前記(1)に
おいて記載のフェライトキャリアを含有してなる二成分
現像剤に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の二成分現像方法では、磁
気特性を特定したキャリアを用いる点に大きな特徴を有
する。一般的に、磁性粉は磁場と磁化の関係において磁
気ヒステリシスを示す。従って、二成分現像方法に用い
られるキャリアも磁性粉であるため、磁気ヒステリシス
を有するが、そのヒステリシス度合いは極めて小さい。
よって、低磁場域におけるキャリアの磁化は、かかる磁
場に対してあたかも線形一次関数的に変化する。しか
し、1kOeに近い磁場範囲になると、低磁場域で見ら
れた線形一次関数的な振舞いから外れ、磁気的には飽和
傾向となる。
【0007】一方、2本以上のマグネットロールを有す
る二成分現像機を用いる二成分現像方法では、マグネッ
トロールの回転に対するキャリアの追従性が悪いと、ロ
ール間で現像剤が詰まり、画質の特性を悪化させる。し
かし、マグネットロールが形成する磁場内で磁気的飽和
域にあるキャリアを用いることにより、キャリアがマグ
ネットロールの動きに追従し、良好な穂立ちを形成し
て、現像剤の搬送性及び現像性が向上することが期待さ
れる。
【0008】従って、本発明では、磁気的飽和への移行
が低磁場より生じるキャリアを用いる。具体的には、電
子写真方式に用いられるマグネットロールの磁気特性か
ら1kOe以下で磁気的飽和に近い特性を示すものが良
いと考えられ、下記条件(a)、(b)を満足するキャ
リアを用いる。
【0009】(a)1kOeの磁場を印加した時に測定
される磁化が45〜75emu/g、好ましくは50〜
70emu/gを示す (b)−0.5〜0.5kOeの磁場を印加した時に測
定される磁化と、印加した磁場との関係を原点を通る一
次近似式で表した時、1kOe印加時における測定磁化
Aと一次近似式により計算される計算磁化Bの値の比
(測定磁化A/計算磁化B)が0.90以下、好ましく
は0.5〜0.85である
【0010】条件(a)において、磁化が45emu/
g未満であると、磁場の影響を受けにくくなり、キャリ
アがマグネットロールの動きに追従して穂立ちを形成す
ることができず、75emu/gよりも大きいと、穂立
ち量が過多になり、現像された画像をかきとってしまう
現象を生じて画像濃度を低下させる。
【0011】条件(b)において、−0.5〜0.5k
Oeの磁場での原点を通る一次近似式に規定した理由
は、現像ユニット内のマグネットロールによって形成さ
れる磁場は通常1kOe以下と小さく、この磁場域では
キャリアの磁気ヒステリシスがほとんど生じないため、
残留磁化と保磁力を考慮する必要が無いことから、磁場
とキャリアの磁化が線形一次関数的に振舞うことに着目
したからである。
【0012】測定磁化A/計算磁化B≦0.90を示す
キャリアは、比較的低磁場において磁気的な飽和域に移
行していることを意味し、磁場に対する磁化の応答性が
良好である。測定磁化A/計算磁化Bが、0.90より
大きいと、キャリアが飽和磁化に到達する磁場が比較的
高いため、マグネットロール上でキャリアが磁気的飽和
に達せず個々のキャリアの磁場追従性が不十分となり、
現像特性が不安定となる。
【0013】なお、Oeは磁場の強さの単位であり、G
aussは磁束密度の単位であるが、真空中で1Oeの
磁場が存在すれば1Gaussの磁束密度が発生する。
一般的には日常的にOeとGaussはほとんど無差別
に使用されているが、マグネットロールの特性を述べる
場合はGaussを用いることがほとんどである。ま
た、通常磁性粉等の磁気特性を記述する際には磁場の強
さOeを用いる。本発明においてもこれに準ずる。
【0014】本発明では、キャリアとして、磁化特性の
調整が可能なフェライトキャリアを用いる。
【0015】フェライトキャリアの原料は、主成分がF
2 3 であり、副成分としてはMgO、Mn3 4
CuO、NiO、ZnO、SrCO3 、BaCO3 、M
nCO3 等が挙げられ、添加剤としては、A12 3
SiO2 、Bi2 3 、CaCO3 、V2 5 、TiO
2 、SnO2 、PbO等が挙げられるが、本発明では、
磁気特性の調整及び製造の容易さの観点から、少なくと
も好ましくはマグネシウム化合物及び/又はマンガン化
合物、より好ましくはマンガン化合物を含む、主成分が
酸化鉄からなるフェライトキャリアが好ましい。マグネ
シウムの含有量は、フェライトキャリア中、好ましくは
0.1〜20重量%、より好ましくは0.5〜10重量
%であり、マンガンの含有量は、好ましくは0〜40重
量%、より好ましくは10〜35重量%である。
【0016】一般的にフェライトキャリアは前記原料と
添加剤を混合し、その混合物を約1000℃で仮焼成を
おこなった後、水中に投入、ボールミル等で平均粒径約
1μmくらいまで微粉砕する。その中に結着剤としてポ
リビニルアルコールなどを加え、さらに消泡剤、分散剤
等を加えてスラリー化する。このスラリーをスプレード
ライヤーで造粒化するとともに熱風で乾燥させる。この
後、約1200℃以上で焼成を行い解砕後、磁気選別及
び分級を経てフェライトキャリアを得ることができる。
フェライトキャリアの磁気特性は、酸化鉄を主とする原
料と混合する添加物及び添加量を変えることにより調整
することができる。
【0017】キャリアの表面には、帯電性、耐久性等の
観点から、さらに樹脂コーティングが施されていてもよ
い。コーティング樹脂としては、フッ素樹脂、シリコー
ン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−メタクリレート樹
脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、ポリマー樹脂、ポ
リブタジエン樹脂、これらの混合樹脂等が挙げられる。
樹脂コーティングは、樹脂を有機溶剤等に溶解し、浸漬
や噴射等でキャリア表面に塗布した後、乾燥や加熱硬化
等を行って皮膜させることにより行うことができる。
【0018】本発明において、マグネットロールの主磁
極の磁気特性は、現像剤の搬送性及び適度な穂立ちの形
成の観点から、マグネットロールのスリーブ上において
1kGauss以下が好ましい。
【0019】本発明の二成分現像方法は、磁場に対する
磁化の応答性を考慮したものであり、キャリアの磁化応
答性は適切な現像特性を考慮する上で大変重要な因子で
あると考えられる。
【0020】本発明の現像方法は、2本以上のマグネッ
トロールを有する二成分現像機及びトナーと前記の磁気
特性を有するキャリアとからなる二成分現像剤を使用し
た二成分現像方法であれば特に限定されないが、マグネ
ットロールの本数が1本の場合は、前述の特性を有する
キャリアの効果は見られない。その理由は定かでない
が、1本のマグネットロール現像方式を用いる複写機や
プリンタはプロセス速度として低速のものが主流であ
り、そのプロセス速度ゆえ比較的現像剤の穂立ちが安定
しやすく、トナーの搬送性が良好であることに起因して
いるのではないかと考えられる。
【0021】また、本発明の現像方法に用いる現像機の
感光体としては、アモルファスセレン、酸化亜鉛、硫化
カドミウム、有機感光体、アモルファスシリコン等が用
いられるが、特にフィルミングの観点よりアモルファス
セレン感光体との組み合わせに効果がある。
【0022】本発明の二成分現像方法に用いられる二成
分現像剤は、前記キャリアを含有したものであれば特に
限定されず、現像剤を構成するトナーには、結着樹脂、
着色剤等からなる通常のトナーを特に限定することなく
用いることができる。
【0023】結着樹脂としては、ポリエステル、ポリエ
ステル/スチレンアクリルの重合樹脂、ポリエステルと
他の樹脂の混合樹脂、ハイブリッド樹脂、スチレン−ア
クリル樹脂等が挙げられ、これらの中では定着性、耐久
性及び着色剤分散性の観点から、ポリエステル及びハイ
ブリッド樹脂が好ましく、ポリエステルがより好まし
い。
【0024】本発明に用いられるポリエステルは、例え
ば、特開平7−175260号公報に例示の化合物を用
い、同記載の方法を参考に製造できる。
【0025】ポリエステルの原料モノマーとして、2価
以上のアルコール成分と、2価以上のカルボン酸、カル
ボン酸無水物、カルボン酸エステル等のカルボン酸成分
が用いられる。
【0026】好ましい2価のアルコール成分は、ビスフ
ェノールAのアルキレン(炭素数2又は3)オキサイド
付加物(平均付加モル数1〜10)、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,6−へキサンジオー
ル、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等で
ある。好ましい3価以上のアルコール成分は、ソルビト
ール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、グ
リセロール、トリメチロールプロパン等である。
【0027】また、2価のカルボン酸成分としては、各
種ジカルボン酸、炭素数1〜20のアルキル基又はアル
ケニル基で置換されたコハク酸、これらの酸の無水物及
びアルキル(炭素数1〜12)エステル等が挙げられ、
好ましくは、マレイン酸、フマル酸、テレフタル酸及び
炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸で
ある。好ましい3価以上のカルボン酸成分は、1,2,
4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)及びそ
の酸無水物、アルキル(炭素数1〜12)エステル等で
ある。
【0028】ポリエステルの原料モノマーを重合させる
際には、反応を促進させるため、酸化ジブチル錫等の通
常使用されているエステル化触媒等を適宜使用してもよ
い。
【0029】本発明においてハイブリッド樹脂は、特開
平8−171231号公報に記載されているように、各
々独立した反応経路を有する二つの重合系の原料モノマ
ーの混合物を原料とし、該二つの重合反応を行わせて得
られる。
【0030】前記二つの重合反応は、独立した反応経路
で進行するものであり、それぞれ縮重合系樹脂と付加重
合系樹脂を生ずる反応であることか好ましい。縮重合系
樹脂の代表例としては、ポリエステル、ポリエステル・
ポリアミド、ポリアミド等が挙げられ、付加重合系樹脂
の代表例としては、ラジカル重合反応により得られるビ
ニル重合系樹脂が挙げられる。
【0031】これらのうち、ポリエステル成分は、前記
と同様の2価以上のアルコール成分と2価以上のカルボ
ン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等のカル
ボン酸成分を原料モノマーとして得ることができる。
【0032】また、ポリエステル・ポリアミド又はポリ
アミド中のアミド成分を形成するために用いる原料モノ
マーとしては、公知の各種ポリアミン、アミノカルボン
酸類、アミノアルコール等が挙げられ、好ましくはへキ
サメチレンジアミン及びε−カプロラクタムである。
【0033】付加重合反応により得られるビニル重合系
樹脂を形成するために使用される原料モノマーとして
は、スチレン;エチレン、プロピレン等のエチレン性不
飽和モノオレフィン類:ブタジエン等のジオレフィン
類;(メタ)アクリル酸等のエチレン性モノカルボン
酸:(メタ)アクリル酸のアルキル(炭素数1〜18)
エステル等のエチレン性モノカルボン酸のエステル等が
挙げられる。
【0034】ハイブリッド樹脂は、縮重合系樹脂の原料
モノマー、付加重合系樹脂の原料モノマー、重合開始剤
等を混合し、まず、50〜180℃で主としてラジカル
重合反応により縮重合反応が可能な官能基を有する付加
重合系樹脂成分を得、次いで190〜270℃に反応温
度を上昇させた後、主として縮重合反応により縮重合系
樹脂成分の形成を行わせて得られたものが好ましい。こ
のような原料モノマーの混合物を原料とし、独立した二
つの反応を進行させる方法により二種類の樹脂の相溶性
が向上した樹脂を効率的に得ることができる。
【0035】縮重合系樹脂の付加重合系樹脂に対する重
量比、即ち縮重合系樹脂の原料モノマーの付加重合系樹
脂の原料モノマーに対する重量比は、付加重合系樹脂の
分散性の観点から、通常50/50〜95/5、好まし
くは60/40〜95/5であることが望ましい。
【0036】さらに、本発明に用いられるトナーには、
着色剤、離型剤、荷電制御剤、導電性調整剤、体質顔
料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止
剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤等の添加剤
が、適宜含有されていてもよい。
【0037】着色剤としては、トナー用着色剤として用
いられている染料、顔料等のすべてを使用することがで
き、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマ
ネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレ
ット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、
ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソル
ベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジス
アゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上
を混合して用いることができる。着色剤の含有量は、結
着樹脂100重量部に対して、1〜10重量部が好まし
い。
【0038】離型剤としては、融点が70〜90℃の低
融点ワックスが好ましく、エステル系ワックスや、フィ
ッシャートロプシュワックス等の合成ワックスが挙げら
れる。
【0039】正帯電性荷電制御剤としては、ニグロシン
染料、3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメ
タン系染料、4級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹
脂、イミダゾール誘導体等が挙げられ、これらの中で
は、分散性及びトナーの帯電量の安定化の観点から、ニ
グロシン染料が好ましい。また負の荷電制御剤として
は、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル
酸のアルキル誘導体の金属錯体等が挙げられる。なお、
正帯電性荷電制御剤と負帯電性荷電制御剤とをともに含
有してもよい。
【0040】本発明におけるトナーは、混練粉砕法等に
より得られる粉砕トナーが好ましく、例えば、結着樹
脂、着色剤等をボールミル等の混合機で均一に混合した
後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で
溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造することができ
る。さらに、トナーの表面には、必要に応じて疎水性シ
リカ等の流動性向上剤等を添加してもよい。このように
して得られるトナーの体積平均粒子径は、好ましくは3
〜15μmである。
【0041】
【実施例】トナーの製造例 ポリオキシプロピレン(2.2) −2,2 −ビス (4−ヒドロ
キシフェニル) プロパン2000g、ポリオキシエチレ
ン(2.2) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロ
パン800g、イソドデセニル無水コハク酸250g、
テレフタル酸800g、無水トリメリット酸250g、
エステル化触媒として酸化ジブチル錫0.5gの混合物
を、窒素雰囲気下、ASTM E28−67により測定
した軟化点が145℃に達するまで、220℃で反応さ
せた。反応終了後、冷却、粉砕し、樹脂(ポリエステ
ル)を得た。
【0042】得られた樹脂100重量部、カーボンブラ
ック「モナーク880」(キャボット社製)7重量部、
ポリプロピレンワックス「ビスコール660P」(三洋
化成社製)1.5重量部及び荷電制御剤「ボントロン
N−01」(オリエント化学工業社製、ニグロシン染
料)2.0重量部を、ヘンシェルミキサーを用いて予備
混合した後、2軸押出機で溶融混練し、冷却後、通常の
粉砕、分級工程を経た後、得られた粉体100重量部の
表面に、疎水性シリカ「HVK2150」(クラリアン
ト社製)0.3重量部を、ヘンシェルミキサーを用いて
混合付着させ、体積平均粒子径10μmのトナーを得
た。
【0043】キャリアの製造例 酸化鉄(Fe2 3 )に、酸化マグネシウム(Mg
O)、酸化マンガン(Mn 3 4 )を、マグネシウム及
び/又はマンガンのキャリア中の含有量が表1に記載の
比率となるように配合し、得られた混合物100重量部
に、バインダー(ポリビニルアルコール)1.5重量部
及び分散剤0.5重量部を添加し、スラリー濃度が50
重量%になるよう水を加えた。これを三井鉱山(株)製
のアトライターで1時間湿式粉砕混合し、スラリーを調
製した。
【0044】スラリーを、スプレードライヤーで造粒乾
燥し、次に、電気炉で窒素雰囲気下、約1500℃で焼
成し、振動篩で分級を行い、キャリアのコア材を得た。
得られたコア材1000重量部に対し、フッ素樹脂「H
YLAR301F」(アウジモンド社製)6重量部、ア
クリル樹脂「ダイヤナールBR−80」(三菱レイヨン
(株)製)4重量部にメチルエチルケトンを加え、コア
材を被覆するための樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液
を流動コーティング装置を用いて、前記コア材にスプレ
ーコートした。その後、流動層にて、100℃で60分
間の熱処理を行い、平均粒子径110μmのキャリアA
〜Eを得た。なお、キャリアB、C、Eの原料組成は同
一であるが、焼成温度や不純物等の微妙な影響を受け、
表2に示す異なる磁気特性を示した。また、キャリア
F、Gは、市販のマグネタイトキャリアとする。
【0045】
【表1】
【0046】得られたキャリアの磁気特性を以下の方法
により測定した。 (1) 外径7mm、高さ5mmの蓋付プラスティックケー
スにキャリアをタッピングしながら充填し、プラスティ
ックケースの重量とキャリアを充填したプラスティック
ケースの重量の差から、キャリアの質量を求める。 (2) 理研電子(株)の磁気特性測定装置「BHV−50
H」(V.S.MAGNETOMETER)のサンプル
ホルダーにキャリアを充填したプラスティックケースを
セットし、バイブレーション機能を使用して、プラステ
ィックケースを加振しながら、磁界を印加して磁気特性
を測定する。得られた値は充填されたキャリアの質量を
考慮し、単位質量当たりの磁気特性に換算する。
【0047】キャリアA及びキャリアEの−10kOe
〜+10kOeの印加磁場における単位質量当たりの測
定磁化を示すグラフ及び−0.5〜0.5kOeの印加
磁場における測定磁化から得られた最小二乗法による一
次近似線及び一次近似式を、図1〜4にそれぞれ示す。
【0048】キャリアB〜D、F、Gについても、キャ
リアA、Eと同様にグラフを作成し、各キャリア毎の1
kOe印加時の測定磁化A、−0.5〜0.5kOeの
磁場における一次近似式、かかる一次近似式より算出し
た1kOe印加時の計算磁化B、測定磁化A/計算磁化
Bの値を表2にそれぞれ示す。
【0049】
【表2】
【0050】実施例1〜4、比較例1〜3 前記製造例により得られたトナー39重量部と、表3に
示すキャリア1261重量部とをナウターミキサーで混
合し、各々の現像剤を得た。
【0051】「Infoprint4000ISl」
(日本アイ・ビー・エム株式会社製、線速:1066m
m/sec、解像度:240dpi様、現像機のマグネ
ットロール数:3本)に現像剤を実装し、黒化率8%の
プリントパターンを11×18インチの連続紙を用いて
連続印刷を行った。現像剤によるストレスによって感光
体上に傷が生じ、トナーがフィルミングした結果、印刷
された黒ベタ部に白斑が生じた枚数をフィルミング発生
枚数として耐久性の尺度とし、その時点をライフエンド
とした。以下の方法に従って、5万枚印刷時及びライフ
エンド時の帯電量、画像濃度及びライフエンド時の下地
かぶりを測定した。なお、耐刷は最大100万枚までと
し、100万枚印刷後もフィルミングが生じない場合
は、100万枚印刷時をライフエンドとする。結果を表
3に示す。
【0052】〔帯電量〕Q/Mメーター(エッピング社
製)を用いて測定する。Q/Mメーター付属のセルに規
定量の現像剤を投入し、目開き32μmのふるい(綾
織)を通してトナーのみを吸引する。そのとき発生する
キャリア上の電圧変化をモニターし、測定開始から90
秒後の電圧を帯電量に変換して現像剤の帯電量とする。
【0053】〔画像濃度〕「Model 938 Spectrodensito
meter 」(X−Rite社、アパチャー;20mm、測
定モード;Yxy、光源;D65、視野角;10degree)
を用いて、5000枚印刷時及びライフエンド時に、黒
ベタ部を測定し、 画像濃度=log(1/Y) の値を求める。
【0054】〔下地かぶり〕「Model 938 Spectrodensi
tometer 」(X−Rite社、アパチャー;20mm、
測定モード;Yxy、光源;D65、視野角;10degre
e)を用いて、印刷済み用紙の白地部と未印刷紙のY値
を測定し、 下地かぶり=未印刷紙Y値−印刷済み用紙の白地部Y値 の値を求める。
【0055】
【表3】
【0056】以上の結果から、実施例1〜4では、帯電
量、画像濃度、下地かぶり、いずれも非常に良く安定し
ており、100万枚耐刷後も下地かぶりの悪化、フィル
ミングの発生は確認されず、優れた耐久性を有してい
る。マグネットロール上の現像剤挙動についても途中観
察したが、非常にきれいな穂立ちを形成しており、マグ
ネットロールの回転に対し非常に良好な追従性能が確認
できた。
【0057】また、印刷品質に関しても細線の形成、黒
ベタ部の均一性が非常に良好であった。これらの結果か
らもキャリア磁気特性において、本発明で示したとお
り、磁気飽和が低磁場で生じた方が良いことは明らかで
あり、磁気飽和域にあるキャリアを用いた現像剤はマグ
ネットロールの動きに追従し、良好な穂立ちを形成で
き、トナー搬送性及び現像性を向上させることができ
る。
【0058】一方、比較例1〜3においては、表2で示
したとおり、磁気的飽和が高磁場域に位置するためマグ
ネットロール上で磁気的に飽和に達していないことから
現像特性が不安定となり、下地かぶりやフィルミングが
発生したと思われる。フィルミングの発生時期を比較す
ると、キャリアのコア組成によらず磁場に対する磁化の
応答性が関係し、1kOe印加時の測定磁化A/計算磁
化Bの値が0.90よりも大きい程、その発生時期が早
くなっている。
【0059】
【発明の効果】本発明により、線速370mm/sec
以上、好ましくは500mm/sec以上の高速プリン
タ等に用いられる2本以上のマグネットロールを用いる
二成分現像方法において、帯電性能、搬送性、ストレス
等に優れ、高画質、ロングライフを有する二成分現像方
法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例において調製したキャリアAの
−10kOe〜+10kOeの印加磁場における単位質
量当たりの測定磁化を示すグラフである。
【図2】図2は、実施例において調製したキャリアAの
−0.5〜0.5kOeの印加磁場における測定磁化か
ら得られた最小二乗法による一次近似線及び一次近似式
を示すグラフである。
【図3】図3は、実施例において調製したキャリアEの
−10kOe〜+10kOeの印加磁場における単位質
量当たりの測定磁化を示すグラフである。
【図4】図4は、実施例において調製したキャリアEの
−0.5〜0.5kOeの印加磁場における測定磁化か
ら得られた最小二乗法による一次近似線及び一次近似式
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−215664(JP,A) 特開 昭58−123552(JP,A) 特開 平11−95558(JP,A) 特開 平9−281752(JP,A) 特開 平9−230633(JP,A) 特開 平8−248773(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2本以上のマグネットロールを有する二
    成分現像機及びトナーとキャリアとからなる二成分現像
    剤を使用した二成分現像方法であって、以下の条件
    (a)及び(b)を満足する、マグネシウム化合物及び
    /又はマンガン化合物を含むフェライトキャリアを使用
    する二成分現像方法。(a)1kOeの磁場を印加した
    時に測定される磁化:45〜75emu/g(b)−
    0.5〜0.5kOeの磁場を印加した時に測定される
    磁化と、印加した磁場との関係を原点を通る一次近似式
    で表した時の、1kOe印加時における測定磁化Aと一
    次近似式により計算される計算磁化Bの値の比(測定磁
    化A/計算磁化B):0.90以下
  2. 【請求項2】 フェライトキャリアとして、コア材の主
    成分として酸化鉄を、副成分として酸化マグネシウム及
    び/又は酸化マンガンのみを含有したフェライトキャリ
    アを用いる請求項1記載の二成分現像方法。
  3. 【請求項3】 フェライトキャリアとして、コア材の主
    成分として酸化鉄を、副成分として酸化マグネシウムの
    みを含有したフェライトキャリアを用いる請求項1記載
    の二成分現像方法。
  4. 【請求項4】 2本以上のマグネットロールを有する二
    成分現像機に用いられる二成分現像剤であって、請求項
    〜3のいずれかにおいて記載のフェライトキャリアを
    含有してなる二成分現像剤。」
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