JP3418089B2 - チップ部品用磁器素子の製造方法及び製造装置 - Google Patents

チップ部品用磁器素子の製造方法及び製造装置

Info

Publication number
JP3418089B2
JP3418089B2 JP14400497A JP14400497A JP3418089B2 JP 3418089 B2 JP3418089 B2 JP 3418089B2 JP 14400497 A JP14400497 A JP 14400497A JP 14400497 A JP14400497 A JP 14400497A JP 3418089 B2 JP3418089 B2 JP 3418089B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grinding
base material
porcelain
chuck
prismatic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14400497A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10335123A (ja
Inventor
定明 倉田
慎一 原田
富雄 東
育雄 垣内
学 寺岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Yuden Co Ltd filed Critical Taiyo Yuden Co Ltd
Priority to JP14400497A priority Critical patent/JP3418089B2/ja
Publication of JPH10335123A publication Critical patent/JPH10335123A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3418089B2 publication Critical patent/JP3418089B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0306Inorganic insulating substrates, e.g. ceramic, glass
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/0011Working of insulating substrates or insulating layers
    • H05K3/0044Mechanical working of the substrate, e.g. drilling or punching

Landscapes

  • Apparatuses And Processes For Manufacturing Resistors (AREA)
  • Non-Adjustable Resistors (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の角柱部の間
にこれよりも横断面形が小さな円柱部を一体に備えたチ
ップ部品用の磁器素子を製造する方法とその装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、バルク供給に適したチップ
部品として図11(f)に示したものと同様の外観形状
を有するチップ部品を先に提案している(特開平7−3
07201号公報)。
【0003】このチップ部品は、一対の角柱部の間にこ
れよりも横断面形が小さな円柱部を一体に備えた磁器素
子と、磁器素子の表面に形成された導体膜と、中央円柱
部上の導体膜を覆う外装膜と、両側角柱部上の導体膜を
覆う外部電極膜とを備えていうる。
【0004】このチップ部品の構造では、例えば、導体
膜を抵抗材料から形成しその中央部分を必要に応じてト
リミングすることによってチップ抵抗器を構成すること
ができ、また、導体膜を低抵抗材料から形成しその中央
部分に螺旋状溝を形成することによって所定周回のコイ
ルを持つチップインダクタを構成することができ、さら
に、導体膜を低抵抗材料から形成することによってチッ
プジャンパーを構成することができる。
【0005】上記のチップ部品は、両外部電極膜の側面
のうちの1つを実装面として任意に利用でき、部品転動
や滑りを防止して安定した実装を行えると共に、部品自
体が表裏を持たない外観形状を有しているのでバルク供
給(ばら状態で収納されたチップ部品を所定向きで一列
に整列して供給する方式)に好適であるという利点を備
えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のチップ部品は磁
器素子が特殊な形状を有することから、該チップ部品を
安定且つ低価格で提供するには、磁器素子を効率良く製
造できる方法及び装置が必要となる。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、一対の角柱部の間にこれ
よりも横断面形が小さな円柱部を一体に備えた磁器素子
を効率良く製造できる方法と、該方法の実施に好適な装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る製造方法は、一対の角柱部の間にこれ
よりも横断面形が小さな円柱部を一体に備えたチップ部
品用の磁器素子を製造する方法であって、所定長の角柱
状磁器基材をその中心線またはこれと平行な線を軸とし
て自転させ、且つ自転軸を所定の円弧軌道で平行移動さ
せながら、該円弧軌道と隣接した位置で回動する研削ブ
レードによって角柱状磁器基材の中央部を研削する、こ
とをその主たる特徴としている。
【0009】この製造方法によれば、自転しながら所定
の円弧軌道で平行移動する角柱状磁器基材の中央部を研
削ブレードによって研削することにより、一対の角柱部
の間にこれよりも横断面形が小さな円柱部を一体に備え
たチップ部品用の磁器素子を製造できる。
【0010】一方、本発明に係る製造装置は、一対の角
柱部の間にこれよりも横断面形が小さな円柱部を一体に
備えたチップ部品用の磁器素子を製造する装置であっ
て、所定長の角柱状磁器基材を所定向きで保持し、且つ
角柱状磁器基材をその中心線またはこれと平行な線を軸
として自転させるチャックと、前記チャックの自転軸を
所定の円弧軌道で平行移動させるチャックホイールと、
前記円弧軌道と隣接した位置で回動し、自転しながら所
定の円弧軌道で平行移動する角柱状磁器基材の中央部を
研削する研削ブレードとを備えた、ことをその主たる特
徴としている。
【0011】この製造装置によれば、角柱状磁器基材の
保持と自転を可能としたチャックと、該チャックの自転
軸を所定の円弧軌道で平行移動させるチャックホイール
と、自転しながら所定の円弧軌道で平行移動する角柱状
磁器基材の中央部を研削する研削ブレードを用いて、上
記の製造方法を的確に実施できる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1乃至図10は本発明の一実施
形態を示すもので、図1は製造装置の側面図、図2は研
削対象となる磁器基材の斜視図、図3は供給ロータから
中継ロータへの磁器基材受け渡しの様子を示す図、図4
は中継ロータからチャックへの磁器基材受け渡しの様子
を示す図、図5はチャックによる磁器基材保持の様子を
示す図、図6はチャッキング制御器の構成及び動作を示
す図、図7乃至図10は磁器基材の研削の様子を示す図
である。
【0013】本実施形態の製造装置は、供給ロータ1と
中継ロータ2と研削機3とから主に構成されており、研
削機3は、フレーム4と、一対のチャックホイール5
と、各チャックホイール5に設けられた複数のチャック
6と、チャック回動用の2つのベルト7と、ダイヤモン
ド砥石等から成る研削ブレード8と、チャッキング制御
器9とを備えている。また、研削対象となる磁器基材K
は、図2に示すように、部品種類に応じた磁器材料、例
えば、アルミナ磁器やフェライト磁器等から形成され、
横断面が正方形または長方形で所定の長さを有してい
る。
【0014】供給ロータ1は、パイプ状シュートSから
送り込まれた磁器基材Kを中継ロータ2に受け渡す役目
を果たすもので、図3にも示すように、外周面に、周方
向に等角度間隔をおいて複数個(図中のものは45度間
隔で各8個)の受入溝1aを有している。各受入溝1a
は、磁器基材Kの端面形に整合したコ字形断面を有して
おり、シュート接続位置(図3中の波線○印参照)から
横向き姿勢で送り込まれた磁器基材Kは同姿勢のまま受
入溝1a内に挿入される。また、供給ロータ1の磁器基
材受け渡し部分にはRガイド1bとフラットガイド1c
が配置されており、受入溝1a内への磁器基材Kの挿入
位置はフラットガイド1cによって規制され、磁器基材
Kの落下供給位置はRガイド1bによって規定されてい
る。
【0015】中継ロータ2は、供給ロータ1から供給さ
れた磁器基材Kをチャック6に受け渡す役目を果たすも
ので、図3及び図4にも示すように、外周面に、周方向
に等角度間隔をおいて複数個(図中のものは45度間隔
で各8個)の受入溝2aを有している。各受入溝2a
は、磁器基材Kの端面形よりも大きな半円形断面を有し
ている。また、中継ロータ2の内部には各受入溝2aの
底面に通じるエア吸引孔2bが放射状に形成されてお
り、供給ロータ1から落下した磁器基材Kは上記と同じ
姿勢のまま受入溝2a内に挿入され、エア吸引孔2bに
生じる負圧によって吸着される。
【0016】研削機3を構成する一対のチャックホイー
ル5はそれぞれ同一形状の2つの円板から成り、フレー
ム4に架設されたシャフト5aに装着されている。図示
を省略したが、シャフト5aの端部にはモータ等の回転
駆動源が連結されており、後述する研削課程では一対の
チャックホイール5は同一方向に一定速度で回動する。
【0017】チャック6は、各チャックホイール5の外
周部分に周方向に等角度間隔をおいて複数個(図中のも
のは45度間隔で各8個)、相対向するように設けられ
ている。図1右側のチャックホイール5の各チャック6
は図示省略の軸受等を介して該チャックホイール5に取
り付けられており、中心線を軸とした回動を可能として
いる。また、同側の各チャック6にはベルト7が接触す
るプーリ部6aがそれぞれ設けられている。
【0018】一方、図1左側のチャックホイール5の各
チャックは図示省略の軸受等を介して該チャックホイー
ル5に取り付けられており、中心線を軸とした回動と左
右方向の移動を可能としている。また、同側の各チャッ
ク6にも他側のチャック6と同様のプーリ部6aがそれ
ぞれ設けられている。さらに、同側の各チャック6はコ
イルバネ6bによって図1右側にそれぞれ付勢されてい
る。
【0019】上記の各チャック6は円柱状部品の先端に
円形凹部6cを備えた形状を有しており、図示例のもの
では図1左側のチャック6の接近と離反によって、相対
向する2つのチャック6により研削対象となる磁器基材
Kの保持とその解除を可能としている。また、図1右側
のチャックホイール5に設けられた各チャック6には、
円形凹部6cの底面に通じるエア吸引孔6dが形成され
ており、磁器基材Kは、相対的に接近するチャック6に
よる挾持力の他に該エア吸引孔2bに生じる負圧に基づ
く吸着力を併用して保持される。
【0020】チャック回動用の2つのベルト7は、各チ
ャックホイール6に設けられたチャック6を選択的に回
動させる役目を果たすもので、図6乃至8にも示すよう
に、チャックホイール6に隣接して垂直に配置、詳しく
は、シャフト5aと平行向きでフレーム4に架設された
上・下シャフト7aに装着された駆動プーリ7bと従動
プーリ7cに所定のテンションをもって縦方向に巻き付
けられており、図1右側と左側のチャックホイール5そ
れぞれに設けられたチャック6のプーリ部6aに部分的
に接触している。図示を省略したが、駆動プーリ7b側
のシャフト7aの端部にはモータ等の回転駆動源が連結
されており、後述する研削課程では2つのベルト7は同
一方向に一定速度で回動し、各ベルト7に接触するチャ
ック6がこれと逆方向に回動する。
【0021】研削ホイール8は、相対向するチャック6
に保持された磁器基材Kの中央部を研削する役目を果た
すもので、図6乃至図8に示すように、両チャックホイ
ール5のチャック間に一部が入り込むように配置、詳し
くは、シャフト5aと平行向きで且つ同一高さ位置でフ
レーム4に架設されたシャフト8aに装着されている。
図示を省略したが、シャフト8aの端部にはモータ等の
回転駆動源が連結されており、後述する研削課程では研
削ホイール8はチャック6とは逆方向に一定速度で回動
する。
【0022】チャッキング制御器9は、研削前位置のチ
ャック6に対し磁器基材保持動作を付与し、研削後位置
のチャック6に対し磁器基材保持解除動作を付与する役
目を果たすもので、図1左側のチャックホイール5に設
けられたチャック6の端部を選択的に操作することでチ
ャック6による磁器基材保持動作と磁器基材保持解除動
作を制御する。詳しくは、図6に示すように、一端を各
チャック6の端部に係合したレバー9aと、該レバー9
aを揺動させるカム板9bとから成り、カム板9bには
チャック6の引き込みを行うための凸部9cが所定の角
度範囲(図示例のものでは磁器基材Kの保持位置から保
持解除位置の手前までの範囲)で設けられている。ま
た、カム板9bと接触する各レバー9aの端部には、チ
ャックホイール5が回動しているときのレバー9aとカ
ム板9bとの接触抵抗を微小なものとするためのローラ
9dが設けられている。
【0023】つまり、チャッキング制御器9では、レバ
ー9aの端部ローラ9dをカム板9bの凸部9cによっ
て押圧することにより、該レバー9bの他端部に係合す
るチャック6をバネ付勢力に抗して図中左側に引き込ん
で、磁器基材Kの保持を解除することができる(図6
(a)参照)。また、レバー9aの端部ローラ9dへの
押圧を解くことにより、該レバー9bの他端部に係合す
るチャック6をバネ付勢力によって図中右側に移動させ
て磁器基材Kを保持することができる(図6(b)参
照)。
【0024】以下に、上述の製造装置による磁器素子の
製造手順について説明する。図3に示すように、図中時
計回り方向に回動する供給ロータ1の受入溝1aがシュ
ート接続位置に整合すると、パイプ状シュートSから送
り込まれた磁器基材Kが該受入溝1a内に挿入される。
受入溝1a内に挿入された磁器基材Kが供給ロータ1と
一緒に回動して回動軸の真下位置にくると、これと同期
して図中反時計回り方向に回動する中継ロータ2の受入
溝2aの1つがこの下側にきて、受入溝1a内の磁器基
材K受入溝2a内に落下挿入される。受入溝2a内に挿
入された磁器基材Kはエア吸引孔2bに生じる負圧によ
って吸着されたまま、中継ロータ2と一緒に回動する。
【0025】図4に示すように、受入溝2a内に吸着さ
れた磁器基材Kが中継ロータ2と一緒に回動して回動軸
の真下位置にくると、これと同期して時計回り方向に回
動するチャックホイール5の相対向するチャック6がこ
の両側にくる(図5(a)参照)。同位置にきた2つの
チャック6のうち図1左側のチャックホイール5のチャ
ック6はチャッキング制御器9による動作制御によりバ
ネ付勢力によって図中右側に移動するため、相対向する
チャック6間に供給された磁器基材Kは両チャック6に
よって挟み込まれて保持される(図5(b)(c)参
照)。
【0026】図7示すように、チャックホイール5の回
動によって磁器基材Kを保持するチャック6のプーリ部
6aがベルト7に接触すると、反時計回り方向に回動す
るベルト7によって磁器基材Kを保持するチャック6が
これと逆方向(時計回り方向)に回動を開始する。ちな
みに、この回動開始の段階では研削ブレード8は磁器基
材Kにまだ接触していない。
【0027】図8に示すように、チャックホイール5の
回動が図7の状態によりも進むと、時計回り方向に回動
する研削ブレード8が、相対向するチャック6に保持さ
れ且つ自転している磁器基材Kの中央部に接触して、同
部分の研削がこの時点から開始する。
【0028】図9に示すように、チャックホイール5の
回動が図8の状態によりもさらに進むと、磁器基材Kの
回転中心と研削ブレード8の回転中心が同一高さ位置に
なるまでは、磁器基材Kに対する研削ブレード8の研削
深さが徐々に増加しながら研削が継続される。つまり、
研削ブレード8による磁器基材Kの研削は、該磁器基材
Kの回転中心と研削ブレード8の回転中心が同一高さ位
置になったところで基本的に完了する。
【0029】図10に示すように、チャックホイール5
の回動が図9の状態によりもさらに進むと、磁器基材K
を保持する後続のチャック6のプーリ部6aがベルト7
に接触し、上記の同様の手順で該磁器基材Kに対する研
削が実施される。研削を完了した磁器基材Kを保持する
チャック6がシャフト5aの真下位置にくると、同位置
にきた2つのチャック6のうち図1左側のチャックホイ
ール5のチャック6がチャッキング制御器9による動作
制御によりバネ付勢力に抗して図中左側に移動するた
め、チャック6による磁器基材Kの保持が解かれて該磁
器基材Kが自重落下して、下側に配置した容器等に受容
される。
【0030】以上で図11(a)に示すような磁器素子
11、つまり、一対の角柱部11aの間にこれよりも横
断面形が小さな小さな円柱部11bを一体に備えた磁器
素子11が製造される。
【0031】上記の磁器素子11を用いてチップ抵抗器
を製造するときには、アルミナ等の絶縁材料から成る磁
器素子11を得た後、多数の磁器素子11を一括でバレ
ル研磨してその角及び稜線に丸み付けをしてから(図1
1(b)参照)、該磁器素子11の表面に酸化ルテニウ
ム等の抵抗材料から成る膜12をスパッタリングや電解
・無電解メッキ等を利用した薄膜手法によって形成する
(図11(c)参照)。そして、導体膜12の円柱部1
1b上部分に必要に応じてレーザ光照射等の手法によっ
てトリミング溝を形成した後、同部分にエポキシ系の樹
脂やシリコン系のガラス等から成る外装膜13をローラ
塗布等を利用した厚膜手法によって形成し(図11
(d)参照)、導体膜12の両角柱部11a上部分に
銀,ニッケル等の導体材料から成る膜(外部電極)14
をスパッタリングや電解・無電解メッキ等を利用した薄
膜手法によって形成する(図11(e)(f)参照)。
【0032】また、上記の磁器素子11を用いてチップ
インダクタを製造する場合には、フェライト等の磁性材
料から成る磁器素子11を得た後、多数の磁器素子11
を一括でバレル研磨してその角及び稜線に丸み付けをし
てから(図11(b)参照)、該磁器素子11の表面に
銀,銅等から成る膜12をスパッタリングや電解・無電
解メッキ等を利用した薄膜手法によって形成する(図1
1(c)参照)。そして、導体膜12の円柱部11b上
部分にレーザ光照射等の手法によって螺旋状溝を形成し
て所定周回のコイル(図示省略)を形成した後、同部分
にエポキシ系の樹脂やシリコン系のガラス等から成る外
装膜13をローラ塗布等を利用した厚膜手法によって形
成し(図11(d)参照)、導体膜12の両角柱部11
a上部分に銀,ニッケル等の導体材料から成る膜(外部
電極)14をスパッタリングや電解・無電解メッキ等を
利用した薄膜手法によって形成する(図11(e)
(f)参照)。
【0033】勿論、図11(a)に示した外観形状を有
する磁器素子11は、上記以外のチップ部品、例えば、
チップジャンパー等の製造にも適用することができる。
【0034】上述の磁器素子の製造方法及び製造装置に
よれば、相対向するチャック6に保持されている角柱状
磁器基材Kをその中心線を軸として自転させ、且つ自転
軸を所定の円弧軌道で平行移動させながら、該円弧軌道
と隣接した位置で回動する研削ブレード8によって磁器
基材Kの中央部を研削することにより、磁器基材Kに対
する研削ブレード8の研削深さを徐々に増加しながら所
期の研削を的確に実施することができる。
【0035】つまり、角柱状磁器基材Kを固定位置で回
動させながらこれに回動する研削ブレード8を押し当て
るような方法では、初期の研削抵抗が高いためのこれを
原因として欠けや割れ等の問題を研削時に生じ易いが、
上述の製造方法及び装置によれば、磁器基材の寸法が小
さい場合でも初期の研削抵抗を著しく低減して欠けや割
れ等の問題を確実に回避し、所望形状の磁器素子を高効
率でしかも高精度にて製造することができる。また、チ
ャック6に保持された磁器基材Kを順次研削ブレード8
側に送り込むことができるので、送り込みに要するタイ
ムロスを無くして研削に要するトータル時間を大幅に短
縮して生産性を高めることができる。
【0036】尚、上述の実施形態では、研削ブレードと
して外周縁に90度角のエッジを有するものを例示した
が、図12(a)に示すように外周縁に面取りを施した
研削ブレード21を用いれば、同図(b)に示すように
両側角柱部22aと中央円柱部22bとの間に円錐台部
分22cを有する磁器素子22を得ることができる。ま
た、図13(a)に示すように外周縁に丸みを付けた研
削ブレード23を用いれば、同図(b)に示すように両
側角柱部23aと中央円柱部23bとの間に表面が曲面
から成る円錐台部分23cを有する磁器素子22を得る
ことも可能である。
【0037】また、上述の実施形態では、1つの研削ブ
レードによって磁器基材の研削を行うものを例示した
が、研削粗さが異なる複数の研削ブレードを磁器基材の
移動経路(円弧軌道)に沿って配置、例えば、図14に
示すように荒削り用,精密削り用,仕上げ削り用の3つ
の研削ブレード31,32,33、または荒削り用,精
密削り用の2つの研削ブレード31,32を順に配置す
れば、磁器基材Kに対する研削を異なる荒さで段階的に
行って研削をより高精度に実施することができる。勿
論、複数の研削ブレードを用いる場合には、ブレード毎
の最大研削深さを変えて、研削深さが段階的に大きくな
るような研削方法を実施してもよい。
【0038】さらに、上述の実施形態では、相対向する
2つのチャックの接近または離反によって磁器基材の保
持とその解除を行うものを例示したが、クランプ機能を
有するチャック、例えば開閉爪を有するチャック等を用
いればチャック自体を移動させなくとも磁器基材の保持
とその解除をチャック単位で行うこともできる。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
磁器基材の寸法が小さい場合でも初期の研削抵抗を著し
く低減して欠けや割れ等の問題を確実に回避し、一対の
角柱部の間にこれよりも横断面形が小さな円柱部を一体
に備えたチップ部品用の磁器素子を高効率でしかも高精
度にて製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造装置の側面図
【図2】研削対象となる磁器基材の斜視図
【図3】供給ロータから中継ロータへの磁器基材受け渡
しの様子を示す図
【図4】中継ロータからチャックへの磁器基材受け渡し
の様子を示す図
【図5】チャックによる磁器基材保持の様子を示す図
【図6】チャッキング制御器の構成及び動作を示す図
【図7】磁器基材の研削の様子を示す図
【図8】磁器基材の研削の様子を示す図
【図9】磁器基材の研削の様子を示す図
【図10】磁器基材の研削の様子を示す図
【図11】研削によって得た磁器素子を用いたチップ部
品の製造手順図
【図12】研削ブレードの変形例と該研削ブレードによ
って得た磁器素子の斜視図
【図13】研削ブレードの変形例と該研削ブレードによ
って得た磁器素子の斜視図
【図14】研削ブレードを複数用いた例を示す図
【符号の説明】
1…供給ロータ、2…中継ロータ、3…研削機、4…フ
レーム、5…チャックホイール、6…チャック、7…ベ
ルト、8…研削ブレード、9…チャッキング制御器、K
…磁器基材、11…磁器素子、21…研削ブレード、2
2…磁器素子、23…研削ブレード、24…磁器素子、
31,32,33…研削ブレード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 富雄 和歌山県日高郡印南町島田1197番地 中 紀精機株式会社内 (72)発明者 垣内 育雄 和歌山県日高郡印南町島田1197番地 中 紀精機株式会社内 (72)発明者 寺岡 学 和歌山県日高郡印南町島田1197番地 中 紀精機株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−307201(JP,A) 特開 昭62−131501(JP,A) 特開 昭53−35956(JP,A) 特開 昭63−119505(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01C 17/06 H01F 41/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の角柱部の間にこれよりも横断面形
    が小さな円柱部を一体に備えたチップ部品用の磁器素子
    を製造する方法であって、 所定長の角柱状磁器基材をその中心線またはこれと平行
    な線を軸として自転させ、且つ自転軸を所定の円弧軌道
    で平行移動させながら、 該円弧軌道と隣接した位置で回動する研削ブレードによ
    って角柱状磁器基材の中央部を研削する、 ことを特徴とするチップ部品用磁器素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 研削粗さと研削深さの少なくとも一方が
    異なる複数の研削ブレードによって角柱状磁器基材に対
    する研削を段階的に行う、 ことを特徴とする請求項1記載のチップ部品用磁器素子
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 一対の角柱部の間にこれよりも横断面形
    が小さな円柱部を一体に備えたチップ部品用の磁器素子
    を製造する装置であって、 所定長の角柱状磁器基材を所定向きで保持し、且つ角柱
    状磁器基材をその中心線またはこれと平行な線を軸とし
    て自転させるチャックと、 前記チャックの自転軸を所定の円弧軌道で平行移動させ
    るチャックホイールと、 前記円弧軌道と隣接した位置で回動し、自転しながら所
    定の円弧軌道で平行移動する角柱状磁器基材の中央部を
    研削する研削ブレードとを備えた、 ことを特徴とするチップ部品用磁器素子の製造装置。
  4. 【請求項4】 研削粗さと研削深さの少なくとも一方が
    異なる複数の研削ブレードを前記円弧軌道に沿って配置
    した、 ことを特徴とする請求項3記載のチップ部品用磁器素子
    の製造装置。
  5. 【請求項5】 研削前位置のチャックに対し磁器基材を
    保持する動作を付与し、研削後位置のチャックに対し磁
    器基材の保持を解除する動作を付与するチャッキング制
    御手段を備えた、 ことを特徴とする請求項3または4記載のチップ部品用
    磁器素子の製造装置。
JP14400497A 1997-06-02 1997-06-02 チップ部品用磁器素子の製造方法及び製造装置 Expired - Fee Related JP3418089B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14400497A JP3418089B2 (ja) 1997-06-02 1997-06-02 チップ部品用磁器素子の製造方法及び製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14400497A JP3418089B2 (ja) 1997-06-02 1997-06-02 チップ部品用磁器素子の製造方法及び製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10335123A JPH10335123A (ja) 1998-12-18
JP3418089B2 true JP3418089B2 (ja) 2003-06-16

Family

ID=15352084

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14400497A Expired - Fee Related JP3418089B2 (ja) 1997-06-02 1997-06-02 チップ部品用磁器素子の製造方法及び製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3418089B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007190648A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Harada Seiko:Kk ドラムコア研削加工機及びドラムコア研削加工方法
JP5395852B2 (ja) * 2011-08-02 2014-01-22 太陽誘電株式会社 巻線部品用コア及びその製造方法,巻線部品
JP6098126B2 (ja) * 2012-11-14 2017-03-22 Tdk株式会社 コイル部品

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10335123A (ja) 1998-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4980140B2 (ja) ウェーハの研削加工方法
US20060009134A1 (en) Grinding wheel, grinding apparatus and grinding method
KR100709457B1 (ko) 반도체 웨이퍼의 연삭방법
KR100706626B1 (ko) 박판 원판형 워크의 양면 연삭 방법 및 장치
JP2571477B2 (ja) ウエーハのノッチ部面取り装置
US7208058B2 (en) SOI substrate and manufacturing method thereof
TW200935575A (en) Wafer
JP3418089B2 (ja) チップ部品用磁器素子の製造方法及び製造装置
EP1304735B1 (en) Semiconductor device manufacture method
TWI232797B (en) Process for cutting laminate boards and half-cutting device used in the process
US20010049256A1 (en) Semiconductor wafer assembly and machining apparatus having chuck tables for holding the same
EP0840332B1 (en) Method of manufacturing chip components and apparatus for manufacturing unit elements for chip components
JP4005948B2 (ja) 導線の絶縁膜の剥離方法および剥離装置
JP2652090B2 (ja) ウエーハのノッチ部面取り装置
JP2004243422A (ja) 外周研削合体ホイル
JP2611829B2 (ja) 半導体ウェーハのノッチ研削方法及び装置
CN107958841B (zh) 晶片的加工方法
JP7085672B2 (ja) ウェーハの表裏判定装置及びそれを用いた面取り装置
US20220336283A1 (en) Wafer adaptors, including systems and methods, for adapting different sized wafers
JP3642225B2 (ja) 多角形電子部品の溝切装置
JP2001198781A (ja) 基板エッジ部の研磨方法およびその装置
JPH07304030A (ja) インゴット切断装置
JP2002150523A (ja) 磁気ヘッドスライダの製造方法及びロウバーの整列装置
JPS63185739A (ja) リ−ドフレ−ム分離刃機構
JPH04101759A (ja) 球形研削・研磨方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030225

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080411

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090411

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100411

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100411

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110411

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120411

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130411

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140411

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees