JP3417949B2 - 光ディスク基板 - Google Patents

光ディスク基板

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JP3417949B2 JP52265197A JP52265197A JP3417949B2 JP 3417949 B2 JP3417949 B2 JP 3417949B2 JP 52265197 A JP52265197 A JP 52265197A JP 52265197 A JP52265197 A JP 52265197A JP 3417949 B2 JP3417949 B2 JP 3417949B2
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俊正 徳田
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G64/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G64/04Aromatic polycarbonates
    • C08G64/06Aromatic polycarbonates not containing aliphatic unsaturation
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/241Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material
    • G11B7/252Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of layers other than recording layers
    • G11B7/253Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of layers other than recording layers of substrates
    • G11B7/2533Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of layers other than recording layers of substrates comprising resins
    • G11B7/2534Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material of layers other than recording layers of substrates comprising resins polycarbonates [PC]

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は光ディスク基板に関する。さらに詳しくは、
吸湿による反りが極めて少なく、ピット(pit)やグル
ーブ(groove)が正確に転写され且つエラーレート(BL
ER)が良好な光ディスク基板に関する。
背景技術 従来、代表的なポリカーボネート樹脂として2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェ
ノールA)にホスゲンやジフェニルカーボネート等のカ
ーボネート前駆物質を反応させて得られるポリカーボネ
ート樹脂は透明性、耐熱性、機械的特性、寸法精度等に
優れているがゆえにエンジニアリングプラスチックとし
て幅広く用いられている。また、近年光ディスク基板材
料、特に音楽用のコンパクトディスク材料として多量用
いられている。かかる光ディスク基板の製造方法とし
て、特定分子量のポリカーボネート樹脂を樹脂温度330
〜400℃、金型温度50〜110℃で射出成形することが提案
されている(特公昭63−56043号公報)。しかしなが
ら、ビスフェノールAからのポリカーボネート樹脂は複
屈折が大きく、反りが発生し易い等の問題を有してい
る。これらの問題は、音楽用のコンパクトディスクより
もより情報量の多い光ディスク基板に用いるには極めて
重大な問題であり、これらの問題を解決しない限り、前
記ポリカーボネート樹脂を光ディスク基板に用いること
は困難である。
一方、特開昭60−83239号公報には、下記一般式 [式中、R1、R2は炭素数1〜10のアルキル基を示す。た
だし、R1、R2が共にメチル基である場合を除く。] で表される二価フェノールとホスゲンとの重縮合により
得られたポリカーボネート樹脂からなる光学機器用素材
が提案されている。この公報には、二価フェノールの具
体例として、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘ
プタン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタ
ン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタンお
よび2,6−ジメチル−4,4−ビス(ヒドロキシフェニル)
ヘプタンが例示され、前2つの2価フェノールからのポ
リカーボネート樹脂が実施例として記載されている。そ
の実施例によれば、ビスフェノールAからのポリカーボ
ネート樹脂に比べてガラス転移温度(Tg)は若干低くな
るものの、光学特性、殊に光弾性係数が小さくなること
が開示されている。
しかし、本発明の研究によれば、この公報に開示され
たポリカーボネート樹脂を使用して得られた光ディスク
基板は、光ディスク基板として重要な特性であるピット
やグループの転写性が不充分なため、不良な凹凸が形成
され易く、そのためエラレート(BLER)が大きくなると
いう問題があることが明らかとなった。また、前記公報
に開示されたポリエステル樹脂の或るものは結晶性が高
過ぎて、光ディスク基板として成形性に難点があり、ま
た他のものはガラス転移温度が低過ぎて、光ディスク基
板として実用性に乏しいという欠点もあることが判明し
た。
また、特開昭62−222813号公報には第一工程で樹脂温
度300〜400℃、金型温度50〜150℃で射出成形し、第二
工程で特定の温度範囲で1分以上熱処理する光ディスク
基板の製造方法が開示されている。この公報では第一工
程のみでは良好なディスク基板が得られず、第二工程の
熱処理を行うことによって初めて良好な基板が得られる
としている。従って、この方法は、製造方法が煩雑であ
り、工業的に有利な方法ではなく、その上基板の光学特
性を本質的に改良したものではない。
発明の開示 本発明の第1の目的は、微細なピット(pit;窪み)や
グルーブ(groove;溝)を正確に転写でき、かつ吸湿に
よる反りの極めて少ない光ディスク基板を提供すること
にある。
本発明の第2の目的は、光学特性に優れかつ高密度記
録容量を有する光ディスク基板、特にビデオ用に適した
光ディスク基板を提供することにある。
本発明の第3の目的は、成形性が良好で種々のタイプ
の光ディスク基板、つまり通常の光ディスク、光磁気デ
ィスクおよび光相変化型光ディスク等の光ディスクに巾
広く利用可能な光ディスク基板を提供することにある。
本発明の他の目的は、高性能および高機能を有する光
ディスクを提供することにある。
本発明者らは、前記本発明の目的を達成するため、鋭
意研究を重ねた結果、或る特定の構造を有する二価フェ
ノールを使用して得られた新規なポリカーボネート樹脂
から形成され、しかも一定の特性および条件を有する光
ディスク基板は、前記目的を充分に達成し得るものであ
ることを見出し本発明に到達したものである。
すなわち、本発明によれば、 (I)全二価フェノール成分中の30〜100モル%が、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタ
ンおよび2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−
ジメチルブタンからなる群から選ばれた少なくとも一種
である二価フェノールから形成されたポリカーボネート
樹脂であり、該ポリカーボネート樹脂は、 (a)該樹脂0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液
の20℃において測定された比粘度が0.2〜0.4の範囲であ
り、 (b)該塩化メチレン溶液中で測定された未溶解粒子が
ポリカーボネート樹脂1g当り、粒子換算直径0.5μm以
上の粒子が25,000個以下でかつ粒子換算直径1μm以上
の粒子が500個以下であり、 (c)吸水率が0.2重量%以下 を満足する樹脂より形成され、かつ (II)基板の表面不良凹凸数が0〜1個である ことを特徴とする光ディスク基板が提供され、さらにこ
の基板を使用した光ディスクが提供される。
以下、本発明の光ディスク基板についてさらに詳細に
説明する。
本発明の光ディスク基板を形成するポリカーボネート
樹脂は、二価フェノール成分として、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタンおよび2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブ
タンからなる群から選ばれた少なくとも一種である二価
フェノールを使用して得られたポリカーボネート樹脂で
ある点に特徴を有している。これら二価フェノールは、
2個のフェノール基がアルキリデン基を介して結合して
おり、このアルキリデン基は、1つの炭素原子を中心
に、2つのフェノール基と2種の異なるアルキル基が結
合していることが共通している。しかも、2つのフェノ
ール基が結合している炭素原子には、2つのアルキル基
が非対称的に結合しており、一つはメチル基であり、他
方が他のアルキル基であって、その他のアルキル基の炭
素数は2、3または4である。しかもその他のアルキル
基の炭素数が3または4の場合、そのアルキル基は直鎖
ではない点も特徴の1つである。
本発明のポリカーボネート樹脂を形成する前記4種の
二価フェノール中、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
3−メチルブタンおよび2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−4−メチルペンタンからなる群から選ばれた
少なくとも一種である二価フェノールであるのが好まし
い。
前記特定の二価フェノールより得られたポリカーボネ
ート樹脂は、ガラス転移温度が比較的高く、吸水率も低
く、成形性が良く、また光学特性も優れているので光デ
ィスク基板としての基本特性を満足するものである。
本発明の光ディスク基板を形成するポリカーボネート
樹脂は、前記特定の二価フェノールが全二価フェノール
成分中、30〜100モル%、好ましくは40〜100モル%であ
り、最も好ましくは60〜100モル%である。前記特定の
二価フェノールの割合が30モル%未満になると、本発明
のポリカーボネートの特性、特に斜め入射複屈折位相差
や吸水率が高くなるので好ましくない。これら二価フェ
ノールは単独でも二種以上併用してもよいが、単独で使
用するのが実用上好ましい。
また、ここで用いる二価フェノールは、その合成時に
副生する不純物を極力除去した99.0重量%以上の高純度
のものが好ましい。純度が99.0重量%未満のものでは得
られるポリカーボネート樹脂が着色するようになる。
また、本発明のポリカーボネート樹脂は、全二価フェ
ノールの70モル%未満、好ましくは60モル%未満、最も
好ましくは40モル%未満の範囲で上記特定の二価フェノ
ールを他の二価フェノールで置換えてもよい。他の二価
フェノールとしては、例えばハイドロキノン、レゾルシ
ノール、4,4'−ビフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−1−フェニルエタン、ビスフェノール
A、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サン、4,4'−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジ
フェノール、4,4'−(m−フェニレンジイソプロピリデ
ン)ジフェノール、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シ−3−イソプロピルフェニル)プロパン、9,9−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロ
ヘキサン、4,4'−ジヒドロキシフェニルエーテル、4,4'
−ジヒドロキシフェニルスルフィド、4,4'−ジヒドロキ
シフェニルスルホキシド、4,4'−ジヒドロキシフェニル
スルホン等が挙げられる。また少量の三官能化合物を併
用することもできる。
本発明のポリカーボネート樹脂として好ましい態様
は、全二価フェノール成分中の(i)40〜100モル%が
前記特定の二価フェノールであり、かつ(ii)60〜0モ
ル%が2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
(ビスフェノールA)から形成されたポリカーボネート
樹脂である。
また、特に好ましい態様は、全二価フェノール成分中
の30〜100モル%、好ましくは40〜100モル%、特に好ま
しくは60〜100モル%が2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−3−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−4−メチルペンタンまたはこれらの混
合物である二価フェノールから形成されたポリカーボネ
ート樹脂であり、これらのうち、殊に全二価フェノール
成分中30〜100モル%、好ましくは40〜100モル%、特に
好ましくは60〜100モル%が2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−4−メチルペンタンである二価フェノール
から形成されたポリカーボネート樹脂が特に優れてい
る。
本発明のポリカーボネート樹脂は、前述した二価フェ
ノール成分に、それ自体公知の方法で、カーボネート前
駆物質を反応させることにより製造することができる。
カーボネート前駆体としては、ホスゲンまたはジフェノ
ルカーボネートが代表的である。
上記二価フェノールとカーボネート前駆物質からポリ
カーボネート樹脂を製造する反応としては、通常のビス
フェノールAからのポリカーボネート樹脂を製造する際
に採用する公知の反応、例えば二価フェノールとホスゲ
ンとの界面重縮合反応や二価フェノールとジフェニルカ
ーボネートとのエステル交換反応が好ましく採用され
る。この重合反応においては、末端停止剤として通常用
いられる単官能フェノール類を用いることができる。特
にカーボネート前駆物質としてホスゲンを用いる反応の
場合、単官能フェノール類は末端停止剤として分子量調
節のために一般的に用いられ、こうして得られたポリカ
ーボネート樹脂は、末端が単官能フェノール類に基づく
基によって封鎖されているので、そうでないものと比べ
て熱安定性に優れている。かかる単官能フェノール類と
しては、ポリカーボネート樹脂の末端停止剤として用い
られるものであればよく、一般にはフェノールまたは低
級アルキル置換フェノールであって、下記一般式 [式中、Aは炭素原子数1〜9、好ましくは1〜8の炭
化水素基を示し、rは0〜5、好ましくは0〜3の整数
を示す。]で表される単官能フェノール類を示すことが
できる。かかる単官能フェノール類の具体例としては、
例えばフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−
クミルフェノールおよびイソオクチルフェノール等が挙
げられる。これら単官能フェノール類は、得られるポリ
カーボネート樹脂の全末端に対して少なくとも5モル
%、好ましくは少なくとも10モル%末端に導入されるこ
とが望ましい。
界面重縮合反応では、通常酸結合剤および有機溶媒の
存在下に反応を行う。酸結合剤としては、例えば水酸化
ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化
物、ピリジン等が用いられる。有機溶媒としては、例え
ば塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素が用いられる。また反応促進のために例えば第三級ア
ミンや第四級アンモニウム塩等の触媒を用いることがで
きる。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時
間、反応中のpHは10以上に保つのが好ましい。
エステル交換反応では、不活性ガスの存在下に二価フ
ェノールとジフェニルカーボネートを混合し、減圧下通
常120〜350℃で反応させる。減圧度は段階的に変化さ
せ、最終的には1mmHg以下にして生成したフェノール類
を系外に留去させる。反応時間は通常1〜4時間程度で
ある。また、必要に応じて分子量調節剤や酸化防止剤を
加えてもよい。
かくして得られるポリカーボネート樹脂は、その比粘
度が0.2〜0.4であることが必要であり、0.25〜0.33が好
ましい。比粘度が0.2未満では得られる光ディスク基板
が脆くなり、比粘度が0.4より高くなると溶融流動性が
悪化し、成形不良を生じ、光学的に良好な光ディスク基
板が得られ難くなる。この比粘度はポリカーボネート樹
脂0.7gを塩化メチレン100mlに溶解して20℃で測定した
比粘度であり、上記比粘度のポリカーボネート樹脂を製
造するには、例えばホスゲン法では所定量の末端停止剤
を用いればよく、エステル交換法では反応系の溶融粘度
の制御や留出フェノール量の制御等によって調整するこ
とができる。
また上記ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレン溶液
中で測定された未溶解粒子数が特定値以下でなければな
らない。即ち、ポリカーボネート樹脂20gを塩化メチレ
ン1リットルに溶解した溶液をハイアックロイコ社製の
液体パーティクルカウンターモデル4100を用いたレーザ
ーセンサー法にて散乱光をラテックス粒子の散乱光に換
算する方法で求めた未溶解粒子の直径0.5μm以上のも
のがポリカーボネート樹脂1g当り25,000個以下で且つ直
径1μm以上のものが500個以下であることが必要であ
る。直径0.5μm以上の未溶解粒子が25,000個を越え且
つ直径1μm以上の未溶解粒子が500個を越えると、光
ディスクに書き込まれた情報ピットに悪影響を及ぼし、
エラーレートが大きくなる。さらに好ましくは直径0.5
μm以上の未溶解粒子が24,000個以下で且つ直径1μm
以上の未溶解粒子が200個以下である。また、直径10μ
m以上の未溶解粒子は実質的に存在すべきでない。未溶
解粒子量が規定量以下の上記ポリカーボネート樹脂を製
造するには、重縮合過程および造粒過程において未溶解
粒子が混入しないかまたは除去し得る手段を採用すべき
である。かかる手段としては例えば操作をクリーンルー
ムで行うこと、未溶解粒子の混入し難い造粒装置を用い
ること、摺動部分に樹脂粒子が触れない構造の装置(例
えばスプレードライヤー形式の造粒機)で造粒すること
等がある。また未溶解粒子を除去する手段としては樹脂
の溶液を目開き0.5〜1μmのフィルターにより濾過す
る方法、樹脂を溶融して目開き10〜40μmのフィルター
により固体粒子を除去する方法等が採用される。
さらに上記ポリカーボネート樹脂は、ASTM D−0570
によって測定した吸水率が0.2重量%以下であることが
必要であり、0.18重量%以下であることが好ましい。吸
水率が0.2重量%を超えると、光ディスク基板の表面上
に金属膜を施した光ディスクが、吸水によって反りを生
じ易くなり、トラッキングエラーを起し易くなる。特に
好ましい吸水率は0.15重量%以下である。
本発明の光ディスク基板は、その表面における不良凹
凸が実質的に存在しないか或いは存在しても極めて少な
い。このことは、光ディスクとして情報の書き込みや情
報の読み取りにおいて、エラーが少なく、また情報の高
密度化において重要な意味を有している。
本発明の前記ポリカーボネート樹脂は、光学特性、吸
水率、成形加工性、ガラス転移温度およびその他の特性
が光ディスク基板として要求される特性を満足している
が、ディスク基板として成形した場合、不良凹凸が表面
に発生し難いことも利点の1つである。一般に、ポリカ
ーボネート樹脂は、成形条件や添加剤の種類によって或
る程度不良凹凸の発生を制御することができるが、樹脂
の種類によってその難易度および限界が異なる。本発明
の前記ポリカーボネート樹脂は、不良凹凸の発生がない
か或いは極めて少ない光ディスク基板を得るのに適した
樹脂であることが判明した。
本発明の光ディスク基板の不良凹凸は、後述する測定
手段によって調べられるが、その測定の結果、実質的に
不良凹凸は1個以下であり、通常の場合存在しないもの
である。この不良凹凸は、光ディスク基板の情報記録の
ためピット(窪み)やグルーブ(溝)に起因しない凹凸
であって、情報の書き込みや読み取りに実質的に影響を
与えるものである。
基板表面にアルミニウム蒸着やスパッタリングにより
金属薄膜を形成させて、光ディスク基板表面を光学顕微
鏡により目視観察して調べることができる。その詳細
は、後に説明する。
不良凹凸は、ピットやグルーブが存在する領域におい
て、ピットやグルーブが光学顕微鏡(約400倍)にて目
視観察の結果、あたかも部分的に消失したように認めら
れる部分であって、通常短径が2μm以上であり、長径
が3μm以上の大きさのものである。ほとんどの不良凹
凸は、短径が3μm以上であり長径が5μm以上であっ
て、その不良凹凸部分ではピットやグルーブの存在が目
視観察によって観察できないか或いは明確に目認できな
い。不良凹凸の大きさは通常最大径が50μm以下、好ま
しくは40μm以下のものがほとんどである。
光ディスクは、表面に金属薄膜が形成されているのが
一般的であるが、そうでない有機色素膜が形成されてい
るものもある。そのような有機色素膜が形成されている
場合であっても同様の方法で光学顕微鏡によって観察し
て不良凹凸を調べることが可能である。
本発明の光ディスク基板を形成するポリカーボネート
樹脂は、光学特性、すなわち全光線透過率、斜め入射複
屈折位相差および光弾性定数がいずれも優れている。
すなわち、本発明のポリカーボネート樹脂は、ASTM
D−1003によって測定した全光線透過率が85%以上であ
ることが好ましく、90%以上であることが特に好まし
い。また、入射角30度で測定した斜め入射複屈折位相差
の値が60nm以下であることが好ましく、40nm以下である
ことが特に好ましい。この斜め入射複屈折位相差の値が
60nmを超えると、光ディスクとして用いた場合記録の読
取りに支障を来すようになる。さらに光弾性定数の値が
60×10-13cm2/dyn以下であることが好ましく、50×10
-13cm2/dyn以下であることが特に好ましい。
また、ポリカーボネート樹脂がカーボネート前駆物質
としてホスゲンを使用し、また溶媒として塩化メチレン
等の塩素系溶媒を用いる界面重縮合反応により製造した
場合、塩素が少なからず残存している。この塩素の残存
量が多いと、成形金型が腐食したり、ポリカーボネート
樹脂の熱安定性が低下したり、光ディスクの金属膜が腐
食するようになるので望ましくない。従って含有する塩
素の量は10ppm以下であることが好ましく、5ppm以下で
あることが特に好ましい。この含有塩素量は、所定量の
サンプルを燃焼し、燃焼ガスを脱水した後酢酸セルによ
り電位差滴定する方法で求めた。含有塩素量が10ppm以
下の上記ポリカーボネート樹脂を製造するには、例えば
エステル交換反応によって製造するか、界面重縮合反応
により製造する場合には、造粒時に乾燥し易い多孔性の
粉粒体になし、充分に乾燥するか、造粒時または造粒後
に塩素系溶媒を非塩素系溶媒で置換する方法、多ベント
二軸押出機を用いて1ヶ所または数ヶ所から少量の水を
注入しながらペレット化する方法等によって製造するこ
とができる。
さらに、ポリカーボネート樹脂は、含有するオリゴマ
ー量が10%以下であることが好ましく、5%以下が特に
好ましい。オリゴマー量が10%より多くなると、成形時
に金型表面を汚染し、転写性が悪化するようになり、目
的とする光ディスク基板が得られ難くなる。ポリカーボ
ネート樹脂中のオリゴマー量を上記範囲にするには、重
縮合条件を厳密に制御してオリゴマーのポリマー化を促
進することが必要である。界面重縮合反応の場合にはア
ルカリ濃度、反応温度、反応時間および触媒量の最適化
が重要であり、エステル交換反応の場合には反応温度、
減圧度および反応時間の最適化が重要である。オリゴマ
ー含量が上記範囲を超えている場合には、例えばオリゴ
マー抽出等の手段により除去すればよい。この抽出はポ
リカーボネート樹脂の溶液(例えば塩化メチレン溶液)
を、その樹脂の貧溶媒または非溶媒(例えばアセトン、
エタノール等)中に滴下する方法、ポリカーボネート樹
脂を貧溶媒または非溶媒に浸漬してオリゴマーを抽出す
る等の手段によって実施することができる。本発明でい
うオリゴマー量は東ソー(株)製TSKgelG2000HXLとG300
0HXLカラム各1本を直列に繋ぎ、溶離液としてクロロホ
ルムを用い、流量0.7ml/分で安定化した後ポリカーボネ
ート樹脂のクロロホルム溶液を注入する方法で測定した
GPCチャートのリテンションタイムが19分以降のオリゴ
マーピーク面積の合計の全ピーク面積に対する割合であ
る。
本発明によれば、上記ポリカーボネート樹脂を使用
し、その比粘度、未溶解粒子含量、吸水率および不良凹
凸の全てが上記規定量を満足することにより、さらに好
ましくは全光線透過率、斜め入射複屈折位相差値、光弾
性定数値、塩素含有量およびオリゴマー含量が上記規定
値を満足することにより目的とするピットやグルーブを
正確に転写し、エラーレート(BLER)が良好で且つ吸湿
による反りの少ない光ディスク基板の提供をはじめて可
能にしたのであって、比粘度、未溶解粒子含量および吸
水率のいずれか一つの値がはずれても目的を達成するこ
とはできない。
本発明の光ディスク基板は、上記ポリカーボネート樹
脂を例えば射出成形法、圧縮成形法、押出成形法、溶液
キャスティング法等任意の方法で成形することにより得
ることができる。なかでも射出成形法が好ましい。本発
明の光ディスク基板の製造に用いる射出成形は、通常の
光ディスク成形用の精密射出成形機を用いてクリーンル
ーム内にて行われる。クリーンルームのクリーン度はク
ラス1000以上にするのが好ましい。射出成形時の型締め
力は10〜75トンにすべきである。型締め力が10トンより
低いと金型が緩み、光ディスク基板にバリを生じ易くな
り、75トンを超えると、成形機の容量が大きくなり、滞
留ヤケが起こり易くなるので適当でない。樹脂温度即ち
シリンダ温度を290〜380℃にし且つ金型温度を60〜140
℃の範囲にする必要があり、樹脂温度を300〜370℃にし
且つ金型温度を65〜125℃にするのが好ましい。樹脂温
度を290℃より低温にするかまたは金型温度を60℃より
低温にすると、金型表面での樹脂の溶融流動性が低下
し、得られる光ディスク基板の斜め入射複屈折位相差が
大きくなり、またピットやグルーブの深さが不足するよ
うになる。樹脂温度を380℃より高くするかまたは金型
温度を140℃より高くすると、得られる光ディスク基板
の冷却に時間がかかり成形サイクルが長くなるばかりで
なく、離型時に樹脂が充分に固まらず、得られる光ディ
スク基板に反りが生じるようになる。さらに加えるに射
出速度(injection velocity)を50〜700mm/秒にするの
が好ましい。50mm/秒未満では金型内での樹脂の流動性
が悪く、得られる光ディスク基板の複屈折や転写性が悪
化するようになり、700mm/秒を越えるとバリが生じた
り、ガス焼けやシルバー等が発生し易くなる。また保圧
(2次圧)を25〜60kg/cm2にするのが好ましい。25kg/c
m2より低くするとヒケが生じ易くなり、60kg/cm2より高
くすると光ディスク基板に、バリが生じたり、大きな応
力がかかるため歪が残るようになり、光学特性の優れた
光ディスク基板が得られ難くなる。
本発明の光ディスク基板を成形するに当り、上記ポリ
カーボネート樹脂中に燐系安定剤を配合することがで
き、こうすることは好ましいことである。燐系安定剤と
しては亜燐酸エステル、燐酸エステルおよびホスホン酸
エステルが好ましく用いられる。亜燐酸エステルとして
は、例えばトリフェニルホスファイト、トリスノニルフ
ェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチル
フェニル)ホスファイト、ジデシルモノフェニルホスフ
ァイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソ
プロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェ
ニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイ
ト、モノオクチルジフェニルホスファイト、ビス(2,6
−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−
ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビ
ス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタ
エリスリトールジホスファイト等の亜燐酸のトリエステ
ル、ジエステルおよびモノエステルが用いられる。燐酸
エステルとしては、例えばトリメチルホスフェート、ト
リエチルホスフェート、トリプロピルホスフェート、ト
リブチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ト
リフェニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェ
ート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジブチルホス
フェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホ
スフェート等が挙げられ、なかでもトリメチルホスフェ
ート、トリエチルホスフェートが好ましい。ホスホン酸
エステルとしては、例えばベンゼンホスホン酸ジメチ
ル、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−
4,4−ジフェニレンホスホナイト等が挙げられる。これ
ら燐系安定剤は単独で用いても、二種以上併用してもよ
い。これら燐系安定剤の配合量は、あまりに少ないと十
分な安定化効果特に熱安定化効果が得られ難く、あまり
に多いと長期保存時に光ディスク基板の劣化を促進させ
るようになるので、燐系安定剤を燐原子に換算して1〜
150ppm含有される量が適当である。亜燐酸エステル系安
定剤を用いる時は特別な注意が肝要であり、長期保存時
の劣化という点では用いないのが好ましいが、初期劣化
の抑制には有効であるので、極く少量用いるのが好まし
く、燐原子に換算して1〜25ppm程度用いるのが好まし
い。燐酸エステル系およびホスホン酸エステル系の安定
剤では長期保存時の劣化に対して亜燐酸エステル系程悪
影響はなく、燐原子に換算して1〜150ppm用いるのが好
ましく、1〜100ppm用いるのが特に好ましい。
さらに、本発明の光ディスク基板を成形するに当り、
上記ポリカーボネート樹脂中に一価または多価アルコー
ルの高級脂肪酸エステルを配合することができる。この
高級脂肪酸エステルを配合することにより、ポリカーボ
ネート樹脂の熱安定性が向上し、成形時の流動性がよく
なり、さらに成形後の金型からの光ディスク基板の離型
性が改良された離型不良による光ディスク基板の変形が
防止できる。かかる高級脂肪酸エステルとしては、炭素
原子数10〜30の1価アルコールまたは炭素原子数2〜5
の多価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸との
部分エステルまたは全エステルが好ましい。この高級ア
ルコールとしてはラウリルアルコール、ミリスチルアル
コール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール
等が挙げられ、多価アルコールとしてはグリコール類、
グリセロール、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
この高級脂肪酸エステルの配合量はポリカーボネート樹
脂に50〜2,000ppm含有される量が好ましい。50ppmより
少ないと上記効果が得られず、2,000ppmより多いと金型
表面の汚れの原因になるので好ましくない。
本発明の光ディスク基板は、情報記録材料として、種
々のタイプの光ディスクに使用される。すなわち、本発
明の光ディスク基板は、例えばオーディオ用CD、コンピ
ューターメモリー用CD−ROM、画像、データ、音声を記
録するCD−I、有機色素を記録層としたCD−WO(ライト
ワンス)に属するCD−R、データ消去可能なCD−E等の
CDファミリーに利用できる。
さらに、本発明の光ディスク基板は、光磁気ディスク
(MO)、レーザーディスク(LD)、相変化型光ディスク
(PD)、デジタルビデオディスク(DVD−ROM、DVD−RA
M)にも同様に利用される。
一般に情報は、ディスク基板表面にスタンパーから転
写された微細な凹凸[例えば径が0.5μm程度の窪み
(ピット)や溝(グルーブ)]により読み取られたり、
ガイドされたりする。さらに、有機色素の場合には、レ
ーザー光による色素に変質によるピット形式で、1度の
み書き込まれる。光磁気ディスクでは、Gd、Tb、Fe、Co
等のアモルファス合金記録膜をスパッタし、垂直磁性膜
を形成した後、レーザー光により磁化の方向を変えて記
録し読み取る。
相変化型では、記録膜のレーザー光によるクリスタル
とアモルファスとの変化を読み取る方式である。
これらいずれの方式の光ディスクに対しても、本発明
の基板は有利に利用可能である。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明する。実施
例中の部および%は重量部および重量%であり、評価は
下記の方法によった。
(1)比粘度:ポリマー0.7gを塩化メチレン100mlに溶
解して20℃で測定した。
(2)ガラス転移温度(Tg):デュポン社製910型DSCに
より測定した。
(3)流動性(MFR):JIS K−7210により、東洋精機
(株)製セミオートメルトインデクサーを用いて280
℃、荷重2.16kgで10分間に流出したポリマー量(g)で
示した。
(4)オリゴマー含量(%):東ソー(株)製GPCカラ
ムTSKgelG2000HXLとTSKgelG3000HXLを用い、溶離液とし
てクロロホルムを流量0.7ml/分で流しながら試料50mgを
クロロホルム5mlに溶解した溶液を20μl注入する方法
で求めたGPCチャートのリテンションタイムが19分以降
のオリゴマー成分のピーク面積の全ピーク面積に対する
割合を%で示した。
(5)吸水率(%):ASTM D−0570によって測定し
た。
(6)含有塩素量(ppm):三菱化学(株)製の全有機
ハロゲン分析装置TOX10型を用い、サンプルを燃焼し、
燃焼ガスを脱水した後酢酸セルにより電位差滴定して求
めた。
(7)塩化メチレン未溶解粒子数(個/g):ポリカーボ
ネート20gを塩化メチレン1リットルに溶解した溶液を
ハイアックロイコ社製液体パーティクルカウンターモデ
ル4100を用いたレーザーセンサー法にて散乱光をラテッ
クス粒子の散乱光に換算する方法で求めた。
(8)ピット深さ(nm):ピット深さ112nmのスタンパ
ーを用い、射出成形機[住友重機械工業(株)製DISK
3]で厚さ1.2mm、直径120mmの円板を成形し、円板中心
より40mmの位置のピット深さをセイコー電子工業(株)
製の原子間力顕微鏡によって測定し、ピット深さ100nm
以上を合格とした。
(9)不良凹凸数:前記(8)で成形した基板の表面を
アルミ蒸着(もしくはアルミスパッタリング)し、光学
顕微鏡により倍率400倍でランダムに基板1板について3
0個所目視にて観察する。1個所当りの視野は直径1mmで
ある。
基板表面にあるピットまたはグルーブ以外の凹凸を不
良凹凸として、その数を計測した。不良凹凸の大きさ
は、短径が2μm以上で長径が3μm以上のものを計測
した。不良凹凸数は、基板5個を調べてその平均値で示
した。
(10)全光線透過率(%):日本電色(株)製シグマ80
を用いてASTM D−1003によって測定した。
(11)斜め入射複屈折位相差(nm):オーク社製エリプ
ソメータADR−200B自動複屈折測定装置を用いて入射角3
0゜で測定した。
(12)光弾性定数(×10-13cm2/dyn):理研計器(株)
製の光弾性測定装置PA−150によって測定した。
(13)BLER:ディスクの片面にアルミニウム膜をスパッ
タリングにより付与し、CDP−3000を用いてBLER(C1ピ
ーク)を測定した。
(14)反り(mm):ディスクの片面にアルミニウム膜を
スパッタリングにより付与し、80℃、85%RHの恒温恒湿
機中に1000時間放置した後小野測器(株)製LM−1200光
ディスク検査装置を用いて測定し、0.25mm以下を合格と
した。
実施例1 (A)ポリカーボネート樹脂(PC−MIBK)の合成:攪拌
機、温度計および還流冷却機を備えた反応槽に48%の水
酸化ナトリウム水溶液68.6部およびイオン交換水348部
を仕込み、これに2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−メチルペンタン74部およびハイドロサルファ
イト0.14部を溶解した後塩化メチレン233.3部を加え、
攪拌下15〜25℃でホスゲン34.8部を40分かけて吹込ん
だ。次いでp−tert−ブチルフェノール2.47部および48
%水酸化ナトリウム7.6部を加え、乳化後トリエチルア
ミン0.15部を加えて28〜33℃で約1時間攪拌して反応を
終了した。反応終了後生成物を塩化メチレンで希釈して
水洗した後塩酸酸性にして水洗し、水相の導電率がイオ
ン交換水のそれと殆ど同じになった時点で水洗を終了
し、軸受け部に異物取出口を有する隔離室を設けたニー
ダーにより塩化メチレンを蒸発させて粉粒状のポリカー
ボネート樹脂を得た(収率97%)。このポリマーの比粘
度は0.277、Tgは132℃、MFRは70g/10分、吸水率は0.12
重量%、含有塩素量は6ppm、オリゴマー含量は2.5%で
あった。
(B)光ディスク基板の作製:上記ポリマー100部にト
リス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト
0.003部(燐原子で1.4ppm)、燐酸トリメチル0.005部
(燐原子で11ppm)およびステアリン酸モノグリセリド
0.045部を加え、ピット深さ112nmのスタンパーを用い、
射出成形機[住友重機械工業(株)製DISK3]により表
2に示す成形条件で厚さ1.2mm、直径120mmのディスク基
板を射出成形した。なお射出速度は100mm/秒、保圧は40
kg/cm2であり、得られたディスク基板の未溶解粒子は粒
子換算直径0.5μm以上のものが23,000個/g、1μm以
上のものが190個/g、全光線透過率は89%、光弾性定数
の値は57×10-13cm2/dynであり、その他の特性は表2に
示した。
比較例1 造粒工程で異物取出用の隔離室を設けていない通常の
ニーダーを用いる以外は実施例1(A)と同様にして粉
粒状のポリカーボネート樹脂を得た。このポリマーの比
粘度は0.278、Tgは132℃、MFRは68g/10分、吸水率は0.1
3%、含有塩素量は7ppm、オリゴマー含量は3.2%であっ
た。次いで実施例1(B)と同様に射出成形した。得ら
れたディスク基板の全光線透過率は89%、光弾性定数の
値は58×10-13cm2/dynであり、その他の特性は表2に示
した。未溶解粒子が多く、ディスク基板のBLERが大きい
値になった。
比較例2 造粒工程で異物取出用の隔離室を設けていない通常の
ニーダーを用いる以外は実施例1(A)と同様にして粉
粒状のポリカーボネート樹脂を得た。このポリマーの比
粘度は0.277、Tgは132℃、MFRは70g/10分、吸水率は0.1
2%、含有塩素量は7ppm、オリゴマー含量は2.6%であっ
た。次いで型締力を9トンにし、樹脂温度を300℃にす
る以外は実施例1(B)と同様に射出成形したところ、
バリ発生のため良好なディスク基板は得られなかった。
比較例3 造粒工程で異物取出用の隔離室を設けていない通常の
ニーダーを用いる以外は実施例1(A)と同様にして粉
粒状のポリカーボネート樹脂を得た。このポリマーの比
粘度は0.277、Tgは132℃、MFRは69g/10分、吸水率は0.1
2%、含有塩素量は7ppm、オリゴマー含量は2.4%であっ
た。次いで型締力を12トンにし、樹脂温度を280℃にす
る以外は実施例1(B)と同様に射出成形した。得られ
たディスク基板の全光線透過率は89%、光弾性定数の値
は59×10-13cm2/dynであり、その他の特性は表2に示し
た。未溶解粒子が多く、斜め入射複屈折位相差とBLERの
値が大きくなり、ピット深さも不十分で、反りも大であ
った。
実施例2 (A)ポリカーボネート樹脂(PC−B)の合成:実施例
1(A)における2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−メチルペンタンの代りに2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタンを65.8部用いる以外は実施例
1(A)と同様にして粉粒状のポリカーボネート樹脂を
得た(収率98%)。このポリマーの比粘度は0.281、Tg
は133℃、MFRは67g/10分、吸水率は0.12重量%、含有塩
素量は5ppm、オリゴマー含量は3.0%であった。
(B)光ディスク基板の作製:上記ポリマー(PC−B)
を用い、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホ
スファイト、燐酸トリメチルおよびステアリン酸モノグ
リセリドを実施例1(B)と同量加え、実施例1(B)
と同様にしてディスク基板と射出成形した。なお射出速
度は100mm/秒、保圧は40kg/cm2であり、得られたディス
ク基板の未溶解粒子は粒子換算直径0.5μm以上のもの
が24,000個/g、1μm以上のものが200個/g、全光線透
過率は89%、光弾性定数の値は68×10-13cm2/dynであ
り、その他の特性は表2に示した。
比較例4 造粒工程で異物取出用の隔離室を設けていない通常の
ニーダーを用いる以外は実施例2(A)と同様にして粉
粒状のポリカーボネート樹脂を得た。このポリマーの比
粘度は0.281、Tgは133℃、MFRは766g/10分、吸水率は0.
12%、含有塩素量は6ppm、オリゴマー含量は3.0%であ
った。次いで金型温度を50℃にする以外は実施例2
(B)と同様に射出成形した。得られたディスク基板の
全光線透過率は89%、光弾性定数の値は68×10-13cm2/d
ynであり、その他の特性を表1に示した。未溶解粒子が
多く、ディスク基板のBLERが大きく、ピット深さも不十
分で、反りも大であった。
実施例3 (A)ポリカーボネート樹脂[PC−A/B(50/50)]の合
成:実施例2(A)における2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ブタン65.8部の代りに2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタン32.9部および2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン31.2部を用いる以外は
実施例2(A)と同様にして粉粒状の共重合ポリカーボ
ネート樹脂を得た(収率99%)。この共重合ポリマーの
比粘度は0.284、Tgは137℃、MFRは65g/10分、吸水率は
0.18重量%、含有塩素量は4ppm、オリゴマー含量は2.8
%であった。
(B)光ディスク基板の作製:上記の共重合ポリマー
[PC−A/B(50/50)を用い、トリス(2,4−ジ−tert−
ブチルフェニル)ホスファイト、燐酸トリメチルおよび
ステアリン酸モノグリセリドを実施例1(B)と同量加
え、実施例1(B)と同様にしてディスク基板を射出成
形した。なお射出速度は100mm/秒、保圧は40kg/cm2であ
り、得られたディスク基板の未溶解粒子は粒子換算直径
0.5μm以上のものが23,500個/g、1μm以上のものが1
80個/g、全光線透過率は89%、光弾性定数の値は69×10
-13cm2/dynであり、その他の特性は表2に示した。
実施例4 (A)ポリカーボネート樹脂(PC−MIPK)の合成:実施
例1(A)における2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−メチルペンタンの代りに2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−3−メチルブタンを70部用いる以
外は実施例1(A)と同様にして粉粒状のポリカーボネ
ート樹脂を得た(収率98%)。このポリマーの比粘度は
0.246、Tgは142℃、MFRは55g/10分、吸水率は0.11重量
%、含有塩素量は6ppm、オリゴマー含量は2.5%であっ
た。
(B)光ディスク基板の作製:上記ポリマー(PC−MIP
K)を用い、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)
ホスファイト、燐酸トリメチルおよびステアリン酸モノ
グリセリドを実施例1(B)と同量加え、実施例1
(B)と同様にしてディスク基板を射出成形した。なお
射出速度は100mm/秒、保圧は40kg/cm2であり、得られた
ディスク基板の未溶解粒子は粒子換算直径0.5μm以上
のものが23,000個/g、1μm以上のものが170個/g、全
光線透過率は89%、光弾性定数の値は55×10-13cm2/dyn
であり、その他の特性は表2に示した。
比較例5 (A)ポリカーボネート樹脂(PC−EEK)の合成:実施
例(A)と同様の反応槽に48%の水酸化ナトリウム水溶
液61.7部およびイオン交換水286部を仕込み、これに3,3
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン70部および
ハイドロサルファイト0.13部を溶解した後塩化メチレン
207.5部を加え、攪拌下15〜25℃でホスゲン30.9部を40
分かけて吹込んだ。次いでp−tert−ブチルフェノール
2.47部および48%水酸化ナトリウム6.9部を加え、乳化
後トリエチルアミン0.15部を加えて28〜33℃で約1時間
攪拌して反応を終了した。反応終了後実施例1(A)と
同様にして、粉粒状のポリカーボネート樹脂を得た(収
率98%)。このポリマーの比粘度は0.233、Tgは138℃、
MFRは比粘度が小さいにもかかわらず40g/10分と低く、
流動性が悪かった。
(B)光ディスク基板の作製:上記ポリマー(PC−EE
K)を用い、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)
ホスファイト、燐酸トリメチルおよびステアリン酸モノ
グリセリドを実施例1(B)と同量加え、実施例1
(B)と同様にして、ディスク基板を射出成形した。な
お射出速度は100mm/秒、保圧は40kg/cm2であり、得られ
たディスク基板の未溶解粒子は粒子換算直径0.5μm以
上のものが25,000個/g、1μm以上のものが190個/g、
ピット深さが77nmと転写性が悪かった。また、このディ
スクは脆く、離型時にワレが生じ易かった。
比較例6 ビスフェノールAにホスゲンを反応させて得た比粘度
が0.283、吸水率が0.23、含有塩素量が7ppm、オリゴマ
ー含量が3.2%のポリカーボネート樹脂[帝人化成
(株)製AD−5503]を用いて金型温度を70℃とする以外
は実施例2(B)と同様に射出成形した。得られたディ
スク基板の全光線透過率は89%、光弾性定数が80×10
-13cm2/dynであり、その他の特性を表2に示した。斜め
入射複屈折位相差の値が大になり、ピット深さも不十分
で、反りも大きかった。
表中のポリマーの種類の欄の符号は下記のポリマーを
示す。
MIBK:実施例1(A)で製造したポリカーボネート樹
脂 B:実施例2(A)で製造したポリカーボネート樹脂 B/A:実施例3(A)で製造した共重合ポリカーボネー
ト樹脂 MIPK:実施例4(A)で製造したポリカーボネート樹
脂 EEK:比較例5(A)で製造したポリカーボネート樹脂 A:ビスフェノールAからのポリカーボネート樹脂[帝
人化成(株)製AD−5503] 発明の効果 本発明によれば、吸水率が少なく、正確に転写したピ
ットやグルーブを有し、エラーレート(BLER)が良好で
且つ吸湿による反りの少ない高機能の光ディスク基板の
提供が可能になり、その奏する効果は格別なものであ
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 64/00 - 64/42 C08L 69/00 G11B 7/24 WPI/L(QUESTEL)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(I)全二価フェノール成分中の(i)40
    〜100モル%が、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
    ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−
    メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
    −4−メチルペンタンおよび2,2−ビス(4−ヒドロキ
    シフェニル)−3,3−ジメチルブタンからなる群から選
    ばれた少なくとも一種である二価フェノールであり、か
    つ(ii)60〜0モル%が2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
    ェニル)プロパンである二価フェノールから形成された
    ポリカーボネート樹脂であり、該ポリカーボネート樹脂
    は、 (a)該樹脂0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液
    の20℃において測定された比粘度が0.2〜0.4の範囲であ
    り、 (b)該ポリカーボネート樹脂の塩化メチレン溶液中で
    測定された未溶解粒子がポリカーボネート樹脂1g当り、
    粒子換算直径0.5μm以上の粒子が25,000個以下でかつ
    粒子換算直径1μm以上の粒子が500個以下であり、 (c)吸水率が0.2重量%以下 を満足する樹脂より形成され、かつ (II)基板の表面不良凹凸数が0〜1個である ことを特徴とする光ディスク基板。
  2. 【請求項2】該ポリカーボネート樹脂は、全二価フェノ
    ール成分中の(i)40〜100モル%が、2,2−ビス(4−
    ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
    キシフェニル)−3−メチルブタンおよび2,2−ビス
    (4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタンから
    なる群から選ばれた少なくとも一種である二価フェノー
    ルであり、かつ(ii)60〜0モル%が2,2−ビス(4−
    ヒドロキシフェニル)プロパンである二価フェノールか
    ら形成されたポリカーボネート樹脂である請求の範囲第
    1項記載の光ディスク基板。
  3. 【請求項3】該ポリカーボネート樹脂は、全二価フェノ
    ール成分中の(i)60〜100モル%が、2,2−ビス(4−
    ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
    キシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−
    ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタンおよび2,2
    −ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブ
    タンからなる群から選ばれた少なくとも一種である二価
    フェノールであり、かつ(ii)40〜0モル%が2,2−ビ
    ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンである二価フェ
    ノールから形成されたポリカーボネート樹脂である請求
    の範囲第1項記載の光ディスク基板。
  4. 【請求項4】該ポリカーボネート樹脂は、全二価フェノ
    ール成分中の(i)60〜100モル%が、2,2−ビス(4−
    ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
    キシフェニル)−3−メチルブタンおよび2,2−ビス
    (4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタンから
    なる群から選ばれた少なくとも一種である二価フェノー
    ルであり、かつ(ii)40〜0モル%が2,2−ビス(4−
    ヒドロキシフェニル)プロパンである二価フェノールか
    ら形成されたポリカーボネート樹脂である請求の範囲第
    1項記載の光ディスク基板。
  5. 【請求項5】該ポリカーボネート樹脂は、全二価フェノ
    ール成分中の(i)40〜100モル%が、2,2−ビス(4−
    ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタンおよび/また
    は2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチル
    ペンタンであり、かつ(ii)60〜0モル%が2,2−ビス
    (4−ヒドロキシフェニル)プロパンである二価フェノ
    ールから形成されたポリカーボネート樹脂である請求の
    範囲第1項記載の光ディスク基板。
  6. 【請求項6】該ポリカーボネート樹脂は、全二価フェノ
    ール成分中の(i)40〜100モル%が、2,2−ビス(4−
    ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタンであり、か
    つ(ii)60〜0モル%が2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
    ェニル)プロパンである二価フェノールから形成された
    ポリカーボネート樹脂である請求の範囲1項記載の光デ
    ィスク基板。
  7. 【請求項7】該ポリカーボネート樹脂は、樹脂0.7gを塩
    化メチレン100mlに溶解した溶液の20℃において、測定
    された比粘度が0.25〜0.33の範囲である請求の範囲第1
    項記載の光ディスク基板。
  8. 【請求項8】該ポリカーボネート樹脂は、該塩化メチレ
    ン溶液中で測定された未溶解粒子がポリカーボネート樹
    脂1g当り、粒子換算直径0.5μm以上の粒子が24,000個
    以下で、粒子換算直径1μm以上の粒子が200個以下で
    かつ粒子換算直径10μm以上の粒子が実質的に存在しな
    い請求の範囲第1項記載の光ディスク基板。
  9. 【請求項9】該ポリカーボネート樹脂は、吸水率が0.18
    重量%以下である請求の範囲第1項記載の光ディスク基
    板。
  10. 【請求項10】該基板の表面不良凹凸が実質的に存在し
    ない請求の範囲第1項記載の光ディスク基板。
  11. 【請求項11】該ポリカーボネート樹脂は、全光線透過
    率が少なくとも85%である請求の範囲第1項記載の光デ
    ィスク基板。
  12. 【請求項12】該ポリカーボネート樹脂は、斜め入射複
    屈折位相差値が60nm以下である請求の範囲第1項記載の
    光ディスク基板。
  13. 【請求項13】該ポリカーボネート樹脂は、光弾性定数
    値が70×10-13cm2/dyn以下である請求の範囲第1項記載
    の光ディスク基板。
  14. 【請求項14】該ポリカーボネート樹脂は、塩素含有量
    が10ppm以下である請求の範囲第1項記載の光ディスク
    基板。
  15. 【請求項15】該ポリカーボネート樹脂は、本文に定義
    された方法によって測定されたオリゴマー含量が10%以
    下である請求の範囲第1項記載の光ディスク基板。
  16. 【請求項16】該ポリカーボネート樹脂は、燐系安定剤
    を燐原子に換算して1〜150ppm含有している請求の範囲
    第1項記載の光ディスク基板。
  17. 【請求項17】該ポリカーボネート樹脂は、炭素原子数
    2〜5の多価アルコールまたは炭素原子数10〜30の1価
    アルコールと、炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸との部分
    エステル或いは全エステルを50〜2,000ppm含有する請求
    の範囲第1項記載の光ディスク基板。
  18. 【請求項18】請求の範囲第1項記載の基板よりなる光
    ディスク。
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