JP3417467B2 - ウエハホルダー付ヒータ - Google Patents

ウエハホルダー付ヒータ

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JP3417467B2 JP35692898A JP35692898A JP3417467B2 JP 3417467 B2 JP3417467 B2 JP 3417467B2 JP 35692898 A JP35692898 A JP 35692898A JP 35692898 A JP35692898 A JP 35692898A JP 3417467 B2 JP3417467 B2 JP 3417467B2
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heating
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエハホルダー付
ヒータに関し、より詳細には発熱体が埋設された石英ガ
ラス体の加熱面の上部にウエハホルダーが一体的に形成
されたウエハホルダー付ヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造プロセスの工程において、単
結晶シリコンウエハ等に対して、種々の熱処理が施され
る。例えば、このウエハの表面熱処理を行う場合、気
密、かつ減圧可能に構成された処理容器内の載置台に、
処理するウエハを載置し、容器内雰囲気を処理ガスに置
換した後、所定の処理が行われている。この場合、被処
理ウエハは所定の温度に加熱されるが、この熱処理には
厳密な温度管理が求められると共に、より迅速な昇・降
温制御性やまた熱処理雰囲気を塵芥等のパーティクルが
存在しないクリーンな雰囲気に保つことなどが要求され
ている。そして、この要求に応ずる半導体ウエハ加熱処
理の一手段として、上面にウエハを載置する凹部が設け
られた石英ガラス板の内部に白金、ニッケル等の発熱体
を所定の方法で配置せしめたものが従来より知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ウエハ
の加熱面がウエハ下面の全面と接触する凹部の場合、加
熱がウエハ全面で均等となるように、前記加熱面を平坦
に形成することは容易でない。また、逆に、前記凹部の
底面を鏡面加工等により高精度に仕上げると、熱処理
後、前記凹部の底面とウエハが密着し、凹部からのウエ
ハの取出しが容易でないという技術的課題があった。極
端な場合には、取出し時にウエハを破損させたり、歪み
を生じさせることがあった。
【0004】また、上記手段では、発熱材が単にパター
ン印刷により形成された平面的なものであったため、こ
の発熱体が配されている真上が最も温度が高く、その位
置からずれると前記温度よりも低くなる。したがって、
加熱面にウエハを直接接触させた場合、加熱面の不均一
な温度分布の影響を受け易いという技術的課題があっ
た。
【0005】本発明は上記技術的課題を解決するために
なされたものであり、半導体製造プロセスにおけるウエ
ハ等の熱処理用に好適に使用されるダスト発散等が抑制
され、均熱性、ウエハの搭載、取出しが容易に行え、製
作が容易なウエハホルダー付ヒータを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるウエハホ
ルダー付ヒータは、石英ガラス体の内部に収納された発
熱体と、前記石英ガラス体の上面に形成された加熱面
と、前記加熱面から突出して一体に設けられた、ウエハ
の周縁部下面を支持するウエハホルダーと、前記ウエハ
ホルダーにウエハを載置した際、ウエハの下面と前記加
熱面との間に形成される隙間とを備えることを特徴とし
ている。
【0007】このように、ウエハホルダーを発熱体を収
納する石英ガラス体に一体に設けたため、容易にウエハ
ホルダー付きヒータを形成することができる。また、ウ
エハの下面と前記加熱面との間に隙間が形成されるた
め、加熱面にウエハを直接接触させた場合に比べて、加
熱面の不均一な温度分布の影響を受けず、ウエハを均一
に加熱することができる。即ち、加熱面から発せられた
輻射熱線がこの隙間で十分散乱され、前記散乱された熱
線がウエハ面に均等に当たるため従来の加熱装置に比べ
て各段に優れた均熱加熱性を達成できる。
【0008】更に、ウエハの下面と前記加熱面との間に
隙間が形成されるため、ウエハが加熱面に密着すること
がなく、ウエハを容易に取り出すことができる。更にま
た、前記隙間にウエハを搬送するフォーク等の搬送手段
を挿入することができるため、ウエハをウエハホルダー
に容易に搭載、取出すことができる。
【0009】また、本発明にかかるウエハホルダー付ヒ
ータは、石英ガラス体の内部に収納された第1の発熱体
と、前記石英ガラス体の上面に形成された第1の加熱面
と、前記第1の加熱面から突出して一体に設けられた、
ウエハの周縁部下面を支持するウエハホルダーと、前記
ウエハホルダーにウエハを載置した際、ウエハの下面と
前記第1の加熱面との間に形成される第1の隙間とを備
える第1のヒータ部と、石英ガラス体の内部に収納され
た第2の発熱体と、前記石英ガラス体の下面に形成され
た第2の加熱面と、前記第1のヒータ部のウエハホルダ
ーにウエハを載置した際、ウエハの上面と前記第2の加
熱面との間に形成される第2の隙間とを備える第2のヒ
ータ部とを備えることを特徴としている。
【0010】このように、前記した隙間のほか、第2の
ヒータ部が設けられているため、ウエハを上下方向か
ら、より均一に加熱することができる。また、ウエハの
下面と前記加熱面との間に隙間が形成されるため、ウエ
ハが加熱面に密着することがなく、ウエハを容易に取り
出すことができる。更に、前記隙間にウエハを搬送する
フォーク等の搬送手段を挿入することができるため、ウ
エハをウエハホルダーに対して、容易に搭載、取出すこ
とができる。
【0011】ここで、前記第1のヒータ部と第2のヒー
タ部とが一体に形成されていることが望ましい。また、
前記ウエハの下面と前記加熱面との間に形成される隙間
が0.5乃至10mmの範囲にあることが望ましく、ま
た前記ウエハの上面と前記加熱面との間に形成される隙
間が0.5乃至10mmの範囲にあることが望ましい。
前記隙間が0.5mmに満たない場合には、加熱面の不
均一な温度分布の影響を受ける虞があると共に、ウエハ
を搬送するフォーク等の搬送手段を挿入することができ
ない。一方、隙間が10mmを越える場合には、加熱面
からの熱をウエハに有効に伝えることができない。
【0012】更に、前記ウエハの下面と前記加熱面との
間に、均熱板が設けられていることが望ましく、また前
記ウエハの上面と前記加熱面との間に、均熱板が設けら
れていることが望ましい。このように、均熱板を設ける
ことにより、より均一にウエハを加熱することができ
る。前記均熱板は、炭化珪素材、炭素材、炭化珪素被覆
炭素材、炭化珪素被覆炭化珪素材、もしくは単結晶シリ
コン材のいずれかから構成されるのが望ましい。また、
ウエハを搬送するフォーク等の搬送手段を隙間に挿入す
るため、ウエハホルダーに隙間と連通する切欠部が形成
されているのが、好ましい。
【0013】また、発熱体が収納された前記石英ガラス
体が、一つの石英ガラス板状体の表面に所定パターンの
連続する溝部を形成し、この溝部に直径5乃至15μm
のカーボンファイバーを束ねたファイバー束を複数本編
み込んでなるワイヤー発熱体を配置し、さらにこの表面
に他の石英ガラス板状体を融着一体化せしめたものであ
ることが望ましく、また前記カーボンワイヤー発熱体
が、含有不純物量として灰分基準で10ppm以下のカ
ーボンファイバー材からなることが望ましい。
【0014】従来の発熱体は、石英ガラスに白金、ニッ
ケル等の発熱体を直接パターン印刷したものであるた
め、これらと石英ガラスの熱膨張係数の差により、発熱
体が破損したり、破損には至らなくとも強い局所的内部
歪みを生じ、発熱時に局所的に温度ムラを生ずることが
あった。また、高温下においては前記発熱体を収容する
石英ガラスと接触し、反応して劣化することがあった。
【0015】これに対して、少なくとも一枚の石英ガラ
ス板に溝を形成し、この溝内に直径が5〜15μmであ
るカーボンファイバーを複数本束ねたカーボンファイバ
ー束を複数本用いてワイヤー形状やテープ形状のような
縦長形状に編み込み、その含有不純物量を灰分で10p
pm以下としたヒータ部材を配置する構成とすることに
よって、このカーボン質の発熱体が、ワイヤー形状やテ
ープ形状の発熱体の表面で毛羽立った多数の直径が5〜
15μmのカーボンファイバーによって、石英ガラスの
密封形部材と接触する構造となるため、発熱体に通電を
行い高温に発熱させた状態にしたとしても、カーボンと
石英ガラスの反応が進行し、結果、カーボン質の発熱体
が劣化するのを防止することができる。(発熱体の表面
に毛羽立ったカーボンファイバーは、石英ガラスの密封
形部材と接触するため、接触した部分から珪化が進む
が、この径が極めて微細であり、体積が小さいことか
ら、この珪化反応が発熱体全体に進行するのを抑制する
ものと推測される。)
【0016】つまり、このことは発熱ムラが生ずること
を防止し、また耐用寿命の長期化を図れることを意味す
る。その結果、局所的な温度ムラを極力抑えることがで
き、また、石英ガラスと接触しても、反応して劣化する
ことが少ないため、耐用性に優れる。
【0017】ここで、複数本束ねるカーボンファイバー
の各々の直径を5〜15μmとしたのは、5μm未満で
は1本1本のファイバーが弱く、これを束ねて所定の縦
長形状に編み込んだヒータ部材とすることが困難とな
る。また、ファイバーが細いため、所定の抵抗値を得る
ためのファイバー本数が多くなり実用的でない。また、
15μmを超える場合には、柔軟性が悪く複数本束ねた
カーボンファイバー束を編み込むことが困難なばかり
か、カーボンファイバーが切断され、強度が著しく低下
する、といった不具合が生ずるためである。また、含有
不純物量として灰分基準で10ppm以下のカーボンフ
ァイバー材からなる場合には、当該ワイヤー発熱体の局
部的異常発熱を抑制することができ、ウエハ等の熱処理
用に好適に使用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を図に基づいて詳
細に説明する。図1及び図2は、本発明のウエハホルダ
ー付ヒータの一実施形態を示す図であり、図1は平面
図、図2は図1のXーX線での断面図を示す。また、図
3は、図1,2のウエハホルダー付ヒータに設けられた
カーボンワイヤー発熱体4のパターンを示した図であ
る。図1、2に示すように、本発明のウエハホルダー付
ヒータ1は、全体が石英ガラス体2からなり、前記石英
ガラス体2の上面は、加熱面2aとしてウエハ面に対応
した円形平面状に形成されている。
【0019】前記加熱面2aの下方所定深さ(石英ガラ
ス体2の内部)には、図2、3に示すいわゆるジグザグ
パターン中空孔3が形成され、その中にカーボンワイヤ
ー発熱体4が収容配置されている。また、加熱面2aに
は、処理されるウエハAの周縁部を支持するウエハホル
ダー5が、前記加熱面2aから突出して一体的に設けら
れている。そして、このウエハホルダー5に載置された
ウエハAの下面と前記加熱面2aとの間には所定間隔の
隙間6が存在している。
【0020】更に図1に示されているように加熱面2a
から突出して設けられたウエハホルダー5は、フォーク
を前記ヒータ1の側面から隙間6に向けて挿入できるよ
うに、前記隙間と連通する2カ所の切欠部Bが設けられ
ている。前記加熱面2aと載置されるウエハAの下面と
の間の隙間6は、0.5乃至10mmの範囲にあること
が、加熱面2aからの輻射熱線の散乱による均熱化とウ
エハ積み卸し時のフォーク挿入の便宜性との観点から好
ましい。
【0021】本発明のウエハホルダー付ヒータ1で用い
るカーボンワイヤー発熱体4としては、複数本のカーボ
ンファイバーを束ねたファイバー束を複数束用いてワイ
ヤー状に編み込んだもの等を用いる。この図1のウエハ
ホルダー付ヒータの場合、カーボンワイヤー発熱体4
は、石英ガラス体内の加熱面2aの下部所定深さに、図
3に示すように、外郭が円形のジグザグライン形状に形
成された中空孔3内に配設されている。このカーボンワ
イヤー発熱体4が収容される中空孔3の平面配置パター
ンは、上記図3のジグザグライン形状の他、例えば図4
に示したような渦巻状やその他の形状でも良い。前記中
空孔3が形成される深さは、ヒータの昇降温応答性と中
空孔3の天井部強度及び石英ガラス体の製作上の観点か
ら、通常、加熱面2aから1乃至5mm程度の深さに定
められる。
【0022】カーボンワイヤー発熱体4の具体例として
は、直径5乃至15μmのカーボンファイバー(例え
ば、直径7μm程度のカーボンファイバー)を約300
乃至350本程度束ねたファイバー束を9束程度用いて
直径約2mmのワイヤー状に編み込んだもの等を挙げる
ことができる。上記の場合において、ワイヤーの編み込
みスパンは2乃至5mm程度、カーボンファイバーによ
る表面毛羽立ちは0.5乃至2.5mm程度である。
【0023】本発明においては、上記カーボンワイヤー
発熱体4は、カーボンファイバー単繊維による上記表面
毛羽立ちを有したものが好ましく、この毛羽立ちはカー
ボンワイヤーの本体が、前記カーボンワイヤー発熱体4
を収容する中空孔3の石英ガラス壁面に直接接触し、高
温発熱下での石英ガラス(SiO2 )との接触反応によ
り劣化するのを抑制する作用を奏する。即ち、カーボン
ワイヤー発熱体4のカーボンワイヤー外周面には、図1
1の符号4aに示すように、毛羽立ちが存在する。この
毛羽立ち4aはカーボンワイヤーが切断されたものが外
周面から突出したものであり、前記カーボンワイヤー発
熱体4は、中空孔3の内部において、毛羽立ち4aのみ
が主部材2cbと接触し、カーボンワイヤー発熱体4の
本体は接触していない。そのため、前記したような石英
ガラス(SiO2 )とカーボンワイヤー発熱体4の炭素
(C)との高温で反応が極力抑えられ、石英ガラスの劣
化、カーボンワイヤーの耐久性の低下は抑制されてい
る。
【0024】本発明のウエハホルダー付ヒータにおいて
は、このようなカーボンワイヤー発熱体を複数本用いて
も良く、この場合は、発熱特性に関わる品質を安定させ
ることができる。発熱性状の均質性、耐久安定性等の観
点及びダスト発生回避上の観点から、前記カーボンファ
イバーは、高純度であることが好ましく、特に、カーボ
ンファイバー中に含まれる不純物量が灰分重量として1
0ppm以下であることが好ましく、より好ましくは3
ppm以下である。
【0025】上記発熱体は、上記5〜15μmのカーボ
ンファイバーを100〜800本を束ねて、この束を3
本以上、好ましくは6〜12本束ねてワイヤー形状やテ
ープ形状のような縦長形状に編み込んだものであること
が好ましい。カーボンファイバーを束ねる本数が100
本未満では所定の強度と抵抗値を得るために6〜12束
では足りなくなり、編み込みが困難である。また、本数
が少ないために部分的な破断に対して編み込みがほぐ
れ、形状を維持することが困難となる。また、前記本数
が800本を超えると、所定の抵抗値を得るために束ね
る本数が少なくなり、編み込みによるワイヤー形状の維
持が困難となる。
【0026】さらに、上記発熱体は、1000℃での抵
抗値を1〜20Ω/m・本とすることが好ましい。その
理由は、一般的な半導体製造装置用加熱装置において、
従来からのトランス容量にマッチングさせる必要がある
からである。すなわち、抵抗値が20Ω/m・本を超え
る場合には、抵抗が大きいためヒータ長を長くとること
ができず、端子間で熱が奪われて温度むらが生じ易くな
る。一方、抵抗値が1Ω/m・本未満の場合には、反対
に抵抗が低いためヒータ長を必要以上に長くとらなけれ
ばならず、カーボンワイヤーやカーボンテープのような
細長のヒータ部材の組織むらや雰囲気のむらにより温度
のばらつきが生じる虞れが大きくなる。尚、上記発熱体
の1000℃での電気抵抗値は、上記特性をより高い信
頼性で得るためには、2〜10Ω/m・本とすることが
より好ましい。
【0027】本発明のウエハホルダー付ヒータの前記加
熱面2aに形成される凸状のウエハホルダー5の形状と
しては、載置されるウエハAが、その周縁部の下面側で
支持され、前記ホルダー5との当接部以外のウエハ下面
は、隙間6を隔てて前記加熱面2aと対向する態様に形
成されると共に、側方からフォークを挿入できる形状に
形成されたものであれば良く、特に限定されるものでは
ない。
【0028】このようなウエハホルダー5の形状として
図1、2に示したもの以外に、図5(a)、(b)、
(c)に示した形状のウエハホルダーを例示することが
できる。即ち、図5(a)は、切欠部Bを1つとしたも
のであり、また図5(b)は、切欠部Bを4つとしたも
のであり、図5(c)は、ホルダー5を突起形状とし、
加熱面に3つ設けたものである。
【0029】また、上述したフォークによりウエハを側
部から直接載置・取出しするのではなく、通常知られた
下方から突き上げピンによって、ウエハを突き上げた
後、これにフォークで載置・取出しを行う場合には、切
欠部のないリング状にウエハホルダーを用いることがで
きる。この場合には、本ウエハホルダー付ヒータのリン
グ状ウエハホルダーの内側位置に厚さ方向に貫通する複
数の孔を設け、突き上げピンを移動可能とする構造とす
ればよい。
【0030】また、本発明のウエハホルダー付ヒータに
おいては、例えば図7に示したように、載置されるウエ
ハAの下方で、加熱面2aの上方に均熱板7が設けられ
ていることがウエハの面内全体の均熱性の点からより好
ましい。なお、この均熱板7によって、ウエハAの下面
と加熱面2aとの間の隙間は、2つの隙間に区分され
る。それぞれの隙間の高さは、均熱性及び搬送手段の挿
入スペースを考慮して適宜設定されるが、0.5mm乃
至5mm程度が好ましい。前記均熱板7の形状及び厚さ
はウエハホルダー5の形状、熱処理温度等の諸条件を勘
案して適宜設定されるが、通常0.3乃至2mm程度の
厚さの炭化珪素材、炭素材、炭化珪素被覆炭素材、炭化
珪素被覆炭化珪素材、もしくは単結晶シリコン材等の材
料からなる板状体が用いられる。
【0031】また、本発明のウエハホルダー付ヒータ1
は、例えば、図8に示すように、処理されるウエハAの
上面側にも、石英ガラス内に前記したカーボンワイヤー
発熱体41を収容した第2のヒータ部31を一体形成で
付設しても良い。この形態のウエハホルダー付ヒータ
は、ウエハを上下両面から加熱できるため、より一層均
一加熱性に優れたものとなる。もちろん、この形態のウ
エハホルダー付ヒータにも、上下の加熱部にそれぞれ均
熱板7、71等を配設することができる。
【0032】更に、図9に示すように、多数の微細閉気
孔を有する不透明(または発泡)石英ガラス層10cを
加熱面2aの反対側(下面側)に配設した形態としても
良く、この不透明石英ガラス層2dにより、輻射熱のヒ
ータ下部への伝達が抑制される。また、同様の目的で、
例えば、図10に示したように、反射板8をヒーター面
の下部側の石英ガラス内に埋設しても良い。
【0033】本発明のウエハホルダー付ヒータの製造方
法について、図6に基づいて説明する。まず、カーボン
ワイヤー発熱体4が内部に収容される溝をその上面に形
成した板状石英ガラス部材(主部材)2cと、上面側に
ウエハホルダー5が形成され、下面側が前記溝を上から
封ずる蓋面となる石英ガラス板部材(蓋部材)2cとを
用意し、前記発熱体4を溝内に配設し、図6に示すよう
に組み立てる。そして、前記溝内を非酸化雰囲気とした
後、両部材の接合面で融着一体化することにより、中空
孔3内にカーボンワイヤー発熱体4が収容されたホルダ
ー付ヒータ1が製作される。
【0034】この方法において、特に、上記主部材2c
を構成する石英ガラス材として、その溶融軟化温度、即
ち、1430℃における粘度が3.0×1010ポイズ以
上の高粘性石英ガラスを使用し、蓋部材2bを構成する
石英ガラス材として、その粘度が、前記主部材2cの粘
度の0.05乃至0.85倍の範囲にある低粘性石英ガ
ラスを使用することが好ましい。即ち、上記主部材2c
の高粘性石英ガラスは、高温での安定した形状保持性
(所定温度での耐熱変形性)を与え、蓋部材2bの低粘
性石英ガラスは、融着時における前記主部材ガラスに対
して良好に融着される。
【0035】このように構成された本発明のウエハホル
ダー付ヒータ1は、熱処理時における温度分布状態が、
例えば、カーボンワイヤー発熱体4の温度が1350℃
の場合、ウエハホルダー5との当接部を除くウエハ面内
温度分布は1250±5℃程度以内となり、前記ウエハ
ホルダー5との当接部では1255℃程度となり、均熱
性に優れていることが確認された。
【0036】
【発明の効果】本発明のウエハホルダー付ヒータは、加
熱面上にウエハホルダーが設けられると共に、載置され
るウエハと加熱面との間に隙間が存在するため、加熱面
から発せられた輻射熱線がこの隙間で十分散乱され、前
記散乱された熱線がウエハ面を均等に加熱するため、従
来の加熱装置に比べて各段に優れた加熱時均熱性を有す
る。また、前記ウエハホルダーの一部を切欠いて、加熱
面とウエハ下面との間の隙間に側方からフォーク等のウ
エハ搬送手段を挿入できるように構成されているため、
前記ホルダーに対したウエハの搬入搬出が容易で、搬入
搬出時のウエハを破損、歪みを防止することができる。
【0037】更に、発熱体として、カーボンファイバー
を束ねたファイバー束を複数束編み上げてなるカーボン
ワイヤーを用いているため、局所的な温度ムラを極力抑
えることができ、また、石英ガラスと接触しても、反応
して劣化することが少ないため、耐用性に優れている。
また、発熱体が含有不純物量として灰分基準で10pp
m以下のカーボンファイバー材からなる場合には、カー
ボンワイヤー発熱体の局部的異常発熱を抑制することが
でき、ウエハ等の熱処理用に好適に使用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のウエハホルダー付ヒータの一
実施形態を示す平面図である。
【図2】図2は、図1のヒータのXーX線での断面図で
ある。
【図3】図3は、図1のヒータに設けられたカーボンワ
イヤー発熱体を収容する中空孔の平面パターンを示した
図である。
【図4】図4は、カーボンワイヤー発熱体を収容する中
空孔の別形態の平面パターンを示した図である。
【図5】図5は、本発明のヒータのウエハホルダーの形
状例を示した図である。
【図6】図6は、本発明の石英ガラス体の融着処理状態
を示す断面図である。
【図7】図7は、本発明のヒータの他の実施形態を示す
断面図である。
【図8】図8は、本発明のヒータの他の実施形態を示す
断面図である。
【図9】図9は、本発明のヒータの他の実施形態を示す
断面図である。
【図10】図10は、本発明のヒータの他の実施形態を
示す断面図である。
【図11】図11は、カーボンワイヤー発熱体を示す図
である。
【符号の説明】
1 ウエハホルダー付ヒータ 2 石英ガラス体 2a 加熱面 2b 蓋部材 2c 主部材 2d 不透明(発泡)石英ガラス部材 3、31 中空孔 4、41 カーボンワイヤー発熱体 4a 毛羽立ち 5 ウエハホルダー 6、6a、6b 隙間 7、71 均熱板 8 反射板 A ウエハ B 切欠部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金 富雄 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番 地 東芝セラミックス株式会社 小国製 造所内 (72)発明者 永田 智浩 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番 地 東芝セラミックス株式会社 小国製 造所内 (72)発明者 齋藤 紀彦 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番 地 東芝セラミックス株式会社 小国製 造所内 (72)発明者 瀬古 順 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番 地 東芝セラミックス株式会社 小国製 造所内 (72)発明者 横山 秀幸 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番 地 東芝セラミックス株式会社 小国製 造所内 (72)発明者 中尾 賢 神奈川県相模原市田名2954−10 (72)発明者 斎藤 孝規 神奈川県相模原市大島2736 (72)発明者 長内 長栄 神奈川県相模原市清新8−1−14−605 (72)発明者 牧谷 敏幸 東京都昭島市東町2−1−22−101 (56)参考文献 特開 昭64−5012(JP,A) 特開 平6−260430(JP,A) 特開 平5−70287(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 C23C 16/46

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英ガラス体の内部に収納された発熱体
    と、前記石英ガラス体の上面に形成された加熱面と、前
    記加熱面から突出して一体に設けられた、ウエハの周縁
    部下面を支持するウエハホルダーと、前記ウエハホルダ
    ーにウエハを載置した際、ウエハの下面と前記加熱面と
    の間に形成される隙間とを備えることを特徴とするウエ
    ハホルダー付ヒータ。
  2. 【請求項2】 石英ガラス体の内部に収納された第1の
    発熱体と、前記石英ガラス体の上面に形成された第1の
    加熱面と、前記第1の加熱面から突出して一体に設けら
    れた、ウエハの周縁部下面を支持するウエハホルダー
    と、前記ウエハホルダーにウエハを載置した際、ウエハ
    の下面と前記第1の加熱面との間に形成される第1の隙
    間とを備える第1のヒータ部と、 石英ガラス体の内部に収納された第2の発熱体と、前記
    石英ガラス体の下面に形成された第2の加熱面と、前記
    第1のヒータ部のウエハホルダーにウエハを載置した
    際、ウエハの上面と前記第2の加熱面との間に形成され
    る第2の隙間とを備える第2のヒータ部とを備えること
    を特徴とするウエハホルダー付ヒータ。
  3. 【請求項3】 前記第1のヒータ部と第2のヒータ部と
    が一体に形成されていることを特徴とする請求項2に記
    載されたウエハホルダー付ヒータ。
  4. 【請求項4】 前記ウエハの下面と前記加熱面との間に
    形成される隙間が0.5乃至10mmの範囲にあること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載されたウエ
    ハホルダー付ヒータ。
  5. 【請求項5】 前記ウエハの上面と前記加熱面との間に
    形成される隙間が0.5乃至10mmの範囲にあること
    を特徴とする請求項2に記載されたウエハホルダー付ヒ
    ータ。
  6. 【請求項6】 前記ウエハの下面と前記加熱面との間
    に、均熱板が設けられていることを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載されたウエハホルダー付ヒータ。
  7. 【請求項7】 前記ウエハの上面と前記加熱面との間
    に、均熱板が設けられていることを特徴とする請求項2
    または請求項6に記載されたウエハホルダー付ヒータ。
  8. 【請求項8】 前記均熱板が、炭化珪素材、炭素材、炭
    化珪素被覆炭素材、炭化珪素被覆炭化珪素材、もしくは
    単結晶シリコン材のいずれかからなることを特徴とする
    請求項6または請求項7に記載されたウエハホルダー付
    ヒータ。
  9. 【請求項9】前記ウエハホルダーが切り欠かれた、前記
    隙間と連通する切欠部を備えることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載されたウエハホルダー付ヒー
    タ。
  10. 【請求項10】 発熱体が収納された前記石英ガラス体
    が、一つの石英ガラス板状体の表面に所定パターンの連
    続する溝部を形成し、この溝部に直径5乃至15μmの
    カーボンファイバーを束ねたファイバー束を複数本編み
    込んでなるワイヤー発熱体を配置し、さらにこの表面に
    他の石英ガラス板状体を融着一体化せしめたものである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された
    ウエハホルダー付ヒータ。
  11. 【請求項11】 前記カーボンワイヤー発熱体が、含有
    不純物量として灰分基準で10ppm以下のカーボンフ
    ァイバー材からなることを特徴とする請求項10に記載
    されたウエハホルダー付ヒータ。
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