JP4559257B2 - 熱処理装置、基板の製造方法、半導体装置の製造方法、及び基板支持具 - Google Patents

熱処理装置、基板の製造方法、半導体装置の製造方法、及び基板支持具 Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウェハやガラス基板等を熱処理するための熱処理装置半導体ウェハやガラス基板等を製造する基板の製造方法、半導体装置の製造方法、及び基板支持具に関する。
従来、縦型熱処理装置における基板支持具は、上下一対の端板と、両端板間に架設されて垂直に配設された例えば3本の保持部材と、この3本の保持部材に長手方向に等間隔に配されて互いに対向して開口するよう刻設された多数の保持溝とを備えており、3本の保持部材の保持溝間に基板を挿入することにより、複数枚の基板を水平且つ互いに中心を揃えた状態で整列させて保持するように構成されている。ところがこのような構成の基板支持具においては、基板の全重量は3箇所の保持溝だけで支えられていることになるため、基板に熱ストレスが急激に加わった際に、基板と保持溝との接触面間の引張応力や自重応力の関係から結晶欠陥(スリップ)が発生したり、基板が反るという問題点がある。
この問題を解決する方法として、特許文献1に記載された発明が挙げられる。特許文献1においては、基板支持具は支持本体部と、この支持本体部に設けられ、前記基板と接触する支持プレート(支持部)とを有し、この支持プレートは表面の面積が基板平坦面の面積よりも小さく、厚さが前記基板の厚さよりも厚いシリコン製の板状部材から構成する(以下、プレート構造支持具という。)ことで基板の全重量を分散して引張応力や自重応力を緩和し、スリップの発生を抑制している。
国際公開WO2004/030073号パンフレット
しかしながら、前記のプレート構造支持具においてはスリップの発生率を低下することができるものの、処理基板を移載する際、特に支持プレートに載った処理基板を取り出す際に、支持プレートの一端が支持本体部から浮くという現象が発生する。
この原因は、処理基板が水平に基板支持具に保持された状態から、移載のためのツィーザを、処理基板の下方に挿入して処理基板を上昇させる時にツィーザが処理基板に接触する際、ツィーザの先端が上がる形で傾斜しているときに、ツィーザの先端2点とその点に対向する側の支持プレートの一端で処理基板を保持する一瞬が存在し、このときに支持プレートの一端に基板の荷重がかかるためにテコの原理で支持プレートと処理基板の接触点に対向する支持プレートの他端が浮くというものである。
この支持プレートの一端の浮き現象は、支持本体部と支持プレートの擦れを発生させ、その結果異物が発生するなどの問題が生じる。
そこで本発明は上記問題点を解消し、特許文献1に提案するプレート構造ボートの支持プレートに対し、支持プレートが浮かないための形状を有する熱処理装置及び基板の製造方法を提供することを目的としている。
本発明の第1の特徴とするところは、基板を処理する反応炉と、前記反応炉内で基板を支持する基板支持具と、基板を前記基板支持具に対して移載する移載機と、を有する熱処理装置であって、前記基板支持具は、基板と接触する支持部と、この支持部を支持する支持片とを有し、前記支持片は前記支持部の少なくとも基板挿入方向後方側の2箇所を支持するよう構成され、前記2箇所の前記支持部と前記支持片との接触部分のうち最も基板挿入方向後方側に位置する点同士を結ぶ直線と前記支持部中心との間の距離X(mm)と、前記支持部の重さy(g)とが、y≧A・X−B、15000≦A≦80000、1≦B≦2、を満たすことを特徴とする熱処理装置にある。
好ましくは、前記支持部の母材をシリコン又は炭化珪素とする。また好ましくは、前記支持部を、前記母材の表面にコーティング膜が形成された構成とする。さらに好ましくは、前記支持部を、貫通孔を有さない円板状(円柱状)、1個ないし複数個の貫通孔を有する円板状、又は中央に1つの貫通孔を有するリング形状とする。また好ましくは、前記支持部を、その裏面に軽量化のためのザグリが設けられた構成とする。好ましくは、前記支持部中心と支持本体部の中心が一致するように前記支持部を設置する場合において、前記基板が12インチSiウェハの場合、前記支持部の外周の直径を160mm〜220mmとし厚さを3mm以上10mm以下とする。
本発明の第2の特徴とするところは、基板を処理する反応炉と、前記反応炉内で基板を支持する基板支持具と、基板を前記基板支持具に対して移載する移載機と、を有する熱処理装置であって、前記基板支持具は、基板と接触する支持部と、この支持部を支持する支持片とを有し、前記支持部には貫通孔及びザグリの少なくとも一方が設けられ、この貫通孔及びザグリの少なくとも一方は、前記支持部の質量分布の偏りを設けるように配置され、前記支持部の質量分布の軽い方が基板挿入方向後方側に向けられて設置されていることを特徴とする熱処理装置にある。
好ましくは、前記支持部に形成される貫通孔を、該貫通孔の中心を前記支持部の中心とずらして配置する。また好ましくは、前記支持部に形成される貫通孔を、楕円形、卵型とする。好ましくは、前記支持部に複数の貫通孔を形成し、この複数の貫通孔を、円、楕円及び卵型のうちのいずれかの形状とし、前記複数の貫通孔を、前記支持部を2分割する領域に不均一に配置する。
さらに、本発明においては、基板を処理する反応炉と、前記反応炉内で基板を支持する基板支持具と、基板を前記基板支持具に対して移載する移載機と、を有する熱処理装置であって、前記基板支持具は、基板と接触する支持部と、この支持部を支持する支持片とを有し、前記支持片は前記支持部の少なくとも2箇所を支持するように構成され、前記支持片は基板挿入方向後方側にせり出したことを特徴とする熱処理装置を提供する。
好ましくは、前記支持部の重さが350g以上ある場合、前記支持片を前記支持部から基板挿入方向後方側に15mm以上せり出した状態とする。好ましくは、前記支持部の重さが200g以上ある場合、前記支持片を支持部中心から基板挿入方向後方側に20mm〜30mm以上せり出した状態とする。好ましくは、前記支持部の重さが100g以上ある場合、前記支持片を支持部中心から基板挿入方向後方側に35mm〜50mm以上せり出した状態とする。さらに好ましくは、前記支持部の重さが70g以上ある場合、前記支持片を支持部中心から基板挿入方向後方側に50mm〜75mm以上せり出した状態とする。
本発明の第3の特徴とするところは、基板と接触する支持部と、この支持部を支持する支持片とを有し、前記支持片は前記支持部の少なくとも基板挿入方向後方側の2箇所を支持するように構成され、前記2箇所の前記支持部と前記支持片との接触部分のうち最も基板挿入方向後方側に位置する2つの点同士を結ぶ直線と前記支持部中心との間の距離X(mm)と、前記支持部の重さy(g)とが、y≧A・X−B、15000≦A≦80000、1≦B≦2、を満たすよう構成される基板支持具に対して、基板を移載する工程と、基板を支持した前記基板支持具を反応炉内に搬入する工程と、前記反応炉内で基板を処理する工程と、処理後の基板を支持した前記基板支持具を前記反応炉より搬出する工程と、処理後の基板を前記基板支持具より取り出す工程と、を有することを特徴とする基板の製造方法にある。
本発明の第4の特徴とするところは、基板と接触する支持部と、この支持部を支持する支持片とを有し、前記支持片は前記支持部の少なくとも基板挿入方向後方側の2箇所を支持するように構成され、前記2箇所の前記支持部と前記支持片との接触部分のうち最も基板挿入方向後方側に位置する点同士を結ぶ直線と前記支持部中心との間の距離X(mm)と、前記支持部の重さy(g)とが、y≧A・X −B 、15000≦A≦80000、1≦B≦2、を満たす基板支持具に対して、基板を移載する工程と、 基板を支持した前記基板支持具を反応炉内に搬入する工程と、 前記反応炉内で基板を処理する工程と、 処理後の基板を支持した前記基板支持具を前記反応炉より搬出する工程と、 処理後の基板を前記基板支持具より取り出す工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法にある。
本発明の第5の特徴とするところは、反応炉内で基板を支持する基板支持具であって、 前記基板支持具は、基板と接触する支持部と、この支持部を支持する支持片とを有し、 前記支持片は前記支持部の少なくとも基板を前記基板支持具に対して移載する際の基板挿入方向後方側の2箇所を支持するよう構成され、前記2箇所の前記支持部と前記支持片との接触部分のうち最も基板挿入方向後方側に位置する点同士を結ぶ直線と前記支持部中心との間の距離X(mm)と、前記支持部の重さy(g)とが、y≧A・X −B
15000≦A≦80000、1≦B≦2、を満たすことを特徴とする基板支持具にある。
本発明によれば、プレート構造支持具から処理基板を取り出す際に、支持プレートの一端が、支持具の本体部から浮く現象を防止でき、異物の発生を防止することができる。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に本発明の実施形態に係る熱処理装置10の一例を示す。この熱処理装置10は、バッチ式縦型熱処理装置であり、主要部が配置される筐体12を有する。この筐体12の正面側にはポッドステージ14が接続されており、このポッドステージ14にポッド16が搬送される。ポッド16には、例えば25枚の基板が収納され、図示しない蓋が閉じられた状態でポッドステージ14にセットされる。
筐体12内の正面側であって、ポッドステージ14に対向する位置には、ポッド搬送装置18が配置されている。また、このポッド搬送装置18の近傍には、ポッド棚20、ポッドオープナ22及び基板枚数検知器24が配置されている。ポッド棚20はポッドオープナ22の上方に配置され、基板枚数検知器24はポッドオープナ22に隣接して配置される。ポッド搬送装置18は、ポッドステージ14とポッド棚20とポッドオープナ22との間でポッド16を搬送する。ポッドオープナ22はポッド16の蓋を開けるものであり、この蓋が開けられたポッド16内の基板枚数が基板枚数検知器24により検知される。
さらに、筐体12内には、基板移載機26、ノッチアライナ28及び基板支持具30(ボート)が配置されている。基板移載機26は、例えば5枚の基板を取り出すことができるツィーザ(アーム)32を有し、このツィーザ32を動かすことにより、ポッドオープナ22の位置に置かれたポッド16、ノッチアライナ28及び基板支持具30間で基板を搬送する。ノッチアライナ28は、基板に形成されたノッチまたはオリフラを検出して基板のノッチまたはオリフラを一定の位置に揃えるものである。
さらに、筐体12内の背面側上部には反応炉40が配置されている。この反応炉40内に複数枚の基板54を装填した基板支持具30が搬入され熱処理が行われる。
図2に反応炉40の一例を示す。この反応炉40は、炭化珪素(SiC)製の反応管42を有する。この反応管42は、上端部が閉塞され下端部が開放された円筒形状をしており、開放された下端部はフランジ状に形成されている。この反応管42の下方には反応管42を支持するよう石英製のアダプタ44が配置される。このアダプタ44は上端部と下端部が開放された円筒形状をしており、開放された上端部と下端部はフランジ状に形成されている。アダプタ44の上端部フランジの上面に反応管42の下端部フランジの下面が当接している。またアダプタ44を除いた反応管42の周囲にはヒータ46が配置されている。
反応炉40の下部は、基板支持具30を挿入するために開放され、この開放部分(炉口部)は炉口シールキャップ48がOリングを挟んでアダプタ44の下端部フランジの下面に当接することにより密閉されるようにしてある。炉口シールキャップ48は基板支持具30を支持し、基板支持具30とともに昇降可能に設けられている。炉口シールキャップ48と基板支持具30との間には、石英製の第1のキャップ52と、この第1のキャップ52の上部に配置された炭化珪素(SiC)製の第2のキャップ50とが設けられている。基板支持具30は、多数枚の基板54を略水平状態で隙間をもって多数段に支持し、反応管42内に装填される。
1200℃以上の高温での処理を可能とするため、反応管42は炭化珪素(SiC)製としてある。この反応管42を炉口部まで延ばし、この炉口部をOリングを介して炉口シールキャップでシールする構造とすると、反応管42を介して伝達された熱によりシール部まで高温となり、シール材料であるOリングを溶かしてしまうおそれがある。Oリングを溶かさないよう反応管42のシール部を冷却すると、SiC製の反応管42が温度差による熱膨張差により破損してしまう。そこで、ヒータ46による加熱領域をSiC製の反応管42で構成し、ヒータ46による加熱領域から外れた部分を石英製のアダプタ44で構成することで、反応管42からの熱の伝達を和らげ、Oリングを溶かすことなく、また反応管42を破損することなく炉口部をシールすることが可能となる。また、反応管42と石英製のアダプタ44とのシールは、双方の面精度を良くすれば、反応管42はヒータ46の加熱領域に配置されているため温度差が発生せず、等方的に熱膨張する。よって、反応管42下端部のフランジ部分は平面を保つことができ、アダプタ44との間に隙間ができないので、反応管42を石英製のアダプタ44に載せるだけでシール性を確保することができる。
アダプタ44には、アダプタ44と一体にガス供給口56とガス排気口59とが設けられている。ガス供給口56にはガス導入管60が、ガス排気口59には排気管62がそれぞれ接続されている。アダプタ44の側壁部(肉厚部)には、ガス供給口56と連通し、垂直方向に向かうガス導入経路64が設けられ、その上部にはノズル取付孔(図示省略)が上方に開口するように設けられている。このノズル取付孔は、ガス供給口56及びガス導入経路64と連通している。このノズル取付孔にはノズル66が挿入され固定されている。すなわち、アダプタ44の上面にノズル66が接続されることとなる。この構成により、ノズル接続部は熱で変形しにくく、また破損しにくい。また、ノズル66とアダプタ44の組立て、解体が容易になるというメリットもある。ガス導入管60からガス供給口56に導入された処理ガスは、アダプタ44の側壁部に設けられたガス導入経路64、ノズル66を介して反応管42内に供給される。なお、ノズル66は、反応管42の内壁に沿って基板配列領域の上方(基板支持具30の上方)まで延びるように構成される。
次に上述したように構成された熱処理装置10の作用について説明する。
まず、ポッドステージ14に複数枚の基板を収容したポッド16がセットされると、ポッド搬送装置18によりポッド16をポッドステージ14からポッド棚20に搬送し、このポッド棚20にストックする。次に、ポッド搬送装置18により、このポッド棚20にストックされたポッド16をポッドオープナ22に搬送してセットし、このポッドオープナ22によりポッド16の蓋を開き、基板枚数検知器24によりポッド16に収容されている基板54の枚数を検知する。
次に、基板移載機26により、ポッドオープナ22の位置にあるポッド16から基板を取り出し、ノッチアライナ28に移載する。このノッチアライナ28においては、基板を回転させながら、ノッチを検出し、検出した情報に基づいて複数枚の基板54のノッチを同じ位置に整列させる。次に、基板移載機26によりノッチアライナ28から基板54を取り出し、基板支持具30に移載する。
このようにして、1バッチ分の基板54を基板支持具30に移載すると、例えば600℃程度の温度に設定された反応炉40内に複数枚の基板54を装填した基板支持具30を挿入し、炉口シールキャップ48により反応炉40内を密閉する。次に、炉内温度を熱処理温度まで昇温させて、ガス導入管60からガス導入口56、アダプタ44の側壁部に設けられたガス導入経路64、及びノズル66を介して反応管42に処理ガスを導入する。処理ガスには、窒素、アルゴン、水素、酸素、塩化水素(HCl)、ジクロロエチレン(CCl、略称DCE)等が含まれる。基板を熱処理する際、基板54は例えば1200℃程度以上の温度に加熱される。
基板の熱処理が終了すると、例えば炉内温度を600℃程度の温度に降温した後、熱処理後の基板を支持した基板支持具30を反応炉40からアンロードし、基板支持具30に支持された全ての基板が冷えるまで、基板支持具30を所定位置で待機させる。次に、待機させた基板支持具30の基板が所定温度まで冷却されると基板移載機26により基板支持具30から基板を取り出し、ポッドオープナ22にセットされている空のポッド16に搬送して収容する。次に、ポッド搬送装置18により、基板54が収容されたポッド16をポッド棚20、またはポッドステージ14に搬送して完了する。
次に上記基板支持具30の一実施形態について詳述する。
図3(a)に基板支持具30の一部の一実施形態を上側から見た平面図を示し、図3(b)に基板支持具30の一部を横から見た側面図(一部断面図)を示す。図3(a)及び(b)における基板支持具30は、支持本体部57と支持プレート(支持部)58とから構成されている。支持本体部57は、炭化珪素(SiC)又はシリコンを含浸させた炭化珪素からなる。なお、1200℃以上の高温で基板54を熱処理する場合は、支持本体部57は、耐熱性を考慮して炭化珪素(SiC)にて構成する必要があるが、それよりも低い温度、すなわち1200℃未満の温度で熱処理する場合は、支持本体部57は石英にて構成してもよい。
支持本体部57は、円板状の上板61(図1に示す)、同じく円板状の下板63(図1に示す)、及び上板61と下板63とを接続する例えば3本の支柱65、65、65(図3(a)において斜線領域で示す)と、この支柱65、65、65から延びる支持片67、67、67とを有する。支柱65、65、65は互いに90度ずつ隔てて形成され、ツィーザ32及び基板54が挿入される側(基板挿入方向後方側)に180度隔てて2本、基板挿入方向前方側(図3(a)及び(b)において左側)に1本、合計3本設けられている。支持片67、67、67は、支柱65、65、65から水平方向に伸びている。また、支持片67、67、67は支柱65に対して垂直方向に一定距離隔てて多数組形成され、この多数組の支持片67、67、67にそれぞれ支持プレート(支持部)58が支持されている。この支持プレート58の上面には基板54の下面が接触するように基板54が支持される。支持プレート58は、例えばシリコン(Si)製又は炭化珪素(SiC)製の母材で形成されており、貫通孔を有さない円板状(円柱状)、1個ないし複数個の貫通孔を有する円板状、または中央に1つの貫通孔を有するリング形状に形成されている。なお図3の支持プレート58は貫通孔を有さない円板状に形成されている。
支持プレート58の径d3は、基板54の径d4より小さく、支持プレート58の上面は基板54の下面である平坦面の面積より小さな面積を有する。例えば、基板54が12インチ(直径300mm)Siウェハの場合、支持プレート58の外周の直径を160mm〜220mmとし、厚さを3mm以上10mm以下とする。
支持プレート58の上面(基板載置面)には支持プレート58と基板54との接着を防止するための接着防止層が形成(コーティング)されている。この接着防止層は、例えばシリコン表面を処理することにより、又はCVD等によりシリコン表面上に堆積(deposition)することにより形成したシリコン窒化膜(SiN)、炭化珪素皮膜(SiC)、酸化珪素膜(SiO)、ガラス状炭素、微結晶ダイヤモンド等、耐熱性及び耐磨耗性に優れた材料から構成される。
支持片67、67、67は例えば支持プレート58の3箇所を支持するよう構成される。この3箇所における支持片67、67、67のうちの基板挿入方向後方側に180度隔てて設けられた2本の支持片67、67と支持プレート58との接触部分のうち最も基板挿入方向後方側(図3(a)では右側)に位置する2つの点同士を結ぶ直線と支持プレート58の中心との間の距離X(mm)と、支持プレート58の重さy(g)とがy≧A・X−B、15000≦A≦80000、1≦B≦2、を満たすように構成されている。これにより、基板54を支持プレート58に対して移載する際に支持プレート58の一端の浮きが発生するのを防ぐことができる。このように、支持プレート58と支持片67、67、67との接触部分のうち最も基板挿入方向後方側に位置する2つの点同士を結ぶ直線と支持プレート58の中心との間の距離X(mm)と、支持プレート58の重さy(g)とがy≧A・X−B、15000≦A≦80000、1≦B≦2、を満たすように構成する理由については後述する。
次にツィーザ32、基板支持具30及び基板54の関係並びにツィーザ32の動作に関わる作用を図3(a)及び(b)に基づいて説明する。
図3(a)に示すように、ツィーザ32は略U字型であり、2つのアーム部74、74を有し、この2つのアーム部74、74はツィーザ32の根元部分から平行に延びるように構成されている。2つのアーム部74、74間の内端距離d1は、支持プレート58の直径d3よりも大きく且つ基板54の直径d4よりも小さい。また、2つのアーム部74、74の外端距離d2は、基板54の直径d4よりも小さい。また、アーム部74、74の厚さt2は、支持プレート58の厚さt1よりも小さい。
アーム部74、74の内端距離d1が基板54の直径d4よりも小さいので、アーム部74、74で基板54の周縁部分を支持することができる。基板54を基板支持具30に移載するには、まず基板54の周縁部分をアーム部74、74で支持し、次に基板54を支持した状態でツィーザ32のアーム部74、74を基板支持具30内に挿入する。ここで、基板54が支持プレート58から浮いた(離間した)状態となるようにアーム部74、74の上下位置が基板移載機26により制御され、基板54が支持プレート58の基板載置面から所定距離上方の位置で、且つ支持プレート58の同心円位置で停止する。次に基板54が支持プレート58に対して浮いた状態から所定の移載速度をもってツィーザ32を下降させる。アーム部74、74の内端距離d1が支持プレート58の直径d3よりも大きく、アーム部74、74の厚さt2が支持プレート58の厚さt1よりも小さいので、ツィーザ32を下降させると、基板54が支持プレート58の基板載置面に載置される。
基板54が支持プレート58の基板載置面に載置された後は、アーム部74、74が基板54と支持片67、67との間の位置で停止するようツィーザ32の上下位置を基板移載機26により制御し、この停止位置から水平方向にツィーザ32を移動させ(引き抜き)、1枚又は複数枚の基板54の移載を完了する。そしてこのような動作を次々と繰り返すことにより多数枚の基板54を基板支持具30に移載する。
一方、ツィーザ32により基板54を支持プレート58の基板載置面より取り出す際には、まずツィーザ32のアーム部74、74を基板54の下方、すなわち基板54と基板挿入方向後方側の2つの支持片67、67との間であって支持プレート58の外周縁の外側に挿入する。このとき、アーム部74、74の内端距離d1が支持プレート58の直径d3よりも大きく、ツィーザ74のアーム部74、74の厚さt2が支持プレート58の厚さt1よりも小さいので、アーム部74、74が支持プレート58に接触することなく、アーム部74、74を基板54と基板挿入方向後方側の2つの支持片67、67との間に挿入することができる。そして、所定の速度でツィーザ32を上昇させることによりツィーザ32のアーム部74、74上に基板54を載せ、基板54を支持プレート58より上昇させる。このときに、図4に示すように、これまで用いられていた基板支持具30の場合、基板54がツィーザ32により持ち上げられる際に、ツィーザ32の基板挿入方向後方側が低い状態で傾斜している場合に、ツィーザ32の先端2点(図4のP、Q点)とその点に対向する側の支持プレート100の一端(図4のR点)で基板54を保持する一瞬が存在し、このときに支持プレート100の一端に基板54の荷重がかかるためにテコの原理で支持プレート100と基板54の接触点に対向する支持プレート100の他端が浮くおそれがあった。
しかしながら、本発明の第1の実施形態の基板支持具30においては、支持プレート58と支持片67、67、67との接触部分のうち最も基板挿入方向後方側(図3(a)では右側)に位置する2つの点同士を結ぶ直線と支持プレート58の中心との間の距離X(mm)と、支持プレート58の重さy(g)とがy≧A・X−B、15000≦A≦80000、1≦B≦2、を満たすように構成されており、支持プレート58の一端の浮きが発生するのを防ぐことができるのである。
そして、その後基板54が支持プレート58から浮いた状態となるようにツィーザ32のアーム部74、74の上下位置が基板移載機26により制御され、基板54が支持プレート58の基板載置面から所定距離上方の位置まで上昇し、その後基板54が載置されたツィーザ32を引き抜くことで、基板54を基板支持具30より取り出すことができる。
次に、支持プレート58と支持片67、67、67との接触部分のうち最も基板挿入方向後方側に位置する2つの点同士を結ぶ直線と支持プレート58の中心との間の距離X(mm)と、支持プレート58の重さy(g)とがy≧A・X−B、15000≦A≦80000、1≦B≦2、を満たすように構成する理由を以下に説明する。
図5(a)及び(b)は、ツィーザ32により基板54を掬い上げる際の基板54の支持の状態(ツィーザ32のアーム部74先端2点(図3(a)、(b)におけるP、Q点)と、その2点と対向する支持プレート58の一端(図3(a)、(b)におけるR点)の3点での基板54の支持)を実験的に再現し、基板54を支持する3点のうち支持プレート58の一端にどれだけの荷重が掛かっているかを測定した実験の状態を示している。ここで、ツィーザ32のアーム部74、74先端における基板54との接触位置(2箇所)は基板54の周辺で基板54を支持しようとするとおおむね基板54の挿入方向に平行な方向における中心線Aから85mm〜125mmの位置となる。即ちツィーザ32の外幅、即ちアーム部74、74の外端距離d2は近年の半導体プロセスで用いられるポッド16への基板54の移載を考慮すると、SEMI規格によりこれ以上外側へ幅を広げることが困難である。また内幅、即ちアーム部74、74の内端距離d1に関しては、基板移載時のツィーザ32と支持プレート58間の隙間を確保すると170mm以上の間隔となる。したがって、ツィーザ32のアーム部74、74と基板54との接触点(2点)は大幅な移載方法の変更を実施しない限りおおむね中心線Aから85mm〜125mm離れた図5(a)中のB点及びC点の位置となる。このB点及びC点にて基板54を支持するように基板54の下に支持台76を設置した。
この実験の系で、図5(b)に示すように基板54の下であって支持プレート58の一端に相当する位置であるD点に突起部68を設置し、その下に電子天秤70を設置することで支持プレート58の一端にかかる荷重を測定した。
用いた基板54は、12インチ(直径300mm)Siウェハで、厚さは775μmであって重さは126gである。基板移載の誤差、ウェハ掬い上げ時の加速度の効果なども考慮して支持台76側を上げたり、電子天秤70上の突起部68や支持台76の位置を動かしたりして測定した結果、60〜100gの荷重を確認した。
したがって、実際の装置においても支持プレート58上にある基板54をツィーザ32で掬い上げる際には瞬間的に60〜100g程度の点荷重が支持プレート58の一端(図3(a)、(b)におけるR点)にかかっていることが予想される。
図6(a)及び(b)は、図5の実験の測定結果を示すものであり、支持プレート58の一端にかかる荷重を60g、80g、100gとした際に、支持プレート58の重心がどの程度移動するかを各荷重、各支持プレートの重さごとに数値計算により求めた結果を示すものである。支持プレート58の形状は外径190〜210mm、厚さ5〜8mmとし、重さを減少させる要素として、中央部に貫通孔を有するリング形状を想定し、その貫通孔の内径を変化させることで重さを変化させた。
この結果から、例えば重さ150gの支持プレート58の一端に80gの荷重がかかると、支持プレート58の中心にあった重心は、荷重の加えられている方向に35mm移動することとなる。この場合、図6(a)に示すように支持本体部57の基板挿入方向後方側の支持片67の最も基板挿入方向後方側に位置する点同士を結ぶ直線と支持プレート58の中心との間の距離Xが35mm以下であった場合、荷重点に対向する側の支持プレート58の一端が浮いてしまうことになる。一方、例えば同様に重さ150gの支持プレート58の一端に80gの荷重がかかる場合、支持片67の最も基板挿入方向後方側に位置する点同士を結ぶ直線と支持プレート58中心との距離Xが35mmよりも大きい場合、例えば40mmであった場合、支持プレート58の一端の浮きが発生しないことが予想される。
したがって、支持プレート58の重さと支持本体部57の支持片67の位置関係で決まる重心移動余裕から決まる図6(b)上の1点が同図の曲線上あるいは曲線の上側に位置すれば支持プレート58の一端は浮かないが、下側に位置すれば支持プレート58の一端が浮くことになる。
なお図6(b)中の3本の線については、黒四角は支持プレート58の一端にかかる荷重が60gのときの支持プレート58の重さ(y)と重心移動量(X)との関係を表す曲線であり、実験結果より式y=17095X−1.4195が得られた。黒三角は支持プレート58の一端にかかる荷重が80gのときの支持プレート58の重さ(y)と重心移動量(X)との関係を表す曲線であり、実験結果より式y=36582X−1.5563が得られた。また黒丸は支持プレート58の一端にかかる荷重が100gのときの支持プレート58の重さ(y)と重心移動量(X)との関係を表す曲線であり、実験結果より式y=74846X−1.6923が得られた。支持プレート58の重さ(y)と重心移動量(X)との関係は、基板54の移載時のツィーザ32による基板54の掬い上げ時の荷重のかかり方によって変わるため、ある程度の範囲を持つが、図5で示した実験の範囲は超えないと予想されるため、この範囲が浮きを判定する際の基準として必要となる。
したがって、上記のように行った実験の結果から、基板挿入方向後方側の2箇所における支持プレート58と支持片67、67、67との接触部分のうち最も基板挿入方向後方側に位置する点同士を結ぶ直線と支持プレート58の中心との間の距離X(mm)と、支持プレート58の重さy(g)とがy≧A・X−B、15000≦A≦80000、1≦B≦2、を満たすように構成することで、支持プレート58の一端の浮きを防ぐことが可能となる。
次に本発明の基板支持具30の第2の実施形態について図を用いて説明する。この実施形態の基板支持具30は、図7(a)〜(f)に示すように、基板54と接触する支持プレート58と、この支持プレート58を支持する支持片67、67、67とを有し、さらに支持プレート58には貫通孔78又はザグリ72が設けられ、この貫通孔78又はザグリ72は、支持プレート58の面内における質量分布に偏りを設けるように配置され、支持プレート58の質量分布の軽い方を基板挿入方向後方側に向けて設置している。
次に図7(a)〜(f)に示す基板支持具30について詳述する。
まず図7(a)〜(c)に示す基板支持具30においては、支持プレート58に溝であるザグリ72を設け、このザグリ72を支持プレート58の面内における質量分布に偏りを設けるように配置し、支持プレート58の質量分布の軽い方を基板挿入方向後方側(図7(a)〜(f)では下側)に向けて設置している。図7(a)はザグリ72を支持プレート58の中央部に開けられた貫通孔78に沿って、すなわち支持プレート58の内周縁に沿って基板挿入方向後方側に設けている。また図7(b)では、支持プレート58の外周縁と内周縁との中間位置の基板挿入方向後方側にザグリ72を設けている。また図7(c)では、支持プレート58の外周縁に沿ってザグリ72を設けている。ザグリ72を形成する位置をかえることによって、支持プレート58の一端の浮きを防止可能とする支持プレート58の質量分布を適宜得ることができる。
一方図7(d)〜(f)に示す基板支持具30においては、支持プレート58に貫通孔78を設け、この貫通孔78を支持プレート58の面内における質量分布に偏りを設けるように配置し、支持プレート58の質量分布の軽い方を基板挿入方向後方側に向けて設置している。図7(d)では貫通孔78を基板挿入方向に長い楕円形とし、支持プレート58の基板挿入方向後方側の外周縁と内周縁の間の幅が基板挿入方向前方側の外周縁と内周縁の間の幅に比べて狭くなるように貫通孔78を設けている。図7(e)では、貫通孔78を基板挿入方向に垂直な方向に長い楕円形とし、支持プレート58の基板挿入方向後方側の外周縁と内周縁の間の幅が基板挿入方向前方側の外周縁と内周縁の間の幅に比べて狭くなるように貫通孔78を設けている。図7(f)では2つの貫通孔78が設けられており、基板挿入方向前方側に第1の貫通孔78aを設け、基板挿入方向後方側に第2の貫通孔78bを設けている。第1の貫通孔78aは第2の貫通孔78bよりも開口面積が小さくなるように設けられており、これにより重心の位置が基板挿入方向前方側(図7(f)では上側)にあることになる。
なお、支持プレート58が円形の貫通孔78を有する場合、その貫通孔78の中心を支持プレート58の中心よりも基板挿入方向後方側にずらして形成してもよい。また図7(d)(e)のように1個からなる貫通孔78の形状を楕円形、卵型で形成して孔の中心をプレート58の中心よりも基板挿入方向後方側にずらして配置してもよい。又は図7(f)のように複数個からなる、円、楕円、卵型などの形状からなる孔の配置を、支持プレート58を2分割する領域に不均一に配置してもよい。要は、支持プレート58面内における質量分布に偏りを設け、支持プレート58の質量分布の軽い方を支持本体部57の基板挿入方向後方側に向けて支持プレート58を設置すればよい。
次に、基板支持具30が、基板54と接触する支持プレート58と、この支持プレート58を支持する支持片67、67、67とを有し、支持プレート58には貫通孔78又はザグリ72が設けられ、この貫通孔78又はザグリ72は支持プレート58の面内における質量分布に偏りを設けるように配置され、質量分布の軽い方を基板挿入方向後方側に向けて設置する理由を以下に示す。
図6に示したように支持プレート58の一端の浮き現象は、支持プレート58の一端にかかる荷重により支持プレート58の重心が移動し、その移動量が支持プレート58支持の構造から決まる、重心移動余裕距離を越えることで起こる。したがって、基板54が置かれていない状況において予め支持プレート58の重心を予想される重心移動方向とは反対にずらしておくことで、重心移動余裕距離を稼ぐことができる。
ツィーザ32で処理基板54を支持プレート58に対して一方向から挿入する場合、挿入する側の支持本体部57の間口が広くなるため、構造上基板挿入方向後方側の支持プレート58と支持片67、67との接触部分のうち最も基板挿入方向後方側に位置する点同士を結ぶ直線が重心移動余裕を決定するため、基板挿入方向後方側に支持プレート58の質量分布の軽い方、反対側に質量分布の重い方を設置するように支持プレート58を設置することで、支持プレート58の一端の浮きを抑制することができるのである。
重心移動余裕は、ツィーザ32の挿入方向後方側において確保するのが困難であるが、例えば図8(a)〜(c)のように、支持本体部57の支持片67の爪形状を基板挿入方向後方側にせり出す形に構成することで、重心移動余裕を増加させることも可能である。なお、図8(a)は、基板挿入方向後方側の2つの支持片67、67を更に基板挿入方向後方側にせり出した状態としている。一方図8(b)においては、基板挿入方向後方側の2つの支持片67、67を基板挿入方向と垂直な中心線で分割して基板挿入方向後方側の部分のみ残し、それを更に基板挿入方向後方側にせり出すように構成している。さらに、図8(c)に示すように、支持本体部57の支持片67を基板挿入方向前方側の2箇所に設けて、その2つの支持片67が基板挿入方向後方側にせり出すように構成してもよい。ただし、これらの場合、支持本体部57の支持片67は溝きり加工で実施することが多く、支持片67、67の長さが長くなると加工を困難にするため、価格の上昇を招くおそれがある。
なお、支持片67の爪形状を基板挿入方向後方側にせり出す形とする場合には、支持プレート58の重さに対する、支持片67の必要なせり出し(基板挿入方向後方側へのせり出し)は、図6のグラフから読み取り、以下のようにまとめられる。
即ち例えば支持プレート58の重さが350gである場合には、支持プレート58の中心から基板挿入方向後方側に15mm以上のせり出しが必要となる。支持プレート58の重さが200gである場合、支持プレート58の中心から基板挿入方向後方側に20mm〜30mm以上のせり出しが必要となる。支持プレート58の重さが100gである場合、支持プレート58の中心から基板挿入方向後方側に35mm〜50mm以上のせり出しが必要となる。プレートの重さが70gである場合、支持プレート58の中心から基板挿入方向に50mm〜70mm以上のせり出しが必要となる。
なお、上記実施形態の説明にあっては、熱処理装置として、複数の基板を熱処理するバッチ式のものを用いたが、これに限定するものではなく、枚葉式のものであってもよい。
また本発明はSOI(Silicon On Insulator)ウェハの一種であるSIMOX(Separation by Implanted Oxygen)ウェハの製造工程の一工程に適用することができる。
即ちSIMOXにおいては、まずイオン注入装置等により単結晶シリコンウェハ内へ酸素イオンをイオン注入する。その後、酸素イオンが注入されたウェハを上記実施形態の熱処理装置を用いて、例えばAr、O雰囲気のもと、1300℃〜1400℃、例えば1350℃以上の高温でアニールする。これらの処理によりウェハ内部にSiO層が形成された(SiO層が埋め込まれた)SIMOXウェハが作製される。
またSIMOXウェハの他、水素アニールウェハの製造工程の一工程に本発明を適用することも可能である。この場合、ウェハを本発明の熱処理装置を用いて、水素雰囲気で1200℃程度以上の高温でアニールすることとなる。これによりIC(集積回路)が作られるウェハ表面層の結晶欠陥を低減することができ、結晶の完全性を高めることができる。
また、このほか、エピタキシャルウェハの製造工程の一工程に本発明を適用することも可能である。
以上のような基板の製造工程の一工程として行う高温アニール処理を行う場合であっても、本発明を用いることにより、支持部に基板を支持する際に発生する支持部の一端の浮きを防止することができる。
本発明は、半導体装置の製造工程にも適用することも可能である。
特に、比較的高い温度で行う熱処理工程、例えばウェット酸化、ドライ酸化、水素焼酸化(パイロジェニック酸化)、HCl酸化などの熱酸化工程や、硼素(B)、りん(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)等の不純物(ドーパント)を半導体薄膜に拡散する熱拡散工程等に適用するのが好ましい。
このような半導体デバイス製造工程の一工程の熱処理工程を行う場合において、支持部から基板を移載する際に発生する支持部の浮きを確実に防止することができる。
以上述べたように、本発明は、基板を移載する際に支持部が浮かないための形状を有する熱処理装置及び基板の製造方法に利用することができる。
本発明の実施形態に用いた熱処理装置を示す斜視図である。 本発明の実施形態に用いた反応炉を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る基板支持具の平面図および側面図である。 従来の基板支持具の問題点を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る基板支持具の構造とする根拠となる実験を示す平面図及び側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る基板支持具の構造とする根拠となる実験を示す概念図及びグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る基板支持具の平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る基板支持具の平面図である。
符号の説明
10 熱処理装置
12 筐体
30 基板支持具
32 ツィーザ
40 反応炉
57 支持本体部
58 支持部(支持プレート)
65 支柱
67 支持片
68 突起部
70 電子天秤
72 ザグリ
74 アーム部
76 支持台
78 貫通孔

Claims (4)

  1. 基板を処理する反応炉と、
    前記反応炉内で基板を支持する基板支持具と、
    基板を前記基板支持具に対して移載する移載機と、
    を有する熱処理装置であって、
    前記基板支持具は、基板と接触する支持部と、この支持部を支持する支持片とを有し、前記支持片は前記支持部の少なくとも基板挿入方向後方側の2箇所を支持するよう構成され、前記2箇所の前記支持部と前記支持片との接触部分のうち最も基板挿入方向後方側に位置する点同士を結ぶ直線と前記支持部中心との間の距離X(mm)と、前記支持部の重さy(g)とが、
    y≧A・X−B
    15000≦A≦80000、
    1≦B≦2、
    を満たすことを特徴とする熱処理装置。
  2. 基板と接触する支持部と、この支持部を支持する支持片とを有し、前記支持片は前記支持部の少なくとも基板挿入方向後方側の2箇所を支持するように構成され、前記2箇所の前記支持部と前記支持片との接触部分のうち最も基板挿入方向後方側に位置する点同士を結ぶ直線と前記支持部中心との間の距離X(mm)と、前記支持部の重さy(g)とが、
    y≧A・X−B
    15000≦A≦80000、
    1≦B≦2、
    を満たす基板支持具に対して、基板を移載する工程と、
    基板を支持した前記基板支持具を反応炉内に搬入する工程と、
    前記反応炉内で基板を処理する工程と、
    処理後の基板を支持した前記基板支持具を前記反応炉より搬出する工程と、
    処理後の基板を前記基板支持具より取り出す工程と、
    を有することを特徴とする基板の製造方法。
  3. 基板と接触する支持部と、この支持部を支持する支持片とを有し、前記支持片は前記支持部の少なくとも基板挿入方向後方側の2箇所を支持するように構成され、前記2箇所の前記支持部と前記支持片との接触部分のうち最も基板挿入方向後方側に位置する点同士を結ぶ直線と前記支持部中心との間の距離X(mm)と、前記支持部の重さy(g)とが、
    y≧A・X −B
    15000≦A≦80000、
    1≦B≦2、
    を満たす基板支持具に対して、基板を移載する工程と、
    基板を支持した前記基板支持具を反応炉内に搬入する工程と、
    前記反応炉内で基板を処理する工程と、
    処理後の基板を支持した前記基板支持具を前記反応炉より搬出する工程と、
    処理後の基板を前記基板支持具より取り出す工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 反応炉内で基板を支持する基板支持具であって、
    前記基板支持具は、基板と接触する支持部と、この支持部を支持する支持片とを有し、
    前記支持片は前記支持部の少なくとも基板を前記基板支持具に対して移載する際の基板挿入方向後方側の2箇所を支持するよう構成され、前記2箇所の前記支持部と前記支持片との接触部分のうち最も基板挿入方向後方側に位置する点同士を結ぶ直線と前記支持部中心との間の距離X(mm)と、前記支持部の重さy(g)とが、
    y≧A・X −B
    15000≦A≦80000、
    1≦B≦2、
    を満たすことを特徴とする基板支持具。
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