JP2005093608A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スリップの発生を防止可能なウエハの支持部を提供する。
【解決手段】ウエハを保持するボートの保持溝25の保持面26の中央部にウエハ1に接触して支持する支持部としての半球形状の凸部28の曲率半径Rを次のように設定する。傷深さhおよび傷半径aとの関係に基づくウエハ1と凸部28との間の凝着度から、凸部28が接触することでウエハ1に発生する傷がスリップSを発生させない鍬型の傷になる食い込み度Dp=h/aを決定する。食い込み度Dpと、ウエハ1の荷重Lおよびウエハ1の降伏応力σから計算した真実接触面積A=L/σから凸部28の曲率半径Rを決定する。さらに、凸部28の食い込み度Dpを「Dp<0.1」に設定する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、基板処理装置に関し、特に、被処理基板の保持技術に係り、例えば、半導体集積回路装置(以下、ICという。)の製造方法において、ICが作り込まれる半導体ウエハ(以下、ウエハという。)に熱処理(thermal treatment )を比較的に高い温度で施す熱処理工程に利用して有効な技術に関する。
ICの製造方法においてウエハに酸化処理や拡散処理およびアニール処理のような熱処理を比較的に高い温度で施す熱処理工程には、バッチ式縦形ホットウオール形熱処理装置が、広く使用されている。バッチ式縦形ホットウオール形熱処理装置(以下、熱処理装置という。)は、ウエハが搬入される処理室を形成し縦形に設置されたプロセスチューブと、プロセスチューブ外に敷設されて処理室を加熱するヒータユニットと、複数枚のウエハを複数段の保持溝によって保持して処理室に対して搬入搬出するボートと、処理室への搬入搬出に対してボートが待機する待機室とを備えており、待機室において複数枚のウエハがボートに装填(ウエハチャージング)された後に、待機室から予熱された処理室に搬入(ボートローディング)され、処理室が所定の熱処理温度にヒータユニットによって加熱されることにより、所望の熱処理がウエハに施されるように構成されている。
従来のこの種の熱処理装置におけるボートは、上下で一対の端板と、両端板間に架設されて垂直に配設された三本の保持部材と、三本の保持部材に長手方向に等間隔に配されて互いに対向して開口するように刻設された多数の保持溝とを備えており、三本の保持部材の保持溝間にウエハを挿入することにより、複数枚のウエハを水平にかつ互いに中心を揃えた状態に整列させて保持するように構成されている。ところが、このような構成のボートにおいては、ウエハの全重量は三箇所の保持溝だけで支えられることになるため、ウエハに熱ストレスが急激に加わった際に、ウエハと保持溝との接触面間の引張応力や自重応力の関係から結晶欠陥(スリップ)が発生したり、ウエハが反ったりするという問題点がある。
この問題点を解決するための技術として、特許文献1には次のようなウエハホルダが開示されている。このウエハホルダは炭化シリコン(SiC)が使用されてウエハの周辺部を載置する円形リング形状に形成されており、このウエハホルダがウエハの全重量を全周にわたって分散して支持することにより、ウエハのウエハホルダとの支持点に作用する重力の負担を軽減してウエハのスリップや損傷および反りの発生を防止している。
特開平7−45691号公報
従来のボートの保持溝やウエハホルダにおいては、ウエハの保持面の表面形状に関して「表面粗さ(表面の凹凸の高さの平均)Ra」または「表面突起最大高さ(Rmax)」による管理が実施されているが、その突起形状に関しての管理が実施されていないために、同じ「表面粗さ(Ra)」または「表面突起最大高さ(Rmax)」の数値を示す表面形状を有する保持溝やウエハホルダによってウエハを保持して熱処理しても、スリップが発生する、発生しないを管理することができないという問題点がある。
本発明の目的は、ウエハと接触する部位の表面形状に関する具体的な指針や数値的な指針が存在せず、同一の「表面粗さ(Ra)」または「表面突起最大高さ(Rmax)」を示す表面状態であってもスリップの発生程度に差があるという問題点を解決し、スリップの発生を防止することができる基板処理装置を提供することにある。
本願が開示する発明のうち代表的なものは、次の通りである。
(1)基板を支持体によって支持した状態で熱処理する基板処理装置であって、前記支持体は本体部と、基板と接触する支持部とを有し、前記支持部の曲率半径は前記基板と前記支持部との間の凝着度と、前記基板の荷重と、前記基板の降伏応力とから算出されることを特徴とする基板処理装置。
(2)前記(1)において、前記支持部の曲率半径は、前記基板と前記支持部との間の凝着度から求めた食い込み度と、前記基板の荷重と、前記降伏応力とから計算した真実接触面積とから算出されることを特徴とする基板処理装置。
(3)前記(2)において、前記食い込み度は、前記基板にスリップが発生しない程度の傷となる値に設定されることを特徴とする基板処理装置。
(4)前記(2)において、前記食い込み度は、前記傷の形態と、前記食い込み度と前記凝着度との関係に基づいて設定されることを特徴とする基板処理装置。
(5)前記(2)において、前記支持部の数と前記支持部の曲率半径とは、前記凝着度から求めた前記食い込み度以下となるように設定されることを特徴とする基板処理装置。
(6)前記(5)において、前記支持部の数と前記支持部の曲率半径とは、前記支持部の数と前記曲率半径と前記食い込み度との関係に基づいて設定されることを特徴とする基板処理装置。
(7)前記(1)において、前記支持部の硬度は前記基板の硬度よりも大きいことを特徴とする基板処理装置。
(8)前記(1)において、前記支持部は炭化シリコンまたは窒化シリコンであり、前記基板はシリコンであることを特徴とする基板処理装置。
(9)処理室内に基板を搬入するステップと、前記基板と前記支持部との間の凝着度、前記基板の荷重および前記基板の降伏応力から算出された曲率半径を有する支持部によって前記基板を支持するステップと、前記処理室内で前記基板を前記支持部によって支持した状態で熱処理するステップと、前記基板を前記処理室から搬出するステップと、を有することを特徴とする基板の製造方法。
(10)処理室内に基板を搬入するステップと、前記基板と前記支持部との間の凝着度、前記基板の荷重および前記基板の降伏応力から算出された曲率半径を有する支持部によって前記基板を支持するステップと、前記処理室内で前記基板を前記支持部によって支持した状態で熱処理するステップと、前記基板を前記処理室から搬出するステップと、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
基板を支持体によって支持した状態で熱処理する基板処理装置であって、前記支持体は本体部と、基板と接触する支持部とを有し、前記支持部の曲率半径は前記基板と前記支持部との間の凝着度と、前記基板の荷重と、前記基板の降伏応力とから算出されることを特徴とする基板処理装置によれば、表面粗さまたは表面突起最大高さ等の表面状態にかかわらずスリップの発生を防止することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
本実施の形態においては、本発明に係る基板処理装置は図1および図2に示されているように、構造的には熱処理装置(バッチ式縦形ホットウオール形熱処理装置)として構成されており、機能的にはウエハに酸化膜を形成するための酸化膜形成装置の一例であるドライ酸化装置(以下、単に、酸化装置という。)として構成されている。
酸化装置10は石英(SiO2 )または炭化シリコン(SiC)が使用されて上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に一体成形されたプロセスチューブ(反応管)12を備えており、プロセスチューブ12は筐体上部の設置室11aに中心線が垂直になるように縦に配されて筐体11に支持されている。プロセスチューブ12の筒中空部は処理室13を形成しており、処理室13は複数枚のウエハ1を同心的に整列させた状態で保持したボート21が搬入されるように構成されている。プロセスチューブ12の下端開口はボート21を搬入搬出するための炉口14を構成している。プロセスチューブ12の上端の閉塞壁(以下、天井壁という。)には複数個の流通孔15が、ガスを処理室13の全体に分散させるように配置されて厚さ方向に開設されており、プロセスチューブ12の天井壁の上にはガス溜16が流通孔15群を覆うように形成されている。
プロセスチューブ12の外側には炭化シリコン(SiC)が使用されて上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に一体成形された均熱チューブ(均熱管)17が同心円に設置されており、均熱チューブ17も筐体11に支持されている。均熱チューブ17の外側にはヒータユニット18が均熱チューブ17を包囲するように同心円に設置されており、ヒータユニット18も筐体11に支持されている。プロセスチューブ12と均熱チューブ17との間には熱電対19が上下方向に敷設されており、ヒータユニット18は熱電対19の温度検出に基づくコントローラ(図示せず)の制御により、処理室13内を全体にわたって均一または所定の温度分布に加熱するように構成されている。
プロセスチューブ12の側壁の下部には排気管32が、処理室13に連通するように接続されており、排気管32には排気ライン33の一端が接続されている。排気ライン33の他端には真空ポンプやブロア等によって構成された排気装置34が接続されている。排気ライン33の途中には圧力調節器35が介設されており、圧力調節器35は排気ライン33の途中に接続された圧力センサ36の検出結果に基づいてコントローラ(図示せず)によって制御されることにより、処理室13の圧力を所定の圧力に制御するように構成されている。
プロセスチューブ12の外側には供給管37が敷設されており、供給管37はプロセスチューブ12の一部に沿って上下方向に延在した状態になっているとともに、上端がガス溜16に接続されている。供給管37の下端には処理ガス供給ライン38が接続されており、処理ガス供給ライン38には酸素(O2 )ガス源40に接続された酸素ガス供給ライ
ン41と、窒素(N2 )ガス源42に接続された窒素ガス供給ライン43とがそれぞれ接
続されている。
筐体11の下部室である待機室11bにおけるプロセスチューブ12の真下にはプロセスチューブ12の外径と略等しい円盤形状に形成されたシールキャップ20が同心的に配置されており、シールキャップ20は送りねじ機構によって構成されたボートエレベータ(図示せず)によって垂直方向に昇降されるようになっている。シールキャップ20の上にはボート21が垂直に立脚されて支持されている。
ボート21は炭化シリコンが使用されて構成されており、上下で一対の端板22、23と、両端板22、23間に架設されて垂直に配設された複数本(図示例では三本)の保持部材24とを備えている。各保持部材24には多数段の保持溝25が長手方向に等間隔に配されて同一の段において互いに対向して開口するように刻設されている。図3に示されているように、各保持溝25の上向き面から構成された保持面26の外周縁辺(エッジ)にはR面取り部27が施されており、R面取り部27の曲率半径は1mm以上に設定されている。保持面26の中央部にはウエハ1に接触して支持する支持部としての半球形状の凸部28が突設されている。ウエハ1は三本の保持部材24、24、24の同一の段の保持溝25、25、25に外周部を挿入されて、その下面における周辺部の三箇所を保持面26の凸部28、28、28によって受けられることによって保持される。各保持溝25によってそれぞれ保持された状態において、複数枚のウエハ1はボート21に水平にかつ互いに中心を揃えて整列された状態になる。
次に、ウエハ1の下面に接触してウエハ1を支持する本発明の特徴である半球形状の凸部28における曲率半径Rの設定方法について説明する。
降伏応力に差がある二物質の接触においては、降伏応力の大きい物質(以下、硬い物質という。)の接触部の形状に沿った傷が、降伏応力が小さい物質(以下、軟らかい物質という。)に形成される。形成される傷は傷深さhと傷半径aの比(h/a)によって、図4に示された切削型と、図5に示された楔型と、図6に示された鍬型とに分類される。図4に示された切削型は軟らかい物質51が硬い物質52の移動によって切削されるモデルである。図5に示された楔型は硬い物質52が軟らかい物質51の接触部を押し退けるモデルである。図6に示された鍬型は硬い物質52が軟らかい物質51の接触部に摺接されるモデルである。スリップSは三つのモデルのうち切削型の傷54および楔型の傷55において発生すると、考えられる。なお、図4〜図6中、矢印53は硬い物質52の移動方向を示している。
また、傷深さと傷半径の比(h/a)と傷の形態との関係は、図7に示されているように、二物質間の固有の凝着し易さである凝着度fの関数になっている。図7中の食い込み度Dpは図8に示された接触モデルにおいて、Dp=h/a、である。傷の面積は真実接触面積Aと呼ばれており、垂直荷重Lと軟らかい物質の降伏応力σとによって決定され、A[m2 ]=L[N]/σ[Pa]、で表される。傷半径aおよび傷深さhは真実接触面積Aおよび硬い物質52の曲率半径Rで決定される関数であるので、接触させる二物質すなわち垂直荷重Lと軟らかい物質51の降伏応力σとが決定すると、真実接触面積Aが決定され、硬い物質52の曲率半径Rを決定すれば、傷の大きさ(傷半径および傷深さすなわち食い込み度)が決定され、スリップ転位が発生するか否かが一意に決定されることになる。
以上の原理に基づいて、軟らかい物質51としてのシリコンからなるウエハ1を硬い物質52としての炭化シリコンからなるボート21の凸部28によって支持する場合(説明の便宜上、単一の凸部28で支持するものとする。)を検討する。まず、傷の形態と食い込み度と凝着度との関係に基づくウエハ1と凸部28との間の凝着度から、ウエハ1と凸部28とが接触することによりウエハ1に発生する傷がウエハ1にスリップSが発生しない程度の鍬型の場合の傷になるような「Dp=h/a」を決定する。この食い込み度「Dp」と、ウエハ1の荷重Lおよびウエハ1の降伏応力σから計算した真実接触面積Aすなわち「A=L/σ」とから凸部28の曲率半径Rを決定する。そして、シリコンと炭化シリコンとの接触での凝着度fは、約0.82と設定し、シリコンウエハ1を炭化シリコンの凸部28によって支持する場合での食い込み度Dpは、図7に基づいて約0.1以下に設定することにより、スリップ転位の発生を防止することができる。この設定に基づいて、シリコンウエハ1を支持する炭化シリコンの凸部28の曲率半径Rを決定すると、R=1.53e−1[m]以上となり、スリップSを発生することなく、シリコンウエハ1を炭化シリコンからなる凸部28によって支持することができる。なお、図2に示された例のように、ウエハ1が三箇所の凸部28で支持する場合には、凸部28の曲率半径Rは、1.53e−1/3[m]以上になる。
さらに、実際の凸部28によるウエハ1の支持においては単一の点だけではなく、数点または支持面の表面粗さによる微小な突起を考慮した数万点での支持も検討する必要がある。図9は食い込み度Dpが「Dp=0.1」である場合で線引きした支持点数と凸部28の曲率半径Rとの関係を示している。図9中の直線よりも上側に位置する曲率半径Rを有する凸部28と支持点数でのウエハ1の支持によれば、スリップSの発生を防止することができる。図10(a)はDp>0.1の領域での支持による傷とスリップ転位の状態を示しており、図10(b)はDp<0.1の領域での支持による傷とスリップ転位の状態を示している。図10(a)は傷の数が少なく(支持点数が少ない)、傷半径が小さい(凸部の曲率半径が小さい)場合であり、中央付近の傷にスリップ転位を確認することができる。図10(b)はその逆で支持点数が多く、凸部の曲率半径が大きい場合であり、いずれの傷にもスリップ転位を確認することができない。
本実施の形態においては、凸部28は半球形状に形成されているが、ウエハ1を支持する支持部としての凸部は半球形状に限らず、三角錐や円錐等の他の形状に形成してもよい。但し、その場合には、傷半径aは底面で最も小さくなる方向の距離で考慮する必要がある。図11(b)は三角錐の凸部28Bを示している。図11(b)において、Dp=h/a1 またはa2 またはa3 である。a1 、a2 、a3 のうち最も短い長さで食い込み度Dpが決定される。
また、図12に示されているように、凸部28の高さおよび凸部28の半径が同じ場合には、半球形状の凸部28によって形成される傷56と、三角形形状の凸部28Bによって形成される傷57とでは、半球形状の凸部28の場合に食い込み度Dpを最も小さく抑制することができる。
次に、ICの製造方法において、前記構成に係る酸化装置を用いてウエハに酸化膜を形成する工程を説明する。
図1に示されているように、酸化膜形成処理に際して、複数枚のウエハ1を整列保持したボート21はシールキャップ20の上にウエハ1群が並んだ方向が垂直になる状態で載置され、ボートエレベータによって差し上げられてプロセスチューブ12の炉口14から処理室13に搬入されて行き、シールキャップ20に支持されたままの状態で処理室13に存置される。この状態で、シールキャップ20はシールリングを挟んで密着することにより、処理室13を気密に閉じた状態になる。
処理室13が気密に閉じられた状態で、処理室13の内部が排気ライン33によって排気され、ヒータユニット18によって所定の温度に加熱され、ウエハの温度が処理温度(1200℃)に達して安定化すると、酸素ガスおよび窒素ガスがそれぞれ酸素ガス供給ライン41および窒素ガス供給ライン43によって処理ガス供給ライン38へ所定の流量供給される。処理ガス供給ライン38に供給された酸素ガスおよび窒素ガスは、処理ガス供給ライン38から供給管37へ送り出され、供給管37によってプロセスチューブ12のガス溜16に供給される。ガス溜16に供給された処理ガスは流通孔15によって処理室13内の全体にわたって均等に分散される。処理室13に均一に分散された処理ガスはボート21に保持された複数枚のウエハ1にそれぞれ均一に接触しながら処理室13を流下し、排気管32から排気ライン33の排気力によって処理室13の外部に排気される。処理ガスのウエハ1の表面への接触による処理ガスの酸化反応により、ウエハ1の表面には酸化膜が形成される。
予め設定された処理時間が経過すると、処理室13への酸素ガスおよび窒素ガスの供給が停止される。そして、処理室13やガス溜16等が窒素ガスによってパージされた後に、シールキャップ20がボートエレベータによって下降され、ボート21が処理室13から待機室11bに搬出される。ボートアンローディングステップが終了すると、ボート21から処理済みのウエハ1を取り出すためのウエハディスチャージステップが実行される。
以降、前述した作用が繰り返されることにより、酸化装置によってウエハがバッチ処理されて行く。
以上の酸化膜形成工程において、ウエハ1が処理温度に維持された処理室13にボートローディングされる際には、ウエハ1の温度はヒータユニット18に近い側である周辺部から上昇し遠い側である中央部が遅れて上昇する状態になり、このウエハ1の面内の温度差とウエハ1の自重との関係により、ウエハ1は凹形状(中央部が下がり周辺部が上がった形状)に反る現象が起こる。このウエハ1の反りに伴って、ボート21の保持溝25の保持面26の凸部28とウエハ1の下面における周辺部の被保持面とが擦れ合うため、ウエハ1の凸部28との接触部位にスリップ転位が発生する。
しかし、本実施の形態においては、凸部28は曲率半径Rが「1.53e−1[m]」の半球形状に形成され、食い込み度Dpが「0.1未満」に設定されていることにより、ボート21の凸部28とウエハ1の被保持面との間に摩擦によって傷が発生したとしても、当該傷は鍬型の傷に抑制することができるので、当該傷によるスリップ転位が発生するのを防止することができる。つまり、ボート21の凸部28とウエハ1の被保持面との間に傷が発生したとしても、傷によるスリップの発生は防止することができる。なお、三点で支持の場合は、凸部28の曲率半径Rは「1.53e−1/3[m]」となる。
前記した実施の形態によれば、次の効果が得られる。
1) ウエハに接触して支持する凸部を曲率半径が「1.53e−1[m]」の半球形状に形成し、食い込み度Dpを「0.1未満」に設定することにより、酸化装置での酸化処理に際して、ウエハの凸部との接触部位にスリップが発生するのを防止することができるので、酸化装置ひいてはICの製造方法全体としての製造歩留りを向上させることができる。
2) 凸部を炭化シリコンによって形成することにより、凸部のシリコンウエハとの接触部位での凝着度を「約0.82」に設定することができるので、食い込み度を「0.1未満」に設定して、凸部の曲率半径が「1.53e−1[m]」の半球形状に形成することにより、酸化装置での酸化処理に際して、ウエハの凸部との接触部位にスリップが発生するのを防止することができる。なお、三点支持の場合には、支持部の曲率半径は「1.53e−1/3[m]」となる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、凸部は炭化シリコンによって構成する限らず、窒化シリコンによって構成してもよいし、シリコンの表面に炭化シリコン膜や窒化シリコン膜等のシリコンよりも硬い物質の膜を被着して構成してもよい。
前記実施の形態においては、ICの製造方法においてウエハに酸化膜を形成する工程について説明したが、本発明に係る熱処理装置はICの製造方法の他の熱処理工程に適用することもできる。特に、比較的に高い温度で実施される熱処理、例えば、ドライ酸化、ウエット酸化、水素燃焼酸化(パイロジェニック酸化)、塩酸(HCl)酸化等の熱酸化工程や、硼素(B)、燐(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)等の不純物(ドーパント)を半導体薄膜に拡散する熱拡散工程、アニール工程等に適用するのが好ましい。このようなICの製造方法の熱処理工程に本発明に係る熱処理装置を適用することにより、ウエハのスリップの発生を防止することができる。
さらに、本発明に係る熱処理装置は基板の製造方法に適用して優れた効果を発揮する。例えば、SOI(silicon on insulator) ウエハの一種であるSIMOX(separation by implanted oxygen) ウエハの製造方法の熱処理工程に、本発明に係る熱処理装置を適用する場合について説明する。まず、酸素イオンが単結晶シリコンウエハの内部にイオン注入装置等によって注入される。その後に、酸素イオンが注入されたウエハが本発明に係る熱処理装置によって、例えば、アルゴン(Ar)や酸素(O2 )雰囲気の下で、1300℃〜1400℃程度(例えば、1350℃以上)の高温をもってアニール処理される。これらの処理によって、酸化シリコン(SiO2 )層がウエハの内部に形成された(酸化シリコン層が埋め込まれた)SIMOXウエハが製造される。
また、水素アニールウエハの製造方法の熱処理工程にも、本発明に係る熱処理装置を適用することができる。この場合には、ウエハを本発明に係る熱処理装置を使用して、水素雰囲気中で、1200℃程度以上の高温をもってアニール処理することになる。これによって、ICが製造されるウエハの表面層の結晶欠陥を低減することができ、結晶の完全性を高めることができる。この他には、エピタキシャルウエハの製造方法の熱処理工程にも、本発明に係る熱処理装置を適用することができる。以上のような基板の製造方法の一工程である高温アニール処理を実施する場合であっても、本発明に係る熱処理装置を使用することにより、ウエハのスリップの発生を防止することができる。
ドライ酸化装置に適用するに限らず、その他の酸化装置、拡散装置、アニール装置およびその他の熱処理装置等の基板処理装置全般に適用することができる。
前記実施の形態ではシリコンウエハに処理が施される場合について説明したが、被処理基板はゲルマニウムウエハや化合物半導体ウエハ等であってもよく、さらには、ホトマスクやプリント配線基板、液晶パネル、コンパクトディスクおよび磁気ディスク等であってもよい。
本発明の一実施の形態である酸化装置を示す一部省略正面断面図である。 主要部を示す正面断面図である。 ボートの保持溝の部分を示す斜視図である。 切削型の傷を示す断面図である。 同じく平面図である。 楔型の傷を示す断面図である。 同じく平面図である。 鍬型の傷を示す断面図である。 同じく平面図である。 食い込み度と凝着度との関係を示すグラフである。 接触モデルを示す模式図である。 支持点数と凸部の曲率半径との関係を示すグラフである。 Dp>0.1の領域での支持による傷とスリップ転位の状態を示す平面図である。 Dp<0.1の領域での支持による傷とスリップ転位の状態を示す平面図である。 (a)は半球形状の凸部の傷の発生を示す模式図であり、(b)は三角錐形状の傷の発生を示す模式図である。 凸部と食い込み度との関係を示す模式図である。
符号の説明
1…ウエハ(被処理基板)、10…酸化装置(バッチ式縦形ホットウォール形熱処理装置、基板処理装置)、11…筐体、12…プロセスチューブ、13…処理室、14…炉口、15…流通孔、16…ガス溜、17…均熱チューブ、18…ヒータユニット、19…熱電対、20…シールキャップ、21…ボート、22、23…端板、24…保持部材、25…保持溝、26…保持面、27…R面取り部、28…半球形状の凸部(支持部)、28B…三角錐形状の凸部(支持部)、32…排気管、33…排気ライン、34…排気装置、35…圧力調節器、36…圧力センサ、37…供給管、38…処理ガス供給ライン、40…酸素ガス源、41…酸素ガス供給ライン、42…窒素ガス源、43…窒素ガス供給ライン、51…軟らかい物質(シリコンウエハ)、52…硬い物質(凸部)、53…移動方向、54、55、56、57…傷。

Claims (1)

  1. 基板を支持体によって支持した状態で熱処理する基板処理装置であって、前記支持体は本体部と、基板と接触する支持部とを有し、前記支持部の曲率半径は前記基板と前記支持部との間の凝着度と、前記基板の荷重と、前記基板の降伏応力とから算出されることを特徴とする基板処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100818842B1 (ko) * 2006-12-27 2008-04-01 주식회사 실트론 웨이퍼의 열처리시 슬립을 방지할 수 있는 웨이퍼 지지 핀및 웨이퍼의 열처리 방법
KR101450710B1 (ko) * 2013-09-02 2014-10-16 국제엘렉트릭코리아 주식회사 기판 보우트의 제조 방법

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