JP3372515B2 - ヒータ - Google Patents

ヒータ

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JP3372515B2
JP3372515B2 JP33962799A JP33962799A JP3372515B2 JP 3372515 B2 JP3372515 B2 JP 3372515B2 JP 33962799 A JP33962799 A JP 33962799A JP 33962799 A JP33962799 A JP 33962799A JP 3372515 B2 JP3372515 B2 JP 3372515B2
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長栄 長内
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
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    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヒータに関し、より
詳細には、カーボンワイヤー発熱体を石英ガラス部材中
に封入した棒状ヒータ、板状ヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造プロセスでは、酸化、拡散あ
るいはCVD処理等の各種熱処理においてその熱処理雰
囲気において、厳密な温度管理が求められる。また、半
導体製造プロセスでは、他の洗浄あるいは研磨等の工程
において用いられる洗浄液、研磨液等についても、厳密
な温度管理が求められる。これら加熱処理工程での加熱
手段としては、温度管理には、一般的にはヒータとして
棒状ヒータあるいは板状ヒータが用いられ、この種のヒ
ータとしては、タングステン等からなる発熱体の外側を
石英ガラス管で覆ったものが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような、棒状ヒー
タ、板状ヒータは例えば、洗浄液、研磨液を収容する貯
液槽に直接入れられるため、発熱体を覆っている石英ガ
ラス管が万一破損すると、洗浄液、研磨液等を金属汚染
することとなり、ひいては研磨、あるいは洗浄したウエ
ハが汚染するという技術的課題があった。また、前記石
英ガラス管が破損しなくとも、前記発熱体から前記石英
ガラス管を介して、洗浄液、研磨液等を徐々に金属汚染
するという技術的課題があった。
【0004】本発明者等は、前記したような金属質発熱
体に比べて、特に半導体製造用ヒータとして、極めて好
適に使用することができるカーボンワイヤー発熱体を用
いたものを、既に、特願平10ー254513号として
提案している。前記カーボンワイヤー発熱体は、極細い
カーボン繊維を束ねたカーボンファイバー束を複数束編
み上げて作製したものであり、従来の金属発熱体に比べ
て、熱容量が小さく昇降温特性に優れ、また非酸化性雰
囲気中では高温耐久性にも優れている。また、細いカー
ボン繊維の繊維束を複数本編んで作製されたものである
ため、むくのカーボン材からなる発熱体に比べフレキシ
ビリティに富み、半導体製造用ヒータとして種々の構
造、形状に容易に加工できるという利点を有している。
【0005】本発明は、前記カーボンワイヤー発熱体を
用いることによって、上記したヒータが有する技術的課
題を解決するためになされたものであり、洗浄液、研磨
液等を収容する貯液槽に直接入れ、液体を昇温させるの
に適したヒータを提供することを目的とするものであ
る。特に、本発明は、洗浄液、研磨液等の金属汚染を防
止することができるヒータを、また、洗浄液、研磨液等
を収容する貯液槽に直接入れても破損することがない、
機械的強度が高いヒータを提供することを目的とするも
のである。更に、本発明は、半導体の上記各種熱処理に
おいて、この熱処理雰囲気の金属汚染を防止し、また機
械的強度が高く、耐用寿命の長いヒータを提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るためになされた本発明にかかるヒータは、大径ガラス
管と、前記ガラス管内に封入され両端部を有するカーボ
ンワイヤー発熱体と、圧縮されたワイヤーカーボン部材
が充填され該圧縮されたワイヤーカーボン部材が前記カ
ーボンワイヤー発熱体の両端部を挟持する状態の小径ガ
ラス管部と、前記圧縮されたワイヤーカーボン部材に挟
持された電力供給用の接続線を有する封止端子部を含
み、前記接続線と前記カーボンワイヤー発熱体は前記ワ
イヤーカーボン部材を介して互いに電気的に接続されて
いることを特徴としている。
【0007】また、本発明にかかるヒータは、両端部を
有するカーボンワイヤー発熱体と、圧縮されたワイヤー
カーボン部材が充填され該圧縮されたワイヤーカーボン
部材が前記カーボンワイヤー発熱体の両端部を挟持して
前記カーボンワイヤー発熱体を封入する小径ガラス管部
と、前記圧縮されたワイヤーカーボン部材に挟持された
電力供給用の接続線を有する封止端子部を含み、前記接
続線と前記カーボンワイヤー発熱体は前記ワイヤーカー
ボン部材を介して互いに電気的に接続されていることを
特徴としている。ここで、前記大径ガラス管及び小径ガ
ラス管のいずれもが石英ガラス材からなることが、半導
体製造用ヒータとしてはその高純度性から望ましい。
【0008】更に、本発明にかかるヒータは、板状ガラ
ス体と、前記板状ガラス体内に封入され両端部を有する
カーボンワイヤー発熱体と、圧縮されたワイヤーカーボ
ン部材が充填され該圧縮されたワイヤーカーボン部材が
前記カーボンワイヤー発熱体の両端部を挟持する状態の
小径ガラス管部と、前記圧縮されたワイヤーカーボン部
材に挟持された電力供給用の接続線を有する封止端子部
を含み、前記接続線と前記カーボンワイヤー発熱体は前
記ワイヤーカーボン部材を介して互いに電気的に接続さ
れていることを特徴としている。ここで、前記板状ガラ
ス体が石英ガラス材からなることが望ましい。
【0009】このように、本発明にかかるヒータは、ワ
イヤーカーボン材間に接続線が圧縮状態で収容されてい
るため、ワイヤーカーボンの炭素成分が還元性の作用を
し、接続線の酸化の増大を抑制することができる。その
結果、接続線の酸化に伴うスパークの発生を防止するこ
とができる。また、ワイヤーカーボン材が圧縮収納され
た部分に、カーボンワイヤー発熱体及び接続線が取り付
けられるため、カーボンワイヤー発熱体によって高温に
なっても、接続が緩んでしまうことがなく、良好な電気
的接続状態が維持される。更に、カーボンワイヤー発熱
体を用いているために、前記発熱体から前記ガラス管を
介して、洗浄液、研磨液等の金属汚染を防止することが
できる。
【0010】ここで、前記ワイヤーカーボン材及びカー
ボンワイヤー発熱体は、小径のガラス管部の軸線方向と
略平行に、圧縮された状態で収容されていることが望ま
しい。また前記ワイヤーカーボン材及びカーボンワイヤ
ー発熱体は、カーボンファイバーを束ねたファイバー束
を複数束編み上げてなる編紐形状、あるいは組紐形状に
形成されていることが望ましい。
【0011】このように、ワイヤーカーボン材及びカー
ボンワイヤー発熱体が、小径ガラス管部の軸線方向と略
平行に、圧縮された状態で収容されているため、カーボ
ンワイヤー発熱体によって高温になっても、ワイヤーカ
ーボン材とカーボンワイヤー発熱体との接続もしくは、
接続線との接続が緩んでしまうことがなく、良好な電気
的接続状態が維持される。特に、前記ワイヤーカーボン
材及びカーボンワイヤー発熱体が、カーボンファイバー
を束ねたファイバー束を複数束編み上げてなる編紐形
状、あるいは組紐形状に形成されている場合には、小径
ガラス管部の径方向に弾性を有しているため、接続線は
確実に保持され、接続が緩んでしまうことがなく、良好
な電気的接続状態が維持される。
【0012】また、前記小径ガラス管部には、前記カー
ボンワイヤー発熱体が1本もしくは数本以上収納され、
ワイヤーカーボン材が複数本収容されていることが望ま
しく、前記ワイヤーカーボン材及びカーボンワイヤー発
熱体が同一の構成材料によって形成されている場合にお
いては、ワイヤーカーボン材の本数が、前記カーボンワ
イヤー発熱体の本数の5倍以上であることが望ましい。
【0013】このように、ワイヤーカーボン材の本数が
カーボンワイヤー発熱体の本数以上であれば、ワイヤー
カーボン材による発熱を、低下させることができる。ま
た、カーボンワイヤー発熱体と接続線との間にワイヤー
カーボン材が介在するために、カーボンワイヤー発熱体
の熱が極力伝わらないようにすることができ、封止端子
部の高温劣化を防止することができる。特に、ワイヤー
カーボン材の本数が、前記カーボンワイヤー発熱体の本
数の5倍以上である場合には、上記した著しい効果を得
ることができる。
【0014】また、封止端子部を構成するガラス管は、
ガラス部、グレイデッドシール部、タングステンガラス
部によって構成され、接続線は前記タングステンガラス
部でピンチシールされると共に、前記ガラス部がカーボ
ンワイヤー発熱体を封入する小径あるいは大径ガラス管
と融着されることが望ましい。このように、封止端子部
を構成するガラス管が構成されているため、封止端子部
の構成をより簡略化することができ、それに伴い部品の
数の削減、作業工数を削減することができる。また大径
ガラス管等と融着して一体化するガラス管を、大径ガラ
ス管等との融着側から、ガラス部、グレイデッド(Grad
ed) シール部、タングステン(W)ガラス部としたた
め、高温時等において破損を防止することができる。こ
こで、前記ガラス部は石英ガラス材からなることが半導
体製造用ヒータとしてはその高純度性から望ましい。
【0015】また、前記封止端子部は、カーボンワイヤ
ー発熱体と電気的に接続される内接続線と、電力が供給
される外接続線と、前記内接続線と外接続線をそれぞれ
保持する複数の溝が外周面に形成されたガラス体と、前
記内接続線と外接続線とを電気的に接続する導電箔と、
前記内接続線及び外接続線の先端部が前記ガラス体から
突出した状態で内部に収納すると共に前記ガラス体の外
周面と融着されるガラス管と、前記ガラス管の一端部を
閉塞する閉塞部とから構成され、前記ガラス管の他端部
がカーボンワイヤー発熱体を封入する小径ガラス管、大
径ガラス管、あるいは板状ガラス体と融着されることが
望ましい。上記のようにカーボンワイヤー発熱体及びワ
イヤーカーボン材が圧縮収容されているため、封止端子
部の内接続線を前記圧縮部に差し込むことによって、カ
ーボンワイヤー発熱体と封止端子部とを容易に接続する
ことができる。また確実に接続されるために、スパー
ク、ショート等の事故を防止することができる。ここ
で、前記ガラス体が石英ガラス材からなることが半導体
製造用ヒータとしてはその高純度性から望ましい。
【0016】また、小径ガラス管部が、前記カーボンワ
イヤー発熱体を封入するU字状あるいは螺旋状の小径ガ
ラス管と一体物であることが望ましい。このように、小
径ガラス管部が、前記カーボンワイヤー発熱体を封入す
るU字状あるいは螺旋状の小径ガラス管と一体物とされ
ることによって、カーボンワイヤー発熱体を封入するガ
ラス管を単管とすることができ、発熱体封入部の低熱容
量化を達成でき、熱応答性の良いヒータを得ることがで
きる。
【0017】また、前記小径ガラス管部及びカーボンワ
イヤー発熱体を封入するU字状あるいは螺旋状の小径ガ
ラス管を、大径ガラス管で覆うことが好ましく、大径ガ
ラス管で覆うことによって、機械的強度の強い、信頼性
の高いヒータを得ることができる。
【0018】更に、カーボンワイヤー発熱体を収容する
溝が外周面に形成された中実のガラス体の下方に、前記
ワイヤーカーボン材が圧縮収納された小径ガラス管を一
体もしくは分離して配置すると共に、前記外周面にカー
ボンワイヤー発熱体が取付けられた中実のガラス体と小
径ガラス管を大径のガラス管で覆い、前記中実のガラス
体の外周面と大径ガラス管とが融着されていることが望
ましい。このように、中実のガラス体を用い、中実のガ
ラス体の外周面と大径ガラス管とを融着することによっ
て、機械的強度のより高い、信頼性のより高いヒータを
得ることができる。
【0019】なお、上述の本発明でいう小径ガラス管と
は、少なくともその内径が、5〜15mm程度(好まし
くは5〜15mm)のものを意味する。この小径ガラス
管において、特に複数のワイヤーカーボン材が圧縮収納
されている部分の内径が、5mm未満では、この部分で
の発熱量が大きくなりすぎ好ましくなく、また、15m
mを越えると棒状ヒータあるいは板状ヒータが必要以上
に大型化することから好ましくない。また、この小径ガ
ラス管の厚さは、1〜2mm程度(好ましくは1〜2m
m)であり、本発明でいう大径ガラス管とは、少なくと
も2本の小径ガラス管の外径の和より、大きな内径を有
するガラス管を意味する。つまり、内径が14mmを越
えるものである。更に、前記大径ガラス管、小径ガラス
管及び中実のガラス体が石英ガラス材からなることが半
導体製造用ヒータとしてはその高純度性から望ましい。
【0020】また、前記カーボンワイヤー発熱体を収容
する溝が一面に形成された細長平板状の第1のガラス体
と、第1のガラス体と融着され前記溝を閉塞する第2の
ガラス体とによって、カーボンワイヤー発熱体を封入す
るガラス管を構成することが望ましい。このように、細
長平板状のガラス体を用いることによって、細長平板状
の発熱体部を形成することができ、機械的強度のより高
い、信頼性のより高いヒータを得ることができる。
【0021】なお、カーボンワイヤー発熱体を封入する
ガラス管は通常の円筒の管のみならず、前記したように
細長平板状のガラス体を融着して形成される細長平板状
のものも含まれる。ここで、前記細長平板状の第1及び
第2のガラス体は、いずれも石英ガラス材からなること
が半導体製造用ヒータとしてはその高純度性から望まし
い。
【0022】また、封止端子部を構成するガラス管が独
立して2個存在し、各々がガラス部、グレイデッドシー
ル部、タングステンガラス部によって構成され、接続線
はタングステンガラス部でシールされると共に、前記ガ
ラス部がカーボンワイヤー発熱体を封入する小径あるい
は大径ガラス管と融着されることが望ましい。このよう
に構成することにより、接続線間のグロー放電をより確
実に防止することができる。ここで、前記ガラス管及び
ガラス部が石英ガラスからなることが半導体製造用ヒー
タとしてはその高純度性から望ましい。
【0023】また、ガラス体が複数の板状もしくは湾曲
板状のガラスを対向面で融着一体化させたものであり、
少なくとも1つの板状もしくは湾曲板状のガラス体の一
面に配線用溝を形成しそこにカーボンワイヤー発熱体を
配置し、この配線用溝以外の面部で他の板状ガラス体と
融着一体化されていることが望ましい。このように、融
着一体化されているため、高い機械的強度を得ることが
できる。
【0024】以上のように、本発明にかかるヒータは、
洗浄液、研磨液等を収容する貯液槽に直接入れ、液体を
昇温させるのに適している。特に、本発明は、洗浄液、
研磨液等の金属汚染を防止することができ、また、洗浄
液、研磨液等を収容する貯液槽に直接入れても破損する
ことがない、高い機械的強度を備えている。さらに、以
上のように本発明にかかるヒータは、半導体の各種熱処
理においても、この熱処理雰囲気の金属汚染を防止し、
機械的強度が高く、かつ耐用寿命が長いという顕著な効
果を奏する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を図面を参照して
更に詳細に説明する。なお、図1は、本発明にかかる棒
状ヒータの第1の実施形態を示す斜視図であり、図2
は、図1の内接続線とカーボンワイヤー発熱体の接続部
分を示す図、図3は、カーボンワイヤーを示す図、図4
はそれに用いられる封止端子を示す斜視図である。図5
は、図4に用いられている導電箔と内接続線及び外接続
線の接続状態を示す図であり、図6は、図4に示されて
いる石英ガラス体の斜視図である。
【0026】図1に示されている棒状ヒータ1は、カー
ボンワイヤー発熱体2と、前記カーボンワイヤー発熱体
2を収納する、両端が開放されたU字状の小径の石英ガ
ラス管3と、前記小径の石英ガラス管3の両端部3a、
3bに圧縮収納されたワイヤーカーボン材Aと、前記小
径の石英ガラス管3を収容すると共に、一端が閉塞され
かつ他端が開放された大径の石英ガラス管4と、前記大
径の石英ガラス管4の開放された端部に取り付けられ
た、カーボンワイヤー発熱体2と接続される内接続線1
1a、11bと電力が供給される外接続線12a、12
bとを備える封止端子部10とから構成されている。
【0027】なお、前記小径の石英ガラス管3は、その
頂部において大径の石英ガラス管4の内部に固定部5を
介して固定されている。前記固定部5は小径の石英ガラ
ス管3の頂部に突起を形成し、大径の石英ガラス管4の
内部に小径の石英ガラス管3を収納した状態で大径の石
英ガラス管4の外側から、前記突起を溶かし、大径の石
英ガラス管4の管壁に融着することによって形成され
る。
【0028】前記カーボンワイヤー発熱体2としては、
図3に示すような複数本のカーボンファイバーを束ねた
ファイバー束を複数束用いてワイヤー状に編み込んだも
の等が用いられる。このカーボンワイヤー発熱体2は小
径の石英ガラス管3の内部を挿通させ、図2(a)に示
すように、その開放した両端部3a、3bの端面部、あ
るいは端面部近傍まで延設される。また、前記小径の石
英ガラス管3の両端部3a、3bには、図3に示すよう
な複数本のワイヤーカーボン材Aが圧縮収納されてい
る。そのため、図2に示すように、前記カーボンワイヤ
ー発熱体2は、圧縮収納された複数本のワイヤーカーボ
ン材Aの中に圧縮された状態で埋設される。
【0029】なお、図2に示すように、前記ワイヤーカ
ーボン材A及びカーボンワイヤー発熱体2は、小径の石
英ガラス管3の両端部3a、3bの軸線方向と略平行
に、圧縮された状態で収容されている。また、図1に
は、小径の石英ガラス管3として、U字状のものを示し
たが、特にこの形状に限定されるものではなく、必要に
応じてW字状、螺旋状等の形状であっても良い。また、
図1では、小径の石英ガラス管3において、両端部3
a、3bが予め一体化されているものを示しているが、
これに限らず当該両端部3a、3bが別体として分離さ
れていてもよく、またこれらをU字状の小径の石英ガラ
ス管の両端に後から溶接したものであっても良い。
【0030】前記カーボンワイヤー発熱体2の具体例と
しては、直径5乃至15μmのカーボンファイバー、例
えば、直径7μmのカーボンファイバーを約300乃至
350本程度束ねたファイバー束を9束程度用いて直径
約2mmの編紐、あるいは組紐形状に編み込んだ等のカ
ーボンワイヤーが用いられる。前記の場合において、ワ
イヤーの編み込みスパンは2乃至5mm程度であり、カ
ーボンファイバーによる表面の毛羽立ちは0.5乃至
2.5mm程度である。なお、前記毛羽立ちとは、図3
の符号aに示すような、カーボンファイバーが切断され
たものの一部が、カーボンワイヤーの外周面から突出し
たものである。
【0031】前記カーボンワイヤー発熱体2は、小径の
石英ガラス管3の内部において、前記した毛羽立ちaの
みが小径の石英ガラス管3の内側壁と接触し、カーボン
ワイヤー発熱体2の本体は接触しないように構成するこ
とが好ましい。そのようにすることによって、前記した
ような石英ガラス(SiO2 )とカーボンワイヤー発熱
体2の炭素(C)との高温で反応が極力抑えられ、石英
ガラスの劣化、カーボンワイヤーの耐久性の低下は抑制
される。このような構成とするためには、前記カーボン
ワイヤー発熱体の直径及び本数に対し、上記小径の石英
ガラス管の内径を適宜選定すれば良い。
【0032】また、発熱性状の均質性、耐久安定性等の
観点及びダスト発生回避上の観点から、前記カーボンフ
ァイバーは、高純度であることが好ましく、特に、ヒー
タ1が、半導体製造プロセスにおけるウエハ等の熱処理
用に用いられるものである場合には、カーボンファイバ
ー中に含まれる不純物量が灰分(日本工業規格JISR
7223−1979)として10ppm以下であるこ
とが好ましい。より好ましくは、カーボンファイバー中
に含まれる不純物量が灰分として3ppm以下であるこ
とが好ましい。
【0033】また、ワイヤーカーボン材Aの具体例につ
いて説明すると、前記したカーボンワイヤー発熱体2と
同様な、直径5乃至15μmのカーボンファイバー、例
えば、直径7μmのカーボンファイバーを約300乃至
350本程度束ねたファイバー束を9束程度用いて直径
約2mmの編紐、あるいは組紐形状に編み込んだ等のカ
ーボンワイヤーが用いられる。前記の場合において、ワ
イヤーの編み込みスパンは2乃至5mm程度であり、カ
ーボンファイバーによる表面の毛羽立ちは0.5乃至
2.5mm程度である。なお、前記毛羽立ちとは、図3
の符号aに示すような、カーボンファイバーが切断され
たものの一部が、カーボンワイヤーの外周面から突出し
たものである。
【0034】前記ワイヤーカーボン材Aは、カーボンワ
イヤー発熱体2と同一もしくは、少なくともカーボンフ
ァイバーを束ねたファイバー束を複数編み上げてなる編
紐あるいは組紐形状である点において同等の構成材料か
らなるのが好ましい。なお、同一の構成材料とは、カー
ボンファイバー直径、カーボンファイバーの束ねた本
数、ファイバー束を束ねる束数、編み込み方、編み込み
スパン長さ、毛羽立ち長さ、材質が同一であることが好
ましい。なお、カーボンワイヤー発熱体2の場合と同様
に、半導体製造プロセスにおけるウエハ等の熱処理用に
用いられるものである場合には、ワイヤーカーボン材A
のカーボンファイバー中に含まれる不純物量が灰分とし
て10ppm以下であることが好ましい。より好ましく
は、カーボンファイバー中に含まれる不純物量が灰分と
して3ppm以下であることが好ましい。
【0035】そして、小径の石英ガラス管3の両端部3
a、3bに収容されるワイヤーカーボン材Aの本数は、
カーボンワイヤー発熱体2の本数以上が収容されるのが
良い。より好ましくは、カーボンワイヤー発熱体2の本
数の5倍以上の本数が、ワイヤーカーボン材Aとして収
容されているのが良い。具体的に説明すれば、例えばカ
ーボンワイヤー発熱体2が1本のときワイヤーカーボン
材Aが14本、あるいはカーボンワイヤー発熱体2が2
本のときワイヤーカーボン材Aが12本等、5倍以上の
本数がワイヤーカーボン材Aとして用いられるのが好ま
しい。
【0036】前記のように、カーボンワイヤー発熱体2
とワイヤーカーボン材Aとして例示した、直径7μmの
カーボンファイバーを約300乃至350本程度束ねた
ファイバー束を9束程度用いて直径約2mmの編紐、あ
るいは組紐形状に編み込んだ等のカーボンワイヤーの電
気抵抗は、室温で略10Ω/1m・1本、1000℃で
5Ω/1m・1本である。また、前記カーボンワイヤー
を5本束ねたときの電気抵抗は、室温で略2Ω/1m・
1本、1000℃で1Ω/1m・1本である。
【0037】したがって、ワイヤーカーボン材Aとし
て、小径石英ガラス管3a、3bに前記カーボンワイヤ
ーが5本、圧縮収容されている場合には、前記したよう
に室温で略2Ω/1m・1本、1000℃で1Ω/1m
・1本となり、電気抵抗が1/5(1/本数)となり、
低下する。その結果、ワイヤーカーボン材Aによる発熱
を、カーボンワイヤー発熱体2の発熱に比べ、極端に低
下させることができる。また、カーボンワイヤー発熱体
2と後述する内接続線11a、11bとの間にワイヤー
カーボン材Aが介在するために、カーボンワイヤー発熱
体2の熱が内接続線11a、11bに極力伝わらないよ
うにすることができ、封止端子部10の高温劣化を防止
することができる。
【0038】なお、カーボンワイヤー発熱体2の場合と
同様に、石英ガラス(SiO2 )とワイヤーカーボン材
Aの炭素(C)との高温で反応が極力抑えられ、石英ガ
ラスの劣化、カーボンワイヤーの耐久性の低下は抑制さ
れる。
【0039】次に、封止端子部10、また封止端子部1
0の内接続線とカーボンワイヤー発熱体2との接続関係
について、図4乃至図6に基づいて説明する。前記した
ように小径の石英ガラス管3の開放した端部3a、3b
内には、ワイヤーカーボン材Aが圧縮、収納されてい
る。そして図1、図2に示すように、前記ワイヤーカー
ボン材Aの中に前記カーボンワイヤー発熱体2が収容さ
れると共に、後述する封止端子部10の内接続線11
a、11bとが収容されるように構成されている。
【0040】また、封止端子部10は、小径の石英ガラ
ス管3の開放端部3a、3b内に収納されているカーボ
ンワイヤーの圧縮部と接続される内接続線11a、11
bと、図示しない電源に接続される外接続線12a、1
2bと、前記大径石英ガラス管4に挿入できる径を有す
る石英ガラス管13と、前記石英ガラス管13の内壁と
密着してに収納される石英ガラス体14と、前記石英ガ
ラス体14の外周面に形成された内外接続線を保持する
溝14aと、石英ガラス体14の外周面に保持された内
外接続線を電気的に接続する導電箔であるMo(モリブ
デン)箔15a、15bと、前記石英ガラス管13の端
部を閉塞する閉塞部材16とから構成されている。
【0041】なお、図1には、石英ガラス管13が前記
大径石英ガラス管4に挿入される径を有している場合を
図示したが、特にこれに限定されるものではなく、前記
大径石英ガラス管4を挿入できる径を有する石英ガラス
管13であっても良く、また、大径石英ガラス管4と同
一の径を有する石英ガラス管13であっても良い。すな
わち、石英ガラス管13と大径石英ガラス管4とが、溶
接等の手段によって、一体化することができるものであ
れば良い。
【0042】ここで、前記内接続線11a、11b及び
外接続線12a、12bはMo(モリブデン)、あるい
はW(タングステン)棒からなり、その直径は1mm乃
至3mmに形成されている。前記内接続線11a、11
b及び外接続線12a、12bの直径は、必要に応じて
適宜選択することができるが、直径が小さすぎる場合に
は、大きな電気抵抗となるため好ましくない。また直径
が大きすぎる場合には、端子自体が大きくなるため好ま
しくない。なお、内接続線11a、11bは、小径石英
ガラス管3内に圧縮収納されているカーボンワイヤーに
容易に接続ができるように、その先端部は尖っている。
【0043】また、内接続線11a、11b及び外接続
線12a、12bの端部は、前記石英ガラス体14の外
周面に形成された内外接続線を保持する溝14aに収納
され、収納した際内接続線11a、11b及び外接続線
12a、12bの外周面が石英ガラス体14の外周面か
ら余り突出しないように形成されている。また、内接続
線11a、11bと外接続線12a、12bとは、溝1
4aに収納した状態にあっては、石英ガラス体14によ
って電気的に絶縁され、導電箔であるMo(モリブデ
ン)箔15a、15bによって電気的に導通される。な
お、内接続線11a、11bと外接続線12a、12b
とは、図5に示すように、Mo(モリブデン)箔15
a、15bの一面に所定の間隔をおいて、その上部及び
下部にスポット溶接で固定、接続される。前記スポット
溶接は図5のb方向からなされる。
【0044】前記内接続線11aと外接続線12aとが
固定された前記Mo(モリブデン)箔15a、15b
は、石英ガラス体14の外周面に沿うように取り付けら
れている。なお、Mo箔15aとMo箔15bとは、電
気的なショートを避けるため一定の隙間Sが設けられて
いる。
【0045】また、前記石英ガラス管13との端部を閉
塞し、Mo(モリブデン)箔15a、15bと外接続線
12a、12bの酸化を防止するための閉塞部材16と
して、Al23 粉を主成分としたセメント部材が装填
されている。このセメント部材は、例えばアルミナ粉に
水を添加し、200℃で乾燥固化したものである。
【0046】前記したMo箔15a、15bは350℃
以上で酸素または湿気と反応し酸化物となり、この酸化
物に変化する際、体積膨張する。この閉塞部材16は、
外気と遮断することにより、Mo箔15a、15bの体
積膨張を防止し、石英ガラス管13の破損を防止するた
めに設けられている。閉塞部材として、前記したセメン
ト(Al23 質)部材以外に、樹脂やSiO2 微粉を
用いたセメントを使用することができるが、耐熱性や乾
燥時のクラック発生を抑制する観点からAl23 粉を
主成分としたセメント部材を用いるのが好ましい。
【0047】尚、第1の実施形態の棒状ヒータにおける
製造手順は、原則的に次の通りである。すなわち、 小径の石英ガラス管3内へのカーボンワイヤー発熱体
2の配置製造(前記小径の石英ガラス管3の両端部にお
ける複数ワイヤーカーボン材Aとカーボンワイヤー発熱
体2との接続を含む)。 内接続線11a、11b及び外接続線12a、12b
の接続を行った封止端子部10の製造。 上記小径の石英ガラス管3の両端部に収容された複数
のワイヤーカーボン材Aへの封止端子部10の前記内接
続線11a、11bのつき差し接続。 U字形状の前記小径の石英ガラス管3の屈曲部の外側
を前記一端封じの大径の石英ガラス管4の一端封じの側
内部と溶着させる。 前記封止端子部10の内接続線配置側端部と、前記小
径の石英ガラス管3全体を覆う一端封じの大径の石英ガ
ラス管4の開放端の溶接(この場合には、予め前記大径
の石英ガラス間の開放端付近側壁に図示しない枝管を内
通するように接続しておき、ここから窒素ガス等を流し
ながら、酸水素バーナーで溶接する)。 最終的に、前記図示しない枝管から、大径の石英ガラ
ス管4及び封止端子部10内を1torrもしくは2t
orr以下で減圧した後に、この枝管の接続側端部を酸
水素バーナーで加熱し封じると共に、枝管を排除するこ
とによって行われる。
【0048】上記したように第1の実施形態では、小径
の石英ガラス管3の開放端部3a、3b内にワイヤーカ
ーボン材Aを圧縮、収納し、前記ワイヤーカーボン材A
の中に前記カーボンワイヤー発熱体2を収容すると共
に、封止端子部10の内接続線11a、11bが収容さ
れるように構成されている点に特徴がある。なお、小径
の石英ガラス管の開放端部は、収容する複数のワイヤー
カーボン材Aの本数を増やしたい場合には、小径の石英
ガラス管の径よりも適宜大きな径となる構造にしてもよ
い。
【0049】ワイヤーカーボン材Aを構成するカーボン
ワイヤーは、微細径のカーボンファイバー束を編紐、あ
るいは組紐形状に編み込んだものであるため、この中に
は微量の湿気を含んでいる。またMo(モリブデン)、
あるいはW(タングステン)棒からなる内接続線11
a、11bは、微量ながら表面が酸化している。更に、
図1の大径の石英ガラス管4と石英ガラス管13との溶
接して一体化する際には、少なからず酸水素バーナから
酸素が前記石英ガラス管4、13の中に混入する。
【0050】しかしながら、上記特定の構成とすること
によって、カーボンワイヤーの炭素成分が還元性の作用
をし、Mo(モリブデン)、あるいはW(タングステ
ン)棒からなる内接続線11a、11bの酸化の増大を
抑制することができ、その結果、これに伴うスパークの
発生を防止することができる。
【0051】また、例えば一般的な有形炭素部材を介し
て、発熱体と内接続線を接続使用とすると、前記炭素部
材と内接続線との熱膨張係数の差によって、高温下で良
好な接続状態が維持されない場合がある。しかし、第1
の実施形態では、石英ガラス管3の端部3a、3bの軸
線方向に、略平行に配列された複数本のカーボンワイヤ
ーが圧縮収納された部分に、カーボンワイヤー発熱体2
及び内接続線11a、11bが取り付けられるため、カ
ーボンワイヤー発熱体2によって、かかる部分が高温と
なってもこれらの接続が緩んでしまうことがなく、良好
な電気的接続状態が維持される。更に、カーボンワイヤ
ー発熱体2を用いているために、前記発熱体2から前記
石英ガラス管を介して、洗浄液、研磨液等の金属汚染を
防止することができる。
【0052】次に、図7に基づいて、第2の実施形態に
ついて説明する。なお、図7は棒状ヒータの斜視図であ
り、図1乃至図6に示された部材と同一、あるいは相当
する部材は同一の符号を付し、その詳細な説明は省略す
る。この実施形態は、図1に示された第1の実施形態と
比べて、大径石英ガラス管4を省略した点に特徴があ
る。すなわち、封止端子部10の石英ガラス管14は、
石英ガラスからなる二又キャップ17に取りつけられ、
前記二又キャップ17の取付け部17a、17bに前記
小径石英ガラス管3の端部3a、3bが取りつけられ
る。この第2の実施形態にかかる棒状ヒータ1は、前記
石英ガラス管14と二又キャップ17、取付け部17
a、17bと小径石英ガラス管3の端部3a、3bとを
溶接により結合し、一体化したものである。
【0053】このように、大径石英ガラス管4が省略さ
れているため、図1に示された第1の実施形態と比べ
て、発熱体封入部の熱容量を小さいものとすることがで
き、熱応答性の高いヒータを実現することができる。な
お、小径石英ガラス管3は、図7(a)に図示するよう
にU字状に特に限定されるものではなく、必要に応じて
U字状の小径石英ガラス管3の一端部3bの上方のみを
螺旋状に形成したものでもよく、また、その他特殊な形
状に形成しても良い。
【0054】尚、第2の実施形態の棒状ヒータにおける
製造手順は、原則的に次の通りである。すなわち、 小径の石英ガラス管3内へのカーボンワイヤー発熱体
2の配置製造(前記小径の石英ガラス管3の両端部にお
ける複数ワイヤーカーボン材Aとカーボンワイヤー発熱
体2との接続を含む)。 前記小径の石英ガラス管3の両端部3a、3bの端に
二又キャップ17の取付け部17a、17bを各々溶接
する(この場合には、予め前記二又キャップ17の取付
け部17a、17bとは反対側を図示よりも長く形成
し、かつその端部を封じた構造としておき、しかもこの
二又キャップ17の取付け部17a、17bの付近側壁
に図示しない枝管を内通するように接続しておく。そし
て、前記枝管から窒素ガス等を流しながら、酸水素バー
ナーで溶接する。その後に、図示の二又キャップ17の
如き形状に、取付け部17a、17bの反対側を切断す
る。)。 内接続線11a、11b及び外接続線12a、12b
の接続を行った封止端子部10の製造。 上記小径の石英ガラス管3の両端部に収容された複数
のワイヤーカーボン材Aへの封止端子部10の前記内接
続線11a、11bのつき差し接続。 前記封止端子部10の内接続線配置側端部と、前記二
又キャップの取付け部17a、17bと反対側の端部の
溶接(この場合には、前記と同様に窒素ガス等を流し
ながら行う。)。 最終的に、前記図示しない枝管から、前記小径の石英
ガラス管3及び封止端子部10内を1torrもしくは
2torr以下に減圧した後に、この枝管の接続側端部
を酸水素バーナーで加熱し封じると共に、枝管を排除す
ることによって行われる。
【0055】次に、図8、図9に基づいて、第3の実施
形態について説明する。なお、図8は棒状ヒータの側面
図であり、図9は図8に用いられている封止端子部の斜
視図である。また図中、図1乃至図7に示された部材と
同一、あるいは相当する部材は同一の符号を付し、その
詳細な説明は省略する。この実施形態は、封止端子部の
構成をより簡略化したものである。具体的に説明する
と、封止端子部20を構成するガラス管21は、即ち、
大径石英ガラス管4と融着してあるいは溶接して一体化
するガラス管21は、大径石英ガラス管4との融着側か
ら、石英ガラス部21a、グレイデッド(Graded) シー
ル部21b、タングステン(W)ガラス部21cによっ
て構成されている。そして、小径の石英ガラス管3内に
圧縮収納されているカーボンワイヤーに接続されるタン
グステン(W)からなる接続線22a、22bは、タン
グステン(W)ガラス部21cのピンチシール部21d
でピンチシールされる。
【0056】すなわち、ピンチシール部21dを、接続
線を構成するタングステン(W)の熱膨張係数に近いタ
ングステン(W)ガラスで形成すると共に、大径石英ガ
ラス管4との融着側を石英ガラスで形成した点に特徴が
ある。このように、ピンチシール部21dを、接続線を
構成するタングステン(W)の熱膨張係数に近いタング
ステン(W)ガラスで形成したため、接続線22a、2
2bの高温時熱膨張に伴うガラス部(ピンチシール部2
1d)の破損を防止することができる。また、棒状ヒー
タを半導体用のヒータとして用いる場合は、高純度の石
英ガラスである大径石英ガラス管4が用いられる。その
ため、大径石英ガラス管4と融着される石英ガラス管2
1(石英ガラス部21a)を、大径石英ガラス管4と同
等あるいは同一の石英ガラスとすることで、熱膨張に伴
う破損を防止することができる。また高純度の石英ガラ
スを用いることにより、金属汚染を防止することができ
る。
【0057】更に、石英ガラス部21aとタングステン
(W)ガラス部21cとを間にグレイデッド(Graded)
シール部21bを形成した点にも特徴がある。すなわ
ち、前記石英ガラス部21aと接する側を石英ガラス組
成もしくは、これと熱膨張係数が近似する材料とし、前
記Wガラス部21bと接する側に向け、SiO2 成分と
Wガラス成分が徐々に変化し、上記熱膨張係数をWガラ
スのそれにより近似するように傾斜分布させた材料から
なるグレイデッド(Graded) シール部21bを石英ガラ
ス部21aとタングステン(W)ガラス部21cとを間
に設けることにより、高温時熱膨張に伴うガラス管21
の破損を防止することができる。
【0058】このように、この実施形態は、第1の実施
形態の場合に比べて、封止端子部の構成をより簡略化す
ることができ、それに伴い部品の数の削減、作業工数を
削減することができる。また大径石英ガラス管4と融着
して、あるいは溶接して一体化するガラス管21を、大
径石英ガラス管4との融着側から、石英ガラス部21
a、グレイデッド(Graded) シール部21b、タングス
テン(W)ガラス部21cとしたため、高温時等におい
て破損を極力防止することができる。
【0059】尚、第3の実施形態の棒状ヒータにおける
製造手順は、原則的に次の通りである。すなわち、 小径の石英ガラス管3内へのカーボンワイヤー発熱体
2の配置製造(前記小径の石英ガラス管3の両端部にお
ける複数ワイヤーカーボン材Aとカーボンワイヤー発熱
体2との接続を含む)。 前記W接続線22a、22bをピンチシールで固定し
た封止端子部20の製造。 前記小径の石英ガラス管3の両端部3a、3bに収容
された複数のワイヤーカーボン材Aへの封止端子部10
の前記W接続線22a、22bのつき差し接続。 U字形状の前記小径の石英ガラス管3の屈曲部の外側
を前記一端封じの大径の石英ガラス管4の一端封じの側
内部と溶着させる。 前記一端封じの大径の石英ガラス管4の開放端と前記
封止端子部20の開放端の溶接(この場合には、予め前
記大径の石英ガラス管4の開放端付近側壁に、図示しな
い枝管を内通するように接続しておき、ここから窒素ガ
ス等を流し込みながら酸水素バーナーで溶接する)。 最終的に、前記図示しない枝管から、大径の石英ガラ
ス管4及び封止端子部20内を1torrもしくは2t
orr以下で減圧した後に、この枝管の接続側端部を酸
水素バーナーで加熱し封じると共に、枝管を排除するこ
とによって行われる。
【0060】次に、図10乃至図12に基づいて、第4
の実施形態について説明する。なお、図10は棒状ヒー
タの一部側面図であり、図11は図10に用いられてい
る石英ガラス体及び石英ガラス管を示す概略図である。
図12は製造方法を示す概略図である。また図中、図1
乃至図9に示された部材と同一、あるいは相当する部材
は同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。この
実施形態は、中実の石英ガラス体6の外周面に形成され
た溝6aにカーボンワイヤー発熱体2を収容した点に特
徴がある。
【0061】すなわち、この実施形態の棒状ヒータ1
は、ワイヤーカーボン材Aを圧縮収納した小径石英ガラ
ス管3a、3bの上方に、カーボンワイヤー発熱体2を
収容する溝6aが外周面に形成された石英ガラス体6を
一体的あるいは分離して設け、前記外周面にカーボンワ
イヤー発熱体2が取付けられた石英ガラス体6を、一端
が閉塞されかつ他端が開放された石英ガラス管4に収容
し、石英ガラス体6を石英ガラス管4で覆ったものであ
る。なお、図には第3の実施形態に示した封止端子20
を示したが、封止端子部は第1の実施形態に示した封止
端子10を用いることもできる。
【0062】前記石英ガラス体6は、図11(a)に示
すように、中実円柱体であって、その外周面には軸線に
沿って直線状に180°の間隔をおいて2つの溝6aが
設けられている。この溝6aは前記石英ガラス体6の頂
部にも形成され、カーボンワイヤー発熱体2は一の溝6
aから頂部の溝6aを通って他の溝6aに、引き回され
ている。なお、溝6aとして直線状のものを示したが、
特にこれに限定されるものではなく、石英ガラス体6の
外周面において螺旋状に形成されているものであっても
良い。この螺旋状の場合には、直線状の場合と比べて発
熱量を大きくすることができる。
【0063】石英ガラス管4は、第1、第3の実施形態
に用いたものを用いることができが、前記石英ガラス体
6を石英ガラス管4に収容した際、半径方向の空隙を極
力生じないものを用いるのが良い。このように、石英ガ
ラス管4と石英ガラス体6との間の空隙がほとんどない
場合には、棒状ヒータの機械的強度が増大する。
【0064】特に、前記石英ガラス体6の外周面と石英
ガラス管4の内周面とが、融着した場合には、棒状ヒー
タの機械的強度がより増大する。この融着方法につい
て、図12に基づいて説明する。まず、石英ガラス体6
の外周面の溝6aにカーボンワイヤー発熱体2を収容
し、カーボンワイヤー発熱体2の両端部に、小径石英ガ
ラス管3a、3bを複数のワイヤーカーボン材Aを用い
て固定した後に、この石英ガラス体6を石英ガラス管4
の開放端部から挿入する。挿入後、石英ガラス管4の外
周面の先端部から、後端部(封止端子部側)に向かっ
て、酸水素バーナ30によって、1300℃以上加熱
し、徐々に軟化融着させる。
【0065】このとき、石英ガラス管4及び石英ガラス
体6は、酸水素バーナ30に対して回転すると共に、石
英ガラス管4内部が100torr以下に減圧されてい
るため、外圧によって石英ガラス管4は径方向に収縮
し、石英ガラス管4は石英ガラス体6と融着する。この
ように、石英ガラス体6と石英ガラス管4とが融着によ
り一体化することによって、棒状ヒータの機械的強度が
より増大し、破損を防止することができる。
【0066】尚、第4の実施形態の棒状ヒータにおける
製造手順は、原則的に次の通りである。すなわち、 石英ガラス体6の外周面の溝6aにカーボンワイヤー
発熱体2を収容し、カーボンワイヤー発熱体2の両端部
に、小径石英ガラス管3a、3bを複数のワイヤーカー
ボン材Aを用いて固定した後に、この石英ガラス体6を
石英ガラス管4を開放端部から挿入する。 前記石英ガラス管4の開放端側に、これとほぼ同一の
形を有する一端封じの石英ガラス管(図示せず)を仮溶
接する(この場合には、前記石英ガラス管4の開放端付
近側壁に図示しない枝管を内通するように接続してお
き、ここからN2ガスを流しながら酸水素バーナーで溶
接する)。 前記枝管から前記石英ガラス管4内を100torr
以下に減圧しながらガラス管4の外周面の先端部から、
後端部(封止端子部側)に向かって、バーナー30によ
って、1300℃以上加熱し、徐々に軟化融着させる。 前記仮溶接した一端封じの石英ガラス管を切断等によ
って排除する。 予め、前述の第3の実施形態と同様に製造しておいた
W接続線22a、22bがピンチシールされた封止端子
部20の開放端を前記石英ガラス管の開放端に溶接する
(この場合、前記枝管からN2 ガスを流しながら酸水素
バーナーで溶接する)。 最終的に、前記図示しない枝管から、大径の石英ガラ
ス管4及び封止端子部20内を1torrもしくは2t
orr以下に減圧した後に、この枝管の接続側端部を酸
水素バーナーで加熱し封じると共に、枝管を排除するこ
とによって行われる。
【0067】また、前記石英ガラス体6を構成する石英
ガラス材として、その溶融軟化温度、即ち、1430℃
における粘性が3.0×1010ポイズ以上、より好まし
くは3.1×1010乃至3.4×1010ポイズ、の高粘
性石英ガラスを選択して使用する。前記石英ガラス体6
を構成する石英ガラスには、棒状ヒータ1の支持部材と
して、高温での安定した形状保持性、即ち所定温度での
耐熱変形性を備えることが必要とされるからである。ま
た、石英ガラス管4を構成する石英ガラス材は、石英ガ
ラス体6を構成する石英ガラス材と同じ材質でもよい
が、より好ましくは、その粘性が、石英ガラス体6の粘
性の0.05乃至0.85倍、特に好ましくは、0.3
5乃至0.55倍の範囲にある低粘性石英ガラスを使用
する。このように、石英ガラス体6の高粘性石英ガラス
に、石英ガラス管4の特定低粘性石英ガラスを組み合わ
せることにより、両者の融着時に過度の変形が生ずるこ
となく、しかも接合面に未融着部分が生ずることなく所
定形状に一体化することができる。
【0068】ここで、石英ガラス管4に用いる石英ガラ
スの粘性が、石英ガラス体6に用いる石英ガラスの粘性
の0.05倍より小さい場合は、融着時の粘性が低すぎ
るため、石英ガラス管4の一部が、石英ガラス体6の溝
6a内部に垂れ下がってしまい、溝6a内に収容配置さ
れているカーボンワイヤー発熱体2と接触する。そし
て、この接触部において、石英ガラス(SiO2 )とカ
ーボンワイヤー発熱体2の炭素(C)とが高温で反応し
て発熱体自体や溝6aの石英ガラスの劣化を招来し、こ
の結果、発熱体2の長さ方向における発熱ムラを生じさ
せたり、その耐久性を低下させる。したがって、石英ガ
ラス管4に用いる石英ガラスの粘性が、石英ガラス体6
に用いる石英ガラスの粘性の0.05倍以上が好まし
く、特に、石英ガラス体6に用いる石英ガラスの粘性の
0.35倍以上が好ましい。
【0069】また、石英ガラス管4に用いる石英ガラス
の粘性が、石英ガラス体6に用いる石英ガラスの粘性の
0.85倍より大きい場合は、完全な融着に高温かつ長
時間必要となり、カーボンワイヤーの劣化を招きかねな
い。したがって、石英ガラス管4に用いる石英ガラスの
粘性が、石英ガラス体6に用いる石英ガラスの粘性の
0.85倍以下が好ましく、特に、石英ガラス体6に用
いる石英ガラスの粘性の0.5倍以下が好ましい。
【0070】なお、上記第4実施形態において説明し
た、融着を第1、第3の実施形態に適用することができ
る。すなわち、大径の石英ガラス管4を小径の石英ガラ
ス管3に融着させて機械的強度を増大させることができ
る。
【0071】また、図13(a)に示すように細長平板
状の第1の石英ガラス板31と、一面にカーボンワイヤ
ー発熱体が収納されるU字状の溝32aが形成された細
長平板状の第2の石英ガラス板32とを、図13(b)
に示すように重ね、その後、図13(c)に示すように
融着するすることにより、カーボンワイヤー発熱体2を
封入した発熱部を一体化し、前記カーボンワイヤー発熱
体2の両端に小径の石英ガラス管3a、3bをワイヤー
カーボン材Aを用いて固定したのち、W接続線22a、
22bがピンチシールされた前述の第1、3実施形態と
同等の封止端子部10(20)を同様に溶接し、図13
(d)に示す細長平板状の棒状のヒータとしても良い。
このように一体化した細長平板状の棒状のヒータとする
ことにより、発熱部をより高強度化することができる。
【0072】次に、図14に基づいて、第5の実施形態
について説明する。なお、図14は第5の実施形態にか
かる棒状ヒータの一部断面図である。この実施形態は、
接続線41a、41bを別々の空間に配置した点に特徴
がある。即ち、前記封止端子部42を構成する石英ガラ
ス管43、43が独立して2個存在し、各々が石英ガラ
ス部、グレイデッドシール部、タングステンガラス部4
3aによって構成され、接続線41a、41bはタング
ステンガラス部でシールされると共に、前記石英ガラス
部43、43がカーボンワイヤー発熱体2を封入する小
径ガラス管44と融着されている。
【0073】このように、封止端子部42を構成する石
英ガラス管43、43を独立して2個設け、接続線41
a、41bを別々の空間に配置したため、接続線41
a、41bの間のグロー放電をより確実に防止すること
ができる。また、石英ガラス管43、43が、石英ガラ
ス部、グレイデッドシール部、タングステンガラス部4
3aによって構成されているため、熱膨張による破損を
極力低減することができる。なお、カーボンワイヤー発
熱体2を封入している小径ガラス管44を更に大径ガラ
ス管で覆っても良い。また、図14に示すように、カー
ボンワイヤー発熱体2を封入する小径ガラス管44の端
部、すなわちワイヤーカーボン材Aを収容する部分は、
ワイヤーカーボン材Aの本数によって、その径を大きく
しても良い。更に、封止端子部42を構成する石英ガラ
ス管43、43の両者を1つの固定部材に固定すること
によって、強固な構造とすることができる。
【0074】第5の実施形態の棒状ヒータにおける製造
手順は、原則的に次の通りである。すなわち、 W(タングステン)からなる接続線41a、41bの
端部にW(タングステン)ガラス棒を溶かし、その部分
にW(タングステン)ガラスの肉盛りを行う。 W(タングステン)ガラスが肉盛りされた接続線41
a、41bを封止端子部42を構成する石英ガラス管4
3、43の内部に挿入し、W(タングステン)ガラスの
肉盛部を石英ガラス管43、43のタングステンガラス
部43aに位置させ、融着させる。 接続線41a、41bの端部にリード線45を銀ろう
付け、あるいはスパーク溶接する。その後、熱収縮チュ
ーブ46をリード線45の下端部から接続線41a、4
1bの端部まで引き上げる。その後、熱を加えて、接続
線41a、41bの端部及び接続線41a、41bとリ
ード線45との接続部を前記熱収縮チューブ46で覆
う。これによって、封止端部42が完成する。 次に、小径ガラス管44内部にカーボンワイヤー発熱
体2を配置する。また、前記小径ガラス管44の端部に
ワイヤーカーボン材Aに圧縮収納し、カーボンワイヤー
発熱体2の端部をワイヤーカーボン材A間に収容する。 そして、封止端部を構成する1つの石英ガラス管43
の開放端を前記石英ガラス管44の開放端に溶接する
(この場合、図示しない前記枝管からN2 ガスを流しな
がら酸水素バーナーで溶接する)。同様にして、封止端
部を構成する他の石英ガラス管43の開放端を前記石英
ガラス管44の開放端に溶接する。 最終的に、前記図示しない枝管から、石英ガラス管4
4及び封止端子部内を1torrもしくは2torr以
下に減圧した後に、この枝管の接続側端部を酸水素バー
ナーで加熱し封じると共に、枝管を排除することによっ
て行われる。
【0075】次に、図15に基づいて、本発明にかかる
板状ヒータの実施形態について説明する。図15に示さ
れている板状ヒータ51は、加熱面が円形平板状に形成
されており、石英ガラス支持体52内にカーボンワイヤ
ー発熱体53が封入された構造になっている。前記カー
ボンワイヤー発熱体53としては、複数本のカーボンフ
ァイバーを束ねたファイバー束を複数束用いてワイヤー
状に編み込んだもの等が用いられる。また、前記カーボ
ンワイヤー発熱体53は石英ガラス支持体52の面に、
いわゆる渦巻き形状に配置されている。その配線パター
ンは、任意に変更してもよく、これに限定されるもので
はない。
【0076】また、前記石英ガラス支持体52は、前記
カーボンワイヤー発熱体53の周辺部に実質的に中空の
空間部54が形成されており、この空間部54を除いて
融着一体化された構造となっている。この石英ガラス支
持体52は、カーボンワイヤー発熱体53が内部に収容
される溝を上面に形成した板状石英ガラス部材(主部
材)52bと、前記溝を上から封止するための蓋部を構
成する板状石英ガラス部材(封止用蓋部材)52aとか
ら形成される。すなわち、石英ガラス支持体52は、板
状石英ガラス部材(主部材)52bと蓋部を構成する石
英ガラス部材(封止用蓋部材)52aとを、カーボンワ
イヤー発熱体53を前記溝内に配設し、前記溝内を非酸
化雰囲気とした後、両部材の接合面で融着することによ
って、作製される。
【0077】前記カーボンワイヤー発熱体53の具体例
としては、直径5乃至15μmのカーボンファイバー、
例えば、直径7μmのカーボンファイバーを約350本
程度束ねたファイバー束を9束程度用いて直径約2mm
の編紐、あるいは組紐形状に編み込んだものを用いるの
が好ましい。これによって、発熱体としての高温時の引
張強度が確保され、またカーボンファイバーの密着性が
その長さ方向において均一になり、よって長さ方向での
発熱ムラが低減される。
【0078】ここで、複数本束ねるカーボンファイバー
の各々の直径を5〜15μmとしたのは、5μm未満で
は1本1本のファイバーが弱く、これを束ねて所定の縦
長形状に編み込んだ発熱体とすることが困難となる。ま
た、ファイバーが細いため、所定の抵抗値を得るための
ファイバー本数が多くなり実用的でない。また、15μ
mを超える場合には、柔軟性が悪く複数本束ねたカーボ
ンファイバー束を編み込むことが困難なばかりか、カー
ボンファイバーが切断され、強度が著しく低下する、と
いった不具合が生ずる。前記の場合において、ワイヤー
の編み込みスパンは2乃至5mm程度であり、カーボン
ファイバーによる表面の毛羽立ちは0.5乃至2.5m
m程度である。
【0079】なお、前記毛羽立ちとは、図3の符号aに
示すように、カーボンファイバーが切断されたものの一
部が、カーボンワイヤーの外周面から突出したものであ
る。このようなカーボンワイヤー発熱体と、後述する封
止端子を組み合わせることによって、前記カーボンワイ
ヤー発熱体は、前記石英ガラス支持体とこの毛羽立ち部
分によって接触された構造となるため、高温下での部分
的劣化が防止され、長さ方向での発熱ムラがなく、結
果、面内均熱性に優れたものであり、かつ極めてコンパ
クトな好適なヒータを提供することができる。
【0080】本発明の板状ヒータ51においては、この
ようなカーボンワイヤー発熱体53を複数本用いても良
く、複数本用いた場合は、発熱特性に関わる品質をより
安定させることができる。発熱性状の均質性、耐久安定
性等の観点及びダスト発生回避上の観点から、前記カー
ボンファイバーは、高純度であることが好ましく、特
に、板状ヒータ51が、半導体製造プロセスにおけるウ
エハ等の熱処理用に用いられるものである場合には、カ
ーボンファイバー中に含まれる不純物量が灰分(日本工
業規格JISR 7223−1979)として10pp
m以下であることが好ましい。さらに好ましくは3pp
m以下である。このようなカーボンワイヤー発熱体と後
述する封止端子を組み合わせることによって、前記カー
ボンワイヤー発熱体から封止端子を構成する各石英ガラ
ス製部材への不純物の熱拡散を防止することができ、結
果、石英ガラス部材の失透・劣化を防止し、封止端子の
耐用寿命を向上せしめることができる。
【0081】上記カーボンワイヤー発熱体は、上記5〜
15μmのカーボンファイバーを100〜800本を束
ねて、この束を3本以上、好ましくは6〜12本束ねて
ワイヤー形状やテープ形状のような縦長形状に編み込ん
だものであることが好ましい。カーボンファイバーを束
ねる本数が100本未満では所定の強度と抵抗値を得る
ために6〜12束では足りなくなり、編み込みが困難で
ある。また、本数が少ないために部分的な破断によって
編み込みがほぐれ、形状を維持することが困難となる。
また、前記本数が800本を超えると、所定の抵抗値を
得るために束ねる本数が少なくなり、編み込みによるワ
イヤー形状の維持が困難となる。
【0082】さらに、上記カーボンワイヤー発熱体は、
1000℃での抵抗値を1〜20Ω/m・本とすること
が好ましい。その理由は、一般的な半導体製造装置用加
熱装置において、従来からのトランス容量にマッチング
させる必要があるからである。すなわち、抵抗値が20
Ω/m・本を超える場合には、抵抗が大きいためヒータ
長を長くとることができず、端子間で熱が奪われて温度
むらが生じ易くなる。一方、抵抗値が1Ω/m・本未満
の場合には、反対に抵抗が低いためヒータ長を必要以上
に長くとらなければならず、カーボンワイヤーやカーボ
ンテープのような細長の発熱体の組織むらや雰囲気のむ
らにより温度のばらつきが生じる虞れが大きくなる。
尚、上記カーボンワイヤー発熱体の1000℃での電気
抵抗値は、上記特性をより高い信頼性で得るためには、
2〜10Ω/m・本とすることがより好ましい。
【0083】前記カーボンワイヤー発熱体53の端子線
53a、53bは、例えば主部材52bに形成された直
径10mmの穴52cから、ヒータ面51aと垂直に引
き出されている。そして、前記端子線53a、53bは
小径の石英ガラス管55a、55b内に収納され、前記
端子線53a、53bは各々小径の石英ガラス管55
a、55b内全体において、ワイヤーカーボン材Aによ
って圧縮収納されている。すなわち、カーボンワイヤー
発熱体53の端子線53a、53bは、各々小径の石英
ガラス管55a、55bの内全体においてこの軸線方向
と略平行に複数本配置されたワイヤーカーボン材Aによ
って同管内で圧縮収納されている。なお、この圧縮収納
は、小径の石英ガラス管55a、55bの先端部分に限
定されず、同管の全体に長いワイヤーカーボン材Aが配
置されることによってなされていても良い。また、前記
ワイヤーカーボン材Aとしては上述した第1の実施形態
と同様に、上記カーボンワイヤー発熱体と同等のものを
用いることができる。
【0084】また、前記小径の石英ガラス管55a、5
5bの外側には大径の石英ガラス管56が配され、その
一端はカーボンワイヤー発熱体53の端子線53a、5
3bが導出される穴52cを囲うように溶接され、外気
と閉塞するよう固定されている。なお、大径石英ガラス
管56の側部には、カーボンワイヤー発熱体53の酸化
を防ぐためのN2 ガスを導入する枝パイプ56aが設け
られている。なお、前記枝パイプ56aはヒ−タ内部、
及び端子内部を減圧する際にも用いられる。
【0085】次に、封止端子60について説明する。封
止端子60は、小径石英ガラス管55a、55b内に収
納されているカーボンワイヤー発熱体53の端子線53
a、53bと接続される内接続線61a、61bと、図
示しない電源に接続される外接続線62a、62bと、
前記大径石英ガラス管56に挿入できる、あるいは前記
大径石英ガラス管56を挿入できる径を有する石英ガラ
ス管63と、前記石英ガラス管63の内壁と密着してに
収納される石英ガラス体64と、前記石英ガラス体64
の外周面に形成された内外接続線を保持する溝(図示せ
ず)と、石英ガラス体64の外周面に保持された内外接
続線を電気的に接続する導電箔であるMo(モリブデ
ン)箔65a、65bと、前記石英ガラス管63の端部
を閉塞する閉塞部材66とから構成されている。
【0086】なお、前記大径石英ガラス管56と石英ガ
ラス管63は、径を同一とし、各々の端面で溶着するこ
ともできる。また、前記石英ガラス体64は、中実体で
あってもよくまた中空体であってもよい。
【0087】ここで、前記内接続線61a、61b及び
外接続線62a、62bはMo(モリブデン)、あるい
はW(タングステン)棒からなり、その直径は1mm乃
至3mmに形成されている。前記内接続線61a、61
b及び外接続線62a、62bの直径は、必要に応じて
適宜選択することができるが、直径が1mmより小さい
場合には、電気抵抗が高くなるため好ましくない。また
直径が大きい場合には、端子自体が大きくなるため好ま
しくない。
【0088】なお、内接続線61a、61bは、小径石
英ガラス管55a、55b内に圧縮収納されている端子
線63a、63bに差し込むことで容易に接続ができる
ように、その先端部は尖っている。この場合、差し込む
深さは、端子53a、53bとの物理的かつ電気的結合
性を良好なものとするためには10mm以上であること
が好ましい。
【0089】また、内接続線61a、61b及び外接続
線62a、62bの端部は、前記石英ガラス体64の外
周面に形成された内外接続線を保持する石英ガラス体6
4の溝(図15に図示せず、図6の溝14に相当)に収
納され、収納した際内接続線61a、61b及び外接続
線62a、62bの外周面が石英ガラス体64の外周面
から余り突出しないように形成されている。
【0090】また、内接続線61a、61bと外接続線
62a、62bとは、石英ガラス体64の溝に収納した
状態にあっては、石英ガラス体64によって電気的に絶
縁され、後述する導電箔であるMo(モリブデン)箔6
5a、65bによって電気的に導通される。前記Mo
(モリブデン)箔65a、65bは、前記内接続線61
aと外接続線62aとを、また前記内接続線61bと外
接続線62bとを電気的に接続するために、石英ガラス
体64の外周面に沿うように取り付けられている。な
お、Mo箔65aとMo箔65bとは、電気的なショ−
トを避けるため一定の間隔Sが設けられている。また、
導電箔として、Mo箔を用いているが、この他タングス
テン(W)箔などを用いることができるが、Mo箔を用
いることがこの高い柔軟性の点から好ましい。
【0091】また、前記石英ガラス管63との端部を閉
塞する閉塞部材66として、Al23 粉を主成分とし
たセメント部材が装填されている。このセメント部材
は、アルミナ粉に水を添加し、200℃で乾燥固化した
ものである。前記したMo箔65a、65bは350℃
以上で酸素または湿気と反応し酸化物となり、この酸化
物に変化する際、体積膨張する。この閉塞部材66は、
外気と遮断することにより、Mo箔65a、65bの体
積膨張を防止し、石英ガラス管63の破損を防止するた
めに設けられている。
【0092】閉塞部材として、前記したセメント(Al
23 質)部材以外に、樹脂やSiO2 微粉を用いたセ
メントを使用することができるが、耐熱性や乾燥時のク
ラック発生を抑制する観点からAl23 粉を主成分と
したセメント部材を用いるのが好ましい。
【0093】次に、この封止端子60の製造方法につい
て説明する。まず、所定の熱処理により発生ガスを除去
したMo箔65aと内接続線61a及び外接続線62a
をスポット溶接する。すなわち、外接続線62a、内接
続線61aと幅8mmで厚さ35μmのMo箔65aと
を接続、固定する。同様に、Mo箔65bと内接続線6
1b及び外接続線62bをスポット溶接する。そして、
前記接続された外接続線62a、内接続線61aが、前
記石英ガラス体64の外周面に形成された内外接続線を
保持する溝に収納されるように組み付ける。そして、こ
の組付けられた石英ガラス体64を脱気しやすいように
最終封止端子の長さより長く成形した石英ガラス管63
の内部に挿入する。
【0094】挿入後、石英ガラス体64が位置する部分
を、前記石英ガラス管63の外側から酸水素酸バ−ナ−
で加熱し、石英ガラス管63を軟化させる。このとき、
前記石英ガラス管63の内部は減圧されているため、大
気圧によって石英ガラス管63は石英ガラス体64と密
着すると共に、融着される。そして、前記石英ガラス管
63の外接続線62a側の端部にセメント部材66を装
填し、閉塞する。前記セメント部材66を乾燥固化させ
た後、上部から真空ポンプにより脱気し、長めに作った
石英ガラス管63の内部を真空にする。
【0095】以上の工程によって製造された封止端子で
は、内接続線61a、61b側と外接続線62a、62
b側との間においてガスなどがリ−クすることがなく、
内接続線61a、61b側と外接続線62a、62b側
とが分離される。
【0096】次に、前記製造方法によって製作された封
止端子を、板状ヒ−タ51に取り付ける方法について説
明する。 1)まず、枝パイプ56aにN2 を流しながら大径石英
ガラス管56を石英ガラス支持体52を構成する主部材
52bに溶接、取り付ける。この際、割れ防止のため適
宜アニール処理を行う。 2)小径石英ガラス管55a、55b中にヒモを用いて
複数のワイヤ状カーボンの端子線53a、53bを引張
り込む。そして、この小径石英ガラス管55a、55b
を主部材52cの取付け用穴52cに挿入する。なお、
ワイヤ状カーボンの端子線53a、53bは、小径石英
ガラス管55a、55bの内部すべてに導き複数のワイ
ヤーカーボン材Aによって圧縮収納される。これによっ
て、スパーク発生をより効果的に防止することができ
る。 3)各部材を図15のように配置して、枝パイプ56a
からN2 ガスを導入してカーボンワイヤー発熱体53、
端子線53a、53bの酸化を防ぎながら、主部材52
aの下部に、大径石英ガラス管56を溶接する。 4)大径石英ガラス管56の下から、前記した方法によ
り製作された封止端子60を挿入し、内側接続線61
a、61bを前記端子線53a、53bに差し込み、電
気的に接続する。 5)枝パイプ56aからN2 を導入しながら、大径石英
ガラス管56と封止端子接合部分を融着することによ
り、封止端子を取り付ける。 6)その後、枝パイプ56aから真空引きし、ヒータ内
部を減圧する。その後、枝パイプ56aを火炎で丸めて
封着し、枝パイプ56aを取ることによって、封止端子
60の取付けが完了する。
【0097】また、上記実施形態では、いずれにおいて
も各部材に石英ガラスを用いた場合について説明した
が、使用目的、用途に応じて、高珪酸ガラス(high sil
ica glass)、硼珪酸ガラス(borosilicate glass) 、ア
ルミノケイ酸ガラス(aluminosilicate glass)、ソーダ
石灰ガラス(sula-lime glass)、鉛ガラス(lead glas
s) 等のガラス材を用いることができる。上記ガラス材
からなる部材は、例えば半導体ウエハの洗浄工程あるい
は研磨工程で用いられる各種液体を低温度(例えば10
0℃以下)に加熱、制御する際のヒータ部材としても用
いることができる。
【0098】
【発明の効果】以上のように本発明にかかるヒータは、
カーボンワイヤー発熱体を用いているため、半導体製造
工程等に用いても、洗浄液、研磨液等を金属汚染を防止
することができ、しかも機械的強度が強く、洗浄液、研
磨液を収容する貯液槽に直接入れても破損を極力防止す
ることができるため、洗浄液、研磨液を収容する貯液槽
に直接入れ、液体を昇温させるのに適している。特に、
上述した所定のカーボンワイヤー発熱体を所定の石英ガ
ラス体で真空囲繞した構造によれば、より急速な昇降温
制御を可能とし、かつヒータの長さ方向の均一な発熱を
可能せしめ、しかも耐用寿命の長い、棒状、板状ヒータ
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる棒状ヒータの第1の実
施形態を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1の接続線とカーボンワイヤー発熱
体との接続関係を示す断面図であり、(a)は縦断面
図、(b)は横断面図である。
【図3】図3は、図1の棒状ヒータに用いられているカ
ーボンワイヤー発熱体、ワイヤーカーボン材を示す平面
図である。
【図4】図4は、図1の棒状ヒータに用いられている封
止端子を示す斜視図である。
【図5】図5は、図1の棒状ヒータに用いられている接
続線と導電箔との接続関係を示す図であって、(a)は
平面図、(b)は側面図である。
【図6】図6は、図4の封止端子に用いられている石英
ガラス体を示す斜視図である。
【図7】図7は、本発明にかかる棒状ヒータの第2の実
施形態を示す図であって、(a)は全体斜視図、(b)
は要部分解斜視図である。
【図8】図8は、本発明にかかる棒状ヒータの第3の実
施形態を示す一部側面図である。
【図9】図9は、図8の棒状ヒータに用いられている封
止端子を示す斜視図である。
【図10】図10は、本発明にかかる棒状ヒータの第4
の実施形態を示す斜視図である。
【図11】図11は、図10に示す石英ガラス体及び石
英ガラス管を示す図であって、(a)は石英ガラス体を
示す斜視図、(b)は石英ガラス管を示す断面図であ
る。
【図12】図12は、図10に示す石英ガラス体と石英
ガラス管の融着を説明するための概略図である。
【図13】図13は、本発明にかかる棒状ヒータの第2
の実施形態の変形例を示す図であって、(a)乃至
(d)は製造工程を示す図である。
【図14】図14は、本発明にかかる棒状ヒータの第5
実施形態を示す一部断面図である。
【図15】図15は、本発明にかかる板状ヒータの実施
形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 棒状ヒータ 2 カーボンワイヤー発熱体 3 小径の石英ガラス管 3a 小径の石英ガラス管の開放端部 3b 小径の石英ガラス管の開放端部 4 (大径の)石英ガラス管 5 固定部 6 石英ガラス体 6a 溝 10 封止端子 11a 内接続線 11b 内接続線 12a 外接続線 12b 外接続線 13 石英ガラス管 14 石英ガラス体 14a 溝 15a Mo(モリブデン)箔 15b Mo(モリブデン)箔 17 二又キャップ 17a 取付け部 17b 取付け部 20 封止端子 21 石英ガラス管 21a 石英ガラス部 21b グレイデッド(Graded) シール部 21c タングステン(W)ガラス部 21d ピンチシール部 22a 接続線 22b 接続線 31 平板状の第1の石英ガラス体 32 平板状の第2の石英ガラス体 32a 溝 41a 接続線 41b 接続線 42 封止端子 43 石英ガラス管 44 小径石英ガラス管 45 リード線 46 熱収縮チューブ 51 板状ヒータ 52 石英ガラス支持体 53 カーボンワイヤー発熱体 53a 端子線 53b 端子線 56 大径石英ガラス管 60 封止端子 61a 内接続線 61b 内接続線 62a 外接続線 62b 外接続線 63 石英ガラス管 64 石英ガラス体 66 閉塞部材 A ワイヤーカーボン材 S 隙間 a 毛羽立ち
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金 富雄 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番 地 東芝セラミックス株式会社 小国製 造所内 (72)発明者 永田 智浩 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番 地 東芝セラミックス株式会社 小国製 造所内 (72)発明者 齋藤 紀彦 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番 地 東芝セラミックス株式会社 小国製 造所内 (72)発明者 山村 茂 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番 地 東芝セラミックス株式会社 小国製 造所内 (72)発明者 中尾 賢 神奈川県相模原市田名2954−10 (72)発明者 斎藤 孝規 神奈川県相模原市大島2736 (72)発明者 長内 長栄 神奈川県相模原市清新8−1−14−605 (72)発明者 牧谷 敏幸 東京都昭島市東町2−1−22−101 (56)参考文献 特開2000−82573(JP,A) 特開 平10−53926(JP,A) 米国特許2233150(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 3/10 H05B 3/14 H05B 3/44 H05B 3/78

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大径ガラス管と、前記大径ガラス管内に
    封入され両端部を有するカーボンワイヤー発熱体と、圧
    縮されたワイヤーカーボン部材が充填され該圧縮された
    ワイヤーカーボン部材が前記カーボンワイヤー発熱体の
    両端部を挟持する状態の小径ガラス管部と、前記圧縮さ
    れたワイヤーカーボン部材に挟持された電力供給用の接
    続線を有する封止端子部を含み、 前記接続線と前記カーボンワイヤー発熱体は前記ワイヤ
    ーカーボン部材を介して互いに電気的に接続されている
    ことを特徴とするヒータ。
  2. 【請求項2】 両端部を有するカーボンワイヤー発熱体
    と、圧縮されたワイヤーカーボン部材が充填され該圧縮
    されたワイヤーカーボン部材が前記カーボンワイヤー発
    熱体の両端部を挟持して前記カーボンワイヤー発熱体を
    封入する小径ガラス管部と、前記圧縮されたワイヤーカ
    ーボン部材に挟持された電力供給用の接続線を有する封
    止端子部を含み、 前記接続線と前記カーボンワイヤー発熱体は前記ワイヤ
    ーカーボン部材を介して互いに電気的に接続されている
    ことを特徴とするヒータ。
  3. 【請求項3】 前記大径ガラス管及び小径ガラス管のい
    ずれもが石英ガラス材からなることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載されたヒータ。
  4. 【請求項4】 板状ガラス体と、前記板状ガラス体内に
    封入され両端部を有するカーボンワイヤー発熱体と、圧
    縮されたワイヤーカーボン部材が充填され該圧縮された
    ワイヤーカーボン部材が前記カーボンワイヤー発熱体の
    両端部を挟持する状態の小径ガラス管部と、前記圧縮さ
    れたワイヤーカーボン部材に挟持された電力供給用の接
    続線を有する封止端子部を含み、 前記接続線と前記カーボンワイヤー発熱体は前記ワイヤ
    ーカーボン部材を介して互いに電気的に接続されている
    ことを特徴とするヒータ。
  5. 【請求項5】 前記板状ガラス体が石英ガラス材からな
    ることを特徴とする請求項4に記載されたヒータ。
  6. 【請求項6】 前記ワイヤーカーボン部材と前記カーボ
    ンワイヤー発熱体は圧縮状態で保持され前記小径ガラス
    管部の軸線に略平行に延長していることを特徴とする請
    求項1乃至請求項5のいずれかに記載されたヒータ。
  7. 【請求項7】 前記ワイヤーカーボン部材と前記カーボ
    ンワイヤー発熱体はそれぞれ複数のカーボン繊維を束ね
    て一本のカーボン繊維束としそのようなカーボン繊維束
    を複数本編み上げてなる編紐または組紐であることを特
    徴とする請求項6に記載されたヒータ。
  8. 【請求項8】 前記小径ガラス管部は一本又は数本のカ
    ーボンワイヤー発熱体を収容し、複数本のワイヤーカー
    ボン部材で充填されていることを特徴とする請求項6ま
    たは請求項7のいずれかに記載されたヒータ。
  9. 【請求項9】 前記ワイヤーカーボン部材と前記カーボ
    ンワイヤー発熱体は互いに同一の構成材料によって形成
    されており、前記ワイヤーカーボン部材の数は前記カー
    ボンワイヤー発熱体は5倍以上であることを特徴とする
    請求項8に記載されたヒータ。
  10. 【請求項10】 前記封止端子部はガラス部、グレイデ
    ィッド・シール部、タングステンガラス部を含むガラス
    管から構成され、前記接続線はタングステンガラス部で
    ピンチ・シールされるとともに、前記ガラス部は前記小
    径あるいは大径ガラス部に融着されていることを特徴と
    する請求項1乃至請求項9のいずれかに記載されたヒー
    タ。
  11. 【請求項11】 前記ガラス部が石英ガラス材からなる
    ことを特徴とする請求項10に記載にされたヒータ。
  12. 【請求項12】 前記封止端子部はカーボンワイヤー発
    熱体と電気的に接続される内接続線と、電力が供給され
    る外接続線と、前記内接続線と前記外接続線をそれぞれ
    保持する複数の溝が外周面に形成されたガラス体と、前
    記内接続線と前記外接続線を電気的に接続する導電箔
    と、前記内接続線と前記外接続線の先端部が前記ガラス
    体から突出した状態で内部に収納すると共に前記ガラス
    体の外周面と融着されるガラス管と、前記ガラス管の一
    端部を閉塞する閉塞部とから構成され、前記ガラス管の
    他端部がカーボンワイヤー発熱体を封入する小径ガラス
    管、大径ガラス管、あるいは板状ガラス体と融着される
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記
    載のヒータ。
  13. 【請求項13】 前記ガラス体が石英ガラス材からなる
    ことを特徴とする請求項12に記載されたヒータ。
  14. 【請求項14】 前記小径ガラス管部が前記カーボンワ
    イヤー発熱体を封入するU字状あるいは螺旋状の小径ガ
    ラス管と一体物であることを特徴とする請求項1乃至請
    求項3のいずかに記載されたヒータ。
  15. 【請求項15】 前記小径のガラス管部と、カーボンワ
    イヤー発熱体を封入するU字状或いは螺旋状の小径のガ
    ラス管とを大径のガラス管で覆ったことを特徴とする請
    求項14に記載されたヒータ。
  16. 【請求項16】 前記カーボンワイヤー発熱体を収容す
    る溝が外周面に形成された中実のガラス体の下方に、前
    記ワイヤーカーボン部材が圧縮収納された小径ガラス管
    を一体もしくは分離して配置するとともに、前記外周面
    にカーボンワイヤー発熱体が取付けられた中実のガラス
    体と小径ガラス管を大径のガラス管で覆い、前記中実の
    ガラス体の外周面と大径ガラス管とが融着されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載されたヒータ。
  17. 【請求項17】 前記大径ガラス管、小径ガラス管及び
    中実のガラス体が石英ガラス材からなることを特徴とす
    る請求項16に記載されたヒータ。
  18. 【請求項18】 前記カーボンワイヤ発熱体を封入する
    溝が一面に形成された細長平板状の第一のガラス体と、
    第一のガラス体と融着され前記溝を閉塞する第二のガラ
    ス体とによって構成されることを特徴とする請求項1に
    記載されたヒータ。
  19. 【請求項19】 前記封止端子部を構成するガラス管が
    独立して2個存在し、各々がガラス部、グレイデッドシ
    ール部、タングステンガラス部によって構成され、接続
    線はタングステンガラス部でシールされると共に、前記
    ガラス部がカーボンワイヤー発熱体を封入する小径ある
    いは大径ガラス管と融着されることを特徴とする請求項
    1乃至請求項9のいずれかに記載されたヒータ。
  20. 【請求項20】 前記ガラス管及びガラス部が石英ガラ
    ス材からなることを特徴とする請求項19に記載された
    ヒータ。
  21. 【請求項21】 前記ガラス体が複数の板状もしくは湾
    曲板状のガラスを対向面で融着一体化させたものであ
    り、少なくとも1つの板状ガラス体の一面に配線用溝を
    形成しそこにカーボンワイヤー発熱体を配置し、この配
    線用溝以外の面部で他の板状ガラス体と融着一体化され
    ていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載
    されたヒータ。
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