JP3415797B2 - 洗剤組成物 - Google Patents
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る。
れており、例えば特表平1−501486号公報には、
特定の2種以上のプロテアーゼを用いた洗剤組成物が開
示されている。しかしながら、低温洗濯条件下では酵素
活性が低下するため、満足できる洗浄性能が得られず、
特に靴下汚れや衿汚れ等のタンパク質が関与する汚れに
対しては顕著である。また、特開昭62−68898号
公報には亜硫酸塩類により酵素を安定化した洗剤組成物
が開示されているが、このような組成においても酵素の
失活と、低温において洗浄性能との両方を満足させるも
のではなかった。
失活が殆ど無く、低温洗濯条件下での洗浄性に優れ、特
に靴下汚れ等の蛋白質が関与する汚れに対して効果的な
洗剤組成物を提供することにある。
×10-3μg/mPU・min以上のプロテアーゼ (d)10℃におけるα−ケラチン分解活性が0.09
×10-3μg/mPU・min未満のプロテアーゼ を含有し、(c)+(d)=0.01〜0.5重量%
(酵素原末として)、(c)/(d)=1/5〜5/
1、〔(c)+(d)〕/(b)=1/100〜1/2
(酵素原末としての重量比)である洗剤組成物を提供す
る。
オン界面活性剤を含有する。例えば、アルキルベンゼン
スルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸
塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、
脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸
塩、α−スルホ脂肪酸塩又はそのエステル等が挙げられ
るが、特にアルキル基の炭素数10〜20のアルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、炭素数8〜18(好ましくは10
〜14)のアルキル硫酸塩、炭素数8〜18(好ましく
は10〜14)のアルキルエーテル硫酸塩、炭素数8〜
18(好ましくは10〜18)のヤシ或いは牛脂由来の
脂肪酸塩が好ましい。アルキルエーテル硫酸塩の好まし
いエチレンオキサイド平均付加モル数は1〜20、より
好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜5である。塩
としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩が
好ましい。(a)成分の配合量は、洗浄性、泡立ち性の
点で、組成物中に15〜40重量%、好ましくは20〜
40重量%である。
素の失活を防ぐ為に、(b)成分として塩素捕捉剤を含
有する。具体的には1級アミン、2級アミン、アルカノ
ールアミン等のアミン類、過酸化水素、過炭酸ナトリウ
ム、過硼酸ナトリウム等の無機過酸化物、亜硫酸塩等の
還元剤等が挙げられるが、中でも、組成物中の安定性及
び洗濯浴中の酵素の安定化効果から亜硫酸塩が好まし
い。(b)成分は、酵素の安定性の点から、組成物中に
0.5〜5重量%、好ましくは0.5〜2重量%配合さ
れる。
るα−ケラチン分解活性が0.09×10-3μg/mP
U・min以上、好ましくは0.10×10-3μg/m
PU・min以上、より好ましくは0.12×10-3μ
g/mPU・min以上、更に好ましくは0.13×1
0-3μg/mPU・min以上で、好ましくは30℃に
おけるα−ケラチン分解活性が0.40×10-3μg/
mPU・min以上、より好ましくは0.44×10-3
μg/mPU・min以上、更に好ましくは0.47×
10-3μg/mPU・min以上のプロテアーゼを使用
する。
ケラチン分解活性が0.09×10 -3μg/mPU・m
in未満、好ましくは0.07×10-3μg/mPU・
min未満で、好ましくは30℃におけるα−ケラチン
分解活性が0.40×10-3μg/mPU・min未
満、より好ましくは0.35×10-3μg/mPU・m
in未満、更に好ましくは0.30×10-3μg/mP
U・min未満、特に好ましくは0.20×10-3μg
/mPU・min未満のプロテアーゼを使用する。
i)に示すカゼイン分解活性1mPU当たり1分間にα
−ケラチンから生成する可溶性蛋白分解物(チロシンに
換算)として表した。即ち、下記(i)〜(iii)の方法
で測定したものである。
イオン交換水で洗浄した。この角質1gを8Mの尿素、
25mMのβ−メルカプトエタノールを含む50mMト
リス−塩酸緩衝液(pH8.0)の20〜50mlに懸
濁し、一晩攪拌した。膨潤した角質をテフロンホモジナ
イザーで十分にすりつぶした後、30,000×gで3
0分間遠心分離した。遠心分離により得られた上澄み液
をろ紙(ワットマン社製No.2)でろ過し、ろ液を5
0mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)に対し透析
後、100,000×gで2時間遠心分離した。得られ
た沈殿物を8Mの尿素、25mMのβ−メルカプトエタ
ノールを含む50mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.
0)に溶解し、再び50mMトリス−塩酸緩衝液(pH
8.0)に対し透析後、100,000×gで2時間遠
心分離した。上澄み液を除去後、沈殿物を8Mの尿素、
25mMのβ−メルカプトエタノールを含む50mMト
リス−塩酸緩衝液(pH8.0)に溶解後、イオン交換
水に対し透析し、凍結乾燥後粉末にし、α−ケラチンと
して用いた。
製)を含む50mMホウ酸緩衝液(pH10.5)の1
mlを30℃で5分間保持した後、0.1mlの酵素溶
液を添加し、30℃で15分間反応させた。次にTCA
溶液(0.11Mトリクロロ酢酸、0.22M酢酸ナト
リウム、0.33M酢酸)の2mlを添加し、室温で1
0分間放置した後に、ろ過により酸変性蛋白質を除去
し、ろ液に含まれる酸可溶性蛋白質分解物をローリー法
により定量した。すなわち、ろ液0.5mlに2.5m
lのアルカリ性銅溶液〔1%(w/v)酒石酸カリウム
・ナトリウム水溶液、1%(w/v)硫酸銅水溶液、炭
酸ナトリウムの0.1M水酸化ナトリウム水溶液溶解物
(炭酸ナトリウム濃度2%(w/v)を1:1:100
(v/v)で混合したもの〕を添加し、30℃、10分
間保温した後に、0.25mlの希釈フェノール試薬
(フェノール試薬をイオン交換水で2倍に希釈したも
の)を更に加え、30℃、30分間保温した後に、66
0nmにおける吸光度を測定した。尚、TCA溶液を加
え室温10分間放置した後に酵素溶液を加えた結果をブ
ランクとした。酵素100PUは1分間に1μmolの
チロシンに相当する酸可溶性蛋白質分解物を遊離する酵
素量とした。
ホウ酸緩衝液(pH10.5)を入れ、10℃又は30
℃で10分間保持した。これに上記(ii)で示すカゼイ
ン分解活性が105mPUになるようにプロテアーゼ溶
液を0.1ml加え混合し、10℃におけるα−ケラチ
ン分解活性を算出する場合は30分間、また30℃にお
けるα−ケラチン分解活性を算出する場合は10分間反
応させた後、反応液をろ過した。ろ液に含まれる可溶化
蛋白質をローリー法により定量し、α−ケラチン分解活
性を測定した。
工業技術院生命工学技術研究所にバチルス エスピー
(Bacillus sp.)KSM−KP43(FERM BP-6532)、
バチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM−KP17
90(FERM BP-6533)、バチルス エスピー(Bacillus
sp.)KSM−KP9860(FERM BP-6534)として寄
託された微生物(原寄託日1996年9 月18日)、及びその
変異株、更には当該酵素をコードする遺伝子を有する形
質転換体から生産されるプロテアーゼ等を挙げることが
でき、特にバチルス エスピーKSM−KP43及びそ
の変異株が優れている。
ラーゼ、サビナーゼ、デュラザイム、エバーラーゼ(い
ずれもノボ・ノルディスク社製)、プラフェクト、マキ
サペム(いずれもジェネンコア社製)やKAP(花王
製)等を挙げることができ、特に花王製KAP4.3
G、KAP11.1Gが優れている。
ら、(c)成分と(d)成分の合計は酵素原末として
0.01〜0.5重量%、好ましくは0.02〜0.3
重量%である。また、角質や皮脂由来の汚れ洗浄性の点
から、両者の酵素原末としての重量比は(c)/(d)
=1/5〜5/1、好ましくは1/5〜2/1、より好
ましくは1/4〜2/1である。また、洗濯浴中の酵素
の安定性の点から、〔(c)+(d)〕/(b)=1/
100〜1/2、好ましくは1/80〜1/3(酵素原
末としての重量比)である。
性から、HLB(グリフィン法)が11.5〜17、好
ましくは12〜16のポリオキシアルキレンアルキル又
はアルケニルエーテルを更に含有することが望ましい。
ここでアルキル基又はアルケニル基は炭素数10〜1
8、好ましくは10〜16が良好である。また、オキシ
アルキレン基はオキシエチレン基が好ましい。該化合物
の配合量は組成物中に0〜15重量%、好ましくは0.
5〜10重量%である。
に更に過炭酸塩を配合することができる。塩としては、
ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、アンモニウ
ム塩、アルカノールアミン塩等が挙げられるが、ナトリ
ウム塩が好ましい。また、過炭酸塩の安定性の点で、例
えばパラフィン、(過)硼酸塩、アルコールのエチレン
オキシド付加物、ポリエチレングリコール、珪酸化合物
から選ばれる一種以上で被覆した過炭酸塩が好ましい。
また、本発明の組成物には、漂白効果を更に増進するた
めに、下記一般式(I)又は(II)で表される漂白活性
化剤を配合することができる。 R−COO−Ph−SO3M (I) R−COO−Ph−COOM (II) 〔式中、Rは炭素数5〜13のアルキル基又はアルケニ
ル基、Phはフェニル基、Mは水素原子、アルカリ金
属、アルカリ土類金属及びアンモニウムから選ばれるも
のである。〕特に一般式(I)のRが炭素数11〜13
のアルキル基、Mがナトリウム等のアルカリ金属である
ものが好ましい。
酸塩を0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%、漂
白活性化剤を0.1〜5重量%、特に0.5〜3重量%
含有するのが好ましい。
エスピー KSM−635(FERM BP−148
5)又はその変異株から生産されるアルカリセルラーゼ
を使用することで更に洗浄性を向上させることができ
る。このアルカリセルラーゼはカルボキシメチルセルロ
ースを基質とした時の至適pHが7以上であるか、或い
はpH8以上での相対活性が至適条件に対し50%以上
である。具体的には、酵素造粒物である花王製KAC5
00(登録商標)が挙げられる。本発明の組成物は、こ
のアルカリセルラーゼを、酵素原末を0.1〜50重量
%含有する酵素造粒物として0.001〜5重量%、特
に0.1〜3重量%含有することが好ましい。
イオン界面活性剤以外に、アミンオキシド、スルホベタ
イン、カルボベタイン等の両性界面活性剤、或いは第4
級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤を所望により
配合してもよい。
めにA型、X型、P型ゼオライト等の結晶性アルミノ珪
酸塩を含有することができる。特にA型ゼオライトが好
ましい。好ましい平均1次粒子径は0.1〜10μm、
特に好ましくは0.1〜5μmである。好ましい配合量
は、組成物中に5〜40重量%、より好ましくは10〜
40重量%である。
ゼ、アミラーゼ等の酵素を0.01〜10重量%、珪酸
塩、炭酸塩、硫酸塩等のアルカリ剤、無機電解質を1〜
50重量%、ポリエチレングリコール、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、CMC等の再汚染防止
剤を0.01〜10重量%を含有することができる。
を行った 〔洗浄性の評価〕 衿汚れ汚染布の洗浄性 30代男性が3日間着用した木綿のワイシャツの衿部分
の汚れ方が類似したもの5枚を選別し実験に供した。表
1に示す組成物20gを用いて前記ワイシャツ5枚を、
水温10℃及び30℃で、洗濯機標準コース(ナショナ
ル製洗濯機NA−F60E)で洗浄した。脱水、自然乾
燥後、衿部分の洗浄性を10人の訓練したパネラーによ
り下記の基準で評価し、平均点を求めた。 1;満足できるレベルまで汚れが落ちている 2;汚れが残っているが気にならない程度である 3;気になる程度に汚れが残っている 4;汚れがかなり残っている 靴下汚れ汚染布の洗浄性 5才、6才の男子に白靴下(グンゼ社製、サポート&ク
リーン、綿・アクリル・ポリエステル・ポリウレタン
製)を1日着用させ、汚れ方の類似したもの5枚を選別
し実験に供した。上記衿汚れの洗浄性の場合と同様に洗
浄して評価した。
のガラス製ビーカー(高さ150mm、内径100m
m)に表1の組成物0.667g、20℃の水道水1L
(水道水中の塩素濃度はN/100過マンガン酸ナトリ
ウムによる滴定で0.8ppmであることを確認した)
を入れ、20℃の恒温槽中でマグネティックスターラー
(全長43mm、直径13mm)にて1分攪拌した(2
00rpm)。この溶液0.1mLを取り、上述のカゼ
イン分解活性を測定した。次に20分後に再度0.1m
L取り、カゼイン分解活性を測定した。プロテアーゼの
安定性は次式で求めた。
スルホン酸ナトリウム ・A−2;アルキル硫酸ナトリウム(花王製エマール1
0パウダー) ・A−3;ミリスチン酸 ・B−1;亜硫酸ナトリウム ・C−1;バチルス エスピーKSM−KP43から生
産されたプロテアーゼ(10℃におけるα−ケラチン分
解活性0.14×10-3μg/mPU・min、30℃
におけるα−ケラチン分解活性0.49×10-3μg/
mPU・min)を特開昭62−257990号公報に
従って造粒した。造粒物中の酵素含有量は原末として2
0重量%である。 ・D−1;KAP4.3G(花王製、10℃におけるα
−ケラチン分解活性0.05×10-3μg/mPU・m
in、30℃におけるα−ケラチン分解活性0.11×
10-3μg/mPU・min、酵素含有量は原末として
10重量%) ・E−1;ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチ
レンオキサイド平均付加モル数10、グリフィン法によ
るHLB14.6) ・F−1;被覆過炭酸ナトリウム(特開昭59−196
399号公報の実施例1に基づいてメタホウ酸ナトリウ
ム・4水和物を過炭酸ナトリウムに対して5%被覆した
もの) ・G−1;ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム ・H−1;KAC500(花王製アルカリセルラーゼ、
酵素含有量は原末として10重量%) ・I−1;アクリル酸−マレイン酸コポリマー(BAS
F社製ソカランcp−5) ・J−1;4A型ゼオライト(平均1次粒径;0.3μ
m) ・K−1;蛍光増白剤(ヒクソン&ウェルチ社製ホーチ
ンCBUS−3B) なお、表1中、C−1、D−1、H−1の配合量は、何
れも酵素造粒物としての量である。
Claims (5)
- 【請求項1】(a)陰イオン界面活性剤 15〜40重
量% (b)塩素捕捉剤 0.5〜5重量% (c)バチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM−K
P43(FERM BP-6532)、バチルス エスピー(Bacill
us sp.)KSM−KP1790(FERM BP-6533)、バチ
ルス エスピー(Bacillus sp.)KSM−KP9860
(FERM BP-6534)及びこれらの変異株、並びに当該酵素
をコードする遺伝子を有する形質転換体から生産される
プロテアーゼから選ばれる、10℃におけるα−ケラチ
ン分解活性が0.09×10−3μg/mPU・min
以上のプロテアーゼ (d)10℃におけるα−ケラチン分解活性が0.09
×10−3μg/mPU・min未満のプロテアーゼを
含有し、(c)+(d)=0.01〜0.5重量%(酵
素原末として)、(c)/(d)=1/5〜5/1、
〔(c)+(d)〕/(b)=1/100〜1/2(酵
素原末としての重量比)である洗剤組成物。 - 【請求項2】 塩素捕捉剤(b)が亜硫酸塩である請求
項1記載の洗剤組成物。 - 【請求項3】 HLB(グリフィン法)が11.5〜1
7のポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエー
テルを含有する請求項1又は2記載の洗剤組成物。 - 【請求項4】 プロテアーゼ(c)の30℃におけるα
−ケラチン分解活性が0.40×10−3μg/mPU
・min以上であり、プロテアーゼ(d)の30℃にお
けるα−ケラチン分解活性が0.40×10−3μg/
mPU・min未満である請求項1〜3の何れか1項記
載の洗剤組成物。 - 【請求項5】 プロテアーゼ(d)が、アルカラーゼ、
サビナーゼ、デュラザイム、エバーラーゼ(いずれもノ
ボ・ノルディスク社製、登録商標)、プラフェクト、マ
キサペム(いずれもジェネンコア社製、登録商標)及び
KAP(花王(株)製、登録商標)から選ばれるプロテ
アーゼである請求項1〜4の何れか1項記載の洗剤組成
物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000004712A JP3415797B2 (ja) | 1999-03-17 | 2000-01-13 | 洗剤組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11-71493 | 1999-03-17 | ||
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---|---|
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2000
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