JP3414311B2 - 分析装置の検出装置 - Google Patents
分析装置の検出装置Info
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Description
フなどクロマトグラフ一般の分析装置に備えられる検出
装置に関するものである。
出装置として、光学系を用いたものが適用されている。
そのような検出装置では、カラムで分離された試料が溶
媒とともにセルを通過する際に、そのセルに光を当てて
その光の吸光度や屈折率、蛍光などを測定することによ
り、試料成分の濃度を定量化している。そのような分析
装置の検出装置では、装置電源投入後又は光源の点灯後
から分析を開始するまで、光学系の温度安定化や光源安
定化のためにかなりの時間を待つ必要がある。この安定
化待ちは、従来、オペレータがCRT画面やプロッタ表
示を見て判断していた。
レータは常にCRT画面やプロッタ表示に注意を払って
いる必要がある。また、そのチェックを忘れてしまった
場合、分析開始までの無駄な時間が増えてしまう。同様
の問題はガスクロマトグラフでも起こっている。そこで
本発明は、無駄な時間の省略及びオペレータの負担の軽
減を図るために、装置電源投入後、自動で分析装置の分
析シーケンスを実行させる分析装置の検出装置を提供す
ることを目的とするものである。
する光学的検出装置の一態様を表すブロック図である。
分析装置2からの試料は、検出装置4の試料室6のセル
に送られる。検出装置4には光源8が備えられており、
光源8からの光は光学系10に送られる。光学系10は
光源8からの光を所望の波長(検出波長)に変調し、試
料室6のセルに照射する。検出器12は、試料室6のセ
ルからの光を検出する。検出器12には、検出信号のド
リフト及びノイズを測定し、そのドリフト及びノイズが
基準値以下であるか否かを判断し、基準値以下であれば
分析装置2に分析開始信号を送る安定化判断部14が接
続されている。
リフト測定とノイズ測定を行なう。ドリフト及びノイズ
が基準値以下になれば、検出装置4の安定化判断部14
により、分析装置2に分析開始信号を送る。分析装置2
が分析可能な状態であれば分析シーケンスを開始する。
の基準値は、オペレータにより変更できることが好まし
い。その結果、汎用性が広がり、用途やユーザの希望別
に幅広く対応することが可能になる。
た一態様を表すブロック図である。図1と同じ部分の説
明は省略する。検出器12には、標準試料が試料室6の
セルに配置されている状態での検出波長における検出信
号の強度に基づいて、ノイズの基準値(ノイズ基準値と
いう)を算出するノイズ基準値設定部16が接続されて
いる。ノイズ基準値設定部16は、安定化判断部14に
接続され、算出したノイズ基準値を安定化判断部14に
送る。
強度に応じて、要求されるノイズの安定度が異なる。そ
のため、ノイズ基準値を小さくしすぎるとノイズがなか
なか合格範囲(ノイズ基準値以下)に入らず分析の開始
までに無駄な時間を必要とし、他方、大きくしすぎると
検出信号の強度が不安定な状態で分析を開始してしまっ
て再現性が低下するおそれがある。このように、ノイズ
基準値の決定は重要であり、ノイズ基準値を設定するオ
ペレータの判断は熟練を要する。
は、検出位置に標準試料を配置した状態での検出波長に
おける検出信号を取得し、その検出信号の強度に基づい
てノイズ基準値を算出し、そのノイズ基準値を安定化判
断部に送るノイズ基準値設定部を備えている。
後、光学系10によって試料室6のセルに検出波長の光
を照射し、その光と標準試料との相互作用を検出器12
によって検出し、その検出信号をノイズ基準値設定部1
6に送る。ノイズ基準値設定部16は、その検出信号の
強度に基づいてノイズ基準値を自動で算出し、その算出
したノイズ基準値を安定化判断部14に送る。このよう
な構成を追加することにより、オペレータの判断及び操
作によるノイズ基準値の設定が不要になるとともに、検
出信号の強度に応じた適当なノイズ基準値を設定するこ
とができる。本発明は、吸光度測定や屈折率測定、蛍光
測定など、光と試料との相互作用を検出する検出装置に
適用することができる。
に適用した他の態様を表すブロック図である。図2と同
じ部分の説明は省略する。分析装置としてクロマトグラ
フ20が設けられている。安定化判断部14には、カラ
ム温度に応じたドリフトの基準値(以下、ドリフト基準
値という)を記憶しており、測定時のカラム温度に対応
したドリフト基準値を読み出して安定化判断部14に送
るドリフト基準値設定部18が接続されている。
溶媒組成に応じて、要求されるドリフトの安定度が異な
る。そのため、あるドリフト測定時間において、ドリフ
ト基準値を小さく設定しすぎるとドリフトが合格範囲
(ドリフト基準値以下)に入るまでに無駄な時間を必要
とし、他方、大きくしすぎると検出信号の強度が不安定
な状態で分析を開始してしまって再現性が低下するおそ
れがある。そのため、ドリフト基準値の決定も重要であ
り、ドリフト基準値を設定するオペレータの判断も熟練
を要する。
の他の態様は、分析装置がクロマトグラフの場合には、
カラム温度及び溶媒組成、又はそのいずれかに応じたド
リフト基準値の情報群が記憶されており、記憶している
ドリフト基準値の条件にあたるカラム温度及び溶媒組成
又はそのいずれかに応じてドリフト基準値を読み出し、
読み出したドリフト基準値を安定化判断部に送るドリフ
ト基準値設定部をさらに備えていることが好ましい。
溶媒組成又はそのいずれかがドリフト基準値設定部18
に入力される。ドリフト基準値設定部18にはドリフト
測定時間が予め設定されている。ドリフト基準値設定部
18は、予め記憶されているドリフト基準値の情報群の
中から、カラム温度及び溶媒組成又はそのいずれかに応
じた適当なドリフト基準値を読み出し、その読み出した
ドリフト基準値を安定化判断部14に送る。ガスクロマ
トグラフの場合もドリフトはカラム温度に依存するの
で、カラム温度に対する同様のドリフト基準値設定部1
8を設けることが好ましい。
ペレータの判断及び操作によるドリフト基準値の設定が
不要になるとともに、液体クロマトグラフのカラム温度
及び溶媒組成、ガスクロマトグラフのカラム温度に応じ
た適当なドリフト基準値を設定することができる。ドリ
フト測定時間は、予めドリフト基準値設定部18に設定
しておいてもよく、変更可能として、カラム温度、溶媒
組成とともに入力するようにしてもよい。ドリフト基準
値及び測定したドリフト値は、単位時間あたりの値とし
て比較する。
は図3に示したものである。図4は、ノイズ基準値設定
シーケンスの動作の一例を表すフローチャートである。
また、図5の(A)は標準試料の吸収スペクトル波形を
表す図、(B)は検出波長を(A)の波長λ1としたと
きの検出信号のノイズを表す図、(C)は検出波長を
(A)の波長λ2としたときの検出信号のノイズを表す
図である。図5(A)において、横軸は波長λを表し、
縦軸は光の吸光度(単位はAU(Absorbance Unit))
を表す。図5(B)及び(C)において、横軸は時間
(単位は秒)を表し、縦軸は光の吸光度(単位はAU)
を表す。図3から図5を用いて一実施例のノイズ基準値
設定時の動作について説明する。
を投入し、光源8を点灯する。そして、標準試料を試料
室6のセルに配置した後、ノイズ基準値設定シーケンス
を開始する。ノイズ基準値設定部16により、光学系1
0を波長走査させて、標準試料のスペクトルを取得する
(図5(A)参照)。一般に、試料測定時の最大検出信
号強度の1/10以下にノイズを抑制すれば検出信号の
数学的処理を再現性よく正確に行なうことができる。そ
こで、この実施例では、ノイズ基準値設定部16が検出
波長における吸光度の1/10をノイズ基準値ΔNSと
して算出するように設定されている。すなわち、ノイズ
基準値設定部16により算出されるノイズ基準値ΔNS
は吸光度(検出信号強度)の大きさによって異なる。例
えば検出波長が図5(A)に示すλ1の場合は、図5
(B)に示すように、ノイズ基準値ΔNS1は大きく設定
され、検出波長が図5(A)に示すλ2の場合は、図5
(C)に示すように、ノイズ基準値ΔNS2は小さく設定
される。ここでは、標準試料のスペクトルを取得してい
るが、検出波長における標準試料の吸光度を取得すれば
ノイズ基準値ΔNSを算出することができる。ノイズ基
準値設定部16は、算出したノイズ基準値ΔNSを安定
化判断部14に送る。
動作の一例を表すフローチャートである。また、図7
は、検出信号のドリフトを表す図であり、同じ溶媒を用
いたときにカラム温度によりドリフト基準値が異なる一
例を表す図である。横軸は時間(単位は分)を表し、縦
軸は光の吸光度(単位はAU)を表す。図3、図6及び
図7を用いて一実施例のドリフト基準値設定時の動作に
ついて説明する。
組成をドリフト基準値設定部18に入力する。この実施
例では、ドリフト測定時間ΔTDはドリフト基準値設定
部18に予め設定されている。ドリフト基準値設定部1
8は、予め記憶されているドリフト基準値ΔDSの情報
から、カラム温度、溶媒組成及びドリフト測定時間ΔT
Dに応じた適当なドリフト基準値ΔDSを読み出す。図7
に示すように、クロマトグラフ20に用いる溶媒の組成
及びドリフト測定時間ΔTDが同じでも、カラム温度C
T1のときには大きなドリフト基準値ΔDS1が要求さ
れ、カラム温度CT2のときには小さなドリフト基準値
ΔDS2が要求される。ドリフト基準値設定部18は、カ
ラム温度、溶媒組成及びドリフト測定時間ΔTDに基づ
いて読み出したドリフト基準値ΔDSを安定化判断部1
4に送る。
例を表すフローチャートである。図9は、検出信号のド
リフトとノイズを表す図であり、(A)は光源点灯後か
らのドリフト、(B)はノイズを表す。横軸は時間(単
位は分又は秒)を表し、縦軸は光の吸光度(単位はAU
を表す。図3、図8及び図9を用いて一実施例の安定化
待ちの動作について説明する。クロマトグラフ20を作
動させて、試料室6のセルに溶媒を流しておく。そし
て、光学系10を調節して所望の検出波長の光を試料室
6に送り、検出器12により試料室6からの光を検出す
る。
る。安定化判断部14により、ドリフト測定を開始す
る。光源点灯後から、ある時刻T1における検出器12
からの検出信号値D1を一時記憶する。時刻T1からドリ
フト測定時間ΔTD後の時刻T2における検出信号値D2
を一時記憶する。検出信号値D1とD2との差からドリフ
トΔDを算出する。ドリフト測定時間ΔTDはドリフト
基準値設定部18に予め設定され、例えば60分であ
り、ユーザによって変更できる。
8により設定されたドリフト基準値ΔDSと比較し、ド
リフトΔDがドリフト基準値ΔDSより大きい場合は、
再度ドリフト測定を行なう。ドリフト基準値ΔDSは、
例えば3×10-4AU/時間であり、ドリフト基準値設
定部18により設定する代わりにユーザにより任意の値
に設定することもできる。ここで、再度ドリフト測定を
行なう場合、図10に示すように、測定時間が重ならな
いように、例えばドリフト測定時間ΔTDの2倍の時間
内に、2回のドリフト測定を行なってもよいし、測定時
間が一部重なるように、例えばΔ2TDで5回のドリフ
ト測定を行なってもよい。ドリフト測定を繰り返す場
合、ドリフト測定時間ΔTDが一部重なるように設定す
ると、安定化待ち時間を短縮することができる。
小さくなると、ノイズの測定を開始する。ノイズ測定時
間ΔTN間の検出信号データを一時記憶し、そのデータ
中の最大値N1と最小値N2を求める。最大値N1と最小
値N2を求めるに当たってはドリフト分も計算に入れ
る。最大値N1と最小値N2との差からノイズΔNを算出
する。ノイズ測定時間ΔTNは、例えば20秒であり、
これもユーザによって変更できる。
により設定されたノイズ基準値ΔN Sと比較し、ノイズ
ΔNがノイズ基準値ΔNSより大きい場合は再度ノイズ
測定を行なう。ノイズ基準値ΔNSは、例えば1×10
-5AUであり、ノイズ基準値設定部16により算出する
代わりにユーザによって任意の値に設定することもでき
る。ここで、繰り返しノイズ測定を行なう場合、ドリフ
ト測定と同様に、ノイズ測定時間ΔTNを一部重複して
とるようにすると、安定化待ち時間を短縮することがで
きる。ノイズΔNがノイズ基準値ΔNSより小さくなる
と、安定化判断部14は分析装置2に分析開始信号を送
る。分析装置2は分析可能な状態であれば分析シーケン
スを開始する。
準値以下であることをそれぞれ1回づつ確認している
が、安定化をより確実にするため、その確認をそれぞれ
複数回行なうようにしてもよい。また、所定の時間内に
何度測定してもドリフト又はノイズが基準値以下になら
ない場合は、タイムアウトエラーを入れてもよい。
信号のドリフト及びノイズを測定する安定化判断部を備
え、ドリフト及びノイズが基準値以下になれば分析装置
に分析開始信号を送り、自動で分析シーケンスを開始す
るようにしたので、無駄な時間の省略及びオペレータへ
の負担の軽減を図ることができる。さらに、ノイズ基準
値設定部を備え、検出位置に標準試料を配置した状態で
の検出信号の強度に基づいてノイズ基準値を自動で算出
して安定化判断部に送るようにしたので、オペレータの
判断及び操作によるノイズ基準値の設定が不要になると
ともに、検出信号の強度に応じた適当なノイズ基準値を
設定することができる。
には、カラム温度に応じたドリフト基準値の情報群が記
憶されたドリフト基準値設定部をさらに備え、カラム温
度に基づいて適当なドリフト基準値を記憶された情報群
から読み出し、読み出したドリフト基準値を安定化判断
部に送るようにしたので、オペレータの判断及び操作に
よるドリフト基準値の設定が不要になるとともに、クロ
マトグラフのカラム温度に応じた適当なドリフト基準値
を設定することができる。また、メンテナンス作業とし
て装置が正しく動作し、性能を出していることの確認が
必要であるが、本発明の好ましい態様ではドリフト及び
ノイズが基準値以下であることを装置自体が自動判定す
るので、日常分析以外のメンテナンス性向上にも役立
つ。
ロック図である。
る。
ートである。
図、(B)は検出波長を(A)の波長λ1としたときの
検出信号のノイズを表す図、(C)は検出波長を(A)
の波長λ2としたときの検出信号のノイズを表す図であ
る。
ャートである。
を用いたときにカラム温度によりドリフト基準値が異な
る一例を表す図である。
ある。
(A)は光源点灯後からのドリフト、(B)はノイズを
表す。
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 検出器からの検出信号のドリフト及びノ
イズを測定し、前記ドリフト及びノイズが基準値以下に
なれば分析装置に分析開始信号を送る安定化判断部と、 検出位置に標準試料を配置した状態での検出波長におけ
る検出信号を取得し、その検出信号の強度に基づいてノ
イズ基準値を算出し、その算出したノイズ基準値を前記
安定化判断部に送るノイズ基準値設定部とを備えたこと
を特徴とする分析装置の検出装置。 - 【請求項2】 前記分析装置はクロマトグラフであっ
て、 カラム温度に応じたドリフト基準値を記憶しており、測
定時のカラム温度に対応したドリフト基準値を読み出し
て前記安定化判断部に送るドリフト基準値設定部をさら
に備えた請求項1に記載の分析装置の検出装置。
Priority Applications (3)
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ID=26432263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP09085399A Expired - Lifetime JP3414311B2 (ja) | 1998-08-26 | 1999-03-31 | 分析装置の検出装置 |
Country Status (1)
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JP5275958B2 (ja) * | 2009-11-04 | 2013-08-28 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 液体クロマトグラフ装置 |
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WO2018236789A1 (en) | 2017-06-19 | 2018-12-27 | Waters Technologies Corporation | TECHNIQUES FOR DETERMINING BALANCE AND STABILITY IN SYSTEMS OF SCIENTIFIC INSTRUMENTS |
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WO2024070027A1 (ja) * | 2022-09-26 | 2024-04-04 | 株式会社島津製作所 | 分析システム |
-
1999
- 1999-03-31 JP JP09085399A patent/JP3414311B2/ja not_active Expired - Lifetime
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