JP3413693B2 - ヘッドホン装置 - Google Patents

ヘッドホン装置

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JP3413693B2
JP3413693B2 JP23763295A JP23763295A JP3413693B2 JP 3413693 B2 JP3413693 B2 JP 3413693B2 JP 23763295 A JP23763295 A JP 23763295A JP 23763295 A JP23763295 A JP 23763295A JP 3413693 B2 JP3413693 B2 JP 3413693B2
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sound
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unit
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和久 鬼頭
健作 阿部
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R1/00Details of transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R1/10Earpieces; Attachments therefor ; Earphones; Monophonic headphones
    • H04R1/1083Reduction of ambient noise

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピーカユニット
から放射される再生音を音響管を介して耳介に入射する
ようにしたヘッドホン装置に関し、特に、音声信号源か
らの音声信号にマイクロホンユニットによって集音した
外部環境の音に対応した信号を重畳した信号をスピーカ
ユニットに供給して音声の再生を行うようにしたものに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、頭部や耳介に装着され、スピーカ
ユニットから放射される再生音を直接耳道内に放射して
聴取するようにした耳介装着型のヘッドホン装置が用い
られている。
【0003】この種のヘッドホン装置は、スピーカユニ
ットの振動板を耳道内の鼓膜に対向させて頭部や耳介に
装着されるものであるので、耳道内に放射されたスピー
カユニットからの再生音が鼓膜によって反射され、スピ
ーカユニット側に入射される。そして、鼓膜によって反
射された反射音とスピーカユニットから放射される再生
音が互いに干渉し合う等して影響し合うことにより、聴
取される再生音の音質等の再生特性を劣化させてしま
う。
【0004】このような鼓膜によって反射される反射音
の影響をなくし、良好な再生特性をもってスピーカユニ
ットから放音される再生音の聴取を可能となすヘッドホ
ン装置が提案されている。このヘッドホン装置は、一端
部を耳道に挿入される音響管の中途部にスピーカユニッ
トを取付け、スピーカユニットから放射される再生音を
音響管内に入射させ、この音響管を介して再生音の聴取
を行うようにしたものである。このように構成されたヘ
ッドホン装置は、鼓膜から反射される反射音が、音響管
に入射されることによって減衰されてなる。従って、鼓
膜から反射される反射音によるスピーカユニットから放
射される再生音に対する影響が抑制され、再生音に歪み
等を発生させることなく明瞭な音質を有し良好な再生特
性をもって再生音の聴取が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、鼓膜から反
射される反射音の減衰を図った無反射型の音響管を備え
たヘッドホン装置にあっても、使用状態において、スピ
ーカユニットから放射される音声信号源からの音声信号
に基づく再生音以外の外部環境の音が耳介に入射されて
しまう。この外部環境の音は、ヘッドホン装置の使用状
態において、音声信号源からの音声信号に基づくスピー
カユニットから放射される再生音に重畳されて耳介に入
射され、再生音に歪み等を与え、実際に聴取される再生
音の再生特性を劣下させてしまう。
【0006】そこで、本発明の目的は、音声信号源から
の音声信号に基づく再生音を聴取する使用状態におい
て、外部環境で不要な音が発生した場合であっても、再
生音の再生特性を劣下させることなく、良好な再生特性
をもって再生音の聴取を可能となすヘッドホン装置を提
供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、スピーカユニットで
再生される音声信号源からの音声信号に基づく再生音
を、使用環境に応じて望ましい使用状態を設定して聴取
することを可能となし、いずれの使用状態においても、
良好な再生特性をもってスピーカユニットから放射され
る再生音の聴取を可能となすヘッドホン装置を提供する
ことにある。
【0008】本発明のさらに他の目的は、外部環境で発
生する音をスピーカユニットを介して聴取可能となすヘ
ッドホン装置を提供するにある。
【0009】本発明のさらに他の目的は、使用状態の切
換え操作を容易となすヘッドホン装置を提供することに
ある。
【0010】
【課題を達成するための手段】上述したような目的を達
成するため、本発明に係るヘッドホン装置は、少なくと
も先端側の一部が耳介内に挿入される音響管と、その音
響放射面が上記音響管内を臨んで配置され入力音声信号
を音声に変換して放射するスピーカユニットと、その集
音面が外部を臨んで配置され外部環境の音を集音するマ
イクロホンユニットとを備えるヘッドホン本体と、上記
マイクロホンユニットによって集音された外部環境の音
に対応した信号及び音声信号源からの音声信号に所定の
信号処理を施し、上記スピーカユニットに供給する制御
部とからなり、上記制御部は、上記マイクロホンユニッ
トによって集音された外部環境の音に対応した信号に所
定のフィルタ処理を施すフィルタと、上記音声信号源か
らの音声信号に上記フィルタの出力を重畳して上記スピ
ーカユニットに供給する重畳手段と、上記重畳手段の出
力と音声信号源からの音声信号を切り換え選択する切換
手段とを備え、上記フィルタは、上記スピーカユニット
から放射された外部環境の音の鼓膜における位相が、外
部から直接鼓膜に到着する外部環境の音の位相と180
度異なるような位相特性を有するようにしたものであ
る。
【0011】このヘッドホン装置は、さらに、上記フィ
ルタの位相特性を0とするフィルタ制御手段と、音声信
号源からの音声信号をミュートするミュート手段とを備
え、上記フィルタ制御手段及び上記ミュート手段は連動
して、上記マイクロホンユニットで集音した音のみを上
記スピーカユニットから放射するものである。
【0012】また、上記制御部は、接続コードを介して
ヘッドホン本体に接続されている。
【0013】さらにまた、本発明に係るヘッドホン装置
は、演算増幅器からなる重畳手段と、上記演算増幅器に
供給する電源電流を遮断する第1のスイッチと、上記第
1のスイッチと連動し、第1のスイッチがオフのとき、
音声信号源からの音声信号を上記スピーカユニットに供
給する第2のスイッチが設けられた切換手段を備えるも
のである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るヘッドホン装
置の具体的な実施形態を図面を参照して説明する。
【0015】本発明に係るヘッドホン装置は、図1乃至
図4に示すように、光ディスクプレーヤ等の音声信号源
から入力される音声信号を再生するスピーカユニット1
と、このスピーカユニット1から放射される再生音を耳
介の耳道に導く音響管2と、外部環境の音を集音するマ
イクロホンユニット3と、スピーカユニット1及びマイ
クロホンユニット3を収納するハウジング4とからなる
ヘッドホン本体9を備えている。
【0016】スピーカユニット1から放射される再生音
を耳介aの耳道bに導く音響管2は、図3及び図4に示
すように、装着時に耳介a内に挿入され先端部側を耳道
bに臨まされる耳介挿入部5を一端側に有し、この耳介
挿入部5に対し折り曲げ部6を介して連設され耳介aの
外表面に沿って耳介aの下方に向かって延在する管本体
7を備えている。
【0017】そして、音響管2に形成される耳介挿入部
5は、先端部側を耳道bに臨ませて耳介aに装着したと
き、管本体7が連設される折り曲げ部6が耳介aの表面
に臨むに足る長さに形成される。また、管本体7は、耳
介挿入部5に対し略90度若しくは90度より稍々小さ
い鋭角な角度を有する折り曲げ部6を介して連設されて
いる。この管本体7の耳介挿入部5が連設される側と対
向する他端部8側は、折り曲げ部6側に向かって立ち上
がるようにU字状に折り曲げられている。
【0018】また、音響管2は、耳介挿入部5の先端部
を耳道bの入り口に臨ませて耳介に装着されたとき、鼓
膜から反射される反射音が耳介挿入部5の先端部等によ
って反射されることなく入射されるようになすため、標
準的な人の耳道bの径に略等しい内径を有するように形
成されている。なお、音響管2の外径は、略6mmとし
て形成されている。これは、合成樹脂を成形して形成さ
れる音響管2の機械的な強度を保証するに足る肉厚をも
って形成するためである。
【0019】音響管2に設けられる耳介挿入部5の先端
部には、図1及び図2に示すように、耳介aへの装着時
に、耳道bの入り口に嵌合し、耳道bを塞ぐとともに音
響管2の耳介aへの安定した装着を実現するゴム等の弾
性を有する材料によって形成された自在に弾性変形可能
な耳介装着体28が取付けられている。
【0020】また、音響管2の折り曲げ部6の近傍に
は、図3に示すように、スピーカユニット1から放射さ
れる再生音を入射させるための再生音入射孔10が穿設
さている。スピーカユニット1は、再生音入射孔10の
一側縁から突設されたスピーカ取付け片11を介して取
付けられる。
【0021】上述のように構成されたスピーカユニット
1が取付けられるスピーカ取付け片11は、図3及び図
4に示すように、耳介挿入部5の延長方向と略平行に折
り曲げ部6の近傍から突設されている。このスピーカ取
付け片11は、スピーカユニット1の外形形状に対応す
る大きさの円盤状に形成され、中央部にスピーカユニッ
ト1の前面側の湾曲面1aに対応する凹湾状をなすスピ
ーカユニット取付け部12が形成されている。このスピ
ーカユニット取付け部12の音響管2への連結部側に
は、再生音入射孔10に連通する連通部13が切欠き形
成されている。そして、スピーカユニット1は、前面側
の湾曲面8aをスピーカユニット取付け部12に嵌合す
るようしてスピーカ取付け片11上に配設される。スピ
ーカ取付け片11上に配設されたスピーカユニット1
は、接着剤や両面接着テープを介して湾曲面1aをスピ
ーカ取付け片11に接合されて取付けられる。このよう
に、スピーカユニット1は、前面側の湾曲面18aをス
ピーカユニット取付け部12に接合させてなるので、取
付け片11に対する強固な取付けが保証される。
【0022】上述のようにスピーカ取付け片11に取付
けられたスピーカユニット1は、前面側に形成された複
数の放音孔14の一部、例えば2つの放音孔14が連通
部13に対向する。そして、スピーカユニット1から放
射される再生音は、連通部13に対向する放音孔14及
び連通部13を介して音響管2に入射される。
【0023】また、音響管2のU字状に折り曲げられた
他端部8側には、鼓膜に反射されて音響管2内に入射さ
れた反射音を吸音する多孔質の発泡ウレタン等からなる
吸音材が配設されている。この吸音材が配設された他端
部8は、音の無反射端となされている。
【0024】そして、音響管2の他端部8には、外部環
境の音を集音するマイクロホンユニット3がマイクロホ
ン支持部材15を介して取付けられる。このマイクロホ
ンユニット3は、取付け片11を介して音響管2に支持
されるスピーカユニット1と向きを逆にして音響管2に
取付けられる。すなわち、マイクロホンユニット3の集
音面とスピーカユニット1の放音面が相反する方向に向
くように配設する。このようにマイクロホンユニット3
とスピーカユニット1の向きを逆にすることにより、ス
ピーカユニット1から放射される再生音のマイクロホン
ユニット3への入射が抑えられ、スピーカユニット1に
よって再生される再生音の共振の発生を防止することが
できる。
【0025】なお、マイクロホンユニット3とスピーカ
ユニット1とは、スピーカユニット1から放射される再
生音のマイクロホンユニット3への入射が抑える向きに
配設されればよく、集音面と放音面が互いに直交するよ
うに配設してもよい。
【0026】ところで、音響管2の他端部8にはマイク
ロホン支持部材15が嵌合されるため、音響管2の終端
が閉塞されてしまう。そのため、音響管2の他端部8側
に放射された音を音響管2の外部に放射することができ
ない。そこで、音響管2の他端部8側の側面には、音響
管2の他端部8側に伝達される音を外部に放射させる抜
き孔16が穿設されている。この抜き孔16は、抜き孔
16を介して放射される音がマイクロホンユニット3に
入射されにくいようになすため、マイクロホンユニット
3の集音面が臨む面とは反対側に位置する音響管2の他
端部8側の側面に形成される。
【0027】上述のように音響管2に取付けられたスピ
ーカユニット1及びマイクロホンユニット3は、折り曲
げ部6を含む音響管2の中途部を内包するように覆って
配設されるハウジング4内に収納される。このハウジン
グ4は、図3及び図4に示すように、合成樹脂をモール
ド成形して形成された一対の前面側ハーフ17と背面側
ハーフ18とから構成されてなる。
【0028】ハウジング4を構成する前面側ハーフ17
及び背面側ハーフ18の相対向する突き合わせ面側に
は、図3及び図4に示すように、音響管2が嵌合する嵌
合凹部19,20が形成されている。そして、前面側ハ
ーフ17には、スピーカ取付け片11に取付けられたス
ピーカユニット1の背面側に突出する磁気回路部1a側
を収納するスピーカ収納凹部21と、マイクロホンユニ
ット3の集音面側を収納するマイクロホン収納凹部22
が膨出形成されている。このマイクロホン収納凹部22
には、外部環境の音を入射させるための複数の微小な入
射孔23が穿設されている。また、背面側ハーフ18に
は、スピーカユニット1及びマイクロホンユニット3か
ら引き出された外部接続コード25を保持し、この外部
接続コード25の引き出し方向を位置決めするコード保
持部26が設けられている。コード保持部26は、端部
にコード挿通部27を形成して背面側ハーフ18の側面
から膨出すように形成されている。そして、外部接続コ
ード25は、コード保持部26の端部に形成されたコー
ド挿通部27に挿通されてハウジング4の外部に延長さ
れる。
【0029】また、スピーカユニット1から引き出され
る外部接続コード25は、スピーカユニット1への音声
信号の入力ラインとなり、マイクロホンユニット3から
引き出される外部接続コード25は、マイクロホンユニ
ット3によって集音された音に応じた音声信号の出力ラ
インとなる。
【0030】上述のように構成された前面側ハーフ17
と背面側ハーフ18を、音響管2を挟んで相対向して配
置し、これらハーフ17,18に設けた嵌合凹部19,
20に音響管2の中途部を嵌合させて互いに突き合わせ
面17a,18aを突き合わせ結合させると、図1及び
図2に示すように、音響管2の中途部を覆うようにして
一体化されたハウジング4が構成される。このとき、ハ
ウジング4の上端側の一側面から、音響管2の一端部に
構成される耳介挿入部5が突出し、ハウジング4の下端
側からU字状に湾曲された他端部8を含む管本体7が突
出された状態となる。また、ハウジング4内には、スピ
ーカユニット1が前面側ハーフ17に設けたスピーカ収
納凹部21に嵌合され、マイクロホンユニット2がマイ
クロホン収納凹部22に嵌合されて収納される。
【0031】また、ハウジング4から引き出された外部
接続コード25の端部には、スピーカユニット1及びマ
イクロホンユニット3を制御する制御部30が連結され
ている。
【0032】上述のように構成されたヘッドホン本体9
は、音響管2の一端側に設けた耳介挿入部5の先端部に
取付けた耳介装着体28を耳道bに嵌合させ、音響管2
の管本体7を耳介aの表面に沿って垂下するように装着
される。このとき、耳介装着体28が弾性変形しながら
耳道bに嵌合する。耳道装着体28は、容易に弾性変形
するゴム等により形成されているので、耳道bの形状に
倣って変形して耳道bを密閉する。このように、ヘッド
ホン本体9を耳介に装着したとき、耳道bが耳介装着体
28によって密閉されるので、ヘッドホン本体9から放
射される再生音以外の外部環境の音の入射が抑制され
る。
【0033】また、ヘッドホン本体9を耳介aに装着し
たとき、マイクロホンユニット3の集音面が耳介aに対
し外側に向かうので、外部環境の音を能率よく集音する
ことができる。さらに、ヘッドホン本体9を耳介aに装
着したとき、コード保持部26が、図1に示すように、
耳介aに対向するハウジング4の背面側に位置するの
で、外部接続コード25は耳介aとハウジング4との間
の空間から引き出される。そのため、外部接続コード2
5をヘッドホン本体9から突出させることなく耳介aの
下方に引き出すことができる。そして、コード保持部2
6を長尺とすることにより、外部接続コード25を耳介
aに接触させることなく耳介aの下方に引き出せるの
で、安定した装着状態が得られる。
【0034】そして、ヘッドホン本体9に外部接続コー
ド25を介して接続された制御部30は、例えば図5に
示すように、ヘッドホン本体9のマイクロホンユニット
3によって集音された音に応じた音声信号に、所定のフ
ィルタ処理を施すフィルタ31と、例えばオーディオ機
器等の音声信号源からの音声信号に、上記フィルタ31
の出力を重畳して、ヘッドホン本体9のスピーカユニッ
ト1に供給する増幅器32と、音声信号源からの音声信
号を直接上記スピーカユニット1に供給するための第1
のスイッチ33と、上記フィルタ31の特性をフラット
にするための第2のスイッチ35と、上記第1のスイッ
チ35のオン操作に応じて、音声信号源からの音声信号
を減衰させるミュート回路37とを備える。なお、この
図5には、ステレオにおける片方のチャンネルに相当す
る回路の構成を示している。
【0035】そして、この制御部30とヘッドホン本体
9からなる本発明に係るヘッドホン装置は、例えばテー
プレコーダ、コンパクトディスクプレーヤ等の音声信号
源からの音声信号を、第1のスイッチ33を介して直接
スピーカユニット1に供給したり、マイクホンユニット
3からの音声信号の位相をフィルタ31によって補正
し、この信号をオーディオ機器等の音声信号源からの音
声信号に重畳してスピーカユニット1に供給することに
より、例えば、通常のヘッドホン装置として機能した
り、外部環境の音をキャンセルするノイズキャンセル型
のヘッドホン装置として機能するようになっている。
【0036】具体的には、このヘッドホン装置を、例え
ば外部環境の音をキャンセルするノイズキャンセル型の
ヘッドホン装置として使用する場合、利用者は、図1に
示すように、制御部30の表面に配設にされている電源
スイッチ34をオンにすると共に、同じく制御部30の
表面に配設されている第2のスイッチ35をオフにす
る。これにより、この制御部30に内臓されている電池
38から、増幅器32等の各回路に電力が供給される。
また、このとき、電源スイッチ34と連動した第1のス
イッチ33がオフし、オーディオ機器等の音声信号源か
ら第1のスイッチ33を介して直接スピーカに供給され
る音声信号が遮断される。
【0037】そして、上述したようにヘッドホン本体9
を耳介aに装着した状態において漏れ聞こえる外部環境
の音(以下、外部雑音という。)が、ヘッドホン本体9
の表面に配設されたマイクロホンユニット3によって集
音され、この外部雑音に対応する信号(以下、雑音信号
という。)がマイクロホンユニット3からフィルタ31
に供給される。
【0038】フィルタ31は、例えばRC形の低域通過
フィルタからなり、所定の周波数特性、例えばスピーカ
ユニット1から出力された外部雑音の鼓膜における位相
が外部から直接鼓膜に到着する外部雑音の位相と180
度異なるような位相特性と、スピーカユニット1から放
射される外部雑音の鼓膜における振幅(音圧)が外部か
ら直接鼓膜に到着する外部雑音の音圧に等しくなる振幅
特性とを有する。すなわち、ヘッドホン本体9の音響特
性は、例えば図6に示すような振幅特性と位相特性を有
し、フィルタ31の周波数特性は、この音響特性を考慮
して定められる。そして、フィルタ31は、マイクロホ
ンユニット3から供給される雑音信号に、上述のような
所定の周波数特性のフィルタ処理を施し、位相と振幅が
補正された雑音信号を増幅器32に供給する。なお、後
述するように、フィルタ31を構成するコンデンサは、
スイッチングトランジスタ36を介してアースに接続さ
れている。
【0039】増幅器32は、例えば所謂抵抗加算のため
の抵抗32a、32bを備えた演算増幅器(所謂オぺア
ンプ)からなり、コンパクトディスクプレーヤ等のオー
ディオ機器から接離可能なジャック39を有する接続コ
ード40を介して供給される音声信号に、フィルタ31
から供給されるフィルタ処理が施された雑音信号を重畳
して、スピーカユニット1に供給する。
【0040】スピーカユニット1は、増幅器32から供
給される雑音信号が重畳された音声信号に応じた音を出
力する。この結果、利用者の鼓膜の所において、ヘッド
ホン本体9を耳介aに装着した状態において漏れ聞こえ
る外部雑音が、スピーカユニット1から出力された位相
と振幅が補正された雑音信号に対応する外部雑音によっ
てキャンセルされ、利用者は、外部雑音がキャンセルさ
れた例えば音楽等を聞くことができる。すなわち、利用
者は、外来の雑音が少ない高音質の音楽等を聞くことが
でき、また雑音が小さいことから、小さな音で音楽等を
楽しむことができる。
【0041】ここで、本発明に係るヘッドホン装置の他
の機能について説明する。
【0042】例えば、このヘッドホン装置が有する外部
環境の音を聴取する機能を働かさせる場合、利用者は、
上述した外部雑音をキャンセルして音楽等を聞いている
状態において、すなわち電源スイッチ34をオンにした
まま、第2のスイッチ35をオンにする。
【0043】第2のスイッチ35がオンにされると、ス
イッチングトランジスタ36がオフし、これにより、フ
ィルタ31を構成するコンデンサのアースとの接続が切
断され、フィルタ31の位相特性が0となる。そして、
このフィルタ31は、マイクロホンユニット3から供給
される外部環境の音に対応した信号(以下、環境音信号
という。)をそのまま増幅器32に供給する。すなわ
ち、スイッチングトランジスタ36がオフすると、フィ
ルタ31はスルー状態となり、マイクロホンユニット3
からの環境音信号が増幅器32に供給される。なお、マ
イクロホンユニット3からの環境音信号と、フィルタ3
1からの位相が補正された雑音信号とを切り換え選択す
る切換スイッチを設け、この切換スイッチオンを第2の
スイッチ35の操作に応じて制御するようにしてもよ
い。
【0044】ミュート回路37は、例えば上述の図5に
示すように、2つのスイッチングトランジスタ37a、
37bを備え、このスイッチングトランジスタ37bの
コレクタが増幅器32の一方の入力である抵抗32bに
接続され、エミッタがアースに接続されている。そし
て、第2のスイッチ35がオンにされると、スイッチン
グトランジスタ37aがオフすると共に、スイッチング
トランジスタ37bがオンする。これにより、抵抗32
bのジャック39側が接地され、ジャック39付きの接
続コード40を介して入力される音声信号がミュートさ
れる。
【0045】かくして、スピーカユニット1からは、マ
イクロホンユニット3で拾われた外部環境の音が出力さ
れ、利用者は、外部環境の音を聞くことができる。すな
わち、このヘッドホン装置では、制御部30の第2のス
イッチ35を押すことにより、音楽等を聞く状態と外部
環境の音を聞く状態を簡単に切り換えることができ、例
えば、利用者は、耳道bを塞いで装着されるヘッドホン
本体9を耳介9から外さなくても、他の人と会話するこ
とができる。
【0046】つぎに、このヘッドホン装置を通常のヘッ
ドホンとして用いる場合、利用者は、電源スイッチ34
をオフにする。これにより、電源スイッチ34に連動し
た第1のスイッチ33がオンになると共に、増幅器32
の増幅動作が停止して、増幅器32の出力インピーダン
スが十分に大きくなる。この結果、ジャック39付きの
接続コード40を介して入力される音声信号のみがスピ
ーカユニット1に供給され、利用者は、この音声信号に
基づいた例えば音楽を聞くことができる。換言すると、
このヘッドホン装置では、通常のヘッドホン装置として
用いるときは、電池38の消耗がない。
【0047】
【発明の効果】上述したように、本発明に係るヘッドホ
ン装置は、スピーカユニットが増幅器から供給される雑
音信号が重畳された音声信号に応じた音を出力するの
で、利用者の鼓膜の所において、ヘッドホン本体を耳介
に装着した状態において漏れ聞こえる外部雑音が、スピ
ーカユニットから出力された位相と振幅が補正された雑
音信号に対応する外部雑音によってキャンセルされ、利
用者は、外部雑音がキャンセルされた例えば音楽等を聞
くことができる。従って、音声信号源からの音声信号に
基づく再生音を聴取する使用状態において、外部環境で
不要な音が発生した場合であっても、再生音の再生特性
を劣下させることなく、良好な再生特性をもって再生音
の聴取を可能となす。
【0048】また、制御部に設けた切換手段の切換え制
御によって、スピーカユニットで再生される音声信号源
からの音声信号に基づく再生音を、使用環境に応じて望
ましい使用状態を設定して聴取することができるので、
いずれの使用状態においても、良好な再生特性をもって
スピーカユニットから放射される再生音の聴取を行うこ
とができる。
【0049】さらに、外部環境で発生する音をスピーカ
ユニットを介して聴取することができる。
【0050】さらにまた、使用状態の切換え操作を行う
制御部が接続コードを介して、ヘッドホン本体に接続さ
れてなるので、ヘッドホン本体を耳介に装着したままの
状態で、手元で切換え操作することができ、操作性が向
上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヘッドホン装置を示す斜視図であ
る。
【図2】上記ヘッドホン装置を構成するヘッドホン本体
を接続コードの引き出し側から見た斜視図である。
【図3】上記ヘッドホン本体をマイクロホンユニットの
放音面が臨む面側から見た分解斜視図である。
【図4】上記ヘッドホン本体を接続コードの引き出し側
から見た分解斜視図である。
【図5】本発明に係るヘッドホン装置の制御部を示す回
路図である。
【図6】本発明を構成するヘッドホン本発明の音響特性
を示す特性図である。
【符号の説明】
1 スピーカユニット、 2 音響管、 3 マイクロ
ホンユニット、9 ヘッドホン本体、 30 制御部、
31 フィルタ、32 増幅器、 33 第1のスイ
ッチ、 34 電源スイッチ、35 第2のスイッチ、
37 ミュート回路。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 3/00 310 H04R 25/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも先端側の一部が耳介内に挿入
    される音響管と、その音響放射面が上記音響管内を臨ん
    で配置され入力音声信号を音声に変換して放射するスピ
    ーカユニットと、その集音面が外部を臨んで配置され
    部環境の音を集音するマイクロホンユニットとを備える
    ヘッドホン本体と、上記マイクロホンユニットによって集音された外部環境
    の音に対応した信号及び音声信号源からの音声信号に所
    定の信号処理を施し、上記スピーカユニットに供給する
    制御部とからなり、 上記制御部は、 上記マイクロホンユニットによって集音された外部環境
    の音に対応した信号に所定のフィルタ処理を施すフィル
    タと、 上記音声信号源からの音声信号に上記フィルタの出力を
    重畳して上記スピーカユニットに供給する重畳手段と、 上記重畳手段の出力と音声信号源からの音声信号を切り
    換え選択する切換手段とを備え、 上記フィルタは、上記スピーカユニットから放射された
    外部環境の音の鼓膜における位相が、外部から直接鼓膜
    に到着する外部環境の音の位相と180度異なるような
    位相特性を有することを特徴とするヘッドホン装置。
  2. 【請求項2】 上記制御部は、接続コードを介して上記
    ヘッドホン本体に接続されてなる請求項1記載のヘッド
    ホン装置。
  3. 【請求項3】 さらに、上記フィルタの位相特性を0と
    するフィルタ制御手段と、 音声信号源からの音声信号をミュートするミュート手段
    とを備え、上記フィルタ制御手段及び上記ミュート手段は連動し
    て、 上記マイクロホンユニットで集音した音のみを上記
    スピーカユニットから放射することを特徴とする請求項
    1記載のヘッドホン装置。
  4. 【請求項4】 上記重畳手段は、演算増幅器からなり、 上記切換手段は、上記演算増幅器に供給する電源電流を
    遮断する第1のスイッチと、上記第1のスイッチと連動
    し、第1のスイッチがオフのとき、音声信号源からの音
    声信号を上記スピーカユニットに供給する第2のスイッ
    チとを備えることを特徴とする請求項1記載のヘッドホ
    ン装置。
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