JP3413583B2 - 緑色野菜添加練製品 - Google Patents
緑色野菜添加練製品Info
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Description
草,わけぎ,モロヘイヤ等の葉緑素を含んだ緑色野菜添
加練製品に関するものである。
っている。しかしながら、農作物或いは水産物などの有
する自然の色を、長期間に渡って維持することは困難な
ことが多い。例えば、緑色野菜などの緑色は、容易に褐
色に変化する。これは天然の色素は比較的不安定で、酸
素,光,酵素,熱などによって退色,分解を受け易いこ
とによる。
加し、食品の本来有する色調を維持したり、あるいは更
に食欲をそそる色調にするような目的のため、種々の着
色料が使用されてきたが、現在では、消費者の合成着色
料に対する反発の結果として、天然の食品などに含まれ
る色をそのまま食品に反映する種々の工夫がなされてい
る。
使用することにより、緑色野菜の緑色が保持されること
は、以前から知られていたが、この硫酸銅の使用は、食
品に応用することは問題があり、硫酸銅の食品への使用
は禁止されている。
そばにリン酸ナトリウムを加える方法(特開平3−15
354号)や、アルカリ液に浸漬などの処理をする方法
(特開昭61−47141号)などが提案されている。
に近いものの処理で、食品そのものに対する処理ではな
いためアルカリの程度の制限がない。即ち、これらの方
法より得られた食品素材は、アルカリ濃度が高く、食味
を損なうほどのアルカリ領域になっている。従って、調
理等の工程で、これらの方法より得られた食品素材を、
水洗,茹でなどの調理操作を行いアルカリ度を低くする
必要がある。
れを成形後、加熱して得られる蒲鉾等の練製品がある。
この練製品において、抹茶,乾燥緑色野菜粉末,緑色野
菜ペースト等の緑色色素を添加した場合には、経時的に
緑色色素の変色退色が起こり、風味は天然の緑色色素で
付けて、色の退色は人工色素で防ぐという、緑色野菜由
来の緑色色素と人工色素とを併用する方法しか行なわれ
ていないのが現状である。
なうことなく、緑色野菜の経時的な変色退色を防止した
緑色野菜添加練製品を得ることを目的とする。
に係る緑色野菜添加練製品では、緑色野菜の粉末、ペー
スト、又はチップを塩ずり終了後の練製品基材中に混ぜ
合せ、これを成形後、加熱して得られる練製品におい
て、 緑色野菜は、前記練製品基材との添加から混合及び
その後の加熱を経て製品に至るまで 6.8〜7.4 の雰囲気
中に維持されたものである。
野菜添加練製品では、請求項1に記載の緑色野菜添加練
製品において、前記練製品基材中にアスコルビン酸又は
アスコルビン酸ソーダが添加されたものである。
H雰囲気を 6.8を上回るように保持し、調理後の緑色野
菜を取巻くpH雰囲気を 6.8〜7.4 に保持するものであ
るため、得られたそのままで喫食可能な食品において
も、食品の味を損なうことなく、緑色の変色・退色が生
じることは極めて少なくなる。
所謂天然の植物の色素を含むものであり、化学的な抽出
や化学的に色を固定していないものである。従って、緑
色野菜の粉末、ペースト、チップなどを含む。具体的に
は、わけぎ,モロヘイヤ,ほうれん草などの緑色野菜一
般,緑茶,抹茶などの茶類、のり,わかめ,昆布などの
海藻など、葉緑素によって緑色を呈する緑色野菜の全て
を指す。尚、緑色野菜中の葉緑素は、野菜中に含まれる
酵素によっても、緑色の変色・退色変化が生じるため、
食品添加前又は添加後に加熱処理等によって、酵素を失
活させることが肝要である。
を有するテトラピロール環構造をなしている。このMg
は弱い酸性領域でも容易に離脱し、葉緑素の緑色が変色
・退色することが知られている。そこで、葉緑素の緑色
を保持させるためには、酸性領域にせず、強アルカリ性
領域に保持することによって、変色・退色を防止するこ
とは、従来から行われていた。
食品自体の食味が、著しく変化する。従って、本発明で
は、食品の食味が良好で緑色の変色・退色を防止する具
体的なpH領域を検索した結果、特定の領域において、
良好な変色・退色の防止効果があることを確認したもの
である。
と共に加熱する等の調理過程での調理雰囲気のpHを
6.8を上回るように保持し、調理後に得られた食品のp
H領域を、pH 6.8〜7.4 に保持するものである。
色を防止し、しかも食品の味が変化しないpH領域を検
討した結果、pH 6.8〜7.4 の領域が確認されたもので
ある。即ち、pHが食品の製造中に特に加熱時に 6.8を
下回るとpHの低さに応じて、緑色の変色・退色変化が
生じ、pHが 7.4を上回った場合には、食品の味が変化
する。
回った場合には、緑色の変色・退色変化が生じるため、
本発明では、緑色野菜を他の食品原料や調味料と共に調
理する直前の緑色野菜を取巻く雰囲気、及び緑色野菜の
調理中の雰囲気の全ての雰囲気中のpH領域が 6.8を上
回る必要がある。更に、pHが 7.4を上回った場合に
は、食品の味が変化するため、少なくとも出来上がった
食品のpH領域は 7.4を下回る必要がある。
多くの場合、加熱等の処理を行う。従って、この加熱等
の処理によっても、前述のpH領域に保持されるよう
に、措置を講じる。例えば、加熱処理によって食品の多
くは、pHが酸性領域に傾く。そこで、加熱によって酸
性領域に移行する度合を加熱前に予め予測し、加熱後に
良好なpH領域に移行するように、pH領域をアルカリ
側に調整する。
品のもともとのpHや、使用する他の食品,添加物,調
味料等により異なるので、予めpHを測定しながら、調
整量を調査して使用濃度を決定する。
剤としては、炭酸ナトリウム,重炭酸ナトリウム,リン
酸ナトリウム,重合リン酸塩などのアルカリ性塩類やア
ルギニンなどの塩基性アミノ酸類など、食品に使用可能
なものが使用される。また、塩基性塩類と酸などと組み
合わせて所望のpH領域に調整して緩衝能を持たせても
よい。
アスコルビン酸又はアスコルビン酸ソーダが効果ある
が、塩基性塩類と酸などと組み合わせてpH 6.8〜7.4
に調整する場合に、pHの調整と同時又はその後に併用
すると、製品化後の時間,日数の経過のよる変色,退色
をより一層防止できる。この場合、pHをアルカリに保
つためにも、アスコルビン酸ソーダが適している。
は、例えば、蒲鉾,はんぺんのような種々の魚肉練製品
基材中に緑色野菜を添加することができる。また、本発
明の緑色野菜添加練製品では、緑色野菜を添加した後の
練製品基材は、多くの場合、加熱等の処理が行なわれ
る。従って、この加熱等の処理によっても、前述のpH
領域に保持されるように、措置を講じる。例えば、加熱
処理によって食品の多くは、pHが酸性領域に傾く。そ
こで、加熱前に加熱によって酸性領域に移行する度合を
予め予測し、加熱後に良好なpH領域に移行するよう
に、pH領域をアルカリ側に調整する。
品のもともとのpHや、使用する添加物や調味料により
異なるので、予めpHを測定しながら、調度を調査して
使用濃度を決定する。
剤としては、炭酸ナトリウム,重炭酸ナトリウム,リン
酸ナトリウム,重合リン酸塩などのアルカリ性塩類やア
ルギニンなどの塩基性アミノ酸類など、食品に使用可能
なものが使用される。また、塩基性塩類と酸などと組み
合わせて所望のpH領域に調整して緩衝能を持たせても
よい。
アスコルビン酸又はアスコルビン酸ソーダが効果ある
が、塩基性塩類と酸などと組み合わせてpH 6.8〜7.4
に調整した場合に、食品にアスコルビン酸又はアスコル
ビン酸ソーダを添加すると、製品化後の時間,日数の経
過のよる変色,退色をより一層防止できる。この場合、
pHをアルカリに保つためにも、アスコルビン酸ソーダ
が適している。
塩ずり終了後、卵白 500g,大豆油 500gを加え、攪拌
乳化する。更に馬鈴薯澱粉 300g、グルタミン酸ナトリ
ウム40g、グチエキス80g、冷水 1.5kg、重炭酸ナトリ
ウム20gを加え、よく混合し、調味すり身を調整した。
この調味すり身のpHは 7.2のアルカリ性を示した。
g、他方にはわけぎの小口切り 100gとアスコルビン酸
2.5gを混合し、直径4cm、厚さ1cmに成形し、85
℃で10分間蒸し加熱を行い、製品化を行った。この製品
は抹茶、わけぎの緑色が鮮明で、褐変はなかった。ま
た、冷蔵庫での保存は、抹茶が10日、わけぎでは14
日間退色しなかった。
2.5kgを攪拌機に入れ5分間空擂りした後、食塩 240
gを添加し7分間塩擂りをする。更に、これに山芋 400
g、卵白 500g、砂糖等の調味料 550g、澱粉 800g,
味醂 250g,重炭酸ナトリウム33g、冷水 600gを入れ
7分間程度攪拌、発泡し、発泡調味すり身を得た。この
発泡調味すり身のpHは7.3 であった。
gにモロヘイヤ粉末20g、アスコルビン酸ナトリウム
2.5gを混合したものを添加混合し、成形機で縦10cm
×横10cm×厚さ2cmに成形し、85℃の熱湯中で10分
間加熱して製品化した。この製品はモロヘイヤの緑色が
鮮明で褐変はなかった。また、冷蔵庫で10日間保存し
ても退色しなかった。
2.5kgを撹拌機に入れ5分間空擂りした後、食塩 240
gを添加し7分間塩擂りをする。更に、これに山芋 400
g、卵白 500g、砂糖等の調味料 550g、澱粉 800g,
味醂 250g,重炭酸ナトリウム33g、冷水 600gを入れ
7分間程度撹拌、発泡し、発泡調味すり身を得た。この
発泡調味すり身のpHは7.3 であった。
gにモロヘイヤ粉末20g、アスコルビン酸ナトリウム
2.5gを混合したものを添加混合し、成形機で縦10cm
×横10cm×厚さ2cmに成形し、85℃の熱湯中で10分
間加熱して製品化した。この製品はモロヘイヤの緑色が
鮮明で褐変はなかった。また、冷蔵庫で10日間保存し
ても退色しなかった。
を調理する際に、調理雰囲気のpHを6.8を上回るよう
に保持し、調理後に得られた緑色野菜のpHを 6.8〜7.
4 に保持するものであるため、得られたそのままで喫食
可能な食品においても、食品の味を損なうことなく、緑
色野菜の緑色の変色・退色が生じることはないという効
果がある。
ルビン酸又はアスコルビン酸ソーダを添加するもので
は、製品化後の時間,日数の経過のよる変色,退色をよ
り一層防止できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 緑色野菜の粉末、ペースト、又はチップ
を塩ずり終了後の練製品基材中に混ぜ合せ、これを成形
後、加熱して得られる練製品において、 緑色野菜は、前記練製品基材との添加から混合及びその
後の加熱を経て製品に至るまで 6.8〜7.4 の雰囲気中に
維持 されたことを特徴とする緑色野菜添加練製品。 - 【請求項2】 請求項1に記載の緑色野菜添加練製品に
おいて、 前記食品基材中にアスコルビン酸又はアスコルビン酸ソ
ーダが添加されたことを特徴とする緑色野菜添加練製
品。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP02332595A JP3413583B2 (ja) | 1994-06-07 | 1995-01-19 | 緑色野菜添加練製品 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14699994 | 1994-06-07 | ||
JP6-146999 | 1994-06-07 | ||
JP02332595A JP3413583B2 (ja) | 1994-06-07 | 1995-01-19 | 緑色野菜添加練製品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0851951A JPH0851951A (ja) | 1996-02-27 |
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ID=26360668
Family Applications (1)
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JP02332595A Expired - Fee Related JP3413583B2 (ja) | 1994-06-07 | 1995-01-19 | 緑色野菜添加練製品 |
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JP (1) | JP3413583B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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JP2004008086A (ja) * | 2002-06-06 | 2004-01-15 | Kibun Foods Inc | 魚肉練り製品の製造方法 |
KR20150012721A (ko) * | 2013-07-26 | 2015-02-04 | 씨제이제일제당 (주) | 유통기한이 연장된 생나물 고명의 제조방법 |
-
1995
- 1995-01-19 JP JP02332595A patent/JP3413583B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0851951A (ja) | 1996-02-27 |
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