JP3413302B2 - 湿式画像形成装置 - Google Patents

湿式画像形成装置

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JP3413302B2 JP33178794A JP33178794A JP3413302B2 JP 3413302 B2 JP3413302 B2 JP 3413302B2 JP 33178794 A JP33178794 A JP 33178794A JP 33178794 A JP33178794 A JP 33178794A JP 3413302 B2 JP3413302 B2 JP 3413302B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、転写ベルトに静電的に
吸着した記録材を該転写ベルトにより搬送し、該記録材
に潜像担持体表面に形成されたトナー像を転写して画像
形成を行なう複写機、ファクシミリ、プリンター等の湿
式画像形成装置に係り、詳しくは転写ベルトの表面から
電荷を除去する除電装置を不要とする湿式画像形成装置
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、記録材を転写ベルトに静電的に吸
着させた状態で搬送し、潜像担持体表面に形成されたト
ナー像を転写装置を用いて該記録材に転写して画像形成
を行なう湿式画像形成装置が知られている。この画像形
成装置の転写装置は、転写ベルトに対して潜像担持体と
反対側に設けられていて、現像液で満たされた状態にあ
る記録材と潜像担持体との間に、トナー像を形成する帯
電トナー粒子が潜像担持体から記録材へと静電泳動する
向きの電界を発生させるべく転写ベルトに電荷を付与す
る。また、この画像形成装置は分離装置を有し、この分
離装置がトナー像が転写された記録材を転写ベルトから
分離する。転写ベルトの記録材が分離された部分は、無
端移動を続けて、先程とは別の記録材(以下、別記録材
とする)を転写装置近傍へと搬送する。そして、この別
記録材に対して、転写装置が潜像担持体に形成された先
程とは別のトナー像を転写する。 【0003】ここで、別記録材を転写装置近傍に搬送す
るにあたっては、転写ベルト表面の先に記録材を転写す
るために付与された電荷が、該表面に残留していないこ
とが望ましい。転写ベルト表面に係る電荷が残留してい
ると、その表面の電位が上がり、該転写ベルトに対して
新たな電荷を付与しにくくなるためである。すなわち、
別記録材へトナー転写を行なうための転写ベルトへの電
荷付与がなされにくくなり、正常な転写を行なうため
は、転写ベルトに電荷を付与する転写装置の負担が大き
くなってしまうためである。例えば、転写装置としてコ
ロナチャージャや帯電ローラを用いた場合、電流値や電
圧値を高く設定しなければならなくなる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】そこで、従来の湿式画
像形成装置においては、係る弊害を解消するために。記
録材が分離された状態の転写ベルトの表面から残留電荷
を除去する例えばコロトロン帯電器などからなる除電装
置を設ける必要があった。 【0005】本発明は以上の点に鑑みなされたものであ
り、その目的は、転写ベルトに静電的に吸着した記録材
を該転写ベルトにより搬送し、該記録材に潜像担持体表
面に形成されたトナー像を転写して画像形成を行なう湿
式画像形成装置であって、従来必要であった転写ベルト
の表面から残留電荷を除去する除電装置を不要とする湿
式画像形成装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の湿式画像形成装置は、記録材を静電的
に吸着して搬送する、無端移動可能な転写ベルトと、前
記転写ベルト近傍に回動可能に設けられた、その表面に
潜像が形成される潜像担持体と、現像液を用いて前記潜
像担持体表面の潜像をトナー像とする湿式現像装置と、
前記転写ベルトに対して前記潜像担持体と反対側に設け
られた、該転写ベルトに電荷を付与することにより該潜
像担持体表面のトナー像を前記記録材に転写する転写装
置と、トナー像が転写された記録材を転写ベルトから分
離する分離装置と、を備えた湿式画像形成装置であっ
て、前記転写ベルトの表面抵抗率が、該転写ベルトにお
ける前記分離装置により前記記録材が分離された表面部
分が、該転写ベルトの無端移動によって再び電荷が付与
される位置に到達するまでの間に、該表面部分の電荷が
減衰して該表面部分の表面電位が略0Vとなる値以下の
値であり、該転写ベルトが該記録材を静電的に吸着する
吸着力を含む、該記録材に作用する該転写ベルト方向へ
の力が、前記潜像担持体が該記録材を吸着する力による
該転写材に作用する該潜像担持体方向への力よりも大き
くなる値以上の値であり、かつ、前記記録材の種類に応
じ、コシの弱い紙が用いられる場合、通常の用紙が用い
られる場合よりも少なくなるように、前記潜像担持体に
おける前記転写ベルトの近傍部に付着する現像液の量を
制御する現像液量制御手段を有することを特徴とするも
のである。 【0007】 【作用】請求項1の湿式画像形成装置においては、転写
ベルトにおける記録材が分離された表面部分の電荷が、
除電装置を設けなくても転写装置により電荷が付与され
る位置に再び到達するまでの間に減衰し、該表面部分の
電位は該位置で0Vとなる。 【0008】また、転写ベルトに静電的に吸着され搬送
される記録材が、回動する潜像担持体に巻き込まれるこ
とにより搬送不良を起こすことが防止される。図2
(a)及び図2(b)は、係る作用を説明するための説
明図である。図示の湿式画像形成装置は、記録材として
の記録紙100を静電的に吸着し矢印A方向に搬送する
転写ベルト101と、転写ベルト101の近傍に設けら
れた矢印B方向に回動する潜像担持体としての感光体ド
ラム102とを備えている。この感光体ドラム10
表面には、図示しない湿式現像装置によりトナー像が形
成され、このトナー像を転写ベルト101に対して感光
体ドラム102と反対側に設けられた転写装置103
が、転写ベルト101に電荷を付与することにより記録
紙100へと転写する。 【0009】この装置では、図2(a)に示すように記
録紙100が矢印A方向に搬送されることが望ましい。
しかしながら、図2(b)に示すように、記録紙100
が感光体ドラム102に引き寄せられ転写ベルト101
から分離し搬送不良が生じることがある。係る搬送不良
は、記録紙100に対して転写ベルト101の方向へ作
用する力F1よりも、感光体ドラム102の方向へ作用
する力F2が強い場合に生じるものである。そして、力
F1は記録紙100の剛性(コシ)と転写ベルト101
が記録紙100を静電的に吸引する吸引力とにより生
じ、力F2は現像液が付着する感光体ドラム102の表
面と記録紙100が密着することにより生じるものであ
る。従って、転写ベルト101をその表面の表面抵抗率
が低い材料で構成すると、該表面で電荷が移動しやすく
なり、このため該表面の電荷が減衰しやすくなる。よっ
て、係る場合には、該電荷の減衰により転写ベルト10
1が記録紙100を吸着する力が弱くなり、上記搬送不
良が生じるのである。 【0010】しかしながら、請求項1の湿式画像形成装
置では、十分な表面抵抗率を有する転写ベルトを用いる
ので、力F1が力F2よりも大きくなるに足りるだけの
転写ベルトにおける記録材に対する吸着力が確保され
る。よって、上記搬送不良が生じることはない 【0011】求項の湿式画像形成装置においては、
用いる記録材の種類に応じて、潜像担持体の転写ベルト
近傍部に付着する現像液の量を調整して、記録材が潜像
担持体に密着することによる記録材が潜像担持体方向に
引き寄せられる力を調整する。係る調整により力F2が
大きくなりすぎることを防止して、力F1が力F2より
も大きくなるに足りるだけの転写ベルトにおける記録材
に対する吸着力を確実に確保する 【0012】 【実施例】以下、本発明を画像形成装置である電子写真
複写機(以下、複写機という)に適用した一実施例につ
いて説明する。まず、この複写機の概略構成について説
明する。図1は本実施例に係る複写機の概略構成図であ
る。この複写機は、従動ローラ1と駆動ローラ2とに張
架された、矢印A方向に無端移動する転写ベルト3と、
該転写ベルトに静電的に吸着されて搬送される記録材と
しての記録紙4へと転写するトナー像を形成するブラッ
クトナー像形成ユニットB、マゼンダトナー像形成ユニ
ットM、イエロートナー像形成ユニットY、シアントナ
ー像形成ユニットCが設けられている。また、これらの
各トナー像形成ユニットのB、M、Y、Cにおける潜像
担持体としての感光体ドラム30B、30M、30Y、
30Cに潜像を形成する光書込ユニット50が、各感光
体ドラム30B、30M、30Y、30Cに対向した位
置に設けられている。 【0013】各トナー像形成ユニットB、M、Y、Cの
構成は共通であるので、説明はブラックトナー形成ユニ
ットBについてのみ行ない、他のトナー像形成ユニット
M、Y、Cについては、図中でブラックトナー像形成ユ
ニットにおけるものと対応する部分に、該ユニットにお
けるものに付した番号の後にB、M、Cを付すに止め説
明は省略する。ブラックトナー像形成ユニットBの感光
体ドラム30Bは、転写ベルト3の近傍に回動自在に設
けられており、その周辺には、電子写真プロセスにより
感光体ドラム30Bの表面にブラックトナー像を形成す
るための、帯電装置31B、現像装置32B、除電装置
33B、クリーニング装置34Bが配設されている。現
像装置32Bは、石油系溶剤からなるキャリアにトナー
が分散されてなる二成分現像液、または一成分系の現像
液を用いる湿式現像装置であり、感光体ドラム30Bの
表面に形成された潜像を現像してブラックトナー像とす
るものである。また、現像装置32Bは、感光体ドラム
30Bに現像液を供給する現像ローラ40Bと、該現像
ローラにより供給された現像液の過剰分を感光体ドラム
30Bの表面から除去するスクイズローラ41Bとを備
えている。 【0014】転写ベルト3に対して、感光体ドラム30
Bと反対側には、感光体ドラム30Bに形成されたトナ
ー像を、記録紙4に転写するための転写装置35Bが設
けられている。この転写装置35Bは、転写ベルト3に
対して電荷を付与して、現像液で満たされた状態にある
感光体ドラム30Bと記録紙4との間に電界を発生させ
る転写チャージャからなる。転写チャージャが発生させ
る電界の向きは、感光体ドラム30B表面のトナー像を
形成する各トナー粒子を、感光体ドラム30Bから記録
紙4へと電気泳動させる向きである。 【0015】ブラックトナー像形成ユニットBの下方に
は、転写ベルト3に記録紙4を供給する給紙ユニット5
が設けられている。一方、シアントナー像形成ユニット
Cに対して転写ベルト3の回転方向下流には、トナー像
が転写された記録紙4を転写ベルト3から分離するため
の分離装置6が設けられている。この分離装置6は、分
離位置7において転写ベルト3と記録紙4との静電吸着
力を弱めることで、記録紙4をその剛性により転写ベル
ト3から分離させる分離チャージャからなる。分離装置
6としては分離チャージャを用いる構成以外に、例えば
分離爪等を用いて転写ベルト3から記録紙4を分離させ
るような構成を採用してもよい。また、分離装置6の記
録紙4の搬送方向下流には、記録紙4をトレー8へ搬送
するための搬送ローラ9が設けられている。 【0016】次に、この複写機の動作について説明す
る。画像形成をなすにあたり、給紙ユニット5が記録紙
4を転写ベルト3へと供給し、また、転写装置35Bが
電荷付与位置10において転写ベルト3に電荷を付与す
る。そして、この電荷が付与された状態の転写ベルト3
が、給紙ユニット5により供給された記録紙4を静電的
に吸着する。ここで、図示しない駆動機構により駆動さ
れる駆動ローラ2が、転写ベルト3に回転駆動力を伝達
して該ベルトを矢印A方向に回転させる。また、図示し
ない駆動系が、各感光体ドラム30B、30M、30
B、30Cを、その周速が転写ベルト3の移動速度と同
じとなるように回転させる。 【0017】この転写ベルト3と等速で回転する感光体
ドラム30Bの表面に、各装置がブラックトナー像を形
成する。すなわち、帯電装置31Bが感光体ドラム30
Bの表面を均一に帯電し、光書込ユニット50が均一に
帯電された該表面に静電潜像を形成し、現像装置32B
が該静電潜像に対してブラック現像液を供給してブラッ
クトナー像を形成する。そして、転写装置35Bが、転
写ベルト3と感光体ドラム30Bとのなすニップ部NB
に搬送されてきた記録紙4へ、該ブラックトナー像を転
写する。すなわち、転写装置35Bが転写ベルト3に電
荷を付与して、ニップ部NB近傍に電界を発生させ、感
光体ドラム30B表面に形成されたトナー像を構成する
帯電したブラックトナー粒子を、記録紙4へと電気泳動
させることで、ブラックトナー像を記録紙4へと転写さ
せる。また、除電装置33Bが、トナー像が転写された
状態にある感光体ドラム30B表面の残留電荷を除去
し、さらに、クリーニング装置34Bが感光体ドラム3
0B表面に残留したブラックトナーを除去する。 【0018】以上の動作により、表面にブラックトナー
像が形成された状態となった記録紙4を、転写ベルト3
が、転写ベルト3と感光体ドラム30Mとが形成するニ
ップ部NM、転写ベルト3と感光体ドラム30Yとが形
成するニップ部NY、転写ベルト3と感光体ドラム30
Cとが形成するニップ部NCへと順次搬送する。そし
て、ニップ部NMにおいて転写装置35Mがマゼンダト
ナー像を、ニップ部NYにおいて転写装置35Yがイエ
ロートナー像を、また、ニップ部NCにおいて転写装置
35Cがシアントナー像を、それぞれ記録紙4に転写し
て、記録紙4表面にトナー像を重ねあわせる。なお、各
トナー像形成ユニットM、Y、Cの各感ドラム30M、
30Y、30Cに各トナー像を形成する動作、及び、各
転写装置35M、35Y、35Cが各トナー像を記録紙
4に転写する動作については、ブラックトナー像形成ユ
ニットB、及び転写装置35Bと同じであるので説明は
省略する。 【0019】以上の動作により、4色のトナーが重ね合
わされた状態となった記録紙4を転写ベルト3が分離位
置7へと搬送する。そして分離位置7において分離装置
6が転写ベルト3の表面から記録紙4を分離する。すな
わち、分離装置6が、転写ベルト3の表面に付着してい
る電荷の一部を除去し、転写ベルト3と記録紙4の静電
的な吸着力を弱める。すると、記録紙4は転写ベルト3
に対する静電的な吸着力が弱まったこととその剛性(コ
シ)とにより転写ベルト3から分離され、搬送ローラ9
によりトレー8へと搬送される。また、転写ベルト3の
記録紙4が分離された表面部分は、無端移動してベルト
クリーニング装置1近傍へと到達する。そして、この
ベルトクリーニング装置1が、転写ベルト3に付着し
たトナー等の異物を除去する。この転写ベルト3のベル
トクリーニング装置1により異物が除去された表面部
分は、無端移動を続けて電荷付与位置10へと到達す
る。そして、以後、以上説明した動作が繰り返される。 【0020】以上で構成と動作を説明した複写機におい
て、転写ベルト3における分離位置10において記録紙
4が分離された表面部分に付与された電荷が、該表面部
分が分離位置7から電荷付与位置10へ無端移動するま
での間に減衰することにより、該表面部分の表面電位は
略0Vとなることが望ましい。該表面部分の表面電位
が、電荷が減衰することにより略0Vとなれば、従来の
装置に設けられていた転写ベルト3表面に残留した電荷
を除去するための除電装置を設ける必要がなくなるため
である。そこで、この複写機では、転写ベルト3をその
表面に付与された電荷が減衰しやすく、分離位置7から
電荷付与位置10に到達するまでの間に表面の電位が略
0Vとなるような材料で構成している。なお、図4に、
従来の装置に設けられていた除電装置20を、実施例の
装置に取り付けた例を示す。 【0021】図5は、電荷が付与されて帯電状態となっ
た転写ベルト3の表面電位が、時間の経過に伴い変化し
て略0Vとなるまでの様子を示すグラフである。電荷付
与後、5秒が経過した時点で表面電位が略0Vとなって
いるので、記録紙が分離された転写ベルトの表面部分が
分離位置7から転写位置へと至るまでの時間が5秒以上
の複写機にこの転写ベルト3を用いれば、従来の装置に
設けられたいた除電装置を設ける必要がなくなる。ここ
で、転写ベルト3の表面電位の低下しやすさ、すなわ
ち、転写ベルト3表面に付着した電荷の減衰のしやすさ
は、転写ベルト3の表面抵抗率で決まる。転写ベルト3
表面における表面抵抗率が高いほど、付与された電荷が
該表面で移動しにくくなり、表面電位は低下しにくな
る。一方、転写ベルト3の表面抵抗率が低いほど、付与
された電荷は該表面で移動しやすくなり、表面電位は低
下しやすくなる。従って、除電装置を不要とするために
は、転写ベルトの表面抵抗率をできるだけ低くすること
が望ましい。 【0022】しかしながら、転写ベルト3の表面抵抗率
を低くしすぎると、記録紙4の搬送が良好に行なわれな
くなる。記録紙4は転写ベルト3の表面に静電的に吸着
されて搬送されるものであり、該表面の電位が低下する
と、該表面と記録紙4との吸着力が弱くなり、搬送に必
要な十分な吸着力が確保されなくなるためである。特
に、各感光体ドラム30B、30M、30Y、30Cと
記録紙4とが接する位置である各転写位置で搬送不良が
発生しすい。先に、本発明の作用を説明する図2で示し
たように、各転写部では現像剤が付着した各感光体ドラ
ムに記録が密着することにより、各感光体のドラム
の方向に記録紙4が引き寄せらて、該記録紙が各感光体
ドラムに巻き込まれることによる搬送不良が生じやすい
ためである。従って、転写ベルト3の表面抵抗率は、係
る搬送不良が発生しないだけの、転写ベルト3と記録
4との静電的な吸着力が確保されるに十分な値としなけ
ればならない。 【0023】そこで、転写ベルトの表面から電荷を除去
する除電装置を設ける必要がなく、かつ、記録紙4の搬
送が良好に行なわれる値を決するために、本発明者は実
験を行なった。前述の記録紙4が各感光体ドラム方向に
引き寄せられる力は、該感光体表面に付着する現像液の
液厚が厚いほど大きく、薄いほど小さいので、該液厚に
よる影響も確認した。図6にこの実験の結果を示す。こ
の実験結果から、コシの弱いコート紙を用いた場合に、
ときおり搬送不良が発生したものの、表面抵抗率が10
8〜1013Ω・cm程度であれば、電荷付与位置10で
の残留電荷がなく、かつ記録紙4の搬送不良も発生しな
いことが確認された。 【0024】以上で説明した実施例の複写機に、各転写
装置35B、35M、35Y、35Cが転写ベルト3に
付与する電荷の量を制御するための電荷付与量制御手段
を設けてもよい。この電荷付与量制御手段は、例えば操
作パネルに設けられた記録紙の種類を入力するためのス
イッチ(図示を省略する)と、該スイッチからの入力結
果に基づいて各転写装置35B、35M、35Y、35
Cへ供給されるコロナチャージ電流を調整して該転写装
置が転写ベルトに付与する電荷を制御するマイクロプロ
セッサ(図示を省略する)とからなる。この電荷付与量
制御手段は、記録紙4としてコート紙等のコシの弱い紙
が用いられる場合、すなわち、各感光体ドラム30B、
30M、30Y、30Cの回転により該ドラムに巻き込
まれやすい記録紙が用いられる場合は、通常の用紙が用
いられる場合よりも転写ベルト3に付与する電荷の量を
多くする。このため、該記録紙と転写ベルト3との静電
吸着力が通常の用紙よりも強くなり、各感光体ドラムに
用紙が巻き込まれにくくなる。 【0025】また、電荷量制御手段を、各感光体ドラム
30B、30M、30Y、30Cの表面に付着する現像
液の量を検知する液量センサーと、該センサーの検出結
果に基づいて各転写装置35B、35M、35Y、35
Cへ供給されるコロナチャージ電流を調整して該転写装
置が転写ベルトに付与する電荷を制御するマイクロプロ
セッサ(図示を省略する)とから構成してもよい。この
電荷付与量制御手段は、各感光体ドラム30B、30
M、30Y、30Cの表面に付着する現像液の量が多い
場合、すなわち、該感光体ドラムが記録紙を吸着する力
が強いため、その回転により該ドラムに記録紙が巻き込
まれやすい場合には、通常よりも転写ベルト3に付与す
る電荷の量を多くする。このため、該記録紙と転写ベル
ト3との静電吸着力が通常よりも強くなり、各感光体ド
ラムに用紙が巻き込まれにくくなる。 【0026】また、実施例の複写機に、各感光体ドラム
30B、30M、30Y、30Cの転写ベルト近傍部に
付着する現像液の量を制御するための現像液量制御手段
を設けてもよい。この現像液量制御手段は、記録紙の種
類を検知する用紙センサーと、該センサーの検出結果に
基づいて各感光体ドラムの表面から過剰現像液を除去す
るための各スクイズローラ41B、41M、41Y、4
1Cの回転数を制御するマイクロプロセッサ(図示を省
略する)とからなる。この現像液量制御手段は、記録
4としてコート紙等のコシの弱い紙が用いられる場合、
すなわち、各感光体ドラムの回転により該ドラムに巻き
込まれやすい記録紙が用いられる場合は、通常の用紙が
用いられる場合よりも、各感光体ドラムに付着する現像
液の量を少なくする。具体的には、各スクイズローラの
回転速度を通常よりも高くして、各感光体ドラム表面か
ら除去される現像液の量を多くする。このため、各感光
体ドラムと記録紙3との付着力が弱くなり、用紙が各感
光体ドラムに巻き込まれにくくなる。 【0027】また、現像液量制御手段を、複写される画
像の種類に応じて各感光体ドラムの表面から過剰現像液
を除去するためのスクイズローラの回転数を制御するマ
イクロプロセッサにより構成してもよい。この現像液量
制御手段は、複写される画像がハイライト部等の割合が
高い場合は、各感光体ドラム表面に付着する現像液の量
を多くする。このため、画像を形成する多量のトナー粒
子が転写部において良好な電気泳動をなすに十分な現像
液が確保されるので、ベタ画像等の複写を行なう際に
も、現像液の不足による転写不良が生じることがない。
また、複写される画像がシャドー部の多い画像等である
場合は、各感光体ドラムに付着する現像液の量を少なく
する。このため、画像を形成する少量のトナー粒子に対
して過剰な現像液が供給されることによる画像のつぶ
れ、文字太り等が生じることがない。 【0028】また、実施例の複写機では、転写ベルト3
の回転方向を基準として、転写ベルト3における記録
4が分離する位置である分離位置6から転写装置35B
が転写ベルト3に電荷を付与する位置である電荷付与位
置10へ至る部分の長さを、電荷付与位置10から分離
位置6へ至る部分の長さよりも長くしている。このた
め、転写ベルトの3の記録紙4が分離された表面部分
が、分離位置6から電荷付与位置10へ至るまでの時間
が十分に確保され、該表面部分に付与された電荷は、該
表面部分が電荷付与位置10に至るまでの間に十分に減
衰する。 【0029】また、実施例の複写機に、転写ベルト3の
分離位置から電荷付与位置10へ至る部分における、記
録紙4が接する面と記録紙4が接しない面との双方に導
電部材(図示を省略する)を接触させ、この導電部材を
接地することが望ましい。係る構成を採用すれば、転写
ベルト3表面に付与された電荷が減衰しやすくなる。 【0030】また、実施例の複写機の転写ベルト3を、
PVDF、ETFE等のフッ素系樹脂にカーボン等の導
電材料を添加した材料で構成することが望ましい。係る
材料を用いれば、転写ベルトの製造時に添加する導電材
料の量を調整することで所望の表面抵抗率を有する転写
ベルトを得ることができる。また、この材料は石油系溶
剤に対する耐久性も良好である。この材料で構成した転
写ベルトを常温で10日間石油系溶剤に浸漬したとこ
ろ、その膨潤量は100PPM以下であり、転写ベルト
として十分に利用できる範囲内であった。また、該転写
ベルトの引っ張り強度を測定したところ、石油系樹脂に
浸漬する前からの変化はなかった。従って、石油系溶剤
からなるキャリアにトナーが分散されてなる現像液を利
用した場合であっても、この転写ベルトは十分な耐久性
が保たれる。 【0031】また、実施例の複写機の各転写部近傍に、
先に本発明の作用を説明するための図3で示した記録紙
4を各感光体ドラム30B、30M、30Y、30Cに
押圧する押圧手段としての押圧装置を、それぞれ設けて
もよい。各押圧装置は、アクチュエータ104と、加圧
部材105と、伝達機構106とから構成される。各押
圧装置が記録紙4を各感光体ドラムに押圧するため、各
転写部において記録紙4と各感光体ドラムとの間が十分
に現像液で満たされた状態となる。よって、各転写部で
帯電トナーの電気泳動によるトナー像の転写が良好に行
なわれる。 【0032】また、この押圧装置により押圧されなけれ
ば記録紙4と各感光体とが接する位置よりも、押圧装置
により記録紙4が押圧される位置を転写ベルト3の回転
方向上流に設けることが望ましい。かかる構成を採用す
れば、記録紙4の搬送方向が転写ベルトの移動方向に
対して各感光体ドラム方向へと変化して、該記録紙が各
感光体ドラムに巻き込まれて搬送不良を起こすことが防
止される。 【0033】なお、実施例では、複数のトナー像形成ユ
ニットB、M、Y、Cと複数の転写装置35B、35
M、35Y、35Cを用いてフルカラーの複写を行なう
複写機について説明したが、この発明は、記録材を転
写ベルトにより静電的に吸着して搬送し、その記録材
に画像形成を行なう湿式画像形成装置に広く適用するこ
とができる。例えば、トナー像形成ユニットを一つだけ
備え、そのトナー像形成ユニットで、転写ベルトによ
り搬送される記録材に画像形成を行なう湿式画像形成
装置に適用することができる。 【0034】また、実施例では、縦方向に張架された転
写ベルト3により記録紙4が縦方向に搬送される複写機
について説明したが、横方向に張架された転写ベルトに
より記録材を横方向に搬送する複写機にも適用すること
ができる 【0035】 【発明の効果】請求項1の発明によれば、転写ベルトの
記録材が分離された表面部分の電荷は、転写装置により
電荷が付与される位置に到達するまでの間に減衰して、
該表面部分の電位は0Vとなる。従って、係る表面部分
の電荷を除去するための除電装置を設ける必要がなくな
るという効果を奏する。また、十分な表面抵抗率を有す
る転写ベルトを用いることで、記録材に作用する転写ベ
ルト方向への力を記録材に作用する潜像担持体方向への
力よりも大きくするため、記録材が潜像担持体に巻き込
まれることによる記録紙の搬送不良が発生しなくなると
いう効果を奏する 【0036】また、潜像担持体表面に付着する現像液の
量を制御し、記録材が潜像担持体に密着することにより
生じる記録材が潜像担持体方向に引き寄せられる力を調
整することで、記録材に作用する転写ベルト方向への力
記録材に作用する潜像担持体方向への力よりも確実に
大きくする。よって、記録材が潜像担持体に巻き込まれ
るとによる記録材の搬送不良が発生しなくなるという効
果がより顕著なものとなる。また、請求項3の発明によ
れば、現像液の量が不適切であることを原因として、転
写不良が生じることが防止される。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例に係る複写機の概略構成を示す正面図。 【図2】(a)及び(b)は発明の作用を示す説明図。 【図3】(a)及び(b)は発明の作用を示す説明図。 【図4】実施例に係る複写機に、従来、必要であった除
電装置を設けた装置を示す正面図。 【図5】転写ベルトの表面電位の時間変化を示すグラ
フ。 【図6】実験の結果を示す図表 【符号の説明】 1 従動ローラ 2 駆動ローラ 3 転写ベルト 4 記録紙 5 給紙ユニット 6 分離装置 7 分離位置 8 トレー 9 搬送ローラ 10 電荷付与位置 11 ベルトクリーニング装置 20 除電装置 30 感光体ドラム 31 帯電装置 32 現像装置 33 除電装置 34 クリーニング装置 35 転写装置 40 現像ローラ 42 スクイズローラ 50 光書込ユニット 100 記録紙 101 転写ベルト 102 感光体ドラム 103 転写装置 104 アクチュエータ 105 加圧部材 106 伝達機構 B ブラックトナー像形成ユニット M マゼンダトナー像形成ユニット Y イエロートナー像形成ユニット C シアントナー像形成ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/16 G03G 15/01 114 G03G 15/10 G03G 15/14 101

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】記録材を静電的に吸着して搬送する、無端
    移動可能な転写ベルトと、前記転写ベルト近傍に回動可
    能に設けられた、その表面に潜像が形成される潜像担持
    体と、現像液を用いて前記潜像担持体表面の潜像をトナ
    ー像とする湿式現像装置と、前記転写ベルトに対して前
    記潜像担持体と反対側に設けられた、該転写ベルトに電
    荷を付与することにより該潜像担持体表面のトナー像を
    前記記録材に転写する転写装置と、トナー像が転写され
    た記録材を転写ベルトから分離する分離装置と、を備え
    た湿式画像形成装置であって、 前記転写ベルトの表面抵抗率が、該転写ベルトにおける
    前記分離装置により前記記録材が分離された表面部分
    が、該転写ベルトの無端移動によって再び電荷が付与さ
    れる位置に到達するまでの間に、該表面部分の電荷が減
    衰して該表面部分の表面電位が略0Vとなる値以下の値
    であり 転写ベルトが該記録材を静電的に吸着する吸着力を含
    む、該記録材に作用する該転写ベルト方向への力が、前
    記潜像担持体が該記録材を吸着する力による該転写材に
    作用する該潜像担持体方向への力よりも大きくなる値以
    上の値であり、かつ、 前記記録材の種類に応じ、コシの弱い紙が用いられる場
    合、通常の用紙が用いられる場合よりも少なくなるよう
    に、前記潜像担持体における前記転写ベルトの近傍部に
    付着する現像液の量を制御する現像液量制御手段を有す
    ことを特徴とする湿式画像形成装置。
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