JP3416439B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3416439B2
JP3416439B2 JP35847196A JP35847196A JP3416439B2 JP 3416439 B2 JP3416439 B2 JP 3416439B2 JP 35847196 A JP35847196 A JP 35847196A JP 35847196 A JP35847196 A JP 35847196A JP 3416439 B2 JP3416439 B2 JP 3416439B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームプリ
ンタなどのように、紙等の記録材上に静電的に画像を形
成する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機やレーザビームプリンタな
どの画像形成装置においては、トナー像が形成される像
担持体と、そのトナー像が転写される記録材を担持する
記録材担持体とを具備したものが知られている。
【0003】このような画像形成装置の一例として4色
のフルカラー複写機について説明すると、この複写機
は、図8に示すように、像担持体である感光ドラム1を
有し、その周囲に、感光ドラム1を所定電位に帯電する
一次帯電器2と、潜像形成手段としての走光学装置3
と、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の現
像器4Y、4M、4C、4Kと、記録材を担持して感光
ドラム1と対向した転写部へ搬送する転写ドラム5と、
感光ドラム1上のトナー像を搬送された記録材に転写す
る5bと、感光ドラム1をクリーニングするクリーナ6
からなる画像形成手段が配置されている。
【0004】カラー画像が記録材上に形成されるまでの
工程を述べると、まず、感光ドラム1の表面を一次帯電
器2により均一に帯電し、その感光ドラム1の表面に対
し、リーダー部30より送られてきた原稿の第1色目、
たとえばイエローの画像情報に基づく像露光を光学装置
3により行なって、感光ドラム1の表面上に第1色目の
静電潜像を形成する。感光ドラム1上の静電潜像は、第
1色目の現像器4Yにより現像してイエロートナー像と
して可視化され、このトナー像が、転写ドラム5上に担
持して搬送されてきた給紙カセット7(7a、7bまた
は7c)からの記録材上に、転写部において転写帯電器
(転写帯電ブラシ)5bにより転写される。
【0005】転写ドラム5の表面には、厚さ150μm
のポリカーボネートからなる転写シート5fが張設さ
れ、記録材はその転写シート5fに吸着されて搬送され
る。このポリカーボネートは、PVDF(ポリフッ化ビ
ニリデン)等に比べ耐久性に優れ、また使用後の廃棄等
を非常に簡易に行なうことができる材料である。
【0006】転写ドラム5の周囲には内側または外側
に、吸着帯電ブラシ5c、吸着ローラ5g、上記の転写
帯電ブラシ5b、分離コロ8b、分離帯電器5h、分離
爪8a、内側除電器5d、外側除電器5e、転写クリー
ナ16、17が設置されている。
【0007】第1色目のトナー像の転写が終了した感光
ドラム1は、クリーナ6によって表面上の残留トナーを
除去した後、再びつぎの画像形成に供される。そして、
以上のような工程を残りのマゼンタ、シアン、ブラック
の3色について行ない、記録材上にイエロー、マゼン
タ、シアン、ブラックの4色のトナー像を重ね合わせて
多重転写したフルカラー画像が形成される。
【0008】上記の4色のトナー像の転写が終了した記
録材は、分離手段の分帯電器5hや分離爪8a、分離コ
ロ8bによって転写ドラム5から分離され、定着器9に
よる定着を経てトレイ10に至る。記録材が分離された
転写ドラム5は、表面に付着した不要なトナーを転写ク
リーナ16、17によって除去して、つぎの記録材の担
持に備える。
【0009】定着器9は、ヒータ9aを内包した定着ロ
ーラ9bと、下方からこれに圧接された加圧ローラ9c
とを有し、両ローラのニップ部で記録材を挟持搬送しな
がら加熱加圧して、記録材上のトナー像を記録材に溶融
固着し定着する。
【0010】上記したような多重転写方式によるフルカ
ラー複写機において、転写ドラム5の転写シート5fの
裏面の電位は、図9のように変動する。
【0011】説明すると、最初、内側除電器5d、外側
除電器5eにより転写シート5fの表面が初期化され
(転写シートの表面、裏面の電位が0V)、その後、記
録材を吸着して担持するために、吸着帯電ブラシ5cか
ら転写シート5fの裏面へ吸着電流が印加され、これに
より転写シート5f裏面の電位がVq だけ上昇する。同
様に、感光ドラム1上のトナー像を記録材に転写するた
めに、転写帯電ブラシ5bから転写シート5fの裏面へ
転写電流が印加され、これにより転写シート5f裏面の
電位がVt ( t=M、C、Y、K)だけ上昇する。フル
カラー複写機では、この転写工程が4回行なわれ、4回
の転写とも転写電流が一定であるとすると、転写シート
5fの裏面の電位は最終的に、V1(V)=−V0 +V
q +4×Vt =Vq +4Vt まで上昇する(−V0 :転
写シートの初期裏面電位(略して初期シート裏面電位)
は0)。
【0012】本例では、転写シート5fに厚さ150μ
mのポリカーボネートシートを採用しているが、この樹
脂は誘電率が3前後とポリフッ化ビニリデンの10に比
べかなり低いので、上記の記録材の吸着帯電による転写
シート5f裏面の電位上昇Vq 、およびトナー像の転写
帯電による電位上昇Vt は大きな値となる。ところが、
転写シート5fに付与できる電位には限界があり、この
限界の電位をVlimitとすると、V1がVlimit に接近
するほど転写電流が流れにくくなる。低湿環境では感光
ドラム上のトナーの帯電量が大きくなり、転写に必要な
電流値が大きく、従って電位上昇Vtが大きくなる。こ
のため低湿環境ではV1がVlimit に近接して、最終色
の転写電流が小さくなってしまい、最終色のトナー像を
十分に転写できない等の弊害が生じることが多かった。
【0013】そこで、図10に実線で示すように、記録
材を担持する前の転写シート5fの初期化の段階で、転
写シートの裏面電位を感光ドラムの帯電極性と同極性、
って、転写電流と逆極性(転写シートの表面電位を転
写電流と同極性)にすることにより、すなわちV1=−
V0 +Vq +4Vt において、−V0 をVt と逆極性に
とることにより、最終的なシート裏面電位V1の値を小
さく設定することが可能となり、最終色の転写を良好に
行なうことができるようになる。
【0014】このように、内側、外側除電器5d、5e
による誘電率の低い転写シート5fの初期化で、転写シ
ートの裏面電位を転写電流と逆極性の電位に帯電するこ
とにより、その後の多重転写を効果的に実現する方法
が、従来から提案されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
複写機を含むフルカラー画像形成装置においては、感光
ドラム1に有機系の感光体(OPC)を使用した感光ド
ラムを採用していることが多く、感光ドラム1をトナー
と同極性の電位に帯電して潜像形成し、現像に供する方
式(反転現像方式)を採用することが一般的である。
【0016】これによれば、トナーがマイナスの電荷を
有しているときは、感光ドラム1もマイナスの電位を帯
びており、この状態でプラスに帯電された転写シート5
f(転写シートの表面電位(記録材を担持する側の電
位)を図10に点線で示す)が感光ドラム1に直接接触
すると、感光ドラム1に帯電ムラを生じやすくなり、引
き続く画像形成時に画像上に欠陥(ドラムメモリ)を引
き起こす問題があることが分かった。たとえば記録材を
担持する前の転写シート5fの表面はプラスに帯電され
ているので、ジャムや誤動作等により転写シート5fと
感光ドラム1が接触して停止した場合などに、感光ドラ
ムにメモリ現象等の画像上の欠陥が現れることが確認さ
れている。
【0017】上記のドラムメモリの現象は特に高湿環境
で顕著であり、これは、転写シート5f、感光ドラム
1、記録材の持つ抵抗値が低下して、転写シートの電荷
が感光ドラムに影響を与えやすくなるからである。
【0018】また、フルカラーの画像形成を行なった場
合は、シアントナー像の転写以降で転写シートの表面電
位が感光ドラムと同極性になるので問題がないが、たと
えば単色モード(ブラック単色)で大量に連続コピーを
行なった場合は、図11に示すように、転写シートの表
面電位は感光ドラムと逆極性の状態で長時間接触し続け
ることになる。これにより感光ドラムへのメモリ現象が
少しづつ蓄積し、たとえば画像上の色味が変動するなど
の弊害が確認されている。
【0019】本発明の目的は、低湿環境における転写不
良および高湿環境におけるドラムメモリを防止でき、転
写不良およびドラムメモリによる画像欠陥のない高品質
のカラー画像を形成することができる画像形成装置を提
供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にか
かる画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明
の一態様によれば、画像が形成される像担持体と、静電
吸着された記録材を担持して像担持体と対向した転写部
へ搬送する、像担持体と係合しながら走行する記録材担
持体と、記録材担持体に電荷を供給することにより、
前記像担持体に形成された画像を記録材担持体上に担持
された記録材上に転写する帯電部と、を有し、前記記録
材担持体上に記録材を担持する前に、記録材担持体の記
録材を担持する側とは反対側の裏面を像担持体の表面電
位と同極性に帯電することにより、記録材担持体の記録
材を担持する側を像担持体の表面電位と逆極性に帯電す
る画像形成装置において、記録材を担持する前の前記記
録材担持体の裏面電荷量の絶対値を、その設置環境の絶
対水分量よりも低い環境条件における前記記録材担持体
の裏面電荷量の絶対値よりも小さい値になるように、記
録材を担持する前の前記記録材担持体の裏面電荷量を制
御することで、前記絶対水分量の差異に応じて記録材を
担持する前の前記記録材担持体の裏面電位を変えること
を特徴とする画像形成装置が提供される
【0021】本発明の他の態様によれば、画像が形成さ
れる像担持体と、静電吸着された記録材を担持して像担
持体と対向した転写部へ搬送する、像担持体と係合しな
がら走行する記録材担持体と、該記録材担持体に電荷を
供給することにより、前記像担持体に形成された画像を
記録材担持体上に担持された記録材上に転写する帯電部
と、を有し、前記記録材担持体上に記録材を担持する前
に、記録材担持体の記録材を担持する側とは反対側の裏
面を像担持体の表面電位と同極性に帯電することによ
り、記録材担持体の記録材を担持する側を像担持体の表
面電位と逆極性に帯電する画像形成装置において、 記録
材を担持する前の前記記録材担持体の裏面電位を、画像
形成装置本体の動作条件の差異に応じて変えることを特
徴とする画像形成装置が提供される。本発明の一実施態
様によれば、前記画像形成装置本体の動作条件の差異
は、記録材の性質の差異とすることができる。前記記録
材の性質の差異は、記録材の厚さ、電気抵抗および剛度
のうちの少なくとも1つ以上の性質の差とすることがで
きる。さらに、前記画像形成装置本体の動作条件の差異
は、1回の画像形成における転写工程の回数の差、また
1回の画像形成における記録材吸着工程の回数の差と
することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0023】実施例1 図1は、本発明の画像形成装置の一実施例における転写
ドラム回りを示す模式図である。本発明における画像形
成装置の転写ドラム回りの構成は、図8の従来の画像形
成装置と基本的に同じであり、図1において図8と同一
の部材は同一の符号を付す。本発明は、転写ドラム5の
転写シート5f上に記録材Pを担持する前に、転写シー
ト5fの記録材担持側とは反対側の裏面を感光ドラム1
の帯電極性と同極性に帯電することにより、記録材担持
側の表面電位を感光ドラムの帯電極性と逆極性に帯電し
て、転写シートを電気的に初期化するに当たり、その転
写シート裏面の電位を、画像形成装置本体の設置環境お
よび動作条件の少なくとも1つ以上の差異に応じて変え
て帯電したことが大きな特徴である。
【0024】本発明の第1の実施例では、転写シートの
裏面の電位を環境に応じて変更して帯電した。
【0025】図1において、転写ドラム5の表面には、
記録材Pを静電的に吸着して矢印C方向に搬送する記録
材担持部材である転写シート5fが巻装され、この転写
シート5fの後端部は転写ドラム5の連結部材(図示せ
ず)に貼着されている。本例では、転写シート5fに
は、厚さ150μm、体積抵抗率1015Ωcm以上のポ
リカーボネート(PC)シートを用いている。
【0026】転写ドラム5の周囲には内側または外側
に、吸着帯電ブラシ5c、吸着ローラ5g、上記の転写
帯電ブラシ5b、分離コロ8b、分離帯電器5h、分離
爪8a、内側除電器5d、外側除電器5e、転写クリー
ナ16、17が設置されている。
【0027】転写ドラム5に記録材Pを担持するには、
まず、転写シート5fを挟んで対向設置された内側除電
器5d、外側除電器5eを作動し、転写シート5fを電
気的に初期化する。この転写シート3fに対して、記録
材Pが矢印B方向から図示しない給紙搬送手段により給
紙される。転写シート5fを挟んで対向設置された吸着
ローラ5gおよび吸着帯電ブラシ5cが作動され、吸着
ローラ5gが記録材Pの供給に合わせて転写シート5f
の表面(記録材を担持する側)へ密着し、吸着帯電ブラ
シ5cより正の吸着電荷が転写シート5fの裏面(記録
材担持側とは反対の側)に注入される。吸着ローラ5g
は電気的に接地されているため、記録材Pには吸着帯電
ブラシ5cより注入された電荷とは逆向きの電荷が誘起
され、その結果、記録材Pと転写シート5fが分極して
引き合い、記録材Pが転写シート5fの表面に静電的に
吸着される。記録材の転写ドラムへの吸着動作が終了し
たら、吸着ローラ5gは速やかに転写ドラムから離間さ
れる。
【0028】つぎに、感光ドラム1と対向した転写部に
おいて、転写シート5fに転写帯電ブラシ5bを介して
図示しない高圧電源から同様に正の転写電荷が注入さ
れ、感光ドラム1上に形成された負帯電のトナー像が記
録材P上に転写される。本例では、感光ドラム1に有機
系のOPC感光体を表層に有する感光ドラムを採用して
おり、画像形成するには、感光ドラム1をトナーと同じ
極性、すなわち負の電位に帯電し、レーザ露光して帯電
量が減少した部分にトナーを付着させる、いわゆる反転
現像方式により現像を行なっている。
【0029】上記の転写動作を所望回数繰り返して記録
材P上に各色のトナー像を多重転写し、その後、分離用
のコロ8h、爪8a、帯電器5hにより記録材Pを転写
ドラム5から分離する。内側除電器5d、外側除電器5
eは、上記一連の吸着、転写および分離動作の前後に作
動し、転写シート5fを電気的に初期化する。
【0030】上述のフルカラー画像形成装置において、
転写ドラム5の転写シート5fの表面の電位状態は図2
のように変動する。説明すると、最初、転写シート5f
は内側除電器5d、外側除電器5eにより初期化され、
転写シート5fの裏面側に−V0 (V)となるように均
一に電荷が乗せられる(V0 :転写シートの初期裏面電
位(初期シート裏面電位))。その後、吸着動作により
記録材Pを吸着、担持するに当たり、吸着帯電ブラシ5
cから転写シートの裏面側へVq (V)の電荷を加える
と、転写シート裏面の帯電量(電位)は−V0 +Vq +
Vt に変化する。本例でのフルカラー複写機では、この
転写工程が4回行なわれた後、記録材が分離される。そ
の結果、転写シート5fの裏面は、最終的にV1(V)
=−V0+Vq +4×Vt まで電位が上昇する。
【0031】前述したように、実際には、転写シート5
fに付与できる電位には限界があり、この限界の電位を
Vlimit とすると、V1がVlimit に接近するほど転写
電流が流れにくく、電荷が転写シート上に乗らなくな
る。低湿環境においては、感光ドラム上のトナーの帯電
量は大きくなり、転写に必要な電流値Vtが大きくなっ
て、V1がVlimit に近接して、特に最終色の転写電流
が小さくなってしまい、十分に転写できない等の弊害が
生じることが多かった。
【0032】そこで、本実施例においても、図2に示す
ように、転写シート5fの初期裏面電位V0 を大きくと
ることにより、4色目の転写工程を効果的に行なえるよ
うにした。
【0033】一方、高湿環境においては、トナーの帯電
量が小さいのでVt が小さくて済むこと等から、V1の
値はそれほど大きくならない。ところが、感光ドラム
1、転写シート5f、記録材P等の抵抗値が低くなるの
で、転写シートの表面の電荷が感光ドラムの方へ移動し
やすい。本例では、上記のように、OPC系の感光ドラ
ムを採用しているので、感光ドラム上にプラス電荷が発
生するとこれを打ち消すことが難しく、画像上にドラム
メモリとなって現れてしまう。このため、転写シートの
初期裏面電荷−V0 の値がマイナスに大きな値のとき、
転写シート表面のプラス電荷が感光ドラムに大量に移動
し、ドラムメモリを発生させる弊害が生じやすい。
【0034】そこで、本実施例では、高湿環境において
は、図3に示すように、転写シートの初期帯電量、つま
り初期裏面電位(初期表面電位)を低湿環境時より小さ
めに設定する。
【0035】このように、本実施例では、画像形成装置
が置かれた環境に応じて、転写シート5fの初期裏面電
位を変化させるようにしたので、低湿環境での転写不良
と高湿環境でのドラムメモリを効果的に防止でき、転写
不良およびドラムメモリによる画像欠陥のない高品質の
カラー画像を得ることができる。
【0036】本実施例における内側除電器5d、外側除
電器5eの電流設定例を示すと、低湿環境(相対湿度5
%)で内側除電器に−500μA、外側除電器に+50
0μAの直流放電を行なわせ、高湿環境(相対湿度80
%)ではその約半分で、内側除電器に−250μA、外
側除電器に+250μAの直流放電を行なわせた。
【0037】内側除電器5d、外側除電器5eの設定は
以下のようにすることもできる。すなわち、外側除電器
にAC放電を、内側除電器にACにDC成分を重畳させ
た形の放電を行なわせ、環境に応じて内側除電器のDC
成分の値を変化させるようにする。たとえば高湿環境で
は、内側、外側除電器ともACのみの除電を行ない、転
写シートの初期表面電位を0にすることにより、感光ド
ラムのメモリー防止できる。一方、低湿環境では、内側
除電器にマイナスのDCを印加することにより、転写シ
ートの初期裏面電位をマイナス側に維持し、特に4色目
の転写不良を効果的に防止することができる。内側、外
側除電器ともDCのみで制御する場合に比べ、それらの
高圧電源の装置構成は若干高価になるが、初期シート電
荷量を正確に制御することが可能となる。
【0038】さらに、つぎのように制御してもよい。つ
まり、環境によらずに、内側除電器5dに−500μ
A、外側除電器5eに+500μAの直流放電を行なわ
せるが、高湿環境では除電器5d、5eから転写部(転
写帯電ブラシ5b)までの間に適当な抵抗を介した導体
接地を行なうことにより、転写シートの初期電位を落と
してやってもよい。導体接地の部分を接離可能に構成し
て、低湿環境下等では導体接地を行なわないように離間
しておくことにより、装置の設置環境により転写シート
の初期裏面電位を変化させることができ、低湿環境にお
ける転写不良と高湿環境におけるドラムメモリを効果的
に防止することが可能となる。装置構成は若干複雑にな
るが、除電器の高圧電源の環境制御が不要となるという
利点が生じる。
【0039】実施例2 図4および図5は、本発明の第2の実施例を示す説明図
である。図4は、記録材の厚さが厚い場合、図5は、記
録材の厚さが薄い場合である。
【0040】前述したように、転写シート5fの表面電
位が感光ドラム1の表面電位と逆極性であると、これら
が直接接触したとき感光ドラムにメモリ現象が発生する
ことがある。
【0041】そこで、本実施例では、図4、図5に示す
ように、転写シート5fの初期裏面電位を、記録材の吸
着帯電による転写シートの電位上昇分Vq と同程度だけ
下げた電位とした(転写シートの初期表面電位はプラス
である)。このようにすれば、転写シート表面の電位を
感光ドラムと逆極性に初期化しても、転写シートが感光
ドラムに接触するころには、感光ドラム表面の電位は感
光ドラムと同極性になっていることから、感光ドラムへ
のメモリ現象が発生する率は著しく低くなる。
【0042】ところで、記録材が転写シートに静電吸着
される場合、必要な静電吸着力は記録材の剛度や厚さ等
により異なる。
【0043】記録材の剛度や厚さが大きい場合、記録材
のいわゆるコシが強まり、転写シートから剥れやすくな
るため、より強い吸着力が必要になる。より強い吸着力
を維持するためには、吸着電流を強めたり、転写ドラム
を1回転以上余分に回転させて、吸着工程を2回転以上
に分けて行なったりするが、いずれにせよ、より強い吸
着電流を流す必要が生じ、吸着工程による転写シートの
電位上昇分Vq が大きくなり、特に誘電率の低い転写シ
ートを用いた場合、最終色の転写電流が流れにくくなる
などの弊害が生じやすい。
【0044】そこで、本実施例では、最終色の転写工程
を効果的に行なうことを可能とするために、図4に示す
ように、転写シートの初期表面電位が感光ドラムと逆極
性で、転写シートの初期裏面電位を吸着電流による転写
シート電位上昇分Vq と同程度となるように、すなわち
−Vq (V)程度に帯電した。この初期化帯電された転
写シートは、吸着電流を与えることにより、感光ドラム
に接触するころにはほぼ0電位以上になり、感光ドラム
にメモリを引き起こさない。勿論、最終色の転写時のシ
ート裏面電位を下げられるので、十分な転写電流を与え
て最終色の転写を良好に行なうことができる。
【0045】一方、剛度や厚さが著しく小さい記録材の
場合には、余り大きな吸着電流を印加すると、画像形成
終了後に記録材を転写シートから分離するときに弊害が
生じやすいので、強い吸着電流を流すことができず、図
5に示すように、厚さが著しく小さい記録材の場合の吸
着電流による電位上昇分Vq は、厚さが大きい記録材と
比べて小さくなる。
【0046】もし、薄い記録材に対し転写シートの初期
裏面電位を、厚い記録材と同じように同程度に低く設定
すると、記録材吸着部を通過した後の転写シートの表面
の電位は感光ドラムと逆極性になり、ジャムや異常動作
等で装置が緊急停止したときなどに、転写シートと感光
ドラムの接触により感光ドラムにメモリ現象が発生する
ことになるが、本実施例では、吸着電流が弱くて済む薄
い記録材に対しては、転写シートの初期裏面電位を厚い
記録材の場合よりも0に近い電位にしたので、このよう
な問題はない。
【0047】本実施例では、記録材の厚さの差により転
写シートの初期電位を制御したが、記録材の剛性の差に
より転写シートの初期電位を制御してもよい。それ以外
にも、たとえば体積抵抗率や表面抵抗の差など、記録材
と転写シートとの間の必要な吸着力に差が生じるような
記録材の性質の差異がある場合にも、本発明を適用する
ことができる。すなわち、必要な吸着電流による転写シ
ートの電位上昇分だけ、転写シートの初期の裏面電位を
感光ドラムと逆極性に帯電しておけばよい。
【0048】実施例3 実施例2では、記録材の厚さに応じて転写シートの初期
裏面電位を変化させる例を述べたが、これは、記録材の
厚さの差より剛性に差が生じる場合である。本実施例で
は、画像形成装置がおかれる環境および記録材の厚さ等
の性質に応じて、転写シートの初期裏面電位を最適に制
御したことが特徴である。
【0049】一般に、記録材の剛性は、記録材が使用さ
れることになる装置の置かれている環境によっても変化
し、紙のような記録材では、高湿環境で剛性が低下する
ので、たとえ厚紙といえどもより低い吸着電流で済む。
一方、実施例1で述べたように、高湿環境では感光ドラ
ムのメモリ現象はより厳しくなる。その結果、厚紙でも
装置の設置環境に応じて吸着電流、ひいては転写シート
の初期電位を変化させることが可能となり、また変化さ
せることが好ましい。
【0050】このように、本実施例では、実施例1およ
び2を組合せて、装置の設置環境および記録材の厚さ、
材質等の性質に応じて、転写シートの初期裏面電位を最
適に制御するようにしたので、より完全に最終色の転写
工程を良好に行ない、かつ感光ドラムのメモリ現象を効
果的に防止することが可能となった。
【0051】実施例4 図6および図7は、本発明の第4の実施例を示す説明図
である。
【0052】画像形成中に感光ドラム1が、感光ドラム
表面とは逆極性の電荷を有する転写シート5f表面によ
り静電的ダメージを受けても、感光ドラムはその後すぐ
に帯電、露光を受けてダメージを回復することができ
る。このため、フルカラーの画像形成において、転写シ
ート5aの裏面電位が感光ドラムと逆極性であるのが、
図6のように、第1色目までであるような変化をともな
う場合は、転写シートが感光ドラムに静電的ダメージを
与えるのは第1色目(図ではマゼンタ(M))の転写時
までであり、最終色の転写時(ブラック(K))までに
は、感光ドラム表面の静電的ダメージは十分に回復され
る。
【0053】しかしながら、たとえば単色モード(ブラ
ック単色など)で大量に連続コピーを行なうと、従来例
の図11にも示したように、転写シートの表面電位は感
光ドラムと逆極性の状態で長時間接触をし続けることに
なる。これにより、感光ドラムへのメモリ現象が少しづ
つつ蓄積し、画像上の色味が変動する等の問題が発生
し、確認されてもいる。
【0054】そこで、本実施例では、1枚の記録材に対
する転写工程の回数を認識し、その転写工程の回数に応
じて転写シートの初期裏面電位の帯電状態を変更する。
たとえば単色モードのときは、図7に示すように、転写
シートの初期の表面電位をほぼ0にする。すると、転写
シートの裏面電位の変動幅は、1枚の記録材への単色モ
ードの画像形成が終了した時点でVq +Vt だけである
ので、転写シートの初期裏面電位が0であっても、転写
シートに付与できる電位の限界値Vlimit よりはるかに
小さく、到底Vlimit に達しないため問題はない。ま
た、図11のときとは異なり、転写シートの表面電位が
常に感光ドラムと同極性であるため、単色モードで大量
の連続コピーを行なっても、感光ドラムへの静電的ダメ
ージの蓄積がほとんどない。
【0055】このように、本実施例では、1枚の画像形
成中における転写工程の回数によって転写シートの初期
裏面電位を変化させるようにしたので、ある特定の画像
形成モードで大量に連続コピーをしたことに起因した、
画像の色味変動等の弊害を抑えることが可能となった。
【0056】本実施例では、以上のように転写工程の回
数を考慮したが、同様のことは吸着工程についてもいえ
る。すなわち、記録材の厚さ等により、また装置の設置
環境状態により、また吸着時のショック対策のため、吸
着工程を複数回に分けて行なうことがあるが、この吸着
工程の回数によっても転写シートの裏面電位状態は変化
する。
【0057】たとえば同じ単色モードでも、吸着工程1
回、転写工程1回だけで行なわれる場合は、上記のよう
に、感光ドラムへのメモリ現象の蓄積により画像上の色
味変動が発生するが、吸着工程を2回以上受けた場合
は、むしろ転写シートのチャージアップによる弊害の方
が起こりやすいことが予想されるので、転写シートの初
期の帯電状態をフルカラーモードと同様の電位に設定す
るようにし、これにより転写工程を効果的に行なわせる
ことができる。
【0058】以上、本発明を、転写ドラムを有するフル
カラーの複写機を例にとって説明したが、本発明は、転
写ドラムや転写ベルト等の記録材担持体を有する多重転
写方式の全てのタイプの複写機、LBP等の画像形成装
置に適用できることはいうまでもない。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
転写シートの表面を感光ドラムと逆極性の電位に吸着帯
電して記録材を静電吸着し、その記録材に感光ドラム上
のトナー像を感光ドラムと逆極性の転写帯電により転写
するに当たり、その吸着帯電の前の転写シートの電気的
な初期化を、画像形成装置の設置されている環境や記録
材の剛性、厚さ等の差異に応じて転写シート裏面電位を
制御するように行なったので、特に低誘電率の転写シー
トを用いた場合にも、低湿環境における最終色の転写性
を確保し、ドラムメモリを効果的に防止して、転写不良
およびドラムメモリによる欠陥のない高品質な画像を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例における転写
ドラム回りを示す模式図である。
【図2】本発明の実施例1による低湿環境における帯電
での転写シートの裏面電位の変動を示す図である。
【図3】実施例1による高湿環境における帯電での転写
シートの裏面電位の変動を示す図である。
【図4】本発明の実施例2による厚い記録材使用時にお
ける帯電での転写シートの裏面電位の変動を示す図であ
る。
【図5】実施例2による薄い記録材使用時における帯電
での転写シートの裏面電位の変動を示す図である。
【図6】本発明の実施例4による帯電での転写シートの
裏面電位の変動を示す図である。
【図7】実施例4による単色モードの連続コピー時にお
ける帯電での転写シートの裏面電位の変動を示す図であ
る。
【図8】従来の画像形成装置を示す概略構成図である。
【図9】図8の画像形成装置における帯電での転写シー
トの裏面電位の変動を示す図である。
【図10】従来の画像形成装置における帯電での初期化
の段階で転写シートの裏面電位を感光ドラムの表面電位
と同極性にしたときの転写シートの裏面電位の変動を示
す図である。
【図11】従来の画像形成装置における帯電での初期化
の段階で転写シートの裏面電位を感光ドラムの表面電位
と同極性にしたときの単色モードの連続コピー時の転写
シートの裏面電位の変動を示す図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 5 転写ドラム 5b 転写帯電ブラシ 5c 吸着帯電ブラシ 5d 内側除電器 5e 外側除電器 5f 転写シート 5g 吸着ローラ P 記録材

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像が形成される像担持体と、 静電吸着された記録材を担持して像担持体と対向した転
    写部へ搬送する、像担持体と係合しながら走行する記録
    材担持体と、 記録材担持体に電荷を供給することにより、前記像担
    持体に形成された画像を記録材担持体上に担持された記
    録材上に転写する帯電部と、を有し、 前記記録材担持体上に記録材を担持する前に、記録材担
    持体の記録材を担持する側とは反対側の裏面を像担持体
    の表面電位と同極性に帯電することにより、記録材担持
    体の記録材を担持する側を像担持体の表面電位と逆極性
    に帯電する画像形成装置において、記録材を担持する前の前記記録材担持体の裏面電荷量の
    絶対値を、その設置環境の絶対水分量よりも低い環境条
    件における前記記録材担持体の裏面電荷量の絶対値より
    も小さい値になるように、記録材を担持する前の前記記
    録材担持体の裏面電荷量を制御することで、前記絶対水
    分量の差異に応じて記録材を担持する前の前記記録材担
    持体の裏面電位を変える ことを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 画像が形成される像担持体と、 静電吸着された記録材を担持して像担持体と対向した転
    写部へ搬送する、像担持体と係合しながら走行する記録
    材担持体と、 該記録材担持体に電荷を供給することにより、前記像担
    持体に形成された画像を記録材担持体上に担持された記
    録材上に転写する帯電部と、を有し、 前記記録材担持体上に記録材を担持する前に、記録材担
    持体の記録材を担持する側とは反対側の裏面を像担持体
    の表面電位と同極性に帯電することにより、記録材担持
    体の記録材を担持する側を像担持体の表面電位と逆極性
    に帯電する画像形成装置において、 記録材を担持する前の前記記録材担持体の裏面電位を、
    画像形成装置本体の動作条件の差異に応じて変えること
    を特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記画像形成装置本体の動作条件の差異
    は、記録材の性質の差異である請求項の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記記録材の性質の差異は、記録材の
    さ、電気抵抗および剛度のうちの少なくとも1つ以上の
    性質の差である請求項の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記画像形成装置本体の動作条件の差異
    は、1回の画像形成における転写工程の回数の差、また
    1回の画像形成における記録材吸着工程の回数の差で
    ある請求項の画像形成装置。
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