JP4167104B2 - 電気的接続構造及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被給電部材に係合し給電を行う給電部材とこの給電部材が係合し同給電部材により給電を行なわれる被給電部材とを有する電気的接続構造およびこれを備えた複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電気的な接続を行なう構造であって、給電部材と被給電部材とが擦れる構成となっている構造が知られている。このような構造においては、給電部材、被給電部材はそれぞれ、他方に接触する部分が磨耗し、接触不良となって、導通不良や異音の発生、導通不良に起因する電磁波ノイズの発生等の不具合が生じる。そこで従来は、互いの接触部分に導電性グリスを塗布することで、かかる接触部分の磨耗を防止し、接触状態を安定させて、かかる不具合を防止してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、導電性グリスは経時的に乾燥、変質、消耗するため、かかる接触状態の安定を保ちつづけることが困難であって、経時にわたって導通不良や異音の発生、導通不良に起因する電磁波ノイズの発生等のかかる不具合を回避しつづけることが困難であるという問題があった。また、給電部材と被給電部材との相対的な振動等によっても、同様の不具合が生じるという問題があった。さらに、かかる電気的接続構造を、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に適用した場合、かかる不具合に起因して画像形成の不良が生じるという問題があった。
【0004】
本発明は、導電性グリスを用いることなく、給電部材と被給電部材との電気的な接触を経時的に安定して行なう電気的接続構造およびこれを有する画像形成装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、回転するローラ状の被給電部材に係合し給電を行う複数の係合部を有する給電部材と、この給電部材が係合し同給電部材により給電を行なわれる被給電部材とを有する電気的接続構造において、上記給電部材は、上記複数の係合部をそれぞれ上記被給電部材に所定の加圧力にて圧接させる複数の板バネ構造と、この複数の板バネ構造が延出した同一の基体とを有し、上記複数の係合部の少なくとも1つが、これに対応する上記板バネ構造によって、上記被給電部材の軸方向を含む方向から同被給電部材に係合するよう所定の加圧力を付与され、上記複数の係合部の少なくとも他の1つが、これに対応する上記板バネ構造によって、上記被給電部材の軸方向に垂直な方向を含む方向から同被給電部材に係合するよう所定の加圧力を付与され、上記給電部材の少なくとも上記係合部を導電性樹脂としたことを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電気的接続構造において、上記給電部材が上記被給電部材により高電圧を印加させることを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の電気的接続構造において、画像形成装置に備えられるためのものであって、上記被給電部材がバイアスローラであることを特徴とする。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか1つに記載の電気的接続構造を備えた画像形成装置にある。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の画像形成装置であって、上記被給電部材がバイアスローラである画像形成装置において、像担持体を有し、同バイアスローラが、上記像担持体上のトナー像を記録媒体に転写するための転写バイアスを印加するための転写バイアス印加手段に備えられていることを特徴とする。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の画像形成装置であって、上記係合部が、上記被給電部材に対し所定の加圧力にて圧接している画像形成装置において、上記所定の加圧力nが、2N≦n≦7Nの範囲であることを特徴とする。
【0018】
【実施例】
図1に本発明を適用した画像形成装置の概略を示す。画像形成装置は複写機、ファクシミリ、プリンタ等、何れでもよい。本実施例の画像形成装置は単色の画像を形成するものであるが、カラー画像を形成するものであっても良い。画像形成装置100は、一般にコピー等に用いられる普通紙と、フィルム、OHPシートや、カード、ハガキといった90K紙、坪量約100g/m2相当以上の厚紙や、封筒等の、普通紙よりも熱容量が大きないわゆる特殊シートとの何れに対しても、シート状の記録媒体である転写紙として、画像形成を行うことが可能である。転写紙の大きさは、A4サイズやA3サイズ等の一般的な規格をなす大きさが一般的であるが、規格外の大きさであっても良い。
【0019】
画像形成装置100は、矢印C方向に回転駆動される円筒状に形成された像担持体としての感光体ドラム(以下、「感光体」という。)3と、感光体3を帯電する帯電手段としての帯電装置102と、帯電後の感光体3に画像信号に応じた潜像を形成する図示しないレーザー光を発して光走査を行う露光手段としての図示しない光電装置である露光装置と、露光後の感光体3上の静電潜像を現像する現像手段としての現像ユニットである現像装置104とを有している。
【0020】
画像形成装置100はまた、感光体3の下方において感光体3に対向して配置され現像装置104による現像によって得られた感光体3上のトナー像を転写紙に転写する転写手段であり感光体3からトナー像を転写された転写紙を搬送する搬送装置である転写搬送装置1と、転写後の感光体3をクリーニングするクリーニング手段としてのクリーニングユニットであるクリーニング装置106と、帯電装置102で帯電を行う前に感光体3の除電を行う除電手段としての除電装置110とを有している。感光体3、帯電装置102、露光装置、現像装置104、クリーニング装置106及び除電装置110等は、プロセスユニットを構成している。
【0021】
画像形成装置100はまた、記録紙を積載している図示しない給紙トレイと、給紙トレイに積載した記録紙を感光体3と転写搬送装置1との対向部に向けて送り出す給紙手段としての図示しない給紙ローラと、給紙ローラによって給紙トレイから送られてきた転写紙を所定のタイミングで感光体3と転写搬送装置1との対向部である転写ニップ部20に搬送するレジストローラ10と、転写搬送装置1により感光体3上のトナー像を転写された転写紙に、かかるトナー像の定着を行う定着手段としての図示しない定着装置と、転写後の転写紙を感光体3から強制的に分離する分離爪21とを有している。
【0022】
現像装置104は、感光体3に対向して配設された被給電部材としての現像ローラ104a、104bを有している。現像ローラ104a、104bは帯電しており、静電的に吸着したトナーを感光体3に供給することで現像を行なうものである。クリーニング装置106は、C方向における感光体3と転写搬送装置1との対向部の下流側で感光体3に対向して配置されている。クリーニング装置106は、感光体3に対向して配設された被給電部材としてのクリーニングブラシ106aを有しており、帯電したクリーニングブラシ106aにより転写後の感光体3の表面に残留付着しているトナーや、微細な紙粉などを除去するものである。
【0023】
図1または図2に示すように、転写搬送装置1は、ベルトユニット2を本体1Aに対して着脱自在に支持している。ベルトユニット2は、駆動ローラ4と、従動ローラ5と、感光体3からの現像画像を転写するために駆動ローラ4及び従動ローラ5に巻き掛けられており、図2において矢印Aで示す方向に回転駆動される転写ベルト6と、転写ベルト6を感光体3に対して接離させるためのDCソレノイド8及び接離レバー9とを備えている。
【0024】
転写搬送装置1はまた、転写ベルト6に転写バイアスを印加する転写バイアスローラとしての被給電部材であるバイアスローラ11と、バイアスローラ11に係合し給電を行う給電部材22と、給電部材22を介してバイアスローラ11に給電する図示しない高圧電源と、駆動ローラ4、従動ローラ5及び転写ベルト6とともにバイアスローラ11及び給電部材22を支持する図示しないフレームとを備えている。
【0025】
転写搬送装置1はまた、高圧電源と給電部材22とを備え感光体3上のトナー像を転写紙に転写するための転写バイアスを印加するための転写バイアス印加手段と、給電部材22とバイアスローラ11とを備え給電部材22がバイアスローラ11により2kV〜7kVの高電圧を印加させる図3、4に示す電気的接続構造30とを有している。なお、給電部材22は図示しないハーネス等を介して高圧電源に電気的に接続されており、かかるハーネス等も転写バイアス印加手段、転写搬送装置1に備えられている。
【0026】
転写搬送装置1はまた、転写ベルト6の表面に付着した残留トナーや転写紙の紙屑を掻き落とすクリーニングブレード16と、転写ベルト6にバイアスを印加して転写ベルト6の表面に付着した残留トナーや転写紙の紙屑を吸着するクリーニングバイアスローラ17と、クリーニングバイアスローラ17に当接しクリーニングバイアスローラ17に吸着された残留トナーや紙粉をクリーニングバイアスローラ17から除去するためのバイアスローラクリーニングブレード18と、クリーニングブレード16やバイアスローラクリーニングブレード18から落下した残留トナーや紙粉を回収するトナー回収コイル19とを有している。
【0027】
転写ベルト6は、図示しないが、2層構造であり、JISK6911に準拠した電気抵抗の測定で、DC100V印加時において、表面層は表面抵抗率が1×108Ω〜1×1012Ω、内側層の表面抵抗率が1×107Ω〜1×109Ωに、そして、その体積抵抗率が5×108Ω・cm〜5×1010Ω・cmとなるよう設定されている。なお、これら抵抗値は一例であり、他の抵抗値にすることも可能である。
【0028】
バイアスローラ11は、図示しない駆動手段によって回転駆動されるローラ状の部材である。バイアスローラ11は、転写ベルト6の移動方向Aにおいて従動ローラ5及び転写ニップ部20の下流側、すなわち転写ニップ部20から駆動ローラ4の方へ所定距離だけ離れた位置、言い替えると図2において従動ローラ5及び転写ニップ部20の左側に位置し、また転写ベルト6の内側に接触するように設けられている。
【0029】
バイアスローラ11は、転写ベルト6に電圧を印加して、感光体3上のトナーを、転写ベルト6によって搬送されている転写紙に転写するためのものである。バイアスローラ11は、直径が6mmであり、周面の速度が500mm/secであって、回転数が1592rpmとされている。
【0030】
図3または図4に給電部材22及びこれを備えた電気的接続構造30を示す。給電部材22は、基体23とこの基体23から2箇所において延出した2つの板ばね構造としての板ばね部24a、24bとを有する本体25と、板ばね部24a、24bのそれぞれの先端部に配設されバイアスローラ11に係合した係合部としてのシート材26a、26bとを備えている。基体23は、フレームにネジ27、28によりネジ止めされている。
【0031】
シート材26aはバイアスローラ11の周面に当接している。すなわちシート材26aは、図3において矢印Bで示すバイアスローラ11の軸方向に垂直な方向を含む方向からバイアスローラ11に係合している。シート材26bはバイアスローラ11の端面に当接している。すなわちシート材26bはバイアスローラ11の軸方向Bを含む方向からバイアスローラ11に係合している。
【0032】
シート材26a、26bは、低摩擦係数で耐磨耗性を備える導電性樹脂である。シート材26a、26bの厚さは0.13mmであって、物性は以下のようになっている。
体積抵抗率 3.1×102Ω・cm
静摩擦係数 0.18
動摩擦係数 0.18
引張り強さ CD方向 250Kgf/cm2
MD方向 250Kgf/cm2
【0033】
このような特性を備えるシート材26a、26bの材料として、本実施例においては、超高分子量ポリエチレンを採用しているが、上述のような低摩擦係数で耐磨耗性を備える導電性樹脂であれば、他の材料を使用してもよい。シート材26a、26bは板ばね部24a、24bによりバイアスローラ11に対し、以下説明する所定の圧力で圧接され係合しているが、このような特性を備えることで、バイアスローラ11及びシート材26a、26b自身の経時的な磨耗が防止され、バイアスローラ11とシート材26a、26bとの接触状態は常に安定した状態となる。
【0034】
板ばね部24a、24bによるシート材26a、26bのバイアスローラ11に対する圧接力、すなわち加圧力について説明する。図5に、板ばね部24a、24bによるシート材26a、26bのバイアスローラ11に対する加圧力と、バイアスローラ11のトルクと、これら加圧力、トルクと電磁波ノイズ発生、異常画像発生の条件との関係とを示す。
【0035】
図5から明らかなように、電磁波ノイズが発生するのは、かかる加圧力が2Nを下回ったときである。また、異常画像が発生するのは、バイアスローラ11のトルクが16N・mを上回ったときであり、これは図5に示されたかかるトルクとかかる加圧力との関係、すなわち、かかるトルクとかかる加圧力とがほぼ比例するという関係から、かかる加圧力が7Nを上回るときである。
【0036】
そこで、シート材26a、26bのバイアスローラ11に対する加圧力nは、2N≦n≦7Nの範囲が適切であり、この範囲内で決定される。かかる加圧力nは、シート材26a、26bそれぞれのバイアスローラ11に対する接触がほぼ点接触で行なわれることから、板ばね部24a、24bによる加圧力すなわち板ばね部24a、24bの弾性力によって規定される。
【0037】
そして、かかる加圧力nをかかる範囲とすることで、シート材26a、26bとバイアスローラ11との相対的な振動を防止し、シート材26a、26bとバイアスローラ11との電気的な接触を安定して行なうことができ、導通不良や異音の発生、導通不良に起因する電磁波ノイズの発生等を防止することができ、またバイアスローラ11のトルクが過大になることを防止することで、転写搬送装置1による記録紙搬送の負荷を抑制すること等により、画像ぶれ等の異常画像の発生を防止し、良好な画像形成に寄与している。
【0038】
なお、本実施例においては、n=4Nとされ、バイアスローラ11の外周の周速度が上述のように500mm/secであるとき、3000hの耐久性すなわち耐磨耗性が確認された。また、加圧力nが2N≦n≦7Nの範囲であることをバイアスローラ11のトルクtで規定すれば、5N・m≦t≦16N・mである。
【0039】
シート材26aは、板ばね部24aのかかる加圧力により、バイアスローラ11の軸方向Bに垂直な方向を含む方向からバイアスローラ11の周面に係合しているため、バイアスローラ11が方向Bに垂直な方向に振動することを防止するとともに、このような振動が生じた場合にあっても、接触不良となることがなく、耐磨耗性等をも有することから、確実に導通を行ない、導通不良が発生することがなく確実に給電し、常に適正なバイアス印加を行なうとともに、異音の発生、導通不良に起因する電磁波ノイズの発生等の不具合を防止する。
【0040】
同様に、シート材26bは、板ばね部24bのかかる加圧力により、バイアスローラ11の軸方向Bを含む方向からバイアスローラ11の端面に係合しているため、バイアスローラ11が方向Bに振動することを防止するとともに、このような振動が生じた場合にあっても、接触不良となることがなく、耐磨耗性等をも有することから、確実に導通を行ない、導通不良が発生することがなく確実に給電し、常に適正なバイアス印加を行なうとともに、異音の発生、導通不良に起因する電磁波ノイズの発生等の不具合を防止する。
【0041】
また、このように複数箇所、特に互いに直交する2方向から、2箇所においてシート材26a、26bが係合していることで、かりに、何れか1箇所において、給電部材22やバイアスローラ11の振動等により、接触不良が生じても、他方においては接触状態が良好に維持されるため、給電が確実に行なわれ、バイアスが適正に印加される。
【0042】
図示を省略するが、給電部材22と同様の構成の給電部材が現像装置104及びクリーニング装置106に備えられている。現像装置104においては、バイアスローラたる現像ローラ104a、104bのそれぞれに対してかかる給電部材が係合しており、この給電部材と現像ローラ104a、104bのそれぞれとは、電気的接続構造30と同様の電気的接続構造を構成している。
【0043】
クリーニング装置106においては、バイアスローラたるクリーニングブラシ106aに対してかかる給電部材が係合しており、この給電部材とクリーニングブラシ106aとは、電気的接続構造30と同様の電気的接続構造を構成している。また、現像ローラ104a、現像ローラ104bはそれぞれ、現像ローラ104a、現像ローラ104b上のトナーを感光体3上に供給するための現像バイアス印加手段に備えられており、クリーニングブラシ106aは、感光体3上の残留トナーや紙粉を除去するためのクリーニングバイアス印加手段に備えられている。転写バイアス印加手段、現像バイアス印加手段、クリーニングバイアス印加手段は、何れもバイアス印加手段である点において共通している。
【0044】
転写搬送装置1においては、レジストローラ10から転写紙が繰り出されるのに合わせて、図2に示すように、転写ベルト6が感光体3に接近させる態位とされ、感光体3との間で転写紙の搬送方向Aに沿った長さに相当する幅4〜8mm程度の転写ニップ部20が形成される。
【0045】
感光体3からの画像転写すなわちトナー像の転写が行われると、これと同時に転写紙も帯電する。従って、転写ベルト6の真電荷と転写紙側に発生する分極電荷との関係により、転写紙を転写ベルト6上に静電的に吸着して感光体3からの転写紙の分離が行える。そして、感光体3の曲率分離を利用した転写紙自らの腰の強さによる剥離動作によって分離が助長される。
【0046】
静電吸着は、環境条件の変化により、高湿度の場合には、転写紙に電流が流れやすくなるので転写紙の分離がうまく行かなくなることがある。このため、転写ベルト6の表面層の抵抗値が若干高めに設定してあり、さらには、バイアスローラ11を転写ニップ部20よりも転写紙搬送方向Aで下流側に位置させている。これにより、転写ベルト6から転写紙への真電荷の移行を遅らせて、転写紙と感光体3との間での静電的な吸着関係を回避するようになっている。これらによっても分離されない場合には分離爪21により分離が行われる。なお図2において分離爪21の図示は省略している。
【0047】
転写ニップ部20を通過した転写紙は、転写ベルト6の移動にあわせて静電吸着搬送され、駆動ローラ4での曲率分離が行われる。このため、駆動ローラ4の直径は16mm以下に設定されている。駆動ローラ4で転写ベルト6から分離された転写紙は、定着装置に進入し、定着装置では、転写紙上のトナーを加熱溶解して転写紙に圧着し、トナーを転写紙上に定着させる。
【0048】
転写紙への画像転写および分離が完了した転写ベルト6は、DCソレノイド8の励磁が解除されるのに応じて接離レバー9が解除され、感光体3から離間される。そして、クリーニングブレード16とクリーニングバイアスローラ17とにより表面を清掃される。転写ベルト6の表面から掻き採られたトナーあるいは紙粉は、回収コイル19によって図示しない廃トナー回収容器に収容される。
【0049】
画像形成装置100は以上のような構成であるので、操作者による所定の操作により、画像形成装置100の電源が投入され、又は待機状態から動作状態に移行した後、操作者が画像形成を開始する周知の操作を行うと、帯電装置102による帯電工程によって均一に帯電された感光体3は、矢印C方向の回転により、外部から入力されるデータ等に応じて照射されるレーザ光による露光工程における潜像形成、現像装置104による現像によって行われる現像工程、転写搬送装置1による転写工程、クリーニング装置106によるクリーニング工程、除電装置110による除電工程を経て再び帯電工程に移る。
【0050】
転写工程によって転写紙上に転写されたトナー像は、転写搬送装置1によって定着装置に搬送され、定着装置における定着工程によって転写紙上に定着される。トナー像を定着された転写紙は、画像形成装置100の外に排出される。このような画像形成工程において、給電部材、被給電部材たるバイアスローラ11、現像ローラ104a、104b、クリーニングブラシ106aは、磨耗することなく、接触不良となることがなく、導通不良や異音の発生、導通不良に起因する電磁波ノイズの発生等の不具合が防止されている。
【0051】
ここで、給電部材、被給電部材との係合とは、直接係合していることを意味しており、これらの部材に導電性グリスは塗布されていない。したがって、導電性グリスの経時的乾燥、変質、消耗は生じず、接触状態の安定が保ちつづけるられる。これにより、経時にわたって導通不良や異音の発生、導通不良に起因する電磁波ノイズの発生等のかかる不具合が回避される。
【0052】
また、係合部が板ばね構造により被給電部材に対して加圧され弾性的に係合していることから、給電部材と被給電部材との相対的な振動等によっても、導通不良や異音の発生、導通不良に起因する電磁波ノイズの発生等の不具合が生じることはない。したがって、かかる給電部材、電気的接続構造を適用されていることで、画像形成装置100においてはかかる不具合に起因する画像形成の不良が生じることはなく、常に良好な画像形成が行なわれる。
【0053】
以上、本発明を適用した電気的接続構造及び画像形成装置を説明したが、導電性樹脂が、係合部以外の他の部分を含むようにしてもよい。
【0054】
係合部は、複数であることが望ましいが、単数であってもよく、また複数である場合にも、上述した2箇所に限らず、2箇所以上備えられていてもよい。係合部を複数有する場合には、その係合部の少なくとも1つが、被給電部材の軸方向を含む方向や、この軸方向に垂直な方向を含む方向から被給電部材に係合することが望ましい。上記実施例においては、係合部が、被給電部材の軸方向とほぼ同一の方向、この軸方向に垂直な方向とほぼ同一の方向から被給電部材に係合しているが、これに限らず、これらの方向を含む方向から係合していればよい。
【0055】
本発明を適用した電気的接続構造は、給電部材と被給電部材とが相対的に移動することを前提とした技術であり、かかる移動には、外乱による振動等のみならず、給電部材、被給電部材の何れか一方又は両方が、他方に対して相対移動するように駆動され擦れる場合を含むが、特に駆動され擦れる場合において安定した係合状態を保つのに有効である。また、かかる電気的接続構造は、その適用が画像形成装置に限られるものではなく、また画像形成装置に適用する場合にあっても、上述した部位に適用するのみならず、他の部位に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像形成装置の概略図である。
【図2】図1に示した転写搬送装置の概略図である。
【図3】 図2に示した転写搬送装置に備えられた、本発明を適用した電気的接続構造の平面図である。
【図4】 図2に示した転写搬送装置に備えられた、本発明を適用した電気的接続構造の側面図である。
【図5】給電部材の被給電部材に対する加圧力と、被給電部材のトルクと、これら加圧力、トルクと電磁波発生、異常画像発生の条件との関係とを示す相関図である。
【符号の説明】
3 像担持体
11 被給電部材であり、回転するローラ状の部材としてのバイアスローラ
22 給電部材
24a、24b 板ばね構造
26a、26b 係合部、導電性樹脂
100 画像形成装置
104a、104b 被給電部材としての現像ローラ
106a 被給電部材としてのクリーニングブラシ
B 被給電部材の軸方向
Claims (6)
- 回転するローラ状の被給電部材に係合し給電を行う複数の係合部を有する給電部材と、
この給電部材が係合し同給電部材により給電を行なわれる被給電部材とを有する電気的接続構造において、
上記給電部材は、上記複数の係合部をそれぞれ上記被給電部材に所定の加圧力にて圧接させる複数の板バネ構造と、この複数の板バネ構造が延出した同一の基体とを有し、
上記複数の係合部の少なくとも1つが、これに対応する上記板バネ構造によって、上記被給電部材の軸方向を含む方向から同被給電部材に係合するよう所定の加圧力を付与され、
上記複数の係合部の少なくとも他の1つが、これに対応する上記板バネ構造によって、上記被給電部材の軸方向に垂直な方向を含む方向から同被給電部材に係合するよう所定の加圧力を付与され、
上記給電部材の少なくとも上記係合部を導電性樹脂としたことを特徴とする電気的接続構造。 - 請求項1記載の電気的接続構造において、上記給電部材が上記被給電部材により高電圧を印加させることを特徴とする電気的接続構造。
- 請求項2記載の電気的接続構造において、画像形成装置に備えられるためのものであって、上記被給電部材がバイアスローラであることを特徴とする電気的接続構造。
- 請求項1ないし3の何れか1つに記載の電気的接続構造を備えた画像形成装置。
- 請求項4記載の画像形成装置であって、上記被給電部材がバイアスローラである画像形成装置において、像担持体を有し、同バイアスローラが、上記像担持体上のトナー像を記録媒体に転写するための転写バイアスを印加するための転写バイアス印加手段に備えられていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項5記載の画像形成装置であって、上記係合部が、上記被給電部材に対し所定の加圧力にて圧接している画像形成装置において、上記所定の加圧力nが、2N≦n≦7Nの範囲であることを特徴とする画像形成装置。
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