JP3412586B2 - 受信装置 - Google Patents
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Description
から出力される各信号データに乗算するウェイトを適応
的に制御する受信装置に関する。
複数の空中線素子を有したものが考案されている。この
種の受信装置では、希望波の到来方位の利得を上昇させ
ると共に干渉波の方位の利得を減少させて希望波だけを
受信するように、各素子の信号データの位相および振幅
をウェイトによる乗算にて制御する方式をとる。
線素子を備えた従来の受信装置の一例を示すブロック図
である。空中線素子101−1〜101−Nから出力さ
れた各信号データは、受信装置アナログ部102−1〜
102−Nで直交検波されて、I信号とQ信号とからな
る複素データに変換される(I信号が実部、Q信号が虚
部)。そして、A/D変換部103−1〜103−Nで
ディジタル信号に変換されて、乗算器104−1〜10
4−Nに与えられる。これらの乗算器104−1〜10
4−Nには、空中線素子101−1〜101−Nから出
力された各信号データにそれぞれ対応するウェイトがウ
ェイト制御部109より与えられており、これらのウェ
イトが各信号データに複素乗算される。空中線素子10
1−1〜101−Nの各系統毎に以上の処理が行われた
信号データは、合成部105で合成される。
決まったデータ配列のパイロットデータ(受信パイロッ
トデータ)の部分と受信側に未知の実際の通信データの
部分とで構成されており、その交互の配列単位が連続す
る。図4に示した受信装置では、上記既知のパイロット
データ(すなわち、受信パイロットデータと同じデータ
配列のパイロットデータ)は、パイロットデータ記憶部
110に記憶されている。チャネル推定部106では、
合成部105で合成された受信パイロットデータと、パ
イロットデータ記憶部110から出力される既知のパイ
ロットデータとが順次比較され平均化されて、信号デー
タと既知のパイロットデータとの位相差が検出される。
この位相差は伝送路の影響で生ずるので、チャネル推定
値と呼ばれる。
07で未知の通信データに乗算すると、通信データの復
調データを得られる。また、受信パイロットデータに対
してもチャネル推定値の複素共役を乗算器107で乗算
して、さらに加算器108で既知のパイロットデータと
の差分をとる。この差分は乗算器104−1〜104−
Nに与えられたウェイトの誤差を表しており、誤差信号
としてウェイト制御部109に出力される。ウェイト制
御部109では、この誤差信号とウェイト乗算前の各信
号データとを基に、ウェイトを最適化更新していく。こ
のように誤差信号を基にウェイトを制御する方式を、最
小二乗平均誤差(Minimum-Mean-squared-Error:MMS
E)基準による適応ウェイト制御と呼ぶ。
的なものは、LMSアルゴリズムやRLSアルゴリズム
であるが、どのアルゴリズムでもウェイトの初期値、す
なわち初期ウェイトを計算で求めることはできない。そ
こで従来は、1つの素子の系統のみ「1」(実部が
「1」、虚部が「0」)で、残りすべての系統を「0」
(実部と虚部の両方が「0」)にするような初期ウェイ
トがウェイト制御部109に与えられていた。図4に示
した受信装置では1つのパイロットデータを受信する度
に上述した処理を繰り返し行うことで、初期ウェイトは
少しずつ最適ウェイトに向かって変化してゆき、最終的
に最適ウェイトに収束する。
たような初期ウェイトを設定した場合、ウェイト「0」
の重みが大きいので、初期ウェイトが最適値に収束する
までにウェイトの更新を多数回行わなければならなかっ
た。収束までに必要な更新回数は状況に応じて異なる
が、例えばRLSアルゴリズムでも少なくとも10回の
データ更新が必要であった。したがって、MMSE基準
による適応ウェイト制御の収束に時間がかかるので、通
信開始時の通信品質が低く、またこの通信品質が最高レ
ベルに上昇するまでに長時間を要するという問題があっ
た。この問題を改善するために、上記初期ウェイトの
「0」を仮に「0」より少し大きくしたとしても、最初
からウェイトの誤差が大きいことに変わりはないので、
問題の根本的な解決にはならなかった。
相対方位が時々刻々と変化する。しかし、図4に示した
従来の受信装置では、上述したようにMMSE基準によ
る適応ウェイト制御の収束に時間がかかるので、相対方
位の急激な変化には対応できない。したがって、ウェイ
トによるビームノーズが実際の電波の到来方位とずれて
しまい、通信品質が著しく低下し、さらには通信断が起
こるような状態になることもある。この問題でも適応ウ
ェイト制御の収束に時間がかかることが根本的要因とな
っているので、複数の空中線素子を具備しかつ適応ウェ
イト制御が適用されるすべての受信装置に共通する深刻
な問題となっている。
なされたものであり、その目的は、通信開始時の通信品
質を向上させることにある。また、他の目的は、通信開
始から通信品質が最高レベルに上昇するまでに要する時
間を短縮することにある。また、他の目的は、移動通信
時に受信方位が急激に変化したときでも、最低限耐えら
れる通信品質を保つことにある。
るために、本発明は、各信号データに含まれる第1のパ
イロットデータと同じ配列の第2のパイロットデータを
出力するパイロットデータ記憶部と、各空中線素子の出
力側にそれぞれ接続されると共にパイロットデータ記憶
部の出力側に接続されかつ各信号データの第1のパイロ
ットデータの部分と第2のパイロットデータとをそれぞ
れ比較することにより各信号データと第2のパイロット
データとの位相差をそれぞれ検出して出力する複数のチ
ャネル推定部と、これらのチャネル推定部の出力側にそ
れぞれ接続されかつ各チャネル推定部の出力に基づき各
信号データの希望波電力対干渉波電力比をそれぞれ算出
して出力する複数の希望波電力対干渉波電力比算出部
と、各チャネル推定部および各希望波電力対干渉波電力
比算出部の出力側に接続されかつ各チャネル推定部で検
出された位相差のそれぞれをウェイトの位相とすると共
に各希望波電力対干渉波電力比算出部で算出された希望
波電力対干渉波電力比のそれぞれをウェイトの振幅比と
するような初期ウェイトを選択して各信号データに乗算
させるウェイト選択部とを備える。また、本発明は、ウ
ェイトが乗算された各信号データを基にウェイトの誤差
を検出して誤差信号として出力する誤差信号生成部と、
この誤差信号生成部の出力側に接続されると共にウェイ
ト選択部の入力側に接続されかつ誤差信号を基にウェイ
トを更新してウェイト選択部に出力するウェイト生成部
とを備え、ウェイト選択部は、ウェイト生成部から出力
されたウェイトを選択して各信号データに乗算させる手
段を含む。また、本発明は、ウェイト選択部は、ウェイ
ト生成部から出力されたウェイトと各チャネル推定部の
出力から求まるウェイトとで各空中線素子間の相対位相
差についての2つのウェイトの差を検出する手段と、こ
の差が所定値以上の場合に初期ウェイトを選択すること
により各信号データに乗算するウェイトを初期化する手
段とを含む。また、本発明は、ウェイト選択部は、誤差
信号生成部から順次出力される誤差信号の絶対値を順次
算出すると共にこれらの絶対値の平均値を算出する手段
と、この平均値が所定値以上の場合に初期ウェイトを選
択することにより各信号データに乗算するウェイトを初
期化する手段とを含む。
イトとして始めから最適値に近いウェイトを適用できる
ので、通信開始時の通信品質を向上できる。さらに、初
期ウェイトが最適値に収束するまでに必要なウェイトの
更新回数を低減できるので、収束時間を非常に短くでき
る。したがって、通信開始から通信品質が最高レベルに
上昇するまでに要する時間を短縮できる。また、移動通
信の際、適応ウェイト制御のウェイトが受信方位に対応
できていない場合には、そのように判断して、上述した
初期ウェイトを選択してウェイトの初期化を行うことに
より、受信方位が急激に変化したときでも最低限耐えら
れる通信品質を保つことができる。
実施の形態を詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明による受信装置の
第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。この
図に示した受信装置は、N本(Nは2以上の整数)の空
中線素子1−1〜1−Nを備えた受信装置であり、さら
に受信装置アナログ部2−1〜2−Nと、A/D変換部
3−1〜3−Nと、乗算器4−1〜4−Nと、合成部5
と、チャネル推定部6と、乗算器7と、加算器8と、ウ
ェイト生成部9と、パイロットデータ記憶部10と、チ
ャネル推定部11−1〜11−Nと、SIR算出部12
−1〜12−Nと、ウェイト選択部13とにより構成さ
れている。
受信装置アナログ部2−1〜2−NおよびA/D変換部
3−1〜3−Nがそれぞれ設けられている。受信装置ア
ナログ部2−1〜2−Nは、空中線素子1−1〜1−N
から出力された各信号データに対してアナログ的な処理
を施す構成の総称であり、帯域通過フィルタおよび検波
器などを含んでいる。また、A/D変換部3−1〜3−
Nは、アナログ部2−1〜2−Nを通過した各信号デー
タをディジタル信号に変換するものである。
ぞれ接続された乗算器4−1〜4−Nは2つの入力を有
しており、一方の入力はA/D変換部3−1〜3−Nの
出力側にそれぞれ接続され、他方の入力はウェイト選択
部13の出力側に接続されている。これらの乗算器4−
1〜4−Nは、A/D変換部3−1〜3−Nから出力さ
れた各信号データに、ウェイト選択部13から与えられ
たウェイトを複素乗算するものである。合成部5は、各
系統の乗算器4−1〜4−Nの出力側に接続されてお
り、乗算器4−1〜4−Nのそれぞれでウェイトを乗算
された信号データを合成するものである。合成とは、数
学的に複素加算することをいう。
決まったデータ配列のパイロットデータ(第1のパイロ
ットデータとしての受信パイロットデータ)の部分と受
信側に未知の実際の通信データの部分とで構成されてお
り、その交互の配列単位が連続する。パイロットデータ
記憶部10は、メモリなどで構成されており、上記既知
のパイロットデータ(受信パイロットデータと同じデー
タ配列の第2のパイロットデータ)を記憶し、出力する
ものである。
り、一方の入力は合成部5の出力側に接続されており、
他方の入力はパイロットデータ記憶部10の出力側に接
続されている。このチャネル推定部6は、合成部5で合
成された受信パイロットデータと、パイロットデータ記
憶部10から出力される既知のパイロットデータとを順
次比較し平均化して、信号データと既知のパイロットデ
ータとの位相差であるチャネル推定値を検出するもので
ある。数学的には、受信パイロットデータに既知のパイ
ロットデータの複素共役を乗算することで、両者の比較
が行われる。
の入力は合成部5の出力側に接続されており、他方の入
力はチャネル推定部6の出力側に接続されている。この
乗算器7は、合成部5で合成された信号データに、チャ
ネル推定部6で得られたチャネル推定値の複素共役を乗
算するものである。これにより、信号データの未知の通
信データの部分から、この通信データの復調データを得
られる。
の一方は加算器8に接続されている。この加算器8は2
つの入力を有しており、一方の入力は乗算器7の出力側
に接続されており、他方の入力はパイロットデータ記憶
部10の出力側に接続されている。この加算器8は、合
成された受信パイロットデータにチャネル推定値の複素
共役が乗算されたものと、既知のパイロットデータとの
差分をとるものである。この差分は乗算器4−1〜4−
Nに与えられたウェイトの誤差を表しており、誤差信号
として出力される。なお、合成部5、チャネル推定部
6、乗算器7および加算器8により、誤差信号生成部が
構成される。
接続されると共に、各系統のA/D変換部3−1〜3−
Nの出力側に接続されている。このウェイト生成部9
は、加算器8から出力された誤差信号とウェイト乗算前
の各信号データとを基に、ウェイトを最適化更新するも
のである。ここでは、MMSE基準による適応ウェイト
制御のアルゴリズムとして、LMSアルゴリズムおよび
RLSアルゴリズムなどを利用できる。
統には、チャネル推定部11−1〜11−NおよびSI
R算出部12−1〜12−Nがそれぞれ設けられてい
る。チャネル推定部11−1〜11−Nは2つの入力を
有しており、一方の入力はA/D変換部3−1〜3−N
の出力側にそれぞれ接続され、他方の入力はパイロット
データ記憶部10の出力側に接続されている。これらの
チャネル推定部11−1〜11−Nの処理内容は、前述
したチャネル推定部6と同様である。すなわち、A/D
変換部3−1〜3−Nから出力された各受信パイロット
データと既知のパイロットデータとを順次比較し平均化
して、各信号データと既知のパイロットデータとの位相
差であるチャネル推定値をそれぞれ検出するものであ
る。チャネル推定部11−1〜11−Nとチャネル推定
部6との違いは、単純に信号データの合成前か合成後か
だけである。
ネル推定部11−1〜11−Nの出力側にそれぞれ接続
されている。これらのSIR算出部12−1〜12−N
は、希望波電力をチャネル推定部11−1〜11−Nで
検出されたチャネル推定値の二乗とし、干渉波電力を平
均前のチャネル推定値を求める元データ(すなわち、受
信パイロットデータと既知のパイロットデータの複素共
役とを乗算した値)の二乗平均から希望波電力を引いた
ものとして、(希望波電力/干渉波電力)を求めるもの
である。SIR算出部12−1〜12−Nは、それぞれ
で求めた(希望波電力/干渉波電力)の値をSIRとし
て、チャネル推定値と共に出力する。
−1〜12−Nおよびウェイト生成部9の出力側に接続
されると共に、各系統の乗算器4−1〜4−Nの入力側
に接続されている。このウェイト選択部13は、SIR
算出部12−1〜12−Nの出力から求まるウェイトま
たはウェイト生成部9から出力されるウェイトを選択し
て、乗算器4−1〜4−Nに出力するものである。
統のチャネル推定部11−1〜11−Nで検出された各
チャネル推定値をウェイトの位相にすると共に、各系統
のSIR算出部12−1〜12−Nで算出された各SI
Rをウェイトの振幅比にするような初期ウェイトを選択
する。このとき、最大の値が1になるようにウェイトの
振幅比を正規化するのが普通であるが、正規化しない場
合もある。正規化する場合、SIRが最大の系統のウェ
イト振幅比を1にして、他の系統のウェイト振幅比を
(自分のSIR/最大のSIR)とする。このようにし
て正規化された振幅比に、チャネル推定値から求まる位
相を組み合わせることにより、空中線素子1−1〜1−
Nの各系統の初期ウェイトが求まる。また、ウェイト選
択部13の出力側はウェイト生成部9に接続されてお
り、このようにして求められた初期ウェイトをウェイト
生成部9にも出力する。ウェイト生成部9では、この初
期ウェイトがウェイト更新に使用される。
際、適応ウェイト制御のウェイトが受信方位に対応でき
ているか否かを判断する手段を備えている。この判断
は、ウェイト生成部9から出力されたウェイトとチャネ
ル推定部11−1〜11−Nの出力から求まるウェイト
(上述した初期ウェイトの位相)とで、空中線素子1−
1〜1−Nの各系統間の相対位相差についての2つのウ
ェイト間の差を検出して、この差が予め設定された所定
値以上であるか否かにより行われる。ここでいう「空中
線素子1−1〜1−Nの各系統間の相対位相差」は、例
えば空中線素子1−1の系統を基準にして、空中線素子
1−2〜1−Nの各系統の位相から空中線素子1−1の
系統の位相を引いたものを表している。また、「ウェイ
ト間の差」は、これらの各系統間の相対位相差をウェイ
ト間で引いたものである。これらの差が1つでも所定値
以上の大きさになった場合には、通信開始時と同様の処
理に切り替えて初期ウェイトを選択することにより、ウ
ェイトを初期化する。
の急速な変化のある移動データ通信に利用されたときの
動作を説明する。なお、ウェイト選択部13の動作につ
いては図2を参照して説明する。空中線素子1−1〜1
−Nから出力された各信号データは、受信装置アナログ
部2−1〜2−Nで直交検波されて、I信号とQ信号と
からなる複素データに変換される(I信号が実部、Q信
号が虚部)。そして、A/D変換部3−1〜3−Nでデ
ィジタル信号に変換される。なお、スペクトラム拡散通
信の場合は、A/D変換後、逆拡散した信号データにな
るが、図1の構成の中での処理の違いは生じない。
信号に変換された各信号データは、各系統毎にそれぞれ
設けられたチャネル推定部11−1〜11−Nおよび乗
算器4−1〜4−Nに出力される。チャネル推定部11
−1〜11−Nでは、空中線素子1−1〜1−Nで受信
された各信号データとパイロットデータ記憶部10から
出力された既知のパイロットデータとの位相差であるチ
ャネル推定値が検出される。チャネル推定部11−1〜
11−Nからは、ここで検出したチャネル推定値と共
に、このチャネル推定値を求める元データ(すなわち、
受信パイロットデータと既知のパイロットデータの複素
共役とを乗算した値)が、SIR算出部12−1〜12
−Nにそれぞれ出力される。SIR算出部12−1〜1
2−Nでは、チャネル推定値およびその元データを基
に、空中線素子1−1〜1−Nで受信された各信号デー
タのSIRが算出される。
れたSIRは、チャネル推定値と共に、SIR算出部1
2−1〜12−Nからウェイト選択部13に入力される
(図2のステップS1)。通信開始時の場合、ウェイト
生成部9からウェイト選択部13にウェイトの入力がな
いので(図2のステップS2:NO)、ウェイト選択部
13では、各系統のチャネル推定部11−1〜11−N
で検出された各チャネル推定値をウェイトの位相にする
と共に、各系統のSIR算出部12−1〜12−Nで算
出された各SIRをウェイトの振幅比にするような初期
ウェイトが選択される。こうして得られた初期ウェイト
は、空中線素子1−1〜1−Nで受信された各信号デー
タにそれぞれ対応しており、ウェイトの最適値に近いも
のである。この初期ウェイトは、各系統の乗算器4−1
〜4−Nに与えられると共に、ウェイト生成部9にも出
力される(図2のステップS3)。
変換部11−1〜11−Nから出力された各信号データ
に、ウェイト選択部13から与えられた初期ウェイトが
複素乗算される。この後、各信号データは、合成部5で
合成される。合成部5で合成された信号データは、チャ
ネル推定部6および乗算器7に出力される。チャネル推
定部6では、この信号データに含まれる受信パイロット
データとパイロットデータ記憶部10から出力される既
知のパイロットデータとの位相差であるチャネル推定値
が検出される。
の複素共役が、合成された信号データに乗算される。こ
こで、信号データに含まれる未知の通信データにチャネ
ル推定値の複素共役を乗算すると、通信データの復調デ
ータを得られる。この復調データは、最終的に位相判定
により、「1」か「0」のデータに復調される。例え
ば、BPSK変調であれば「1」と「0」の2値にな
り、QPSK変調であれば「00」,「01」,「1
0」,「11」の4値になる。また、信号データに含ま
れる受信パイロットデータに対してチャネル推定値の複
素共役を乗算器7で乗算して、さらに加算器8で既知の
パイロットデータとの差分をとると、乗算器4−1〜4
−Nに与えられたウェイトの誤差を表す誤差信号を得ら
れる。ウェイト生成部9では、この誤差信号とウェイト
乗算前の各信号データとを基に、ウェイト選択部13か
ら与えられていた初期ウェイトが最適化更新される。
は、ウェイト選択部13に入力される(図2のステップ
S4)。そして、新たなチャネル推定値およびSIRが
ウェイト選択部13に入力されると(図2のステップS
1)、ウェイト生成部9から更新されたウェイトの入力
があったので(図2のステップS2:YES)、ウェイ
ト選択部13では、ウェイト生成部9からのウェイトと
各チャネル推定値から求まるウェイトとで、空中線素子
1−1〜1−Nの各系統間の相対位相差についての2つ
のウェイト間の差が検出される(図2のステップS
5)。
合には(図2のステップS6:YES)、適応ウェイト
制御のウェイトが受信方位に対応できていると判断され
て、ウェイト生成部9から出力されたウェイトが選択さ
れ、各系統の乗算器4−1〜4−Nに与えられる(図2
のステップS7)。この後も乗算器4−1〜4−N、合
成部5、チャネル推定部6、乗算器7、加算器8、ウェ
イト生成部9およびウェイト選択部13で上述したのと
同様の処理が繰り返し行われ、その都度ウェイト生成部
9でウェイトの更新が行われる。ただし、通信開始時に
ウェイト選択部13で選択された初期ウェイトは、ウェ
イトの最適値に近いものであるから、数回(少なければ
1回)の更新で最適ウェイトに収束する。
図2のステップS5で検出されたウェイト間の差が1つ
でも所定値以上の大きさになった場合には(図2のステ
ップS6:NO)、適応ウェイト制御のウェイトが受信
方位に対応できていないとウェイト選択部13で判断さ
れて、ウェイト選択部13が通信開始時と同様の処理に
切り替えられる。そして、上述した初期ウェイトが選択
されることにより、ウェイトが初期化される。この初期
ウェイトは、通信開始時と同様に、各系統の乗算器4−
1〜4−Nに与えられると共にウェイト生成部9にも出
力されて(図2のステップS3)、次回からこの初期ウ
ェイトを基にウェイトの更新が行われる。
スによる遅延波を考慮せずに処理するものであるが、マ
ルチパスによる遅延波の数だけこの受信装置とまったく
同じ処理を行ない、最後にマルチパス合成をする形態も
考えられる。このマルチパス合成をRAKE合成と呼
ぶ。この形態は、基本的には、図1に示した受信装置を
マルチパスの数だけ並列に設けて、各受信装置の後段に
マルチパス合成を行う合成部を設けることで構成できる
が、この場合でも受信装置の基本処理は何も変わらな
い。
る受信装置の第2の実施の形態の構成を示すブロック図
である。この図において、図1と同一部分を同一符号を
もって示し、適宜その説明を省略する。この図に示した
受信装置と図1に示した受信装置との相違点は、適応ウ
ェイト制御のウェイトが、変動する受信方位に対応でき
ているか否かの判断手法にある。図3に示したウェイト
選択部13Aは加算器8の出力側にも接続されており、
ウェイト選択部13Aには加算器8から順次出力される
誤差信号が入力される。このウェイト選択部13Aは、
ウェイト更新中も、入力された誤差信号の絶対値を順次
算出して、これらの絶対値の平均値を算出する。そし
て、この平均値が予め設定された所定値以上の大きさに
なった場合には、通信開始時と同様の処理に切り替えて
初期ウェイトを選択することにより、ウェイトを初期化
する。
られたウェイトの誤差をそのまま表している。このた
め、誤差信号の平均値が所定値以上になったら、そのウ
ェイトを適用できないということで、初期化する要因と
なるのである。誤差信号の絶対値の平均値は、過去一定
区間における単純な平均でよい。平均区間を短くする
と、急激な変化に対応できるという利点がある一方で、
誤って検出する可能性も高くなる。このため、ある程度
の長さの平均区間をとるのが通常である。図3に示した
ウェイト選択部13Aは、ここで述べたウェイトが受信
方位に対応できているか否かの判断手法を除いて、図1
に示したウェイト選択部13を同じである。
中線素子の系統毎にチャネル推定部およびSIR算出部
を設けて、これらから出力される位相差およびSIRを
基に初期ウェイトを構成する。これにより、初期ウェイ
トとして始めから最適値に近いウェイトを適用できるの
で、通信開始時の通信品質を向上できる。さらに、初期
ウェイトが最適値に収束するまでの時間を非常に短くで
きるので、通信開始から通信品質が最高レベルに上昇す
るまでに要する時間を短縮できる。
ェイト生成部から出力されたウェイトと各チャネル推定
部の出力から求まるウェイトとを基に、各空中線素子間
の相対位相差についての2つのウェイトの差を検出し、
この差を基準にして適応ウェイト制御のウェイトが受信
方位に対応できているか否かの判断を行う。あるいは、
ウェイト選択部が、ウェイトの誤差を示す誤差信号の絶
対値を順次算出して、これらの絶対値の平均値を基準に
して同様の判断を行う。そして、受信方位に対応できて
いない場合には、上述した初期ウェイトを選択してウェ
イトの初期化を行う。これにより、移動通信で受信方位
が急激に変化したときでも、最低限耐えられる通信品質
を保つことができる。
構成を示すブロック図である。
示すフローチャートである。
構成を示すブロック図である。
る。
置アナログ部、3−1〜3−N…A/D変換部、4−1
〜4−N,7…乗算器、5…合成部、6,11−1〜1
1−N…チャネル推定部、8…加算器、9…ウェイト生
成部、10…パイロットデータ記憶部、12−1〜12
−N…SIR算出部、13,13A…ウェイト選択部。
Claims (4)
- 【請求項1】 複数の空中線素子から出力される各信号
データに乗算するウェイトを適応的に制御する受信装置
において、 前記各信号データに含まれる第1のパイロットデータと
同じ配列の第2のパイロットデータを出力するパイロッ
トデータ記憶部と、 前記各空中線素子の出力側にそれぞれ接続されると共に
前記パイロットデータ記憶部の出力側に接続されかつ前
記各信号データの前記第1のパイロットデータの部分と
前記第2のパイロットデータとをそれぞれ比較すること
により前記各信号データと前記第2のパイロットデータ
との位相差をそれぞれ検出して出力する複数のチャネル
推定部と、 これらのチャネル推定部の出力側にそれぞれ接続されか
つ前記各チャネル推定部の出力に基づき前記各信号デー
タの希望波電力対干渉波電力比をそれぞれ算出して出力
する複数の希望波電力対干渉波電力比算出部と、 前記各チャネル推定部および前記各希望波電力対干渉波
電力比算出部の出力側に接続されかつ前記各チャネル推
定部で検出された前記位相差のそれぞれを前記ウェイト
の位相とすると共に前記各希望波電力対干渉波電力比算
出部で算出された前記希望波電力対干渉波電力比のそれ
ぞれを前記ウェイトの振幅比とするような初期ウェイト
を選択して前記各信号データに乗算させるウェイト選択
部とを備えることを特徴とする受信装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の受信装置において、 前記ウェイトが乗算された前記各信号データを基に前記
ウェイトの誤差を検出して誤差信号として出力する誤差
信号生成部と、 この誤差信号生成部の出力側に接続されると共に前記ウ
ェイト選択部の入力側に接続されかつ前記誤差信号を基
に前記ウェイトを更新して前記ウェイト選択部に出力す
るウェイト生成部とを備え、 前記ウェイト選択部は、前記ウェイト生成部から出力さ
れた前記ウェイトを選択して前記各信号データに乗算さ
せる手段を含むことを特徴とする受信装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の受信装置において、 前記ウェイト選択部は、 前記ウェイト生成部から出力された前記ウェイトと前記
各チャネル推定部の出力から求まる前記ウェイトとで前
記各空中線素子間の相対位相差についての2つの前記ウ
ェイトの差を検出する手段と、 この差が所定値以上の場合に前記初期ウェイトを選択す
ることにより前記各信号データに乗算する前記ウェイト
を初期化する手段とを含むことを特徴とする受信装置。 - 【請求項4】 請求項2記載の受信装置において、前記
ウェイト選択部は、 前記誤差信号生成部から順次出力される前記誤差信号の
絶対値を順次算出すると共にこれらの絶対値の平均値を
算出する手段と、 この平均値が所定値以上の場合に前記初期ウェイトを選
択することにより前記各信号データに乗算する前記ウェ
イトを初期化する手段とを含むことを特徴とする受信装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34302499A JP3412586B2 (ja) | 1999-12-02 | 1999-12-02 | 受信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP34302499A JP3412586B2 (ja) | 1999-12-02 | 1999-12-02 | 受信装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001160772A JP2001160772A (ja) | 2001-06-12 |
JP3412586B2 true JP3412586B2 (ja) | 2003-06-03 |
Family
ID=18358359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34302499A Expired - Lifetime JP3412586B2 (ja) | 1999-12-02 | 1999-12-02 | 受信装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3412586B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
JP4699154B2 (ja) * | 2005-09-29 | 2011-06-08 | 京セラ株式会社 | 受信装置、受信方法 |
JP4863459B2 (ja) * | 2006-05-01 | 2012-01-25 | 国立大学法人東京工業大学 | Mimo検波方式,受信装置及び受信方法 |
CN108183792B (zh) * | 2017-12-25 | 2020-08-04 | 西安电子科技大学 | 静态无线信道条件下点对点会话密钥的快速生成方法 |
-
1999
- 1999-12-02 JP JP34302499A patent/JP3412586B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2001160772A (ja) | 2001-06-12 |
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