JP4744725B2 - 干渉キャンセラ - Google Patents

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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信、衛星通信、および屋内通信等に利用される干渉キャンセラに関するものであり、特に、複数ユーザに対応する受信信号から、ユーザ単位に他ユーザの干渉を除去する干渉キャンセラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来の干渉キャンセラについて説明する。従来の干渉キャンセラとしては、たとえば、特開2000−138605号公報に記載の「マルチユーザ受信装置」がある。
【0003】
ここで、上記公報記載の従来の干渉キャンセラの動作について説明する。図15は、従来の干渉キャンセラ、すなわち、上記マルチユーザ受信装置の構成を示す図である。従来の干渉キャンセラは、高速レートのユーザ信号に対して既知のマルチユーザ時空間干渉除去を行い、低速レートのユーザ信号に対して、すなわち、受信信号から高速レートのユーザ信号を除去した信号(干渉除去残差信号)を用いて、アンテナ指向性制御で干渉除去を行っている。
【0004】
複数の伝送レートのユーザ信号を多重化するCDMAシステムでは、高速レートのユーザ信号の数は少ないが、その干渉の影響は大きい。逆に、低速レートの各ユーザ信号による干渉の影響は少ないが、その数は多く、H/W規模が増大する。そこで、従来の干渉キャンセラでは、低速レートの各ユーザ信号のマルチユーザ干渉キャンセラ動作を省略する。
【0005】
上記従来の干渉キャンセラでは、アンテナ101−1〜101−N(Nは自然数)でCDMA信号を受け取り、高速レートのユーザ信号を干渉除去処理部102−1の高速レートユーザIEU(干渉推定部:以降、単にIEUと呼ぶ)103−1−1〜103−1−Kへ出力する。
【0006】
たとえば、M(Mは2以上の整数)段の干渉除去処理部102−1〜102−Mを形成した場合、高速レートのユーザ信号に対応する各段のIEU103−1−1〜103−M−Kでは、前段の干渉除去処理で得られたアンテナ毎の干渉除去残差信号と、前段の同一ユーザ信号に対応するシンボルレプリカと、を受け取り、各段でユーザ信号固有のアンテナ指向性により復調処理を行う。そして、現段のシンボルレプリカを生成し、それを次段へ出力する。
【0007】
同時に、IEU103−1−1〜103−M−Kでは、アンテナ単位に、現段のシンボルレプリカと前段のシンボルレプリカとの差に関する拡散信号を生成/出力する。
【0008】
遅延器105−1−1〜105−(M−1)−Nでは、受信信号あるいはアンテナ毎の干渉処理残差信号を、各IEUの処理結果が出力されるまで遅延させる。減算器106−1−1〜106−(M−1)−Nでは、各ユーザ信号のIEU出力をアンテナ毎に減じて、現段のアンテナ毎の干渉除去残差信号を得る。そして、最終段の各IEUでは、高速レートの各ユーザ信号に対応する復調信号を出力する。
【0009】
また、低速レートユーザDEM(復調部:以降、単にDEMと呼ぶ)104−1〜104−Kでは、(M−1)段の干渉除去処理で得られたアンテナ毎の干渉除去残差信号を受け取り、各ユーザ信号固有のアンテナ指向性により復調し、低速レートの各ユーザ信号に対応する復調信号を出力する。
【0010】
図16は、上記IEUの構成を示す図である。IEUは、複数のパス(#1〜#P)を有するマルチパス伝送路に対応して、パス単位の処理を行う。
【0011】
逆拡散部111−1〜111−Nでは、前段のアンテナ単位の干渉除去残差信号を受け取り、アンテナ単位に逆拡散を行う。乗算器112−1〜112−Nでは、各逆拡散部の出力に重みW1〜WNを用いて重み付けを行う。加算器113では、乗算器112−1〜112−Nの出力を合成する。乗算器114では、前段の同一ユーザ信号に対応するシンボルレプリカに重み付けを行う。加算器115では、加算器113の出力と乗算器114の出力とを加算する。
【0012】
検波器116では、加算器115の出力をパス単位の伝送路推定値を用いて復調する。また、ここでは、同期検波復調を行うとともに、最大比合成を実現するための重み付けを行う。
【0013】
加算器120では、パス毎の検波器116の出力を合成する。判定器121では、加算器120の出力を判定する。
【0014】
乗算器122では、判定器121の出力にパス毎の伝送路推定値を乗じて現段のシンボルレプリカを生成し、そのシンボルレプリカを次段へ出力する。減算器123では、乗算器122の出力から乗算器114の出力を減じる。乗算器124では、減算器123の出力に重み付けを行う。乗算器125−1〜125−Nでは、乗算器124の出力に対して、上記重みW1〜WNをアンテナ数で正規化した複素共役重みW1 */N〜WN */Nを乗じる。拡散部126−1〜126−Nでは、各乗算器の出力をアンテナ毎に拡散する。
【0015】
加算器127−1〜127−Nでは、各拡散部の各パスの出力をアンテナ単位に加算する。なお、初段のIEU103−1−1〜103−1−Kにおいては、前段の干渉除去残差信号として、アンテナ受信信号を受け取り、前段の同一ユーザ信号に対応するシンボルレプリカとして、0を用いる。また、最終段のIEU103−M−1〜103−M−Kにおいては、加算器120の出力である復調信号のみを出力し、以降の干渉推定処理および干渉除去残差信号の更新処理は行わない。また、重みW1〜WNは、別途、ユーザ信号の到来方向推定に基づいて決定するステアリングアンテナ重みや適応制御重みを用いる。また、乗算器114および乗算器124で乗じる重み係数は、たとえば、1−(1−α)m-1(αは1以下の実数,mは段数で2以上M以下の整数)およびαである。
【0016】
図17は、上記DEMの構成を示す図である。DEMは、複数のパスを有するマルチパス伝送路に対応して、パス単位の処理を行う。
【0017】
逆拡散部131−1〜131−Nでは、前記(M−1)段目の干渉除去処理で得られたアンテナ毎の干渉除去残差信号を受け取り、アンテナ単位に逆拡散を行う。乗算器132−1〜132−Nでは、各逆拡散部の出力に重み付けを行う。加算器133では、上記各乗算器の出力を合成する。検波器134では、加算器133の出力をパス単位の伝送路推定値を用いて復調する。加算器135では、パス毎の検波器出力を合成して復調信号を出力する。
【0018】
このように、従来の干渉キャンセラでは、信号電力の大きいユーザ信号に対してアンテナ指向性制御およびマルチユーザ干渉キャンセラを用いて干渉除去を行い、信号電力の小さいユーザ信号に対してアンテナ指向性制御のみを用いて干渉除去を行うことで、比較的小さい装置規模で大きな干渉除去効果を得ている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記、従来の干渉キャンセラにおいては、アダプティブアレイアンテナのアルゴリズムにより、ビーム形成の収束に時間がかかるため、パケットやランダムアクセスチャネル(RACH)等の短い時間長の信号の受信に対応できない、という問題があった。
【0020】
また、従来の干渉キャンセラにおいては、干渉キャンセラのステージ数(レプリカ信号の減算回数)が増加するにしたがって、受信信号のSIRは改善されるが、一方で、最終ステージまでの復調処理に多大な遅延が発生してしまう、という問題があった。具体的にいうと、この遅延により、高速TPC(送信電力制御)に対応することができなくなるため、フェージングの変動速度によっては特性が大幅に劣化してしまう、という問題があった。
【0021】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、パケットやランダムアクセスチャネル(RACH)等の短い時間長の信号の受信に対応し、さらにフェージング変動の追従性を考慮することにより高速TPCに対応した干渉キャンセラを得ることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる干渉キャンセラにあっては、N本のアンテナ素子単位の信号を用いて固定指向性を有するB個のビームを形成し、ビーム毎信号を出力するマルチビームフォーミング手段(後述する実施の形態のアンテナ1−1〜1−N、AGC2−1〜2−N、準同期検波部3−1〜3−N、A/D4−1〜4−N、マルチビームフォーミング部5に相当)と、前記ビーム毎信号を用いて検出したP個の有効なパスに対応するパス位置情報を生成し、さらに、前記ビーム毎信号および前記パス位置情報を用いて干渉除去後のビーム毎信号を合成した第1のビーム合成後信号(軟判定値)を生成する、ユーザ個別のマルチビーム復調手段(低速レートユーザ用マルチビーム復調部6−1〜6−NL、高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部7−1〜7−NHに相当)と、前記パス位置情報、前記第1のビーム合成後信号、および前記第1のビーム合成後信号を生成する際にパス毎に算出する伝送路推定結果を用いて、ビーム毎のレプリカ信号およびシンボルレプリカを生成する、ユーザ個別の高速レートユーザ用レプリカ生成手段(高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部7−1〜7−NHに相当)と、前記ビーム毎レプリカ信号生成処理にかかる時間分の遅延を与えた前記ビーム毎信号から、対応するビーム毎レプリカ信号を減算し、高速レートユーザによる干渉成分を除去する干渉成分除去手段(減算器11−1〜11−Bに相当)と、前記干渉成分除去後のビーム毎信号に対してパス毎のウェイト制御を施すことでアダプティブビームを形成し、その後、パス毎のアダプティブビーム形成後信号を合成して第1のアダプティブビーム合成後信号(軟判定値)を生成する、ユーザ個別の低速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段(低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部12−1〜12−NLに相当)と、を備えることを特徴とする。
【0023】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記マルチビーム復調手段は、前記ビーム毎信号単位に、当該信号に含まれたスロット毎の既知系列を用いて平均電力遅延プロファイルを生成し、当該平均電力遅延プロファイルのなかから所望信号に対応するパスを検出するビーム毎パス検出手段と、前記検出したパスの平均電力値の大きな方から順にP個分のパスを選択し、選択されたパスに対応する時間的/空間的な位置をパス位置情報として出力するパス選択手段と、を備えることを特徴とする。
【0024】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記マルチビーム復調手段は、パス単位に前記ビーム毎信号に対する伝送路推定を行い、当該ビーム毎信号をパス毎の伝送路推定値を用いて復調後、パス毎の復調信号をRAKE合成するRAKE合成手段と、パス単位に前記ビーム毎信号に対する干渉電力推定を行い、RAKE合成後の復調信号を当該パス毎の干渉電力推定値を用いて正規化する正規化手段と、すべての正規化後信号を合成して前記第1のビーム合成後信号を生成するビーム合成後信号生成手段と、を備えることを特徴とする。
【0025】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記低速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段は、前記干渉成分除去後のビーム毎信号と、前記パス位置情報と、前記第1のアダプティブビーム合成後信号の硬判定結果に基づいて、所定のアルゴリズムによるウェイト制御を行う第1のウェイト制御手段と、前記ウェイト制御後の信号を合成してパス単位にアダプティブビーム形成後信号を生成する第1のアダプティブビーム形成後信号生成手段と、前記パス毎のアダプティブビーム形成後信号に対してフェージング補償を行う第1のフェージング補償手段と、前記パス毎に得られるフェージング補償後のアダプティブビーム形成後信号を合成し、その合成結果として第1のアダプティブビーム合成後信号を出力する第1の軟判定値出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0026】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにあっては、前記第1のビーム合成後信号と、前記第1のアダプティブビーム合成後信号とを、所定の基準を用いて適応的に選択出力する第1の選択手段(軟判定データ選択部14に相当)、を備えることを特徴とする。
【0027】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにあっては、前記ビーム毎信号に含まれたスロット毎の既知系列および前記パス位置情報を用いて第1のSIR推定値を算出し、一方で、前記低速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段内のアダプティブビーム形成後信号に基づいて第2のSIR推定値を算出し、当該第1および第2のSIR推定値を比較し、その比較結果に基づいて適応的にSIR値を補正する第1のSIR補正手段(SIR補正部13に相当)、を備えることを特徴とする。
【0028】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記第1のSIR補正手段は、前記第1のSIR推定値から前記第2のSIR推定値を減算する第1の減算手段と、前記減算結果を複数スロットにわたり平均化してSIR補正量を算出する第1の補正量算出手段と、前記第1のSIR推定値と前記第2のSIR推定値とを比較し、「第2のSIR推定値≧第1のSIR推定値(または第2のSIR推定値>第1のSIR推定値)」のときにSIR値を補正する第1の比較/補正手段と、を備えることを特徴とする。
【0029】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記第1の選択手段は、前記第1および第2のSIR推定値のなかから良好なSIR推定値に対応する軟判定値を選択することを特徴とする。
【0030】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにあっては、前記干渉成分除去後のビーム毎信号に前記ビーム毎のシンボルレプリカを個別に加算し、その加算結果に対してパス毎のウェイト制御を施すことでアダプティブビームを形成し、その後、パス毎のアダプティブビーム形成後信号を合成して第2のアダプティブビーム合成後信号(軟判定値)を生成する、ユーザ個別の高速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段(高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部15−1〜15−NHに相当)、を備えることを特徴とする。
【0031】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記高速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段は、前記干渉成分除去後のビーム毎信号に対して前記ビーム毎のシンボルレプリカを重み付け加算する加算手段と、前記重み付け加算後のビーム毎信号と、前記パス位置情報と、前記第2のアダプティブビーム合成後信号の硬判定結果に基づいて、所定のアルゴリズムによるウェイト制御を行う第2のウェイト制御手段と、前記ウェイト制御後の信号を合成してパス単位にアダプティブビーム形成後信号を生成する第2のアダプティブビーム形成後信号生成手段と、前記パス毎のアダプティブビーム形成後信号に対してフェージング補償を行う第2のフェージング補償手段と、前記パス毎に得られるフェージング補償後のアダプティブビーム形成後信号を合成し、その合成結果として第2のアダプティブビーム合成後信号を出力する第2の軟判定値出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0032】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにあっては、前記第1のビーム合成後信号と、前記第2のアダプティブビーム合成後信号とを、所定の基準を用いて適応的に選択出力する第2の選択手段(軟判定データ選択部17に相当)と、を備えることを特徴とする。
【0033】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにあっては、前記ビーム毎信号に含まれたスロット毎の既知系列および前記パス位置情報を用いて第3のSIR推定値を算出し、一方で、前記高速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段内のアダプティブビーム形成後信号に基づいて第4のSIR推定値を算出し、当該第3および第4のSIR推定値を比較し、その比較結果に基づいて適応的にSIR値を補正する第2のSIR補正手段(SIR補正部16に相当)、を備えることを特徴とする。
【0034】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記第2のSIR補正手段は、前記第3のSIR推定値から前記第4のSIR推定値を減算する第2の減算手段と、前記減算結果を複数スロットにわたり平均化してSIR補正量を算出する第2の補正量算出手段と、前記第3のSIR推定値と前記第4のSIR推定値とを比較し、「第4のSIR推定値≧第3のSIR推定値(または第4のSIR推定値>第3のSIR推定値)」のときにSIR値を補正する第2の比較/補正手段と、を備えることを特徴とする。
【0035】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記第2の選択手段は、前記第3および第4のSIR推定値のなかから良好なSIR推定値に対応する軟判定値を選択することを特徴とする。
【0036】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにあっては、N本のアンテナ素子単位の信号を用いて固定指向性を有するB個のビームを形成し、ビーム毎信号を出力するマルチビームフォーミング手段と、前記ビーム毎信号を用いて検出したP個の有効なパスに対応するパス位置情報を生成し、さらに、前記ビーム毎信号および前記パス位置情報を用いて干渉除去後のビーム毎信号を合成した第1のビーム合成後信号(軟判定値)を生成する、ユーザ個別のマルチビーム復調手段と、前記パス位置情報、前記第1のビーム合成後信号、および前記第1のビーム合成後信号を生成する際にパス毎に算出する伝送路推定結果を用いて、ビーム毎のレプリカ信号およびシンボルレプリカを生成する、ユーザ個別の高速レートユーザ用レプリカ生成手段と、前記ビーム毎レプリカ信号および前記ビーム毎シンボルレプリカに対して逆ビームフォーミングを行い、N個の逆ビームフォーミング後レプリカ信号および(B×P)個の逆ビームフォーミング後シンボルレプリカを生成する逆ビームフォーミング手段(逆ビームフォーミング部230−1〜230−NHに相当)と、前記逆ビームフォーミング後レプリカ信号生成処理にかかる時間分の遅延を与えた前記アンテナ素子単位信号から、対応する逆ビームフォーミング後レプリカ信号を減算し、高速レートユーザによる干渉成分を除去する干渉成分除去手段(減算器232−1〜232−Nに相当)と、前記干渉成分除去後のアンテナ素子単位信号に対してパス毎のウェイト制御を施すことでアダプティブアンテナによるビームを形成し、その後、パス毎のビーム形成後信号を合成して第2のビーム合成後信号(軟判定値)を生成する、ユーザ個別の低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段(低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部233−1〜233−NLに相当)と、を備えることを特徴とする。
【0037】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記マルチビーム復調手段は、前記ビーム毎信号単位に、当該信号に含まれたスロット毎の既知系列を用いて平均電力遅延プロファイルを生成し、当該平均電力遅延プロファイルのなかから所望信号に対応するパスを検出するビーム毎パス検出手段と、前記検出したパスの平均電力値の大きな方から順にP個分のパスを選択し、選択されたパスに対応する時間的/空間的な位置をパス位置情報として出力するパス選択手段と、を備えることを特徴とする。
【0038】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記マルチビーム復調手段は、パス単位に前記ビーム毎信号に対する伝送路推定を行い、当該ビーム毎信号をパス毎の伝送路推定値を用いて復調後、パス毎の復調信号をRAKE合成するRAKE合成手段と、パス単位に前記ビーム毎信号に対する干渉電力推定を行い、RAKE合成後の復調信号を当該パス毎の干渉電力推定値を用いて正規化する正規化手段と、すべての正規化後信号を合成して第1のビーム合成後信号を生成するビーム合成後信号生成手段と、を備えることを特徴とする。
【0039】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段は、前記干渉成分除去後のアンテナ素子単位信号と、前記パス位置情報と、前記第2のビーム合成後信号の硬判定結果に基づいて、所定のアルゴリズムによるウェイト制御を行う第1のウェイト制御手段と、前記ウェイト制御後の信号を合成してパス単位にアダプティブアンテナによるビーム形成後信号を生成する第1のビーム形成後信号生成手段と、前記パス毎のアダプティブアンテナによるビーム形成後信号に対してフェージング補償を行う第1のフェージング補償手段と、前記パス毎に得られるフェージング補償後のビーム形成後信号を合成し、その合成結果として第2のビーム合成後信号を出力する第1の軟判定値出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0040】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにあっては、前記第1のビーム合成後信号と、前記第2のビーム合成後信号とを、所定の基準を用いて適応的に選択出力する第1の選択手段、を備えることを特徴とする。
【0041】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにあっては、前記ビーム毎信号に含まれたスロット毎の既知系列および前記パス位置情報を用いて第1のSIR推定値を算出し、一方で、前記低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段内のビーム形成後信号に基づいて第2のSIR推定値を算出し、当該第1および第2のSIR推定値を比較し、その比較結果に基づいて適応的にSIR値を補正する第1のSIR補正手段、を備えることを特徴とする。
【0042】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記第1のSIR補正手段は、前記第1のSIR推定値から前記第2のSIR推定値を減算する第1の減算手段と、前記減算結果を複数スロットにわたり平均化してSIR補正量を算出する第1の補正量算出手段と、前記第1のSIR推定値と前記第2のSIR推定値とを比較し、「第2のSIR推定値≧第1のSIR推定値(または第2のSIR推定値>第1のSIR推定値)」のときにSIR値を補正する第1の比較/補正手段と、を備えることを特徴とする。
【0043】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記第1の選択手段は、前記第1および第2のSIR推定値のなかから良好なSIR推定値に対応する軟判定値を選択することを特徴とする。
【0044】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにあっては、前記干渉成分除去後のアンテナ素子単位信号に前記ビーム毎の逆ビームフォーミング後シンボルレプリカを個別に加算し、その加算結果に対してパス毎のウェイト制御を施すことでアダプティブアンテナによるビームを形成し、その後、パス毎のビーム形成後信号を合成して第3のビーム合成後信号(軟判定値)を生成する、ユーザ個別の高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段(高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部234−1〜234−NHに相当)、を備えることを特徴とする。
【0045】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段は、前記干渉成分除去後のアンテナ素子単位信号に対して前記ビーム毎の逆ビームフォーミング後シンボルレプリカを重み付け加算する加算手段と、前記重み付け加算後のアンテナ素子単位信号と、前記パス位置情報と、前記第3のビーム合成後信号の硬判定結果に基づいて、所定のアルゴリズムによるウェイト制御を行う第2のウェイト制御手段と、前記ウェイト制御後の信号を合成してパス単位にアダプティブアンテナによるビーム形成後信号を生成する第2のビーム形成後信号生成手段と、前記パス毎のアダプティブアンテナによるビーム形成後信号に対してフェージング補償を行う第2のフェージング補償手段と、前記パス毎に得られるフェージング補償後のビーム形成後信号を合成し、その合成結果として第3のビーム合成後信号を出力する第2の軟判定値出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0046】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにあっては、前記第1のビーム合成後信号と、前記第2のビーム合成後信号とを、所定の基準を用いて適応的に選択出力する第2の選択手段、を備えることを特徴とする。
【0047】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにあっては、前記ビーム毎信号に含まれたスロット毎の既知系列および前記パス位置情報を用いて第3のSIR推定値を算出し、一方で、前記高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段内のビーム形成後信号に基づいて第4のSIR推定値を算出し、当該第3および第4のSIR推定値を比較し、その比較結果に基づいて適応的にSIR値を補正する第2のSIR補正手段、を備えることを特徴とする。
【0048】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記第2のSIR補正手段は、前記第3のSIR推定値から前記第4のSIR推定値を減算する第2の減算手段と、前記減算結果を複数スロットにわたり平均化してSIR補正量を算出する第2の補正量算出手段と、前記第3のSIR推定値と前記第4のSIR推定値とを比較し、「第4のSIR推定値≧第3のSIR推定値(または第4のSIR推定値>第3のSIR推定値でもよい)」のときにSIR値を補正する第2の比較/補正手段と、を備えることを特徴とする。
【0049】
つぎの発明にかかる干渉キャンセラにおいて、前記第2の選択手段は、前記第3および第4のSIR推定値のなかから良好なSIR推定値に対応する軟判定値を選択することを特徴とする。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる干渉キャンセラの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0051】
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる干渉キャンセラの実施の形態1の構成を示す図である。図1において、1−1,1−2,1−3,…,1−Nはアンテナであり、2−1,2−2,2−3,…,2−NはAGC(Auto Gain Control)であり、3−1,3−2,3−3,…,3−Nは準同期検波部であり、4−1,4−2,4−3,…,4−NはA/D(アナログ/ディジタル変換部)であり、5はマルチビームフォーミング部であり、6−1,…,6−NLは低速レートユーザ用マルチビーム復調部(LRUMBDEM)であり、7−1,…,7−NHは高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部(HRUMBICDEM)であり、8−1,…,8−NL,9−1,…,9−NH,10−1,10−2,10−3,…,10−Bは遅延器であり、11−1,11−2,11−3,…,11−Bは減算器であり、12−1,…,12−NLは低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部(LRUABDEM)であり、13,16はSIR補正部であり、14,17は軟判定データ選択部であり、15−1,…,15−NHは高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部(HRUABDEM)である。
【0052】
ここで、本実施の形態の干渉キャンセラの特徴動作について説明する。まず、自動利得制御、準同期検波、およびA/D変換処理後のアンテナ信号#1〜#Nを受け取ったマルチビームフォーミング部5では、B個のマルチビームを形成する(マルチビームは固定指向性を有するビーム)。
【0053】
図2は、マルチビームフォーミング部5の構成を示す図である。図2において、20−1,20−2,…,20−Bはマルチビーム形成部であり、21,22,23は乗算器であり、24は合成部である。ここでは、一例として、逆拡散前のアンテナ信号を使用してマルチビームを形成する。図3は、B個のマルチビームのイメージを示す図である。
【0054】
上記マルチビームフォーミング部5において、N本のアンテナ信号rxは、ベクトルで表現(各要素は複素数)すると、rx=[rx1,rx2,…,rxNTで与えられる。なお、Tは転置を表す。また、ビーム毎信号#1〜#Bを形成するためのウェイトベクトルは、それぞれM1=[M11,M12,…,M1NT,M2=[M21,M22,…,M2NT,…,MB=[MB1,MB2,…,MBNTで表される(各要素は複素数)。したがって、上記ウェイトベクトルを行列で表現すると、(1)式のように表すことができる。
【0055】
【数1】
Figure 0004744725
【0056】
そして、マルチビーム形成後のB個のビーム毎信号ryは、ベクトルで表現(各要素は複素数)すると、ry=[ry1,ry2,…,ryBTで与えられ、(2)式のように表すことができる。
ry=M・rx …(2)
【0057】
その後、マルチビームフォーミング部5から出力されるビーム毎信号#1〜#Bは、遅延器10−1〜10−B、低速レートユーザ用マルチビーム復調部6−1〜6−NLおよび高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部7−1〜7−NHに対して出力される。
【0058】
つぎに、低速レートユーザ用マルチビーム復調部(LRUMBDEM)6−1〜6−NLの動作について説明する。図4は、低速レートユーザ用マルチビーム復調部(LRUMBDEM)6−1〜6−NLの構成を示す図である。図4において、30はパス検出部であり、31−1,31−2,…,31−Bはビーム毎RAKE合成後信号生成部であり、32,33は合成部であり、40−1,40−2,…,40−Pはパス毎検波/干渉電力推定部であり、41はSIR推定部であり、42は平均化部であり、43は合成部であり、44は除算部であり、50は逆拡散部であり、51は遅延器であり、52は伝送路推定部であり、53は干渉電力推定部であり、54は複素共役算出部であり、55は複素乗算器である。なお、ここでは、上記各低速レートユーザ用マルチビーム復調部が同様の構成を備えているため、低速レートユーザ用マルチビーム復調部6−1の構成を用いて動作を説明する。
【0059】
まず、低速レートユーザ用マルチビーム復調部6−1では、受け取ったマルチビーム形成後のビーム毎信号#1〜#Bを用いて、時空間でパス検出を行う。図5は、パス検出部30の構成を示す図である。図5において、60−1,60−2,…,60−Bはビーム毎パス検出部であり、61はパス選択部であり、70は逆拡散部であり、71は伝送路推定部であり、72は平均電力値算出部であり、73はしきい値算出部であり、74は判定部であり、75は干渉電力値算出部であり、76は除算器であり、パス検出部30では、B個のビーム毎信号を用いて、マルチパス波の影響を受けた逆拡散後の信号から時間の異なるP個のパス選択を行う。なお、ここでは、上記各ビーム毎パス検出部が同様の構成を備えているため、ビーム毎パス検出部60−1の構成を用いて動作を説明する。
【0060】
ビーム毎パス検出部60−1では、逆拡散部70が、ビーム毎信号#1に対して逆拡散を行う。そして、伝送路推定部71が、スロット毎に設けられた既知系列であるパイロットシンボル(図6のスロット構成参照)を用いて、1スロット内の全シンボルを同相加算し、瞬時の伝送路推定値を求める。
【0061】
平均電力値算出部72では、伝送路推定部71で求められた伝送路推定値を用いて、数スロット間にわたる電力平均化処理を行い、平均電力遅延プロファイルを算出する。しきい値算出部73では、平均電力遅延プロファイルの中で、最も電力の小さいパスの電力からΔdBだけ大きい電力を、パス選択のためのしきい値とする。干渉電力値算出部75では、平均電力遅延プロファイルの中で、しきい値以下のパスの電力を雑音/干渉電力とみなし、その干渉電力値を算出する。判定部74では、平均電力値算出部72出力(平均電力遅延プロファイル)としきい値算出部73出力(しきい値)との比較を行い、当該しきい値よりも大きな平均電力値を有するパスを、所望信号に対応するパスとする。そして、このパスの時間的な位置に関する情報(ビーム識別番号)を出力する。
【0062】
また、上記所望信号に対応するパスのパス電力値が除算器76に入力され、ここでは、上記干渉電力値を用いて正規化のための除算が行われ、その除算結果を出力する。なお、パス検出部30では、受信機側におけるH/W的あるいはS/W的な制約から、一般的に予め定められたP個のパスに対してのみ信号処理が行われることが多い。そこで、パス選択部61では、P個の有効なパスが選択できるよう、正規化されたパスの平均電力値の大きな方から順にP個分のパスを選択する。そして、パス選択部61からは、選択された各パスに対応する時間的/空間的な位置がパス位置情報として出力される。
【0063】
このように、上記パス検出部30では、マルチビームを用いて空間的に分離する、という簡易な方法で、パスの到来方向を推定するとともに、ビーム毎に干渉電力を用いて正規化を行うことで、干渉波による影響を低減(SIRを改善)することができるため、パスの検出精度を向上させることができる。また、すべてのセクタでマルチビームを形成することで、たとえば、1つのユーザからの信号を複数のセクタで受信する(複数のパスが角度ひろがりを持って到来する)可能性がある基地局において、セル全方位のパスサーチが可能となる(セクタという概念にとらわれないでパスサーチが可能)。また、全ユーザに共通の固定のマルチビームを用いているので、復調処理が容易となる。
【0064】
一方、ビーム毎RAKE合成後信号生成部31−1〜31−Bでは、ビーム単位にRAKE合成後信号を生成する。なお、ここでは、上記各ビーム毎RAKE合成後信号生成部が同様の構成を備えているため、ビーム毎RAKE合成後信号生成部31−1の構成を用いて動作を説明する。
【0065】
まず、パス毎に備えられた逆拡散部50では、受け取った時間的/空間的なパス位置情報に基づいて、パス(パス#1〜パス#P)毎に逆拡散を行う。そして、逆拡散後の信号は、SIR推定部41、パス毎に備えられた遅延器51、伝送路推定部52および干渉電力推定部53に出力される。
【0066】
たとえば、パス#1に対応する伝送路推定部52では、図6に示されたスロット単位のパイロットシンボルを用いて、パス#1の伝送路推定値を算出する。パス#1に対応する複素共役算出部54では、上記伝送路推定値の複素共役値を算出する。そして、パス#1に対応する複素乗算器55では、上記複素共役値と、遅延器51により所定時間だけ遅延された逆拡散後の信号と、を乗算し、信号振幅に比例した重み付けおよび位相変動の除去が行われたパス#1の信号を出力する。なお、同様の処理により、パス#2〜パス#Pの信号がそれぞれ出力され、合成部43では、パス#1〜パス#Pの信号をすべて同じタイミングで合成する。
【0067】
また、逆拡散後の信号を受け取ったパス#1に対応する干渉電力推定部53では、ビーム#1のパス#1に対応する逆拡散後の信号y1,1(ks,j)(ただし、ya,b(ks,j)は複素数であり、aはビーム#a、bはパス#bを表し、ksはスロット、jは第ks番目のスロットにおける第j番目のパイロットシンボル)から、干渉電力を算出する。まず、干渉電力推定部53では、第ks番目のスロット内のパイロットシンボルPs(ks,j)(ただし、|Ps(ks,j)|=1)の変調成分を除去後に全シンボルにわたって同相加算を行い、ビーム#1のパス#1における第ks番目のスロットに対する伝送路推定値η1,1(ks)(ただし、ηa,b (kS) は複素数である)を算出する。つぎに、干渉電力推定部53では、算出した伝送路推定値と上記逆拡散後の信号y1,1(ks,j)とを用いて、(3)式に従って、ビーム#1のパス#1に対応する第ks番目のスロットの干渉電力σ1,1 2(ks)(ただし、σa,b 2(ks)は複素数である)を算出する。
【0068】
【数2】
Figure 0004744725
【0069】
ただし、Ps *(ks,j)はPs(ks,j)の複素共役値であり、Psは1スロット中のパイロットシンボル数を表す。
【0070】
さらに、得られた第ks番目のスロットの干渉電力σ1,1 2(ks)は、式(4)に従って、複数スロットにわたって平均化処理が行われ、ここでは、ビーム#1のパス#1における第ks番目のスロットの干渉電力推定値I1,1(ks)が算出される。
【0071】
【数3】
Figure 0004744725
【0072】
ただし、Sは平均化に使用するスロット数を表す。
【0073】
そして、式(4)によって求められる干渉電力は、ビーム#1のパス#1と同様に、ビーム#1のパス#2〜#Pに対しても算出され、平均化部42では、式(5)に従って平均化を行い、ビーム#1に対応する平均干渉電力を算出する。
【0074】
【数4】
Figure 0004744725
【0075】
除算(正規化)部44では、合成部43出力の合成信号を、受け取ったビーム#1の平均干渉電力で割り、干渉電力で正規化されたビーム#1に対応するRAKE合成後信号を生成/出力する。なお、このRAKE合成後信号は、ビーム#1と同様に、ビーム#2〜#Bについても算出される。
【0076】
合成部33では、全ビームに対応するRAKE合成後信号を合成し、ビーム合成後信号を生成/出力する。なお、このビーム合成後信号は、軟判定値として、図1に示される遅延器8−1〜8−NLに対して出力される。
【0077】
また、ビーム#1に対応するSIR推定部41では、ビーム#1に対応する信号電力対干渉電力比を算出する。具体的にいうと、ビーム単位に推定した上記(3),(4),(5)式と同様の処理により、干渉電力を算出する。そして、信号電力については、以下に示す処理を行う。
【0078】
たとえば、ビーム#1のパス#1に対応する逆拡散後の信号y1,1(ks,j)から信号成分を抽出するために、SIR推定部41では、まず、第ks番目のスロット内のパイロットシンボルPs(ks,j)の変調成分を除去後に全シンボルにわたって同相加算を行い、ビーム#1のパス#1における第ks番目のスロットに対する伝送路推定値η1,1(ks)を算出する。そして、上記伝送路推定値を用いて、(6)式に従って電力値を算出することで、第ks番目のスロットにおけるビーム#1のパス#1の信号電力が算出される。
【0079】
【数5】
Figure 0004744725
【0080】
同様に、第ks番目のスロットにおけるビーム#1のパス#2〜パス#Pについても電力値の算出が行われ、SIR推定部41では、(7)式に従って第ks番目のスロットにおけるビーム#1の信号電力を算出する。
【0081】
【数6】
Figure 0004744725
【0082】
さらに、SIR推定部41では、(8)式に示すように、(5)式と(7)式の除算を行い、第ks番目のスロットにおけるビーム#1のSIR推定値を算出する。なお、このSIR推定値は、ビーム#1と同様の手順で、ビーム#2〜#Bについても算出される。
【0083】
【数7】
Figure 0004744725
【0084】
最後に、合成部32では、ビーム#1〜#Bについて算出されたすべてのSIR推定値の合成を行い、ビーム合成後SIR推定値を生成/出力する。
【0085】
つぎに、高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部(HRUMBICDEM)7−1〜7−NHの動作について説明する。図7および図8は、高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部7−1〜7−NHの構成を示す図である。図7において、34は判定部である。なお、前述の低速レートユーザ用マルチビーム復調部6−1〜6−NLと同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。また、図8(高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部内のレプリカ生成部)において、80−1,80−2,…,80−Bはビーム毎レプリカ生成部であり、81−1〜81−Pはパス毎シンボルレプリカ生成部であり、82は乗算器であり、83は拡散部であり、84は合成器であり、85−1〜85−Bは乗算器である。なお、ここでは、上記各高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部が同様の構成を備えているため、高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部7−1の構成を用いて動作を説明する。
【0086】
上記高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部7−1は、基本的に前述の低速レートユーザ用マルチビーム復調部と同様の構成を備えるが、レプリカ信号を生成するためにB個のビーム毎RAKE合成後信号生成部が各パス(P個)に対応するビーム毎チャネル推定値(伝送路推定部52出力)を出力する点と、ビーム合成後信号を仮判定するための判定部34が設けられている点と、図8に示すレプリカ生成部が設けられている点、が異なっている。
【0087】
以降、前述と異なる動作について説明を行う。まず、判定部34では、レプリカ信号を生成するために必要となるデータ判定値、具体的にいうと、硬判定値(たとえば+1,−1)を算出する。一方、ビーム合成後信号は、軟判定値として、図1に示される遅延器9−1〜9−NHに対して出力される。
【0088】
また、図8に示すレプリカ生成部では、下記に示すように、ビーム毎レプリカ信号を生成する。なお、ここでは、上記B個のビーム毎レプリカ生成部が同様の構成を備えているため、ビーム毎レプリカ生成部80−1の構成を用いて動作を説明する。
【0089】
まず、ビーム毎レプリカ生成部80−1では、乗算器82が、ビーム#1において検出されたP個のパス単位に、上記P個のビーム毎チャネル推定値と、上記データ判定値と、を乗算する。そして、その乗算結果は、ビーム#1内のパス毎(P個)に、シンボルレプリカ(ビーム毎シンボルレプリカ#1〜#B)として出力される。
【0090】
また、パス毎に得られた乗算結果を受け取った拡散部83では、パス単位に拡散のタイミングを設定し、パス検出部30から得られるパス位置情報(時間・空間)に基づいて拡散を行う。合成部84では、P個分のパスに対応した拡散結果を合成する。なお、この合成結果は、ビーム#1と同様の手順で、ビーム#2〜#Bについても算出される。
【0091】
乗算器85−1〜85−Bでは、ビーム毎の合成結果にα(0<α≦1)という係数を乗算し、ビーム毎レプリカ信号#1〜#Bを生成する。
【0092】
ここで、上記低速レートユーザ用マルチビーム復調部6−1〜6−NLおよび高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部7−1〜7−NHを用いた場合における効果を説明する。
【0093】
(1)固定のマルチビームによる受信を行っていることから、アダプティブアレイアンテナのアルゴリズムを用いた場合のように、ビーム形成を収束するために従来技術のような長時間を必要とせず、受信SIRの改善を図ることができる。また、マルチビームのビーム単位に干渉電力が異なる可能性があるので、パイロットシンボルと推定された干渉電力を用いて、ビーム毎のRAKE合成後信号を正規化する。そのため、パケット、ランダムアクセスチャネル(RACH)というような、スロット長に近くかつ時間長の短い信号の受信についても容易に対応できる。
【0094】
(2)また、検出されたパスについては、検出されたビーム(空間位置)での干渉電力も考慮する必要があるため、パス単位に、固定ビーム内の干渉電力を用いて正規化し、その結果として、パス毎のSIR値を算出する。そして、検出したパス毎のSIR値をユーザ単位に合成(干渉電力まで考慮した一種の最大比合成)することで送信電力制御用SIR値を算出する。これにより、ビーム単位の干渉電力の違いまで考慮した送信電力用SIR値を算出できる。
【0095】
(3)また、高速TPCのフェ−ジング変動による追従性を考慮するため、干渉キャンセル前の信号で算出したSIR値(上記低速レートユーザ用マルチビーム復調部および高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部にて生成)と、干渉キャンセル後の信号で算出したSIR値(後述する低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部および高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部にて生成)と、を用いて、干渉キャンセラによって改善された分だけSIR値を補正(後述のSIR補正部16にて実施)する。これにより、高速TPC(送信電力制御)においても容易に対応できる。
【0096】
つぎに、減算器11−1,11−2,…,11−Bでは、遅延器10−1〜10−Bにて遅延後のビーム毎信号#1〜#Bと、上記各高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部にて生成されたビーム毎レプリカ信号#1〜#Bと、を受け取る。そして、ビーム毎信号#1〜#Bからそれぞれ対応するビーム毎レプリカ信号#1〜#Bを減算することで、高速レートユーザによる干渉成分を除去する。
【0097】
その後、上記干渉成分除去後のビーム毎信号#1〜#Bは、低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部12−1〜12−NLおよび高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部15−1〜15−NHに対して出力される。
【0098】
つぎに、低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部(LRUABDEM)12−1〜12−NLの動作について説明する。図9は、低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部12−1〜12−NLの構成を示す図である。図9において、90−1〜90−Pはパス毎フェージング補償部であり、91は合成器であり、92は判定部であり、93はSIR推定部であり、201−1,201−2,…201−Bは逆拡散部であり、202はウェイト生成部であり、203は乗算部であり、204は合成器であり、205は伝送路推定部であり、206は複素共役算出部であり、207は乗算器である。なお、ここでは、上記各低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部が同様の構成を備えているため、低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部12−1の構成を用いて動作を説明する。
【0099】
低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部12−1では、減算器11−1〜11−Bから干渉除去後ビーム毎信号#1〜#Bを受け取る。また、低速レートユーザ用マルチビーム復調部6−1のパス検出部30からパス位置情報(時間/空間)を受け取る。以下、上記各パス毎フェージング補償部が同様の構成を備えているため、パス毎フェージング補償部90−1の構成を用いて動作を説明する。なお、パス毎フェージング補償部90−1では、B個の複数ビームにおいて検出された時間的な位置が同一のパスを、同一のパスとして扱うこととする。
【0100】
パス毎フェージング補償部90−1では、パス#1に対応する逆拡散部201−1〜201−Bが、上記パス位置情報から得られるタイミングで、ビーム単位に、上記干渉除去後ビーム毎信号の逆拡散を行う。
【0101】
パス#1に対応するウェイト生成部202では、上記パス位置情報とビーム毎の逆拡散後信号と後述するアダプティブビーム形成後の判定値とを受け取り、LMS,RLS,SMI等、MMSE基準のアルゴリズムにより、ウェイトの算出を行う。ウェイトの初期値としては、時間的な位置が同一のパスが複数の固定マルチビームで受信されたこととなるので、複数の固定マルチビームのウェイト加算結果を設定する(これにより、ビーム形成のためのアルゴリズム収束を早めることができる)。
【0102】
パス#1に対応する乗算部203では、たとえば、ウェイト生成部202で生成されたパス#1のウェイトベクトルW1=[w11,w12,…,w1BT(ウェイトベクトルの要素wijにおいて、iはパス番号を表し、jはビーム番号を表す)を、上記逆拡散後信号と乗算する。
【0103】
パス#1に対応する合成器204では、上記乗算結果を合成し、パス#1に対応するアダプティブビーム形成後信号を生成する。このアダプティブビーム形成後信号は、伝送路推定部205とSIR推定部93に対して出力される。なお、伝送路推定部205、複素共役算出部206およびSIR推定部93の処理については、前述した伝送路推定部52、複素共役算出部54およびSIR推定部41の処理と同様であるためその説明を省略する。
【0104】
パス#1に対応する乗算器207では、上記アダプティブビーム形成後信号に対して、複素共役算出部206にて算出された複素共役値を乗算することで、フェージング補償を行う。なお、フェージング補償後のアダプティブビーム形成後信号は、パス#1と同様の手順で、パス#2〜#Pについても算出される。
【0105】
合成器91では、上記P個のフェージング補償後のアダプティブビーム形成後信号を合成し、合成結果として、軟判定値を出力する。最後に、判定部92では、上記軟判定値に基づいてウェイト生成のための硬判定を行う。
【0106】
このように、上記低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部においては、高速レートユーザによる干渉を除去した後のビーム毎信号、すなわち、低速レートユーザの信号だけを受け取ることで、復調精度を向上させることができる。
【0107】
つぎに、高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部(HRUABDEM)15−1〜15−NHの動作について説明する。図10は、高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部15−1〜15−NHの構成を示す図である。図10において、210−1〜210−Pはパス毎フェージング補償部であり、211−1,211−2,…,211−Bは乗算器であり、212−1,212−2,…,212−Bは加算器である。なお、ここでは、上記各高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部が同様の構成を備えているため、高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部15−1の構成を用いて動作を説明する。
【0108】
ここでは、前述した低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部と異なる動作についてのみ説明する。高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部15−1では、減算器11−1〜11−Bから干渉除去後ビーム毎信号#1〜#Bを受け取る。また、高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部7−1からパス位置情報(時間/空間)とビーム毎シンボルレプリカ#1〜#Bを受け取る。なお、ここでは、上記各パス毎フェージング補償部が同様の構成を備えているため、パス毎フェージング補償部210−1の構成を用いて動作を説明する。
【0109】
まず、パス毎フェージング補償部210−1では、乗算器211−1〜211−Bが、ビーム毎シンボルレプリカ#1〜#Bと係数α(0<α<1)とをそれぞれ乗算する。そして、加算器212−1〜212−Bが、上記各乗算結果とビーム毎の逆拡散信号とをそれぞれ加算する。
【0110】
パス#1に対応するウェイト生成部202では、パス位置情報と上記ビーム毎の加算結果とアダプティブビーム形成後の判定値とを受け取り、LMS,RLS,SMI等、MMSE基準のアルゴリズムにより、ウェイトの算出を行う(低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部と同様)。
【0111】
パス#1に対応する乗算部203では、たとえば、ウェイト生成部202で生成されたパス#1のウェイトベクトルW1=[w11,w12,…,w1BT(ウェイトベクトルの要素wijにおいて、iはパス番号を表し、jはビーム番号を表す)の各要素を、上記ビーム毎の加算結果とそれぞれ乗算する。以降の処理については、前述した低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部と同様であるため説明を省略する。
【0112】
このように、上記高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部においては、干渉除去後のビーム毎信号を受け取ることで、復調精度を向上させることができる。
【0113】
つぎに、SIR補正部13および16の動作について説明する。図11は、SIR補正部13および16の構成を示す図である。図11において、220,225は減算器であり、221は平均値算出部であり、222は遅延器であり、223は比較器であり、224は乗算器である。なお、ここでは、上記SIR補正部13および16が同様の構成を備えているため、SIR補正部13の構成を用いて動作を説明する。
【0114】
SIR補正部13では、各低速レートユーザ用マルチビーム復調部が出力するビーム合成後SIR値と、各低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部が出力するSIR値と、を受け取る。
【0115】
減算器220では、ビーム合成後SIR値からSIR値を減算する。平均値算出部221では、複数スロットにわたり平均化処理を行い、SIR補正量を算出する。乗算器224では、比較器223の出力する"0","1"の選択信号に基づいて乗算処理を行う。ここでは、比較器223の出力が"1"の場合に、SIR補正を行い、"0"の場合には、補正を行わない。減算器225では、低速レートユーザ用マルチビーム復調部が出力するSIR値から上記SIR補正量を減算し、高速TPC用に補正されたSIR値を出力する。
【0116】
また、低速レートユーザ用マルチビーム復調部からのSIR値は、干渉キャンセルまでの処理遅延を考慮して遅延器222にて遅延が与えられ、低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部からのSIR値と同一の時刻になるように比較器223に入力される。比較器223では、遅延後のSIR値と低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部からのSIR値とを比較する。ここでは、たとえば、図11に示すように、X≧Yのときに選択信号"1"を出力し、X<Yのときに選択信号"0"を出力する。なお、この選択信号は、後述する軟判定データ選択部において、SIR値の大きい方の復調部の軟判定値を選択するための選択信号としても利用する。
【0117】
ここで、上記SIR補正部を用いた場合の効果について説明する。
(1)たとえば、低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部および高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部におけるビーム形成のためのアルゴリズムの収束までの間は、干渉を十分に抑圧できていない可能性があり、低速レートユーザ用マルチビーム復調部および高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部のSIR値の方が良好な状態となる場合がある。この場合は、SIR値が大きい方の復調結果を利用することにより、復調特性の改善を図ることができる。
【0118】
(2)マルチビーム復調時のビーム合成後SIR値からアダプティブビーム復調時のSIR値を引くことでSIR値の補正量を算出し、この補正量を用いて前記マルチビーム復調時のSIR値に補正を加える。これにより、改善量が考慮されたSIR値を得ることができる。
【0119】
(3)また、アダプティブビーム復調時のSIR値は、ビーム形成のためのアルゴリズムが収束するまでの間、マルチビーム復調時のSIR値よりも悪い場合がある。その場合には、送信電力が増えないように、マルチビーム復調時のSIR値を用いることとする。さらに、アダプティブビーム復調時のSIR値がマルチビーム復調時のSIR値よりも良好な状態のときには補正を行わず、逆のときには補正を行う。これにより、送信電力を抑えた良好な高速TPCを実現することができる。
【0120】
つぎに、軟判定データ選択部14および17の動作について説明する。なお、ここでは、上記軟判定データ選択部14および17が同様の処理を行うため、特に軟判定データ選択部14の動作について説明する。
【0121】
ユーザ毎に得られる低速レートユーザ用マルチビーム復調部からの軟判定値と、ユーザ毎に得られる低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部からの軟判定値と、が軟判定データ選択部14に同時に入力されるように、図1に示す遅延器8−1〜8−NLでは、低速レートユーザ用マルチビーム復調部6−1〜6−NLからの軟判定値に対して遅延を与える。軟判定データ選択部14では、上記選択信号に基づいてSIR値のよい方の軟判定値を選択/出力する。すなわち、X≧Y(またはX>Y)であればX側の軟判定値を選択し、X<Y(またはX≦Y)であればY側の軟判定値を選択する。
【0122】
ここで、上記軟判定データ選択部を用いた場合の効果について説明する。
(1)低速レートユーザの場合には、SIR推定値のより良好な状態の復調部からの軟判定値を選択している。そのため、パケット等の時間長の短い送信データを復調する場合、あるいは高速に移動局が移動する場合等のように、アダプティブビームを形成するアルゴリズムが十分に収束せず、SIR値を十分に改善できない状況においても、良好な復調結果を得ることができる。
【0123】
(2)高速レートユーザの場合においても、上記同様、SIR推定値のより良好な状態の復調部からの軟判定値を選択している。そのため、パケット等の時間長の短い送信データを復調する場合、あるいは、高速に移動局が移動する場合等のように、干渉キャンセルが十分に行えない状況や、アダプティブビームを形成するアルゴリズムが十分に収束せずSIR値を十分に改善できない状況においても、良好な復調結果を得ることができる。
【0124】
以上、本実施の形態においては、低速レートユーザ用マルチビーム復調部および高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部が、マルチビームにおけるビーム単位に干渉成分を除去し、復調結果として干渉成分除去後の軟判定値を出力する。つぎに、低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部および高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部が、干渉成分除去後のビーム毎信号を用いて復調処理を行い、復調結果として軟判定値を出力する。そして、上記低速レートユーザ用の各復調部では、それぞれが個別に推定するSIRに基づいて最適な軟判定値を選択出力する。同様に、上記高速レートユーザ用の各復調部でも、それぞれが個別に推定するSIRに基づいて最適な軟判定値を選択出力する。これにより、良好な復調特性を得ることができる。
【0125】
なお、本実施の形態においては、説明の便宜上、低速レートユーザ用マルチビーム復調部と高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部とを別個の構成として説明したが、これに限らず、低速レートユーザ用マルチビーム復調部と高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部における同一の構成を共用することとしてもよい。この場合、高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部は、上記同様、図7および図8で構成され、低速レートユーザ用マルチビーム復調部は、上記図4ではなく図7で構成される。
【0126】
実施の形態2.
前述の実施の形態1では、マルチビームを入力とするアダプティブビーム形成により復調処理を行っていた。これに対し、実施の形態2では、アンテナ素子単位の信号を入力とするアダプティブアンテナ復調器によるビーム形成により復調処理を行っている。
【0127】
図12は、本発明にかかる干渉キャンセラの実施の形態2の構成を示す図である。図12において、230−1,…,230−NHは逆ビームフォーミング部であり、231−1,231−2,231−3,…,231−Nは遅延器であり、232−1,232−2,232−3,…,232−Nは減算器であり、233−1,…,233−NLは低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部(LRUAADEM)であり、234−1,…,234−NHは高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部(HRUAADEM)である。なお、前述の実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0128】
ここで、本実施の形態の干渉キャンセラの特徴動作について説明する。本実施の形態では、前述の実施の形態1と異なる動作についてのみ説明する。
【0129】
逆ビームフォーミング部230−1〜230−NHでは、(9)式を用いて逆ビームフォーミング処理を行う。たとえば、ビーム毎信号#1〜#Bを形成するためのウェイトベクトルを、実施の形態1と同様に、それぞれM1=[M11,M12,…,M1NT,M2=[M21,M22,…,M2NT,…,MB=[MB1,MB2,…,MBNTとすると、逆ビームフォーミング用のウェイトは、(1)式に示す行列Mの逆行列M-1で表すことができる。
【0130】
【数8】
Figure 0004744725
【0131】
逆ビームフォーミング部230−1〜230−NHでは、この逆行列M-1を、各高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部(7−1〜7−NH)出力のビーム毎レプリカ信号#1〜#Bのベクトル表現rz=[rz1,rz2,…,rzBTと、ビーム毎シンボルレプリカ#1〜#Bのベクトル表現rv=[rv1,rv2,…,rvBTにそれぞれ乗算する。これにより、逆ビームフォーミング後ビーム毎レプリカ信号rzI=[rzI1,rzI2,…,rzINTおよび逆ビームフォーミング後ビーム毎シンボルレプリカrvI=[rvI1,rvI2,…,rvINTを得ることができる。ただし、Nはアンテナの本数を示す。
【0132】
すなわち、上記演算は、それぞれ式(10)式(11)に従って行う。
rzI=M-1・rz …(10)
rvI=M-1・rv …(11)
【0133】
その後、逆ビームフォーミング部230−1〜230−NHから出力される逆ビームフォーミング後レプリカ信号rzIの各要素は、干渉成分のキャンセルを行うための減算器232−1〜232−Nに対して出力される。また、逆ビームフォーミング後ビーム毎シンボルレプリカrvIの各要素は、高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部234−1〜234−Nに対して出力される。
【0134】
このように、上記逆ビームフォーミング部を用いた場合には、固定のマルチビームで高速ユーザの干渉レプリカを生成しているため、ビーム形成までの収束時間が問題とならない。また、予め算出しておいた逆ビームフォーミング用の固定のウェイトを使用できることから、常時逆行列演算を行う必要がなくなるため、信号処理が簡易になる。
【0135】
つぎに、減算器232−1〜232−Nでは、遅延器231−1〜231−Nにて遅延後のアンテナ毎信号#1〜#Nと、上記各逆ビームフォーミング部230−1〜230−Nにて生成された逆ビームフォーミング後レプリカ信号rzIの各要素(#1〜#N)と、を受け取る。そして、アンテナ毎信号#1〜#Nからそれぞれ対応する逆ビームフォーミング後レプリカ信号#1〜#Nを減算することで、高速レートユーザによる干渉成分を除去する。
【0136】
その後、上記干渉成分除去後のアンテナ毎信号#1〜#Nは、低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部233−1〜233−NLおよび高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部234−1〜234−NHに対して出力される。
【0137】
つぎに、低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部(LRUAADEM)233−1〜233−NLの動作について説明する。図13は、低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部233−1〜233−NLの構成を示す図であり、前述の各低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部12−1〜12−NLと同様である。なお、ここでは、上記各低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部が同様の構成を備えているため、低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部233−1の構成を用いて動作を説明する。
【0138】
低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部233−1では、減算器232−1〜232−Nから干渉除去後アンテナ毎信号#1〜#Nを受け取る。また、低速レートユーザ用マルチビーム復調部6−1のパス検出部30からパス位置情報(時間/空間)を受け取る。以下、各パス毎フェージング補償部(90−1〜90−P)が同様の構成を備えているため、パス毎フェージング補償部90−1の構成を用いて動作を説明する。なお、パス毎フェージング補償部90−1では、B個の複数ビームにおいて検出された時間的な位置が同一のパスを、同一のパスとして扱うこととする。
【0139】
パス毎フェージング補償部90−1では、パス#1に対応する逆拡散部201−1〜201−Nが、上記パス位置情報から得られるタイミングで、アンテナ単位に、上記干渉除去後アンテナ毎信号の逆拡散を行う。
【0140】
パス#1に対応するウェイト生成部202では、上記パス位置情報とアンテナ毎の逆拡散後信号と後述するアダプティブアンテナによるビーム形成後の判定値とを受け取り、LMS,RLS,SMI等、MMSE基準のアルゴリズムにより、ウェイトの算出を行う。ウェイトの初期値としては、時間的な位置が同一のパスが複数の固定マルチビームで受信されたこととなるので、複数の固定マルチビームのウェイト加算結果を設定する(これにより、ビーム形成のためのアルゴリズム収束を早めることができる)。
【0141】
パス#1に対応する乗算部203では、たとえば、ウェイト生成部202で生成されたパス#1のウェイトベクトルW1=[w11,w12,…,w1NT(ウェイトベクトルの要素wijにおいて、iはパス番号を表し、jはアンテナ番号を表す)を、上記逆拡散後信号と乗算する。
【0142】
パス#1に対応する合成器204では、上記乗算結果を合成し、パス#1に対応するアダプティブアンテナによるビーム形成後信号を生成する。このアダプティブアンテナによるビーム形成後信号は、伝送路推定部205とSIR推定部93に対して出力される。なお、伝送路推定部205、複素共役算出部206およびSIR推定部93の処理については、前述した伝送路推定部52、複素共役算出部54およびSIR推定部41の処理と同様であるためその説明を省略する。
【0143】
パス#1に対応する乗算器207では、上記ビーム形成後信号に対して、複素共役算出部206にて算出された複素共役値を乗算することで、フェージング補償を行う。なお、フェージング補償後のビーム形成後信号は、パス#1と同様の手順で、パス#2〜#Pについても算出される。
【0144】
合成器91では、上記P個のフェージング補償後のビーム形成後信号を合成し、合成結果として、軟判定値を出力する。最後に、判定部92では、上記軟判定値に基づいてウェイト生成のための硬判定を行う。
【0145】
このように、上記低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部においては、高速レートユーザによる干渉を除去した後のアンテナ毎信号、すなわち、低速レートユーザの信号だけを受け取ることで、復調精度を向上させることができる。
【0146】
つぎに、高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部(HRUAADEM)234−1〜234−NHの動作について説明する。図14は、高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部234−1〜234−NHの構成を示す図であり、前述の各高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部15−1〜15−NHと同様である。なお、ここでは、上記各高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部が同様の構成を備えているため、高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部234−1の構成を用いて動作を説明する。
【0147】
ここでは、前述した低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部と異なる動作についてのみ説明する。高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部234−1では、減算器232−1〜232−Nから干渉除去後アンテナ毎信号#1〜#Nを受け取る。また、高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部7−1からパス位置情報(時間/空間)を受け取り、逆ビームフォーミング部230−1〜230−NHから逆ビームフォーミング後アンテナ毎シンボルレプリカ#1〜#Nを受け取る。なお、ここでは、上記各パス毎フェージング補償部が同様の構成を備えているため、パス毎フェージング補償部210−1の構成を用いて動作を説明する。
【0148】
まず、パス毎フェージング補償部210−1では、乗算器211−1〜211−Nが、逆ビームフォーミング後アンテナ毎シンボルレプリカ#1〜#Nと係数α(0<α<1)とをそれぞれ乗算する。そして、加算器212−1〜212−Nが、上記各乗算結果とアンテナ毎の逆拡散信号とをそれぞれ加算する。
【0149】
パス#1に対応するウェイト生成部202では、パス位置情報と上記アンテナ毎の加算結果とアダプティブアンテナによるビーム形成後の判定値とを受け取り、LMS,RLS,SMI等、MMSE基準のアルゴリズムにより、ウェイトの算出を行う(低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部と同様)。
【0150】
パス#1に対応する乗算部203では、たとえば、ウェイト生成部202で生成されたパス#1のウェイトベクトルW1=[w11,w12,…,w1NT(ウェイトベクトルの要素wijにおいて、iはパス番号を表し、jはアンテナ番号を表す)の各要素を、上記アンテナ毎の加算結果とそれぞれ乗算する。以降の処理については、前述した低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部と同様であるため説明を省略する。
【0151】
このように、上記高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部においては、干渉除去後のアンテナ毎信号を受け取ることで、復調精度を向上させることができる。
【0152】
つぎに、実施の形態1と同様のSIR補正部13および16(図11参照)を用いた場合の効果について説明する。
(1)たとえば、低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部および高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部におけるビーム形成のためのアルゴリズムの収束までの間は、干渉を十分に抑圧できていない可能性があり、低速レートユーザ用マルチビーム復調部および高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部のSIR値の方が良好な状態となる場合がある。この場合は、SIR値が大きい方の復調結果を利用することにより、復調特性の改善を図ることができる。
【0153】
(2)マルチビーム復調時のビーム合成後SIR値からアダプティブアンテナ復調時のSIR値を引くことでSIR値の補正量を算出し、この補正量を用いて前記マルチビーム復調時のSIR値に補正を加える。これにより、改善量が考慮されたSIR値を得ることができる。
【0154】
(3)また、アダプティブアンテナ復調時のSIR値は、ビーム形成のためのアルゴリズムが収束するまでの間、マルチビーム復調時のSIR値よりも悪い場合がある。その場合には、送信電力が増えないように、マルチビーム復調時のSIR値を用いることとする。さらに、アダプティブアンテナ復調時のSIR値がマルチビーム復調時のSIR値よりも良好な状態のときには補正を行わず、逆のときには補正を行う。これにより、送信電力を抑えた良好な高速TPCを実現することができる。
【0155】
以上、本実施の形態においては、低速レートユーザ用マルチビーム復調部および高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部が、マルチビームにおけるビーム単位に干渉成分を除去し、復調結果として干渉成分除去後の軟判定値を出力する。つぎに、低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部および高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部が、干渉成分除去後のアンテナ素子単位信号を用いて復調処理を行い、復調結果として軟判定値を出力する。そして、上記低速レートユーザ用の各復調部では、それぞれが個別に推定するSIRに基づいて最適な軟判定値を選択出力する。同様に、上記高速レートユーザ用の各復調部でも、それぞれが個別に推定するSIRに基づいて最適な軟判定値を選択出力する。これにより、良好な復調特性を得ることができる。
【0156】
なお、本実施の形態においては、説明の便宜上、低速レートユーザ用マルチビーム復調部と高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部とを別個の構成として説明したが、これに限らず、実施の形態1と同様に、低速レートユーザ用マルチビーム復調部と高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部における同一の構成を共用することとしてもよい。
【0157】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、本発明によれば、マルチビーム復調手段が、マルチビームフォーミング後のビーム毎信号から干渉成分を除去し、復調結果として軟判定値を出力する。そして、低速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段が、マルチビームフォーミング後のビーム毎信号から高速レートユーザによる干渉成分を除去し、干渉成分除去後のビーム毎信号を用いて復調処理を行い、復調結果として軟判定値を出力する。このように、マルチビーム復調手段とアダプティブビーム復調手段とを備える構成としたため、たとえば、低速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段にて、ビーム形成のためのアルゴリズムが収束せず、干渉を十分に抑圧できていない場合であっても、マルチビーム復調手段の復調結果を用いることで、復調特性の改善を図ることができる、という効果を奏する。
【0158】
つぎの発明によれば、マルチビームを用いて空間的に分離する、という簡易な方法で、パスの到来方向を推定するとともに、ビーム毎に干渉電力を用いて正規化を行うことで、干渉波による影響を低減(SIRを改善)することができるため、パスの検出精度を向上させることができる、という効果を奏する。また、すべてのセクタでマルチビームを形成することで、たとえば、1つのユーザからの信号を複数のセクタで受信する可能性がある基地局において、セル全方位のパスサーチが可能となる、という効果を奏する。また、全ユーザに共通の固定マルチビームを用いているので復調処理が容易になる、という効果を奏する。
【0159】
つぎの発明によれば、固定マルチビームによる受信を行っていることから、アダプティブアレイアンテナのアルゴリズムを用いた場合のように、ビーム形成を収束するために従来技術のような長時間を必要とせず、受信SIRの改善を図ることができる、という効果を奏する。また、マルチビームのビーム単位に干渉電力が異なる可能性があるので、パイロットシンボルと推定された干渉電力を用いて、ビーム毎のRAKE合成後信号を正規化する。そのため、パケット、ランダムアクセスチャネル(RACH)というような、スロット長に近くかつ時間長の短い信号の受信についても容易に対応できる、という効果を奏する。
【0160】
つぎの発明によれば、低速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段においては、高速レートユーザによる干渉を除去した後のビーム毎信号、すなわち、低速レートユーザの信号だけを受け取っているため、復調精度を大幅に向上させることができる、という効果を奏する。
【0161】
つぎの発明によれば、良好な状態の復調手段から適応的に軟判定値を選択出力しているため、アダプティブビームを形成するアルゴリズムが十分に収束せず、SIR値を十分に改善できない状況においても、良好な復調結果を得ることができる。
【0162】
つぎの発明によれば、たとえば、低速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段では、ビーム形成のためのアルゴリズムの収束まで、干渉を十分に抑圧できていない可能性がある。すなわち、マルチビーム復調手段のSIR値の方が良好な状態となる場合がある。このような場合は、SIR値が大きい方の復調結果を利用することにより、復調特性の改善を図ることができる、という効果を奏する。また、アダプティブビーム復調時のSIR値がマルチビーム復調時のSIR値よりも良好な状態のときには補正を行わず、逆のときには補正を行う。これにより、送信電力を抑えた良好な高速TPCを実現することができる、という効果を奏する。
【0163】
つぎの発明によれば、マルチビーム復調時のSIR値からアダプティブビーム復調時のSIR値を引くことでSIR値の補正量を算出し、この補正量を用いてマルチビーム復調時のSIR値に補正を加える。これにより、改善量が考慮されたSIR値を得ることができる。
【0164】
つぎの発明によれば、SIR推定値のより良好な状態の復調手段からの軟判定値を選択している。そのため、パケット等の時間長の短い送信データを復調する場合、あるいは高速に移動局が移動する場合等のように、アダプティブビームを形成するアルゴリズムが十分に収束せず、SIR値を十分に改善できない状況においても、良好な復調結果を得ることができる、という効果を奏する。
【0165】
つぎの発明によれば、マルチビーム復調手段が、マルチビームフォーミング後のビーム毎信号から干渉成分を除去し、復調結果として軟判定値を出力する。そして、高速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段が、マルチビームフォーミング後のビーム毎信号から高速レートユーザによる干渉成分を除去し、干渉成分除去後のビーム毎信号を用いて復調処理を行い、復調結果として軟判定値を出力する。このように、マルチビーム復調手段とアダプティブビーム復調手段とを備える構成としたため、たとえば、高速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段にて、ビーム形成のためのアルゴリズムが収束せず、干渉を十分に抑圧できていない場合であっても、マルチビーム復調手段の復調結果を用いることで、復調特性の改善を図ることができる、という効果を奏する。
【0166】
つぎの発明によれば、高速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段においては、干渉除去後のビーム毎信号を受け取っているため、復調精度を大幅に向上させることができる、という効果を奏する。
【0167】
つぎの発明によれば、良好な状態の復調手段から適応的に軟判定値を選択出力しているため、アダプティブビームを形成するアルゴリズムが十分に収束せず、SIR値を十分に改善できない状況においても、良好な復調結果を得ることができる。
【0168】
つぎの発明によれば、たとえば、高速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段では、ビーム形成のためのアルゴリズムの収束まで、干渉を十分に抑圧できていない可能性がある。すなわち、マルチビーム復調手段のSIR値の方が良好な状態となる場合がある。このような場合は、SIR値が大きい方の復調結果を利用することにより、復調特性の改善を図ることができる、という効果を奏する。また、アダプティブビーム復調時のSIR値がマルチビーム復調時のSIR値よりも良好な状態のときには補正を行わず、逆のときには補正を行う。これにより、送信電力を抑えた良好な高速TPCを実現することができる、という効果を奏する。
【0169】
つぎの発明によれば、マルチビーム復調時のSIR値からアダプティブビーム復調時のSIR値を引くことでSIR値の補正量を算出し、この補正量を用いてマルチビーム復調時のSIR値に補正を加える。これにより、改善量が考慮されたSIR値を得ることができる。
【0170】
つぎの発明によれば、SIR推定値のより良好な状態の復調手段からの軟判定値を選択している。そのため、パケット等の時間長の短い送信データを復調する場合、あるいは高速に移動局が移動する場合等のように、干渉キャンセルが十分に行えない状況や、アダプティブビームを形成するアルゴリズムが十分に収束せずSIR値を十分に改善できない状況においても、良好な復調結果を得ることができる、という効果を奏する。
【0171】
つぎの発明よれば、マルチビーム復調手段が、マルチビームフォーミング後のビーム毎信号から干渉成分を除去し、復調結果として軟判定値を出力する。そして、低速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段が、アンテナ素子単位信号から高速レートユーザによる干渉成分を除去し、干渉成分除去後のアンテナ素子単位信号を用いて復調処理を行い、復調結果として軟判定値を出力する。このように、マルチビーム復調手段とアダプティブビーム復調手段とを備える構成としたため、たとえば、低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段にて、アダプティブアンテナによるビーム形成のためのアルゴリズムが収束せず、干渉を十分に抑圧できていない場合であっても、マルチビーム復調手段の復調結果を用いることで、復調特性の改善を図ることができる、という効果を奏する。
【0172】
つぎの発明によれば、マルチビームを用いて空間的に分離する、という簡易な方法で、パスの到来方向を推定するとともに、ビーム毎に干渉電力を用いて正規化を行うことで、干渉波による影響を低減(SIRを改善)することができるため、パスの検出精度を向上させることができる、という効果を奏する。また、すべてのセクタでマルチビームを形成することで、たとえば、1つのユーザからの信号を複数のセクタで受信する可能性がある基地局において、セル全方位のパスサーチが可能となる、という効果を奏する。また、全ユーザに共通の固定マルチビームを用いているので復調処理が容易になる、という効果を奏する。
【0173】
つぎの発明によれば、固定マルチビームによる受信を行っていることから、アダプティブアレイアンテナのアルゴリズムを用いた場合のように、ビーム形成を収束するために従来技術のような長時間を必要とせず、受信SIRの改善を図ることができる、という効果を奏する。また、マルチビームのビーム単位に干渉電力が異なる可能性があるので、パイロットシンボルと推定された干渉電力を用いて、ビーム毎のRAKE合成後信号を正規化する。そのため、パケット、ランダムアクセスチャネル(RACH)というような、スロット長に近くかつ時間長の短い信号の受信についても容易に対応できる、という効果を奏する。
【0174】
つぎの発明によれば、低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段においては、高速レートユーザによる干渉を除去した後のアンテナ素子単位信号、すなわち、低速レートユーザの信号だけを受け取っているため、復調精度を大幅に向上させることができる、という効果を奏する。
【0175】
つぎの発明によれば、良好な状態の復調手段から適応的に軟判定値を選択出力しているため、アダプティブアンテナによりビームを形成するアルゴリズムが十分に収束せず、SIR値を十分に改善できない状況においても、良好な復調結果を得ることができる。
【0176】
つぎの発明によれば、たとえば、低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段では、アダプティブアンテナによるビーム形成のためのアルゴリズムの収束まで、干渉を十分に抑圧できていない可能性がある。すなわち、マルチビーム復調手段のSIR値の方が良好な状態となる場合がある。このような場合は、SIR値が大きい方の復調結果を利用することにより、復調特性の改善を図ることができる、という効果を奏する。また、アダプティブアンテナ復調時のSIR値がマルチビーム復調時のSIR値よりも良好な状態のときには補正を行わず、逆のときには補正を行う。これにより、送信電力を抑えた良好な高速TPCを実現することができる、という効果を奏する。
【0177】
つぎの発明によれば、マルチビーム復調時のSIR値からアダプティブアンテナ復調時のSIR値を引くことでSIR値の補正量を算出し、この補正量を用いてマルチビーム復調時のSIR値に補正を加える。これにより、改善量が考慮されたSIR値を得ることができる。
【0178】
つぎの発明によれば、SIR推定値のより良好な状態の復調手段からの軟判定値を選択している。そのため、パケット等の時間長の短い送信データを復調する場合、あるいは高速に移動局が移動する場合等のように、アダプティブアンテナによりビームを形成するアルゴリズムが十分に収束せず、SIR値を十分に改善できない状況においても、良好な復調結果を得ることができる、という効果を奏する。
【0179】
つぎの発明によれば、マルチビーム復調手段が、マルチビームフォーミング後のビーム毎信号から干渉成分を除去し、復調結果として軟判定値を出力する。そして、高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段が、アンテナ素子単位信号から高速レートユーザによる干渉成分を除去し、干渉成分除去後のアンテナ素子単位信号を用いて復調処理を行い、復調結果として軟判定値を出力する。このように、マルチビーム復調手段とアダプティブアンテナ復調手段とを備える構成としたため、たとえば、高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段にて、ビーム形成のためのアルゴリズムが収束せず、干渉を十分に抑圧できていない場合であっても、マルチビーム復調手段の復調結果を用いることで、復調特性の改善を図ることができる、という効果を奏する。
【0180】
つぎの発明によれば、高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段においては、干渉除去後のアンテナ素子単位信号を受け取っているため、復調精度を大幅に向上させることができる、という効果を奏する。
【0181】
つぎの発明によれば、良好な状態の復調手段から適応的に軟判定値を選択出力しているため、アダプティブアンテナによりビームを形成するアルゴリズムが十分に収束せず、SIR値を十分に改善できない状況においても、良好な復調結果を得ることができる。
【0182】
つぎの発明によれば、たとえば、高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段では、ビーム形成のためのアルゴリズムの収束まで、干渉を十分に抑圧できていない可能性がある。すなわち、マルチビーム復調手段のSIR値の方が良好な状態となる場合がある。このような場合は、SIR値が大きい方の復調結果を利用することにより、復調特性の改善を図ることができる、という効果を奏する。また、アダプティブアンテナ復調時のSIR値がマルチビーム復調時のSIR値よりも良好な状態のときには補正を行わず、逆のときには補正を行う。これにより、送信電力を抑えた良好な高速TPCを実現することができる、という効果を奏する。
【0183】
つぎの発明によれば、マルチビーム復調時のSIR値からアダプティブアンテナ復調時のSIR値を引くことでSIR値の補正量を算出し、この補正量を用いてマルチビーム復調時のSIR値に補正を加える。これにより、改善量が考慮されたSIR値を得ることができる。
【0184】
つぎの発明によれば、SIR推定値のより良好な状態の復調手段からの軟判定値を選択している。そのため、パケット等の時間長の短い送信データを復調する場合、あるいは高速に移動局が移動する場合等のように、干渉キャンセルが十分に行えない状況や、アダプティブアンテナによりビームを形成するアルゴリズムが十分に収束せずSIR値を十分に改善できない状況においても、良好な復調結果を得ることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる干渉キャンセラの実施の形態1の構成を示す図である。
【図2】 マルチビームフォーミング部5の構成を示す図である。
【図3】 B個のマルチビームのイメージを示す図である。
【図4】 低速レートユーザ用マルチビーム復調部6−1〜6−NLの構成を示す図である。
【図5】 パス検出部30の構成を示す図である。
【図6】 スロット毎に設けられた既知系列を示す図である。
【図7】 高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部7−1〜7−NHの構成を示す図である。
【図8】 高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部7−1〜7−NHの構成を示す図である。
【図9】 低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部12−1〜12−NLの構成を示す図である。
【図10】 高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部15−1〜15−NHの構成を示す図である。
【図11】 SIR補正部13および16の構成を示す図である。
【図12】 本発明にかかる干渉キャンセラの実施の形態2の構成を示す図である。
【図13】 低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部233−1〜233−NLの構成を示す図である。
【図14】 高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部234−1〜234−NHの構成を示す図である。
【図15】 従来の干渉キャンセラの構成を示す図である。
【図16】 IEUの構成を示す図である。
【図17】 DEMの構成を示す図である。
【符号の説明】
1−1,1−2,1−3,1−N アンテナ、2−1,2−2,2−3,2−N AGC(Auto Gain Control)、3−1,3−2,3−3,3−N 準同期検波部、4−1,4−2,4−3,4−N A/D(アナログ/ディジタル変換部)、5 マルチビームフォーミング部、6−1,6−NL 低速レートユーザ用マルチビーム復調部(LRUMBDEM)、7−1,7−NH 高速レートユーザ用マルチビーム干渉キャンセラ復調部(HRUMBICDEM)、8−1,8−NL,9−1,9−NH,10−1,10−2,10−3,10−B 遅延器、11−1,11−2,11−3,11−B 減算器、12−1,12−NL 低速レートユーザ用アダプティブビーム復調部(LRUABDEM)、13,16 SIR補正部、14,17 軟判定データ選択部、15−1,15−NH 高速レートユーザ用アダプティブビーム復調部(HRUABDEM)、20−1,20−2,20−B マルチビーム形成部、21,22,23 乗算器、24合成部、30 パス検出部、31−1,31−2,31−B ビーム毎RAKE合成後信号生成部、32,33 合成部、34 判定部、40−1,40−2,40−P パス毎検波/干渉電力推定部、41 SIR推定部、42 平均化部、43 合成部、44 除算部、50 逆拡散部、51 遅延器、52 伝送路推定部、53 干渉電力推定部、54 複素共役算出部、55 複素乗算器、60−1,60−2,60−B ビーム毎パス検出部、61 パス選択部、70逆拡散部、71 伝送路推定部、72 平均電力値算出部、73 しきい値算出部、74 判定部、75 干渉電力値算出部、76 除算器、80−1,80−2,80−B ビーム毎レプリカ生成部、81−1,81−P パス毎シンボルレプリカ生成部、82 乗算器、83 拡散部、84 合成器、85−1,85−B 乗算器、90−1,90−P パス毎フェージング補償部、91 合成器、92 判定部、93 SIR推定部、201−1,201−2,201−B,201−N 逆拡散部、202 ウェイト生成部、203 乗算部、204 合成器、205 伝送路推定部、206 複素共役算出部、207 乗算器、210−1,210−P パス毎フェージング補償部、211−1,211−2,211−B,211−N 乗算器、212−1,212−2,212−B,212−N 加算器、220,225 減算器、221 平均値算出部、222 遅延器、223 比較器、224 乗算器、230−1,230−NH 逆ビームフォーミング部、231−1,231−2,231−3,231−N 遅延器、232−1,232−2,232−3,232−N 減算器、233−1,233−NL 低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部(LRUAADEM)、234−1,234−NH 高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調部(HRUAADEM)。

Claims (28)

  1. N本のアンテナ素子単位の信号を用いて固定指向性を有するB個のビームを形成し、ビーム毎信号を出力するマルチビームフォーミング手段と、
    前記ビーム毎信号を用いて検出したP個の有効なパスに対応するパス位置情報を生成し、さらに、前記ビーム毎信号および前記パス位置情報を用いて干渉除去後のビーム毎信号を合成した第1のビーム合成後信号(軟判定値)を生成する、ユーザ個別のマルチビーム復調手段と、
    前記パス位置情報、前記第1のビーム合成後信号、および前記第1のビーム合成後信号を生成する際にパス毎に算出する伝送路推定結果を用いて、ビーム毎のレプリカ信号およびシンボルレプリカを生成する、ユーザ個別の高速レートユーザ用レプリカ生成手段と、
    前記ビーム毎レプリカ信号生成処理にかかる時間分の遅延を与えた前記ビーム毎信号から、対応するビーム毎レプリカ信号を減算し、高速レートユーザによる干渉成分を除去する干渉成分除去手段と、
    前記干渉成分除去後のビーム毎信号に対してパス毎のウェイト制御を施すことでアダプティブビームを形成し、その後、パス毎のアダプティブビーム形成後信号を合成して第1のアダプティブビーム合成後信号(軟判定値)を生成する、ユーザ個別の低速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段と、
    を備えることを特徴とする干渉キャンセラ。
  2. 前記マルチビーム復調手段は、
    前記ビーム毎信号単位に、当該信号に含まれたスロット毎の既知系列を用いて平均電力遅延プロファイルを生成し、当該平均電力遅延プロファイルのなかから所望信号に対応するパスを検出するビーム毎パス検出手段と、
    前記検出したパスの平均電力値の大きな方から順にP個分のパスを選択し、選択されたパスに対応する時間的/空間的な位置をパス位置情報として出力するパス選択手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の干渉キャンセラ。
  3. 前記マルチビーム復調手段は、
    パス単位に前記ビーム毎信号に対する伝送路推定を行い、当該ビーム毎信号をパス毎の伝送路推定値を用いて復調後、パス毎の復調信号をRAKE合成するRAKE合成手段と、
    パス単位に前記ビーム毎信号に対する干渉電力推定を行い、RAKE合成後の復調信号を当該パス毎の干渉電力推定値を用いて正規化する正規化手段と、
    すべての正規化後信号を合成して前記第1のビーム合成後信号を生成するビーム合成後信号生成手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の干渉キャンセラ。
  4. 前記低速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段は、
    前記干渉成分除去後のビーム毎信号と、前記パス位置情報と、前記第1のアダプティブビーム合成後信号の硬判定結果に基づいて、所定のアルゴリズムによるウェイト制御を行う第1のウェイト制御手段と、
    前記ウェイト制御後の信号を合成してパス単位にアダプティブビーム形成後信号を生成する第1のアダプティブビーム形成後信号生成手段と、
    前記パス毎のアダプティブビーム形成後信号に対してフェージング補償を行う第1のフェージング補償手段と、
    前記パス毎に得られるフェージング補償後のアダプティブビーム形成後信号を合成し、その合成結果として第1のアダプティブビーム合成後信号を出力する第1の軟判定値出力手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1、2または3に記載の干渉キャンセラ。
  5. 前記第1のビーム合成後信号と、前記第1のアダプティブビーム合成後信号とを入力し、SIR値のよい方の信号を選択出力する第1の選択手段、
    を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の干渉キャンセラ。
  6. 前記ビーム毎信号に含まれたスロット毎の既知系列および前記パス位置情報を用いて第1のSIR推定値を算出し、一方で、前記低速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段内のアダプティブビーム形成後信号に基づいて第2のSIR推定値を算出し、当該第1および第2のSIR推定値を比較し、その比較結果に基づいて適応的にSIR値を補正する第1のSIR補正手段、
    を備えることを特徴とする請求項5に記載の干渉キャンセラ。
  7. 前記第1のSIR補正手段は、
    前記第1のSIR推定値から前記第2のSIR推定値を減算する第1の減算手段と、
    前記減算結果を複数スロットにわたり平均化してSIR補正量を算出する第1の補正量算出手段と、
    前記第1のSIR推定値と前記第2のSIR推定値とを比較し、「第2のSIR推定値≧第1のSIR推定値(または第2のSIR推定値>第1のSIR推定値)」のときにSIR値を補正する第1の比較/補正手段と、
    を備えることを特徴とする請求項6に記載の干渉キャンセラ。
  8. 前記第1の選択手段は、
    前記第1および第2のSIR推定値のなかから良好なSIR推定値に対応する軟判定値を選択することを特徴とする請求項6または7に記載の干渉キャンセラ。
  9. 前記干渉成分除去後のビーム毎信号に前記ビーム毎のシンボルレプリカを個別に加算し、その加算結果に対してパス毎のウェイト制御を施すことでアダプティブビームを形成し、その後、パス毎のアダプティブビーム形成後信号を合成して第2のアダプティブビーム合成後信号(軟判定値)を生成する、ユーザ個別の高速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段、
    を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の干渉キャンセラ。
  10. 前記高速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段は、
    前記干渉成分除去後のビーム毎信号に対して前記ビーム毎のシンボルレプリカを重み付け加算する加算手段と、
    前記重み付け加算後のビーム毎信号と、前記パス位置情報と、前記第2のアダプティブビーム合成後信号の硬判定結果に基づいて、所定のアルゴリズムによるウェイト制御を行う第2のウェイト制御手段と、
    前記ウェイト制御後の信号を合成してパス単位にアダプティブビーム形成後信号を生成する第2のアダプティブビーム形成後信号生成手段と、
    前記パス毎のアダプティブビーム形成後信号に対してフェージング補償を行う第2のフェージング補償手段と、
    前記パス毎に得られるフェージング補償後のアダプティブビーム形成後信号を合成し、その合成結果として第2のアダプティブビーム合成後信号を出力する第2の軟判定値出力手段と、
    を備えることを特徴とする請求項9に記載の干渉キャンセラ。
  11. 前記第1のビーム合成後信号と、前記第2のアダプティブビーム合成後信号とを入力し、SIR値のよい方の信号を選択出力する第2の選択手段、
    を備えることを特徴とする請求項9または10に記載の干渉キャンセラ。
  12. 前記ビーム毎信号に含まれたスロット毎の既知系列および前記パス位置情報を用いて第3のSIR推定値を算出し、一方で、前記高速レートユーザ用アダプティブビーム復調手段内のアダプティブビーム形成後信号に基づいて第4のSIR推定値を算出し、当該第3および第4のSIR推定値を比較し、その比較結果に基づいて適応的にSIR値を補正する第2のSIR補正手段、
    を備えることを特徴とする請求項11に記載の干渉キャンセラ。
  13. 前記第2のSIR補正手段は、
    前記第3のSIR推定値から前記第4のSIR推定値を減算する第2の減算手段と、
    前記減算結果を複数スロットにわたり平均化してSIR補正量を算出する第2の補正量算出手段と、
    前記第3のSIR推定値と前記第4のSIR推定値とを比較し、「第4のSIR推定値≧第3のSIR推定値(または第4のSIR推定値>第3のSIR推定値)」のときにSIR値を補正する第2の比較/補正手段と、
    を備えることを特徴とする請求項12に記載の干渉キャンセラ。
  14. 前記第2の選択手段は、
    前記第3および第4のSIR推定値のなかから良好なSIR推定値に対応する軟判定値を選択することを特徴とする請求項12または13に記載の干渉キャンセラ。
  15. N本のアンテナ素子単位の信号を用いて固定指向性を有するB個のビームを形成し、ビーム毎信号を出力するマルチビームフォーミング手段と、
    前記ビーム毎信号を用いて検出したP個の有効なパスに対応するパス位置情報を生成し、さらに、前記ビーム毎信号および前記パス位置情報を用いて干渉除去後のビーム毎信号を合成した第1のビーム合成後信号(軟判定値)を生成する、ユーザ個別のマルチビーム復調手段と、
    前記パス位置情報、前記第1のビーム合成後信号、および前記第1のビーム合成後信号を生成する際にパス毎に算出する伝送路推定結果を用いて、ビーム毎のレプリカ信号およびシンボルレプリカを生成する、ユーザ個別の高速レートユーザ用レプリカ生成手段と、
    前記ビーム毎レプリカ信号および前記ビーム毎シンボルレプリカに対して逆ビームフォーミングを行い、N個の逆ビームフォーミング後レプリカ信号および(B×P)個の逆ビームフォーミング後シンボルレプリカを生成する逆ビームフォーミング手段と、
    前記逆ビームフォーミング後レプリカ信号生成処理にかかる時間分の遅延を与えた前記アンテナ素子単位信号から、対応する逆ビームフォーミング後レプリカ信号を減算し、高速レートユーザによる干渉成分を除去する干渉成分除去手段と、
    前記干渉成分除去後のアンテナ素子単位信号に対してパス毎のウェイト制御を施すことでアダプティブアンテナによるビームを形成し、その後、パス毎のビーム形成後信号を合成して第2のビーム合成後信号(軟判定値)を生成する、ユーザ個別の低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段と、
    を備えることを特徴とする干渉キャンセラ。
  16. 前記マルチビーム復調手段は、
    前記ビーム毎信号単位に、当該信号に含まれたスロット毎の既知系列を用いて平均電力遅延プロファイルを生成し、当該平均電力遅延プロファイルのなかから所望信号に対応するパスを検出するビーム毎パス検出手段と、
    前記検出したパスの平均電力値の大きな方から順にP個分のパスを選択し、選択されたパスに対応する時間的/空間的な位置をパス位置情報として出力するパス選択手段と、
    を備えることを特徴とする請求項15に記載の干渉キャンセラ。
  17. 前記マルチビーム復調手段は、
    パス単位に前記ビーム毎信号に対する伝送路推定を行い、当該ビーム毎信号をパス毎の伝送路推定値を用いて復調後、パス毎の復調信号をRAKE合成するRAKE合成手段と、
    パス単位に前記ビーム毎信号に対する干渉電力推定を行い、RAKE合成後の復調信号を当該パス毎の干渉電力推定値を用いて正規化する正規化手段と、
    すべての正規化後信号を合成して第1のビーム合成後信号を生成するビーム合成後信号生成手段と、
    を備えることを特徴とする請求項15または16に記載の干渉キャンセラ。
  18. 前記低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段は、
    前記干渉成分除去後のアンテナ素子単位信号と、前記パス位置情報と、前記第2のビーム合成後信号の硬判定結果に基づいて、所定のアルゴリズムによるウェイト制御を行う第1のウェイト制御手段と、
    前記ウェイト制御後の信号を合成してパス単位にアダプティブアンテナによるビーム形成後信号を生成する第1のビーム形成後信号生成手段と、
    前記パス毎のアダプティブアンテナによるビーム形成後信号に対してフェージング補償を行う第1のフェージング補償手段と、
    前記パス毎に得られるフェージング補償後のビーム形成後信号を合成し、その合成結果として第2のビーム合成後信号を出力する第1の軟判定値出力手段と、
    を備えることを特徴とする請求項15、16または17に記載の干渉キャンセラ。
  19. 前記第1のビーム合成後信号と、前記第2のビーム合成後信号とを入力し、SIR値のよい方の信号を選択出力する第1の選択手段、
    を備えることを特徴とする請求項15〜18のいずれか一つに記載の干渉キャンセラ。
  20. 前記ビーム毎信号に含まれたスロット毎の既知系列および前記パス位置情報を用いて第1のSIR推定値を算出し、一方で、前記低速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段内のビーム形成後信号に基づいて第2のSIR推定値を算出し、当該第1および第2のSIR推定値を比較し、その比較結果に基づいて適応的にSIR値を補正する第1のSIR補正手段、
    を備えることを特徴とする請求項19に記載の干渉キャンセラ。
  21. 前記第1のSIR補正手段は、
    前記第1のSIR推定値から前記第2のSIR推定値を減算する第1の減算手段と、
    前記減算結果を複数スロットにわたり平均化してSIR補正量を算出する第1の補正量算出手段と、
    前記第1のSIR推定値と前記第2のSIR推定値とを比較し、「第2のSIR推定値≧第1のSIR推定値(または第2のSIR推定値>第1のSIR推定値)」のときにSIR値を補正する第1の比較/補正手段と、
    を備えることを特徴とする請求項20に記載の干渉キャンセラ。
  22. 前記第1の選択手段は、
    前記第1および第2のSIR推定値のなかから良好なSIR推定値に対応する軟判定値を選択することを特徴とする請求項20または21に記載の干渉キャンセラ。
  23. 前記干渉成分除去後のアンテナ素子単位信号に前記ビーム毎の逆ビームフォーミング後シンボルレプリカを個別に加算し、その加算結果に対してパス毎のウェイト制御を施すことでアダプティブアンテナによるビームを形成し、その後、パス毎のビーム形成後信号を合成して第3のビーム合成後信号(軟判定値)を生成する、ユーザ個別の高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段、
    を備えることを特徴とする請求項15〜22のいずれか一つに記載の干渉キャンセラ。
  24. 前記高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段は、
    前記干渉成分除去後のアンテナ素子単位信号に対して前記ビーム毎の逆ビームフォーミング後シンボルレプリカを重み付け加算する加算手段と、
    前記重み付け加算後のアンテナ素子単位信号と、前記パス位置情報と、前記第3のビーム合成後信号の硬判定結果に基づいて、所定のアルゴリズムによるウェイト制御を行う第2のウェイト制御手段と、
    前記ウェイト制御後の信号を合成してパス単位にアダプティブアンテナによるビーム形成後信号を生成する第2のビーム形成後信号生成手段と、
    前記パス毎のアダプティブアンテナによるビーム形成後信号に対してフェージング補償を行う第2のフェージング補償手段と、
    前記パス毎に得られるフェージング補償後のビーム形成後信号を合成し、その合成結果として第3のビーム合成後信号を出力する第2の軟判定値出力手段と、
    を備えることを特徴とする請求項23に記載の干渉キャンセラ。
  25. 前記第1のビーム合成後信号と、前記第3のビーム合成後信号とを入力し、SIR値のよい方の信号を選択出力する第2の選択手段、
    を備えることを特徴とする請求項23または24に記載の干渉キャンセラ。
  26. 前記ビーム毎信号に含まれたスロット毎の既知系列および前記パス位置情報を用いて第3のSIR推定値を算出し、一方で、前記高速レートユーザ用アダプティブアンテナ復調手段内のビーム形成後信号に基づいて第4のSIR推定値を算出し、当該第3および第4のSIR推定値を比較し、その比較結果に基づいて適応的にSIR値を補正する第2のSIR補正手段、
    を備えることを特徴とする請求項25に記載の干渉キャンセラ。
  27. 前記第2のSIR補正手段は、
    前記第3のSIR推定値から前記第4のSIR推定値を減算する第2の減算手段と、
    前記減算結果を複数スロットにわたり平均化してSIR補正量を算出する第2の補正量算出手段と、
    前記第3のSIR推定値と前記第4のSIR推定値とを比較し、「第4のSIR推定値≧第3のSIR推定値(または第4のSIR推定値>第3のSIR推定値)」のときにSIR値を補正する第2の比較/補正手段と、
    を備えることを特徴とする請求項26に記載の干渉キャンセラ。
  28. 前記第2の選択手段は、
    前記第3および第4のSIR推定値のなかから良好なSIR推定値に対応する軟判定値を選択することを特徴とする請求項26または27に記載の干渉キャンセラ。
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