JP2002094318A - 無線通信システムにおける信号抽出方法及び装置 - Google Patents

無線通信システムにおける信号抽出方法及び装置

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JP2002094318A
JP2002094318A JP2000280709A JP2000280709A JP2002094318A JP 2002094318 A JP2002094318 A JP 2002094318A JP 2000280709 A JP2000280709 A JP 2000280709A JP 2000280709 A JP2000280709 A JP 2000280709A JP 2002094318 A JP2002094318 A JP 2002094318A
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Satoru Tano
哲 田野
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    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q3/00Arrangements for changing or varying the orientation or the shape of the directional pattern of the waves radiated from an antenna or antenna system
    • H01Q3/26Arrangements for changing or varying the orientation or the shape of the directional pattern of the waves radiated from an antenna or antenna system varying the relative phase or relative amplitude of energisation between two or more active radiating elements; varying the distribution of energy across a radiating aperture
    • H01Q3/2605Array of radiating elements provided with a feedback control over the element weights, e.g. adaptive arrays
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
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    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/02Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
    • H04B7/04Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas
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    • H04B7/0837Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the receiving station using pre-detection combining
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高速に信号を伝送する無線通信システムにおい
てもアンテナの素子間隔と無関係に干渉を補償すること
ができる信号抽出方法を提供することである。 【解決手段】上記課題は複数のアンテナにより受信され
た受信信号が印加されるK個のビーム形成器(但し、Kは
2以上の自然数)を用いて複数の信号抽出を行う信号抽
出方法において、前記ビーム形成器により順次前記受信
信号を処理し、第一番目のビーム形成器は、前記受信信
号から第一番目の信号を抽出し、第k(但し、2≦k≦
K )番目のビーム形成器は、前記受信信号に含まれるk
−1番目までのビーム形成器が抽出する信号成分を打ち
消して第k番目の信号を抽出するようにした信号抽出方
法にて解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信システム
における信号抽出方法及び装置に係り、特に、通信チャ
ネルにおける同一チャネル干渉による劣化を補償する干
渉補償装置等に利用される信号抽出方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】無線通信システムにおいて、アンテナを
利用して隣接チャネルからの干渉や、他システムからの
干渉などを補償する技術が知られている。
【0003】例えば、2つのカセグレンアンテナを用い
て干渉を補償する「他ルート干渉補償装置」がある。こ
の「他ルート干渉補償装置」は、図10に示すように構
成される。
【0004】上記他ルート干渉補償装置は、希望信号
(D)と干渉信号(I)をそれぞれ送信する送信装置2及
び4、上記送信装置が有するアンテナ1及び3、希望波
及び干渉波方向に向けられた2つのカセグレンアンテナ
5及び6、干渉補償装置7、可変移相器8、可変減衰器
9、減算器10、復調器11で構成される。
【0005】図10において、2つのカセグレンアンテ
ナのうち、1つを干渉波方向に向け、もう一方を希望波
方向に向けてアンテナの設置をする。この場合、干渉波
方向に向いているカセグレンアンテナは6で希望波方向
に向いているカセグレンアンテナは5である。カセグレ
ンアンテナは、正面方向に非常に強い指向性があるた
め、各カセグレンアンテナからは比較的S/N比(信号
対雑音比)の高い信号が得られる。そこで、希望波方向
に向けたカセグレンアンテナ5の出力信号に、干渉波方
向にむけたカセグレンアンテナ6の信号の位相と振幅を
調整して減算器10に入力する。このとき、干渉補償装
置7は、希望波方向に向いたカセグレンアンテナの出力
信号に含まれる干渉波に対して、逆位相の信号を出力す
るように位相と振幅を調整するので、このことにより、
希望波方向に向いたカセグレンアンテナの出力信号から
干渉波成分が除去される。即ち、この「他ルート干渉補
償装置」では、希望波に向けた出力信号に含まれる干渉
波成分だけを、干渉波方向に向けたアンテナ出力信号で
減算し、干渉を除去するという技術である。
【0006】このように、「他ルート干渉補償装置」を
用いて干渉を除去するには、2つのカセグレンアンテナ
を必要とするため装置規模が増大してしまう。
【0007】また、上記のような装置規模の増大化を極
力抑えるという点から、「サイドローブキャンセラ」が
提案されている。この「サイドローブキャンセラ」は、
例えば、図11に示すように構成される。
【0008】図11において、上記サイドローブキャン
セラは、アレーアンテナを構成する給電素子24〜2
7、給電回路(BFN:Beam Forming Network)28、
減算器29、二乗回路30、アンテナ出力端子31、乗
算器32〜35、加算器36、適応制御部37で構成さ
れる。
【0009】このサイドローブキャンセラでは、メイン
ビームが希望波方向に向くように、また、サブビームが
希望波方向と異なった方向より入力する干渉波を取り込
むように給電回路28の設計がなされる。このとき、メ
インビームとサブビームの出力和のエネルギーが二乗回
路30にて最小となるようにサブビームの重み係数を適
応制御部37で適応的に決め、制御することにより等価
的にメインビームのサイドローブに入射してくる干渉波
を抑圧する。
【0010】上記のように、「他ルート干渉補償装置」
や「サイドローブキャンセラ」は、固定無線通信や静止
衛星通信のように干渉波方向と希望波方向が、殆ど動か
ないシステムにおいて有効であるが、移動無線通信のよ
うに希望波や干渉波方向が高速に変動するシステムには
適用できない。
【0011】移動無線通信において、干渉を除去する技
術としては、「アダプティブアレー」がある。このアダ
プティブアレーは、アレーアンテナの各(給電)素子か
らの入力信号を最適に重み付け加算して合成することに
より希望の出力信号を得る技術である。
【0012】上記アダプティブアレーは、例えば、図1
2に示すように構成される。このアダプティブアレー
は、アレーアンテナを構成する給電素子13〜16、乗
算器17〜20、加算器21、アンテナ出力信号端子2
2、適応制御部23で構成される。
【0013】図12において、上記アダプティブアレー
では、給電素子13〜16からの入力信号と適応制御部
23から出力される重み係数ベクトルとの重み付け加算
21をして信号を合成し、希望波成分が抽出される。即
ち、干渉波源や希望波源が移動しても適応制御部23に
おいて、重み係数を適応的に推定することで、常に希望
波の抽出がなされる。
【0014】このとき、重み係数を推定する規範として
MMSE(Minimum Mean Squared Error)を用いたアダプテ
ィブアレーがある。このMMSE規範に基づいたアダプティ
ブアレーは、希望波方向にビームを向けるだけでなく、
干渉方向に40dB程度のヌルを形成するように空間の
指向性を適応的に制御する。その結果、希望波と干渉波
の分離がなされるので強力に干渉を補償することができ
る。
【0015】また、アダプティブアレーなどを多段接続
して干渉を除去する技術として、「空間領域マルチステ
ージ干渉キャンセラ」がある。この空間領域マルチステ
ージ干渉キャンセラは、例えば、図13に示すように構
成される。
【0016】図13において、上記空間領域マルチステ
ージ干渉キャンセラは、アレーアンテナを構成する全て
の素子からの信号入力端子163、減算器221〜22
6、干渉抽出ユニット201〜209、アダプティブア
レーユニット201〜209、加算器178〜181、
アダプティブアレーアンテナ182〜184、位相同期
回路185〜186、複素乗算器187〜188、判定
器189〜191、出力端子192で構成される。
【0017】また、干渉抽出ユニット201〜209
は、アダプティブアレーアンテナ182〜184と判定
器189〜191と位相同期回路185〜186と複素
乗算器187〜188とで構成され、レプリカを生成す
るレプリカ生成器でもある。
【0018】さらに、上記空間領域マルチステージ干渉
キャンセラは、干渉抽出ユニット201〜203と減算
器221〜223の構成が第1ステージを表し、加算器
178〜179と干渉抽出ユニット204〜206と減
算器224〜226の構成が第2ステージを表し、第3
ステージ以降は第2ステージと同様の構成のものが従属
接続される。
【0019】このような構成における空間領域マルチス
テージ干渉キャンセラは、第1ステージのp番目の干渉
抽出ユニットで、まず、アダプティブアレーアンテナか
らの出力信号を判定器で判別し、複素乗算器にてその判
別された信号と伝送路のインパルス応答(位相同期回路
185、186の出力)との畳み込み演算を行って干渉
波のレプリカ信号
【0020】
【数1】 を生成する。このとき、rはレプリカ信号、(1)は第
1ステージ、kは時刻、jはアンテナの素子番号、pは
p番目の干渉抽出ユニットをそれぞれ表す。
【0021】このようにして生成された干渉波レプリカ
は、アレーアンテナ素子からの受信信号との減算を行
い、P点において干渉波の影響が削除された誤差信号を
得る。そして、次の第2ステージでは、この誤差信号と
第1ステージで発生したレプリカ信号を対応する干渉抽
出ユニットごとに加算して第1ステージと同様に干渉抽
出を行う。これにより、後段のステージに行くほど干渉
の影響の少ない条件下で干渉を抽出できるので、比較的
品質の良い復調信号が得られる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように、アダプティブアレーは、空間の指向性を制御
して希望波と干渉波の分離を行うので、希望波と干渉波
とが近接した方向からアンテナに入射した場合は、干渉
を十分に抑圧することができない。この場合、アレーア
ンテナの素子間隔を広くしてアレーアンテナのビームを
狭くすれば希望波と干渉波の分離が高精度になされる。
しかしながら、素子間隔を広めたことにより干渉波が増
大し、ダイバーシチ利得が減少してしまう。
【0023】また、CDMA(Code Division Multiple
Access)アクセス技術などを用いて高速信号伝送を行う
場合、数シンボル以上の遅延波が多くの方向から到来
し、干渉波が増大すると推定されるため、上述したアダ
プティブアレーでは干渉波を検出するための素子数が多
く必要となり、その結果、装置規模及び干渉波を除去す
るための演算量が増大し低消費電力化が図れない。
【0024】一方、空間領域マルチステージ干渉キャン
セラは、上記アダプティブアレーの問題点を補完するも
のの干渉波の除去処理を行う処理部のステージ数と抽出
すべき干渉波数との積に比例して演算量が増大する。ま
た、干渉抽出ユニットは、アダプティブアレーや位相同
期回路などの複雑な回路を必要とするため装置コストの
負担増を招く。さらに、空間領域マルチステージ干渉キ
ャンセラは、上記アダプティブアレーと同様に、CDMAな
どのアクセス技術を用いて高速信号伝送を行うと、高速
信号伝送固有の遅延スプレッドや多数のマルチパス波が
発生するなどの影響により干渉波が増大してしまう。そ
のため、上記空間領域マルチステージ干渉キャンセラで
このように増大した干渉波をキャンセルするように装置
構成を構築することは困難である。
【0025】そこで、本発明の第一の課題は、高速に信
号を伝送する無線通信システムにおいてもアンテナの素
子間隔と無関係に干渉を補償することができる信号抽出
方法を提供することである。
【0026】また、本発明の第二の課題は、そのような
信号抽出方法に従って信号抽出を行うことのできる装置
を提供することである。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記第一の課題を解決す
るため、本発明は、請求項1に記載されるように、複数
のアンテナにより受信された受信信号が印加されるK個
のビーム形成器(但し、Kは2以上の自然数)を用いて
複数の信号抽出を行う信号抽出方法において、前記ビー
ム形成器により順次前記受信信号を処理し、第一番目の
ビーム形成器は、前記受信信号から第一番目の信号を抽
出し、第k(但し、2≦k≦K )番目のビーム形成器
は、前記受信信号に含まれるk−1番目までのビーム形
成器が抽出する信号成分を打ち消して第k番目の信号を
抽出するように構成される。
【0028】このような信号抽出方法では、複数のアン
テナにより受信された受信信号から前段までのビーム形
成器により抽出された信号成分をキャンセルして信号抽
出を行うので、干渉成分が抑圧された状態で信号抽出を
行うことができる。
【0029】また、上述のように、信号抽出は上記受信
信号を用いて抽出を行うのでアンテナ素子間隔に依存し
ないで信号抽出を行うことができる。
【0030】多段接続された複数の信号抽出器を用いて
信号抽出を行うことにより高品質な信号抽出ができると
いう観点から、本発明は、請求項2に記載されるよう
に、複数のアンテナにより受信された同一の受信信号が
印加される複数の信号抽出器を用いて複数の信号抽出を
行う信号抽出方法において、前記信号抽出器を多段接続
し、前記各段の信号抽出器は、ビーム形成器をK(但
し、Kは2以上の自然数)個備え、第一段目の信号抽出
器の各ビーム形成器は、順次前記受信信号を処理し、前
記第一段目の信号抽出器の第一番目のビーム形成器は、
前記受信信号から第一番目の信号を抽出し、第一段目の
信号抽出器の第k(但し、2≦k≦K )番目のビーム形
成器は、前記受信信号に含まれるk−1番目までのビー
ム形成器が抽出する信号成分を打ち消して第k番目の信
号を抽出し、第二段目以降の信号抽出器の第k番目のビ
ーム形成器は、前記受信信号に含まれる前段における第
k番目以外のビーム形成器が抽出する信号成分を打ち消
して第k番目の信号を抽出するように構成される。
【0031】このような信号抽出方法では、第二段目以
降の信号抽出器の第k番目ビーム形成器では、上記受信
信号から、前段信号抽出器の第k番目ビーム形成器以外
のビーム形成器により抽出された信号成分を打ち消して
上記第k番目の信号を抽出する。そのため、上記第k番
目の信号は、第三段目、第四段目・・・と後段の信号抽
出器にて信号抽出を行う毎に干渉成分がより多く除去さ
れていくので、SINRの優れた信号抽出を行うことができ
る。
【0032】各ビーム形成器のSINR推定結果から、各ビ
ーム形成器で抽出された信号の出力順序を任意に制御す
るという観点から、本発明は、請求項3に記載されるよ
うに、前記受信信号に基づいて信号のSINR値を推定し、
このSINR推定値に基づいて、前記ビーム形成器の処理順
序を変更するように構成される。
【0033】このような信号抽出方法では、各ビーム形
成器で抽出された信号を、例えば、SINRの高い順に出力
順序を制御して信号を出力することができる。そのた
め、SINRの高い順に出力される信号を利用して高品質な
信号の復調を行うことができる。
【0034】上記第二の課題を解決するため、本発明
は、請求項4に記載されるように、複数のアンテナによ
り受信された受信信号から複数の信号抽出を行う信号抽
出装置において、前記同一の受信信号が印加されるビー
ム形成器をK(但し、Kは2以上の自然数)個備え、前記
ビーム形成器により順次前記受信信号を処理し、第一番
目のビーム形成器は、前記受信信号から第一番目の信号
を抽出し、第k(但し、2≦k≦K )番目のビーム形成
器は、前記受信信号に含まれるk−1番目までのビーム
形成器が抽出する信号成分を打ち消して第k番目の信号
を抽出するように構成できる。
【0035】また、本発明は、請求項5に記載されるよ
うに、複数のアンテナにより受信された受信信号から複
数の信号抽出を行う信号抽出装置において、前記同一の
受信信号が印加される信号抽出器を多段接続し、前記各
段の信号抽出器は、ビーム形成器をK(但し、Kは2以上
の自然数)個備え、第一段目の信号抽出器の各ビーム形
成器は、順次前記受信信号を処理し、前記第一段目の信
号抽出器の第一番目のビーム形成器は、前記受信信号か
ら第一番目の信号を抽出し、第一段目の信号抽出器の第
k(但し、2≦k≦K )番目のビーム形成器は、前記受
信信号に含まれるk−1番目までのビーム形成器が抽出
する信号成分を打ち消して第k番目の信号を抽出し、第
二段目以降の信号抽出器の第k番目のビーム形成器は、
前記受信信号に含まれる、前段における第k番目以外の
ビーム形成器が抽出する信号成分を打ち消して第k番目
の信号を抽出するように構成できる。
【0036】さらに、本発明は、請求項6に記載される
ように、上記信号抽出装置おいて、SINR推定器を備え、
前記SINR推定器は、前記受信信号に基づいて信号のSINR
値を推定し、前記SINR推定器で推定されるSINR推定値に
基づいて、前記ビーム形成器の処理順序を変更するよう
に構成できる。
【0037】各ビーム形成器のSINRを推定するという観
点から、本発明は、請求項7に記載されるように、上記
信号抽出装置おいて、前記SINR推定器をK個備え、前記S
INR推定器は、複数のビーム形成器と減算器と二乗回路
と最小状態推定器とを備え、前記各ビーム形成器のうち
k番目のビーム形成器は、前記受信信号とk−1(但
し、0≦k−1≦K−1)番目までのビーム形成器が抽
出した信号とを入力して、k−1番目までのビーム形成
器により抽出された信号以外の信号を出力し、該出力さ
れた信号を前記受信信号に含まれるk−1番目のビーム
形成器が抽出する信号以外の所定の信号成分に対応した
既知信号により減算し、該減算値を前記二乗回路に入力
して誤差を算出し、前記最小状態推定器は、前記誤差の
算出結果から最小値を検出して、SINR推定結果を出力す
るように構成できる。
【0038】また、ビーム形成器で信号を抽出する際
に、ビーム形成器を適応的に制御して上記受信信号から
すでに抽出された信号成分を打ち消すようにするという
観点から、本発明は、請求項8に記載されるように、上
記信号抽出装置おいて、前記ビーム形成器は、加算器
と、誤差検出手段と、前記受信信号が印加される乗算器
と、k−1番目までのビーム形成器により抽出された信
号が印加される乗算器と、適応制御部とを備え、前記受
信信号とk−1番目までのビーム形成器により抽出され
た信号と前記誤差検出手段にて検出した誤差信号とを前
記適応制御部に入力し、前記適応制御部は、前記受信信
号から前記k−1番目までのビーム形成器により抽出さ
れた信号成分を打ち消し、所定の信号のみを抽出するよ
うに適応的に乗算器の係数を推定し、前記受信信号と前
記k−1番目までのビーム形成器により抽出された信号
は、前記乗算器において前記重み係数で重み付けされ、
その出力は全て前記加算器に印加し、該加算器の出力信
号を前記誤差検出手段に印加するように構成できる。
【0039】このような、信号抽出装置では、上記適応
制御部が上記受信信号からすでに抽出された信号成分を
打ち消すように適応的に重み係数の推定及び更新を行う
ことができる。
【0040】さらに、遅延分散がある伝送路において確
実に信号抽出を行うという観点から、本発明は、請求項
9に記載されるように、上記信号抽出装置おいて、前記
ビーム形成器は、タップ付き遅延線フィルタにより構成
されるフィードフォワードフィルタ及びフィードバック
フィルタと、適応制御部と、加算器とを備え、前記複数
のフィードフォワードフィルタは、該フィードフォワー
ドフィルタ毎に対応する前記アンテナからの受信信号を
入力して、前記適応制御部で適応的に推定されるタップ
係数とで重み付け加算演算をして、前記加算器に印加し
て所定の信号を抽出し、抽出された信号をフィードバッ
クフィルタに印加し、前記フィードバックフィルタは、
前記適応制御部で適応的に推定されるタップ係数とで重
み付け加算演算をして前記加算器に印加するように構成
できる。
【0041】このような信号抽出装置では、上記適応制
御部が上記フィードフォワードフィルタ及び上記フィー
ドバックフィルタのタップ係数を適応的に制御して信号
抽出を行うので、遅延スプレッドがある伝送路において
も遅延波の影響を低減しながら信号抽出を行うことがで
きる。
【0042】さらに、また、高速に信号抽出を行うとい
う観点から、本発明は、請求項10に記載されるよう
に、上記信号抽出装置において、前記適応制御部は、前
記受信信号からk−1番目までのビーム形成器により抽
出された信号成分を打ち消すように適応的に重み係数の
推定をし、前記重み係数の推定に次元拡大型アルゴリズ
ムを用いて1種類のゲインベクトルを発生させ、このゲ
インベクトルを用いて前記重み係数の推定及び更新を行
うように構成できる。
【0043】このような信号抽出装置では、信号抽出に
用いる重み係数の推定と更新に高速収束が可能な次元拡
大アルゴリズムを利用して行うので上記重み係数の推定
及び更新処理が高速になされるので、より高速に信号抽
出を行うことができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0045】本発明の実施の一形態に係る信号抽出方法
にしたがって信号抽出が行なわれるシステムは、例え
ば、図1に示すように構成される。
【0046】図1において、信号抽出装置400は、ア
レーアンテナ部300で受信する受信信号を入力し、そ
の入力された信号に基づいて希望波及び干渉波の信号抽
出を行う。
【0047】このような信号抽出装置400は、例え
ば、図2に示す第1の実施例のように構成される。
【0048】図2において、この信号抽出装置400
は、アレーアンテナの全ての素子からの入力端子11
2、ビーム形成器(BFN:Beam Forming Network、以
下、BFNという)113〜115、アンテナ出力端子1
16〜118を有している。
【0049】上記信号抽出装置400では、まず、アレ
ーアンテナで受信した全ての素子からの受信信号が受信
バス111を介して各BFN113〜115に入力され
る。第1段目のBFN(1)113は、上記受信信号が入
力されるとその入力された受信信号に重み付け加算を行
って1つの信号dを抽出すると共に、該信号dを第
2段目のBFN(1)114に出力する。
【0050】第2段目のBFN(1)114では、上記受
信信号と上記第1段目のBFN(1)113が抽出した信
号dに対してそれぞれ重み付け加算を行って、抽出信
号dをキャンセルして、BFN(1)113で抽出した
以外の1つの信号dを抽出する。このように、j番目
の信号を抽出するときは、j−1番目以前の全信号で抽
出された信号を用いて上記受信信号に含まれる当該抽出
信号d〜dj−1をキャンセルする。つまり、下段に
おいて信号抽出を行うにつれ、干渉条件が緩和された状
態で信号抽出を行うことができる。
【0051】このようなキャンセル処理を順次、最終段
目のBFN(K)115にわたって繰り返し行う処理を行う
ことにより、受信信号に占める干渉比がさらに低減され
ていく。すなわち、最終段目のBFN(K)115では、そ
れ以前で抽出された信号d〜dK−1からの入力信号を
用いて干渉をキャンセルした状況で信号抽出を行うので
検出しにくい受信信号でもSINR(Signal to Interferen
ce and Noise Ratio)が高い状態での信号dKが抽出で
きる。
【0052】上述した信号抽出装置400は、また、図
3に示す第2の実施例のように構成される。
【0053】図3において、信号抽出装置400は、ア
レーアンテナの全ての素子からの入力端子119、各BF
Nから出力される信号の出力SINRを推定するSINR推定器
120、BFN(1)121〜BFN(K)124、マトリッ
クススイッチ回路125、アンテナ出力端子126〜1
28を有している。
【0054】上記各BFN(1)121〜BFN(K)124
では、アレーアンテナの全ての素子で受信した受信信号
に重み付け加算を行って合成をし、希望波あるいは干渉
波のいずれか1つの信号α,β,...,χKをそれ
ぞれ抽出する。
【0055】上記SINR推定器120は、上記受信信号に
基づいて、各BFN121〜124の出力SINRを推定し、
どのBFNから最初に信号の抽出を行うべきかの判定を
し、BFNをSINRが高い順に並び替えるための推定情報を
生成する。
【0056】また、上記SINR推定器120は、上記推定
情報を各BFN121〜124及びマトリックススイッチ
回路125に出力する。
【0057】各BFN121〜124では、上記SINR推定
器120が出力する上記推定情報(図3の破線部分が上
記制御情報を示す)に基づいてSINRが高い順に論理的に
順序付けされ、信号α,β,...,χKの抽出が
される。マトリクススイッチ125では、上記SINR推定
器120からの上記推定情報を基に上記信号α
β ,...,χKの並び替えをし、最終的な信号
,d,...,dを所定の端子126〜128
から出力する。この場合、上記信号抽出装置400で
は、上記SINR推定器120からの推定情報に基づいてSI
NRの高い信号d,d,...,dを順次、抽出し
ていくので、受信信号全体としてより高品質な信号の復
調を行うことができる。
【0058】上記のようなBFNの出力SINR推定は、例え
ば、図4のように構成される。図4において、上記SINR
(j+1)推定器は、全てのアンテナ素子からの信号入
力端子129、各BFN130〜132、j番目までのSIN
R信号推定器の推定結果に基づく、j番目までの信号の
抽出すべき信号列の入力端子164〜166と168〜
170と172〜174、j+1番目の信号の抽出すべき
信号の候補入力端子167と171と175、減算器1
33〜135、二乗回路136〜138、最小値を出力
するBFNの状態を検出する最小状態推定器139、最小
状態推定器の出力端子140を有している。ここで、上
記SINR(j+1)推定器は、(j+1)番目の信号を抽出
するBFNに対応する。
【0059】上記SINR(j+1)推定器は、前段のSINR
(j)によってj番目までの信号が、どの干渉波あるい
は希望波を出力すべきかが決定されている。そこで、上
記j番目までに抽出された信号を入力端子164〜16
6と168〜170と172〜174から入力し、ま
た、上記受信信号を同時に各BFN130〜132へ入力
する。
【0060】次に、各BFN130〜132では、入力さ
れた上記j番目までの信号に対して重み付け加算を行
い、加算出力信号を得る。上記SINR(j+1)推定器で
は、上記加算出力信号と信号の抽出すべき候補信号、例
えば、既知のトレーニング信号167、171、175
との間で減算133〜135を行い、その減算結果を二
乗回路にて2乗演算を行うことでユークリッド誤差の推
定を行う。このようにして得られたユークリッド誤差の
推定値は、最小状態推定器139に入力されて各候補値
に対するユークリッド誤差の最小値が検出される。最小
状態推定器139では、ユークリッド誤差の最小値を出
力した候補信号を、(j+1)番目の信号とみなし出力
を行う。このとき、重み付け加算に用いられる重み係数
推定が各候補信号ごとに独立に行なわれる。従って、各
候補信号では候補信号を抽出したときに、SINRを最大に
するように重み係数を推定し、その結果として、各候補
の中で最もSINRの優れた候補系列と重み係数が決定され
る。
【0061】また、上記SINR推定器では、SINR(j)推
定器を従属接続し、SINRの推定結果を順次、次のSINR推
定器(例えば、j+1)に当該推定結果情報を送出して
いくことにより、干渉波と希望波をどの順番で抽出すべ
きかの判定を行うことができる。
【0062】一方、上述した各BFN(1)121〜BFN
(K)124は、例えば、図5のように構成される。こ
こで、上記の各BFN(1)121〜BFN(K)124の内
部構成は全て同一なので、BFN(1)121〜BFN(K)12
4のうち、j番目のBFNをBFN(j)とする。
【0063】図5において、BFN(j)は、アレーアン
テナの全ての素子からの信号入力端子143〜146、
乗算器147〜150、153〜155、BFN(1)〜B
FN(j−1)の出力端子157〜159、加算器15
1、出力端子152、判別器160、スイッチ161、
トレーニング信号入力端子156、減算器(誤差検出手
段)162、適応制御部195を有している。上記BFN
(j)は、アレーアンテナの全ての素子からの信号14
3〜146を受信すると、適応制御部195で決定する
重み係数を用いて重み付け加算をすると同時に、BFN
(1)〜BFN(j−1)で抽出された信号についても適
応制御部195で決められる重み係数を用いて重み付け
加算をし、その加算結果を表す加算出力信号を判別器1
60に出力する。
【0064】この加算出力信号は、判別器160に入力
されると、信号の判別がなされ、そして、その判別結果
がスイッチ161に出力される。このとき、判別器は、
アンテナからの受信信号がパケット通信等のヘッダに挿
入されるトレーニング期間の区間のときはスイッチ16
1により、トレーニング信号入力端子156からのトレ
ーニング信号が減算器162に入力される。
【0065】上記スイッチ161では、受信データがト
レーニング期間であることを検出すれば、トレーニング
信号を、一方、情報データ区間であることを検出すれば
判別器160で判別された信号を減算器162に出力す
る。上記減算器162では、上記スイッチ161の出力
信号と、上記加算出力信号との差を求め誤差信号を生成
して適応制御部195に入力する。適応制御部195で
は、j番目の信号dを抽出するために、アレーアンテ
ナからの受信信号と上記誤差信号及びBFN(j)への入
力信号からj−1番目以前の信号で抽出された信号を受
信信号からキャンセルするように重み係数を適応制御す
る。
【0066】このとき、適応制御部195においてなさ
れる上記重み係数の推定には高速収束が可能な高速アル
ゴリズム、例えば、次元拡大アルゴリズムを用いる。こ
の次元拡大アルゴリズムは、RLS(Recursive Least S
quares)適応アルゴリズムと同様に逐次的に最小自乗の
解を求めるものであるため、RLSアルゴリズムと同等の
高速に収束する特性を持つ。
【0067】また、この次元拡大アルゴリズムは、ディ
ジタルフィルタがレジスタの中の信号を逐次シフトさせ
ながらベクトル演算を行うことを利用して少ない演算量
で、高速収束に必要なゲインベクトルを得ることができ
る。
【0068】例えば、RLS等の適応アルゴリズムでは、
レジスタ長の2乗に比例して演算量が増大するゲインベ
クトルが上記次元拡大アルゴリズムでは、レジスタ長の
1乗に比例した演算量でゲインベクトルの算出を行うこ
とができる。
【0069】このようにして得られたゲインベクトル
は、重み係数ベクトルの更新に用いられる。例えば、BF
N(j−1)が信号dj−1の抽出をすると、この信号
j− に対して次段のBFN(j)から当該信号d
j―1を打ち消すように重み付け係数のゲインベクトル
が更新される。そして、このような処理をBFN(2)〜B
FN(K)において繰り返し実行することにより、BFN(K
−1)までの重み係数ベクトルが更新される。
【0070】上記のようにしてBFN(K−1)までの重み
係数ベクトルの更新が完了すると、最後に、BFN(K−
1)までに抽出された信号d〜dK-1をBFN(K)に入力
して信号dKを抽出して出力端子118より出力するこ
とで、時刻kにおけるゲインベクトルの更新が完了す
る。
【0071】このように、各信号d〜dK-1毎に異な
った重み係数が必要であるにも係らず、1系統のゲイン
ベクトルの次元拡大処理を行うことにより全ての重み係
数に必要なゲインベクトルを求めることができるので、
低い演算量でしかも高速に重み係数の推定を行うことが
できる。その結果、各BFNにおいて速く信号抽出を行う
ことができる。
【0072】このような重み係数の推定は、例えば、
【0073】
【数2】 に従って演算される。式(1)において、Xk,jは適
応制御部195に入力される信号、即ち、入力ベクトル
を表す。
【0074】ここで式(1)の入力ベクトルX
k,jは、
【0075】
【数3】 で与えられる。
【0076】また、式(2)において、rk,jは、ア
レーアンテナのi番目の素子からの入力信号を表し、d
k,qをBFN(q)、q=1,...,j−1で抽出さ
れた信号を表す。
【0077】さらに、式1において、添え字Hは、エル
ミート転置、は複素共役、E[・]は集合平均、(・)
−1は逆行列をそれぞれ表す。最適な重み係数は、エル
ゴードの定理を用いて、式1の集合平均を時間平均で置
き換えて係数を求める。即ち、時間平均処理と逆行列演
算を行って係数を求める。この逆行列演算は、例えば、
一時刻にL個の信号が同時に入力されるアレーアンテナ
においては、L×Lの逆行列演算が必要とされ、その演算
量は、次元の3乗に比例して増大する。
【0078】式(1)の重み係数の推定演算は、本発明
ではより少ない演算量で推定ができる高速アルゴリズ
ム、例えば、次元拡大高速アルゴリズム利用した次元拡
大型カルマンアルゴリズムに従って演算がなされる。
【0079】この次元拡大型高速カルマンアルゴリズム
では、
【0080】
【数4】 に従って、最適な重み係数Wk,jが演算される。
【0081】ここで、式(3)〜(13)において、入
力ベクトルXN+j(k)は
【0082】
【数5】 で与えられる。このように、式(3)〜(13)までの
ベクトル更新式を各BFN(j)で行うことにより、重み
係数Wk,jが得られる。
【0083】この場合は、
【0084】
【数6】 のN+j次のベクトルについて得られる。ここで、式
(3)〜(13)は、全てベクトルあるいはスカラで構
成され、添え字があるものはその次元を表している。ま
た、添え字あるいは括弧内のkは時刻を表し、λは伝送
路の変動に追従するために導入される忘却係数を表す。
【0085】また、式(12)
【0086】
【数7】 はj番目に抽出された信号dk、jとの誤差信号を表し
ている。従って、式(13)の最適な重み係数Wk,j
は、k−1時刻時におけるj番目の重み係数W
−1、jとゲインベクトルKN+j-1(k)及び式(12)
で得られた誤差信号の複素共役ε(k)の和で算出さ
れる。なお、上記ゲインベクトルKN+j-1(k)は、信号
の方向及び大きさを表す。
【0087】さらに、次元拡大高速アルゴリズム利用し
た高速アルゴリズムとして、次元拡大型FTF(Fast Tra
nsversal Filter)アルゴリズムがある。このFTFアル
ゴリズムに従って信号抽出がなされるBFNには、フィー
ドフォワードフィルタ及びフィードバックフィルタが備
えられている。これらのフィルタは、アンテナの受信信
号から遅延波成分を除去することができるので、上記BF
Nでは、高速伝送時の遅延補償を行いながら信号抽出を
行うことができる。
【0088】上記のようにFTFアルゴリズムを用いるBFN
は、例えば、図6のように構成される。
【0089】図6において、BFNは、アレーアンテナの
全ての素子からの信号入力端子72〜74、タップ付遅
延線フィルタ75〜77及び79〜81、加算器78、
判別器83、スイッチ82、適応制御部84を有してい
る。上記タップ付遅延線フィルタ75〜77はフィード
フォワードフィルタ、79〜81フィードバックフィル
タをそれぞれ表す。また、適応制御部84は、上記タッ
プ付遅延線フィルタのタップ係数の制御を行う。
【0090】このBFNでは、アレーアンテナからの受信
信号が各フィードフォワードフィルタ75〜77を介し
て合成され、判別器83を通過した後、判別信号d
出力端子240より出力される。同時にこの判別信号d
は、フィードバックフィルタ79〜81を介して判別
器83入力信号にフィードバックされる。
【0091】上記フィードバックフィルタ79〜81で
は、上記判別信号dが順次、レジスタに入力されてシ
フトしていく。また、上記フィードバックフィルタ79
〜81に入力される判別信号は、スイッチ82で切り替
えながら入力されるが、シリアルで入力することもでき
る。
【0092】上記BFNにおける重み係数の推定は、上記
次元拡大型FTFアルゴリズムに従って演算がなされる。
なお、この次元拡大型FTFアルゴリズムでは、入力ベク
トルを
【0093】
【数8】 と定義する。式(14)において、Lfは、各アンテナ
素子あたりのフィードフォワードタップ長、Lbは、抽
出する出力信号当たりのフィードバックタップ長を表
す。Lは全タップ長を表し、L=NLf+KNbで表さ
れる。
【0094】この次元拡大型FTFアルゴリズムでは、上
記(14)の入力ベクトルを基にして、式(3)〜(1
3)のような形に修正すれば次元拡大型高速カルマンア
ルゴリズムと同様に最適な重み係数を導出することがで
きる。
【0095】また、上記フィードバックタップ長Lb
は、補償すべき遅延時間との関係を表す。例えば、伝送
速度が高速となる通信システムにおいては、その伝送速
度が高速になるにつれこのフィードバックタップ長Lb
を大きくするように設定がなされる。
【0096】その結果、次元拡大型FTFアルゴリズム利
用したBFNでは、最適な重み係数の演算が高速になされ
ると共に、上記フィードバックタップ長とフィードフォ
ワードタップ長を遅延波の状態に応じて設定することに
より遅延分散の大きな伝送路でも遅延波の抑圧ができ
る。
【0097】さらに、上述した最適な重み係数郡の高速
推定に必要となるゲインベクトル更新の具体的な処理
は、BFNの適応制御部84にて、例えば、図7に示す手
順に従ってなされる。
【0098】なお、図7のフローチャートにおいて、ゲ
インベクトルKの括弧の中{K(・・・)}は、上記ゲイ
ンベクトルKに対応するレジスタ系列との関係を明示す
るためのレジスタ内容を表す。
【0099】まず、適応制御部84は、アレーアンテナ
素子からの受信信号rk,iを用いてk−1時刻までに
推定されたゲインベクトルの更新を行う。すなわち、ゲ
インベクトル(S1)に記憶されているk−1時刻までに
受信された信号と、複数の信号で抽出した信号全てと、
i番目のアレーアンテナ素子の信号rk,iを用いてゲ
インベクトルの更新演算(S2)を行う。なお、このと
き、ゲインベクトルの更新演算に用いる高速アルゴリズ
ムは次元拡大型高速カルマンアルゴリズムあるいは次元
拡大型FTFアルゴリズムのどちらでもよい。
【0100】i番目のアレーアンテナ素子についてゲイ
ンベクトルの更新演算がなされるとその結果が所定の領
域Aに確保(S5)され、アレーアンテナ全素子Nの受信
信号について、ゲインベクトルの更新演算が行なわれた
か否かの判定(S3)がなされる。このとき、その判定
(S3)がNOであれば、i番目のアレーアンテナ素子に受
信信号に+1をインクリメントし(S4)、i+1番目の
アレーアンテナ素子の受信信号を用いてゲインベクトル
の更新演算を実行する。一方、アレーアンテナ全素子N
の受信信号についてゲインベクトルの更新演算が完了し
たとの判定がなされる(S3でYES)と次のステップに進
んで、ゲインベクトルの更新が行われた後、その出力が
メモリに蓄積される(S6)。
【0101】そして、上記(S2)〜(S5)の処理がア
ンテナの全素子Nについて完了するまで繰り返し行なわ
れる。このとき、ゲインベクトル(S6)のレジスタに
は、時刻k以前の受信信号と、時刻k−1以前の信号が
蓄えられている。
【0102】そこで、SINR推定器での推定結果に基づき
上記ゲインベクトル(S6)を利用して第一番目の信号d
k,1 (0)が抽出される。ここで、dk,1 (0)
kは時刻、1は信号番号、(0)はBFNのステージ数を
それぞれ表す。また、このとき、ゲインベクトル(S6)
のレジスタの内容は抽出された第一番目の信号dk,
(0)に対応している。
【0103】このようにして、第一番目の信号dk,1
(0)が抽出されると、その第一番目の信号dk,1
(0)が抽出した信号を用いてゲインベクトルの更新が
なされる。また、上記ゲインベクトルが更新されると、
その更新されたゲインベクトルを利用して(S10)重
み係数の演算を行うことができる(S11)。
【0104】上記のような処理を行うことにより、第二
番目の信号dk,2 (0)の形成と信号抽出、および重
み係数の更新演算ができる。
【0105】そして、このような信号抽出処理が第三、
第四・・・第K番目の信号と順次抽出されるごとにゲイ
ンベクトルが更新され、また、そのゲインベクトルを基
に重み係数推定の更新演算が繰り返し実行(S7)〜(S1
1)されて時刻kにおける初段の重み係数推定(S11)が
完了する。
【0106】上記のようにして時刻kの信号抽出処理が
完了すると、時刻カウンタの値kに+1をインクリメント
(k+1)して(S16)当該時刻における信号抽出処理を
上記のように繰り返して実行する。
【0107】次に、ゲインベクトルのレジスタ長を一つ
長くして、dk,Kをレジスタに入力し、加えて、d
k,K (0)をレジスタに入力しゲインベクトルの次元
も一つ拡大する。そして、ここから抽出したい信号のみ
をレジスタから出力し、ゲインベクトルも該レジスタに
対応する要素を除いて次元を一つ縮小する。
【0108】即ち、このような次元拡大処理を行うこと
により、2段目以降の複数の信号のゲインベクトルとレ
ジスタを生成される。
【0109】従って、上記ゲインベクトルを用いて2段
以降の複数の信号の重み係数更新も行うことができる。
【0110】さらに信号抽出装置400は、例えば、図
8に示す第3の実施例のように構成される。
【0111】図8において、この信号抽出装置400
は、アレーアンテナの全ての素子からの入力端子99、
各信号出力のSINRを推定するSINR推定器141、BFN1
00〜108、マトリクススイッチ回路142、出力端
子109〜111を有している。ここで、BFN100〜
102が第1ステージの信号抽出器1、BFN103〜1
05が第2ステージ以降(第2〜第mステージ)の信号
抽出器、BFN106〜108が最終ステージ(第m+1ス
テージ)の信号抽出器にそれぞれ対応する。 上記信号
抽出装置400では、第1ステージの信号抽出器1が図
3で示した信号抽出装置と同様の処理を行って、信号β
(0)〜χK (0)を抽出する。この抽出された信号
β (0)〜χK (0)信号は、必要に応じて調整が施
されて第2ステージの初段のBFN103、即ち、BFN−C
(1)に入力される。
【0112】第2ステージでは、第1ステージの信号抽
出器1で得られた信号β (0)〜χK (0)と複数の
アンテナにより受信された受信信号を用いて信号抽出α
1)〜χK (1)を行う。そして、第2ステージ以
降の信号抽出処理では、所定の信号抽出器により上記第
2ステージと同様の信号抽出処理が繰り返し行われて信
号が抽出される。
【0113】そして、上記信号抽出処理が第m+1ステ
ージまで終了すると、信号抽出器m+1が信号α
(m)〜χK (m)を抽出する。この信号α (m)
χK (m)は、SINR推定器141におけるSINR推定結果
に基づいて、SINRの高い順に論理的に並び替えられる。
そして、マトリクススイッチ回路142でSINRの高い信
号から順に出力するようにスイッチが切り替えられて最
終的な信号d〜dKが出力端子109から111され
る。
【0114】なお、図8において、BFN−C(・)103
〜108の基本構造は図8におけるBFN(K)100〜10
2と同じである。
【0115】上述のように、図8に示す信号抽出装置の
実施例では、第2〜mステージ以降においては、上記受
信信号と前ステージで抽出された信号とを用いて信号抽
出を行うのでステージを重ねるにつれ、抽出された個々
の信号に含まれる干渉成分が多く除去されていく。その
結果、第m+1ステージでは、最も干渉条件が緩和され
た状態でSINRの優れた信号d〜dKを抽出することが
できる。
【0116】これまで上述した信号抽出装置400(第
1〜第3実施例)を4相位相変調(QPSK:Quadrature Ph
ase Shift Keying)を用いた移動無線システムへ適用し
た場合の特性図(BER特性図)を図9に示す。
【0117】図9において、アレーアンテナは4素子タ
イプのものを用い、素子間隔はダイバーシチ利得が得ら
れるよう、10λ以上離してある。このときのλは、無
線搬送波の波長を表す。図1に示す本発明の信号抽出装
置400は、3信号を有し、次元拡大高速アルゴリズム
にFTFアルゴリズムを採用している。
【0118】また、伝送路は、レイリーフェ−ジングチ
ャネル、クロックレートで正規化された最大ドップラー
周波数fDTは10−6、干渉条件は、干渉波を2波とし
希望波と干渉波のレベルは等レベル(CIR=-3dB)とし
た。上記信号抽出装置400を用いた場合の特性はで
ある。なお、図9には、上記信号抽出装置400との比
較検証を行うため、4素子アダプティブアレーの特性
と、干渉波がないときの4枝、2枝の最大比合成ダイバ
ーシチの特性、を付記する。また、上記4素子アダ
プティブアレーは、この場合、2つの干渉波により2つ
の自由度が失われるので2素子の最大比合成ダイバーシ
チの特性を示す。
【0119】本特性図から、BER=10−4を得るため
の所要CNR(dB)は、上記4素子アダプティブアレーで
は約19dB、一方、本発明の信号抽出装置400を用
いた場合、所要CNR(dB)は約13dBである。
【0120】即ち、上記信号抽出装置400を用い、複
数の信号を発生させて干渉抽出を行うと、BER特性にお
いて約6dB程度の利得が得られ特性が改善される。
【0121】このように、上記信号抽出装置400で
は、干渉波の数がアンテナの素子数以上になった場合に
も、アンテナの素子間隔に関係なく信号が精度良く抽出
できるので上記抽出された信号を基に同一チャネルから
の干渉を低減することができる。
【0122】その結果、無線通信システムの干渉マージ
ンを小さくすることができるので、周波数利用効率の向
上化が図れると共に、チャネル容量を増大させることが
できる。さらに、信号抽出を行うときに用いられる高速
次元拡大アルゴリズムは、重み係数の推定及び更新の計
算が非常に簡易に高速になされるので、演算量が低減さ
れ、端末や基地局の経済化が図れると共に、連続使用時
間の長い端末を提供することができる。
【0123】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1乃至3
記載の本願発明によれば、ビーム形成器は、複数のアン
テナにより受信された受信信号からすでに抽出された信
号成分を打ち消して、干渉を抑圧して順次ビーム形成器
数に応じた信号抽出がなされるので、アンテナ素子間隔
に依存しないでSINRの高い信号を抽出することができ
る。
【0124】また、上記ビーム形成器の適応制御部で
は、上記受信信号からすでに抽出された信号成分を打ち
消すように重み係数の推定及び更新を適応的に制御する
ので、上記ビーム形成器は確実に信号抽出を行うことが
できる。
【0125】さらに、上記重み係数の推定及び更新処理
に高速次元拡大アルゴリズムを用いて高速演算処理を行
うので、より高速に信号抽出を行うことができる。
【0126】なお、請求項4乃至10記載の本願発明に
よれば、上記のような信号抽出方法に従って信号抽出を
行うことのできる信号抽出装置を実現することができ
る。
【0127】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る信号抽出方法が適
用される無線通信システムの構成を示す図である。
【図2】図1の無線通信システムにおける信号抽出装置
(その1)の構成を示す図である。
【図3】図1の無線通信システムにおける信号抽出装置
(その2)の構成を示す図である。
【図4】図3の信号抽出装置(その2)におけるSINR推
定器の構成を示す図である。
【図5】図1の無線通信システムにおける信号抽出装置
のBFN(その1)の構成を示す図である。
【図6】図1の無線通信システムにおける信号抽出装置
のBFN(その2)の構成を示す図である。
【図7】図1の無線通信システムにおける信号抽出装置
において重み係数推定演算を行う際に用いるゲインベク
トルを生成する手順の一例を示す図である。
【図8】図1の無線通信システムにおける信号抽出装置
(その3)の構成を示す図である。
【図9】図1の無線通信システムの信号抽出装置を用い
たときのビット誤り率特性を示す図である。
【図10】従来の干渉補償方法に従って干渉補償がなさ
れる他ルート干渉補償器の構成を示す図である。
【図11】従来の干渉補償方法に従って干渉補償がなさ
れるサイドローブキャンセラの構成を示す図である。
【図12】従来の干渉補償方法に従って干渉補償がなさ
れるアダプティブアレーの構成を示す図である。
【図13】従来の干渉補償方法に従って干渉補償がなさ
れる空間領域マルチステージ干渉キャンセラの構成を示
す図である
【符号の説明】
1、3 アンテナ 2、4 送信機 5、6 カセグレンアンテナ 7 干渉補償器 8 可変位相器 9 可変減衰器 10、29、133〜135、162、221〜226
減算器 11 復調器 12 復調器出力端子 13〜16、24〜27 アレーアンテナ素子 17〜20、32〜35、147〜150、153〜1
55 乗算器 21、36、78、151、178〜181 加算器 22、31、109〜111、116〜118、126
〜128、140、152、192、240 出力端子 23、37、84、195 適応制御部 28、100〜108、113〜115、121、12
3〜124、130〜132 BFN 30、136〜138 二乗回路 72〜74、99、112、119、129、143〜
146、163 アレーアンテナ素子からの入力 75〜77 フィードフォワードフィルタ 79〜81 フィードバックフィルタ 82、161 スイッチ 83、160、189〜191 判別器 111 受信バス 120、141 SINR推定器 125、142 マトリクススイッチ回路 139 最小状態推定器 156 トレーニング信号入力端子 157〜159 BFN抽出信号の入力端子 164〜166、168〜170、172〜174 j
番目までの信号抽出すべき信号列の入力端子 167、171、175 j+1番目の信号抽出すべき
信号の候補入力端子 182〜184 アダプティブアレーアンテナ 185、186 位相同期回路 187、188 複素乗算器 201〜208 干渉抽出ユニット 300 アレーアンテナ部 400 信号抽出装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のアンテナにより受信された受信信号
    が印加されるK個のビーム形成器(但し、Kは2以上の自
    然数)を用いて複数の信号抽出を行う信号抽出方法にお
    いて、 前記ビーム形成器により順次前記受信信号を処理し、 第一番目のビーム形成器は、前記受信信号から第一番目
    の信号を抽出し、 第k(但し、2≦k≦K )番目のビーム形成器は、前記
    受信信号に含まれるk−1番目までのビーム形成器が抽
    出する信号成分を打ち消して第k番目の信号を抽出する
    ようにした信号抽出方法。
  2. 【請求項2】複数のアンテナにより受信された同一の受
    信信号が印加される複数の信号抽出器を用いて複数の信
    号抽出を行う信号抽出方法において、 前記信号抽出器を多段接続し、 前記各段の信号抽出器は、ビーム形成器をK(但し、Kは
    2以上の自然数)個備え、 第一段目の信号抽出器の各ビーム形成器は、順次前記受
    信信号を処理し、 前記第一段目の信号抽出器の第一番目のビーム形成器
    は、前記受信信号から第一番目の信号を抽出し、 第一段目の信号抽出器の第k(但し、2≦k≦K )番目
    のビーム形成器は、前記受信信号に含まれるk−1番目
    までのビーム形成器が抽出する信号成分を打ち消して第
    k番目の信号を抽出し、 第二段目以降の信号抽出器の第k番目のビーム形成器
    は、前記受信信号に含まれる前段における第k番目以外
    のビーム形成器が抽出する信号成分を打ち消して第k番
    目の信号を抽出するようにした信号抽出方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の信号抽出方法にお
    いて、 前記受信信号に基づいて信号のSINR値を推定し、 このSINR推定値に基づいて、前記ビーム形成器の処理順
    序を変更するようにした信号抽出方法。
  4. 【請求項4】複数のアンテナにより受信された受信信号
    から複数の信号抽出を行う信号抽出装置において、 前記同一の受信信号が印加されるビーム形成器をK(但
    し、Kは2以上の自然数個)備え、 前記ビーム形成器により順次前記受信信号を処理し、 第一番目のビーム形成器は、前記受信信号から第一番目
    の信号を抽出し、 第k(但し、2≦k≦K )番目のビーム形成器は、前記
    受信信号に含まれるk−1番目までのビーム形成器が抽
    出する信号成分を打ち消して第k番目の信号を抽出する
    ようにした信号抽出装置。
  5. 【請求項5】複数のアンテナにより受信された受信信号
    から複数の信号抽出を行う信号抽出装置において、 前記同一の受信信号が印加される信号抽出器を多段接続
    し、 前記各段の信号抽出器は、ビーム形成器をK(但し、Kは
    2以上の自然数)個備え、 第一段目の信号抽出器の各ビーム形成器は、順次前記受
    信信号を処理し、 前記第一段目の信号抽出器の第一番目のビーム形成器
    は、前記受信信号から第一番目の信号を抽出し、 第一段目の信号抽出器の第k(但し、2≦k≦K )番目
    のビーム形成器は、前記受信信号に含まれるk−1番目
    までのビーム形成器が抽出する信号成分を打ち消して第
    k番目の信号を抽出し、 第二段目以降の信号抽出器の第k番目のビーム形成器
    は、前記受信信号に含まれる前段における第k番目以外
    のビーム形成器が抽出する信号成分を打ち消して第k番
    目の信号を抽出するようにした信号抽出装置。
  6. 【請求項6】請求項4または5記載の信号抽出装置にお
    いて、 SINR推定器を備え、 前記SINR推定器は、前記受信信号に基づいて信号のSINR
    値を推定し、 前記SINR推定器で推定されるSINR推定値に基づいて、前
    記ビーム形成器の処理順序を変更するようにした信号抽
    出装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の信号抽出装置において、 前記SINR推定器をK個備え、 前記SINR推定器は、複数のビーム形成器と減算器と二乗
    回路と最小状態推定器とを備え、 前記各ビーム形成器のうちk番目のビーム形成器は、前
    記受信信号とk−1(但し、0≦k−1≦K−1)番目
    までのビーム形成器が抽出した信号とを入力して、k−
    1番目までのビーム形成器により抽出された信号以外の
    信号を出力し、該出力された信号を前記受信信号に含ま
    れるk−1番目のビーム形成器が抽出する信号以外の所
    定の信号成分に対応した既知信号により減算し、該減算
    値を前記二乗回路に入力して誤差を算出し、 前記最小状態推定器は、前記誤差の算出結果から最小値
    を検出して、SINR推定結果を出力するようにした信号抽
    出装置。
  8. 【請求項8】請求項4乃至7いずれか一項記載の信号抽
    出装置において、 前記ビーム形成器は、加算器と、誤差検出手段と、前記
    受信信号が印加される乗算器と、k−1番目までのビー
    ム形成器により抽出された信号が印加される乗算器と、
    適応制御部とを備え、 前記受信信号とk−1番目までのビーム形成器により抽
    出された信号と前記誤差検出手段にて検出した誤差信号
    とを前記適応制御部に入力し、 前記適応制御部は、前記受信信号から前記k−1番目ま
    でのビーム形成器により抽出された信号成分を打ち消
    し、所定の信号のみを抽出するように適応的に乗算器の
    係数を推定し、 前記受信信号と前記k−1番目までのビーム形成器によ
    り抽出された信号は、前記乗算器において前記重み係数
    で重み付けされ、その出力は全て前記加算器に印加し、
    該加算器の出力信号を前記誤差検出手段に印加するよう
    にした信号抽出装置。
  9. 【請求項9】請求項4乃至7いずれか一項記載の信号抽
    出装置において、 前記ビーム形成器は、タップ付き遅延線フィルタにより
    構成されるフィードフォワードフィルタ及びフィードバ
    ックフィルタと、適応制御部と、加算器とを備え、 前記複数のフィードフォワードフィルタは、該フィード
    フォワードフィルタ毎に対応する前記アンテナからの受
    信信号を入力して、前記適応制御部で適応的に推定され
    るタップ係数とで重み付け加算演算をして、前記加算器
    に印加して所定の信号を抽出し、 抽出された信号をフィードバックフィルタに印加し、 前記フィードバックフィルタは、前記適応制御部で適応
    的に推定されるタップ係数とで重み付け加算演算をして
    前記加算器に印加するようにした信号抽出装置。
  10. 【請求項10】請求項8または9記載の信号抽出装置に
    おいて、 前記適応制御部は、前記受信信号からk−1番目までの
    ビーム形成器により抽出された信号成分を打ち消すよう
    に適応的に重み係数の推定をし、 前記重み係数の推定に次元拡大型アルゴリズムを用いて
    1種類のゲインベクトルを発生させ、このゲインベクト
    ルを用いて前記重み係数の推定及び更新を行うようにし
    た信号抽出装置。
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