JP2001016148A - アレーアンテナを用いた干渉キャンセラ装置、干渉レプリカ生成ユニット - Google Patents

アレーアンテナを用いた干渉キャンセラ装置、干渉レプリカ生成ユニット

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JP2001016148A
JP2001016148A JP18249099A JP18249099A JP2001016148A JP 2001016148 A JP2001016148 A JP 2001016148A JP 18249099 A JP18249099 A JP 18249099A JP 18249099 A JP18249099 A JP 18249099A JP 2001016148 A JP2001016148 A JP 2001016148A
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signal
unit
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mmse
despreading
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JP18249099A
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Masabumi Tsutsui
正文 筒井
Yoshiaki Tanaka
良紀 田中
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)
  • Radio Relay Systems (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はアレーアンテナを用いて干渉キャン
セラ装置に関し、アレーウエイト計算にMMSE規範に
基づくアルゴリズムを適用するとともに、アルゴリズム
の適用により失われるパスの伝搬特性情報を回復し、最
大比合成を実現することを目的とする。 【解決手段】 本発明にかかるアレーアンテナを用いて
干渉キャンセラ装置においては、MMSE規範に基づく
アルゴリズムを適用して算出したMMSEウエイト値を
受信信号に乗算し、加算してからパスの伝搬特性情報を
回復すべく、MMSEウエイト値及び到来方向推定係数
を用いて算出した規格化係数を乗算する。従って、MM
SE規範に基づくアルゴリズムを適用により干渉を抑制
効果に加えて、最大比合成が実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DS−CDMA方
式を採用したスペクトル拡散通信システムにおける、ア
レーアンテナを用いた干渉キャンセラ装置、干渉レプリ
カ生成ユニットに関し、特に、アレーウエイト計算にM
MSE(Minimum Mean Square Error) 規範に基づくアル
ゴリズムを適用したものに関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤレスマルチメディア通信分野にお
ける次世代移動通信システムとして、スペクトラム拡散
通信システムが注目されている。スペクトラム拡散通信
とは、拡散符号によりチャネル割り当てを行い、同一周
波数を使用した同時通信を行なうものである。しかし、
拡散符号によりチャネル割り当てを行なうものの、同時
に通話を行なっている他のチャネルの信号が干渉となり
通信品質を劣化させてしまう性質が有り、結果的に同一
周波数による同時通信が可能なチャネル数(チャネル容
量)は制限される。
【0003】この問題を解決する1手段として、アレー
アンテナを用いた干渉キャンセラ装置が提案されてい
る。
【0004】従来のアレーアンテナを用いた干渉キャン
セラ装置について説明する。尚、当該干渉キャンセラ装
置を基地局の受信部に適用する場合を考える。
【0005】図4は従来のアレーアンテナを用いた干渉
キャンセラ装置を示し、第1ステージと第2ステージと
最終ステージとを含むマルチステージ・パラレル構成の
ものを示す。図において、101ー1〜101ーkはア
レーアンテナ素子、102ー1〜102ーk、105ー
1〜105ーkは遅延回路、103ー11〜103ー1
L、103ー21〜103ー2Lはユーザ対応の干渉レ
プリカ生成ユニット、104ー1〜104ーk、106
ー1〜106ーkは加算器、107ー1〜107ーLは
ユーザ対応のアレーアンテナ受信機を示す。
【0006】尚、第1ステージのみ或いは更に多数のス
テージ構成とすることも可能である。
【0007】移動局から送信されたスペクトラム拡散信
号は、アレーアンテナ素子101ー1〜101ーkによ
って受信され、所定の復調、AD変換処理等の受信処理
が施され(部材は特に図示していない)第1ステージに
入力される。
【0008】第1ステージでは、ユーザチャネル対応の
干渉レプリカ生成ユニット103ー11〜103ー1L
にアレーアンテナ素子101ー1〜101ーkで受信し
た信号の全てがそれぞれ入力され、シンボルレプリカS
Bと干渉レプリカDとが出力される。そして、アレーア
ンテナ素子対応に設けられた遅延回路102ー1〜10
2ーkにより遅延処理を施された受信信号は、それぞれ
加算器104ー1〜104ーkにおいて干渉レプリカD
により減算され、その誤差信号e(e1 〜ek)が第2
ステージに加えられる。
【0009】第2ステージでは、干渉レプリカ生成ユニ
ット103ー21〜103ー2Lに第1ステージからの
誤差信号e及びシンボルレプリカSBとが入力され、シ
ンボルレプリカSB’と干渉レプリカD’とが出力され
る。そして、遅延回路105ー1〜105ーkにより遅
延処理を施された誤差信号eは、それぞれ加算器106
ー1〜106ーkにおいて、干渉レプリカD’により減
算され、その誤差信号e’(e’1 〜e’k )が最終ス
テージ107ー1〜107ーLに加えられる。
【0010】ユーザチャネル対応に設けられた受信機1
07ー1〜107ーLは、第2ステージからの誤差信号
e’とシンボルレプリカSB’とを元に復調処理を行い
受信出力する。
【0011】ここで、従来の干渉レプリカ生成ユニット
について更に詳しく説明する。図5は従来の干渉レプリ
カ生成ユニットを示す図であり、103は、図4におけ
る各ステージの干渉レプリカ生成ユニット、111ー1
〜111ーpは逆拡散処理部、112ー1〜pは再拡散
処理部、113ー1〜113ーkはアレーアンテナ素子
対応に設けられた逆拡散部、114ー1〜114ーkは
加算器、115は到来方向推定に基づくウエイト演算を
行なうウエイト演算部、116はビームフォーマ部、1
17は伝搬路推定部、118は乗算器、119はRAK
E合成部、120はデータ判定部、121は乗算器、1
22ー1〜122ーkは乗算器、123ー1〜123ー
kは加算器、124ー1〜124ーkは再拡散部、12
5ー1〜125ーkは合成部を示す。
【0012】尚、逆拡散処理部111ー1〜111ーp
及び再拡散処理部112ー1〜112ーpは、受信信号
の伝搬経路が反射等により複数となるから、そのパス数
に対応してp枚並列に設けられている。
【0013】逆拡散処理部111ー1〜111ーpの基
本動作、構成は同様であるから、ここでは、逆拡散処理
部111ー1について説明することにする。
【0014】逆拡散処理部111ー1には、受信信号又
は前ステージの誤差信号e1 〜ekと、前ステージから
のシンボルレプリカSB11〜SB1k(第1ステージの場
合は零)とが入力される。逆拡散部113ー1〜113
ーkは、それぞれ受信信号又は誤差信号e1 〜ek を拡
散コードにより逆拡散して復調する。そして、加算器1
14ー1〜114ーkは、それらと前ステージのシンボ
ルレプリカSB11〜SB1kとの加算を行い、ウエイト演
算部115とビームフォーマ部116とに入力する。
【0015】ウエイト演算部115は、加算器114ー
1〜114ーkの出力信号を基に、アレーアンテナ素子
の設置間隔によって生ずるビームフォーマ部116への
入力信号の位相回転ずれを補正するための、到来方向推
定に基づく重み係数ah (h=1、2、…k)(以下、
到来方向推定係数と称す)を算出し、ビームフォーマ部
116にその複素共役をah * を入力する。
【0016】ここで、到来方向推定係数の算出方法につ
いて簡単に説明する。
【0017】シンボルをn、アレーアンテナの配置間隔
をdとし(例として一直線上にアレーアンテナ素子が等
間隔dで配置されるいるものとし)、送信信号をs
(n)、伝搬特性をξ(n)とする。
【0018】逆拡散処理後の受信信号をそれぞれ、x1
(n)〜xk (n)と表すこととすると、 xh (n)=ξ(n)s(n)exp(j(h−1)
Φ) Φ=(2π/ λ)dsinθ 但し、h=1, 2, …, k(以下同様)、 λはキャリアの波長、 θは図4に示すようにアレーアンテナ素子における受信
信号の到来角 と表される(尚、シンボルレート、伝搬路の変動に比べ
て到来方向の変化は大きくないものとする)。
【0019】しかし、受信信号xh (n)には、各部材
からの熱雑音が含まれるとともに、干渉波が強くなる
と、干渉成分も無視できなくなるので、xh (n)をこ
れらの影響を考慮して、更に厳密に記述すると、x
h (n)=ξ(n)s(n)exp(j(h−1)Φ)
+Ih (n)+Nhh (n)は干渉成分、Nh は雑音
成分を表し、以下それらを含む項をそれぞれ干渉項、雑
音項と称すこととする。
【0020】ウエイト演算部115は、入力された受信
信号xh (n)を用いて、以下の演算により到来方向推
定係数ah を算出する。
【0021】即ち、
【0022】
【数式1】
【0023】ここで、A1 〜Ak-1 は、干渉項及び雑音
項が無視できる場合には、1となるが、干渉項及び雑音
項の影響により、必ずしも1とはならないのでah の振
幅成分として表現している。また、Φ^は干渉項及び雑
音項の影響により、必ずしもΦと一致しないために^を
付し、推定値であることを明示した。
【0024】従って、ビームフォーマ部116は、加算
器114ー1〜114ーkからの信号それぞれに到来方
向推定係数ah の複素共役ah * を乗算し、更にそれら
の信号を加算し、y(n)を出力する。
【0025】即ち、
【0026】
【数式2】
【0027】を出力する。
【0028】ここで、A1 =A2 =…=Ak-1 =1とみ
なすと、ah * =exp(j(1−h)Φ^)であるか
ら、
【0029】
【数式3】
【0030】従って、この到来方向推定係数の乗算、加
算によってアレーアンテナのビームは希望波の到来方向
に向けられることとなる。
【0031】かくしてビームフォーマ部116において
ビームフォーミング(乗算、加算)された信号y(n)
は、伝搬路推定部117及び乗算器118に入力され
る。
【0032】ここで、伝搬路推定部117の処理につい
て説明する。
【0033】伝搬路推定部117は、パイロット信号等
の既知の信号P(n)(=s* (n))をy(n)に乗
算し、やはり既知である1/ |s(n)|2 を更に乗算
することにより、伝搬特性ξ(n)を算出する。
【0034】即ち、
【0035】
【数式4】
【0036】を算出する。
【0037】ここで、干渉Ih (n)、雑音Nh がアン
テナ間、時間で平均をとって、十分無視できる程度にそ
の振幅成分が小さい場合には、
【0038】
【数式5】
【0039】となる。
【0040】又、伝搬路推定部117は更に、kξ
(n)の平均値をとり、平均伝搬特性kξ^(n)を算
出し、この平均伝搬特性の複素共役役kξ^* (n)を
2 で割ったものを乗算器118に入力する。
【0041】乗算器118は、y(n)とξ^* (n)
/ kを乗算し、出力z(n)を得る。
【0042】即ち、
【0043】
【数式6】
【0044】を得る。
【0045】RAKE合成部119は、反射等により伝
搬経路が複数となることを想定して設けられた他の逆拡
散処理部の出力を伝送経路の相違によって生ずる遅延時
間の相違を無くすように遅延調整を行なってから合成
(最大比合成)し、Z(n)を出力する。
【0046】即ち、
【0047】
【数式7】
【0048】を出力する。この時、伝搬特性を表す|ξ
i ^(n)|2 が送信信号s(n)の係数としてかかっ
ているので、RAKE合成部119においては、パスご
との信頼度に応じた合成(最大比合成)を行なうことが
できる。
【0049】ここで、伝搬特性を表すξi (n)の大き
がパスごとの信頼度を示すのは、x h (n)=ξ(n)
s(n)exp(j(h−1)Φ)+Ih (n)+Nh
と表されるように、ξの大きさが大きいほど、信号「s
(n)」に対する干渉成分と雑音成分「Ih (n)+N
h 」との比である信号対干渉(雑音含む)比が高いこと
を意味し、そのパスを介して受信した信号の信頼度が高
いといえるからである。
【0050】さて、RAKE合成部119の出力信号
は、判定部120により閾値と比較されデータの仮判定
が行われる。再拡散処理部112ー1は、判定部120
の判定出力信号に伝搬路推定部117からの平均伝搬特
性ξ^(n)を乗算器121において乗算する。
【0051】また、乗算器122ー1〜122ーkは、
アレーアンテナ素子相当数(K個)に分岐された乗算器
121からの出力信号をウエイト演算部115からの到
来方向推定係数ah と乗算する。
【0052】乗算処理を施された信号は、それぞれシン
ボルレプリカSB’11〜SB’1kとして、次のステージ
に送出される(パス対応に設けられた他の再拡散処理部
で生成されたシンボルレプリカSB’21 〜SB’
2k 、…、SB’p1〜SB’pkも同様に次のステージに
送出される)。
【0053】又、加算器123ー1〜123ーkは、こ
のステージのシンボルレプリカSB’11〜SB’1kと前
ステージのシンボルレプリカSB11〜SB1kとの差分を
出力し、再拡散部124ー1〜124ーkにより拡散コ
ードで再拡散する。
【0054】アレーアンテナ素子対応に設けられた合成
部125ー1〜125ーkは、パス対応の再拡散信号を
加算して干渉レプリカD’11〜D’1kを出力する(尚、
干渉レプリカD’11〜D’1kはそれぞれ加算器104ー
1〜104ーk(106ー1〜106ーk)に入力され
る)。
【0055】最終ステージのアレーアンテナ受信機10
7ー1〜107ーLは、干渉レプリカ生成ユニット10
3の再拡散処理部112ー1〜112ーpを省略し、復
調器を設けた構成に相当し、復調出力信号は、基地局に
接続したネットワーク(図示せず)に送出される。
【0056】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにアレーア
ンテナを用いた干渉キャンセラ装置が提案されている
が、そのウエイト演算方法は、到来方向推定に基づくも
のである。
【0057】しかし、到来方向推定に基づくウエイト演
算を行なう方法は、一般的な移動通信環境においては必
ずしも最適なビーム形成を行なっているとは限らないと
いう問題がある。
【0058】これについて簡単に説明する。
【0059】スペクトラム拡散信号を送信する移動局が
無線基地局のカバーエリア内に一様に分布しており、か
つ、無線基地局において受信される全ての移動局から信
号レベルが等しい場合には、1つの移動局に対する他の
移動局の干渉電力は全て等しくなる。このとき、干渉信
号は空間的に一様であり、白色雑音と等価とみなすこと
ができる。このような場合には、到来方向推定に基づく
ウエイト演算を行なって、アレーアンテナのビームを希
望波の到来方向に向ける(ビームステアリングを行な
う)ことにより、図6のようなビームパターンが形成さ
れ、最適なビーム形成がなされることとなる。
【0060】しかし、移動局が無線基地局のカバーエリ
ア内の一部に偏って分布したり、各移動局からの受信電
界強度にばらつきがあるときには、他の移動局からの干
渉は空間的に非一様となる。
【0061】このような状況におけるビーム形成につい
て図7を用いて説明する。図7は、希望波から60度離
れた方向から強い干渉波が到来している場合においてM
MSE規範に基づくLMS「least mean square 」、R
LS「recursive least square」、SMI「sample mat
rix inversion 」等の最適化アルゴリズムを用いた場合
のビーム形成を示す。
【0062】到来方向推定に基づくビームステアリング
によっては、図6のように希望波の発せられる方向にア
レーアンテナのビームが向けられることとなり、サイド
ロープにより干渉波の影響を強く受けることとなる。即
ち、このような状況においては、伝搬特性ξ(n)を算
出する際に、(式1)における干渉項
【0063】
【数式8】
【0064】を無視することができなくなり、(式2)
のようにkξ(n)に近似することができなくなり、伝
搬路推定部117における伝搬特性ξ(n)の算出に誤
差が強く現れることとなる。よって、データ判定精度が
劣化してしまう。
【0065】一方、MMSE規範に基づくLMS、RL
S、SMI等の最適化アルゴリズムを用い、出力信号の
信号対干渉(雑音含む)比を最大にすることで最適なビ
ームを得ることができる。
【0066】即ち、これらのアルゴリズムの適用により
図7に示すように、強い干渉波の存在する方向にヌルポ
イントを形成し、干渉の影響を抑え、空間的に非一様な
環境においても伝搬特性ξ(n)の算出を適切に行うこ
とが可能となり、データ判定精度が維持されるのであ
る。
【0067】しかし、MMSE規範に基づくアルゴリズ
ムを適用して信号対干渉(雑音含む)比を高めるために
は、パス対応に設けられた各ビームフォーマ部におい
て、その出力信号を全て参照信号(PILOT信号等の
既知信号)に近づけるようなウエイト値の乗算を行なう
必要があり、結果的にビームフォーマ部の出力レベルが
均一化され、前述RAKE合成部での最大比合成が行な
えなくなってしまうという問題がある。
【0068】そこで、本発明は、MMSE規範に基づく
アルゴリズムを適用して信号対干渉(雑音含む)比を高
めるとともに、パスの信頼性を表すξ(n)の情報を回
復することにより、RAKE合成部における最大比合成
を実現し、より精度の高い干渉レプリカ、シンボルレプ
リカを生成することを目的とし、ひいては強い干渉波が
存在するときにも十分な受信特性の維持を図ることを目
的とする。
【0069】
【課題を解決するための手段】本発明においては、アレ
ーアンテナを介して受信したスペクトラム拡散信号を逆
拡散する複数の逆拡散部と、MMSEに基づくウエイト
値の複素共役を該逆拡散後の信号のそれぞれに乗算する
複数の乗算器を備えた第1の乗算手段と、該乗算後の信
号の加算を行なう加算器と、該加算後の信号に規格化係
数を乗算する第2の乗算手段と、該第2の乗算手段の出
力信号及び参照信号を用いて略伝搬特性の大きさの2乗
を係数とする送信信号を得る伝搬路推定手段と、前記複
数の逆拡散部の出力信号、前記加算器の出力信号及び参
照信号を用いて前記MMSEに基づくウエイト値の複素
共役を算出するMMSEウエイト演算部と、前記複数の
逆拡散部の出力信号を用いて、前記到来方向推定に基づ
く到来方向推定係数を算出する到来方向推定係数演算部
と、該MMSEに基づくウエイト値の複素共役と該到来
方向推定に基づく到来方向推定係数を用いて所定の演算
により前記規格化係数を算出する規格化係数演算部と、
を含む複数の逆拡散処理部と、該複数の逆拡散処理部か
らの出力信号を用いて最大比合成を行なう最大比合成部
と、該最大比合成後の信号を用いてデータ判定を行なう
データ判定部と、該データ判定後の信号を用いてシンボ
ルレプリカ及び干渉レプリカを生成する複数の再拡散処
理部と、を含むことを特徴とする干渉レプリカ生成ユニ
ットを用いた。
【0070】又、本発明においては、前ステージからの
誤差信号を逆拡散する複数の逆拡散部と、該逆拡散後の
信号と前ステージからのシンボルレプリカとの加算を行
なう複数の加算器を備えた第1の加算手段と、MMSE
に基づくウエイト値の複素共役を該第1の加算手段の出
力信号に乗算する複数の乗算器を備えた第1の乗算手段
と、該乗算後の信号の加算を行なう第2の加算手段と、
該第2の加算手段の出力信号に規格化係数を乗算する第
2の乗算手段と、該第2の乗算手段の出力信号及び参照
信号を用いて略伝搬特性の大きさの2乗を係数とする送
信信号を得る伝搬路推定手段と、前記第1の加算手段の
出力信号、前記第2の加算手段の出力信号及び参照信号
を用いて前記MMSEに基づくウエイト値の複素共役を
算出するMMSEウエイト演算部と、前記第1の加算手
段の出力信号を用いて、前記到来方向推定に基づく到来
方向推定係数を算出する到来方向推定係数演算部と、該
MMSEに基づくウエイト値の複素共役と該到来方向推
定に基づく到来方向推定係数を用いて所定の演算により
前記規格化係数を算出する規格化係数演算部と、を含む
複数の逆拡散処理部と、該複数の逆拡散処理部からの出
力信号を用いて最大比合成を行なう最大比合成部と、該
最大比合成後の信号を用いてデータ判定を行なうデータ
判定部と、該データ判定後の信号を用いてシンボルレプ
リカ及び干渉レプリカを生成する複数の再拡散処理部
と、を含むことを特徴とする干渉レプリカ生成ユニット
を用いた。
【0071】又、本発明においては、前記干渉レプリカ
生成ユニットにおいて、前記規格化係数演算部が行なう
前記所定の演算は、前記MMSEに基づくウエイト値の
複素共役と、対応する前記到来方向推定係数を規格化し
たものとの乗算を行ってから和をとったものの逆数を求
める演算であることを特徴とする干渉レプリカ生成ユニ
ットを用いた。
【0072】又、本発明においては、前記干渉レプリカ
生成ユニットにおいて、前記参照信号は、既知信号であ
ることを特徴とする干渉レプリカ生成ユニットを用い
た。
【0073】又、本発明においては、アレーアンテナを
介して受信したスペクトラム拡散信号を逆拡散する複数
の逆拡散部と、MMSEに基づくウエイト値の複素共役
を該逆拡散後の信号のそれぞれに乗算する複数の乗算器
を備えた第1の乗算手段と、該乗算後の信号の加算を行
なう加算器と、該加算後の信号に規格化係数を乗算する
第2の乗算手段と、該第2の乗算手段の出力信号及び参
照信号を用いて伝搬特性の推定値を算出し、その複素共
役を該第2の乗算手段の出力信号に乗算することによ
り、略伝搬特性の大きさの2乗を係数とする送信信号を
得る伝搬路推定手段と、前記複数の逆拡散部の出力信
号、前記加算器の出力信号及び参照信号を用いて前記M
MSEに基づくウエイト値の複素共役を算出するMMS
Eウエイト演算部と、前記複数の逆拡散部の出力信号を
用いて、規格化した到来方向推定に基づく到来方向推定
係数を算出する到来方向推定係数演算部と、該MMSE
に基づくウエイト値の複素共役と該規格化した到来方向
推定に基づく到来方向推定係数を用いて所定の演算によ
り前記規格化係数を算出する規格化係数演算部と、を含
む2以上のパス対応に設けられた複数の逆拡散処理部
と、該複数の逆拡散処理部からの出力信号を用いて最大
比合成を行なう最大比合成部と、該最大比合成後の信号
を用いてデータ判定を行なうデータ判定部と、該データ
判定後の信号を入力とし、前記伝搬路推定手段において
算出した伝搬特性の推定値を乗算する第3の乗算手段
と、該乗算後の信号に前記規格化した到来方向推定係数
を乗算することによりシンボルレプリカを生成する複数
の乗算器を備えた第4の乗算手段と、を含む2以上のパ
ス対応に設けられた複数の再拡散処理部と、を含むこと
を特徴とする干渉レプリカ生成ユニットを用いた。
【0074】又、本発明においては、アレーアンテナを
介して受信したスペクトラム拡散信号を逆拡散する複数
の逆拡散部と、MMSEに基づくウエイト値の複素共役
を該逆拡散後の信号のそれぞれに乗算する複数の乗算器
を備えた第1の乗算手段と、該乗算後の信号の加算を行
なう加算器と、該加算後の信号に該MMSEに基づくウ
エイト値の複素共役と到来方向推定に基づく到来方向推
定係数と参照信号を用いて所定の演算を施すことにより
略伝搬特性の2乗を係数とする送信信号を得る伝搬特性
回復手段と、前記複数の逆拡散部の出力信号、前記加算
器の出力信号及び参照信号を用いて前記MMSEに基づ
くウエイト値の複素共役を算出するMMSEウエイト演
算部と、前記複数の逆拡散部の出力信号を用いて、前記
到来方向推定に基づく到来方向推定係数を算出する到来
方向推定係数演算部と、を含む複数の逆拡散処理部と、
該複数の逆拡散処理部からの出力信号を用いて最大比合
成を行なう最大比合成部と、該最大比合成後の信号を用
いてデータ判定を行なうデータ判定部と、該データ判定
後の信号を用いてシンボルレプリカ及び干渉レプリカを
生成する複数の再拡散処理部と、を含むことを特徴とす
る干渉レプリカ生成ユニットを用いた。
【0075】本発明にかかる干渉レプリカ生成ユニット
においては、MMSEに基づくウエイト値の乗算後に加
算された信号に対して規格化係数の乗算を行なうので、
伝搬路推定手段に入力される信号は伝搬特性を係数とす
る受信信号となり、伝搬路推定手段は、参照信号を用い
て略伝搬特性の大きさの2乗に等しい係数がかかった送
信信号を得ることができ、最大比合成が実現される。
【0076】又、本発明にかかる干渉レプリカ生成ユニ
ットにおいては、規格化係数演算部が規格化係数の演算
を行なう際に、規格化された到来方向推定係数を用いる
ので、伝搬路推定手段に入力される信号は、伝搬特性を
係数とする送信信号に更に近づけられることとなる。
【0077】又、本発明にかかる干渉レプリカ生成ユニ
ットにおいては、伝搬路推定手段及びMMSEウエイト
演算部において、参照信号として既知信号を用い、より
精度の高いMMSEに基づくウエイト値の算出、伝搬路
推定を行なう。
【0078】又、本発明にかかる干渉レプリカ生成ユニ
ットにおいては、MMSEの基づくウエイト値の算出及
びシンボルレプリカの生成のための乗算において、双方
とも、規格化された到来方向推定係数を用いるので、更
に精度の高いシンボルレプリカ及び干渉レプリカが生成
される。
【0079】又、本発明にかかかる干渉キャンセラ装置
においては、伝搬特性回復手段によってMMSEに基づ
くウエイト値の乗算によって失われた伝搬特性情報を、
回復させるので、最大比合成が可能となる。
【0080】
【発明の実施の形態】本発明にかかるアレーアンテナを
用いた干渉キャンセラ装置について説明する。尚、当該
干渉キャンセラ装置を基地局の受信部に適用する場合を
考える。
【0081】図1は本発明にかかるアレーアンテナを用
いた干渉キャンセラ装置を表し、図4と同一の符号を付
しているものは同一の部材を表す。干渉レプリカ生成ユ
ニット103’ー11〜103’ー1L、103’ー2
1〜103’ー2L、アレーアンテナ受信機107’ー
1〜107’ーLは、干渉レプリカ生成ユニット103
ー11〜103ー1L、103ー21〜103ー2L、
アレーアンテナ受信機107ー1〜107ーLに対応す
るものであるが、構成を異にするため’を付している。
従って、従来技術と異なる干渉レプリカ生成ユニットの
動作について詳述し、他の動作については従来技術の説
明を持って省略する。尚、アレーアンテナ受信機10
7’ー1〜107’ーLは干渉レプリカ生成ユニット1
03’ー11〜103’ー1L、103’ー21〜10
3’ー2Lの構成と類似するものであるので、後に簡単
に説明する。
【0082】図2は本発明にかかる干渉レプリカ生成ユ
ニットを示す。図において、103’は、図1における
各ステージの干渉レプリカ生成ユニット、111’ー1
〜111’ーpは逆拡散処理部、112’ー1〜pは再
拡散処理部、113’ー1〜113’ーkはアレーアン
テナ素子対応に設けられた逆拡散部、114’ー1〜1
14’ーkは加算器、115’はウエイト演算を行なう
ウエイト演算部、116’はビームフォーマ部、11
7’は伝搬路推定部、118’は乗算器、119’はR
AKE合成部、120’はデータ判定部、121’は乗
算器、122’ー1〜122’ーkは乗算器、123’
ー1〜123’ーkは加算器、124’ー1〜124’
ーkは再拡散部、125’ー1〜125’ーkは合成部
を示す。
【0083】尚、加算器114’ー1〜114’ーkは
第1の加算手段、乗算器121’は第3の乗算手段、乗
算器122’ー1〜122’ーkは第4の乗算手段、伝
搬路推定部117’及び乗算器118’を伝搬路推定手
段として用い、RAKE合成部119’を最大比合成部
として用いた。
【0084】移動局から送信されたスペクトラム拡散信
号は、アレーアンテナ素子101ー1〜101ーkによ
って受信され、所定の復調、AD変換処理等の受信処理
が施され(部材は特に図示していない)第1ステージに
入力される。
【0085】さて、当該干渉レプリカ生成ユニットが第
1ステージのものであれば、図1のアレーアンテナ素子
101ー1〜101ーkで受信されたスペクトラム拡散
信号がそれぞれ(複数のパス対応に設けられた)逆拡散
処理部111’ー1〜111’ーpの全てに入力され
る。又、当該干渉レプリカ装置が第2ステージ以降のも
のであれば、前ステージからの誤差信号e1 〜ek が、
それぞれ逆拡散処理部111’ー1〜111’ーpの全
てに入力される。
【0086】更に、当該干渉レプリカ生成ユニットが第
2ステージ以降のものであれば、前ステージからのシン
ボルレプリカSB11〜SB1k、SB21〜SB2k、…、S
p1〜SBpkも逆拡散処理部111’ー1〜111’ー
pにそれぞれ入力される。
【0087】逆拡散処理部111’ー1〜111’ーp
の基本動作、構成は同様であるから、ここでは、逆拡散
処理部111’ー1について説明することにする。
【0088】さて、逆拡散処理部111’ー1の逆拡散
部113’ー1〜113’ーkに入力されたスペクトラ
ム拡散信号又は前ステージの誤差信号e1 〜ek は、
(図示してはいない)拡散コード発生部からの拡散コー
ドを用いて逆拡散処理が施される。
【0089】そして、逆拡散処理を施された信号は、当
該干渉レプリカ生成ユニットが第1ステージのものであ
れば、ビームフォーマ部116’にそのまま入力され、
当該干渉レプリカユニットが第2ステージ以降のもので
あれば、加算器114’ー1〜114’ーkにおいて、
前ステージからのシンボルレプリカSB11〜SB1kとの
加算処理が行われてから、ビームフォーマ部116’に
入力される。
【0090】ビームフォーマ部116’は、前記入力信
号それぞれに対してウエイト演算部115’からのウエ
イト値を用いた重みづけ処理を施し(乗算を行い)、更
にそれらを加算してから、パスごとの信頼性を保つ為に
加算後の信号に対してウエイト演算部115’から与え
られる規格化係数を乗算する。
【0091】一方、ウエイト演算部115’は前記ビー
ムフォーマ部116’への入力信号を分岐したものと、
別途入力される参照信号(PILOT信号等の既知信
号)を用いて、ビームフォーマ部116’の規格化係数
乗算前の加算信号の信号対干渉比(雑音含む)が最大と
なるようなMMSEウエイト値をMMSE規範に基づく
アルゴリズムに従って算出し、その複素共役をビームフ
ォーマ部116’に与える。
【0092】ここで、ビームフォーマ部116’、ウエ
イト演算部115’の構成、動作について更に詳しく説
明する。
【0093】図3は、ビームフォーマ部116’、ウエ
イト演算部115’の構成を表す。
【0094】尚、116’ー11〜116’ー1kは乗
算器、115’ー1はMMSEウエイト演算部、11
5’ー2は到来方向推定係数演算部、115’ー3は規
格化係数演算部、116’ー20は加算器、116’ー
30は乗算器を表す。
【0095】ここで、乗算器116’ー11〜116’
ー1kは第1の乗算手段、加算器116’ー20は第2
の加算手段、乗算器116’ー30は第2の乗算手段、
規格化係数演算部115’ー3、乗算器116’ー3
0、伝搬路推定部117’及び乗算器118’を伝搬特
性回復手段の1例として用いた。
【0096】MMSEウエイト演算部115’ー1は、
ビームフォーマ部116’への入力信号を分岐したもの
及び参照信号P(n)を用いて、加算器116’ー20
の出力信号y(n)が参照信号に近づくように、ビーム
フォーマ部116’への入力信号のそれぞれについて乗
算すべきウエイト値をMMSE規範に基づくアルゴリズ
ムに従って演算する(以下当該ウエイト値をMMSEウ
エイト値と称す)。
【0097】MMSE規範に基づくアルゴリズムには、
例えば、LMS「least mean square 」、RLS「recu
rsive least square」、SMI「sample matrix invers
ion」等があり、本実施例においては、1例としてLM
Sを適用することとする。もちろん、加算器116’ー
20の出力信号が参照信号に近づくように(即ち加算器
116’ー20の出力信号の信号対干渉(雑音含む)比
が高められるように)、ビームフォーマ部116’への
入力信号のそれぞれについて乗算すべきウエイト値を算
出する他のアルゴリズムの適用も可能である。
【0098】さて、到来方向推定係数演算部115’ー
2は、アレーアンテナ素子の設置間隔によって生ずるビ
ームフォーマ部116’への入力信号の位相回転ずれか
ら、到来方向推定に基づく重み係数(到来方向推定係
数)を算出し、規格化係数演算部115’ー3に入力す
る。
【0099】規格化係数演算部115’ー3は、MMS
Eウエイト値及び到来方向推定係数から、乗算器11
6’ー11〜116’ー1kにおいてMMSEウエイト
値を乗算したことにより、失われたパスの信頼性を表す
伝搬特性ξ(n)を回復するための規格化係数を算出
し、乗算器116’ー30に入力する。
【0100】乗算器116’ー11〜116’ー1kは
入力信号それぞれについて、MMSEウエイト値の複素
共役との乗算を行い、加算器116’ー20はその乗算
出力を加算する。
【0101】加算後の信号は、更に、乗算器116’ー
30において、規格化係数演算部115’ー3からの規
格化係数と乗算され、ビームフォーマ部116’の出力
信号として出力されることとなる。
【0102】このビームフォーマ部116’の乗算器1
16’ー11〜116’ー1kにおいて乗算を行なうM
MSEウエイト値の複素共役を、加算器116’ー20
の出力信号が参照信号に近づくように変動させることに
より、加算器116’ー20の出力信号の信号対干渉
(雑音含む)比は高められ、前述した空間的に非一様な
状況においても干渉波の影響を抑えることができる。
【0103】図2の説明に戻るが、ビームフォーマ部1
16’においてビームフォーミング(乗算、加算等の一
連の処理による信号形成)がなされた信号は、伝搬路推
定部117’及び乗算器118’のそれぞれに入力され
る。
【0104】ここで、伝搬路推定部117’に入力され
る信号は、前述の従来技術と同様に平均伝搬特性ξ^
(n)及びその複素共役ξ^* (n)を算出し、ξ^*
(n)を乗算器118’に与える。
【0105】乗算器118’においては、ビームフォー
マ116’の出力信号と伝搬路推定部117’からの平
均伝搬特性の複素共役ξ^* (n)との乗算を行い、R
AKE合成部119’に与える。この乗算処理により、
パスの信頼度を表す|ξ(n)|2 が送信信号の係数と
して現れているので、RAKE合成部119’は、逆拡
散処理部111’ー1及び同様にパスの信頼度が回復さ
れた他の逆拡散処理部111’ー2〜111’ーpから
の出力信号を伝搬経路(パス)に依存する遅延時間の相
違を無くすように遅延調整を行なった後に最大比合成す
ることができる。
【0106】RAKE合成部119’からの出力信号
は、データ判定部120’により閾値と比較されデータ
の仮判定が行なわれ、その判定後の出力信号は、再拡散
処理部112’ー1〜112’ーpに入力される。
【0107】再拡散処理部の基本動作、構成は同様であ
るから、再拡散処理部112’ー1の動作について説明
する。
【0108】データ判定部120’からの信号は、乗算
器121’において、伝搬路推定部117’からの平均
伝搬特性ξ^(n)と乗算される。
【0109】乗算器121’の出力信号は、乗算器12
2’ー1〜122’ーkに入力され、ウエイト演算部1
15’の到来方向推定係数演算部115’ー2からの到
来方向推定係数と乗算され、その乗算出力は、シンボル
レプリカSB’11〜SB’1kとして後段のステージに与
えられる(拡散処理部112’ー2〜112’ーpから
も同様に、シンボルレプリカSB’21〜SB’2k、…、
SB’p1〜SB’pkが後段のステージの対応する干渉レ
プリカ生成ユニット等に与えられる)。
【0110】乗算器122’ー1〜122’ーkの出力
信号は、加算器123’ー1〜123’ーkにも入力さ
れ、前ステージで生成されたシンボルレプリカSB11
SB 1kとの差分(SB’11−SB11、SB’12−S
12、…、SB’1k−SB1k)が出力される。
【0111】再拡散部124’ー1〜124’ーkは、
その差分に対し、図示していない拡散コード発生部から
与えられた拡散コードを用いて、再拡散処理を施す。
【0112】合成部125’ー1〜125’ーkは、パ
スごとの再拡散信号を加算して、(誤差信号e’1
e’k を得る為の)干渉レプリカD’11〜D’1kを出力
する。
【0113】最終ステージのアレーアンテナ受信機10
7’ー1〜107’ーLは、干渉レプリカ生成ユニット
103’の再拡散処理部112’を省略し、復調器を設
けた構成に相当し、復調出力信号は、基地局に接続した
ネットワーク(図示せず)に送出する。
【0114】以上が本発明にかかる干渉レプリカ生成ユ
ニットに関する主な動作であるが、以下数式を用いて上
記動作について説明を行なう。尚、シンボルをn、アレ
ーアンテナの配置間隔をdとし(例として一直線上にア
レーアンテナ素子が等間隔dで配置されるいるものと
し)、送信信号をs(n)、伝搬特性をξ(n)とす
る。
【0115】ここで、逆拡散処理部111’ー1のビー
ムフォーマ部116’に入力される逆拡散部113’ー
1〜113’ーkからの逆拡散処理後の受信信号(又は
前ステージからの誤差信号を逆拡散したものと前ステー
ジからのシンボルレプリカを加算して得られる信号)を
それぞれ、x1 (n)〜xk (n)と表すこととする
と、 xh (n)=ξ(n)s(n)exp(j(h−1)
Φ) Φ=(2π/ λ)dsinθ 但し、h=1, 2, …, k(以下同様)、 λはキャリアの波長、 θは図1に示すようにアレーアンテナ素子における受信
信号の到来角と表される(尚、シンボルレート、伝搬路
の変動に比べて到来方向の変化は大きくないものとす
る)。
【0116】しかし、受信信号xh (n)には、各部材
からの熱雑音が含まれるとともに、干渉波が強くなる
と、干渉成分も無視できなくなるので、xh (n)をこ
れらの影響を考慮して、更に厳密に記述すると、 xh (n)=ξ(n)s(n)exp(j(h−1)
Φ)+Ih (n)+Nhh (n)は干渉成分、Nh は雑音成分を表し、以下そ
れぞれ干渉項、雑音項と称すこととする。
【0117】さて、MMSEウエイト演算部115’ー
1が行なう演算について説明する。尚、ここでは、MM
SE規範に基づくアルゴリズムの1例として、LMSを
適用する場合の演算について説明する。
【0118】前述のようにMMSEウエイト演算部11
5’ー1には、受信信号x1 (n)〜xk (n)、加算
器116’ー20の出力信号、参照信号(PILOT信
号等の既知信号であり、P(n)(=s(n))が入力
される。MMSEウエイト演算部115’ー1は、MM
SEウエイト値w1 (n)〜wk (n)を次のアルゴリ
ズム(LMS)に従って算出する。
【0119】wh (n+1)=wh (n)+μ(P
(n)−y(n))* h (n) ここで、y(n)は加算器116’ー20の出力信号で
あり、
【0120】
【数式9】
【0121】で表される。また、μは定数を表し、μ及
び初期値wh (0)は設計により適当に設定すればよ
い。
【0122】さてこのLMSアルゴリズムでは、MMS
Eウエイト値wh (n)は、y(n)がP(n)(=s
(n))に近づくように制御され、y(n)=P(n)
(=s(n))となる時にwh (n)は安定する。
【0123】従って、強い干渉波が存在する場合にも、
MMSEウエイト値wh (n)の変動によって、
【0124】
【数式10】
【0125】における干渉項、
【0126】
【数式11】
【0127】は抑え込まれ、y(n)の信号対干渉(雑
音含む)比が高く維持することができる(尚、初期値w
h (0)として、到来方向推定係数演算部115’ー2
からの到来方向推定係数を用いる(wh (0)=ah
する)ことにより、wh (n)を高速に安定化させるこ
とができる)。
【0128】そして、パス対応に設けられた他の逆拡散
処理部111’ー2〜111’ーpにおいても同様に参
照信号P(n)(=s(n))が入力され、ビームフォ
ーマ部内の加算器の出力信号を参照信号P(n)(=s
(n))に等しくするようにMMSEウエイト値の複素
共役の乗算処理が施され、信号対干渉(雑音含む)比が
高められることとなる。
【0129】ところが、MMSEウエイト値の複素共役
の乗算により、各パスの出力レベルは全て参照信号P
(n)(=s(n))に近づけられることとなるため、
各パスの信頼度を表す伝搬特性ξ(n)の情報が失われ
てしまうこととなる。
【0130】そこで、本発明においては、規格化係数演
算部115’ー3において、MMSEウエイト演算部1
15’ー1及び到来方向推定係数演算部115’ー2か
らのMMSEウエイト値及び到来方向推定係数を用いて
規格化係数を算出し、加算器116’ー20の出力信号
に乗算することにより、高められた信号対干渉(雑音含
む)比を維持しつつ、パスの信頼度情報(ξ(n))の
回復を行なうこととした。
【0131】規格化係数の算出方法を説明する前に、そ
の算出に用いる到来方向推定係数の算出方法について説
明する(尚、MMSEウエイト値の算出方法は既に説明
している)。
【0132】到来方向推定係数演算部115’ー2は、
入力された受信信号xh (n)を用いて、以下の演算に
より到来方向推定係数ah を算出する。
【0133】即ち、
【0134】
【数式12】
【0135】ここで、A1 〜Ak-1 は、干渉項及び雑音
項が無視できる場合には、1となるが、干渉項及び雑音
項の影響により、必ずしも1とはならないのでah の振
幅成分として表現している。また、Φ^は干渉項及び雑
音項の影響により、必ずしもΦと一致しないために^を
付し、推定値であることを明示した。
【0136】さて、規格化係数演算部115’ー3は、
MMSEウエイト演算部からのMMSEウエイト値の複
素共役wh * (n)及び到来方向推定係数ah を用い
て、規格化係数f(n)を次式に従って算出する。
【0137】
【数式13】
【0138】ここで、ah /|ah |とし、到来方向推
定係数を規格化したのは、 ah =Ah-1 exp(j(h−1)Φ^) における振幅成分Ah-1 は必ずしも1とはならないの
で、規格化を行い、その振幅を1とすることにより、受
信信号xh (n)=ξ(n)s(n)exp(j(h−
1)Φ)のexp(j(h−1)Φ)にできるだけ近づ
けるためである。乗算器116’ー30は、y(n)と
f(n)を乗算し、z(n)を出力する。即ち、
【0139】
【数式14】
【0140】を出力する。但し、ここで、
【0141】
【数式15】
【0142】であるから、この出力z(n)は、
【0143】
【数式16】
【0144】と表される。
【0145】これにより、信頼度を表すξ(n)が再び
s(n)の係数として現れるととも、y(n)全体にf
(n)を乗算しているため、MMSEウエイト値の複素
共役wh * (n)の乗算により高められたy(n)の信
号対干渉(雑音)比は維持されたままとなっている。
【0146】伝搬路推定部117’は、z(n)が入力
されると、送信信号s(n)のうち既知信号(PILO
T信号等)P(n)(=s(n))の複素共役をz
(n)に乗算し、ξ(n)|s(n)|2 を得て、やは
り既知である1/ |s(n)|2をこれに乗算すること
によりξ(n)を求める。ここでは、ξ(n)の値を、
信頼度を高めるために時間的に平均し、平均伝搬特性ξ
^(n)として求め、乗算器118’にその複素共役ξ
* (n)を与える。
【0147】従って、乗算器118’の出力z1 (n)
は、
【0148】
【数式17】
【0149】となる。
【0150】RAKE合成部119’は、この乗算器1
18’の出力z1 (n)及び逆拡散処理部111’ー2
〜111’ーpで同様に生成した信号(z2 (n)〜z
p (n))に対して、それぞれパスごとの遅延時間の調
整を行ない、それらの加算を行なう。
【0151】即ち、i=1、2、…、pとし、遅延調整
後の第iパス目の出力信号をzi (n)=|ξi
(n)|2 s(n)とすると、RAKE合成部119’
の出力Z(n)は、
【0152】
【数式18】
【0153】となる。ここで、各パスの信号には、s
(n)の係数として|ξi ^(n)|2があるので、パ
スの信頼度に応じた合成(最大比合成)を行なうことが
できる。
【0154】データ判定部120’は、Z(n)に基づ
いてデータ判定を行ない、s^(n)を出力する。尚、
理想的にはs^(n)=s(n)となるが、判定誤りを
考慮してs^(n)として表現する。
【0155】さて、データ判定後の信号は、再拡散処理
部112’ー1〜112’ーpのそれぞれに入力され
る。ここで、再拡散処理部112’ー1に入力された信
号は、乗算器121’ー1〜121’ーkによって、伝
搬路推定部117’からの平均伝搬特性ξ^(n)と乗
算され、ξ^(n)s^(n)が得られる。
【0156】乗算器122’ー1は、到来方向推定係数
演算部115’ー2からの到来方向推定係数ah とξ^
(n)s^(n)との乗算を行なう。
【0157】即ち、乗算結果をSB’1h(n)とする
と、 SB’1h(n)=ξ^(n)s^(n)ah ここで、
【0158】
【数式19】
【0159】であるから、
【0160】
【数式20】
【0161】と表される。
【0162】これは受信信号xh (n)=ξ(n)s
(n)exp(j(h−1)Φ)について伝搬路、デー
タ、到来方向を推定した各アンテナのシンボルレプリカ
に相当することが分かる。
【0163】他のパスについても再拡散処理部112’
ー2〜112’ーpから同様にシンボルレプリカSB’
2h(n)〜SB’ph(n)が同様に得られ、各シンボル
レプリカは、後段のステージに引き渡される。
【0164】尚、乗算器122’ー1〜122’ーkに
おいて、到来方向推定係数a1 〜a h をそのまま乗算し
たが、前述のように、
【0165】
【数式21】
【0166】のごとく規格化したものを乗算することに
より、更に精度の良い干渉レプリカの生成が可能であ
る。又、この時、到来方向推定係数演算部115’は、
到来方向推定係数a1 〜ah を規格化してから規格化係
数演算部115’ー3及び乗算器122’ー1〜12
2’ーkに与えることにより、簡易な回路構成とするこ
とができる。但し、その際規格化係数演算部115’ー
3はMMSEウエイト値の複素共役と規格化された到来
方向推定係数を乗算し、和をとったものの逆数を規格化
係数として出力するようにする。
【0167】さて、シンボルレプリカSB’1h(n)
は、加算器123’ー1〜123’ーkにも入力され
(他のシンボルレプリカも同様)、当該干渉レプリカ生
成ユニットが第2ステージ以降のものであれば、前ステ
ージのシンボルレプリカSB1h(n)が減算(SB’1h
(n)−SB1h(n))されてから、再拡散部124’
ー1〜124’ーkに入力される。再拡散部124’ー
1〜124’ーkは、これらを拡散コードで再拡散し、
合成部125’ー1〜125’ーkは、他の再拡散処理
部112’ー2〜112’ーpからの信号との加算を行
い、次ステージへの干渉レプリカD’11〜D' 1kを出力
する。
【0168】尚、規格化係数演算部115’ー3は規格
化定数f(n)を算出する際に、a h を規格化している
が、規格化せずに、
【0169】
【数式22】
【0170】を算出して用いることも可能である。
【0171】また、規格化係数として、
【0172】
【数式23】
【0173】又は、
【0174】
【数式24】
【0175】等のようにしても、伝搬路推定部117’
及び乗算器118’により、同様に、伝搬特性を表すξ
(n)を含む|ξ^(n)|2 s(n)が出力され、パ
スの信頼性を示すξ(n)の情報を回復することができ
る。
【0176】例えば、の規格化係数を採用することと
すると、乗算器116’ー30の出力z(n)は、
【0177】
【数式25】
【0178】となる。ここで、
【0179】
【数式26】
【0180】とすると、 z(n)=ξ(n)s(n)Q(n) と表される。
【0181】伝搬路推定部117’は、z(n)が入力
されると、送信信号s(n)のうち既知信号(PILO
T信号等)P(n)(=s(n))の複素共役をz
(n)に乗算し、ξ(n)Q(n)|s(n)|2 を得
て、やはり既知である1/ |s(n)|2 をこれに乗算
することによりξ(n)Q(n)を求め、乗算器11
8’にその複素共役[ξ(n)Q(n)]* を与える。
【0182】従って、乗算器118’の出力z1 (n)
は、 z1 (n)=|ξ(n)|2 |Q(n)|2 s(n) となる。
【0183】ここで、(式3)より、
【0184】
【数式27】
【0185】であるから、
【0186】
【数式28】
【0187】となり、前述同様最大比合成が可能とな
る。
【0188】の規格化係数を用いる場合も同様であ
る。
【0189】又、参照信号として、PILOT信号等を
用いる例を示したが、データ判定部120’の出力信号
を用いてもよい。
【0190】又、規格化係数の乗算及びチャネル推定を
まとめることもできる。
【0191】即ち116’ー20の出力y(n)にs*
(n)f(n)/|s(n)|2 を乗算したものの複素
共役を算出し、さらにf(n)を乗算したものをy
(n)に乗算することにより、|ξ(n)|2 s(n)
を得ることができる。
【0192】更には、y(n)の複素共役に|f(n)
2 /s* (n)を乗算したものをy(n)に乗算する
ことにより、|ξ(n)|2 s(n)を得ることもでき
る。
【0193】他にもMMSEウエイト値及び到来方向推
定係数及び既知信号P(n)を用いて同様な演算を行な
うことにより、伝搬特性ξ(n)の情報を回復すること
ができる。
【0194】
【発明の効果】本発明によれば、MMSEに基づくウエ
イトを用いて、干渉を抑えるとともに、規格化係数の乗
算により失われた伝搬特性情報を回復することができる
ので、最大比合成が可能となり、この最大比合成された
信号を用いて、データの判定を行なうので、データの判
定精度を高めることができる。更に、到来方向推定に基
づくウエイト(到来方向推定係数)で各アンテナの信号
に戻すことにより、レプリカ生成精度を高めることがで
きる。
【0195】また、到来方向推定係数の振幅を1に規格
化するので、精度の高い信号レプリカを生成することが
でき、高精度な干渉除去が実現され、DSーCDMAシ
ステムの特性改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるアレーアンテナを用いた干渉キ
ャンセラ装置の構成を示す。
【図2】本発明にかかる干渉キャンセラ生成ユニットの
構成を示す。
【図3】ビームフォーマ部116’及びウエイト演算部
115’の構成を示す。
【図4】従来のアレーアンテナを用いた干渉キャンセラ
装置の構成を示す。
【図5】従来の干渉キャンセラ生成ユニットの構成を示
す。
【図6】空間的に一様な環境における到来方向推定に基
づくビーム形成を示す。
【図7】空間的に非一様な環境においてMMSE規範に
基づくLMS、RLS、SMI等の最適化アルゴリズム
を用いた場合のビーム形成を示す。
【符号の説明】
101ー1〜101ーk アレーアンテナ素子 102ー1〜102ーk 遅延回路 103ー11〜103ー1L 干渉レプリカユニット 103’ー11〜103’ー1L 干渉レプリカユニッ
ト 103ー21〜103ー2L 干渉レプリカユニット 103’ー21〜103’ー2L 干渉レプリカユニッ
ト 104ー1〜104ーk 加算器 105ー1〜105ーk 遅延回路 106ー1〜106ーk 加算器 107ー1〜107ーL アレーアンテナ受信機 107’ー1〜107’ーL アレーアンテナ受信機 111ー1〜111ーp 逆拡散処理部 111’ー1〜111’ーp 逆拡散処理部 112ー1〜112ーp 再拡散処理部 112’ー1〜112’ーp 再拡散処理部 113ー1〜113ーk 逆拡散部 113’ー1〜113’ーk 逆拡散部 114ー1〜114ーk 加算器 114’ー1〜114’ーk 加算器 115 ウエイト演算部 115’ ウエイト演算部 116 ビームフォーマ部 116’ ビームフォーマ部 117 伝搬路推定部 117’ 伝搬路推定部 118 乗算器 118’ 乗算器 119 RAKE合成部 119’ RAKE合成部 120 データ判定部 120’ データ判定部 121 乗算器 121’ 乗算器 122ー1〜122ーk 乗算器 122’ー1〜122’ーk 乗算器 123ー1〜123ーk 加算器 123’ー1〜123’ーk 加算器 124ー1〜124ーk 再拡散部 124’ー1〜124’ーk 再拡散部 125ー1〜125ーk 合成部 125’ー1〜125’ーk 合成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 7/216 H04B 7/15 D H04J 13/04 H04J 13/00 G Fターム(参考) 5J021 AA05 AA06 CA06 DB02 DB03 EA04 FA14 FA16 FA17 FA20 FA26 FA32 GA02 GA08 HA05 HA10 5K022 EE02 EE32 EE35 5K052 AA01 BB02 DD04 FF29 GG20 GG31 5K059 CC03 CC04 DD32 DD39 EE02 5K072 AA04 BB13 CC20 DD16 GG05 GG10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アレーアンテナを介して受信したスペク
    トラム拡散信号を逆拡散する複数の逆拡散部と、MMS
    Eに基づくウエイト値の複素共役を該逆拡散後の信号の
    それぞれに乗算する複数の乗算器を備えた第1の乗算手
    段と、該乗算後の信号の加算を行なう加算器と、該加算
    後の信号に規格化係数を乗算する第2の乗算手段と、該
    第2の乗算手段の出力信号及び参照信号を用いて略伝搬
    特性の大きさの2乗を係数とする送信信号を得る伝搬路
    推定手段と、前記複数の逆拡散部の出力信号、前記加算
    器の出力信号及び参照信号を用いて前記MMSEに基づ
    くウエイト値の複素共役を算出するMMSEウエイト演
    算部と、前記複数の逆拡散部の出力信号を用いて、前記
    到来方向推定に基づく到来方向推定係数を算出する到来
    方向推定係数演算部と、該MMSEに基づくウエイト値
    の複素共役と該到来方向推定に基づく到来方向推定係数
    を用いて所定の演算により前記規格化係数を算出する規
    格化係数演算部と、を含む複数の逆拡散処理部と、 該複数の逆拡散処理部からの出力信号を用いて最大比合
    成を行なう最大比合成部と、 該最大比合成後の信号を用いてデータ判定を行なうデー
    タ判定部と、 該データ判定後の信号を用いてシンボルレプリカ及び干
    渉レプリカを生成する複数の再拡散処理部と、を含むこ
    とを特徴とする干渉レプリカ生成ユニット。
  2. 【請求項2】 前ステージからの誤差信号を逆拡散する
    複数の逆拡散部と、該逆拡散後の信号と前ステージから
    のシンボルレプリカとの加算を行なう複数の加算器を備
    えた第1の加算手段と、MMSEに基づくウエイト値の
    複素共役を該第1の加算手段の出力信号に乗算する複数
    の乗算器を備えた第1の乗算手段と、該乗算後の信号の
    加算を行なう第2の加算手段と、該第2の加算手段の出
    力信号に規格化係数を乗算する第2の乗算手段と、該第
    2の乗算手段の出力信号及び参照信号を用いて略伝搬特
    性の大きさの2乗を係数とする送信信号を得る伝搬路推
    定手段と、前記第1の加算手段の出力信号、前記第2の
    加算手段の出力信号及び参照信号を用いて前記MMSE
    に基づくウエイト値の複素共役を算出するMMSEウエ
    イト演算部と、前記第1の加算手段の出力信号を用い
    て、前記到来方向推定に基づく到来方向推定係数を算出
    する到来方向推定係数演算部と、該MMSEに基づくウ
    エイト値の複素共役と該到来方向推定に基づく到来方向
    推定係数を用いて所定の演算により前記規格化係数を算
    出する規格化係数演算部と、を含む複数の逆拡散処理部
    と、 該複数の逆拡散処理部からの出力信号を用いて最大比合
    成を行なう最大比合成部と、 該最大比合成後の信号を用いてデータ判定を行なうデー
    タ判定部と、 該データ判定後の信号を用いてシンボルレプリカ及び干
    渉レプリカを生成する複数の再拡散処理部と、を含むこ
    とを特徴とする干渉レプリカ生成ユニット。
  3. 【請求項3】 前記干渉レプリカ生成ユニットにおい
    て、 前記規格化係数演算部が行なう前記所定の演算は、前記
    MMSEに基づくウエイト値の複素共役と、対応する前
    記到来方向推定係数を規格化したものとの乗算を行って
    から和をとったものの逆数を求める演算であることを特
    徴とする請求項第1項又は第2項のいずれかに記載の干
    渉レプリカ生成ユニット。
  4. 【請求項4】 前記干渉レプリカ生成ユニットにおい
    て、 前記参照信号は、既知信号であることを特徴とする請求
    項第1項又は第2項のいずれかに記載の干渉レプリカ生
    成ユニット。
  5. 【請求項5】 アレーアンテナを介して受信したスペク
    トラム拡散信号を逆拡散する複数の逆拡散部と、MMS
    Eに基づくウエイト値の複素共役を該逆拡散後の信号の
    それぞれに乗算する複数の乗算器を備えた第1の乗算手
    段と、該乗算後の信号の加算を行なう加算器と、該加算
    後の信号に規格化係数を乗算する第2の乗算手段と、該
    第2の乗算手段の出力信号及び参照信号を用いて伝搬特
    性の推定値を算出し、その複素共役を該第2の乗算手段
    の出力信号に乗算することにより、略伝搬特性の大きさ
    の2乗を係数とする送信信号を得る伝搬路推定手段と、
    前記複数の逆拡散部の出力信号、前記加算器の出力信号
    及び参照信号を用いて前記MMSEに基づくウエイト値
    の複素共役を算出するMMSEウエイト演算部と、前記
    複数の逆拡散部の出力信号を用いて、規格化した到来方
    向推定に基づく到来方向推定係数を算出する到来方向推
    定係数演算部と、該MMSEに基づくウエイト値の複素
    共役と該規格化した到来方向推定に基づく到来方向推定
    係数を用いて所定の演算により前記規格化係数を算出す
    る規格化係数演算部と、を含む2以上のパス対応に設け
    られた複数の逆拡散処理部と、 該複数の逆拡散処理部からの出力信号を用いて最大比合
    成を行なう最大比合成部と、 該最大比合成後の信号を用いてデータ判定を行なうデー
    タ判定部と、 該データ判定後の信号を入力とし、前記伝搬路推定手段
    において算出した伝搬特性の推定値を乗算する第3の乗
    算手段と、該乗算後の信号に前記規格化した到来方向推
    定係数を乗算することによりシンボルレプリカを生成す
    る複数の乗算器を備えた第4の乗算手段と、を含む2以
    上のパス対応に設けられた複数の再拡散処理部と、を含
    むことを特徴とする干渉レプリカ生成ユニット。
  6. 【請求項6】 アレーアンテナを介して受信したスペク
    トラム拡散信号を逆拡散する複数の逆拡散部と、MMS
    Eに基づくウエイト値の複素共役を該逆拡散後の信号の
    それぞれに乗算する複数の乗算器を備えた第1の乗算手
    段と、該乗算後の信号の加算を行なう加算器と、該加算
    後の信号に該MMSEに基づくウエイト値の複素共役と
    到来方向推定に基づく到来方向推定係数と参照信号を用
    いて所定の演算を施すことにより略伝搬特性の2乗を係
    数とする送信信号を得る伝搬特性回復手段と、前記複数
    の逆拡散部の出力信号、前記加算器の出力信号及び参照
    信号を用いて前記MMSEに基づくウエイト値の複素共
    役を算出するMMSEウエイト演算部と、前記複数の逆
    拡散部の出力信号を用いて、前記到来方向推定に基づく
    到来方向推定係数を算出する到来方向推定係数演算部
    と、を含む複数の逆拡散処理部と、 該複数の逆拡散処理部からの出力信号を用いて最大比合
    成を行なう最大比合成部と、 該最大比合成後の信号を用いてデータ判定を行なうデー
    タ判定部と、 該データ判定後の信号を用いてシンボルレプリカ及び干
    渉レプリカを生成する複数の再拡散処理部と、を含むこ
    とを特徴とする干渉レプリカ生成ユニット。
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