JP3411837B2 - 水性ボールペン用レフィール - Google Patents
水性ボールペン用レフィールInfo
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- JP3411837B2 JP3411837B2 JP32302898A JP32302898A JP3411837B2 JP 3411837 B2 JP3411837 B2 JP 3411837B2 JP 32302898 A JP32302898 A JP 32302898A JP 32302898 A JP32302898 A JP 32302898A JP 3411837 B2 JP3411837 B2 JP 3411837B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インキがイン
キ筒に直接充填された水性ボールペン用レフィールに関
するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、軸筒内にレフィールが搭載された
水性ボールペンは、極細繊維を引き揃えて棒状に成形し
た中綿をレフィールの筒内に収容し、この中綿に水性イ
ンキを吸蔵させ、中綿内のインキを筒の先端に接続され
たボールペンチップのボールに供給する中綿タイプが多
かったが、中綿タイプの水性ボールペンは、中綿に吸蔵
できるインキ量が少ないので筆記可能距離が短い問題点
がある。また、中綿に吸蔵された全てのインキをボール
ペンチップのボールに供給することができず、幾分中綿
に残留するので、インキを消費尽くして筆記不能となる
時点(エンドポイント)が分かりにくい問題点があっ
た。 【0003】このため最近では、透明なインキ筒内に水
性インキを直接充填し、インキが逆流してインキ筒から
流失しないように、インキの尾端部をグリース状の逆流
防止材でシールしたレフィールを軸筒に搭載した生イン
キタイプの水性ボールペンが主流になっている。生イン
キタイプの水性ボールペンは、中綿タイプに比べてイン
キを多量に充填できるので筆記可能距離が長く、また、
インキを直接目視できるので、エンドポイントが分かり
よい利点がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで筆記具は、非
常に身近な商品であるので、本来の筆記機能の他に、見
た目に美しくて興趣に富むことが強く要求されることか
ある。しかるに従来の水性ボールペンにおいは、その筆
跡の色は黒色や青色、ないしは赤色等の一色(モノカラ
ー)であり、単調なものである。また、軸筒を透明に
し、かつ透明なインキ筒にインキを充填するので、イン
キを直接目視できるが、これはインキの残量を確認する
ためであり、インキの色が模様を構成するほどのことは
なく、見た目に美しい印象を与えるものではなかった。
また、筆跡の色は、当然のことながら、目視されるイン
キ筒内のインキの色と同じである。 【0005】そこで本発明は、インキ筒内の色の異なる
複数のインキが興趣に富んだ模様を構成して見た目に美
しい印象を与えるとともに、筆跡の色がインキ筒内のい
ずれのインキの色とも異なって興趣に富んだ水性ボール
ペン用レフィールを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の水性ボールペン用レフィールは、先端に
継手を介してボールペンチップが接続された透明のイン
キ筒内に、着色剤に顔料が使用され、それぞれの粘度が
大きく、各インキの比重差が小さくて色の異なる複数の
水性インキを縦方向の層状や螺旋状に充填するととも
に、継手内ないしインキ筒内部先端にスタティックミキ
サーを配置し、各インキがこのスタティックミキサーで
撹拌されてボールペンチップに供給されるようにする。 【0007】 【発明の実施の形態】色の異なる複数の水性インキをイ
ンキ筒内に充填すると、通常は各インキ同士が拡散して
混じり合ってしまうが、水性インキの着色剤に顔料を使
用し、それぞれの粘度が大きく、各インキの比重差が小
さければ、色の異なる複数の水性インキをインキ筒内に
層状や螺旋状に充填しても、各インキ同士が拡散して混
じ合うことがなく、層状や螺旋状が維持されてインキ筒
内のインキが興趣に富んだ模様を構成して見た目に美し
い印象を与えることができる。また、継手内ないしイン
キ筒内部先端にスタティックミキサーを配置し、各イン
キがこのスタティックミキサーで撹拌されるようにする
と、筆跡の色が目視されるインキ筒内のいずれのインキ
の色とも異なり、興趣に富んだ筆記具となることを見い
出して本発明を完成した。 【0008】酸化チタンやアルミニウム粉末、パール顔
料は、インキの配合剤としては比重の大きなものであ
り、これらを増粘剤とともに配合することにより粘度が
高い水性インキを得られるが、酸化チタンを配合すると
インキがパステル調になり、アルミニウム粉末を配合す
るとインキがメタリック調になり、パール顔料を配合す
るとインキが真珠光沢調になり、美しいインキが得られ
る。また、酸化チタンやアルミニウム粉末、パール顔料
は隠蔽性の高い顔料であるのでインキ筒に充填された色
の異なる各インキの境界がはっきりして美しい模様を構
成する。 【0009】図1において、インキ筒1は、内径が4m
mφの透明な合成樹脂パイプを約100mmの長さに切
断したものであり、インキ筒1の先端開口には、ボール
を回転自由に抱持した砲弾型のボールペンチップ3が継
手2を介して接続されている。そして、インキ筒1内に
は、色の異なる2種類の水性インキIa、Ibが充填さ
れている。水性インキIa、Ibの尾端側には、水性イ
ンキIa、Ibの消費につれて前進するグリース状の逆
流防止材4が配置されており、水性インキIa、Ibが
逆流してインキ筒1から逆流しないようになっている。
かかる水性ボールペン用レフィールが透明の軸筒内に搭
載され、水性インキIa、Ibがボールペンチップ3の
ボールに供給されて筆記可能になる。なお、レフィール
を軸筒内に搭載せず、レフィール自体を水性ボールペン
として使用することもできる。 【0010】ここで、水性インキIa、Ibの着色剤は
染料ではなくて顔料であり、酸化チタンやアルミニウム
粉末、あるいはパール顔料が配合されており、粘度は例
えば45mPa・S以上の高いものである。また、水性
インキIaと水性インキIbの比重差は小さく、例えば
0.05以内である。 【0012】図1の(A)は、インキ筒1内に2種類の
水性インキIa、Ibが縦方向の層状に充填された例を
示し、図1の(B)は水性インキIa、Ibが螺旋状に
充填された例を示し、水性インキIa、Ibを縦方向の
層状に充填したものの変形例である。これは、インキ注
入機の水性インキIa用と水性インキIb用の2個のイ
ンキタンクの先端にそれぞれ取り付けられた2本の注入
針をインキ筒1内に挿入し、この注入針を引き抜きなが
ら、各注入針から水性インキIa、Ibをインキ筒1内
に同時に注入すると縦方向の層状に充填でき、注入針を
引き抜く際にインキ筒1を回転させると螺旋状に充填で
きる。 【0013】図1の(A)、(B)に示す水性ボールペ
ン用レフィールは、いずれも水性インキIaと水性イン
キIbが拡散して混じり合うことかなく、水性インキI
aと水性インキIbの境界が鮮明であり、インキの色と
その境界が興趣に富んだ模様を構成して見た目に美しい
印象を与える。なお、充填される水性インキは2種類に
限られるものではなく、3種類あるいはそれ以上の色の
異なる水性インキを充填しても良い。 【0014】継手2内には、図2に示すように、スタテ
ィックミキサー5が配置されている。なお、このスタテ
ィックミキサー5はインキ筒1内に伸び出していても良
い。スタティックミキサー5は、図3に示すように、矩
形状の板材の下縁を上縁に対して180゜捻じって表面
を螺旋状にした複数個のミキサーユニット51からな
り、一つのミキサーユニット51の下縁51bと隣接す
るミキサーユニット51の上縁51が直交するように上
下に一列に配列されたものである。 【0015】かかるスタティックミキサー5を層状の水
性インキIaと水性インキIbが通過するとき、ミキサ
ーユニット51を通過するごとに、理論上は水性インキ
Ia、Ibはそれぞれ2分割され、ミキサーユニット5
1の数がnであれば2nに分割されて混合される。つま
り、水性インキIaと水性インキIbはほぼ一様に撹拌
されてボールペンチップ3に回転自由に抱持されたボー
ル31に供給される。例えば、水性インキIaが黄色で
あり、水性インキIbが青色であれば、ボール31には
緑色のインキが供給され、筆跡の色は緑色となる。従っ
て、インキ筒1内で目視されるインキの色と筆跡の色が
異なって極めて興趣に富んだ筆記具とすることができ
る。 【0016】 【0017】パステル調の黄色インキ(Iyw)、青色
インキ(Ibe)、桃色インキ(Ipk)の3種の水性
インキを調製した。使用した顔料は、それぞれ日本蛍光
化学社製の蛍光黄色水性顔料、蛍光青色水性顔料、蛍光
桃色水性顔料であり、その配合量および、その他の組成
物とその配合量は次の通りである。 顔料 20部 SR−1(堺化学工業社製酸化チタン) 25部 プライマルMV 20部 (ローム&ハース社製アクリルエマルジョン樹脂) ケルザンAR(三晶社製増粘剤) 0.3部 ポイズ840S(花王社製分散剤) 2部 ポリエチレングリコール 5部 グリセリン 7部 プロピレングリコール 9部 純水 残部 【0018】上記配合材を適宜、ダイノミルおよびディ
スパーにて撹拌混合し、前記のパステル調水性インキを
得たが、その粘度はいすれも粘度が2500mPa・S
であり、比重差はほとんどない。この3種類の水性イン
キを表1のように組み合わせてインキ筒1内に縦方向の
層状に充填した。その結果、インキ同士が拡散して混じ
り合うことかなく、インキの境界が鮮明であり、インキ
の色とその境界によりが興趣に富んだ模様を構成した。
そして、得られた筆跡の色は表1に示すとおりであり、
インキ筒1内で目視されるインキの色と筆跡の色が異な
って極めて興趣に富んだ筆記具とすることができた。 【0019】 【表1】 また、前記の3種類のインキを同時にインキ筒1内に縦
方向の層状に充填したところ、3色の模様が形成されて
極めて興趣に富んだ筆記具となった。そして、得られた
筆跡の色はダークバイオレットであった。 【0020】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の水性ボー
ルペン用レフィールは、先端に継手を介してボールペン
チップが接続された透明のインキ筒内に、着色剤に顔料
が使用され、それぞれの粘度が大きく、各インキの比重
差が小さくて色の異なる複数の水性インキを縦方向の層
状や螺旋状に充填するとともに、継手内ないしインキ筒
内部先端にスタティックミキサーを配置し、各インキが
このスタティックミキサーで撹拌されてボールペンチッ
プに供給されるようにしたので、インキ筒内の色の異な
る複数のインキが興趣に富んだ模様を構成して見た目に
美しい印象を与えるとともに、筆跡の色がインキ筒内の
いずれのインキの色とも異なって興趣に富んだ水性ボー
ルペン用レフィールとすることができる。
キ筒に直接充填された水性ボールペン用レフィールに関
するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、軸筒内にレフィールが搭載された
水性ボールペンは、極細繊維を引き揃えて棒状に成形し
た中綿をレフィールの筒内に収容し、この中綿に水性イ
ンキを吸蔵させ、中綿内のインキを筒の先端に接続され
たボールペンチップのボールに供給する中綿タイプが多
かったが、中綿タイプの水性ボールペンは、中綿に吸蔵
できるインキ量が少ないので筆記可能距離が短い問題点
がある。また、中綿に吸蔵された全てのインキをボール
ペンチップのボールに供給することができず、幾分中綿
に残留するので、インキを消費尽くして筆記不能となる
時点(エンドポイント)が分かりにくい問題点があっ
た。 【0003】このため最近では、透明なインキ筒内に水
性インキを直接充填し、インキが逆流してインキ筒から
流失しないように、インキの尾端部をグリース状の逆流
防止材でシールしたレフィールを軸筒に搭載した生イン
キタイプの水性ボールペンが主流になっている。生イン
キタイプの水性ボールペンは、中綿タイプに比べてイン
キを多量に充填できるので筆記可能距離が長く、また、
インキを直接目視できるので、エンドポイントが分かり
よい利点がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで筆記具は、非
常に身近な商品であるので、本来の筆記機能の他に、見
た目に美しくて興趣に富むことが強く要求されることか
ある。しかるに従来の水性ボールペンにおいは、その筆
跡の色は黒色や青色、ないしは赤色等の一色(モノカラ
ー)であり、単調なものである。また、軸筒を透明に
し、かつ透明なインキ筒にインキを充填するので、イン
キを直接目視できるが、これはインキの残量を確認する
ためであり、インキの色が模様を構成するほどのことは
なく、見た目に美しい印象を与えるものではなかった。
また、筆跡の色は、当然のことながら、目視されるイン
キ筒内のインキの色と同じである。 【0005】そこで本発明は、インキ筒内の色の異なる
複数のインキが興趣に富んだ模様を構成して見た目に美
しい印象を与えるとともに、筆跡の色がインキ筒内のい
ずれのインキの色とも異なって興趣に富んだ水性ボール
ペン用レフィールを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の水性ボールペン用レフィールは、先端に
継手を介してボールペンチップが接続された透明のイン
キ筒内に、着色剤に顔料が使用され、それぞれの粘度が
大きく、各インキの比重差が小さくて色の異なる複数の
水性インキを縦方向の層状や螺旋状に充填するととも
に、継手内ないしインキ筒内部先端にスタティックミキ
サーを配置し、各インキがこのスタティックミキサーで
撹拌されてボールペンチップに供給されるようにする。 【0007】 【発明の実施の形態】色の異なる複数の水性インキをイ
ンキ筒内に充填すると、通常は各インキ同士が拡散して
混じり合ってしまうが、水性インキの着色剤に顔料を使
用し、それぞれの粘度が大きく、各インキの比重差が小
さければ、色の異なる複数の水性インキをインキ筒内に
層状や螺旋状に充填しても、各インキ同士が拡散して混
じ合うことがなく、層状や螺旋状が維持されてインキ筒
内のインキが興趣に富んだ模様を構成して見た目に美し
い印象を与えることができる。また、継手内ないしイン
キ筒内部先端にスタティックミキサーを配置し、各イン
キがこのスタティックミキサーで撹拌されるようにする
と、筆跡の色が目視されるインキ筒内のいずれのインキ
の色とも異なり、興趣に富んだ筆記具となることを見い
出して本発明を完成した。 【0008】酸化チタンやアルミニウム粉末、パール顔
料は、インキの配合剤としては比重の大きなものであ
り、これらを増粘剤とともに配合することにより粘度が
高い水性インキを得られるが、酸化チタンを配合すると
インキがパステル調になり、アルミニウム粉末を配合す
るとインキがメタリック調になり、パール顔料を配合す
るとインキが真珠光沢調になり、美しいインキが得られ
る。また、酸化チタンやアルミニウム粉末、パール顔料
は隠蔽性の高い顔料であるのでインキ筒に充填された色
の異なる各インキの境界がはっきりして美しい模様を構
成する。 【0009】図1において、インキ筒1は、内径が4m
mφの透明な合成樹脂パイプを約100mmの長さに切
断したものであり、インキ筒1の先端開口には、ボール
を回転自由に抱持した砲弾型のボールペンチップ3が継
手2を介して接続されている。そして、インキ筒1内に
は、色の異なる2種類の水性インキIa、Ibが充填さ
れている。水性インキIa、Ibの尾端側には、水性イ
ンキIa、Ibの消費につれて前進するグリース状の逆
流防止材4が配置されており、水性インキIa、Ibが
逆流してインキ筒1から逆流しないようになっている。
かかる水性ボールペン用レフィールが透明の軸筒内に搭
載され、水性インキIa、Ibがボールペンチップ3の
ボールに供給されて筆記可能になる。なお、レフィール
を軸筒内に搭載せず、レフィール自体を水性ボールペン
として使用することもできる。 【0010】ここで、水性インキIa、Ibの着色剤は
染料ではなくて顔料であり、酸化チタンやアルミニウム
粉末、あるいはパール顔料が配合されており、粘度は例
えば45mPa・S以上の高いものである。また、水性
インキIaと水性インキIbの比重差は小さく、例えば
0.05以内である。 【0012】図1の(A)は、インキ筒1内に2種類の
水性インキIa、Ibが縦方向の層状に充填された例を
示し、図1の(B)は水性インキIa、Ibが螺旋状に
充填された例を示し、水性インキIa、Ibを縦方向の
層状に充填したものの変形例である。これは、インキ注
入機の水性インキIa用と水性インキIb用の2個のイ
ンキタンクの先端にそれぞれ取り付けられた2本の注入
針をインキ筒1内に挿入し、この注入針を引き抜きなが
ら、各注入針から水性インキIa、Ibをインキ筒1内
に同時に注入すると縦方向の層状に充填でき、注入針を
引き抜く際にインキ筒1を回転させると螺旋状に充填で
きる。 【0013】図1の(A)、(B)に示す水性ボールペ
ン用レフィールは、いずれも水性インキIaと水性イン
キIbが拡散して混じり合うことかなく、水性インキI
aと水性インキIbの境界が鮮明であり、インキの色と
その境界が興趣に富んだ模様を構成して見た目に美しい
印象を与える。なお、充填される水性インキは2種類に
限られるものではなく、3種類あるいはそれ以上の色の
異なる水性インキを充填しても良い。 【0014】継手2内には、図2に示すように、スタテ
ィックミキサー5が配置されている。なお、このスタテ
ィックミキサー5はインキ筒1内に伸び出していても良
い。スタティックミキサー5は、図3に示すように、矩
形状の板材の下縁を上縁に対して180゜捻じって表面
を螺旋状にした複数個のミキサーユニット51からな
り、一つのミキサーユニット51の下縁51bと隣接す
るミキサーユニット51の上縁51が直交するように上
下に一列に配列されたものである。 【0015】かかるスタティックミキサー5を層状の水
性インキIaと水性インキIbが通過するとき、ミキサ
ーユニット51を通過するごとに、理論上は水性インキ
Ia、Ibはそれぞれ2分割され、ミキサーユニット5
1の数がnであれば2nに分割されて混合される。つま
り、水性インキIaと水性インキIbはほぼ一様に撹拌
されてボールペンチップ3に回転自由に抱持されたボー
ル31に供給される。例えば、水性インキIaが黄色で
あり、水性インキIbが青色であれば、ボール31には
緑色のインキが供給され、筆跡の色は緑色となる。従っ
て、インキ筒1内で目視されるインキの色と筆跡の色が
異なって極めて興趣に富んだ筆記具とすることができ
る。 【0016】 【0017】パステル調の黄色インキ(Iyw)、青色
インキ(Ibe)、桃色インキ(Ipk)の3種の水性
インキを調製した。使用した顔料は、それぞれ日本蛍光
化学社製の蛍光黄色水性顔料、蛍光青色水性顔料、蛍光
桃色水性顔料であり、その配合量および、その他の組成
物とその配合量は次の通りである。 顔料 20部 SR−1(堺化学工業社製酸化チタン) 25部 プライマルMV 20部 (ローム&ハース社製アクリルエマルジョン樹脂) ケルザンAR(三晶社製増粘剤) 0.3部 ポイズ840S(花王社製分散剤) 2部 ポリエチレングリコール 5部 グリセリン 7部 プロピレングリコール 9部 純水 残部 【0018】上記配合材を適宜、ダイノミルおよびディ
スパーにて撹拌混合し、前記のパステル調水性インキを
得たが、その粘度はいすれも粘度が2500mPa・S
であり、比重差はほとんどない。この3種類の水性イン
キを表1のように組み合わせてインキ筒1内に縦方向の
層状に充填した。その結果、インキ同士が拡散して混じ
り合うことかなく、インキの境界が鮮明であり、インキ
の色とその境界によりが興趣に富んだ模様を構成した。
そして、得られた筆跡の色は表1に示すとおりであり、
インキ筒1内で目視されるインキの色と筆跡の色が異な
って極めて興趣に富んだ筆記具とすることができた。 【0019】 【表1】 また、前記の3種類のインキを同時にインキ筒1内に縦
方向の層状に充填したところ、3色の模様が形成されて
極めて興趣に富んだ筆記具となった。そして、得られた
筆跡の色はダークバイオレットであった。 【0020】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の水性ボー
ルペン用レフィールは、先端に継手を介してボールペン
チップが接続された透明のインキ筒内に、着色剤に顔料
が使用され、それぞれの粘度が大きく、各インキの比重
差が小さくて色の異なる複数の水性インキを縦方向の層
状や螺旋状に充填するとともに、継手内ないしインキ筒
内部先端にスタティックミキサーを配置し、各インキが
このスタティックミキサーで撹拌されてボールペンチッ
プに供給されるようにしたので、インキ筒内の色の異な
る複数のインキが興趣に富んだ模様を構成して見た目に
美しい印象を与えるとともに、筆跡の色がインキ筒内の
いずれのインキの色とも異なって興趣に富んだ水性ボー
ルペン用レフィールとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の正面図である。
【図2】本発明実施例の要部の断面図である。
【図3】スタティックミキサーの説明図である。
【符号の説明】
1 インキ筒
2 継手
3 ボールペンチップ
4 逆流防止材
5 スタティックミキサー
51 ミキサーユニット
51a ミキサーユニットの上縁
51b ミキサーユニットの下縁
Ia,Ib 水性インキ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B43K 1/08
B43K 7/00 - 7/12
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 先端に継手を介してボールペンチップが
接続された透明のインキ筒内に、着色剤に顔料が使用さ
れ、それぞれの粘度が大きく、各インキの比重差が小さ
くて色の異なる複数の水性インキが縦方向の層状や螺旋
状に充填されるとともに、継手内ないしインキ筒内部先
端にスタティックミキサーが配置され、各インキが該ス
タティックミキサーで撹拌されてボールペンチップに供
給されることを特徴とする水性ボールペン用レフィー
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32302898A JP3411837B2 (ja) | 1998-11-13 | 1998-11-13 | 水性ボールペン用レフィール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32302898A JP3411837B2 (ja) | 1998-11-13 | 1998-11-13 | 水性ボールペン用レフィール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000141982A JP2000141982A (ja) | 2000-05-23 |
JP3411837B2 true JP3411837B2 (ja) | 2003-06-03 |
Family
ID=18150319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32302898A Expired - Fee Related JP3411837B2 (ja) | 1998-11-13 | 1998-11-13 | 水性ボールペン用レフィール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3411837B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6403245B2 (ja) * | 2013-12-20 | 2018-10-10 | 三菱鉛筆株式会社 | 筆記具 |
-
1998
- 1998-11-13 JP JP32302898A patent/JP3411837B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000141982A (ja) | 2000-05-23 |
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