JP7394519B2 - 水性クレヨン - Google Patents

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Description

本発明は、水に溶ける水性クレヨンに係り、特に、店舗等で使用される商品広告用のツヤ消しのブラックボード及びツヤありのブラックボードに記入した文字等を水拭きで消すことができる水性クレヨンに関する。
[従来の技術]
店舗等で使用される商品広告用のブラックボードには、表面が光沢のないツヤ消しのブラックボードと、表面が光沢のあるツヤありのブラックボードがある。
通常のオイルパステルは、油性であるためブラックボードで使用すると水に溶かして消すことができないものである。
従って、ブラックボードには消字可能な専用のボードマーカーを用いて記入し、水又は専用のクリーナー液を用いて消字するようになっている。
尚、クレヨンには、水に溶ける水性クレヨンがある。
[関連技術]
尚、関連する先行技術として、特開平06-128523号公報「水溶性クレヨン組成物」(ユニオン・カーバイト・メミカルズ)[特許文献1]、特開平07-216288号公報「水性クレヨンの材料」(鄭丞貝)[特許文献2]、特開平08-332452号「絵付け方法、クレヨン」(株式会社サクラクレパス)[特許文献3]、特許第5089088号「水消去性固形描画材」(株式会社サクラクレパス)[特許文献4]がある。
特許文献1には、水で洗浄できる水溶性のクレヨンの組成物が示されている。
特許文献2には、水に溶け拭き取ることができる水性のクレヨンの材料が示されている。
特許文献3には、水で容易に洗浄して除去できる、水溶性ワックス又は油性ワックスと界面活性剤を含有させたクレヨンが示されている。
特許文献4には、水拭きで溶解して除去できる、水溶性ワックスを含むクレヨンが示されている。
特開平06-128523号公報 特開平07-216288号公報 特開平08-332452号公報 特許第5089088号公報
しかしながら、従来の水性クレヨンでは、ツヤ消しのブラックボードに記入した文字等を水に溶かして拭き取って消すことはできるものの、ツヤありのブラックボートとの密着性が悪いため、水性クレヨンの材料が残りづらく、ツヤありのブラックボートに文字等を書くのに適していないという問題点があった。
特許文献1~4には、ツヤ消しのブラックボードとツヤありのブラックボードの両方に容易に書くことができ、水に溶かして消すことに適した水性クレヨンについて記載されていない。
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、ツヤ消しのブラックボード及びツヤありのブラックボードの両方に容易に書くことができ、水に溶かして消すことができる水性クレヨンを提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、水性クレヨンであって、展色材としての固形ワックスと、添加剤としての界面活性剤と、体質顔料と、着色顔料とから成り、体質顔料にはタルクを用い、固形ワックスの含有量を最も多くし、固ワックスより体質顔料と着色顔料とを合わせた顔料の含有量を多くし、顔料の含有量と固形ワックスの含有量の差分を、固形ワックスの含有量と界面活性剤の含有量の差分より多くしたことを特徴とする。
本発明は、上記水性クレヨンにおいて、体質顔料を23重量%以上35重量%以下としたことを特徴とする。
本発明は、上記水性クレヨンにおいて、界面活性剤を20重量%以上28重量%以下としたことを特徴とする。
本発明は、上記水性クレヨンにおいて、固形ワックスを28重量%以上36重量%未満としたことを特徴とする。
本発明によれば、展色材としての固形ワックスと、添加剤としての界面活性剤と、体質顔料と、着色顔料とから成り、体質顔料にはタルクを用い、固形ワックスの含有量を最も多くし、固ワックスより体質顔料と着色顔料とを合わせた顔料の含有量を多くし、顔料の含有量と固形ワックスの含有量の差分を、固形ワックスの含有量と界面活性剤の含有量の差分より多くした水性クレヨンとしているので、ツヤ消しのブラックボード及びツヤありのブラックボードの両方に容易に書くことができ、更に水に溶かして消すことができる効果がある。
本クレヨンの改良ステップにおける白色のクレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおける青色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおける青緑色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおける明るい赤色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおける桃色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおける茶色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおける水色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおける明るい橙色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおける紫色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおける黄色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおける薄橙色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおける黄緑色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおける白色クレヨンの成分の改良に関する図である。 本クレヨンの改良ステップにおける黒色のクレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおけるネイビー色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおけるグレー色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおけるスモーキーブラウン色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおけるダークブラウン色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおけるウルトラマリン色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおけるダークグリーン色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおけるエメラルドグリーン色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおけるコーラルピンク色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおけるラベンダー色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおけるダークイエロー色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおけるダークパープル色クレヨンの成分に関する図である。 本クレヨンにおける黒色クレヨンの成分の改良に関する図である。 基本色クレヨンによるツヤ消しブラックボードの筆記テストの結果を表す図である。 基本色クレヨンによるツヤ消しブラックボードの消字テストの結果を表す図である。 基本色クレヨンによるツヤありブラックボードの筆記テストの結果を表す図である。 基本色クレヨンによるツヤありブラックボードの消字テストの結果を表す図である。 新色クレヨンによるツヤ消しブラックボードの筆記及び消字テストの結果を表す図である。 新色クレヨンによるツヤありブラックボードの筆記及び消字テストの結果を表す図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る水性クレヨンは、展色材としての固形ワックスと、添加剤としての界面活性剤と、顔料としての体質顔料及び着色顔料とから成り、体質顔料にはタルクを用い、体質顔料より固形ワックスの含有量を多くした水性クレヨンとしているので、ツヤ消しのブラックボード及びツヤありのブラックボードの両方に容易に書くことができ、更に水に溶かして消すことができるものである。
ここで、展色材は、結合材となるもので、成形に役立つものである。
また、体質顔料は、素材を丈夫にして、滑らかにするものであり、着色顔料は、色味を調整するものである。
特に、本発明の実施の形態に係る水性クレヨンは、体質顔料を23~35重量%とし、界面活性剤を20~28重量%とし、固形ワックスを28~38重量%とすることで、ブラックボード表面との密着性を向上させることができ、ツヤ消しのブラックボードだけでなく、ツヤありのブラックボードにもクレヨンの材料を残して、容易に書くことができるものである。
[白色クレヨン:図1]
本発明の実施の形態に係る水性クレヨン(本クレヨン)について図1を参照しながら説明する。図1は、本クレヨンの改良ステップにおける白色のクレヨンの成分に関する図である。図1では、改良ステップとして「改良前」と、「改良途中」と、「改良後」を示している。従って、「改良後」に示す成分が本クレヨンにおける白色のクレヨンの成分となる。
本クレヨンにおける白色のクレヨン(白色クレヨン)は、図1に示すように、展色材としての固形ワックス、添加剤としての界面活性剤、顔料としての体質顔料と着色顔料とが配合されている。
そして、体質顔料には、改良前は炭酸カルシウム(Calcium Carbonate)を用い、改良途中と改良後にはタルク(Talc)を用いている。
更に、体質顔料より固形ワックスの含有量を多くしたものである。
展色材の固形ワックスは、結合材となるもので、成形に役立つものである。尚、本クレヨンでは液体油は使用していない。
また、添加剤の界面活性剤は、拭き取る性能を向上させるものである。
顔料は、体質顔料と着色顔料を含むものとなっており、体質顔料のタルクは、素材を丈夫にし、滑らかにするものであり、着色顔料は、色味を調整するもので、各色に応じて配合する着色顔料の種類と配合比率を異なるものとしている。
図1を具体的に説明すると、改良前の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが19.02重量%で、液体油が3.06重量%で、界面活性剤が15.30重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が36.72重量%で、着色顔料が25.90重量%の構成であった。
この改善前のサンプル例では、ブラックボードに書くと書き味が硬い感じで、水で拭き取った場合に、クレヨンの白色の跡が残るものとなっていた。
そこで、液体油を使用せず、体質顔料をタルクに変更し、固形ワックスを増やしたのが、「改良途中」である。改良前に比べて体質顔料の種類が異なっている。
改良途中の水性クレヨンのサンプル例は、固形ワックスが28.19重量%で、界面活性剤が20.62重量%で、タルクの体質顔料が25.39重量%で、着色顔料が25.80重量%の構成とした。
この改良途中のサンプルでは、硬い感じの書き味は改善されたものの、白色の跡が残る問題が残っていた。
更に、着色顔料を減らして、固形ワックス、界面活性剤、体質顔料を増やしたものが、「改良後」である。
改良後の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが32.20重量%で、界面活性剤が23.55重量%で、タルクの体質顔料が29.01重量%で、着色顔料が15.24重量%の構成とした。
体質顔料をタルクとしたことで、材料が柔らかくなったものである。
この改良後のサンプルでは、書き味が柔らかく改善されて白い跡が残る問題も解決することができた。
また、改良後のサンプルでは、硬い書き味が改善されたことにより、ツヤ消しブラックボードだけでなく、ツヤありブラックボートにも本クレヨンの材料の密着性がよくなって、ツヤありブラックボートに本クレヨンの材料が付着し易くなり、両方のブラックボードに対して書き味が改善され、跡が残ることなく水で拭いて消すことができたものである。
[青色クレヨン:図2]
次に、本クレヨンにおける青色クレヨン(青色クレヨン)について図2を参照しながら説明する。図2は、本クレヨンにおける青色クレヨンの成分に関する図である。
青色クレヨンは、図2に示すように、固形ワックスと、界面活性剤と、タルクの体質顔料と、着色顔料とから構成されている。
更に、体質顔料より固形ワックスの含有量を多くしたものである。
図2において、改良前の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが22.12重量%で、液体油が3.42重量%で、界面活性剤が17.10重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が45.58重量%で、着色顔料が11.78重量%の構成であった。
改良前のサンプルでは、硬い書き味となっていた。
図2において、改良後の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが33.28重量%で、界面活性剤が24.34重量%で、タルクの体質顔料が29.98重量%で、着色顔料が12.40重量%の構成とした。
改良後のサンプルでは、硬い書き味が改善されたことにより、ツヤ消しブラックボードだけでなく、ツヤありブラックボートにも材料の残りがよくなり、両方のブラックボードに対して書き味が改善され、跡が残ることなく水で拭いて消すことができたものである。
[青緑色クレヨン:図3]
次に、本クレヨンにおける青緑色クレヨン(青緑色クレヨン)について図3を参照しながら説明する。図3は、本クレヨンにおける青緑色クレヨンの成分に関する図である。
尚、以下の色のクレヨンについて青色クレヨンと同様の内容については記載を省略し、相違する点を説明する。
図3において、改良前の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが25.52重量%で、液体油が5.86重量%で、界面活性剤が17.59重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が43.39重量%で、着色顔料が7.64重量%の構成であった。
図3において、改良後の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが34.88重量%で、界面活性剤が25.51重量%で、タルクの体質顔料が31.42重量%で、着色顔料が8.10重量%の構成とした。
[明るい赤色クレヨン:図4]
次に、本クレヨンにおける明るい赤色クレヨン(明るい赤色クレヨン)について図4を参照しながら説明する。図4は、本クレヨンにおける明るい赤色クレヨンの成分に関する図である。
図4において、改良前の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが22.36重量%で、液体油が3.19重量%で、界面活性剤が15.95重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が47.86重量%で、着色顔料が10.64重量%の構成であった。
図4において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが32.63重量%で、界面活性剤が23.87重量%で、タルクの体質顔料が30.57重量%で、着色顔料が12.93重量%の構成とした。
[桃色クレヨン:図5]
次に、本クレヨンにおける桃色クレヨン(桃色クレヨン)について図5を参照しながら説明する。図5は、本クレヨンにおける桃色クレヨンの成分に関する図である。
図5において、改良前の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが21.80重量%で、液体油が3.25重量%で、界面活性剤が16.25重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が41.16重量%で、着色顔料が17.54重量%の構成であった。
図5において、改良後の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが31.09重量%で、界面活性剤が22.74重量%で、タルクの体質顔料が28.01重量%で、着色顔料が18.16重量%の構成とした。
[茶色クレヨン:図6]
次に、本クレヨンにおける茶色クレヨン(茶色クレヨン)について図6を参照しながら説明する。図6は、本クレヨンにおける茶色クレヨンの成分に関する図である。
図6において、改良前の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが21.05重量%で、液体油が3.10重量%で、界面活性剤が15.50重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が53.74重量%で、着色顔料が6.61重量%の構成であった。
図6において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが33.02重量%で、界面活性剤が24.15重量%で、タルクの体質顔料が30.93重量%で、着色顔料が11.90重量%の構成とした。
[水色クレヨン:図7]
次に、本クレヨンにおける水色クレヨン(水色クレヨン)について図7を参照しながら説明する。図7は、本クレヨンにおける水色クレヨンの成分に関する図である。
図7において、改良前の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが20.51重量%で、液体油が3.34重量%で、界面活性剤が16.68重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が44.47重量%で、着色顔料が15.00重量%の構成であった。
図7において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが32.06重量%で、界面活性剤が23.46重量%で、タルクの体質顔料が28.89重量%で、着色顔料が15.59重量%の構成とした。
[明るい橙色クレヨン:図8]
次に、本クレヨンにおける明るい橙色クレヨン(明るい橙色クレヨン)について図8を参照しながら説明する。図8は、本クレヨンにおける明るい橙色クレヨンの成分に関する図である。
図8において、改良前の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが24.80重量%で、液体油が3.53重量%で、界面活性剤が17.67重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が43.57重量%で、着色顔料が10.43重量%の構成であった。
図8において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが33.88重量%で、界面活性剤が24.79重量%で、タルクの体質顔料が30.53重量%で、着色顔料が10.80重量%の構成とした。
[紫色クレヨン:図9]
次に、本クレヨンにおける紫色クレヨン(紫色クレヨン)について図9を参照しながら説明する。図9は、本クレヨンにおける紫色クレヨンの成分に関する図である。
図9において、改良前の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが22.65重量%で、液体油が3.23重量%で、界面活性剤が16.16重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が48.48重量%で、着色顔料が9.48重量%の構成であった。
図9において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが33.91重量%で、界面活性剤が24.80重量%で、タルクの体質顔料が30.54重量%で、着色顔料が10.75重量%の構成とした。
[黄色クレヨン:図10]
次に、本クレヨンにおける黄色クレヨン(黄色クレヨン)について図10を参照しながら説明する。図10は、本クレヨンにおける黄色クレヨンの成分に関する図である。
図10において、改良前の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが24.09重量%で、液体油が5.66重量%で、界面活性剤が16.97重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が41.86重量%で、着色顔料が11.42重量%の構成であった。
図10において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが33.38重量%で、界面活性剤が24.42重量%で、タルクの体質顔料が30.07重量%で、着色顔料が12.13重量%の構成とした。
[薄橙色クレヨン:図11]
次に、本クレヨンにおける薄橙色クレヨン(薄橙色クレヨン)について図11を参照しながら説明する。図11は、本クレヨンにおける薄橙色クレヨンの成分に関する図である。
図11において、改良前の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが23.02重量%で、液体油が3.48重量%で、界面活性剤が17.42重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が41.79重量%で、着色顔料が14.29重量%の構成であった。
図11において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが32.51重量%で、界面活性剤が23.78重量%で、タルクの体質顔料が29.29重量%で、着色顔料が14.42重量%の構成とした。
[黄緑色クレヨン:図12]
次に、本クレヨンにおける黄緑色クレヨン(黄緑色クレヨン)について図12を参照しながら説明する。図12は、本クレヨンにおける黄緑色クレヨンの成分に関する図である。
図12において、改良前の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが24.61重量%で、液体油が5.65重量%で、界面活性剤が16.97重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が41.85重量%で、着色顔料が10.92重量%の構成であった。
図12において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが33.55重量%で、界面活性剤が24.55重量%で、タルクの体質顔料が30.23重量%で、着色顔料が11.67重量%の構成とした。
[白色クレヨンの更なる改良:図13]
本クレヨンにおいて、白色クレヨンの色味の改良について図13を参照しながら説明する。図13は、本クレヨンにおける白色クレヨンの成分の改良に関する図である。
図13に示すように、改良後の白色クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが32.20重量%で、界面活性剤が23.55重量%で、タルクの体質顔料が23.30重量%で、着色顔料が20.95重量%の構成であった。
図13において、改良前は、図1の「改良前」と同じものである。
図1の改良後の成分は、白跡問題を解決するためのものであったが、図13の改良後の成分は、ツヤ消しのブラックボード及びツヤありのブラックボードにおいて色を際立たせる発色性(色味)を向上させるためのもので、図1に比べて体質顔料を5.71重量%減らして着色顔料を5.71重量%増やしたものとなっている。
尚、以上説明した図1~13に示す12色の水性クレヨンを、本クレヨンにおける「基本色クレヨン」と呼び、以下説明する図14~26に示す12色の水性クレヨンを、本クレヨンにおける「新色クレヨン」と呼ぶことにする。
[黒色クレヨン:図14]
次に、本クレヨンにおける黒色クレヨン(黒色クレヨン)の改良ステップについて図14を参照しながら説明する。図14は、本クレヨンの改良ステップにおける黒色のクレヨンの成分に関する図である。図1では、改良ステップとして「改良前」と、「改良途中」と、「改良後」を示している。従って、「改良後」に示す成分が本クレヨンにおける黒色のクレヨンの成分となる。
図14に示すように、改良前の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが24.73重量%で、液体油が3.62重量%で、界面活性剤が18.10重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が48.24重量%で、着色顔料が5.31重量%の構成であった。
この改善前のサンプル例では、ブラックボードに書くと書き味が硬い感じで、水で拭き取った場合に、クレヨンの黒色の跡が残るものとなっていた。
そこで、液体油を使用せず、体質顔料をタルクに変更し、固形ワックスを増やしたのが、「改良途中」である。改良前に比べて体質顔料の種類が異なっている。体質顔料をタルクとしたことで、材料が柔らかくなったものである。
改良途中の水性クレヨンのサンプル例は、固形ワックスが35.83重量%で、界面活性剤が18.10重量%で、タルクの体質顔料が40.76重量%で、着色顔料が5.31重量%の構成とした。
この改良途中のサンプルでは、硬い感じの書き味は改善されたものの、黒色の跡が残る問題が残っていた。
更に、消字性を向上させるために、体質顔料を減らして、界面活性剤を増やしたものが、「改良後」である。
改良後の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが35.83重量%で、界面活性剤が26.21重量%で、タルクの体質顔料が32.65重量%で、着色顔料が5.31重量%の構成とした。
この改良後のサンプルでは、書き味が柔らかく改善されて黒い跡が残る問題も解決することができた。
また、改良後のサンプルでは、硬い書き味が改善されたことにより、ツヤ消しブラックボードだけでなく、ツヤありブラックボートにも本クレヨンの材料の密着性がよくなって、ツヤありブラックボートに本クレヨンの材料が付着し易くなり、両方のブラックボードに対して書き味が改善され、跡が残ることなく水で拭いて消すことができたものである。
[ネイビー色クレヨン:図15]
次に、本クレヨンにおけるネイビー色クレヨン(ネイビー色クレヨン)について図15を参照しながら説明する。図15は、本クレヨンにおけるネイビー色クレヨンの成分に関する図である。
ネイビー色クレヨンは、図15に示すように、固形ワックスと、界面活性剤と、タルクの体質顔料と、着色顔料とから構成されている。
更に、体質顔料より固形ワックスの含有量を多くしたものである。
図15において、改良前の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが24.35重量%で、液体油が3.56重量%で、界面活性剤が17.82重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が47.52重量%で、着色顔料が6.75重量%の構成であった。
改良前のサンプルでは、硬い書き味となっていた。
図15において、改良後の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが35.25重量%で、界面活性剤が25.79重量%で、タルクの体質顔料が31.75重量%で、着色顔料が7.21重量%の構成とした。
改良後のサンプルでは、硬い書き味が改善されたことにより、ツヤ消しブラックボードだけでなく、ツヤありブラックボートにも材料の残りがよくなり、両方のブラックボードに対して書き味が改善され、跡が残ることなく水で拭いて消すことができたものである。
[グレー色クレヨン:図16]
次に、本クレヨンにおけるグレー色クレヨン(グレー色クレヨン)について図16を参照しながら説明する。図16は、本クレヨンにおけるグレー色クレヨンの成分に関する図である。
尚、以下の色のクレヨンについてネイビー色クレヨンと同様の内容については記載を省略し、相違する点を説明する。
図16において、改良前の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが23.43重量%で、液体油が3.43重量%で、界面活性剤が17.15重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が45.71重量%で、着色顔料が10.28重量%の構成であった。
図16において、改良後の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが33.82重量%で、界面活性剤が24.74重量%で、タルクの体質顔料が30.47重量%で、着色顔料が10.97重量%の構成とした。
[スモーキーブラウン色クレヨン:図17]
次に、本クレヨンにおけるスモーキーブラウン色クレヨン(スモーキーブラウン色クレヨン)について図17を参照しながら説明する。図17は、本クレヨンにおけるスモーキーブラウン色クレヨンの成分に関する図である。
図17において、改良前の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが23.56重量%で、液体油が3.45重量%で、界面活性剤が17.24重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が45.98重量%で、着色顔料が9.77重量%の構成であった。
図17において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが34.03重量%で、界面活性剤が24.89重量%で、タルクの体質顔料が30.66重量%で、着色顔料が10.42重量%の構成とした。
[ダークブラウン色クレヨン:図18]
次に、本クレヨンにおけるダークブラウン色クレヨン(ダークブラウン色クレヨン)について図18を参照しながら説明する。図18は、本クレヨンにおけるダークブラウン色クレヨンの成分に関する図である。
図18において、改良前の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが23.90重量%で、液体油が3.50重量%で、界面活性剤が17.48重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が46.62重量%で、着色顔料が8.50重量%の構成であった。
図18において、改良後の水性クレヨンのサンプル例では、固形ワックスが34.54重量%で、界面活性剤が25.26重量%で、タルクの体質顔料が31.11重量%で、着色顔料が9.09重量%の構成とした。
[ウルトラマリン色クレヨン:図19]
次に、本クレヨンにおけるウルトラマリン色クレヨン(ウルトラマリン色クレヨン)について図19を参照しながら説明する。図19は、本クレヨンにおけるウルトラマリン色クレヨンの成分に関する図である。
図19において、改良前の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが19.62重量%で、液体油が2.87重量%で、界面活性剤が14.35重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が38.28重量%で、着色顔料が24.88重量%の構成であった。
図19において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが28.02重量%で、界面活性剤が20.49重量%で、タルクの体質顔料が25.24重量%で、着色顔料が26.25重量%の構成とした。
[ダークグリーン色クレヨン:図20]
次に、本クレヨンにおけるダークグリーン色クレヨン(ダークグリーン色クレヨン)について図20を参照しながら説明する。図20は、本クレヨンにおけるダークグリーン色クレヨンの成分に関する図である。
図20において、改良前の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが24.55重量%で、液体油が3.59重量%で、界面活性剤が17.97重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が47.90重量%で、着色顔料が5.99重量%の構成であった。
図20において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが35.55重量%で、界面活性剤が26.01重量%で、タルクの体質顔料が32.03重量%で、着色顔料が6.41重量%の構成とした。
[エメラルドグリーン色クレヨン:図21]
次に、本クレヨンにおけるエメラルドグリーン色クレヨン(エメラルドグリーン色クレヨン)について図21を参照しながら説明する。図21は、本クレヨンにおけるエメラルドグリーン色クレヨンの成分に関する図である。
図21において、改良前の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが20.56重量%で、液体油が3.01重量%で、界面活性剤が15.05重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が40.13重量%で、着色顔料が21.25重量%の構成であった。
図21において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが29.45重量%で、界面活性剤が21.54重量%で、タルクの体質顔料が26.53重量%で、着色顔料が22.48重量%の構成とした。
[コーラルピンク色クレヨン:図22]
次に、本クレヨンにおけるコーラルピンク色クレヨン(コーラルピンク色クレヨン)について図22を参照しながら説明する。図22は、本クレヨンにおけるコーラルピンク色クレヨンの成分に関する図である。
図22において、改良前の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが23.27重量%で、液体油が3.41重量%で、界面活性剤が17.03重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が45.40重量%で、着色顔料が10.89重量%の構成であった。
図22において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが33.58重量%で、界面活性剤が24.56重量%で、タルクの体質顔料が30.25重量%で、着色顔料が11.61重量%の構成とした。
[ラベンダー色クレヨン:図23]
次に、本クレヨンにおけるラベンダー色クレヨン(ラベンダー色クレヨン)について図23を参照しながら説明する。図23は、本クレヨンにおけるラベンダー色クレヨンの成分に関する図である。
図23において、改良前の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが22.71重量%で、液体油が3.32重量%で、界面活性剤が16.62重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が44.31重量%で、着色顔料が13.04重量%の構成であった。
図23において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが32.71重量%で、界面活性剤が23.93重量%で、タルクの体質顔料が29.47重量%で、着色顔料が13.89重量%の構成とした。
[ダークイエロー色クレヨン:図24]
次に、本クレヨンにおけるダークイエロー色クレヨン(ダークイエロー色クレヨン)について図24を参照しながら説明する。図24は、本クレヨンにおけるダークイエロー色クレヨンの成分に関する図である。
図24において、改良前の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが23.16重量%で、液体油が3.39重量%で、界面活性剤が16.95重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が45.18重量%で、着色顔料が11.32重量%の構成であった。
図24において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが33.40重量%で、界面活性剤が24.43重量%で、タルクの体質顔料が30.09重量%で、着色顔料が12.08重量%の構成とした。
[ダークパープル色クレヨン:図25]
次に、本クレヨンにおけるダークパープル色クレヨン(ダークパープル色クレヨン)について図25を参照しながら説明する。図25は、本クレヨンにおけるダークパープル色クレヨンの成分に関する図である。
図25において、改良前の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが24.52重量%で、液体油が3.59重量%で、界面活性剤が17.95重量%で、炭酸カルシウムの体質顔料が47.85重量%で、着色顔料が6.09重量%の構成であった。
図25において、改良後の水性クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが35.51重量%で、界面活性剤が25.98重量%で、タルクの体質顔料が31.99重量%で、着色顔料が6.52重量%の構成とした。
[黒色クレヨンの更なる改良:図26]
本クレヨンにおいて、黒色クレヨンの色味の改良について図26を参照しながら説明する。図26は、本クレヨンにおける黒色クレヨンの成分の改良に関する図である。
図26に示すように、改良後の黒色クレヨンのサンプル例として、固形ワックスが35.83重量%で、界面活性剤が26.21重量%で、タルクの体質顔料が32.28重量%で、着色顔料が5.68重量%の構成であった。
図26において、改良前は、図14の「改良前」と同じものである。
図14の改良後の成分は、黒い跡の問題を解決するためのものであったが、図26の改良後の成分は、ツヤ消しのブラックボード及びツヤありのブラックボードにおいて色を際立たせる発色性(色味)を向上させるためのもので、図14に比べて体質顔料を0.37重量%減らして着色顔料を0,37重量%増やしたものとなっている。
[基本色クレヨンによるツヤ消しブラックボードの筆記テスト:図27]
次に、基本色クレヨンを用いたツヤ消しブラックボードの筆記テストについて図27を参照しながら説明する。図27は、基本色クレヨンによるツヤ消しブラックボードの筆記テストの結果を表す図である。
図27(a)が改良前の筆記状態であり、図27(b)が改良後の筆記状態である。両図ともに、上から白色、黄色、茶色、青緑色、黄緑色、桃色、薄橙色、明るい赤色、水色、青色、明るい橙色、紫色の順で筆記されている。
図27(a)に示すように、改良前の水性クレヨンでツヤ消しのブラックボードに書くと個々の色味が似ており、発色も鈍く、ブラックボードに対して色映えしないものであった。
これに対して、図27(b)に示すように、改良後の水性クレヨンでツヤ消しのブラックボードに書くと色味がはっきり分かるよう改良され、遠くから見ても鮮やかに見えるものとなった。ツヤ消しのブラックボードの黒色に対して映え、店舗の販促用に12色を提供できたものである。
[基本色クレヨンによるツヤ消しブラックボードの消字テスト:図28]
次に、基本色クレヨンを用いたツヤ消しブラックボードの消字テストについて図28を参照しながら説明する。図28は、基本色クレヨンによるツヤ消しブラックボードの消字テストの結果を表す図である。色の筆記(配置)順は、図27と同じである。消字方法は、ティッシュペーパーに水を含ませて拭き取ったものである。
図28(a)が改良前の消字状態であり、図28(b)が改良後の消字状態である。
図28(a)に示すように、改良前は、消字は可能だが、時間が経つと色成分が白く板面に残ってしまうようになっていた。
これに対して、図28(b)に示すように、改良後は、消字して時間が経過しても板面には色成分が白く残らないものである。
[基本色クレヨンによるツヤありブラックボードの筆記テスト:図29]
次に、基本色クレヨンを用いたツヤありブラックボードの筆記テストについて図29を参照しながら説明する。図29は、基本色クレヨンによるツヤありブラックボードの筆記テストの結果を表す図である。色の筆記(配置)順は、図27と同じである。
図29(a)が改良前の筆記状態であり、図29(b)が改良後の筆記状態である。
図29(a)に示すように、改良前は、色が綺麗に出ない上に、かすれてしまい上手く筆記できないものであった。
これに対して図29(b)に示すように、改良後は、色のノリが全体的によくなったため、視認性が高くなった。また、塗ったときの質感も滑らかになった。
[基本色クレヨンによるツヤありブラックボードの消字テスト:図30]
次に、基本色クレヨンを用いたツヤありブラックボードの消字テストについて図30を参照しながら説明する。図30は、基本色クレヨンによるツヤありブラックボードの消字テストの結果を表す図である。色の筆記(配置)順は、図27と同じである。消字方法は、ティッシュペーパーに水を含ませて拭き取ったものである。
図30(a)が改良前の消字状態であり、図30(b)が改良後の消字状態である。
ツヤありブラックボードであるため、図30(a)と図30(b)に示すように、改良前、改良後共に同様に問題なく消字できたものである。
[新色クレヨンによるツヤ消しブラックボードの筆記及び消字テスト:図31]
次に、新色クレヨンを用いたツヤ消しブラックボードの筆記及び消字テストについて図31を参照しながら説明する。図31は、新色クレヨンによるツヤ消しブラックボードの筆記及び消字テストの結果を表す図である。
図31がツヤ消しブラックボードにおける改良後の筆記状態と消字状態である。上からコーラルピンク色、ラベンダー色、ダークパープル色、ウルトラマリン色、ネイビー色、エメラルドグリーン色、ダークグリーン色、ダークイエロー色、スモーキーブラウン色、ダークブラウン色、グレー色、黒(ブラック)色の順で筆記されている。
図31に示すように、新色クレヨンは、パステルカラーや、色味を変えたもの、影の表現用に開発されたものがあり、筆記テストにおいて、一見しただけでは見えづらいが、ツヤ消しブラックボード板面上に顔料が乗って、色のノリが全体的によくなって、塗ったときの質感も滑らかになった。
また、消字テストにおいて、ティッシュペーパーに水を含ませて上記筆記した水性クレヨンを拭き取ったところ、問題なく消字することができた。
[新色クレヨンによるツヤありブラックボードの筆記及び消字テスト:図32]
次に、新色クレヨンを用いたツヤありブラックボードの筆記及び消字テストについて図32を参照しながら説明する。図32は、新色クレヨンによるツヤありブラックボードの筆記及び消字テストの結果を表す図である。色の筆記(配置)順は、図31と同じである。
図32がツヤありブラックボードにおける改良後の筆記状態と消字状態である。図32に示すように、改良後は、色のノリが全体的によくなり、また、塗ったときの質感も滑らかになった。
図32の画像では、拭き取り跡が残っているが、問題なく消字できた。
これにより、白色、黄色、茶色、青緑色、黄緑色、桃色、薄橙色、明るい赤色、水色、青色、明るい橙色、紫色の12色(基本色)に、コーラルピンク色、ラベンダー色、ダークパープル色、ウルトラマリン色、ネイビー色、エメラルドグリーン色、ダークグリーン色、ダークイエロー色、スモーキーブラウン色、ダークブラウン色、グレー色、黒色の12色(新色)を追加して24色とすることができ、ツヤ消しブラックボード及びツヤありブラックボードに本格的なアートを表現可能となった。
[実施の形態の効果]
本クレヨンによれば、展色材としての固形ワックスと、添加剤としての界面活性剤と、顔料としての体質顔料及び着色顔料とから成り、体質顔料にはタルクを用い、体質顔料より固形ワックスの含有量を多くしたものとしているので、ツヤ消しのブラックボード及びツヤありのブラックボードの両方に容易に書くことができ、更に水に溶かして消すことができる効果がある。
また、本クレヨンは、体質顔料を23重量%以上35重量%以下とし、界面活性剤を20重量%以上28重量%以下とし、固形ワックスを28重量%以上38重量%以下としたものとしているので、ブラックボード表面との密着性を向上させ、ツヤ消しのブラックボードだけでなく、ツヤありのブラックボードにもクレヨンの材料を残して、容易に書くことができる効果がある。
また、本クレヨンは、チョークと異なり、粉やカスが出ないために、飲食店のブラックボードでの利用に適しており、チョークアートを描くように、明るい発色で暖かい風合いを演出することができる効果がある。
本発明は、ツヤ消しのブラックボード及びツヤありのブラックボードの両方に容易に書くことができ、水に溶かして消すことができる水性クレヨンに好適である。

Claims (4)

  1. 展色材としての固形ワックスと、添加剤としての界面活性剤と、体質顔料と、着色顔料とから成り、
    前記体質顔料にはタルクを用い、
    前記固形ワックスの含有量を最も多くし、前記固ワックスより前記体質顔料と前記着色顔料とを合わせた顔料の含有量を多くし、
    前記顔料の含有量と前記固形ワックスの含有量の差分を、前記固形ワックスの含有量と前記界面活性剤の含有量の差分より多くしたことを特徴とする水性クレヨン。
  2. 体質顔料を23重量%以上35重量%以下としたことを特徴とする請求項1記載の水性クレヨン。
  3. 界面活性剤を20重量%以上28重量%以下としたことを特徴とする請求項1又は2記載の水性クレヨン。
  4. 固形ワックスを28重量%以上36重量%未満としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の水性クレヨン。
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