JP2001340131A - 液状化粧料 - Google Patents

液状化粧料

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JP2001340131A JP2000159773A JP2000159773A JP2001340131A JP 2001340131 A JP2001340131 A JP 2001340131A JP 2000159773 A JP2000159773 A JP 2000159773A JP 2000159773 A JP2000159773 A JP 2000159773A JP 2001340131 A JP2001340131 A JP 2001340131A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はボールペンタイプの塗布具に充填し
て一定の細い線が軽い力で引きやすく、引いた線が滲ま
ない液状化粧料を提供することを課題とする。 【解決手段】 ボールペンタイプの塗布具に充填するた
めの液状化粧料の非ニュートン粘性係数を0.1〜0.
9とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗布部材としての
ボールを先端孔より一部吐出して回転自在に抱持するボ
ールホルダーとを有し、このボールホルダーの内部を通
過する塗布液を前記ボールとボールホルダーとの隙間を
通じて前記先端孔より吐出する塗布先を有する塗布具で
ある、所謂ボールペンタイプの塗布具に充填して、吐出
がスムースで塗布したときに滲まず綺麗な線が描けるア
イライナー、アイブロー、ネイルカラー、輪郭形成用リ
ップカラー等にに充填される液状化粧料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、顔料、水、エマルジョンを主成分
とした化粧料を瓶のような容器に充填しておき、刷毛に
付けて使用するタイプがアイライナー、ネイルカラーの
殆どに使われている。また、顔料とワックスを主成分と
して棒状にし鉛筆の芯状に成形した鉛筆タイプのものが
アイライナー、アイブローとして使用され、これと同様
に顔料とワックスと溶剤を主成分としたものを棒状にし
たものはリップカラーとして一般的に使用されている。
更には顔料と水と溶剤とからなる低粘度の液状化粧料を
フェルトペンタイプやボールペンタイプの塗布具に充填
したものがアイライナー、ネイルカラーとして知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のアイライナー、アイブロー、ネールカラー、リップカ
ラーにおいては各種の問題点がある。例えば、付け筆タ
イプでは一定の細い線が引きにくい、蓋を開口して
おくと溶剤が蒸発してインクが硬化しやすい、携帯に
不便である。鉛筆タイプ及び棒状のタイプは輪郭が明
確な線にならない、粉末又は半固形物を皮膚に付ける
ので化粧崩れし易い。更にペン状の化粧具ではペン先に
顔料詰まって描けなくなることがあり、ボールペンタイ
プのものでは塗布時に化粧料の粘度が高いままのため塗
布時にかなりの力で皮膚に押しつけないとボールが回転
せず線が描けないことや、塗布後に化粧料が移動し易く
滲みを発生する等の問題点があった。
【0004】本発明はボールペンタイプの塗布具に充填
して一定の細い線が軽い力で描きやすく、描いた線が滲
まない液状化粧料を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、塗布部
材としてのボールを先端孔より一部吐出して回転自在に
抱持するボールホルダーとを有し、このボールホルダー
の内部を通過する塗布液を前記ボールとボールホルダー
との隙間を通じて前記先端孔より吐出する塗布先を有す
る塗布具に充填される液状化粧料において、前記塗布液
が非ニュートン粘性を示すと共に、非ニュートン粘性指
数が0.1〜0.9の範囲にあることを特徴とする液状
化粧料を要旨とする。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おける液状化粧料は非ニュートン粘性を有する。この非
ニュートン粘性を有する液の粘度η(Pa・s)は、η
=μDn-1(μ;非ニュートン粘性係数、D;剪断速度
(1/s)、n;非ニュートン粘性指数)の式にて概ね
表される。この場合、非ニュートン粘性指数nの値が小
さいほど剪断速度に対する粘度の上がり方が小さく、ボ
ールが回転するときの力が小さくて済むことになる。こ
の非ニュートン粘性を付与するには非ニュートン粘性を
付与する高分子を添加するのが有効である。非ニュート
ン粘性を付与する高分子として一例を挙げると、キサン
タンガム、ガーガム及びその誘導体、ガラクトマンナ
ン、アルギン酸及びその塩、サクシノグルカン、デンプ
ン、カラギーナン、ジェランガム、カードラン、、プル
ラン、ラムザンガム、ウェランガム、CMC(カルボキ
シメチルセルロース)のナトリウム塩等のアルカリ金属
塩、HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)やHEC
(ヒドロキシエチルセルロース)等のセルロース誘導
体、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ポリアクリル
酸及びその塩、架橋型ポリアクリル酸及びその塩、架橋
型のアクリル酸とアクリル酸エステルの共重合体及びそ
の塩、ポリN−ビニルアシルアミド等が挙げられる。こ
れらの使用量は化粧料全量に対して0.01〜10重量
%が好ましい。0.01重量%未満では塗布時の粘度低
下が小さく軽い塗布が出来なくなる恐れがある。10重
量%を超えると化粧料の粘度が高くなりすぎて描画時の
吐出がスムースにいかなくなる場合がある。
【0007】水は主溶剤として用いるものである。着色
剤としては化粧品用に使用可能な着色剤は染料、顔料等
各種のものが使用可能である。その一例を挙げると、赤
色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号、赤色
105号、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3
号、青色1号、青色2号、赤色201号、赤色2020
号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色
206号、赤色207号、赤色208号、赤色213
号、赤色214号、赤色215号、赤色218号、赤色
220号、赤色221号、赤色223号、赤色225
号、赤色226号、赤色230号、赤色231号、赤色
232号、橙色201号、橙色203号、橙色204
号、橙色205号、橙色206号、橙色207号、黄色
201号、黄色202号、黄色203号、黄色205
号、緑色201号、緑色202号、緑色204号、緑色
205号、青色201号、青色202号、青色203
号、青色204号、褐色201号、紫色201号、カー
ボンブラック、紺青、群青、黄酸化鉄、赤酸化鉄、黒酸
化鉄、水酸化クロム、酸化クロム、酸化チタン、低次酸
化チタン、雲母チタン、カラミン、イカスミ、アルミニ
ウム粉、マイカ、魚鱗、塩化ビスマス等が挙げられる。
更には各種の樹脂球や中空樹脂球も使用可能であるこれ
らは単独或いは複数混合して使用可能であり、その使用
量は全インキ中の0.1〜50重量%が好ましい。0.
1重量%未満では濃度が薄く、50重量%を超えても塗
布跡の濃度の向上は殆どなくそれ以上添加することの意
味が認められない。
【0008】水溶性有機溶剤は塗布具の先端の乾燥を防
止して常に書き出しから綺麗な線を描けるようにするた
めに使用するものであり、一例を挙げるとエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリ
コール、グリセリン、ポリエチレングリコール等が使用
できる。これらの水溶性有機溶剤の使用量は化粧料全量
に対して2〜30重量%が好ましい。2重量%未満では
ペン先の乾燥を防止する効果が無く、30重量%を超え
ると塗布した線が乾きにくくなる。以上の必須成分の他
に皮膚への塗布性調整のための界面活性剤、防腐防黴
剤、pH調整剤、塗布した化粧料の皮膚への定着性や耐
水性を持たせるための樹脂、着色剤に顔料を用いた場合
の分散剤、例えばスチレン−アクリル酸共重合体、スチ
レン−マレイン酸共重合体、アクリル酸−アクリル酸エ
ステル共重合体等の塩やセラック、フミン酸等の樹脂
や、POEアルキルエーテル、POEアルキルフェニル
エーテル、POEアルキルエーテルリン酸及びその塩、
POE・POPアルキルエーテル、POEソルビタン脂
肪酸エステル類等の界面活性剤を必要に応じて使用可能
である。
【0009】本発明の液状化粧料を作製するには一般的
に行われている方法で作製可能である。顔料の場合の一
例を挙げると水に分散剤を溶解又は分散し、これに顔料
を加えた後従来公知の分散機例えば3本ロールミルやビ
ーズミル等の従来公知の媒体分散機で分散し、これに他
の成分を加えて攪拌することで作成できる。この時、分
散しきれない粗大粒子を濾過や、遠心処理することによ
り除去して粒子の均一化を図っても良い。染料を着色剤
に用いた場合は全成分を混合攪拌することによって得ら
れる。必須成分以外の添加可能な成分については分散の
前後いずれで加えても構わない。
【0010】本件に使用するボールペンタイプの塗布具
としてはチップはステンレスや洋白などの金属で出来た
ものやアセタール樹脂、PET、PBT等の樹脂を成形
したもの等各種使用可能である。ボールとしてはタング
ステンカーバイドを主成分とする超硬ボールや、ジルコ
ニア、炭化ケイ素等の各種セラミックを主成分とするボ
ール等各種のものが使用可能である。また、液状化粧料
をボール近傍にまで導くために、繊維集束体や合成樹
脂、金属製の棒状物を液導出部材として使用してもよい
し、液のボールホルダーからの逆流防止や洩れ、吐出過
多の制御のためにボールホルダーの内部もしくはボール
ホルダーと接続される液貯留部材もしくは液貯溜部材と
の連結部材中に弁となる玉部材を配置しても良いし、コ
イルスプリング等によって先端のボールをボールホルダ
ーの先端孔縁に押し付けるようになしても良い。また、
コイルスプリング等を配置する場合には、コイルスプリ
ングの弾撥力が被塗布先である皮膚に過剰な刺激となる
ことを抑制することが好ましく、また、液の導出の障害
とならないようコイルスプリングの取り付け部に溝等適
宜方法によって液導出路を確保することが好ましい。ボ
ール径としては0.4mm〜2.0mmが好ましい。
0.4mm未満では化粧料の吐出量が少なくなることと
塗布跡が非常に細くなることで明瞭な塗布跡が得られな
い恐れがある。また、2.0mmを超えると塗布跡の幅
が広がりすぎたり、吐出量が多くなりすぎて滲みを発生
したりして塗布跡が明瞭でなくなる恐れがある。
【0011】
【作用】本発明の液状化粧料が何故線塗布時に軽い力で
塗布出来、塗布後の線が滲まないかについては以下のよ
うに推察される。本件の塗布具はボールペンタイプなの
で化粧料はペン先端に把持されているボールが回転する
ことによりボールとボールを把持するチップとの間隙を
通って吐出される。この間隙が非常に狭いのとボールの
回転が速いため化粧料にはかなりの剪断力が掛かる。本
発明の化粧料は非ニュートン粘性を有するので剪断力が
掛かると使用している増粘剤の化粧料中での構造粘性が
崩れることにより粘度が下がる剪断減粘性を示す。この
ため化粧料の粘度が大幅に下がり軽い力でもボールが回
転できるようになって結果として軽い力で皮膚に塗布出
来るのである。また、剪断力が無くなるとすぐに増粘剤
同士の構造を形成して粘性を示し元の粘度に戻るため皮
膚に塗布された化粧料は時間が経っても移動しにくいの
で滲みが発生しないものと考えられる。
【0012】
【実施例】以下実施例にて更に詳細に説明する。なお、
単に「部」とあるのは「重量部」を示す。なお、粘度は
東機産業製のELD型粘度計を使用し、ローターは粘度
が1000mPa・s以下のときは3°×R24コーン
ローターを、1000mPa・sを超えるときはSTロ
ーターを使用して測定した。
【0013】 実施例1 ヘリンドンピンクCN(赤色226号、大東化成(株)製) 2.0部 カーボンブラックNo.4(カーボンブラック、大東化成(株)製) 3.0部 ニッコールNP−10(POE(10)ノニルフェニルエーテル、日光ケミカル ズ(株)製) 0.5部 ニューサイドSC(デヒドロ酢酸ナトリウム、日本合成化学(株)製) 0.5部 プロピレングリコール 18.0部 ペミュレンTR−2(架橋型ポリアクリル酸アルキルエステル、日光ケミカルズ (株)製) 0.3部 精製水 75.7部 上記成分のうちヘリンドンピンクCNとカーボンブラッ
クNo.4とニッコールNP−10の全量と精製水15.
0部を混合攪拌した後3本ロールミルで10回通しして
茶色のペーストを得た。残りの混合し攪拌して均一に溶
解させた後茶色のペーストを加え更に1時間攪拌して茶
色の液状化粧料を得た。このものの粘度は剪断速度3.
5/sの時1400mPa・sで非ニュートン粘性係数
は0.54であった。
【0014】 実施例2 酸化チタン(酸化チタン、東色ピグメント(株)製) 20.0部 プラスサイズL53D(アクリル樹脂アルカノールアミン液、互応化学(株) 製) 5.0部 グリセリン 15.0部 メッキンスM 0.4部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.5部 ケルザン(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.5部 精製水 58.6部 上記成分のうち酸化チタンとプラスサイズL53Dの全
量と精製水40部とを混合し均一になるまで1時間攪拌
した。これをシンマルエンタープライズ製媒体分散機の
ダイノーミルにて2回通しを行い白色の分散液を得た。
これを残りの成分を混合し均一になるまで攪拌溶解した
液に加え、2時間攪拌して白色の液状化粧料を得た。こ
の化粧料の剪断速度0.35/sの時の粘度は1800
0mPa・sで非ニュートン粘性係数は0.32であっ
た。
【0015】 実施例3 TAYCA PEARL SP−350(雲母チタン、テイカ(株)製) 10.0部 ヘリンドンピンクCN 1.0部 ニッコールNP−10 0.7部 メッキンスM 0.8部 プロピレングリコール 15.0部 グリセリン 8.0部 ケルザン 1.0部 精製水 63.5部 上記成分のうちヘリンドンピンクCNとニッコールNP
−10を0.2部と精製水5部を均一に混合攪拌した後
ダイノールミルにて5回通しを行い赤色分散ペーストを
得た。次いでアルペーストWJP7620とニッコール
NP−10の0.5部と精製水20部を混合し均一にな
るまで2時間攪拌しアルミニウム粉分散液を得た。これ
らの赤色分散ペーストとアルミニウム粉分散液を残りの
成分を混合して均一に溶解した液に加え2時間攪拌して
赤色の液状化粧料を得た。この液状化粧料の粘度は剪断
速度0.35/sの時23000mPa・sであり、非ニ
ュートン粘性係数は0.26であった。
【0016】 実施例4 青色1号 2.4部 赤色102号 6.1部 黄色4号 1.0部 プロピレングリコール 15.0部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.5部 CMC#2000(カルボキシメチルセルロース、ダイセル化学工業(株)製) 0.5部 精製水 74.5部 上記成分を混合し均一になるまで3時間攪拌して黒色の
液状化粧料を得た。このものの粘度は剪断速度9.6/
sのとき85mPa・sであり、非ニュートン粘性係数
は0.85であった。
【0017】比較例1 実施例1のペミュレンTR−2を抜いてルビスコールK
−90(ポリビニルビロリドン、BASF社製)を1
0.5部添加し、その分精製水を減らして同様に為し茶
色の液状化粧料を作成した。このものの粘度は剪断速度
0.35/sのとき1340mPa・sであり、非ニュ
ートン粘性係数は0.97であった。
【0018】 比較例2 酸化チタン(酸化チタン、東色ピグメント(株)製) 20.0部 プラスサイズL53D(アクリル樹脂アルカノールアミン液、互応化学(株) 製) 5.0部 グリセリン 15.0部 メッキンスM 0.4部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.5部 ポバールPVA−124(ポリビニルアルコール、(株)クラレ製) 9.0部 精製水 56.6部 上記成分のうち酸化チタンとプラスサイズL53Dの全
量と精製水30部とを混合し均一になるまで1時間攪拌
した。これをダイノーミルにて2回通しを行い白色の分
散液を得た。次いでポバールPVA−124の全量を残
りの精製水全量に混合し加熱攪拌して均一に溶解した後
室温まで放冷し、この液に白色の分散液と残りの成分を
混合し均一になるまで2時間攪拌して白色の液状化粧料
を作成した。このものの粘度剪断速度は0.35/sの
とき19400mPa・sであり、非ニュートン粘性係
数は0.93であった。
【0019】 比較例3 青色1号 2.4部 赤色102号 6.1部 黄色4号 1.0部 プロピレングリコール 15.0部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.5部 ポバールPVA−124 3.0部 精製水 72.0部 上記成分のうちポバールPVA−124を精製水30部
に混合し加熱攪拌して均一に溶解した後室温まで放冷し
た。この液と残りの成分を混合し均一になるまで3時間
攪拌して黒色の液状化粧料を得た。このものの粘度は剪
断速度9.6/sのとき90mPa・sであり、非ニュ
ートン粘性係数は0.98であった。
【0020】以上の実施例1〜4、比較例1〜4で得ら
れた液状化粧料について、塗布試験とにじみ試験を行っ
た結果を表1に示す。なお試験用塗布具サンプルは実施
例、比較例で得られた液状化粧料をボールを抱持した塗
布先を化粧料タンクに接続し、化粧料の界面部分に逆流
防止手段を配置したものとした。具体的には、図1、図
2に示す。
【0021】即ち、部分的に省略した塗布具の拡大断面
図である図1に示すように、ポリプロピレン樹脂製の押
し出し成形によるパイプ1の前端に、ポリプロピレン樹
脂の射出成形品である塗布先ホルダー2を接続し、この
塗布先ホルダー2の先端に塗布先3を接続している。パ
イプ1内に収容された化粧料4は塗布先ホルダー2の貫
通孔2a、塗布先3の中孔3aを通じて塗布部材である
ボール5の周辺に供給される。パイプ1内には化粧料4
の界面と接触してポリブテンをゲル化させた逆流防止剤
組成物6aと、この逆流防止剤組成物6aに浸漬して、
パイプ1内壁との間の逆流防止剤組成物6aの配置され
る断面積を少なくすることによって実質的に逆流防止剤
組成物6aの流動抵抗を増大させる浮子6bとからなる
逆流防止手段6を配置している。この逆流防止手段6
は、化粧料4の消費に伴う化粧料界面の移動に追従して
緩やかに前方に移動する。これに対して、落下させたと
きの衝撃などによって、パイプ1の開口端である後方へ
の急激な慣性が働いたときなどは逆流防止剤組成物の粘
性と浮子6bによる流動抵抗の高さによって化粧料4が
後方移動することを抑制することができる。
【0022】また、塗布先3は、超硬製のボール5をス
テンレス製のボールホルダー3bによって一部先端突出
して抱持している。また、ボールホルダー3bの内部に
は、ボール5を先端方向に付勢するコイルスプリング7
が、その後端を塗布先ホルダー2の段部に当接させて配
置されており、ボール5をボールホルダー3bの開口部
内縁に当接させ液密を保つようになしている。塗布先ホ
ルダー2のコイルスプリング7が当接する段部には、コ
イルスプリング7の存在が円滑な化粧料4の流動を阻害
しないように化粧料流路としての溝2bが複数形成され
ている。このようにボール5をボールホルダー3bの開
口部内縁に当接させ液密を保つようなすのは、化粧用の
塗布具であることより、塗布先3を上に向けて使用され
るようなことも多く、化粧料4が自重で後退してボール
5の周辺に乏しくなり塗布跡がかすれたり化粧料4が吐
出されないことを抑制するためである。また、この塗布
具を外装体(図示せず)に収容して使用することもでき
るが、外装体の構造によってパイプ1内を加圧して化粧
料4が吐出されやすくする場合など、非使用時の確実な
密閉構造を得るため及び不意のインキ洩れをも抑制する
こともできる。
【0023】図1のI部拡大図である図2にも示すよう
に、コイルスプリング7の先端は巻きのない直線状部分
7aとして形成されており、その先端をボール5に当接
させている。本発明のような非ニュートン粘性指数が
0.1〜0.9の液状化粧料は、水に比べれば極めて流
動性の低い液体であるところ、濃く速く塗布するには塗
布先の化粧料が吐出する隙間を大きくすることが好まし
いが、通常はボール5とボールホルダー3bとの寸法設
計によって自由に大きな隙間が開きえるものを得ること
ができる。しかしながら、本例のようにコイルスプリン
グ7等(板バネ、ゴム、合成樹脂等の棒状物でもよい)
の弾撥部材にてボール5を付勢させるものの場合、ボー
ル5が肌に直接接触して押圧されて初めてボール5が後
方移動して化粧料の吐出する隙間が形成されるため、弾
撥部材のボール5を付勢する力があまり大きいと、化粧
料吐出のための充分な隙間を形成する程度にボール5が
移動する前に押圧力によって肌に痛みを覚えてしまう可
能性が否めない。よって、弾撥部材のボール5が押し下
げられきるのに必要な力(化粧料が吐出するに充分な隙
間を形成するのに必要な力)を10g以下に設定するこ
とが好ましく、本例のものではコイルスプリング7の材
質、線形や巻き数、ばね乗数を調節して5〜7g前後と
なるようにしてある。
【0024】
【発明の効果】塗布試験 試験サンプルを筆記試験機に掛け、3cm/secで筆
記したときかすれずに描ける荷重を測定した。 にじみ試験 試験サンプルで手の甲に直線を5cm描いて乾燥するま
で放置したとき、皮膚の皺に沿って化粧料が移動した距
離の平均を測定した。
【0025】
【表1】
【0026】なお、筆記試験機で測定した、かすれずに
描ける荷重が軽いものほど実際に皮膚に塗布したときの
押し付ける力も弱くて済むものであった。以上、詳細に
説明したように、本発明に係る液状化粧料はボールペン
タイプの塗布具に充填して皮膚に塗布するときに軽い力
で塗布でき、かつ塗布跡がにじまない優れたものであ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月20日(2000.6.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】塗布具の拡大縦断面図。
【図2】図1の部分拡大図。
【符号の説明】 1 パイプ 2 塗布先ホルダー 2a 貫通孔 2b 溝 3 塗布先 3a 中孔 3b ボールホルダー 4 化粧料 5 ボール 6 逆流防止手段 6a 逆流防止剤組成物 6b 浮子 7 コイルスプリング 7a 直線状部分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布部材としてのボールを先端孔より一
    部吐出して回転自在に抱持するボールホルダーとを有
    し、このボールホルダーの内部を通過する塗布液を前記
    ボールとボールホルダーとの隙間を通じて前記先端孔よ
    り吐出する塗布先を有する塗布具に充填される液状化粧
    料において、前記塗布液が非ニュートン粘性を示すと共
    に、非ニュートン粘性指数が0.1〜0.9の範囲にあ
    ることを特徴とする液状化粧料。
  2. 【請求項2】 前記ボールの径が0.4mm〜2.0m
    mであることを特徴とする請求項1項記載の液状化粧
    料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004154173A (ja) * 2002-11-01 2004-06-03 Mitsubishi Pencil Co Ltd 液状化粧料塗布具
KR101782560B1 (ko) 2015-11-13 2017-09-28 (주)이노진 볼펜 타입의 약액 도포 유닛 및 이를 이용한 피부 및 두피 관리 장치
US10143288B2 (en) 2015-04-13 2018-12-04 Mitsubishi Pencil Company, Limited Cosmetic applicator
WO2020171662A1 (ko) * 2019-02-21 2020-08-27 박관철 면도 크림 용기

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