JP7011522B2 - エアブラシユニット及び筆記具 - Google Patents
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Description
〈態様1〉エアブラシ及び筆記具を具備しており、前記エアブラシから噴き出す空気を介して、前記水性インク組成物を噴射させる、エアブラシユニットであって、
前記筆記具は、水性インク組成物を含有しており、かつ
前記水性インク組成物は、隠蔽性顔料を含有しており、かつ剪断速度9.6~76.6/sにおける剪断減粘指数が0.4~0.8である、
エアブラシユニット。
〈態様2〉前記水性インク組成物の剪断速度38.3/sでの粘度が、5~50mPa・sである、態様1に記載のエアブラシユニット。
〈態様3〉前記水性インク組成物の、25℃及び200msにおける動的表面張力が55mN/m以下である、態様1又は2に記載のエアブラシユニット。
〈態様4〉前記水性インク組成物が、フッ素系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも一種の界面活性剤を含有している、態様1~3のいずれか一項に記載のエアブラシユニット。
〈態様5〉エアブラシと組み合わせて用いられる筆記具であって、
前記筆記具は、水性インク組成物を含有しており、
前記水性インク組成物は、
水、及び隠蔽性顔料を含有しており、
25℃及び200msにおける動的表面張力が55mN/m以下であり、かつ
剪断速度9.6~76.6/sにおける剪断減粘指数が0.4~0.8である、
筆記具。
〈態様6〉前記水性インク組成物の剪断速度38.3/sでの粘度が、5~50mPa・sである、態様5に記載の筆記具。
〈態様7〉前記水性インク組成物が、フッ素系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも一種の界面活性剤を含有している、態様5又は6に記載の筆記具。
図1に示すように、本発明のエアブラシユニット100は、エアブラシ10及び筆記具20を具備しており、エアブラシ10から噴き出す空気を介して、水性インク組成物を噴射させる、エアブラシユニット100であって、
筆記具20は、水性インク組成物を含有しており、かつ
水性インク組成物は、隠蔽性顔料を含有しており、かつ剪断速度9.6~76.6/sにおける剪断減粘指数が0.4~0.8である。
τ=ηDn
(式中、τは、ずり応力を示しており、Dは、ずり速度を示しており、ηは、見掛け粘度を意味するものである)
筆記具は、水性インク組成物を含有している。筆記具は、インク貯蔵部、筆記部及び保持部を具備していてよく、この場合、インク貯蔵部には、水性インク組成物が貯蔵されていてよい。
水性インク組成物は、水、及び隠蔽性顔料を含有している。水性インク組成物は、剪断速度9.6~76.6/sにおける剪断減粘指数が0.4~0.8である。
水は、イオン交換水、蒸留水等であることができる。
隠蔽性顔料としては、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、アルミニウム等を用いることができる。
色材としては、染料、顔料、又は染料と顔料との混合物等、従来のインクに用いることができる種々の色材を使用することができる。これらの色材は、単独で用いてもよく、又は混合して用いてもよい。
水溶性有機溶剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコールなどのグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロプレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類等が好ましく使用できる。
増粘剤としては、例えば多糖類等の天然高分子、合成高分子を用いることができる。
界面活性剤としては、随意の界面活性剤を用いることができるが、フッ素系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも一種の界面活性剤を用いることが、水性インク組成物の動的表面張力をより良好に低減させる観点から好ましい。これらの界面活性剤としては、以下の実施例で言及するように、これらの界面活性剤を特定するものとして商業的に入手可能である物を用いることができる。
水性インク組成物は、種々の添加剤、例えば、防腐剤、固着剤、PH調整剤、ノンドライ剤等を含有していてもよい。
インク貯蔵部には、上記の筆記具用水性インク組成物が貯蔵されている。
筆記部は、筆記具の用途に応じ、随意の材料で構成されていてよい。本発明の筆記具がサインペンである場合、筆記部としては、例えば繊維芯及びプラスチック芯等が挙げられる。
図1に示すように、エアブラシ10は、ノズル12及びガス供給部材14を具備していてよい。ノズル12とガス供給部材14とは、一体として形成されていてもよく、又はホース等の中空部材を介して互いに接続されていてもよい。
連結部材は、エアブラシと筆記具とを連結させる随意の部材である。連結部材は、エアブラシと筆記具とを物理的に連結させる部材であれば、特に限定されない。
上記で言及したように、本発明の筆記具は、エアブラシと組み合わせて用いられる筆記具であって、前記筆記具が、水性インク組成物を含有しており、
前記水性インク組成物が、
水、及び隠蔽性顔料を含有しており、
25℃及び200msにおける動的表面張力が55mN/m以下であり、かつ
剪断速度9.6~76.6/sにおける剪断減粘指数が0.4~0.8である。
〈実施例1〉
(水性インク組成物の作製)
隠蔽性顔料としての酸化チタン(チタンR-706、DuPont社、平均粒子径360nm)10質量部、色材としての青色顔料(FASTGEN BLUE TGR-SD、DIC社)5質量部、顔料分散剤としてのスチレンアクリル樹脂(ジョンクリルJ-63、BASF社)1質量部、増粘剤としてのキサンタンガム(エコーガムRD、DSP五協フード&ケミカル社)0.1質量部、固着剤としてのスチレンアクリル樹脂(ジョンクリル7100、BASF社)10質量部、防腐剤(バイオデンS、大和化学工業社)0.1質量部、水溶性有機溶剤としてのグリセリン0.8質量部、及びイオン交換水77.3質量部を用い、水性インク組成物を100質量部作製した。
水性インク組成物の成分を、表1に示すように変更したことを除き、実施例1と同様にして、実施例2~14及び比較例1~5の筆記具を作製した。なお、表1で言及している他の材料としては、以下のものを用いた。
アルミニウム顔料:EMR-DZ485(東洋アルミニウム社、平均粒子径8μm)
青色酸性染料:青1号 40%水溶液
赤色酸性染料:赤103号 35%水溶液
アセチレングリコール系界面活性剤:オルフィン4036(日信化学工業社)
フッ素系界面活性剤:キャップストーンFS-10(DuPond社)
シリコーン系界面活性剤:KF-6011(信越化学工業)
作製した筆記具を10回振って撹拌子によりインク貯蔵部内の水性インク組成物を撹拌し、次いでPPC用紙に「VENENO」と筆記して、描線のカスレ及び滲みを評価した。
〈インク流出性〉
描線のカスレの評価基準は以下のとおりである:
A:擦れがなく、十分な濃度の描線が表現できている。
C:描線が多少擦れており、描線濃度がうすい。
E:描線が酷く擦れており、描線が殆ど見えない。
描線の滲みの評価基準は以下のとおりである:
A:滲みが殆どない。
C:描線がやや太くなる程度の滲みがあるが、インクの裏抜けはしていない。
E:滲みが酷く、インクの裏抜けがある。
作製した筆記具で描線を筆記した後に筆記部を上向きにした状態で24時間静置して、再び描線を筆記して、その状態を対比した。
再初筆性の評価基準は以下の通りである:
A:描線が問題なく確認できる。
E:描線の確認が困難。
なお、比較例1及び2は白い紙を用いて、それ以外は黒い紙に筆記した。
作製した筆記具を、エアブラシに接続して、エアブラシユニットを作製した。
直径8mm、高さ8cmの筒状のポリカーボネート製の被塗工体を高さ方向が鉛直となるように配置し、作製したエアブラシユニットを用いて、被塗工体の全周を塗工するようにしてインクを噴射させて、この被塗工体を目視で観察して、外観を評価した。
噴射時のインクの吐出量については、インクの吐出量が適切であるかを表1に記載している。
塗膜ムラの液ダレの評価基準は以下のとおりである:
A:ムラがなく、均一な塗膜が形成されている。
B:僅かにムラが見られるが、ほぼ均一な塗膜が形成されている。
C:ムラがやや見られるが、均一な塗膜が形成されている。
D:ムラが目立つ。
E:ムラが多く、塗膜の外観が損なわれている。
12 ノズル
14 ガス供給部材
20 筆記具
22 筆記部
30 連結部材
100 エアブラシユニット
Claims (7)
- エアブラシ及び筆記具を具備しており、前記エアブラシから噴き出す空気を介して、水性インク組成物を噴射させる、エアブラシユニットであって、
前記筆記具は、前記水性インク組成物を含有しており、かつ
前記水性インク組成物は、隠蔽性顔料を含有しており、かつ剪断速度9.6~76.6/sにおける剪断減粘指数が0.4~0.8である、
エアブラシユニット。 - 前記水性インク組成物の剪断速度38.3/sでの粘度が、5~50mPa・sである、請求項1に記載のエアブラシユニット。
- 前記水性インク組成物の、25℃及び200msにおける動的表面張力が55mN/m以下である、請求項1又は2に記載のエアブラシユニット。
- 前記水性インク組成物が、フッ素系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも一種の界面活性剤を含有している、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアブラシユニット。
- エアブラシと組み合わせて用いられる筆記具であって、
前記筆記具は、水性インク組成物を含有しており、
前記水性インク組成物は、
水、及び隠蔽性顔料を含有しており、
25℃及び200msにおける動的表面張力が55mN/m以下であり、かつ
剪断速度9.6~76.6/sにおける剪断減粘指数が0.4~0.8である、
筆記具。 - 前記水性インク組成物の剪断速度38.3/sでの粘度が、5~50mPa・sである、請求項5に記載の筆記具。
- 前記水性インク組成物が、フッ素系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤からなる群より選択される少なくとも一種の界面活性剤を含有している、請求項5又は6に記載の筆記具。
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