JP3411609B2 - 透湿性複合シートおよびその製造方法 - Google Patents

透湿性複合シートおよびその製造方法

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JP3411609B2
JP3411609B2 JP2259393A JP2259393A JP3411609B2 JP 3411609 B2 JP3411609 B2 JP 3411609B2 JP 2259393 A JP2259393 A JP 2259393A JP 2259393 A JP2259393 A JP 2259393A JP 3411609 B2 JP3411609 B2 JP 3411609B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透湿性複合シート及び
透湿性複合シートの製造方法に関し、更に詳しくは、延
伸配向によるMD方向およびCD方向の強度差、引き裂
き強度が改善されており、更には、シート表面が改質さ
れ、特に感圧接着剤等を用いた場合に、その表面接着性
/剥離特性をコントロールすることが可能である透湿性
複合シートおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、多孔性フィルムの引き裂き強度を
向上させるために、該多孔性フィルムと紙類、不織布、
織物、網、フィルム等の補強材とを接合一体化した複合
シートが提案されている。このような、多孔性フィルム
に補強材としてフィルム状物等を積層した複合シート
は、機械的強度は改良されるものの、透湿性が殆ど損な
われるという欠点がある。
【0003】そこで、上記欠点を解消するために種々の
提案がなされている。例えば、特開昭62−27063
9号公報には、無機充填剤を含む熱可塑性樹脂からなる
透湿性フィルムと不織布等の材料を複合一体化した通気
性の複合シートが提案されている。また、特開昭63−
286330号公報には、不織布とポリオレフィン系多
孔性シートとを、その間に熱接着性多孔シートを用いて
部分的に接着させることにより多孔性シートを補強した
複合シートが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た透湿性複合シートは、いずれも引き裂き強度を向上さ
せるために不織布等を多孔性フィルムに複合一体化して
補強したものであり、その表面特性をコントロールする
ものではない。従って、これらの透湿性複合シートに対
して、付け剥しを目的として感圧接着剤等を用いる場合
には、感圧接着剤を剥す際に不織布を構成する繊維が抜
けたり、破断したりして該接着剤に付着し、再び感圧接
着剤を接着させる際に接着力の低下を起こす等の問題を
生ずる。
【0005】従って、本発明の目的は、透湿性を低下さ
せることなく、延伸配向によるMD方向およびCD方向
の強度差が改善され、且つ引き裂き強度が向上してお
り、更にはシート表面が改質され、特に感圧接着剤等を
用いた場合に、その表面接着性/剥離特性をコントロー
ルすることができる透湿性複合シートおよびその製造方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
及び充填剤を含有する樹脂組成物を溶融成形してフィル
ムとなし、次いで該フィルムを延伸処理して得られた多
孔性フィルムの片面あるいは両面に、無数の孔部を有し
且つ上記多孔性フィルムよりも引き裂き強度の高い、通
気性の開孔フィルムを接合してなり、上記開孔フィルム
が、無数の開孔底部と、裏側が空隙となっている凸状曲
面からなる無数の頂部と、該開孔底部と該頂部とをそれ
ぞれ連結する筒状壁部とを具備し、上記孔部が、一個の
上記開孔底部と、隣合う複数の上記頂部と、それらを連
結する1個の筒状壁部とからそれぞれ形成された連通孔
構造からなっており、上記頂部の表面側が上記多孔性フ
ィルムに接合され、上記筒状部の高さが0.1〜10m
mであることを特徴とする透湿性複合シートを提供する
ことにより、上記目的を達成したものである。
【0007】また本発明は、上記透湿性複合シートを好
適に製造する方法として、熱可塑性樹脂及び充填剤を含
有する樹脂組成物を該熱可塑性樹脂の融点以上の温度で
溶融成形してフィルムとなし、次いで該フィルムを該融
点以下の温度で延伸処理して得た多孔性フィルムの片面
あるいは両面に、無数の孔部を有し且つ上記多孔性フィ
ルムよりも引き裂き強度の高い、通気性の開孔フィルム
を接合一体化してなり、上記開孔フィルムが、無数の開
孔底部と、裏側が空隙となっている凸状曲面からなる無
数の頂部と、該開孔底部と該頂部とをそれぞれ連結する
筒状壁部とを具備し、上記孔部が、一個の上記開孔底部
と、隣合う複数の上記頂部と、それらを連結する1個の
筒状壁部とからそれぞれ形成された連通孔構造からなっ
ており、上記頂部の表面側が上記多孔性フィルムに接合
されていることを特徴とする透湿性複合シートの製造方
法を提供するものである。
【0008】
【作用】本発明の透湿性複合シートは、透湿性の多孔性
フィルムに無数の孔部を有する開孔フィルムを複合一体
化してある。そして、上記透湿性複合シートの上記開孔
フィルム側に対して感圧接着剤等を接着した場合、該シ
ートの構成物が接着剤に付着することがなく、付け剥し
が容易である。
【0009】
【実施例】以下に、図面を参照しながら、本発明の実施
例を詳細に説明する。図1は、本発明の透湿性複合シー
トの1実施例を示す平面図であり、図2は、その拡大斜
視図であり、図3は、図2のI−I’断面図である。
【0010】図1に示す本実施例の透湿性複合シート1
0は、熱可塑性樹脂及び充填剤を含有する樹脂組成物を
溶融成形してフィルムとなし、次いで該フィルムを延伸
処理して得られた多孔性フィルム11の片面に、無数の
孔部13を有し且つ上記多孔性フィルムよりも引き裂き
強度の高い、通気性の開孔フィルム12を接合してな
る。
【0011】更に詳細には、上記透湿性複合シート10
は、図2及び図3に示すように、上記多孔性フィルム1
1と、その片面側に接合された上記開孔フィルム12と
からなり、上記開孔フィルムは、無数の孔部13を有し
ており、無数の開孔底部14と、無数の頂部15と、該
開孔底部14と該頂部15とをそれぞれ連結する筒状壁
部16とを具備し、上記頂部15がホットメルト接着剤
(図示せず)を介して上記多孔性シートに接合されてい
る。そして、上記孔部13は、一個の上記開孔底部14
と、隣合う複数の上記頂部15と、それらを連結する1
個の筒状壁部16とからそれぞれ形成された連通孔構造
からなっている。
【0012】上記多孔性シート11は、熱可塑性樹脂お
よび充填剤を含有する組成物を溶融成形してフィルムと
なし、次いで該フィルムを延伸処理して得たものであ
る。ここで、上記溶融成形及び延伸処理は、公知の方法
を特に制限なく行うことができる。
【0013】上記熱可塑性樹脂としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン系
樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等のポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル等
のビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン等のビニリデン系
樹脂、これらの混合物等が好ましく用いられる。
【0014】特にポリオレフィン系樹脂として高密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンブロック
共重合体、ポリブテン、エチレン酢酸ビニル共重合体が
好ましく用いることができるが、本発明の透湿性複合シ
ートを衛生用材料、おむつ等に用いる場合は線状低密度
ポリエチレンがしなやかさと強靱性を合わせ持つため好
ましく用いることができる。
【0015】また上記多孔性シート11に含まれる充填
剤としては、無機充填剤および有機充填剤が用いられ、
無機充填剤としては、炭酸カルシウム、石膏、タルク、
クレー、カオリン、シリカ、珪藻土、硫酸マグネシウ
ム、硫酸バリウム、燐酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、マイカ、ゼオラ
イト、カーボンブラック等が使用され、有機充填剤とし
ては、木粉、パルプ粉、熱硬化性樹脂粉が使用される。
また、上記有機充填剤としては、上記溶融成形する際の
温度以上の溶融点を有する熱可塑性樹脂粉を用いること
ができ、上述の熱可塑性樹脂とは非相溶な熱可塑性樹脂
を用い、溶融混練して上述の熱可塑性樹脂を連続相とし
た海島状に分散させてもよい。また、上記充填剤は単独
で用いても良いしまたは混合して用いても良い。
【0016】上記充填剤の平均粒径は、30μ以下のも
のが好ましく、更に好ましくは0.5〜10μのものが
好ましい。
【0017】また、上記多孔性フィルムにおける熱可塑
性樹脂及び充填剤の配合割合は、熱可塑性樹脂100重
量部に対して、充填剤50〜250重量部であることが
好ましい。上記充填剤の配合割合が、50重量部未満で
あると、延伸したフィルムまたはシートに連続気孔が充
分形成されず多孔度が低くなり、250重量部を超える
と、ポリオレフィン樹脂への分散性不良が生じ延伸後の
強度が低下するので好ましくない。また、多孔性フィル
ムを製造する際には、開孔性、防漏性、延伸性をコント
ロールするために液状ポリブタジエン、液状ポリブテ
ン、液状ポリイソプレン等の液状ゴムを添加して用いる
ことができるが、フィルムの成形に通常用いらている他
の添加剤も、要求される透湿性及び防漏性を損なわない
ものなら使用できる。
【0018】上記多孔性フィルムの厚さは、通常、5〜
150μのものが使用できるが使用目的にあわせて適宜
選定すれば良い。
【0019】上記開孔フィルム12は、無数の孔部13
を有しており、無数の開孔底部14と、裏側が空隙とな
っている凸状曲面からなる無数の頂部15と、開孔底部
14と該頂部15とをそれぞれ連結する筒状壁部16を
具備し、上記孔部13が、一個の上記開孔底部14と、
隣合う複数の上記頂部15と、それらを連結する1個の
筒状壁部16とからそれぞれ形成された連通孔構造から
なっている。
【0020】上記開孔フィルムを形成する材料として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポ
リオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポ
リ塩化ビニル等のビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン等
のビニリデン系樹脂、これらの混合物等の熱可塑性樹脂
が好ましく用いられる。
【0021】また、上記開孔フィルムを形成するには、
上記熱可塑性樹脂を用いてフィルムを形成した後、予備
加熱すると共に負圧をかけて開孔させる方法、加熱され
たニードルにり熱可塑性樹脂フィルムに開孔部を設ける
方法、突起を有するエンボスロールにより開孔を付与す
る方法等により形成することができる。
【0022】また、上記開孔フィルム12において、上
記孔部13の大きさ及び数量は、本発明の透湿性複合シ
ートとしての透湿性を阻害せず且つ充分な引き裂き強度
を発揮するように選定すればよいが、更に、該開孔フィ
ルム面に対する感圧接着テープ等の感圧接着剤の付け剥
しに際して、所望の接着強度を発揮するように選定する
のが好ましい。即ち、上記開孔底部14の周辺部分を形
成する上記筒状壁部16の上方壁面は、直接感圧接着剤
と張り合わされ、これが直接接着に寄与するので、その
面積および形状と接着強度には相関関係があり、上記孔
部13の周辺部分である上記筒状壁部16の上方壁面
が、感圧接着剤との接着に多く寄与するほど、並びに上
記孔部13の面積が小さく、存在密度が高いほど接着強
度が高くなる。
【0023】従って、上記開孔底部14の数量、存在密
度、面積、形状は、用いる感圧接着剤の接着力を考慮し
て選定するのが好ましく、好ましい具体例としては、存
在密度,約100〜約5000個/cm2 、開孔面積,
約0.001〜100mm2、上記筒状壁部の高さ,約
0.1〜10mm、上記筒状壁部の傾斜角度,約30〜
150°、線幅,約0.1〜10mm、目開,約0.1
〜10mmとすることができる。
【0024】尚、本実施例においては、上述の開孔フィ
ルム12により説明したが、本発明において用いること
ができる開孔フィルムは、上述の例に限定されるもので
はなく、例えば、熱可塑性樹脂から成るネット材等を使
用することもできる。また、上記多孔性フィルムと開孔
フィルムとの接合について、本実施例においては、ホッ
トメルト接着剤を用いた例により説明したが、これに限
定されるものではなく、例えば、加熱により接合するこ
とができる。
【0025】次いで、図4を参照して、本発明の透湿複
合シートの他の実施例について説明する。また、図4
は、本発明の透湿性複合シートの他の実施例を示す断面
図である。図4に示す透湿性複合シート10Aは、多孔
性フィルム11Aの両面に、上述の開孔フィルム12A
と同様の開孔フィルム12Aが接合されてなるものであ
る。このように、多孔性フィルムの両面に開孔フィルム
を設けることにより、上記透湿性複合シートの上記開孔
フィルム側に対して感圧接着剤等を接着した場合に、該
シートの構成物が接着剤に付着することがなく、付け剥
しが容易となる。
【0026】更に、図5を参照して、本発明の透湿複合
シートの他の実施例について説明する。図5は、本発明
の透湿性複合シートの更に他の実施例を示す断面図であ
る。図4に示す透湿性複合シート10Bは、多孔性フィ
ルム11Bの両面に、開孔フィルム12Bが接合されて
なるものであり、該開孔フィルム12Bは、孔部13B
を有し、開孔底部14Bと、上記多孔性フィルム11B
に接合された頂部15Bと、該開孔底部14Bと該頂部
15Bとをそれぞれ連結する筒状壁部16Bとからなる
列、及び孔部13Bよりも小さい孔部13B’を有し、
開孔底部14Bよりも小さい開孔底部14B’と、上記
頂部15Bよりも大きく多孔性フィルム11Bに接合さ
れた頂部15B’と、筒状壁部16Bよりも小さく該開
孔底部と該頂部とをそれぞれ連結する筒状壁部16B’
とからなる列により形成されている。このような構造と
することにより、接着性/剥離特性を更に向上させるこ
とができる。
【0027】次いで、本発明の透湿性複合シートの製造
方法の好ましい一実施態様について説明する。図6は、
本発明の透湿性複合シートの製造方法において好ましく
用いることができる製造装置を示す斜視図である。
【0028】図6において、製造装置20は、図4に示
す如く、多孔性フィルムの片面に開孔フィルムを接合す
る装置であり、ロール状に巻回された開孔フィルム12
を繰り出す繰り出し装置21、上記繰り出し装置21の
下流側に配置され、上記繰り出し装置21により繰り出
された開孔フィルム12にホットメルト接着剤を塗工す
るロールコーター22、上記ロールコーター22の下流
に設置され、ロール状に巻回された多孔性フィルム11
を繰り出す繰り出し機23、上記繰り出し機23の下流
上方に配置され、ホットメルト接着剤を塗工した開孔フ
ィルム12と上記多孔性フィルム11とを接合一体化し
て透湿性複合シート10とするニップロール24、及び
ニップロール24の下流に設置され、上記透湿性複合シ
ート10を巻き取る巻取機25とからなる。
【0029】また、上記ロールコーター22は、上記開
孔フィルム12の下方にてその上端が上記開孔フィルム
12と接するように設置され、適量のホットメルト接着
剤を上記開孔フィルム12に塗工するグラビアロール2
2A、上記開孔フィルム12の上方に設置され、上記開
孔フィルム12をグラビアロール22Aに押しつけるバ
ックロール22B、及び上記グラビアロール22Aの下
方に設置され、ホットメルト接着剤を蓄えて上記グラビ
アロール22Aに供給する液パン22Cにより構成され
ている。
【0030】なお、本実施例においては、上記ホットメ
ルト接着剤を塗工するものとして、ロールコーターを例
として説明したが、この例に限るものではなく、スプレ
ー方式あるいはスクリーンコーター等で塗工する方式の
装置であってもよく、かかる方式は本発明の製造方法に
おける加工速度や、用いる素材の選定によって適宜選択
することができる。また、スプレー方式による塗工は、
スパイラルスプレー等の多孔性フィルムの透湿性を阻害
しないものが好ましい。また、必要な大きさに切断する
工程は、図示していないが、上記巻取機25の前に切断
する装置を導入しても良い。
【0031】次いで、本実施態様による、上記透湿性複
合シート10の製造方法について説明する。先ず、ロー
ル上に巻回された上記開孔フィルム12が、上記繰り出
し装置21によって繰り出され、上記ロールコーター2
2によりホットメルト接着剤を塗工される。次いで、上
記開孔フィルム12が更に繰り出されて、上記繰り出し
装置21によって繰り出された多孔性フィルム11と重
ね合わせられた後、上記ニップロール24によって接合
一体化され、透湿性複合フィルム10が得られ、得られ
た透湿性複合フィルム10は、上記巻取機25により巻
き取られる。
【0032】また、本実施例においては、多孔性フィル
ムの片面に開孔フィルムを接合する製造方法について説
明したが、両面に接合することもできる。例えば、上記
繰り出し機21を2つ設けて、更にその間に上記繰り出
し機23を設置する等した製造装置を用いて、上述の方
法と同様の方法により、接合することにより行うことが
できる。
【0033】以下に、具体的な実施例に基づいて本発明
の透湿性複合シートについて更に詳細に説明する。
【0034】〔実施例1〕ポリエチレン(三井石油化学
(株)製)100重量部と、炭酸カルシウム(白石工業
(株)製)150重量部とを混合した樹脂組成物を、溶
融成形してフィルムとなし、次いで該フィルムを延伸処
理して得られた多孔性フィルムと、ポリエチレン(三井
石油化学(株)製)から成る厚さ0.6mmのフィルムを
予備加熱すると共に負圧をかけて開孔させた開孔フィル
ムとを、ゴム系ホットメルト接着剤(日東化成工業
(株)製)を、図6に示す上述の製造装置を用いて、ロ
ールコーターにより塗工して、接合一体化し、透湿複合
シートを得た。なお、上記開孔フィルムの、線幅は0.
5mm、目開は0.5mm、フィルム表面からフィルムの垂
直方向にのびる隆起した孔部を形成する壁部の高さは
0.3mmである。
【0035】〔実施例2〕開孔フィルムとして、DEL
NET X550(三晶(株)製)を用いた以外は、実
施例1と同様にして、透湿複合シートを得た。なお、上
記開孔フィルムの、線幅は約0.4mm、目開は約1mm、
フィルム表面からフィルムの垂直方向にのびる隆起した
孔部を形成する壁部の高さは約0.1mmである。
【0036】〔実施例3〕開孔フィルムとして、ティー
ロード SK−200(山中産業(株)製)を用いた以
外は実施例1と同様にして、透湿複合シートを得た。な
お、上記開孔フィルムの、線幅は約0.1mm、目開は約
0.1mm、フィルム表面からフィルムの垂直方向にのび
る隆起した孔部を形成する壁部の高さは約0.2mmであ
る。
【0037】〔比較例1〕ポリエチレン(三井石油化学
(株)製)100重量部と、炭酸カルシウム(白石工業
(株)製)150重量部とを混合した樹脂組成物を、溶
融成形してフィルムとなし、次いで該フィルムを延伸処
理して得られた多孔性フィルムと、PP/PE芯鞘繊維
(2デニール、繊維長51mm)からなる、坪量20g/
2 のサクションヒートボンド法による不織布とを、ゴ
ム系ホットメルト接着剤(日東化成工業(株)製)を、
図6に示す上述の製造装置を用いて、ロールコーターに
より塗工して、接合一体化し、透湿複合シートを得た。
【0038】〔比較例2〕ポリエチレン(三井石油化学
(株)製)100重量部と、炭酸カルシウム(白石工業
(株)製)150重量部とを混合した樹脂組成物を、溶
融成形してフィルムとなし、次いで該フィルムを延伸処
理して、多孔性フィルムを得た。上記実施例1〜3及び
比較例1及び2で得られた透湿複合シート(比較例2で
は、多孔性フィルム)について、各試験を行った。その
結果および試験方法を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、透湿性を低下させるこ
となく、延伸配向によるMD方向およびCD方向の強度
差が改善され、且つ引き裂き強度が向上されており、特
に感圧接着剤等を用いた場合に、その表面接着性/剥離
特性をコントロールすることができる透湿性複合シート
およびその製造方法が提供される。従って、本発明の透
湿複合シートは、おむつ等のバックシートとして、良
に使用できる。また、本発明の製造方法によれば、高速
かつ安定的に均一な透湿性複合シートを製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の透湿性複合シートの1実施例
を示す平面図である。
【図2】図2は、図1の拡大斜視図である。図3は、図
2のI−I’断面図である。
【図3】図3は、図2のI−I’断面図である。
【図4】図4は、本発明の透湿性複合シートの他の実施
例を示す断面図である。
【図5】図5は、本発明の透湿性複合シートの更に他の
実施例を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の透湿性複合シートの製造方法
において好ましく用いることができる製造装置を示す斜
視図である。
【符号の説明】
10 透湿性複合シート 11 多孔性フィルム 12 開孔フィルム 13 孔部 14 開孔底部 15 頂部 16 筒状壁部 20 製造装置 21 繰り出し機 22 ロールコーター 23 繰り出し機 24 ニップロール 25 巻取機
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−284859(JP,A) 特開 平2−293127(JP,A) 実開 昭64−14824(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 5/18 - 5/32,27/32 B29C 67/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂及び充填剤を含有する樹脂
    組成物を溶融成形してフィルムとなし、次いで該フィル
    ムを延伸処理して得られた多孔性フィルムの片面あるい
    は両面に、無数の孔部を有し且つ上記多孔性フィルムよ
    りも引き裂き強度の高い、通気性の開孔フィルムを接合
    してなり、上記開孔フィルムが、無数の開孔底部と、裏
    側が空隙となっている凸状曲面からなる無数の頂部と、
    該開孔底部と該頂部とをそれぞれ連結する筒状壁部とを
    具備し、上記孔部が、一個の上記開孔底部と、隣合う複
    数の上記頂部と、それらを連結する1個の筒状壁部とか
    らそれぞれ形成された連通孔構造からなっており、上記
    頂部の表面側が上記多孔性フィルムに接合され、上記筒
    状部の高さが0.1〜10mmであることを特徴とする
    透湿性複合シート。
  2. 【請求項2】 上記多孔性フィルムおよび/または開孔
    フィルムがポリオレフィン樹脂製であることを特徴とす
    る請求項1記載の透湿性複合シート。
  3. 【請求項3】 上記多孔性フィルムにおける上記熱可塑
    性樹脂及び上記充填剤の配合割合が、熱可塑性樹脂10
    0重量部に対して、充填剤50〜250重量部であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の透湿性複合シート。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂及び充填剤を含有する樹脂
    組成物を該熱可塑性樹脂の融点以上の温度で溶融成形し
    てフィルムとなし、次いで該フィルムを該融点以下の温
    度で延伸処理して得た多孔性フィルムの片面あるいは両
    面に、無数の孔部を有し且つ上記多孔性フィルムよりも
    引き裂き強度の高い、通気性の開孔フィルムを接合一体
    してなり、上記開孔フィルムが、無数の開孔底部と、
    裏側が空隙となっている凸状曲面からなる無数の頂部
    と、該開孔底部と該頂部とをそれぞれ連結する筒状壁部
    とを具備し、上記孔部が、一個の上記開孔底部と、隣合
    う複数の上記頂部と、それらを連結する1個の筒状壁部
    とからそれぞれ形成された連通孔構造からなっており、
    上記頂部の表面側が上記多孔性フィルムに接合されてい
    ることを特徴とする透湿性複合シートの製造方法。
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