JP3410221B2 - パチンコ機の玉受皿 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】本発明は、賞球として排出される
パチンコ玉を受け溜めるパチンコ機の玉受皿に関するも
のである。 【０００２】 【従来の技術】周知のように、パチンコ機の前面下部に
は、図４に示すように、賞球として排出されるパチンコ
玉を受け溜める、いわゆる“上皿”と称される玉受皿１
０が設けられている。この玉受皿１０は、底面が右側に
向って下り傾斜するように形成され、その傾斜によって
パチンコ玉を右方向に流して整流器（図示せず）へ供給
するようになっている。この場合、整流器へのパチンコ
玉の供給は、パチンコ玉の発射動作に連動させて１個ず
つ行う必要があるため、玉受皿１０の下流側部分は流路
を徐々に狭めて最終的にパチンコ玉を一列に整列させ
る、いわゆる玉崩し９と称される構成となっている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】ところで、玉受皿１０
の底面を流れるパチンコ玉は、その背後（上流側）のパ
チンコ玉から押されて背圧（以下「玉圧」という）を受
け、この玉圧が流路が狭まる玉崩し９の下流側ほど累積
的に大きくなる。このため、玉受皿１０が汚れていた
り、パチンコ玉の磨きが不足したりしていて、パチンコ
玉の滑りが悪くなっていると、流路が狭まる玉崩し９を
流れるパチンコ玉が玉圧によってブリッジを組んで玉詰
まりが発生し、パチンコ玉の発射動作が妨げられてしま
うことがあり、これが遊技客に不愉快な思いをさせてし
まう原因となっていた。 【０００４】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、玉流れを良くして玉
詰まりを防止することができるパチンコ機の玉受皿を提
供することにある。 【０００５】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のパチンコ機の玉受皿は、底面の上流側斜面
に対して段差をつけて下流側斜面を低くするように形成
し、前記上流側斜面の勾配と前記下流側斜面の勾配とが
ほぼ同じか又は前記上流側斜面の勾配が前記下流側斜面
の勾配よりも大きくなるように構成すると共に、前記下
流側斜面には、その下流側に向って流路を徐々に狭めて
最終的にパチンコ玉を一列に整列させる玉崩しを形成し
たものである。 【０００６】 【作用】本発明の玉受皿の底面は、上流側斜面と下流側
斜面との間に段差がつけられ、下流側斜面が上流側斜面
よりも一段低くなっている。このため、上流側斜面から
下流側斜面への玉流れに勢いがつき、その玉流れの勢い
によって下流側斜面の玉崩しの周辺で発生するパチンコ
玉のブリッジを突き崩し、下流側斜面の玉崩しの周辺の
玉流れを良くする。これにより、下流側斜面の玉崩しの
周辺で玉詰まりが発生することが防止され、パチンコ玉
が玉崩しに沿って順次一列に整列しながらスムーズに流
れるようになる。この場合、上流側斜面の勾配を下流側
斜面の勾配よりも大きくすれば、上流側斜面から下流側
斜面への玉流れの勢いが一層大きくなり、玉流れが一層
良くなる。 【０００７】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図１に基づいて説
明する。パチンコ機の前面下部に設けられた前板１１の
左側上部には、賞球排出口１２と、この賞球排出口１２
から排出されるパチンコ玉を受け溜める玉受皿１３とが
設けられている。この玉受皿１３は、パチンコ玉を右端
の流出口１８へ向って流下させるように底面全体が傾斜
され、その最上流部（左端部）に賞球排出口１２が位置
している。この玉受皿１３の底面の上流側斜面１４と下
流側斜面１５との間に段差部１６が設けられ、この段差
部１４によって下流側斜面１５が上流側斜面１４よりも
一段低くなっている。更に、下流側斜面１５には、下流
側（右側）に向って流路を徐々に狭めて最終的にパチン
コ玉を一列に整列させる玉崩し１７が設けられている。
尚、この実施例では、上流側斜面１４の勾配は下流側斜
面１５の勾配とほぼ同じになっている。 【０００８】以上のように構成した第１実施例の玉受皿
１３の底面は、上流側斜面１４と下流側斜面１５との間
に段差部１６が設けられ、この段差部１６によって下流
側斜面１６が上流側斜面１４よりも一段低くなってい
る。このため、上流側斜面１４から下流側斜面１５への
玉流れに勢いがつき、その玉流れの勢いによって下流側
斜面１５上のパチンコ玉のブリッジを突き崩し、下流側
斜面１５の玉流れを良くする。これにより、玉崩し１７
の周辺で玉詰まりが発生することがなく、パチンコ玉が
玉崩し１７に沿って順次一列に整列しながら、流出口１
８から整流器（図示せず）へ向ってスムーズに流れるよ
うになる。 【０００９】以上説明した第１実施例では、上流側斜面
１４の勾配は下流側斜面１５の勾配とほぼ同じになって
いるが、上流側斜面１４の勾配を下流側斜面１５の勾配
よりも大きくして、上流側斜面１４から下流側斜面１５
への玉流れの勢いを更に大きくするようにしても良い。
これを具体化したものが図２及び図３に示す本発明の第
２実施例である。この第２実施例の玉受皿２０は、上流
側斜面２１の勾配を下流側斜面２２の勾配よりも大きく
すると共に、上流側斜面２１の上方を賞球排出カバー２
４で覆って、その右端面に賞球流下口２５を形成してい
る。この場合、パチンコ機の前面下部に設けられた前板
２６の賞球出口２７から玉受皿２０の上流側斜面２１上
に流れ込んだパチンコ玉の流れ方向が下流側斜面２２の
方向へスムーズに方向転換できるように、賞球排出カバ
ー２４の前面左側部分が滑らかな曲面状に形成されてい
る。 【００１０】この第２実施例の玉受皿２０は、上流側斜
面２１の勾配を下流側斜面２２の勾配よりも大きくして
いるので、上流側斜面２１から下流側斜面２２への玉流
れの勢いを一層大きくすることができ、玉流れの勢いに
よる玉崩し効果を一層大きくすることができる。しか
も、この第２実施例では、上流側斜面２１の上方を賞球
排出カバー２４で覆って、その右端面に賞球流下口２５
を形成しているので、この賞球排出カバー２４による玉
流れ方向転換作用によって上流側斜面２１の玉流れ方向
を下流側斜面２２の方向へスムーズに方向転換すること
ができ、上述した上流側斜面２１の勾配の大きさと相俟
って、上流側斜面２１の賞球流下口２５から下流側斜面
２２への玉流れの勢いを効果的に高めることができ、玉
崩し効果を更に大きくすることができる。 【００１１】尚、この第２実施例においても、第１実施
例と同じように、上流側斜面２１の勾配を下流側斜面２
２の勾配とほぼ同一にしても良いことは言うまでもな
い。その他、本発明は、玉受皿１３，２０の底面に２つ
以上の段差部を形成するようにしても良い等、要旨を逸
脱しない範囲内で種々変更して実施できる。 【００１２】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の構成によれば、玉受皿の底面を、上流側斜面に対して
段差をつけて下流側斜面を低くするように形成し、下流
側斜面には、その下流側に向って流路を徐々に狭めて最
終的にパチンコ玉を一列に整列させる玉崩しを形成して
いるので、上流側斜面から下流側斜面への玉流れに勢い
がつき、その玉流れの勢いによって下流側斜面の玉崩し
の周辺で発生するパチンコ玉のブリッジを突き崩して、
下流側斜面の玉崩しの周辺の玉流れを良くすることがで
きて、玉崩しの周辺で玉詰まりが発生することを防止す
ることができる。 【００１３】この場合、上流側斜面の勾配を下流側斜面
の勾配よりも大きくすれば、上流側斜面から下流側斜面
への玉流れの勢いを一層大きくすることができて、玉流
れを一層良くすることができる。

【図面の簡単な説明】 【図１】本発明の第１実施例を示す玉受皿の部分破断斜
視図 【図２】本発明の第２実施例を示す玉受皿の部分破断斜
視図 【図３】玉受皿の縦断正面図 【図４】従来の玉受皿の部分破断斜視図 【符号の説明】 １１…前板、１２…賞球排出口、１３…玉受皿、１４…
上流側斜面、１５…下流側斜面、１６…段差部、１７…
玉崩し、２０…玉受皿、２１…上流側斜面、２２…下流
側斜面、２４…賞球排出カバー、２５…賞球流下口。

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 賞球として排出されるパチンコ玉を受け
   溜め、そのパチンコ玉を整流器へ向って流下させるよう
   に底面が傾斜されたパチンコ機の玉受皿において、 前記底面の上流側斜面に対して段差をつけて下流側斜面
   を低くするように形成し、前記上流側斜面の勾配と前記
   下流側斜面の勾配とがほぼ同じか又は前記上流側斜面の
   勾配が前記下流側斜面の勾配よりも大きくなるように構
   成すると共に、前記下流側斜面には、その下流側に向っ
   て流路を徐々に狭めて最終的にパチンコ玉を一列に整列
   させる玉崩しを形成したことを特徴とするパチンコ機の
   玉受皿。